JPH077845U - ガラス物品の研磨装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 湾曲面を有する複数個のガラス物品を同時に
研磨する場合にも個々のガラス物品の彎曲面の曲率のズ
レを十分に吸収して均一な研磨を施すことのできるガラ
ス物品の研磨装置を提供する。 【構成】 彎曲面を有するガラス物品を研磨する装置で
あって、複数の研磨パッド２３が弾性部材２４を介して
支持盤２２の下面に取り付けられた研磨ヘッド２０と、
複数のガラス物品を載置する支持台２１を備えてなり、
前記支持台２１上には弾性部材２４′が具備されてな
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ガラス物品、特にブラウン管用パネルのように彎曲した外表面を有 するガラス物品の研磨装置である。

【０００２】

【従来の技術】

一般にブラウン管用パネルの製造においては、成形後のパネルの外表面には傷 、汚れ、シワ等の欠陥が生じているので、これらの欠陥を取り除くためにパネル 外表面の研磨が実施される。

【０００３】 従来の研磨装置の一つに、パネルの彎曲面の曲率に合致させた研磨パッドを有 する研磨ヘッドによりパネルの彎曲面を研磨する装置がある。図２に示すように 研磨ヘッド１０は、研磨パッド１３が支持盤１１の下面に弾性部材１２を介して 取り付けられて構成されており、パネルＰが載置された支持台１４と研磨ヘッド １０とを夫々直角の方向に往復直線運動させることによりパネルＰの彎曲面を研 磨する。パネルＰの彎曲面の曲率は、成形時の金型温度や冷却程度によって微小 ではあるが個々にズレが生じている場合があるので、研磨パッド１３の裏面の弾 性部材１２は、研磨時にこのズレを吸収して研磨パッド１３をパネルＰの彎曲面 に完全に当接させるために取り付けられている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、例えば１０インチ以下のように小さなサイズの小型パネルを上記の 研磨装置により研磨する場合は、支持台上に複数のパネルを配列載置して、支持 盤の下面に複数の研磨パッドが弾性部材を介して取り付けられた研磨ヘッドで一 度に複数個のパネルを研磨するようにしている。しかしながら、斯様にして複数 個のパネルを同時に研磨する場合には、パネルの数が増えるに伴って、各々のパ ネルの微小な曲率のズレを研磨ヘッドの弾性部材だけでは吸収しきれず、その結 果、支持台上のパネルの一部には均一な研磨が施されないという問題が生じる。

【０００５】 そこで本考案の目的は、湾曲面を有する複数個のガラス物品を同時に研磨する 場合にも個々のガラス物品の彎曲面の曲率のズレを十分に吸収して均一な研磨を 施すことのできるガラス物品の研磨装置を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の課題及び目的に鑑みてなされたもので、彎曲面を有するガラ ス物品を研磨する装置であり、複数の研磨パッドが弾性部材を介して支持盤の下 面に取り付けられた研磨ヘッドと、複数のガラス物品を載置する支持台とを備え てなり、前記支持台上には弾性部材が具備されてなることを特徴とするガラス物 品の研磨装置である。

【０００７】

【作用】

本考案の研磨装置によれば、研磨パッドの裏面に取り付けられた弾性部材に加 えてガラス物品が載置される支持台上にも弾性部材が具備されていることにより 複数個のガラス物品を同時に研磨する際、個々のガラス物品の彎曲面の曲率のズ レを十分に吸収でき、ガラス物品を均一に研磨できる。

【０００８】

【実施例】

以下、実施例に基づき本考案の研磨装置を説明する。

【０００９】 図１は、本考案の研磨装置の説明図である。図中、２０は研磨ヘッド、２１は ガラス物品であるブラウン管用パネルＰが載置される支持台である。

【００１０】 研磨ヘッド２０は以下のように構成する。２２は支持盤で、支持盤２２の下面 には複数個の研磨パッド２３が、スポンジ板等の通気性に富んだ弾性部材２４を 介して固着してある。研磨パッド２３はパネルＰの彎曲面の曲率と合致させて彎 曲させてあり、その材質は研磨性の良好な硬質タイルで、鉄等の金属であっても 耐摩耗性のプラスチックであってもよい。支持盤２２はその中央部において、上 方に設置されたエアシリンダー２５のシリンダーロッド２６に自在接手２７を介 して連結してあり、エアシリンダー２５によって研磨ヘッド２０のパネルＰへの 押圧力を常時調節できるようにしてある。また、支持盤２２の各研磨パッド２３ の取り付け部位には研磨液供給管２８が挿入してあり、研磨液供給管２８から送 られてくる研磨液を弾性部材２４に供給するように構成してある。

【００１１】 支持台２１は、その台上にスポンジ板等の弾性部材２４′を敷設してある。２ ９は弾性部材２４′上に固着されたパネルＰを配列載置する際の位置決め部材で あり、各パネルＰを所定方向に固定する。

【００１２】 尚、研磨ヘッド２０及び支持台２１を往復直線運動させるための駆動系につい ては図示省略したが、研磨ヘッド２０ついては、例えば、モーターの回転運動を 直線運動に変えるアームを自在接手２６に連結することにより、研磨ヘッド２０ を往復直線運動させることができる。また、支持台２１については、支持台２１ の下方にモーターにより回転する垂直回転軸を設け、支持台２１の下部に取り付 けたクランク機構に垂直回転軸を連結することにより、垂直回転軸の回転により 支持台２１を往復直線運動させることができる。

【００１３】 かかる研磨装置において、研磨ヘッド２０と支持台２１とを夫々直角の方向に 往復直線運動させることにより、支持台２１上に配列載置された複数個のパネル Ｐの彎曲面は研磨される。この時、研磨ヘッド２０たげでなく、支持台２１側に も弾性部材２４′を設けていることにより、個々のパネルの彎曲面の曲率のズレ を十分に吸収でき彎曲面を均一に研磨する。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の研磨装置によれば、彎曲面を有する複数個のガ ラス物品を同時に研磨する場合にも個々のガラス物品の彎曲面の曲率のズレを十 分に吸収でき彎曲面を均一に研磨することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の研磨装置の説明図である。

【図２】従来の研磨装置の説明図である。

【符号の説明】 ２０ 研磨ヘッド ２１ 支持台 ２２ 支持盤 ２３ 研磨パッド ２４、２４′ 弾性部材 ２５ エアシリンダー ２６ シリンダーロッド ２７ 自在接手 ２８ 研磨液供給管 ２９ 位置決め部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 彎曲面を有するガラス物品を研磨する装
   置であって、複数の研磨パッドが弾性部材を介して支持
   盤の下面に取り付けられた研磨ヘッドと、複数のガラス
   物品を載置する支持台とを備えてなり、前記支持台上に
   は弾性部材が具備されてなることを特徴とするガラス物
   品の研磨装置。