JPH0778981A - 半導体装置の製造方法及び半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法及び半導体装置

Info

Publication number
JPH0778981A
JPH0778981A JP22152593A JP22152593A JPH0778981A JP H0778981 A JPH0778981 A JP H0778981A JP 22152593 A JP22152593 A JP 22152593A JP 22152593 A JP22152593 A JP 22152593A JP H0778981 A JPH0778981 A JP H0778981A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
oxide film
silicon
polycide
semiconductor device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22152593A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Higashiya
政昭 東谷
Takae Sasaki
孝江 佐々木
Yoshio Kikuchi
吉男 菊地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP22152593A priority Critical patent/JPH0778981A/ja
Publication of JPH0778981A publication Critical patent/JPH0778981A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ポリサイドゲートの形成方法及び構造に関
し、工程中におけるゲート酸化膜の膜厚増加が防止でき
る形成方法、及び合わせてショートチャネル効果に対す
る耐性及び駆動能力の向上が図れる構造を提供する。 【構成】 Wポリサイドゲート電極15を構成するSi膜
を、ドープドアモルファスSi膜13を堆積しそれを加熱
結晶化113 することにより形成するか、若しくは、結晶
化Si膜とポリSi膜の、界面に横一線の高密度な結晶
粒界を有する2層Si膜構造にするポリサイドゲートの
形成方法、及びポリサイドゲートを構成するSi膜内に
不純物としてPとBをほぼ同程度のトータル濃度で共存
せしめ、PとBの濃度比を、ゲート酸化膜の近傍で最も
大きく、ゲート酸化膜から離れるに従って順次小さくな
るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法及
び半導体装置、特にLSI等に用いられるポリサイド構
造のゲート電極や配線の形成方法及びポリサイドゲート
電極の細部構造に関する。
【0002】LSI等においては、高集積化に伴う電極
配線幅の縮小による配線抵抗の増大を防止するために、
従来のポリシリコン(ポリSi)による電極配線に替わ
ってポリサイドによる電極配線が用いられるようになっ
てきている。中でも、ポリSi膜上にタングステンシリ
サイド(WSix )膜が積層された タングステン
(W)ポリサイドは、従来プロセスへの適用が容易であ
り且つ熱的な安定性も比較的よいために、一般に実用化
されはじめている。
【0003】一方、Wポリサイドをゲート電極に用いる
場合、その形成工程においてゲート酸化膜の膜厚が増加
するという問題があるので、その対策が望まれている。
また別に、従来のポリサイドゲートを有するpチャネル
MOSFETは、ショートチャネル効果に弱いという問
題もあり、改善が望まれている。
【0004】
【従来の技術】従来、Wポリサイドを形成するには、先
ずポリSiまたはアモルファスSiを化学気相成長(C
VD)手段で堆積し、アモルファスSiの場合には 650
℃程度の温度で結晶化アニールを行い、次いでWSix
をCVD法により堆積し、ポリSiとWSix の2層構
造とする。
【0005】その際WSix は、通常、モノシラン(S
iH4 )ガスと6弗化タングステン(WF6 )ガスを流
し、以下に示す熱分解反応によるCVD堆積によって形
成される。
【0006】SiH4 →Si+2H2 WF6 →W+3F3 この反応によれば、堆積したWSix 膜中に本来必要の
ない弗素(F)原子が約1016atoms cm-3程度の高濃度の
オーダーで取り込まれることがわかっている。また、続
いてWSix 膜を結晶化して低抵抗にするための熱処理
が行われるが、この熱処理中における前記FのWSix
やSi中での拡散速度は非常に速いが、酸化Si膜中で
の拡散速度は遅いことも確認されている。
【0007】そのため、上記従来のWポリサイドの形成
方法をMOSFETのゲート電極の形成にそのまま応用
