JP5946630B2 - ダート動作に優れたルアー - Google Patents
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ここで前記対象魚の興味を惹くような動きのうち、ダートと呼ばれる動き(以下、ダート動作と呼ぶ)は、小魚が大型魚に追われた際に、右に左に慌てて突っ込むように逃げる動作であり、アングラーにあっても、ジャーク、トゥイッチと呼ばれるロッドアクションを組み合わせることにより、ダート動作をルアーに行わせることができる。
しかしながら前記ダート動作を行わせるためのロッドアクションの習得にはある程度の熟練を要するものであった。
この発明は、本体部の先端に設けられたラインアイが、リトリーブ方向に交差する方向に延びる水平張出部を具えて構成されるものである。そしてラインアイにライン連結具(サルカン等)が装着されるものであり、このライン連結具は、ラインアイの水平張出部に沿って自在にスライドすることができるように構成されている。このような構成が採られることにより、ラインを引っ張ってエギをリトリーブしたときに、前記ライン連結具が水平張出部に沿ってリトリーブ方向に交差する方向にスライドすることとなり、この結果、ルアーが左右にダート動作を行うというものである。
しかしながらこのような構成は、ラインを通じてエギにかかる張力が、エギの斜め方向にかかるものであるため、エギは斜めに引っ張られることとなり、不用意な水抵抗が生じてしまい、ダート動作時の進行距離を十分に得ることができなものである。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
また前記ボディ1の頭部正面には円環状のラインアイ2が具えられ、更にボディ1における胸鰭及び尾鰭付近には円環状のフックアイ3が具えられるとともに、各々のフックアイ3に対してスプリットリング4を介在させてフックHが接続される。そしてロッドRに装着されたリールrに巻かれたラインLと、ラインアイ2とがスイベルSを介在させて接続されるものである。
まず図2に示すように前記ボディ1における頭部下顎付近に、前方に張り出すようにして基台51が形成されるとともに、その先端付近に軸孔52が形成される。
そして、断面形状がコの字型に形成されて成る回転体54を、前記基台51を上下から挟むようにして設置し、更に軸孔54a、軸孔52、軸孔54bに、一例としてリベットが適用された軸53を挿通し、適宜軸孔54bから突出した部分をカシメる等して回転体54と基台51とを一体化する。
更に回転体54の外側面に対して、一例として矩形状の偏流板55が固着されることにより、可動体5が構成されるものである。
因みに偏流板55の可動範囲を、平面視において中心から左右非対照とするように設定してもよいい。この場合、ジャーク動作時のルアーMの進行距離を、左右方向で異なったものとすることができる。
因みに偏流板55を後傾させた場合にはルアーMを潜行させることができ、一方、偏流板55を前傾させた場合にはルアーMを浮き上がらせることができる。
なお以下の説明において用いられる用語「ジャーク」とは、リールrを巻きながらロッドRを煽るようにして水中のルアーMをスライドさせるための操作を意味するものである。そしてロッドRが振り上げた後、最初の位置へ戻す際に糸ふけが出るため、急いでリールrを巻いてその回収が図られる。
また「トゥイッチ」とは、リールrを巻きながら小刻みにロッドRをシャクリ続けて、ルアーMに不規則なアクションを加えるための操作を意味するものであり、前記ジャークよりも細かな操作を意味するものである。
まずアングラーはルアーMを所望のポイントまで送り込むものであり、ロッドR及びリールrを操作してキャスト動作を行うことにより、ルアーMは図5(a)に示すように所望のポイントに着水する。このとき現実にはボディ1および偏流板55はアングラーに正対することはなく、僅かではあっても左右いずれかの方向に傾いた状態となる(図5(a)に示す実施例では偏流板55がルアーMの進行方向に向かって左側に僅かに傾斜しているものとする。)。
次いでアングラーが図5(b)に示すようにロッドアクションを加えると、ルアーMはラインLの方向に引かれるものであり、この際、ルアーMの進行にともなって、偏流板55は水流を受けてボディ1の左サイドに最大限傾斜することとなる。このためルアーMが受ける水流は偏流板55によって偏り、ルアーMはアングラーから見て左外側に逃げるように進行するいわゆるダート動作を行うこととなる。この際、ルアーMには、ラインアイ2及び軸53に対して力(ロッドアクションによる力および水流による力)が作用するため、不用意な水抵抗が生じてしまうことがなく、ダート動作時の進行距離が十分に得られるものである。
