JPH0776402A - ごみ箱用蓋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 〔目的〕 ごみ箱内には何らの細工もすることなく、こ
のごみ箱に施す蓋において、投入されたカップを一定数
スタックし、蓋中でスタッキング状態とされた使用済み
カップがごみ箱内に落下するようにし、既存の使用中の
ごみ箱にも装備し得る新規なごみ箱用蓋を提供する。 〔構成〕 ごみ箱上に施す蓋であって、蓋本体の上板に
カップ投入口を形成し、このカップ投入口に続くカップ
案内筒を設け、このカップ案内筒の下端位置に、夫々が
錘によって閉作用され、一定数のカップ重量によって開
作用する一対のストッパーを相反する位置に開閉可能に
ヒンジ装着してある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、飲料自動販売機によっ
て販売された飲料用の合成樹脂カップ，紙カップ等を収
容するごみ箱用の蓋に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、紙カップあるいは樹脂カップを使
用して飲料等を販売するフアーストフード店あるいは
駅，街頭の自動販売機では、使用済みのカップをごみ箱
に捨てるようにしているのが普通である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記使用済みのカップ
の捨て方では、カップをそのままの状態でごみ箱に捨て
るため、ごみ箱の中の空気の占める割合が大きく、ごみ
箱がすぐに一杯になってしまうという問題点があった。

【０００４】ごみ箱が一杯になると、このごみ箱から使
用済みのカップを取り出して纏めて処理する必要がある
が、従前のようにカップを無秩序に捨てていたのでは、
多くの取り出し作業をしなければならないという問題点
もある。

【０００５】使用済みカップの収容率を高めるために
は、カップの占める空間を少なくすればよいため、多く
のカップをスタッキングして捨てるか、またはカップを
破砕あるいは潰して捨てればよい。しかし飲料を飲み終
えた人は、その点まで考慮してカップを捨てることはな
く、一般的にはそのまま捨てるのが普通である。

【０００６】そこで出願人は、ごみ箱内に投入されたカ
ップがごみ箱内でスタッキングされるよう、ごみ箱用被
せ蓋に多数のカップ投入口を形成し、この投入口に対応
してごみ箱に線材で構成したシューターを設け、投入口
から投入されたカップが、上記シューター内でスタッキ
ングされるようにしたごみ箱を開発し、既に提案してあ
る（特開平５−１２４７０１号公報参照）。しかし、こ
のシューターを設けたごみ箱では、シューターにかかる
コストが高く、低コストに提供できないという問題点が
ある。

【０００７】本発明は、上記の問題点に鑑み、ごみ箱内
には何らの細工もすることなく、このごみ箱に施す蓋に
おいて、投入されたカップを一定数スタックし、蓋中で
スタッキング状態とされた使用済みカップがごみ箱内に
落下するようにし、既存の使用中のごみ箱にも装備し得
る新規なごみ箱用蓋を提供することを目的とするもので
ある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明のごみ箱では、ごみ箱上に施す蓋であって、
蓋本体の上板にカップ投入口を形成し、このカップ投入
口に続くカップ案内筒を設け、このカップ案内筒の下端
位置に、夫々が錘によって閉作用され、一定数のカップ
重量によって開作用する一対のストッパーを相反する位
置に開閉可能にヒンジ装着してあることを特徴とする。

【０００９】さらに本発明では、カップ投入口を２個形
成してあることにより、ごみ箱内にスタックされたカッ
プが均等に収容されて効果的であり、蓋本体の上板を前
方に斜めに傾斜させて、カップを投入し易くしてある。
また本発明では、上記ストッパーとカップ案内筒下端と
の接点を点接触にするため、ストッパー又はカップ案内
筒下端のいずれかに突起を設けてあり、これによって上
記接触点に飲料シロップが付着しても、ストッパーとカ
ップ案内筒下端が付着してストッパーの作動不良を起こ
さないようにしてある。

【００１０】また本発明では、蓋本体の左右側壁下端の
夫々前後２個所にごみ箱の上縁に係合する僅かな内向き
係止突起を設けて、みだりに蓋がごみ箱から外れないよ
うにしてあり、使用済みカップの回収員には容易に蓋を
ごみ箱から外せるようにしてあって効果的である。さら
に本発明では、蓋の上板とカップ案内筒とを着脱自在と
し、カップ案内筒と一対のストッパーを着脱自在とし、
蓋本体の周壁を積重ね可能に傾斜させて、蓋の組立を現
場作業で簡単に行えるようにし、多数の蓋を輸送する際
には、蓋本体を積重ねて輸送して、輸送コストの低減を
なし得て効果的である。

【００１１】

【作用】本発明ごみ箱用蓋のカップ案内筒下端にヒンジ
装着された一対のストッパーは、その錘の作用によって
常時は閉じられている。そこでカップ投入口から投入さ
れた使用済みのカップは、上記ストッパー上に載置さ
れ、順次投入されるカップはスタックされた状態とな
る。ストッパーは相反する位置に一対設けられているか
ら、カップは常に直立状態に維持され傾くことなく、投
入されたカップがスタックされ易い。しかして一定数の
カップがスタックされ、その重量が錘に勝れば、ストッ
パーが開放し、スタックされたカップがスタックされた
状態でごみ箱内に落下収容される。そしてストッパーは
その錘による閉作用により自動的に閉じられ、次に投入
されるカップを待機する。

【００１２】

【実施例】以下図面に示した実施例により本発明の詳細
を説明する。図中１が本発明ごみ箱を構成する蓋本体
で、合成樹脂板により型成形してある。この蓋本体１は
概略平面方形状をなし、下部張り出し縁３の縁を下方に
折曲して構成し、ごみ箱２の開放上縁部４に被せるよう
にしてある。この蓋本体１の左右側の下部張り出し縁の
折曲縁下端の夫々前後２個所に、上記ごみ箱２の開放上
縁部４に係合する僅かな内向き係止突起５を設けてあ
る。この係止突起５により、普通の人によって蓋がみだ
りに取り外されないようにしてあり、使用済みカップの
回収員には蓋を容易にごみ箱から取り外すことができる
ようにしてある。

【００１３】この蓋本体１は、上板６と周壁７とを有
し、周壁７を上方がすぼむように傾斜させて、輸送時に
積重ねることができるようにしてあると共に、上板６を
前下がりに傾斜させてあり、これによってカップの投入
をし易くしてある。上記上板６には、左右２個のカップ
投入口８，８を形成してあり、このカップ投入口８，８
に後述するカップ案内筒を挿入して取り付けるようにし
てある。またこのカップ投入口８，８の夫々の近傍位置
にカップ案内筒を着脱自在に止める係止孔９，９を穿っ
てある。

【００１４】図中１０がカップ案内筒で、上部開口にフ
ランジ１１を有し、この開口部及びフランジ１１を蓋本
体１の上板６の傾斜に合致させて傾斜させてある。この
フランジの左右位置に下向きの係止突片１２を設けてあ
り、その内側に係止突部１３を形成してある。この係止
突部は外側に形成してもよい。そしてこのカップ案内筒
１０は、蓋本体１の上板２のカップ投入口８，８に上か
ら挿入され、フランジ１１をカップ投入口８，８の縁に
係止させると共に、フランジ１１の左右に設けた下向き
の係止突片１２，１２を上板６の係止孔９，９に差し込
み係止して、蓋本体１に着脱可能に装着してある。ま
た、このカップ案内筒１０の下端には、その前後位置に
夫々前方又は後方に張り出す一対づつの軸受片１４，１
４を突設してあり、この軸受片１４，１４に夫々軸受孔
１５，１５を形成してある。

【００１５】図中１６がストッパーで、図示した実施例
では板によって構成してあるが、線材によって構成して
もよい。このストッパー１６は一対設けてあり、上記カ
ップ案内筒１０の下端の軸受片１４に軸支させて、カッ
プ案内筒１０の下端開口部の相反する位置に開閉可能と
してある。このストッパー１６を図１０及び図１１に示
してある。このストッパー１６は図に示すようにその基
部に起立部１７を有し、その両端に上記軸受片１４の軸
受孔１５に枢支する軸突起１８，１８を有する。また、
この起立部１７からストッパー１６と反対方向に錘支持
杆１９を突設し、この錘支持杆１９に錘２０を取り付け
てあり、この錘１９の取り付け位置を調節可能としてあ
れば好ましい。そしてこのストッパー１６のカップ案内
筒１０への取り付けは、一対の軸受片１４，１４間に該
軸突起１８，１８を押し込んで軸支するようにして着脱
自在としてある。図中２１，２１がストッパー１６に突
設した突起で、カップ案内筒１０の下端と点接触するよ
うにしたものであり、これによって飲料シロップが付着
しても、カップ案内筒１０にストッパー１６が粘着して
ストッパーの開閉作動を不良にすることがないようにし
てある。