した場合には、ゲート電極下のゲート酸化膜中に多量の
F原子が残留することになる。そして、ゲート酸化膜中
に多量に取り込まれた上記のFは、Siとの結合力が強
いために、ゲート酸化膜を構成している酸化SiのSi
と酸素(O)の結合を切断してSiと結合し、余ったO
がゲート酸化膜に接するポリSiやSi基板と結合して
新たに酸化Siを生成する。その結果、ゲート酸化膜厚
が増加するという問題を生じていた。更にまた、ゲート
酸化膜中のFは電気的特性にも悪影響を及ぼすことが知
られている。
【0008】なお、図5は上記ゲート酸化膜厚の増加の
作用を示すモデル図で、(a) はFの拡散を示す図、(b)
はゲート酸化膜膜厚の増加の状態を示す図である。図5
の(a) に示すように、Poly−SiからFが拡散して
来る前のゲート酸化膜即ちOxide中には酸化Siを
構成しているOが多量に存在するが、図5(b) に示すよ
うにFがOxide中に拡散してくると、酸化Siを構
成しているOの一部がFで置換され、余ったOがOxi
de即ちゲート酸化膜に接するSi−sub即ちSi基
板及びゲート電極下層のPoly−Siを酸化し、鎖線
1−g2 の厚さであったゲート酸化膜を実線G1 −G
2 の厚さに増加させる。
【0009】また、図6は、上記作用におけるOとFの
置換反応を示す図で、(a) は反応前、(b) は反応後を示
す。(a) に示すようにSiと結合しているOのところに
拡散してきたFは、(b) に示すようにOと置換してOを
共有していた片方のSiと結合し、他方のSiにはダン
グリングボンドDが形成される。このようにして余った
Oが図5(b) に示すようにOxideの膜厚を増加させ
る。
【0010】また別に、ポリサイドゲートを有するpチ
ャネルMOSFETにおいて、金属シリサイド膜下のS
i膜に、n型を用いた場合には、チャネルが埋込み型に
なってショートチャネル効果に弱くなり、またp型を用
いた場合には、チャネルが表面型になって駆動能力が小
さくなるという問題があり、この点も改善が望まれてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明に係る半導体装
置の製造方法は、上記問題点に鑑み、ポリサイドゲート
の形成に際してゲート酸化膜中に取り込まれるハロゲン
元素例えばFの量を大幅に減少させ、ゲート酸化膜厚の
増加やゲート酸化膜中に存在するFに起因する特性の劣
化を防止して、信頼性の高いMOSFETを提供するこ
とを目的とする。また本発明に係る半導体装置は上記目
的に加えて、ポリサイドゲートを有するpチャネル型M
OSFETのショートチャネル効果に対する耐性及び駆
動能力を共に向上せしめることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決は、Si
基板(11)の表面に熱酸化手段を用いて酸化Si膜(12)を
形成する工程、該酸化Si膜(12)上に化学気相成長手段
を用いてドープドアモルファスSi膜(13)(燐ドープド
アモルファスSiの場合、燐濃度は望ましくは5×1020
cm-3以下)を形成する工程、第1の熱処理により該ドー
プドアモルファスSi膜(13)を結晶化する工程、該結晶
化されたドープドSi膜(113) 上に金属のハロゲン化合
物を含む成長ガスを用い化学気相成長手段により該金属
のシリサイド膜(14)を形成する工程、第2の熱処理によ
り該金属シリサイド膜(14)を結晶化する工程、を含む本
発明による第1の半導体装置の製造方法、若しくは、S
i基板(11)の表面に熱酸化手段を用いて酸化Si膜(12)
を形成する工程、次いで該酸化Si膜(12)上に化学気相
成長手段を用いて1層目のSi膜(23)を形成する工程、
次いで第1の熱処理により該1層目のSi膜(23)を結晶
化する工程、次いで該結晶化された1層目のSi膜(12
3) 上に化学気相成長手段を用いて2層目のSi膜(17)
を形成する工程、次いで該2層目のSi膜(17)上に金属
のハロゲン化合物を含む成長ガスを用い化学気相成長手
段により該金属のシリサイド膜(14)を形成する工程、次
いで第2の熱処理により該金属シリサイド膜(14)を結晶
化する工程を有し、望ましくは、前記1層目のシリコン
膜(23)の化学気相成長が、550〜 570℃の温度でモノシ
ランまたはジシランを熱分解することによってなされ、
前記第1の熱処理が 600℃以上の温度でなされ、前記2
層目のSi膜(17)の形成が、 600℃以上の温度でモノシ
ランを熱分解する化学気相成長手段によりSiを堆積す
ることによってなされるか、若しくは、 550℃以下の温
度でモノシランまたはジシランを熱分解する化学気相成
長手段によってシリコン膜を堆積し、次いで該シリコン
膜を 600℃以上の温度で熱処理することによってなされ
る本発明による第2の半導体装置の製造方法、若しく
は、ゲート酸化膜上に前記第1或いは第2の方法で形成
