JPH0777584B2 - スラリーによる人体の洗浄装置 - Google Patents

スラリーによる人体の洗浄装置

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JPH0777584B2
JPH0777584B2 JP4292196A JP29219692A JPH0777584B2 JP H0777584 B2 JPH0777584 B2 JP H0777584B2 JP 4292196 A JP4292196 A JP 4292196A JP 29219692 A JP29219692 A JP 29219692A JP H0777584 B2 JPH0777584 B2 JP H0777584B2
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cleaning tank
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正三 福馬
興一 赤松
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療補助や保健衛生に
利用するための、スラリーによる人体の洗浄装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の医療補助や保健衛生のための人体
の洗浄方法として、洗液中に空気を噴出させて泡により
洗液を流動させる方法や、ダイヤフラム式にゴム膜の振
動を洗液に伝える方法や、回転ブラシに人体を当てる方
法等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の洗浄方
法は、洗液の流動のみでは皮膚への刺激や摩擦が乏しい
ため洗浄効果が弱く、また、ブラシの接触では凹凸のあ
る人体各部に満遍なくブラシを当てることは困難であ
り、特に指と指の間などの狭い隙間の洗浄が充分にでき
ないといった難点があった。
【0004】本発明の目的は、洗浄効果に優れて人体の
凹部や指と指の間のような細部まで綺麗に洗浄できる、
スラリーによる人体の洗浄装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するため
のこの発明は、洗液にセラミック粒子を、洗液量の1/
50〜1/2量(但し見掛容積)を混合し流動させてス
ラリーを作る洗浄槽の底部に、複数の噴射孔を有する底
部噴射器を設置し、上記洗浄槽の周壁からスクリーンを
経て上記洗液を取り出して濾過器と循環ポンプを経て上
記底部噴射器に送る洗液循環管路を設け、さらに上記洗
浄槽の周壁に、槽内に旋回流を生ぜしめる複数の側面噴
射孔を設け、該側面噴射孔と上記洗浄槽の底部とを連結
するスラリー管路を中途にエジェクターを介在して設
け、該エジェクターと上記洗液循環管路の上記吐出ポン
プの下流側とを連結して、上記洗浄槽の底部から上記ス
ラリーを吸引して上記側面噴射孔に噴射させるためのエ
ジェクター管路を設けた、スラリーによる人体の洗浄装
置である。
【0006】上記洗浄槽の深さの中間部に人体の被洗浄
部を支持するセット用網板を設ける場合もある。
【0007】
【作用】本発明の人体洗浄装置によれば、洗浄槽内のセ
ラミック粒子は比重が1.0より大きい場合は、洗浄槽
の底に沈む傾向がある。この底に沈んだセラミック粒子
は、洗浄槽の底に設けてある底部噴射器が洗浄槽内の洗
液を洗液循環路を通して複数の噴射孔から噴射する上向
きの流れに乗って洗液中に拡散し、自重による沈降を繰
り返して流動するスラリーとなり、さらに洗浄槽の周壁
に設けた複数の側面噴射孔が、洗浄槽の底部からエジェ
クターにより取り出したスラリーを洗浄槽内に斜め横方
向に噴射することによりスラリー旋回流を生ぜしめて、
このスラリー旋回流が上下方向の流れと衝突して三次元
的な乱流となる。
【0008】この流動するスラリーに人体の一部例えば
足を浸漬すると、汚れの激しい足裏と洗浄が困難な指の
間に、底から上向きの底部噴射器からの流れが当たり、
足の甲や脛には周壁の噴射孔からの旋回流や、流れの衝
突による乱流が当たって、セラミック粒子が狭い隙間ま
で進入して皮膚との衝突や摩擦により汚れを落とすとと
もに、角質化した皮膚をセラミック粒子の粗表面が削り
落とす等して皮膚がきわめて美しく洗浄される。
【0009】
【実施例】
以下この発明を、図面を参照として説明する。図1は本
発明に係わる装置の1実施例を示す概要図であり、図2
は洗浄槽(1)の平面図であって、(1)は洗浄槽で、
内部に洗液(水)とセラミック粒子(2)(直径1.0
〜2.0のアルミナ小球)とが容積比〔但しセラミック
粒子(2)は見掛け容積〕10:1の割合で洗浄槽容積
の約75%の位置が液面(S)となる量が入れてあり、
この洗浄槽(1)の底部に底部噴射器(3)が設置さ
れ、この底部噴射器(3)には上面に複数の噴射孔
(4)が設けてある。
【0010】(5)は洗液循環管路で、洗浄槽(1)の
周壁と底部噴射器(3)を結んでいて、洗浄槽(1)と
の連結口にはスクリーン(6)を設けてセラミック粒子
