JPH07774Y2 - シリンダブロック用金属ガスケット - Google Patents
シリンダブロック用金属ガスケットInfo
- Publication number
- JPH07774Y2 JPH07774Y2 JP1988042100U JP4210088U JPH07774Y2 JP H07774 Y2 JPH07774 Y2 JP H07774Y2 JP 1988042100 U JP1988042100 U JP 1988042100U JP 4210088 U JP4210088 U JP 4210088U JP H07774 Y2 JPH07774 Y2 JP H07774Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylinder block
- metal gasket
- layer
- vulcanized
- coating layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Gasket Seals (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、シリンダブロックとそれに連結されるシリン
ダヘッド等との間に介挿されて両者間のシールを担当す
るシリンダブロック用金属ガスケットに関し、特に弾性
金属製基板上に弾性層が被着されたシリンダブロック用
金属ガスケットに関する。
ダヘッド等との間に介挿されて両者間のシールを担当す
るシリンダブロック用金属ガスケットに関し、特に弾性
金属製基板上に弾性層が被着されたシリンダブロック用
金属ガスケットに関する。
弾性を有する金属板を基板とし、その基板上に単層又は
多層構造から成る弾性層(例えばゴム層)被着して、例
えばシリンダヘッドとシリンダブロックとの接合面のシ
ール性向上を果す金属ガスケットが提案されている。
(実開昭61-41960号等)そしてこのゴム層は加硫状態
(固体)であったり、或いは加硫剤を含まない、所謂非
加硫状態(液体)である。
多層構造から成る弾性層(例えばゴム層)被着して、例
えばシリンダヘッドとシリンダブロックとの接合面のシ
ール性向上を果す金属ガスケットが提案されている。
(実開昭61-41960号等)そしてこのゴム層は加硫状態
(固体)であったり、或いは加硫剤を含まない、所謂非
加硫状態(液体)である。
上述したような金属ガスケットにおいて、基板上に形成
される加硫層自体は一般に基板上塗布後、加硫硬化処理
が施してあり、硬くて強い性質を有している。従って耐
久性は良いがその硬度大のため、装着時、シリンダヘッ
ドやシリンダブロックとのなじみ性において問題があ
り、加硫層のみを被着した金属ガスケットにあってはシ
ール性がそれ程向上せず、結果として水、油洩れ等の不
具合を発生し易い。
される加硫層自体は一般に基板上塗布後、加硫硬化処理
が施してあり、硬くて強い性質を有している。従って耐
久性は良いがその硬度大のため、装着時、シリンダヘッ
ドやシリンダブロックとのなじみ性において問題があ
り、加硫層のみを被着した金属ガスケットにあってはシ
ール性がそれ程向上せず、結果として水、油洩れ等の不
具合を発生し易い。
一方、加硫剤(硬化剤)を含まず、単なる非加硫層の場
合、層自体は硬化していないため軟かく、弱い性質であ
り、上述した加硫層に比べシリンダヘッドやシリンダブ
ロックとの初期なじみ性は良くなるものの、エンジン運
転に伴って非加硫層がシリンダヘッド−シリンダブロッ
ク接合面から外部へと流出して結果的にはシール性が悪
化するという問題がある。このようにこれまでの金属ガ
スケットにはシール性と耐久性を同時に満たすものはな
かった。
合、層自体は硬化していないため軟かく、弱い性質であ
り、上述した加硫層に比べシリンダヘッドやシリンダブ
ロックとの初期なじみ性は良くなるものの、エンジン運
転に伴って非加硫層がシリンダヘッド−シリンダブロッ
ク接合面から外部へと流出して結果的にはシール性が悪
化するという問題がある。このようにこれまでの金属ガ
スケットにはシール性と耐久性を同時に満たすものはな
かった。
本考案の目的は、前述の問題を解決する低コストのシリ
ンダブロック用金属ガスケットを提供することである。
ンダブロック用金属ガスケットを提供することである。
本考案によるシリンダブロック用金属ガスケットは、弾
性金属基板上に加硫剤を含む未加硫塗装のみを被着し、
前記加硫剤がエンジン運転によりシリンダブロックから
発せられる熱によって前記未加硫塗装層を加硫硬化させ
ることを特徴とする。
性金属基板上に加硫剤を含む未加硫塗装のみを被着し、
前記加硫剤がエンジン運転によりシリンダブロックから
発せられる熱によって前記未加硫塗装層を加硫硬化させ
ることを特徴とする。
加硫剤は応力や熱を受けることにより硬化剤としての作
用をする。従って加硫剤を含みながらも未だ加硫硬化処
理を施していない、所謂未加硫層を、金属ガスケットの
基板上に予め塗布し、そのガスケットを前記接合面間に
装着しシリンダヘッドのシリンダブロックへの締め付け
圧力と、エンジン運転によって発生した熱とにより徐々
に未加硫層を加硫硬化させる。その結果、装着時の良好
ななじみ性を維持したまま硬化することで強度上すぐ