されるポリサイドからなるゲート電極を有するpチャネ
ル型の半導体装置であって、該ポリサイドゲート電極(1
5)を構成する金属シリサイド膜(14)下のSi膜(113)
が、不純物として燐及び硼素を含み、該燐の濃度が該ゲ
ート酸化膜(12)近傍領域で最も高く、該ゲート酸化膜(1
2)から離れるに従って順次低くなるか、或いは、該硼素
の濃度が該ゲート酸化膜(12)近傍領域で最も低く、該ゲ
ート酸化膜(12)から離れるに従って順次高くなるか、或
いは、該燐と硼素の濃度比が、該ゲート酸化膜(12)の近
傍領域で最も大きく、該ゲート酸化膜(12)から離れるに
従って順次小さくなる本発明による半導体装置によって
達成される。
【0013】
【作用】本発明の請求項1〜2に記載されている製造方
法においては、ポリサイドを構成する金属シリサイド膜
下のSi膜を、不純物の例えば燐を含んだSiの成長ガ
スを用いたCVD手段により、不純物である例えば燐が
望ましくは5×1020cm-3以下の濃度で均一にドープされ
たドープドアモルファスSi膜として形成する。アモル
ファスSiの方がポリSiよりも、熱処理により成長す
るSi結晶の粒径は大きくなる性質があり、更にまた、
Si膜に電導性を付与するためのアモルファスSi膜へ
の例えば前記燐等の不純物の導入が、イオン注入や拡散
によらず成長時にドープドされることによって均一にな
されるので、熱処理時に不純物の偏析が生じ難く、前記
熱処理によって結晶化されるSiの粒径はより一層拡大
する。そのため、Si膜の上面から下面に達する結晶粒
界の数は大幅に減少するので、上記Si膜の結晶粒界を
介して金属シリサイド膜からゲート酸化膜へ向かって拡
散するハロゲン元素(例えばF)の量は減少し、該金属
シリサイド膜成長時に該膜中に含まれるハロゲン元素
(例えばF)に起因するゲート酸化膜厚の増大は抑制さ
れる。
【0014】また、請求項3〜6に記載されている方法
においては、ポリサイド構造例えばWポリサイド構造
の、例えばゲート電極を構成するWシリサイド膜下のポ
リSi膜を2層構造にすることにより、ポリSi膜中に
1層目のSi膜と2層目のSi膜の界面に沿って横一線
の結晶粒界を形成させ、結晶化熱処理に際してWシリサ
イド膜中からゲート酸化膜に向かって拡散してくる高濃
度のハロゲン元素(例えばF)を上記結晶粒界に偏析さ
せて捕捉し、これによってゲート酸化膜内に到達するハ
ロゲン元素(例えばF)の量を大幅に減少させて、該ハ
ロゲン元素(例えばF)に起因するゲート酸化膜厚の増
加を防止する。
【0015】また、本発明の請求項7〜9に記載されて
いる半導体装置は、原理説明図である図1の(a) に示す
ように、上記請求項1〜7に記載された方法により形成
されるポリサイドゲート電極(G)を有するpチャネル
型の半導体装置(MOSFET)において、金属シリサ
イド膜4下のSi膜3にn型不純物の燐(P)とp型不
純物の硼素(B)とを同程度のトータル不純物濃度に含
有せしめ、且つP濃度とB濃度に逆の濃度勾配を付け、
PとBの相対濃度をゲート酸化膜2の近傍でPが高く、
金属シリサイド膜4の近傍でBが高く形成する。なお、
図中の、1はn型Si基板、5A、5Bは第1、第2のソー
ス/ドレイン(S/D)領域を示す。
【0016】このようにすると、Vth近傍(例えばVG
=0〜−1V付近)のサブスレッシュホールド領域での
ゲート電極(G)側が僅かに負になっている動作領域で
は、図1(b) に示すように、ゲート酸化膜2近傍の上記
Si膜3中にホール(+)が存在でき、そのため、基板
1面との仕事関数差が小さくなって、チャネル(ch)が基
板1表面にできるようになる。その結果、パンチスルー
耐圧の劣化が抑えられて、ショートチャネル効果に強く
なる。また、サチュレーション領域(例えばVG=−3
〜−5V付近)では、図1(c) に示すように、ゲート酸
化膜2近傍の前記Si膜3中にホール(+)は存在せ
ず、電子(−)が存在しており、そのため、基板1表面
との仕事関数の差が大きくなって、チャネル(ch)は埋め
込み型になる。その結果、電流駆動能力が大きくなる。
以上により請求項8〜9に記載された発明によれば、シ
ョートチャネル効果に強く、且つ電流駆動能力の大きい
ポリサイドゲート構造のpチャネルMOSFETが形成
できる。
【0017】
【実施例】以下本発明を、図示実施例により具体的に説
明する。図2は本発明の方法の一実施例の工程断面図、
図3は本発明の方法の他の実施例の工程断面図、図4は
本発明の半導体装置の一実施例に係る製造工程断面図で
ある。全図を通じ、同一対象物は同一符号で示す。
【0018】本発明の請求項1〜2に記載された製造方
法の発明を、図2の工程断面図を参照し、実施例につい
て具体的に説明する。 図2(a) 参照 上記請求項1〜2に記載された製造方法により、例えば
Wポリサイドゲート電極を有するnチャネル型MOSF
ETを形成するに際しては、p型Si基板11上に通常通
