JPH0779087B2 - GaAs(111)A面基板の表面処理方法 - Google Patents
GaAs(111)A面基板の表面処理方法Info
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- JPH0779087B2 JPH0779087B2 JP3062946A JP6294691A JPH0779087B2 JP H0779087 B2 JPH0779087 B2 JP H0779087B2 JP 3062946 A JP3062946 A JP 3062946A JP 6294691 A JP6294691 A JP 6294691A JP H0779087 B2 JPH0779087 B2 JP H0779087B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分子線エピタキシャル
法(MBE)によりIII−V,II−VI族薄膜結晶をGaA
s (111)A面上に成長する際に、GaAs(11
1)A面を欠陥のない滑らかな面に仕上げるGaAs
(111)A面基板の表面処理方法に関する。
法(MBE)によりIII−V,II−VI族薄膜結晶をGaA
s (111)A面上に成長する際に、GaAs(11
1)A面を欠陥のない滑らかな面に仕上げるGaAs
(111)A面基板の表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】分子線エピタキシャル法によりGaAs
膜を成長する際の基板として、従来は主として (10
0)面が用いられたきた。この場合、基板を成長装置に
導入する前に、基板表面を、H2SO4系エッチング液
(H2SO4+H2O2+H2O)でエッチングしていた。
膜を成長する際の基板として、従来は主として (10
0)面が用いられたきた。この場合、基板を成長装置に
導入する前に、基板表面を、H2SO4系エッチング液
(H2SO4+H2O2+H2O)でエッチングしていた。
【0003】ところで、 (111)A面を用いて分子
線エピタキシャル法によりGaAs膜を成長する際に、
上記のように、(100)面をエッチングする際に使用
される、H2SO4系エッチング液を用いてエッチングす
ると、表面に多くのエッチピットが生じる。したがっ
て、上記のようなエッチング処理法によって得られた
(111)A面上のGaAs成長膜は、欠陥が多くデバ
イス作製時に種々の問題が生じる。
線エピタキシャル法によりGaAs膜を成長する際に、
上記のように、(100)面をエッチングする際に使用
される、H2SO4系エッチング液を用いてエッチングす
ると、表面に多くのエッチピットが生じる。したがっ
て、上記のようなエッチング処理法によって得られた
(111)A面上のGaAs成長膜は、欠陥が多くデバ
イス作製時に種々の問題が生じる。
【0004】一方、 (111)A面上のGaAs成長
膜は、多くの特徴的な性質をもつことが報告されてい
る。たとえば、ジャパニーズ ジャーナル オブ アプ
ライドフィジックス(Jpn.J.Appl.Phys.)のV
ol.28,No.2,1989,pp.L151−L154お
よびVol.29,No.8,1990,pp.L1357−L
1359には、GaAs:SiドープMBE成長では、
その成長条件によって伝導型がp型にもn型にも制御で
き、ラテラルにp−n接合を形成できることが報告され
ている。
膜は、多くの特徴的な性質をもつことが報告されてい
る。たとえば、ジャパニーズ ジャーナル オブ アプ
ライドフィジックス(Jpn.J.Appl.Phys.)のV
ol.28,No.2,1989,pp.L151−L154お
よびVol.29,No.8,1990,pp.L1357−L
1359には、GaAs:SiドープMBE成長では、
その成長条件によって伝導型がp型にもn型にも制御で
き、ラテラルにp−n接合を形成できることが報告され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たように、 (111)A面のエッチング処理法が解決
されていないために、高性能なデバイスの製作が困難で
あった。
たように、 (111)A面のエッチング処理法が解決
されていないために、高性能なデバイスの製作が困難で
あった。
【0006】本発明の目的は、分子線エピタキシャル法
を用いて (111)A面上にIII−V,II−VI族薄膜結晶
を成長する際に、化学エッチングと熱処理とを組み合わ
せて、欠陥の少ないGaAs (111)A面基板の表
面処理方法を提供することである。
を用いて (111)A面上にIII−V,II−VI族薄膜結晶
を成長する際に、化学エッチングと熱処理とを組み合わ
せて、欠陥の少ないGaAs (111)A面基板の表
面処理方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、G
aAs(111)A面基板を塩酸で洗浄した後、NH4
OH系エッチング液でエッチングし、その後、分子線エ
ピタキシャル (MBE)装置内で一定量以上の蒸気状
態のAsを照射しながら所定温度で熱処理して基板表面