やがてルアーMは図5(c)に示したような状態で停止するものであり、この際、ラインLはアングラーから見て、ルアーMが進行した方向に撓んだ状態となる。
なお図5、6においては、アングラーがロッドRを左右にジャークする様子が示されているが、アングラーから遠方に位置するルアーM付近のラインLは、ロッドRがどの方向に煽られたとしても、実質的にアングラーの方向に引かれることとなる。
次いでアングラーがロッドアクションを加えると、ラインLは図6(d)に示すように撓みに沿って引かれるため、ルアーMの頭部は急激に左を向くこととなり、この際、偏流板55は、ボディ1の進行方向に向かって右側に最大限傾斜することとなり、ルアーMはアングラーから見て右外側に逃げるように進行するダート動作を行うこととなる。
そしてルアーMは図6(e)に示した状態で停止するものであり、この際、ラインLはアングラーから見て、ルアーMが進行した方向に撓んだ状態となる。
次いでアングラーがロッドアクションを加えると、ラインLは図6(f)に示すように撓みに沿って引かれるため、ルアーMの頭部は急激に右を向くこととなり、この際、偏流板55は、ボディ1の進行方向に向かって左側に最大限傾斜することとなり、ルアーMはアングラーから見て左外側に逃げるように進行するダート動作を行うこととなる。
以降、アングラーによって上述した操作が繰り返し行われる。
次いで本発明のルアーMの改変例について説明する。
この実施例で説明するルアーMは図6に示すように、ラインアイ2が、偏流板55に形成された貫通孔56を貫通した状態で具えられているものである。
そしてこのような構成が採られることにより、ラインLが引かれることによりルアーMにロッドアクションによる力が直接作用するラインアイ2の部位において、ルアーMが進行する際に生じる水流を偏流板55の傾斜によって偏らせることができ、ラインアイ2による水流の乱れを低減することができるため、より円滑にルアーMにダート動作を行わせることが可能となる。
1 ボディ
2 ラインアイ
3 フックアイ
4 スプリットリング
5 可動体
51 基台
52 軸孔
53 軸
54 回転体
54a 軸孔
54b 軸孔
55 偏流板
56 貫通孔
H フック
L ライン
R ロッド
r リール
S スイベル
Claims (3)
- 小魚を模して形成されたボディに具えられたラインアイに結束されたラインを引くことにより、前記ボディが水中で小魚の動作を擬似的に再現するように構成されたルアーにおいて、
前記ボディの先端部には可動体が具えられるものであり、
この可動体は、ボディの頭部下顎に前方に張り出すようにして形成された基台と偏流板とを具えて構成されるものであり、
この偏流板は、前記基台に形成される軸孔に挿通される軸を中心に回動自在とされるものであり、
且つ偏流板の受水面と軸とは平行状態とされ、
平面視において前記偏流板が、ボディの右サイド及び左サイドに最大限傾斜するように構成され、
ルアーが進行する際に生じる水流が偏流板の傾斜によって片側に偏るように構成されており、
アングラーによるロッドアクションが加えられたときに偏流板の傾斜方向が変わり、右外側または左外側のいずれか一方に進行するダート動作を行うことができるように構成されていることを特徴とするダート動作に優れたルアー。
- 前記ラインアイは、偏流板に形成された孔を貫通した状態で具えられているものであることを特徴とする請求項1記載のダート動作に優れたルアー。
- 前記偏流板の可動範囲は、平面視において中心から左右30°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1または2記載のダート動作に優れたルアー。
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011253989A JP5946630B2 (ja) | 2011-11-21 | 2011-11-21 | ダート動作に優れたルアー |
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Family Applications (1)
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JP2011253989A Active JP5946630B2 (ja) | 2011-11-21 | 2011-11-21 | ダート動作に優れたルアー |
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