り熱酸化手段により厚さ 150Å程度のゲート酸化膜12を
形成した後、この基板上に、例えばSiH4 とフォスフ
ィン(PH3 )との混合ガスを成長ガスに用いるCVD
手段により、燐(P)のドープされた厚さ1500Å程度の
ドープドアモルファスSi膜13を堆積形成する。このP
ドープドアモルファスSi膜13のP濃度は1〜5×1020
cm-3の範囲が望ましい。それは、P濃度1×1020cm-3
満ではSi膜が部分的に空乏化される恐れがあること、
及び5×1020cm-3以上では過剰濃度のためPの粒界析出
が促進される恐れが生ずることによる。
【0019】PドープドアモルファスSi膜13のCVD
条件は、例えば次の通りである。 成長ガス SiH4 50 cc/min PH3 (フォスフィン) 1 cc/min 成長ガス圧 0.2 torr 成長温度 500 ℃ 図2(b) 参照 次いで、600 ℃程度の温度で熱処理を行う。この熱処理
により上記アモルファスSi膜13は結晶化され通常のポ
リSiよりも大きな結晶粒を有するPドープド結晶化S
i膜113 となる。
【0020】図2(c) 参照 次いで、上記結晶化Si膜113 の表面を弗酸(HF)液で洗
浄した後、この結晶化Si膜113 上にCVD法を用い例
えば厚さ1500Å程度のWSix 膜14を堆積形成する。W
Six 膜14のCVD条件は、例えば次の通りである。
【0021】 成長ガス SiH4 1000 cc/min WF6 8 cc/min He 360 cc/min 成長ガス圧 0.2 torr 成長温度 500 ℃ なお、上記成長ガスを用いて気相成長させたWSix
14中にはSiH4とWF6 との反応により生成したF が多量に
含まれる。
【0022】図2(d) 参照 次いで、エッチングガスに例えば塩素(Cl)と酸素(O2)と
の混合ガスを用いる通常のフォトリソグラフィー手段に
より、上記結晶化Si膜113 とWSix 膜14との積層膜
をパターニングし、Wポリサイドゲート電極15を形成す
る。
【0023】図2(e) 参照 次いで、通常通り上記ゲート電極15をマスクにし基板11
面に砒素(As)を高濃度にイオン注入し、例えば 800 〜
900 ℃程度の熱処理を行って、前記注入Asを活性化して
+ 型ソース領域16S 、n+ 型ドレイン領域16D を形成
すると同時に、Wポリサイドゲート電極15を構成するW
Six 膜14を結晶化し低抵抗化して、Wポリサイドゲー
ト電極15を有するnチャネルMOSFETが完成する。
【0024】この実施例において、上記工程を完了した
時点において、ゲート酸化膜12の初期の厚さに対する膜
厚の増加12´は3〜5Åの範囲に抑えられた。この値
は、従来、ポリサイドゲート電極の形成にポリSi膜を
用いていて発生していた10Å程度のゲート酸化膜の膜厚
増加に対して大幅に改善された値である。
【0025】なお、上記方法において、WSix 膜14の
結晶化はソース/ドレイン領域16S、16D の活性化と別
に行ってもよい。また上記方法は、アモルファスSiの
ドーパントに、p型のドーパントである硼素(B)を用
いても、上記同様の効果を生ずる。また、上記WSix
以外の、F を含む成長ガスを用いて化学気相成長する金
属シリサイドをポリサイドゲート電極に用いる際にも、
上記同様の効果を生ずる。
【0026】次に本発明の請求項3〜6に記載された製
造方法の発明を、図3の工程断面図を参照し、実施例に
ついて具体的に説明する。 図3(a) 参照 上記請求項3〜6に記載された製造方法により、例えば
Wポリサイドゲート電極を有するnチャネル型MOSF
ETを形成するに際しては、p型Si基板11上に通常通
り熱酸化手段により例えば厚さ 100Å程度のゲート酸化
膜12を形成した後、この基板上に、SiH4 またはジシ
ラン(SiH6 )を 550〜570 ℃で熱分解させるCVD
手段により、1層目のSi膜として例えば厚さ 500Å程
度のアモルファスSi膜23を堆積形成する。上記条件で
堆積されるアモルファスSi膜23は成長初期のみポリS
i23´になる。
【0027】図3(b) 参照 次いで、上記試料を、窒素雰囲気中において 600℃以上
の温度例えば 650℃で30分程度熱処理し、上記アモルフ
ァスSi膜23を結晶化させて、通常のポリSiよりも結
晶粒径の大きい結晶化Si膜123 とする。
【0028】図3(c) 参照 次いで、 600℃以上例えば 625℃でSiH4 を熱分解さ
せるCVD手段により前記結晶化Si膜123 上に、厚さ
500Å程度の2層目Si膜を堆積形成する。かかる熱分
解温度で堆積された2層目のSi膜は通常のポリSi膜
17となり、1層目の前記結晶化Si膜123 とこの2層目
のポリSi膜17との界面には、横一線の高密度な結晶粒
界18が形成される。
【0029】なお、2層目のSi膜は、SiH4 または
SiH6 を 550℃以下の温度で熱分解する方法によりア