(2)が洗液循環路(5)に流入しないようにしてあ
り、さらにこの洗液循環管路(5)の中途に2個並列し
た濾過器(7)(7a)と循環ポンプ(8)が洗浄槽
(1)側から順に介在設置してあり、濾過器(7)(7
a)の前後にはそれぞれ止め弁(9)が取り付けてあっ
て、一方の濾過器の前後の止め弁(9)を閉じることに
よって他方の濾過器のみを働らかせて、止めた方の濾過
器の濾材の取替えや清掃が行えるようにしてある。
【0011】(10)は循環ポンプ(8)に近い洗液循
環管路(5)の吸入側と吐出側を連結したバイパス管路
で、このバイパス管路(10)の中途に流量調整弁(1
1)が設けてあって、洗液循環管路(5)を通って洗浄
槽(1)内に循環する洗液の循環量を調節するものであ
り、さらに洗液循環管路(5)の底部噴射器(3)に近
い位置に流量調整弁(12)が設けてある。
【0012】洗浄槽(1)の周壁の、液面よりやや下方
の4箇所に、斜め横方向に噴射する側面噴射孔(13)
が設けてあり、この側面噴射孔(13)と洗浄槽(1)
の底部を結ぶスラリー管路(14)が形成してあって、
このスラリー管路(14)の中途にエジェクター(1
5)が介在設置され、さらにこのエジェクター(15)
と洗液循環管路(5)の循環ポンプ(8)と流量調整弁
(12)の間を結ぶエジェクター管路(16)が形成し
てあり、このエジェクター管路(16)にも流量調整弁
(17)が設けてある。
【0013】(18)は洗浄槽(1)の底部に設けたス
ラリー排出弁、(19)は洗浄槽(1)の中間に設けた
人体の被洗浄部を支持するセット用網板であって、セラ
ミック粒子(2)が自由に通過し得る粗い網目をもって
いる。
【0014】以上の構成により、循環ポンプ(8)を起
動すると、洗浄槽(1)内のセラミック粒子(2)はス
クリーン(6)に遮られて洗液のみが洗液循環管路
(5)に入り、濾過器(7)または(7a)を経て洗液
中に混じっている汚濁物が濾過されて、清浄化した洗液
が循環ポンプ(8)を経由して底部噴射器(3)に達
し、噴射孔(4)から上向きに噴射される。
【0015】この底部噴射器(3)の噴射により、運転
開始前には比重により洗浄槽(1)の底部に沈んでいる
セラミック粒子(2)が上昇流に乗って持ち上げられて
洗浄液中に拡散するが、自重によって沈んでは再び持ち
上げられることを繰り返して、洗浄槽(1)内にセラミ
ック粒子(2)が洗液に混じって流動するスラリー(2
0)ができる。
【0016】さらに、洗液循環管路(5)から分岐した
スラリー管路(14)にも洗液が流れて、エジェクター
(15)に達することによって生じるバキュームによ
り、スラリー管路(16)を通して洗浄槽(1)の底部
からスラリー(20)をエジェクター(15)に吸引し
て側面噴射孔(13)に送り、図2の矢印に示す如く洗
浄槽(1)内の液面(S)のやや下方に斜め横方向に噴
射してスラリー(20)に旋回流を生ぜしめる。このス
ラリー旋回流は底部噴射器(3)からの上昇流と衝突し
て洗浄槽(1)の上半部ではスラリー(20)は三次元
的な乱流れとなる。
【0017】上記した底部噴射器(3)からの噴射と、
側面噴射孔(13)からの噴射量の割合を、底部噴射器
(3)側を60%、側面噴射孔(13)側を40%とす
る。
【0018】こうして底部噴射器(3)と側面噴射孔
(13)から同時に噴射する運転状態で、例えば図1に
仮想線で示した如く洗浄槽(1)に足を入れてセット用
網板(19)に載せると、脛の中間部までスラリー(2
0)に浸漬されて、セラミック粒子(2)が皮膚に当た
って感触のよい刺激を受ける。
【0019】そして汚れが特に激しい足の裏やゴミが付
着しやすい指の間の狭い場所には底部噴射器(3)から
の強い上向きの流れのスラリーが当たって、セラミック
粒子(2)が足の裏を叩くとともに、指と指のあいだの
狭い隙間にも進入して衝突と摩擦により汚れを落とすと
ともに、角質化した部分もセラミック粒子の粗表面によ
り削り取る作用が働き、汚物を洗液が洗い落として綺麗
に洗浄し、足の甲や脛には上昇流も若干当たるが、側面
噴射孔(13)からの噴射による旋回流や、流れの衝突
による乱流が当たって同様に綺麗に洗浄する。
【0020】次にスラリー(20)による洗浄効果を確
認するために噴水流のみとスラリーとの洗浄効果の比較
試験を、試料として100mm×100mmで厚さ10
mmのベニヤ板の表裏両面の全面に白チョークを強くす
り付けたものを、ゆるやかに攪拌した水中に2分間浸漬
して白チョークの剥離が認められないチョーク付着板を
作製して次の通り行った。
【0021】〔試験条件〕 上記した洗浄装置を使用して噴射割合を、底部噴射器
(3)側を60%、側面噴射孔(13)側を40%とし
て、総循環量を70リットル/分・・(A)と、50リ
ットル/分・・(B)で、白チョークを完全除去する
に要する時間を測定した。
【0022】〔試験結果〕 図3は試験結果を示すグラフで、高循環の条件(A)で
は、スラリーの場合が5秒、噴水流の場合が25秒で、
スラリーの方が1/5の時間に短縮されることがわかっ
た。低循環の条件(B)では、スラリーの場合が10
秒、噴水流の場合が75秒で、スラリーの方が1/7.