を滑らかにした後、基板温度を通常の成長温度に下げて
GaAs(111)A面上にIII−V,II−VI族薄膜結晶
を成長させることを特徴としている。
aAs(111)A面基板を塩酸で洗浄した後、NH4
OH系エッチング液でエッチングし、その後、分子線エ
ピタキシャル (MBE)装置内で一定量以上の蒸気状
態のAsを照射しながら所定温度で熱処理して基板表面
を滑らかにした後、基板温度を通常の成長温度に下げて
GaAs(111)A面上にIII−V,II−VI族薄膜結晶
を成長させることを特徴としている。
【0008】
【発明の効果】本発明によれば、従来困難とされていた
欠陥の少ない滑らかなGaAs (111)A面成長用
基板を得ることができ、 (111)A面の特徴を有す
る光、電子デバイスの製造が可能になる。
欠陥の少ない滑らかなGaAs (111)A面成長用
基板を得ることができ、 (111)A面の特徴を有す
る光、電子デバイスの製造が可能になる。
【0009】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
【0010】実施例1 GaAs (111)AjustおよびGaAs (11
1)A1°オフ基板を用意し、まず塩酸で洗浄した後
に、NH4OH:H2O2:H20=10:5:480
(体積比)(NH4OH:28%,H2O2:35%)で表面
を0.1μm程度エッチングした。その後、MBE成長
装置に導入し、熱処理温度を700℃ないし820℃ま
で変化させて、As:2.2×10-5torrを5分間
照射しながら熱処理を行なった。最後に、基板温度60
0℃、As4/Ga比:4,Si:9×10-17cm-3p型
ドープでGaAsMBE成長を行なった。
1)A1°オフ基板を用意し、まず塩酸で洗浄した後
に、NH4OH:H2O2:H20=10:5:480
(体積比)(NH4OH:28%,H2O2:35%)で表面
を0.1μm程度エッチングした。その後、MBE成長
装置に導入し、熱処理温度を700℃ないし820℃ま
で変化させて、As:2.2×10-5torrを5分間
照射しながら熱処理を行なった。最後に、基板温度60
0℃、As4/Ga比:4,Si:9×10-17cm-3p型
ドープでGaAsMBE成長を行なった。
【0011】図1に、GaAs成長膜を表面荒さ計で測
定した結果を熱処理温度の関数として示す。
定した結果を熱処理温度の関数として示す。
【0012】(111)A面justでは、成長表面荒
さは、熱処理温度の増加とともに小さくなるが 、(1
11)A1°オフでは、700℃でも(100)面をH
2S04系エッチング液で処理した場合と同等の滑らかさ
になる。ホール測定、ホトルミネッセンス測定によって
も、表面が滑らかになるにつれて、GaAs膜の特性が
改善されることがわかった。また、 (111)A面を
H2SO4系エッチング液で処理した場合、熱処理温度を
変化させても、表面荒さは100オングストローム程度
となり滑らかな表面は得られなかった。
さは、熱処理温度の増加とともに小さくなるが 、(1
11)A1°オフでは、700℃でも(100)面をH
2S04系エッチング液で処理した場合と同等の滑らかさ
になる。ホール測定、ホトルミネッセンス測定によって
も、表面が滑らかになるにつれて、GaAs膜の特性が
改善されることがわかった。また、 (111)A面を
H2SO4系エッチング液で処理した場合、熱処理温度を
変化させても、表面荒さは100オングストローム程度
となり滑らかな表面は得られなかった。
【0013】実施例2 GaAs (111)AjustおよびGaAs (11
1)A1°オフ基板を用いて、実施例1と同様な基板前
処理を行なった後、MBE成長装置に導入した。そし
て、熱処理温度を780℃とし、As圧を1×10-5な
いし3×10-5torrと変化させて5分間照射しなが
ら熱処理を行なった。最後に、基板温度600℃,As4
/Ga比:4,Si:9×1017cm-3p型ドープでG
aAsMBE成長をおこなった。
1)A1°オフ基板を用いて、実施例1と同様な基板前
処理を行なった後、MBE成長装置に導入した。そし
て、熱処理温度を780℃とし、As圧を1×10-5な
いし3×10-5torrと変化させて5分間照射しなが
ら熱処理を行なった。最後に、基板温度600℃,As4
/Ga比:4,Si:9×1017cm-3p型ドープでG
aAsMBE成長をおこなった。
【0014】図2に、GaAs成長膜を表面荒さ計で測
定した結果をAs圧の関数として示す。
定した結果をAs圧の関数として示す。
【0015】(111)A面justの表面荒さは、A
s圧1×10-5torrでは、100オングストローム
と大きいが、3×10-5torr以上のAs圧になる
と、20オングストローム未満となり、GaAs成長表
面は滑らかになる。これに伴い、ホール特性、ホトルミ
ネッセンス特性が改善される。
s圧1×10-5torrでは、100オングストローム
と大きいが、3×10-5torr以上のAs圧になる
と、20オングストローム未満となり、GaAs成長表
面は滑らかになる。これに伴い、ホール特性、ホトルミ
ネッセンス特性が改善される。