モルファスSiとして堆積させ、これを 600℃以上の温
度で熱処理することによってポリSi膜として形成して
もよい。
【0030】図3(d) 参照 次いで、例えばWF6 とSiH4 とを10sccm対100sccm
の割合で流し、625 ℃の温度で熱分解を行うCVD手段
により、前記ポリSi膜17上に厚さ1000Å程度のWSi
x 膜14を堆積形成する。なお、このWSix 膜14中に
は、上記熱分解により生成したFが多量に含まれる。
【0031】図3(e) 参照 次いで、通常の方法により、上記WSix 膜14上に厚さ
100Å程度のCVD酸化Si(CVD-SiO2)膜19を形成し、
次いで窒素中で 850〜900 ℃、30分程度のアニール熱処
理を行う。この熱処理によりWSix 膜14は結晶化され
たWSix 膜114 となり低抵抗化される。
【0032】なお、この熱処理に際して、WSix 膜14
中に多量に含まれていた前記Fは2層目のSi膜即ちポ
リSi膜17中に拡散して行くが、その多くが、1層目の
Si膜即ち結晶化Si膜123 との界面に形成されている
前記横一線の高密度な結晶粒界18中に偏析補足されるの
で、1層目の結晶化Si膜123 中を拡散してゲート酸化
膜12に到達するFの量は大幅に減少し、前記Fに起因す
るゲート酸化膜厚の増加は著しく抑制される。
【0033】図3(f) 参照 次いで、前記実施例と同様の方法により上記結晶化Si
膜123 とポリSi膜17と結晶化されたWSix 膜114 と
の積層膜をゲート電極形状にパターニングし、形成され
た上記積層膜からなるWポリサイドゲート電極15をマス
クにし、通常通りAsをイオン注入してn+ 型ソース領域
16S 及びn+ 型ドレイン領域16D を形成し、Wポリサイ
ドゲートを有するnチャネル型MOSFETが完成す
る。
【0034】次に本発明の請求項7〜9に記載された半
導体装置の発明を、一実施例について、図4の製造工程
断面図に示す製造方法を参照して具体的に説明する。 図4(a) 参照 前に図1を参照して説明した作用を有する上記本発明の
pチャネル型MOSFETを形成するに際しては、n型
Si基板11の表面に通常の熱酸化手段により例えば厚さ
150Å程度のゲート酸化膜12を形成した後、その基板上
にCVD手段により例えばPが1〜5×1020cm-3程度に
ドープされた厚さ1000Å程度のPドープドアモルファス
Si膜を堆積形成し、次いで前記実施例同様に 600℃程
度の温度で熱処理を行い、前記Pドープドアモルファス
Si膜を結晶粒の大きなPドープド結晶化Si膜113 と
する。なお、PドープドアモルファスSi膜のCVD条
件は、図2を参照して示した実施例と同様である。この
ようにCVD手段により形成したPドープドアモルファ
スSi膜を結晶化して得られるPドープド結晶化Si膜
113 内には、図中に○で略示するようにPは均一な濃度
に分布している。
【0035】図4(b) 参照 次いで、上記Pドープド結晶化Si膜113 の表面を弗酸
(HF)液で洗浄した後、この結晶化Si膜113 上にCVD
法を用い例えば厚さ1500Å程度のWSix 膜14を堆積形
成する。WSix のCVD条件は、図2を参照して示し
た実施例と同様である。従って、WSix 膜14中には,
前記実施例同様に熱分解反応で生成した多量のFが含ま
れる。
【0036】図4(c) 参照 次いで、 (Cl+O2) ガスによるドライエッチング手段を
含むフォトリソグラフィー手段により上記結晶化Si膜
113 とWSix 膜14との積層膜をパターニングし、Wポ
リサイドゲート電極15を形成する。
【0037】図4(d) 参照 次いで前記Wポリサイドゲート電極15をマスクにしSi
基板11面にソース・ドレイン形成用のBをイオン注入す
る。この際、加速エネルギーは、ゲート電極15のPドー
プド結晶化Si膜113 の中心付近がRpとなるように選
ばれ、Pドープド結晶化Si膜113 内にもB(△印)が
注入される。また、ドーズ量は、Pドープド結晶化Si
膜113 内のBのトータル濃度とPのトータル濃度とがほ
ぼ同程度、望ましくは、BとPとの濃度比が( 0.7:1
〜1:0.7 )の範囲にあるように選ばれる。120A及び12
0Bはソース・ドレイン用B注入領域を示す。
【0038】図4(e) 参照 次いで、 900℃程度の温度で30分程度熱処理を行い、前
記ソース・ドレイン用B注入領域内のBを活性化してp
+ 型ソース領域20S 及びp+ 型ドレイン領域20D を形成
し、本発明に係るポリサイドゲート構造のpチャネルM
OSFETが完成する。
【0039】なお、上記方法において、ソース・ドレイ
ン形成の熱処理によりWSix 膜14は低抵抗の結晶化W
Six 膜114 となり、その際、WSix 膜中に含まれる
Fがゲート酸化膜11に向かって拡散するのが下層のSi
膜が結晶化Si膜であるために抑制され、ゲート酸化膜