れ、かつ単層構造により低コストでシール性の良好なシ
リンダブロック用金属ガスケットが提供し得る。
用をする。従って加硫剤を含みながらも未だ加硫硬化処
理を施していない、所謂未加硫層を、金属ガスケットの
基板上に予め塗布し、そのガスケットを前記接合面間に
装着しシリンダヘッドのシリンダブロックへの締め付け
圧力と、エンジン運転によって発生した熱とにより徐々
に未加硫層を加硫硬化させる。その結果、装着時の良好
ななじみ性を維持したまま硬化することで強度上すぐ
れ、かつ単層構造により低コストでシール性の良好なシ
リンダブロック用金属ガスケットが提供し得る。
以下図面に基づいて本考案の実施例を具体的に説明す
る。
る。
第1、2図はこの考案の第一実施例を示すものであり、
第1図は金属ガスケットの上視図を示し、第2図は第1
図II-II線に沿った拡大断面図である。これらの図にお
いて、1は金属ガスケットであり、この金属ガスケット
1は弾性金属板により形成された基板2と、この基板2
表裏面に被着される未加硫塗装層3とから構成される。
第1図は金属ガスケットの上視図を示し、第2図は第1
図II-II線に沿った拡大断面図である。これらの図にお
いて、1は金属ガスケットであり、この金属ガスケット
1は弾性金属板により形成された基板2と、この基板2
表裏面に被着される未加硫塗装層3とから構成される。
この未加硫塗装層3は内部に例えばフッ素系、又はアミ
ン系の加硫剤を含んでおり、図に示すような状態、すな
わち図示しないシリンダヘッドとシリンダブロックとの
接合面間に介装されていない単なる塗布状態では加硫硬
化しておらず、後述する圧力や熱なる加硫処理によって
加硫硬化するものである。尚、本明細書においては加硫
剤を含まない軟化層を非加硫層と呼び、加硫剤を含み未
だ加硫処理が施されていない軟化層を未加硫層と呼ぶこ
とにする。
ン系の加硫剤を含んでおり、図に示すような状態、すな
わち図示しないシリンダヘッドとシリンダブロックとの
接合面間に介装されていない単なる塗布状態では加硫硬
化しておらず、後述する圧力や熱なる加硫処理によって
加硫硬化するものである。尚、本明細書においては加硫
剤を含まない軟化層を非加硫層と呼び、加硫剤を含み未
だ加硫処理が施されていない軟化層を未加硫層と呼ぶこ
とにする。
この加硫していない軟性の未加硫塗装層3は、シリンダ
ヘッドとシリンダブロックとの接合面間に介装された
際、接合面上のツールマーク、キズ等を補償吸収し、シ
クロシールする。
ヘッドとシリンダブロックとの接合面間に介装された
際、接合面上のツールマーク、キズ等を補償吸収し、シ
クロシールする。
以下本実施例の作用について説明する。
接合面に介装された金属ガスケット1はボルトによる締
め付け力により圧縮されたビード1aが圧縮される。この
時未加硫塗装層3内にある加硫剤は、その締め付け圧
力、及びエンジン運転に伴うシリンダヘッドとシリンダ
ブロックの熱により活性化して層3を加硫・硬化し、経
時的にはエンジン運転に伴うシリンダヘッド・ブロック
の熱により、さらに層3を加硫・硬化させる。従ってこ
の未加硫塗装層3は次第に硬度を増し、最終的には良好
なシール性を維持したまま、かつ強度のある加硫層と変
化し、接合面に良くなじんで、かつ強固な金属ガスケッ
ト1を提供することができる。
め付け力により圧縮されたビード1aが圧縮される。この
時未加硫塗装層3内にある加硫剤は、その締め付け圧
力、及びエンジン運転に伴うシリンダヘッドとシリンダ
ブロックの熱により活性化して層3を加硫・硬化し、経
時的にはエンジン運転に伴うシリンダヘッド・ブロック
の熱により、さらに層3を加硫・硬化させる。従ってこ
の未加硫塗装層3は次第に硬度を増し、最終的には良好
なシール性を維持したまま、かつ強度のある加硫層と変
化し、接合面に良くなじんで、かつ強固な金属ガスケッ
ト1を提供することができる。
第3図に第2図と同一部位なる本考案の第二実施例を示
す。
す。
この実施例は先の実施例における基板2と未加硫塗装層
3との密着度合、並びに接合面間への介装時の塗装層3
と各接合面との密着度合を高めるため、例えばポリエス
テル樹脂からなる接着剤4を介装させたものである。こ
の接着剤4は未加硫塗装層3と同様に、ボルトの締め付
け圧力、及びエンジン熱によって硬化し、接着作用を果
たす、所謂、熱硬化性接着剤であって良好なシール性を
維持したまま強固になった加硫後塗装層3を接合面と基
板2とにしっかり接着することができる。
3との密着度合、並びに接合面間への介装時の塗装層3
と各接合面との密着度合を高めるため、例えばポリエス
テル樹脂からなる接着剤4を介装させたものである。こ
の接着剤4は未加硫塗装層3と同様に、ボルトの締め付
け圧力、及びエンジン熱によって硬化し、接着作用を果
たす、所謂、熱硬化性接着剤であって良好なシール性を
維持したまま強固になった加硫後塗装層3を接合面と基
板2とにしっかり接着することができる。
以上説明したように、本考案の特徴となる未加硫塗装層
(非組付時)はシリンダヘッド−シリンダブロック間に
組み付け後、その際の圧力とエンジン運転熱により加硫
塗装層となるため、金属ガスケット製造工程において未
加硫層の加硫工程が省略できるため、ガスケット自体の
コストダウンが可能となる。又、前述したようにこの未
