JPH077808U - 工作機械の軸心ズレ修正機構 - Google Patents
工作機械の軸心ズレ修正機構Info
- Publication number
- JPH077808U JPH077808U JP4270193U JP4270193U JPH077808U JP H077808 U JPH077808 U JP H077808U JP 4270193 U JP4270193 U JP 4270193U JP 4270193 U JP4270193 U JP 4270193U JP H077808 U JPH077808 U JP H077808U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 横型フライス盤で軸心に平行にズレた位置に
又はある角度を持って溝入れ加工等を行う場合に、被加
工物、チャック、心押台を支持するテ−ブルを移動する
代りに、刃物台を移動するようにし全体を軽量にするこ
とを目的とする。 【構成】 側方ベッド上に可動刃物台テ−ブルを設け、
その上に取り付けられカッタがメインベッドの長手方向
中心軸線上に位置し、加工始点を通る垂直軸線の周りに
刃物台が水平に揺動可能にされ、加工始点と加工終点で
の被加工溝の中心と光学的センサの中心のズレを検出し
サ−ボモ−タにより揺動させ修正する構造と主軸台、心
押台及びワ−クを保持するテ−ブルを不要とした構成で
ある。
又はある角度を持って溝入れ加工等を行う場合に、被加
工物、チャック、心押台を支持するテ−ブルを移動する
代りに、刃物台を移動するようにし全体を軽量にするこ
とを目的とする。 【構成】 側方ベッド上に可動刃物台テ−ブルを設け、
その上に取り付けられカッタがメインベッドの長手方向
中心軸線上に位置し、加工始点を通る垂直軸線の周りに
刃物台が水平に揺動可能にされ、加工始点と加工終点で
の被加工溝の中心と光学的センサの中心のズレを検出し
サ−ボモ−タにより揺動させ修正する構造と主軸台、心
押台及びワ−クを保持するテ−ブルを不要とした構成で
ある。
Description
【0001】
本考案は一般に工作機械に関し、特に円周面に狭い多数の溝が設けられる直流 回転機のコンミテ−タのセグメントマイカ部や、加工される溝が軸線に平行でな く斜交する溝を有する被加工物を切削する際に使用される横型フライス盤や研削 盤などに適用される軸心ズレ修正機構に関する。
【0002】
ここに、本考案を適用するのに好適な被加工物の例として示される直流モ−タ の電機子は、図3(A)に示すような構造になっている。 図において、符号30は直流モ−タであって、外ケ−ス31の内部に界磁巻線 32が装着され、外ケ−ス31の中央部には回転自在に支持された電機子33が 配置されている。 電機子33には、軸33aの周囲の界磁巻線32に対向する位置に電機子巻線 33bが配置され、また、この電機子巻線33bに電流を供給するブラシ33c と、これに摺動接触するコンミテ−タ33dが設けられ、この表面は電機子巻線 33bに接続する導体33dcと絶縁用のマイカ部33drとが、円周上に狭い 間隔で交互に多数配置されコンミテ−タ33sを構成している。 従って、僅かの軸心ズレでも修正されずに残されていると加工不良となり、ま た中心軸線に対し傾斜した溝を切削する場合も同様に致命的な加工不良となる。 従って、コンミテ−タ33sを加工する場合を例とし説明すると、マイカ部3 3drの表面を溝状に切削成形するには、一般に軸心ズレ修正機構を有する横フ ライス盤が使用されている。 図4は、この種の被加工物2の加工に通常使用されている横フライス盤1の平 面図であり、被加工物2の軸心に平行又はある角度で溝加工等を行う場合、カッ タ3を、従ってカッタ3を保持する刃物台4をメインベッド9Aに対し側方に張 り出した側方ベッド9B上に固定し、被加工物2を載せているテ−ブル5を被加 工物2の軸心に平行又は所定の角度になるように、メインベッド9Aに対し旋回 させて修正し、カッタ用モ−タMを回転してカッタ3を回転しテ−ブル5又は刃 物台4を移動して溝加工を行う。通常の横フライス盤では被加工物2の大きさ、 つまり取り付けられた状態の被加工物の高さに応じ、刃物台4は上下に移動され る構造になっている。
【0003】 より具体的には、被加工物2とカッタ3との心合せを行う従来の方法では、被 加工物がシャフトのような軸物の場合は被加工物の両端部の頂点をダイヤルゲ− ジにより検出する方法によるが、ここでは主として直流回転機のコンミテ−タの ように、絶縁体としてのマイカと導体である銅バ−との多数が交互に位置する被 加工物の溝加工及びこれに類する加工について説明する。 1)図4、図5及び後述する図1に示すように、刃物台4に取付けられたカッ タ3の上方に光学的測定装置としてのカメラ6を固定し、予め主軸台7と心押台 8との間に取り付けた標準ゲ−ジ棒により、カメラ中心線01 −01 (図5)が 被加工物の軸心を通るように設置して、このカメラ中心線01 −01 と、コンミ テ−タ33dの加工始点である8cでのセグメントマイカ33dr(33dcは 銅棒)の中心が一致するように、主軸台7にあるサ−ボモ−タM1 でコンミテ− タ33dを回転する。 2)次に、刃物台4或いはカメラ6を移動してカメラ6を加工終点8dに移し 、セグメントマイカ33drが軸心からズレている時は、心押台8の近くに設け られたサ−ボモ−タM2 を使用し、テ−ブル5をベッド9Aに対し加工始点8c を通る垂直軸に対して水平方向に揺動させ、カメラ中心線と加工終点8dでのセ グメントマイカ33drの中心とを一致させる。 3)これにより、加工始点8cがテ−ブル5の揺動軸線上になるように、予め 主軸台7、心押台8を長手方向に移動調整しておき、そこでカッタ3はセグメン トマイカ33drの中心線に沿って移動するので、セグメントマイカのみを溝加 工できる。 セグメントマイカの枚数に応じ、角度360°/マイカの枚数の角度でチャッ ク10を回転して上記の操作を反復する。
【0004】
上記のように被加工部材が軸心とズレている場合、あるいは、中心軸線に対し ある傾斜角度で加工する場合に、従来の修正機構では被加工物及びこれを固定す るチャック、主軸台及び心押台が載っているテ−ブル全体を動かす必要があり、 被加工物が軽量な場合は左程問題にはならないが、例えば1トンを超えるような 重量物を加工する場合は、テ−ブル駆動モ−タの容量が増大し、摺動面やテ−ブ ル等の強度を増す必要があり、機械は不可避的に大型化しコストアップの要因と なっている。 そこで、被加工物の軸心に対し修正し、あるいは所定の角度でカッタ加工をす る場合に、前記のように重量被加工物を動かすことなく、軸心ズレを修正する機 構の開発が要望されていた。
【0005】
本考案では、チャック、主軸台及び心押台を載せるテ−ブルを省略して、側方 ベッド上に配置され第1と第2の2つのテ−ブルから成る可動刃物台を設け、第 1のテ−ブルはメインベッドの長手方向の中心軸線に近い位置に配置され、その 内方端はメインベッドの中心軸線を僅かに越えて内方に突出し、先端には後述す る支持軸が垂直下方に設けられメインベッドに埋込まれている。 第2のテ−ブルは側方ベッド上で、前記の第1のテ−ブルより外側に配置され 可動刃物台全体を支持軸の周りに揺動させるためのサ−ボモ−タとボ−ルねじな どの動力伝達部材を収容する。 これにより、チャックと心押台の中心を結ぶ線上で、被加工物の加工始点から 垂直な軸線を揺動軸として可動刃物台を水平に揺動可能にする機構とし上記の課 題を解決し、セグメントマイカの軸心からのズレを修正する加工終点側のサ−ボ モ−タをも不要とした。
【0006】
被加工物の加工始点を揺動可能な可動刃物台の揺動中心軸上に設置し、被加工 物が軸物の場合は、外周頂点を中心点とし、コンミテ−タのセグメントマイカの 溝加工の場合等では光学的に中心点を検出するが、何れの場合も加工始点はサ− ボモ−タM1 により被加工物を軸線の周りに回転して合致させ、加工終点は可動 刃物台を別のサ−ボモ−タM3 により揺動させて軸心ズレを修正する。 セグメントマイカの溝加工の場合、より具体的には、 セグメントマイカ1個の加工毎に、360°/マイカ枚数で決まる角度の分割 分だけサ−ボモ−タM1 によりチャックを回転させ粗割出しを行なった後、加工 始点で光学的手段、例えばカメラによりマイカの中心を検出し、その差異量をコ ンピュ−タで演算してサ−ボモ−タM1 に指令し修正する。 次に、カメラを加工終点に移動(刃物台を移動)し、マイカ中心との差を検出 しサ−ボモ−タM3 を駆動することにより、可動刃物台を揺動してマイカ中心と カメラ中心線を合わせる。 被加工物の長手軸線に傾斜した溝などを切削加工する場合には加工始点でカッ タを所定の角度だけ傾斜させる。