【図1】本発明の実施例1による表面荒さと熱処理温度
との関係を示す実験結果である。
との関係を示す実験結果である。
【図2】本発明の実施例2による表面荒さとAs圧との
関係を示す実験結果である。
関係を示す実験結果である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 元忠 京都府相楽郡精華町大字乾谷小字三平谷5 番地 株式会社エイ・ティ・アール光電波 通信研究所内 (72)発明者 武部 敏彦 京都府相楽郡精華町大字乾谷小字三平谷5 番地 株式会社エイ・ティ・アール光電波 通信研究所内 (72)発明者 小林 規矩男 京都府相楽郡精華町大字乾谷小字三平谷5 番地 株式会社エイ・ティ・アール光電波 通信研究所内 (56)参考文献 特開 平2−192126(JP,A) 特開 昭61−225817(JP,A) 第37回応用物理学関係連合講演会講演予 稿集(1990年)第1分冊P.287 30a− T−6 第50回応用物理学関係連合講演会講演予 稿集(1989年)第1分冊P.264 29a− W−2
Claims (1)
- 【請求項1】 GaAs(111)A面基板を塩酸で洗
浄した後、NH4OH系エッチング液でエッチングし、
その後、分子線エピタキシャル (MBE)装置内で一
定量以上の蒸気状態のAsを照射しながら所定温度で熱
処理して基板表面を滑らかにした後、基板温度を通常の
成長温度に下げて GaAs(111)A面上にIII−V,
II−VI族薄膜結晶を成長させることを特徴とするGaA
s(111)A面基板の表面処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3062946A JPH0779087B2 (ja) | 1991-03-27 | 1991-03-27 | GaAs(111)A面基板の表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3062946A JPH0779087B2 (ja) | 1991-03-27 | 1991-03-27 | GaAs(111)A面基板の表面処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04312915A JPH04312915A (ja) | 1992-11-04 |
JPH0779087B2 true JPH0779087B2 (ja) | 1995-08-23 |
Family
ID=13214984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3062946A Expired - Fee Related JPH0779087B2 (ja) | 1991-03-27 | 1991-03-27 | GaAs(111)A面基板の表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0779087B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2706369B2 (ja) * | 1990-11-26 | 1998-01-28 | シャープ株式会社 | 化合物半導体の成長方法及び半導体レーザの製造方法 |
JP2795002B2 (ja) * | 1991-09-19 | 1998-09-10 | 日本電気株式会社 | HgCdTe薄膜の製造方法 |
WO2014045241A2 (fr) | 2012-09-20 | 2014-03-27 | Ecole Polytechnique Federale De Lausanne (Epfl) | Procédé de durcissement d'un revêtement d'un élément de capteur solaire, et éléments obtenus au moyen de ce procédé |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2607239B2 (ja) * | 1985-03-29 | 1997-05-07 | シャープ株式会社 | 分子線エピタキシヤル装置 |
JP2586626B2 (ja) * | 1989-01-20 | 1997-03-05 | 日本電気株式会社 | エピタキシャル成長方法 |
-
1991
- 1991-03-27 JP JP3062946A patent/JPH0779087B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
第37回応用物理学関係連合講演会講演予稿集(1990年)第1分冊P.28730a−T−6 |
第50回応用物理学関係連合講演会講演予稿集(1989年)第1分冊P.26429a−W−2 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04312915A (ja) | 1992-11-04 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |