JPH077781U - 部品の整列供給装置 - Google Patents
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- JPH077781U JPH077781U JP4268493U JP4268493U JPH077781U JP H077781 U JPH077781 U JP H077781U JP 4268493 U JP4268493 U JP 4268493U JP 4268493 U JP4268493 U JP 4268493U JP H077781 U JPH077781 U JP H077781U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 立てると特定方向に倒れる円板状の部品を、
表裏の向きを揃えて一個ずつ連続的に供給するための作
業を自動的にかつ効率よく行え、生産効率を向上できる
部品の整列供給装置を提供する。 【構成】 垂直案内路20内を落下するシール部材A
が、縦向きの姿勢で順に落下し、回転するコンベヤベル
ト23にその下面が接触することにより、垂直案内路2
0内から次々に搬出され、転がりながらコンベヤベルト
23上に倒れる。このとき、全てのシール部材Aは同一
面を上向きに倒れる。そして、シール部材Aは、ガイド
部材25・25によりコンベヤベルト23の中央部に導
かれつつ、前方へ搬送される。
表裏の向きを揃えて一個ずつ連続的に供給するための作
業を自動的にかつ効率よく行え、生産効率を向上できる
部品の整列供給装置を提供する。 【構成】 垂直案内路20内を落下するシール部材A
が、縦向きの姿勢で順に落下し、回転するコンベヤベル
ト23にその下面が接触することにより、垂直案内路2
0内から次々に搬出され、転がりながらコンベヤベルト
23上に倒れる。このとき、全てのシール部材Aは同一
面を上向きに倒れる。そして、シール部材Aは、ガイド
部材25・25によりコンベヤベルト23の中央部に導
かれつつ、前方へ搬送される。
Description
【0001】
この考案は、例えばシール部材のような円板状の、立てると特定方向に倒れる 部品を、表裏を揃えて一個ずつ連続的に供給するための整列供給装置に関するも のである。
【0002】
例えばOA機器用の軸受のシール部材を、樹脂成形品からなる軸受本体に圧入 して製造する場合、従来は下記のようにしている。すなわち、作業者が手作業に より表裏の向きの揃っていない多数のシール部材の中から一個を取り上げ、これ を治具を用いて軸受本体に圧入している。
【0003】
しかしながら、上記のようにシール部材を取り上げ、その向きを整えて樹脂成 形品に圧入する人手による作業は極めて単純な作業であるため、作業者が敬遠す る傾向があるうえに作業能率も悪い。一方、作業能率を向上するために、一個当 たりにかかる時間を短縮しようとすると、作業者の負担が過大になる。
【0004】 この考案は上述の点に鑑みなされたもので、立てると特定方向に倒れる円板状 の部品を、表裏の向きを揃えて一個ずつ連続的に供給するための作業を自動的に かつ効率よく行え、生産効率を向上できる、部品の整列供給装置を提供すること を目的としている。
【0005】
上記した目的を達成するために本考案にかかる部品の整列供給装置は、a)立て ると特定方向に倒れる円板状の部品を表裏の向きを揃えて一個ずつ連続的に供給 するための装置であって、b)前記部品を縦向きの姿勢で一個ずつ連続して通過さ せることができ、上端、下端および下端部前方を開口した垂直袋状案内路を、ベ ルトコンベヤ装置のコンベヤベルト上方にコンベヤベルトとわずかな隙間をあけ て吊設し、c)前記ベルトコンベヤ装置の前端に、前記部品を横向きの姿勢で一個 ずつ連続して通過させることができる傾斜袋状案内路を前方下向きに傾斜させて 設置し、d)前記コンベヤベルト上に、前記部品を前記傾斜袋状案内路の入口に導 くためのガイド部材を配設している。
【0006】 請求項2に記載のように、e)前記傾斜袋状案内路の途中に前記部品の向きを1 80゜反転させるための螺旋状案内路を設けることができる。
【0007】 請求項3記載のように、f)前記ガイド部材の前方の前記コンベヤベルト上に、 前記部品の重なりを検知するためのセンサーを配備するとともに、g)該センサー の前方の前記コンベヤベルト上に、重なり合った前記部品を取り除くための排出 機構を設け、該排出機構を前記センサーと連係させることが好ましい。
【0008】 請求項4に記載のように、h)上端を開放した円筒状容器を、一方向に下向きに 傾斜させた台板上に回転可能に配置し、その円筒状容器の側周壁の下部に、前記 部品が横向きに通過可能な長穴を形成し、i)前記台板上の円筒状容器の周囲に、 前記部品の外径よりやや広い間隔をあけてほぼ全周にわたりガイド壁を立設して 部品の環状通路を形成し、j)該環状通路の終端部より接線方向に下向きに供給路 を延設して前記垂直袋状案内路の入口に接続し、k)前記円筒状容器の外周面に、 前記環状通路に向けて部品搬送片を突設することが好ましい。
【0009】 請求項5記載のように、l)前記傾斜袋状案内路の下端部を水平に形成するとと もに、その上面を開放して前記部品の一個が露呈するようにし、m)その露呈する 部品の近傍に、該部品を圧入するための樹脂成形品を供給する装置を配設し、n) 前記露呈する部品を取り上げ、前記樹脂成形品内に圧入するピックアンドプレス 装置を、前記樹脂成形品の供給装置の傍らに設置することができる。
【0010】
【作用】 上記の構成を有する本考案の整列供給装置によれば、垂直袋状案内路内を一個 ずつ落下する部品が順に縦向きに貯留されていき、この状態でコンベヤベルトを 回転させることにより、最下端の部品が立った姿勢で垂直袋状案内路の下端前方 (出口)から搬出される。こうして、最下端の部品が搬出されると、次に最下端 になった部品が搬出され、以下順次垂直袋状案内路から搬出される。そして、コ ンベヤベルト上に搬出される部品は、立った姿勢から転がるように搬出されたの ち、コンベヤベルト上に倒れる。部品が倒れる向きは、決まっているため、全て の部品が同一面を上向きに倒れる。コンベヤベルト上に倒れた部品は、コンベヤ ベルトの回転に伴って前方へ搬送され、ガイド部材によって第2の案内路である 傾斜袋状案内路の入口に導かれていく。そして、その入口より傾斜袋状案内路内 に一個ずつ導入された部品は、自重により終端まで搬送される。
【0011】 請求項2記載の整列供給装置では、傾斜袋状案内路内に一個ずつ導入された部 品は、途中の螺旋状案内路で部品の表裏の向きが180゜反転されたのち、終端 まで搬送される。したがって、本請求項記載の装置は、コンベヤベルト上で部品 の倒れる向きと逆の向きに整列する場合に適用される。
【0012】 請求項3記載の整列供給装置では、コンベヤベルト上で部品上に別の部品が重 なり合って搬送されている場合に、それらの部品をセンサーが検知し、この検知 に基づいて排出機構が作動してコンベヤベルト上から排出する。したがって、傾 斜袋状案内路内に、重なり合った状態の部品が入り込むことが未然に防止され、 部品が詰まることがない。
【0013】 請求項4記載の整列供給装置では、多数の部品を円筒状容器に投入して円筒状 容器を回転するだけで、円筒状容器の長穴が低位置にきたときに、その長穴から 部品が環状通路へ抜け出し、部品搬送片によって環状通路内を送られる。そして 供給路に向けて接線方向に送り出され、供給路から前記垂直袋状案内路内に導入 される。
【0014】 請求項5記載の整列供給装置では、所定位置へ供給され、かつ向きを揃えられ た部品を、ピックアンドプレス装置が取り上げたのち、部品を樹脂成形品の上方 へ運んで下降させ、樹脂成形品内に圧入する。したがって、単に部品を自動的に 所定位置へ供給するに留まらず、樹脂成形品への圧入作業まで自動的に行れる。
【0015】
以下、この考案の部品の整列供給装置の実施例を図面に基づいて説明する。
【0016】 図1は装置全体の概要を示す側面図、図2は部品の供給部を拡大して示す、図 3のX方向矢視図、図3は図1の装置の一部を拡大して示す平面図、図4は図2 のIII−III線断面図、図5は図3のY方向矢視図、図6は図3のZ方向矢視図、 図7(a)は部品としてのシール部材の断面図、図7(b)は樹脂成形品としての軸 受にシール部材を圧入した状態の断面図である。図8は軸受本体Bの供給装置5 の平面図、図9は同供給装置5の側面図、図10はシール部材Aの供給端、軸受 本体Bの供給端およびピックアンドプレス装置7を拡大して示す側面図である。
【0017】 図1に示すように、部品としてのシール部材Aの整列供給装置1は、シール部 材Aの供給部1A、シール部材Aの整列部1Bおよびシール部材Aの反転・搬出 部1Cからなり、供給部1A、整列部1B、反転・搬出部1Cは順に配置されて いる。また整列供給装置1におけるシール部材Aの反転・搬出部1Cの近傍に、 樹脂成形品としての軸受本体Bの供給装置5が直交して配設されている。さらに 供給装置5を挟んで整列供給装置1の反対側に、ピックアンドプレス装置7が配 設されているが、この装置7は公知のものである。
【0018】 シール部材A・軸受本体Bについて:図2・図7(a)に示すように、シール部 材Aは円板状の中心部に開口を設けた形状で、金属製の皿状カバーA1の内部に 環状のフエルト製シールA2が装填されている。カバーA1の外周面は図7(a) で上向きに外径が漸次縮小するテーパー面に形成され、シール部材Aを立てたと きに、シールA2が露呈する裏面が上を向くように倒れる。
【0019】 図7(b)・図8に示すように、軸受本体Bは中心部に開口を設けた山高帽子状 の射出成形による樹脂成形品で、一端部の周囲に鍔部B1を一体に備え、軸受本 体B内にはシール部材Aとほぼ同一形状のゴムシール部材Cがあらかじめ装填さ れており、圧入工程でゴムシール部材C上にシール部材Aが2段に装填され、支 軸Dの軸受が完成する。
【0020】 供給部1Aについて:図2・図4に示すように、前方下向きに傾斜させた台板 11上に、上端を開放した桶形の円筒状容器(以下、ドラムともいう)12が回 動自在にその中心部で軸支され、台板11の下方に配設した駆動モータ13で図 2の時計方向に回転する。台板11上のドラム12の周囲には、ドラム12の側 周壁12aからシール部材Aの外径よりわずかに広い間隔をあけて、ガイド壁1 4を立設してドラム12との間に環状通路15が形成されている。この環状通路 15はほぼ全周(全周近く)にわたり設けられ、環状通路15の終端付近からそ の接線方向に搬出用通路16が下向きに延設されている。搬出用通路16の先端 は、後述の垂直案内路20の入口に接続されている。
【0021】 ドラム12の側周壁12aの一部に長穴17が開口され、この長穴17の上部 にゲート18が上下動可能に装着されている。そして、ゲート18の下端とドラ ム12の底面の間隔は、シール部材Aの高さよりわずかに広く調整されている。 またドラム12の側周壁12aには、環状通路15に向けて搬送片19が突設さ れている。なお、環状通路15の上方に、天板15aが装着されている。
【0022】 したがって、作業者がシール部材Aをドラム12内に投入し、駆動モータ13 によりドラム12を時計方向に回転させれば、ドラム12のゲート18が低位置 にきたときに、ゲート18の下方の長穴17からシール部材Aが環状通路15へ 抜け出る。さらに環状通路15内のシール部材Aは、ドラム12とともに回転す る搬送片19によって環状通路15内を終端まで送られ、それから、搬出用通路 16に沿って接線方向に送り出される。
【0023】 整列部1Bについて:図1に示すように、支持フレーム21の上端にベルトコ ンベヤ装置22が設置されている。このベルトコンベヤ装置22は、前記ドラム 12の台板11の下方に位置し、図5のようにコンベヤベルト23の上方から、 側方より見てL形の垂直案内路20が吊設されている。この垂直案内路20は、 シール部材Aが縦向きの姿勢で一個ずつ落下する大きさの、角筒状に形成され、 下端部は前方に向け直角に屈折されたうえ、その下端面は開放され、コンベヤベ ルト23とは隙間をあけて配置されている。垂直案内路20の上端は入口として 開口され、前記搬出用通路16の先端が接続されている。また、垂直案内路20 の下端部前端は、出口として開口されている。さらに、垂直案内路20の途中に は、シール部材Aの検知用センサー24が取り付けられている。
【0024】 コンベヤベルト23上の垂直案内路20の前方には、図3に示すように一対の ガイド部材25・25が、前後方向に間隔をあけ且つそれぞれ前方内向きに傾斜 させて配設されている。また、前側のガイド部材25のすぐ前方に、シール部材 Aが重なり合っているか否かの検知用センサー26が配設されている。さらに、 センサー26の前方に、重なり合ったシール部材Aの排出機構27が、コンベヤ ベルト23の走行方向に直交して配設されている。この排出機構27は、押し出 し片27aをシリンダ装置27bのロッドの先端に取着した構造からなる。なお ガイド部材25・25、センサー26および排出機構27は、それぞれコンベヤ ベルト23とはわずかに隙間をあけて配設されている。
【0025】 こうした構成により、垂直案内路20内を落下したシール部材Aは、縦向きの (立ち)姿勢で順に落下し、図5で反時計方向への回転するコンベヤベルト23 に接触することにより、垂直案内路20内から次々に搬出され、転がりながらコ ンベヤベルト23上に倒れる。このとき、全てのシール部材Aは同一面を上向き に、つまり本例では裏面が上を向くように倒れる。そして、シール部材Aは、ガ イド部材25・25によりコンベヤベルト23の中央部に導かれつつ、前方へ搬 送される。なお、図1中の符号28はコンベヤベルト23の駆動用モータ、29 は伝動ベルトである。
【0026】 反転・搬出部1Cについて:図6に示すように、略直角三角形の支持台31の 前方へかけて下向きに傾斜した面上に沿って、傾斜袋状案内路30が配設されて いる。この案内路30は、シール部材Aが横向きの姿勢で一個ずつ通過するよう に構成され、中間の反転部33を除いて上端部と下部とが一直線状の通路32・ 34で、通路32・34の上方が天板32a・34aで覆われている。上端部の 天板32aは、図6のようにコンベヤベルト23の方向転換部に向けて延設され ており、案内路30の入口がコンベヤベルト23の方向転換部に連続するように 配置されている。反転部33は、本例ではブロック材に螺旋状の通路(案内路と もいう)33aを穿設して形成され、通路32から螺旋状通路33aに入ったシ ール部材Aがこの通路33a内を通過する間に180゜回転し、表裏が逆になる ように構成されている。なお、通路32の出口端と通路34の入口端とは上下に 段差が設けられている。
【0027】 通路34の下端には水平な搬出部35が連設され、この搬出部35の上方は開 放され、通路34内を通過したシール部材Aが搬出部35に露呈する。また、通 路34の上端付近と下端付近には、シール部材Aの上限と下限を検知するための センサー36、37が配備されている。
【0028】 軸受本体Bの供給装置5について:図8・図9に示すように、水平に支持され 時計方向に回転するコンベヤベルト51aを備えたベルトコンベヤ装置51と、 前方下向きに傾斜した搬送用シュート52と、軸受本体Bの圧入位置決め装置5 4とから構成され、搬送用シュート52には軸受本体Bの一個送り機構53が組 み込まれている。
【0029】 ベルトコンベヤ装置51の前端から所定距離後方に離れた位置に、軸受本体B の有無を検出するセンサー56が相対向して設置されている。そして、ベルトコ ンベヤ装置51の前端と搬送用シュート52の入口とが、接続部材55を介して 連結されている。搬送用シュート52は、図9のように直角三角形状の支持台5 8上に支持ブロック59を介して配設され、図8のように上部シュート部52a と下部シュート部52bとに分かれ、両シュート部52a・52bは長手方向に スペース52cが設けられ、かつ左右に位置をずらせてある。そのスペース52 cの位置に、一個送り機構53が配置されている。この送り機構53は、軸受本 体Bが一個だけ入る凹状のシュート部53aを、シリンダ装置57のロッド57 aの先端に取り付け、上部シュート部52aの出口と下部シュート部52bの入 口の間をシリンダ装置57にて移動させる構造からなる。また、シュート部53 aの両側にはストッパー部材53bがそれぞれ一体に形設され、シュート部53 aが上下のシュート部52a・52bの一方に移動したときに他方をストッパー 部材53bが閉鎖するようにしている。上部シュート部52aの上面を天板52 dで覆うとともに、天板52dの一部を接続部材55側に延長して軸受本体Bが 上部シュート部52a内に確実に導入されるようにしている。なお、シュート部 53aおよび下部シュート部52bの上面は開放している。
【0030】 圧入位置決め装置54は水平台54aを備え、この水平台54a上に、前記下 部シュート部52bに連続する水平案内路58が形成されている。この案内路5 8の幅は、軸受本体Bの外径よりわずかに広い間隔に設定され、軸受本体Bの幅 方向が位置決めされる。下部シュート部52bの下端は、案内路58の入口から 上方および後方に離して設けられており、その離間箇所を接続する傾斜面59a を備えた圧入部材59が、下部シュート部52bの下方と案内路58の入口付近 との間で移動自在に配設され、シリンダ装置60を介して往復移動される。シリ ンダ装置60は、図8のように案内路58と平行に水平台54a上に配設され、 そのロッド60aの先端に連結具61を介して圧入部材59が取着されている。 また連結具61は、ガイド62上に摺動自在に配置されている。さらに案内路5 8の途中に、一対の押さえ板63・63が相対向して固設されている。下部シュ ート部52b、圧入部材59の傾斜面59aを滑って案内路58の入口まで送ら れた軸受本体Bが、後方から圧入部材59で押されて押さえ板63・63間に押 し入れられる。
【0031】 ピックアンドプレス装置7について:図10に示すように、ピックアンドプレ ス装置7は工具等の把持部71を備え、本例では下端に保持ピン73を取着した シャフト72が把持部71に取り付けられている。保持ピン73は大径部73a と小径部73bとからなり、小径部73bの先端部はテーパー面に形成されてい る。装置7は一つの駆動モータ(図示せず)により二枚のカム74・75を同時 に一回転させることによって、把持部71を図のように二つの位置(シール部材 Aと軸受本体B)のうち最初に一方の位置(シール部材A)で下降・上昇させ、 別の位置(軸受本体B)へ移動させてそこで下降・上昇させたのち、元の位置( シール部材A)へ移動させるという一連の動作を行うように構成されている。な お、この装置7は市販の装置であるので、詳しい説明は省略する。
【0032】 図10は、押さえ板63・63間の軸受本体Bに、搬出部35上で保持ピン7 3を中心部に嵌挿して保持したシール部材Aを圧入する直前の状態を示している が、軸受本体B内にはすでにゴムシール部材Cが圧入されているので、保持ピン 73の長さをやや長めにしてシール部材Aを確実に保持できるようにしている。 図10の状態から保持ピン73を下降させ、軸受本体B内にシール部材Aを圧入 したのち、保持ピン73を引き上げることにより圧入作業が完了する。このとき に軸受本体Bが持ち上がるのが、押さえ板63・63で阻止される。そして、案 内路58の入口に次の軸受本体Bが落下し、この軸受本体Bが後方から圧入部材 59で押さえ板63・63間に押し入れられることにより、押さえ板63・63 間の圧入作業の完了した軸受本体Bが前方へ押し出される。
【0033】 次に、上記した実施例の各装置1・5・7についてそれらの一連の動作を説明 する。
【0034】 1) 多数のシール部材Aをドラム12内に投入して回転させると、ドラム12 内のシール部材Aがゲート18の下方の長穴17が低位置にきたときに、その長 穴17から伏せた状態のシール部材Aが環状通路15へ抜け出し、ドラム12と 共に回転する搬送片19によって環状通路15内を送られる。そして環状通路1 5の終端付近から搬出用通路16に沿って接線方向に送り出され、垂直袋状案内 路20内に縦向きに入る。
【0035】 2) 垂直袋状案内路20内に入ったシール部材Aは、自重により次々に落下し て縦列状態で貯留される。そしてセンサー24でシール部材Aが検知されると、 ドラム12の回転が停止し、シール部材Aの供給が一時中止される。一方、案内 路20の最下端のシール部材Aは、図5で反時計方向に回転するコンベヤベルト 23により前方へ送り出され、立った姿勢から転がってコンベヤベルト上に倒れ る。シール部材Aが倒れる向きは決まっており、全てのシール部材Aが裏面を上 に向けて倒れる。
【0036】 3) コンベヤベルト23上に倒れたシール部材Aは、コンベヤベルト23の回 転に伴なって前方へ搬送され、ガイド部材25・25によってコンベヤベルト2 3上の中央へ導かれつつ、その前方の傾斜袋状案内路30内に一個ずつ搬入され る。なお、重なり合ったシール部材Aをセンサー26が検知すると、すぐ前方の 排出機構27の押し出し片27aが前進して、コンベヤベルト23の走行方向と 直交する方向にシール部材Aを排出し、案内路30内にシール部材Aが詰まるの が防止される。
【0037】 4) 傾斜袋状案内路30内に導入されたシール部材Aは自重により通路32上 を滑るように搬送され、途中の螺旋状案内路33a内を通過する間に180゜回 転し、表裏が逆になって通路34を滑り降り、終端の搬出部35へ搬送される。 なお、上限のセンサー36でシール部材Aが検知されると、コンベヤベルト23 の回転が一時的に停止される。一方、下限のセンサー37がシール部材Aを検知 しないときは、異常と判断してブザー等により報知する。
【0038】 5) 一方、軸受本体Bは射出成形されたのち、ゴムシール部材Cを圧入された 状態でベルトコンベヤ装置51上に搬入される。そして、コンベヤベルト51a の時計方向(図9)への回転により軸受本体Bが前端まで搬送され、接続部材5 5上を通って上部シュート部52a内に導入される。なお、センサー56が軸受 本体Bを検知すると、コンベヤベルト51aの回転が一時的に停止する。
【0039】 6) 上部シュート部52a内を自重で下降した軸受本体Bは、一個送り機構5 3のシュート部53a内に入り、このシュート部53aが横方向に移動すること によって下部シュート部52bの入口へ送られ、それから下部シュート部52b 上を自重によって下降する。そして、圧入部材59の傾斜面59a上を滑って水 平案内路58の入口へ送られる。この状態で、軸受本体Bは、圧入部材59で押 されて押さえ板63・63間に挿入される。
【0040】 7) 搬出部35上の表向きのシール部材Aをピックアンドプレス装置7の保持 ピン73が取り上げたのち、押さえ板63・63間の軸受本体Bの上方に搬送し て下降させ、軸受本体B内に圧入する。
【0041】 以上、本考案の整列供給装置の一実施例とその付属装置について説明したが、 下記のように実施することができる。
【0042】 A) 整列供給する部品は立てたときに倒れる向きが決まっている円板状のもの (中央部が開口したリング体を含む)であれば、シール部材Aに限定されるもの ではない。
【0043】 B) 部品の倒れる向きが最終的に整列する方向を向く場合には、袋状案内路3 0の反転部33を取り除けばよい。
【0044】 C) シール部材Aを軸受本体Bに圧入する装置には、ピックアンドプレス装置 7以外の装置を用いることができる。
【0045】
【考案の効果】 以上説明したことから明らかなように、この考案の部品の整列供給装置には、 次のような優れた効果がある。
【0046】 (1) 立てると特定方向に倒れる部品の性質を利用し、主装置にベルトコンベヤ 装置を用いたので、装置全体の構造が簡単で、メンテナンスが容易なうえ、設備 コストが安くて済む。そして本考案の装置により、表裏の向きを揃えて一個ずつ 連続的に供給するための作業を自動的にかつ効率よく行え、作業者の負担を軽減 し、生産効率を向上できる。
【0047】 (2) 請求項2の整列供給装置では、搬送途中で部品の表裏の向きが180゜反 転されるので、コンベヤベルト上で部品の倒れる向きと逆の向きに整列する場合 に有効である。
【0048】 (3) 請求項3の整列供給装置では、コンベヤベルト上で部品が重なり合って搬 送されているときにはセンサーが検知して排出機構がコンベヤベルト上から排出 するので、次の案内路内に重なり合った状態の部品が入り込むことが未然に防止 され、部品が詰まることがない。
【0049】 (4) 請求項4の整列供給装置では、多数の部品を円筒状容器に投入するだけで 自動的に供給されるので、作業が簡単で便利であり、また装置も構造が簡単で、 設置スペースが小さくて済む。
【0050】 (5) 請求項5の整列供給装置では、単に部品を自動的に所定位置へ供給するに 留まらず、樹脂成形品への圧入作業まで自動的に行うので、生産効率がさらに向 上する。
【図1】本考案の実施例にかかる部品の整列供給装置を
含む装置全体の概要を示す側面図である。
含む装置全体の概要を示す側面図である。
【図2】部品の供給部を拡大して示す、図3のX方向矢
視図である。
視図である。
【図3】図1の装置の一部を拡大して示す平面図であ
る。
る。
【図4】図2のIII−III線断面図である。
【図5】図3のY方向矢視図である。
【図6】図3のZ方向矢視図である。
【図7】図7(a)は部品としてのシール部材の断面図、
図7(b)は樹脂成形品としての軸受にシール部材を圧入
した状態の断面図である。
図7(b)は樹脂成形品としての軸受にシール部材を圧入
した状態の断面図である。
【図8】軸受本体の供給装置を示す平面図である。
【図9】図8の同供給装置を示す側面図である。
【図10】シール部材の供給端、軸受本体の供給端およ
びピックアンドプレス装置を拡大して示す側面図であ
る。
びピックアンドプレス装置を拡大して示す側面図であ
る。
1 整列供給装置 1A シール部材Aの供給部 1B シール部材Aの整列部 1C シール部材Aの反転・搬出部 5 軸受本体Bの供給装置 7 ピックアンドプレス装置 12 ドラム(円筒状容器) 15 環状通路 16 搬出用通路 17 長穴 18 ゲート 19 搬送片 20 垂直案内路 22 ベルトコンベヤ装置 23 コンベヤベルト 24・26・36・37 センサー 25 ガイド部材 27 排出機構 30 傾斜袋状案内路 32・34 通路 33 反転部 33a 螺旋状案内路 35 搬出部 A シール部材(部品) B 軸受本体
Claims (5)
- 【請求項1】 立てると特定方向に倒れる円板状の部品
を表裏の向きを揃えて一個ずつ連続的に供給するための
装置であって、 前記部品を縦向きの姿勢で一個ずつ連続して通過させる
ことができ、上端、下端および下端部前方を開口した垂
直袋状案内路を、ベルトコンベヤ装置のコンベヤベルト
上方にコンベヤベルトとわずかな隙間をあけて吊設し、 前記ベルトコンベヤ装置の前端に、前記部品を横向きの
姿勢で一個ずつ連続して通過させることができる傾斜袋
状案内路を前方下向きに傾斜させて設置し、 前記コンベヤベルト上に、前記部品を前記傾斜袋状案内
路の入口に導くためのガイド部材を配設したことを特徴
とする部品の整列供給装置。 - 【請求項2】 前記傾斜袋状案内路の途中に前記部品の
向きを180゜反転させるための螺旋状案内路を設けた
請求項1記載の部品の整列供給装置。 - 【請求項3】 前記ガイド部材の前方の前記コンベヤベ
ルト上に、前記部品の重なりを検知するためのセンサー
を配備するとともに、該センサーの前方の前記コンベヤ
ベルト上に、重なり合った前記部品を取り除くための排
出機構を設け、該排出機構を前記センサーと連係させた
請求項1又は2記載の部品の整列供給装置。 - 【請求項4】 上端を開放した円筒状容器を、一方向に
下向きに傾斜させた台板上に回転可能に配置し、その円
筒状容器の側周壁の下部に、前記部品が横向きに通過可
能な長穴を形成し、 前記台板上の円筒状容器の周囲に、前記部品の外径より
やや広い間隔をあけてほぼ全周にわたりガイド壁を立設
して部品の環状通路を形成し、該環状通路の終端部より
接線方向に下向きに供給路を延設してその先端を前記垂
直袋状案内路の入口に接続し、 前記円筒状容器の外周面に、前記環状通路に向けて部品
搬送片を突設した請求項1〜3のいずれかに記載の部品
の整列供給装置。 - 【請求項5】 前記傾斜袋状案内路の下端部を水平に形
成するとともに、その上面を開放して前記部品の一個が
露呈するようにし、 その露呈する部品の近傍に、該部品を圧入するための樹
脂成形品を供給する装置を配設し、 前記露呈する部品を取り上げ、前記樹脂成形品内に圧入
するピックアンドプレス装置を、前記樹脂成形品の供給
装置の傍らに設置した請求項1〜4のいずれかに記載の
部品の整列供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4268493U JPH077781U (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 部品の整列供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4268493U JPH077781U (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 部品の整列供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH077781U true JPH077781U (ja) | 1995-02-03 |
Family
ID=12642867
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4268493U Pending JPH077781U (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 部品の整列供給装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH077781U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002080121A (ja) * | 2000-09-04 | 2002-03-19 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | シール材供給装置 |
-
1993
- 1993-07-06 JP JP4268493U patent/JPH077781U/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002080121A (ja) * | 2000-09-04 | 2002-03-19 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | シール材供給装置 |
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