【0007】
図1は、本考案による横フライス盤における軸心ズレ修正機構の正面図を、図 2は平面図を示す。図4に示した従来の機構と同じ部材や部品には同じ符号を付 し、異なる点のみを説明する。 横フライス盤11のメインベッド19Aは小形化され、テ−ブル5(図4参照 )は不必要となり取り除かれ、メインベッド19Aに対し側方に張り出された側 方ベッド19Bは、従来のものに比較し多少大形になり、刃物台4の下面と側方 ベッド19Bの上面との間に可動刃物台20が介在して設けられている。 この可動刃物台20は、矩形と三角形を合体した異形の五角形板状の第1のテ −ブル20Aと、それよりも外側方に置かれた第2のテ−ブル20Bとから成り 、両者は水平に延在する3本のロッド21により一体に連結される。 第1のテ−ブル20Aの三角形の突出部22は、横フライス盤11の中心軸線 に向かって内方に突出し、その三角形の頂点に相当する端部付近で、揺動軸23 により水平に揺動可能に支持され、刃物台4を載せて側方ベッド19Bに対し揺 動させる。揺動軸23の軸線は、側方ベッド19Aに垂直な下方でチャック10 と心押台8の中心線を通過する。一方、第2のテ−ブル20Bは矩形であり側方 ベッド19Bに取り付けられたサ−ボモ−タM3 により駆動され、例えばボ−ル ねじにより回転可能に連結され、支持軸23の周りに、ベッド19Aと19B全 体の長さに相当する大きな半径で水平に揺動される。
【0008】 上記の軸心ズレ修正機構の作用は、図3(B)に示すようにコンミテ−タのセ グメントマイカ8aの加工始点8cを揺動支持軸23の真上に位置させるため、 従来はサ−ボモ−タM2 でテ−ブル5(図4参照)を揺動させていたのに代り、 サ−ボモ−タM3 で可動刃物台20を支持軸23を揺動軸として水平に揺動させ る点で相違するが、その他は従来と同様である。以上横フライス盤について説明 したが、溝研削用の研削盤などにも適用可能なことは勿論である。
【0009】
1)従来は、チャックを含む主軸台、心押台および重量物である被加工物を一体 に支持する可動テ−ブルと、これを支持する強固なテ−ブルが必要であったが、 本考案の軸心ズレ修正機構ではメインベッドはワ−クを支持するだけでよいので フライス盤本体の構造が簡単、軽量になる。 2)重量のある被加工物、主軸台、心押台及びテ−ブルを移動させる必要がなく なり、刃物台と一体の可動刃物台テ−ブルを移動させればよいので、心押台近く に配置されていたサ−ボモ−タを省略しサ−ボモ−タの合計容量を低減できる。 3)設備機械全体の重量が少なく、コストも大幅に軽減される。
【図1】本考案による軸心ズレ修正兼傾斜切削機構を有
する横型フライス盤の正面図である。
する横型フライス盤の正面図である。
【図2】図1の横型フライス盤の平面図である。
【図3】本図の(A)は直流モ−タの全体を示す斜視図
であり、本図の(B)は直流モ−タのコンミテ−タの加
工の始点と終点を示す拡大斜視図である。
であり、本図の(B)は直流モ−タのコンミテ−タの加
工の始点と終点を示す拡大斜視図である。
【図4】従来の軸心ズレ修正機構と傾斜切削機能を有す
る横型フライス盤の平面図である。
る横型フライス盤の平面図である。
【図5】従来の横型フライス盤によるコンミテ−タの加
工の始点と終点を示す拡大斜視図である。
工の始点と終点を示す拡大斜視図である。
2:被加工物 2A:被加工物のセグメント 3:カッタ 4:刃物台 6:カメラなどの光学的センサ 7:主軸台 8:心押台 10:チャック 11:横フライス盤 19A:メインベッド 19B:側方ベッド 20:可動刃物台 20A、20B:テ−ブル 23:支持軸 M1 、M3:サ−ボモ−タ
Claims (2)
- 【請求項1】 ベッドの長手方向の一方端に装着されて
被加工物を把持するチャックを含む主軸台と、前記ベッ
ドの主軸台の中心軸線の延長線上の他方端に対向して配
置された心押台と、前記ベッドの前記主軸台と心押台の
中間位置で前記ベッドの側方に張り出された側方ベッド
上に装着され切削または研削用の回転工具を保持する刃
物台とを有し、前記の主軸台と心押台の中心軸線上に被
加工物を保持して、主軸台に設けられたサ−ボモ−タに