5の時間に短縮されている。そして高循環の条件(A)
と低循環の条件(B)とでは、スラリーの場合2倍、噴
水流の場合は3倍、高循環の条件(A)の方が時間短縮
されることがわかった。
【0023】なお、本発明の洗浄装置はポンプ循環系に
よる常時流動スラリーを形成するものを示したが、スラ
リーを流動させる手段として電気洗濯機の如き回転翼に
よることも考えられる。また本発明洗浄装置に液温自動
調整機能や乾燥機能や殺菌機能等を付加することは容易
に可能である。
【0024】
【発明の効果】以上説明したこの発明に係わるスラリー
による人体の洗浄装置によれば、洗浄槽に洗液とセラミ
ック粒子とが混合して流動するスラリーに身体の一部を
浸漬して洗浄する方法としたことにより、流動するセラ
ミック粒子が皮膚に当たって感触のよい刺激を感じると
もに、身体の凹部や指と指の間の狭い隙間までセラミツ
ク粒子が進入して、皮膚と衝突しあるいは摩擦し、隅々
まで汚れを落として洗液が洗い流すため、迅速かつ効果
的に綺麗に洗浄することができるものである。
【0025】また、洗浄装置は、洗浄槽の下部から洗液
を上向きに噴射して、沈下しているセラミック粒子を上
昇流に載せて拡散させ、さらにこの洗液とセラミック粒
子とが混合したスラリーをエジェクターにより洗浄槽の
上部の側面から斜め横方向に噴射させて旋回流を作るこ
とにより、この旋回流と上昇流とが衝突して三次元的な
乱流となって身体浸漬部の全面にスラリーが満遍なく当
たって隅々まで余すところなく洗浄できるものである。
【0026】また、循環ポンプをセラミック粒子が通ら
ない構成としたことにより、循環ポンプの故障や損耗の
原因を作らず、セラミック粒子の循環ポンプを通過する
ことによる破損を防止して半永久的に使用できる。
【0027】また、洗液循環路に並列した2個の濾過器
を設けたことにより、使用中であっても濾過材の交換が
でき、常に洗浄槽内を清潔に保つことができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の1実施例を示す構成概要図であ
る。
【図2】洗浄槽の平面図である。
【図3】洗浄効果に関する試験結果を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1・・洗浄槽 2・・セラミック粒子 3・・底部噴射器 4・・噴射孔 5・・洗液循環路 6・・スクリーン 7・・濾過器 7a・・濾過器 8・・循環ポンプ 13・・側面噴射孔 14・・スラリー管路 15・・エジェクター 16・・エジェクター管路 19・・セット用網板 20・・スラリー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗液とセラミック粒子を混合し流動させ
    てスラリーを作る洗浄槽の底部に複数の噴射孔を有する
    底部噴射器を設置し、上記洗浄槽の周壁からスクリーン
    を経て上記洗液を取り出して濾過器と循環ポンプを経て
    上記底部噴射器に送る洗液循環管路を設け、さらに上記
    洗浄槽の周壁に、槽内に旋回流を生ぜしめる複数個の側
    面噴射孔を設け、該側面噴射孔と上記洗浄槽の底部とを
    連結するスラリー管路を中途にエジェクターを介在して
    設け、該エジェクターと上記洗液循環管路の上記吐出ポ
    ンプの下流側とを連結して、上記洗浄槽の底部から上記
    スラリーを吸引して上記側面噴射孔に噴射させるための
    エジェクター管路を設けたことを特徴とする、スラリー
    による人体の洗浄装置。
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USRE43903E1 (en) 1997-02-13 2013-01-01 Richmond Ip Holdings, Llc Severe weather detector and alarm

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