加硫塗装層は加硫初期においては軟らかなため各接合面
の凹凸に良く追従してミクロシールし、従って接合面間
のシール性を向上することができ、加硫硬化後はそのシ
ール性を維持したまま金属ガスケットの強度を高めるこ
とができる。
(非組付時)はシリンダヘッド−シリンダブロック間に
組み付け後、その際の圧力とエンジン運転熱により加硫
塗装層となるため、金属ガスケット製造工程において未
加硫層の加硫工程が省略できるため、ガスケット自体の
コストダウンが可能となる。又、前述したようにこの未
加硫塗装層は加硫初期においては軟らかなため各接合面
の凹凸に良く追従してミクロシールし、従って接合面間
のシール性を向上することができ、加硫硬化後はそのシ
ール性を維持したまま金属ガスケットの強度を高めるこ
とができる。
第1図は本考案による金属ガスケットの上視図、 第2図は第1図II-II線に沿った拡大部分断面図、 第3図は第2図と同様であって、本考案の第二実施例を
示す断面図、 1……金属ガスケット、2……基板、3……未加硫塗装
層(含む、加硫剤)、4……接着剤(層)、5……加硫
塗装層。
示す断面図、 1……金属ガスケット、2……基板、3……未加硫塗装
層(含む、加硫剤)、4……接着剤(層)、5……加硫
塗装層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 河合 志郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)考案者 北村 猛志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)考案者 植田 耕作 埼玉県熊谷市三ヶ尻出口3308 日本メタル ガスケット株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−2376(JP,A) 特開 昭62−255668(JP,A) 実開 昭61−41960(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】弾性金属製基板上に加硫剤を含む未加硫塗
装層のみを被着し、前記加硫剤がエンジン運転によりシ
リンダブロックから発せられる熱によって前記未加硫塗
装層を加硫硬化させることを特徴とするシリンダブロッ
ク用金属ガスケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988042100U JPH07774Y2 (ja) | 1988-03-31 | 1988-03-31 | シリンダブロック用金属ガスケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988042100U JPH07774Y2 (ja) | 1988-03-31 | 1988-03-31 | シリンダブロック用金属ガスケット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01146064U JPH01146064U (ja) | 1989-10-06 |
JPH07774Y2 true JPH07774Y2 (ja) | 1995-01-11 |
Family
ID=31268525
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988042100U Expired - Lifetime JPH07774Y2 (ja) | 1988-03-31 | 1988-03-31 | シリンダブロック用金属ガスケット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07774Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0544215B1 (en) * | 1991-11-25 | 1996-03-13 | Taiho Kogyo Co., Ltd. | Metal gasket |
JP2017044254A (ja) * | 2015-08-26 | 2017-03-02 | キーパー株式会社 | 密封装置及び密封方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS582376A (ja) * | 1981-06-30 | 1983-01-07 | Nitsusen Kagaku Kogyo Kk | シ−ル部材及びその製法 |
JPS6141960U (ja) * | 1984-08-22 | 1986-03-18 | 日本メタルガスケツト株式会社 | 金属ガスケツト |
JPS62255668A (ja) * | 1986-04-29 | 1987-11-07 | Toyoda Gosei Co Ltd | 金属インサ−ト入りガスケツト |
-
1988
- 1988-03-31 JP JP1988042100U patent/JPH07774Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01146064U (ja) | 1989-10-06 |
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