より被加工物をその中心軸線の周りに回転させて軸心ズ
レを修正すると共に、軸心に平行又は所定の角度傾斜す
る溝を加工する横フライス盤などの工作機械の軸心ズレ
修正機構であって、 前記ベッド上の前記主軸台と心押台を結ぶ長手中心軸線
の真下の所定の位置に垂直に立設された支持軸と、前記
側方ベッド上に配置され前記中心軸線に向かって突出
し、その先端が前記支持軸の周りに水平に揺動可能にさ
れて前記支持軸と前記主軸台との間の中心軸線の上方の
所定の位置に前記回転工具の中心点を臨ませて保持する
可動刃物台テ−ブルと、この可動刃物台テ−ブル上の刃
物台に装着されたカッタの上方に固定され、加工始点と
加工終点の直上点の間を移動される光学的センサであっ
て、その中心とセグメントマイカの中心との差異を、そ
れぞの位置で検出する光学的センサと、前記光学的セン
サからの指令信号により前記可動刃物台テ−ブルを前記
支持軸の周りに、水平に所定の角度だけ制御可能に揺動
させるサ−ボモ−タとを含んで成り、前記の主軸台、心
押台及び被加工物を一体に中心軸線に対し水平に揺動さ
せることなく、フライスカッタの軸心ズレの修正と中心
軸線に対し傾斜した切削が可能にされていることを特徴
とする横フライス盤または研削盤などの工作機械の軸心
ズレ修正機構。 - 【請求項2】 請求項1記載の工作機械の軸心ズレ修正
機構において、前記光学的センサはカメラであり、前記
可動刃物台テ−ブルを揺動させる前記サ−ボモ−タは、
前記側方ベッド上で前記刃物台を載置した第1のテ−ブ
ルに対し軸心から外側に離れて連結された第2のテ−ブ
ル上に配置されて、ボ−ルねじを介して前記可動刃物台
テ−ブルを前記支持軸の周りに水平に所定の角度だけ制
御可能に揺動に連結されることを特徴とする横フライス
盤などの工作機械の軸心ズレ修正機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4270193U JPH077808U (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | 工作機械の軸心ズレ修正機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4270193U JPH077808U (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | 工作機械の軸心ズレ修正機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH077808U true JPH077808U (ja) | 1995-02-03 |
Family
ID=12643364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4270193U Pending JPH077808U (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | 工作機械の軸心ズレ修正機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH077808U (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2020179790A1 (ja) * | 2019-03-06 | 2020-09-10 | 株式会社東京精密 | ワーク加工装置及び方法 |
CN113828835A (zh) * | 2021-07-28 | 2021-12-24 | 中信重工机械股份有限公司 | 一种轴类零件上多排斜槽的加工方法 |
US11472055B2 (en) | 2019-03-06 | 2022-10-18 | Tokyo Seimitsu Co., Ltd. | Workpiece processing device and method |
-
1993
- 1993-07-09 JP JP4270193U patent/JPH077808U/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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