11の膜厚の増加が防止されるのは前記実施例で説明した
通りである。
【0040】その他に、この実施例の方法の特徴は、上
記熱処理によって、結晶化Si膜113 内に含まれるPと
Bの分布が変わることである。熱処理を行った際、金属
シリサイドはPを排出する傾向があり、またBを吸収し
ようとする傾向があることが知られている。そのため
に、上記熱処理によって結晶化Si膜113 内に含まれる
Pはゲート酸化膜12側に押しやられ、Bは結晶化WSi
x 膜114 内に向かって吸い上げられて、ポリサイドゲー
ト電極を構成する前記結晶化Si膜113 内のB濃度は、
はゲート酸化膜11近傍で低くWSix 膜114 の近傍で高
い分布となり、またP濃度はゲート酸化膜11近傍で高く
WSix 膜114 の近傍で低い分布となる。
【0041】従って、上記方法で形成されるポリサイド
ゲート構造のpチャネルMOSFETにおいては、前記
実施例同様のゲート酸化膜厚増加を防止する効果のほか
に、前に図1を参照して説明した作用によりショートチ
ャネル効果に強く、且つ大きな電流駆動能力が得られる
という効果を生ずる。
【0042】
【発明の効果】以上説明のように本発明に係る半導体装
置の製造方法によれば、ポリサイドゲート構造のMOS
FETを製造する際におけるゲート酸化膜の膜厚の増加
が大幅に減少でき、閾値の大幅な変動が防止される。ま
た本発明の半導体装置に係るpチャネル型MOSFET
においては、上記効果の他に更にショートチャネル効果
に対する耐性を高め且つ駆動能力を向上させる効果を生
ずる。従って本発明は、高集積化されるLSI等の性能
及び信頼性の向上に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る半導体装置の原理説明図
【図2】 本発明の方法の一実施例の工程断面図
【図3】 本発明の方法の他の実施例の工程断面図
【図4】 本発明の半導体装置の一実施例に係る製造工
程断面図
【図5】 ゲート酸化膜厚の増加の作用を示すモデル図
【図6】 OとFの置換反応を示す図
【符号の説明】
1 n型Si基板 2 ゲート酸化膜 3 Si膜 4 金属シリサイド膜 5A 第1のS/D領域 5B 第2のS/D領域 11 p型Si基板 12 ゲート酸化膜 13 PドープドアモルファスSi膜 14 WSix 膜 15 Wポリサイドゲート電極 16S n+ 型ソース領域 16D n+ 型ドレイン領域 17 2層目のポリSi膜 18 横一線の高密度な結晶粒界 19 CVD-SiO2膜 20S p+ 型ソース領域 20D p+ 型ドレイン領域 21 n型Si基板 P 燐 B 硼素 G ポリサイドゲート Ch チャネル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板(11)の表面に酸化シリコン
    膜(12)を形成する工程、該酸化シリコン膜(12)上に化学
    気相成長手段を用いてドープドアモルファスシリコン膜
    (13)を形成する工程、第1の熱処理により該ドープドア
    モルファスシリコン膜(13)を結晶化する工程、該結晶化
    されたドープドシリコン膜(113) 上に金属のハロゲン化
    合物を含む成長ガスを用い化学気相成長手段により該金
    属のシリサイド膜(14)を形成する工程、第2の熱処理に
    より該金属シリサイド膜(14)を結晶化する工程、を含む
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ドープドアモルファスシリコン(13)
    が燐ドープのアモルファスシリコンであり、且つ燐濃度
    が5×1020cm-3以下であることを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 シリコン基板(11)の表面に酸化シリコン
    膜(12)を形成する工程、次いで該酸化シリコン膜(12)上
    に化学気相成長手段を用いて1層目のシリコン膜(23)を
    形成する工程、次いで第1の熱処理により該1層目のシ
    リコン膜(23)を結晶化する工程、次いで該結晶化された
    1層目のシリコン膜(123)上に化学気相成長手段を用い
    て2層目のシリコン膜(17)を形成する工程、次いで該2
    層目のシリコン膜(17)上に金属のハロゲン化合物を含む
    成長ガスを用い化学気相成長手段により該金属のシリサ
    イド膜(14)を形成する工程、次いで第2の熱処理により
    該金属シリサイド膜(14)を結晶化する工程を有すること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記1層目のシリコン膜(23)の化学気相
    成長が、 550〜 570℃の温度でモノシランまたはジシラ
    ンを熱分解することによってなされ、前記第1の熱処理