【００１６】上記の通りの構成からなる本発明ごみ箱の
蓋は、図２に示すようにごみ箱２上に被せて使用され
る。カップによって飲料を飲み終えた人は、この使用済
みカップをカップ投入口８から投入すると、カップ案内
筒１０の下端に開閉自在であって錘２０によって閉じら
れているストッパー１６上に載せられる。このようにし
て順次投入されたカップは、先に投入されたカップ中に
入り込み、このカップ案内筒１０内でスタックされる。
しかもこのカップはストッパー１６が相反する位置に２
個設けてあるから、夫々に均等に力がかかり、垂直に維
持されるから、投入されたカップは確実にスタックされ
る。そして一定の数のカップが投入され、錘２０とのバ
ランスより重くなると、スタックされたカップがストッ
パーを開放し、ごみ箱２内へ落下する。

【００１７】

【発明の効果】叙上の如く、本発明ごみ箱の蓋であれ
ば、カップ案内筒内でスタックされ、ごみ箱中に落下さ
れるから、ごみ箱中にはスタックされたカップが投入さ
れ、数多くのカップをごみ箱中に収容することができる
効果を有する。しかも、カップ案内筒の下端には一対の
ストッパーを相反する位置に開閉可能に設けてあるか
ら、カップは直立してストッパー上に載せられ、カップ
が傾くことによりスタックされないおそれが少なく、ス
タック状態での落下をより確実になし得た利点も有す
る。また投入口を２個設けたものでは、スタックされた
カップがごみ箱内に均等に投入され、収容効率を上げる
ことができる。さらに、すでに使用されているごみ箱に
も簡易に被せて取り付けることもできて実用的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明ごみ箱用蓋の一部切欠斜視図

【図２】本発明ごみ箱用蓋がごみ箱と組み合わされた状
態の一部切欠斜視図

【図３】本発明ごみ箱用蓋の分解斜視図

【図４】本発明ごみ箱用蓋の断面図

【図５】カップ案内筒を除去した状態の本発明ごみ箱用
蓋の底面図

【図６】図５上Ａ−Ａ線断面図

【図７】カップ案内筒の側面図

【図８】図７上Ｂ−Ｂ線断面図

【図９】図７上Ｃ−Ｃ線断面図

【図１０】カップ案内筒の底に装備されるストッパーの
側面図

【図１１】同上ストッパーの平面図

【符号の説明】

１ 蓋本体 ２ ごみ箱 ３ 下部張り出し縁 ４ 開放上縁部 ５ 係合突起 ６ 上板 ７ 周壁 ８ カップ投入口 ９ 係止孔 １０ カップ案内筒 １１ フランジ １２ 係止突片 １３ 係止突部 １４ 軸受片 １５ 軸受孔 １６ ストッパー １７ 起立部 １８ 軸突起 １９ 錘支持杆 ２０ 錘

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ごみ箱上に施す蓋であって、蓋本体の上
   板にカップ投入口を形成し、このカップ投入口に続くカ
   ップ案内筒を設け、このカップ案内筒の下端位置に、夫
   々が錘によって閉作用され、一定数のカップ重量によっ
   て開作用する一対のストッパーを相反する位置に開閉可
   能にヒンジ装着してあることを特徴とするごみ箱用蓋。
2. 【請求項２】 カップ投入口を２個形成してある上記請
   求項１に記載のごみ箱用蓋。
3. 【請求項３】 蓋本体の上板を前方に斜めに傾斜させて
   ある上記請求項１又は２に記載のごみ箱用蓋。
4. 【請求項４】 上記ストッパーとカップ案内筒下端との
   接点を点接触にするため、ストッパー又はカップ案内筒
   下端のいずれかに突起を設けてある上記請求項１乃至３
   のいずれかに記載のごみ箱用蓋。
5. 【請求項５】 蓋本体の左右側壁下端の夫々前後２個所
   にごみ箱の上縁に係合する僅かな内向き係止突起を設け
   てある上記請求項１乃至４のいずれかに記載のごみ箱用
   蓋。
6. 【請求項６】 蓋の上板とカップ案内筒とを着脱自在と
   し、カップ案内筒と一対のストッパーを着脱自在とし、
   蓋本体の周壁を積重ね可能に傾斜させてある上記請求項
   １乃至５のいずれかに記載のごみ箱用蓋。