    が、 600℃以上の温度でなされることを特徴とする請求
    項2記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記2層目のシリコン膜(17)の形成が、
    600℃以上の温度でモノシランを熱分解する化学気相成
    長手段によりシリコンを堆積することによってなされる
    ことを特徴とする請求項3または4記載の半導体装置の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記2層目のシリコン膜(17)の形成が、
    550℃以下の温度でモノシランまたはジシランを熱分解
    する化学気相成長手段によってシリコン膜を堆積し、次
    いで該シリコン膜を 600℃以上の温度で熱処理すること
    によってなされることを特徴とする請求項3または4記
    載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 ゲート酸化膜(12)上にポリサイドからな
    るゲート電極(15)を有するpチャネル型の半導体装置で
    あって、該ポリサイドゲート電極(15)を構成する金属シ
    リサイド膜(14)下のシリコン膜(113) が、不純物として
    燐及び硼素を含み、該燐の濃度が該ゲート酸化膜(12)近
    傍領域で最も高く、該ゲート酸化膜(12)から離れるに従
    って順次低くなることを特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】 ゲート酸化膜(12)上にポリサイドからな
    るゲート電極(15)を有するpチャネル型の半導体装置で
    あって、該ポリサイドゲート電極(15)を構成する金属シ
    リサイド膜(14)下のシリコン膜(113) が、不純物として
    燐及び硼素を含み、該硼素の濃度が該ゲート酸化膜(12)
    近傍領域で最も低く、該ゲート酸化膜(12)から離れるに
    従って順次高くなることを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】 ゲート酸化膜(12)上にポリサイドからな
    るゲート電極(15)を有するpチャネル型の半導体装置で
    あって、該ポリサイドゲート電極(15)を構成する金属シ
    リサイド膜(14)下のシリコン膜(113) が、不純物として
    燐及び硼素を含み、該燐と硼素の濃度比が、該ゲート酸
    化膜(12)の近傍領域で最も大きく、該ゲート酸化膜(12)
    から離れるに従って順次小さくなることを特徴とする半
    導体装置。
JP22152593A 1993-09-07 1993-09-07 半導体装置の製造方法及び半導体装置 Pending JPH0778981A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22152593A JPH0778981A (ja) 1993-09-07 1993-09-07 半導体装置の製造方法及び半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22152593A JPH0778981A (ja) 1993-09-07 1993-09-07 半導体装置の製造方法及び半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0778981A true JPH0778981A (ja) 1995-03-20

Family

ID=16768084

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22152593A Pending JPH0778981A (ja) 1993-09-07 1993-09-07 半導体装置の製造方法及び半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0778981A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7285485B2 (en) * 2005-03-15 2007-10-23 Hynix Semiconductor Inc. Method for forming a gate in a semiconductor, which prevents gate leaning caused by thermal processing
JP2011014689A (ja) * 2009-07-01 2011-01-20 Panasonic Corp 半導体装置及びその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7285485B2 (en) * 2005-03-15 2007-10-23 Hynix Semiconductor Inc. Method for forming a gate in a semiconductor, which prevents gate leaning caused by thermal processing
JP2011014689A (ja) * 2009-07-01 2011-01-20 Panasonic Corp 半導体装置及びその製造方法
US8836039B2 (en) 2009-07-01 2014-09-16 Panasonic Corporation Semiconductor device including high-k/metal gate electrode

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6737716B1 (en) Semiconductor device and method of manufacturing the same
US6794713B2 (en) Semiconductor device and method of manufacturing the same including a dual layer raised source and drain
US6969870B2 (en) Semiconductor device having an amorphous silicon-germanium gate electrode
US6368927B1 (en) Method of manufacturing transistor having elevated source and drain regions
JP2850974B2 (ja) 半導体ポリシリコン層のドーピング方法とこれを用いたpmosfet製造方法
US5767558A (en) Structures for preventing gate oxide degradation
US6376318B1 (en) Method of manufacturing a semiconductor device
JPH0870053A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2011171706A (ja) トランジスタ及びその製造方法
JP2002198526A (ja) 半導体装置の製造方法
US20010015922A1 (en) Semiconductor device with an integrated CMOS circuit with MOS transistors having silicon-germanium (Si1-xGex) gate electrodes, and method of manufacturing same
US5817547A (en) Method for fabricating a metal oxide semiconductor field effect transistor having a multi-layered gate electrode
US20030207530A1 (en) Shallow trench isolation process for reduced junction leakage
JP4664557B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US5324686A (en) Method of manufacturing semiconductor device using hydrogen as a diffusion controlling substance
JPH07183486A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2001284468A (ja) 半導体装置およびその製造方法
US20020068407A1 (en) MOS transistor fabrication method
JPH0917998A (ja) Mosトランジスタの製造方法
JPH0677478A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH0778981A (ja) 半導体装置の製造方法及び半導体装置
JP3328600B2 (ja) バイポーラ及びbicmosデバイスの作製プロセス
US6545328B1 (en) Semiconductor device
US20020125479A1 (en) MOSFET and method of its fabrication
JP3371631B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19990615