JPH0775711B2 - 浮遊性造粒物とその製造方法 - Google Patents

浮遊性造粒物とその製造方法

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JPH0775711B2
JPH0775711B2 JP61152261A JP15226186A JPH0775711B2 JP H0775711 B2 JPH0775711 B2 JP H0775711B2 JP 61152261 A JP61152261 A JP 61152261A JP 15226186 A JP15226186 A JP 15226186A JP H0775711 B2 JPH0775711 B2 JP H0775711B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、微生物を担持せしめられ流動床型のバイオリ
アクター内での溶液の生物学的処理、特に廃水処理に好
適に用いられる浮遊性造粒物に関するものである。
「従来の技術」 従来より、微生物を担持した粒子を処理槽内に循環流動
させつつ曝気して廃水処理を行う流動床法が知られてい
る。この流動床法に用いられる粒子としては、従来、
砂、ゼオライト等の天然物からなるものや、活性炭の如
く天然物に若干の人工的処理を施したもの、塩化ビニー
ル樹脂などの合成樹脂からなるものが用いられていた。
ところが、前記活性炭等の天然物からなる粒子は毒性が
なく微生物を良好に保持できるものの、一般に被処理水
に比べて比重が大である(活性炭は約2.04)ため、被処
理水中に流動浮遊させるのに多大なエネルギーを要する
問題があった。
そして、このように比重が大きな造粒物を多量に処理槽
に投入すると、一部が槽底部に沈澱してしまうので、処
理槽に投入できる粒子の量が限られ、従って、処理槽内
に保持できる微生物量を充分増やすことができず、廃水
処理の効率を向上できない問題があった。
また、天然物からなる粒子は比重が大で流動浮遊させる
にエネルギーを要するため、粒子が槽内液とともに循環
流動する流動床型反応器において、処理槽の曝気が一度
停止すると、処理槽の再起動に極めて手間を要する問題
があった。
一方、上記合成樹脂からなる粒子は、被処理水に近似し
た比重を有するものとできるので上記問題点は改善され
るものの、合成樹脂には微生物が付着し難いため、この
合成樹脂からなる粒子にあっては微生物が剥離し易い問
題があった。
「問題点を解決するための手段」 第1の発明の浮遊性造粒物は、見掛け比重が被処理溶液
の1/20〜1.0倍である芯材と、被処理溶液の比重が大き
な親液性多孔質粉体とからなるものである。
また第2発明の浮遊性造粒物の製造方法は、上記芯材に
バインダーを塗布し、ついで上記多孔質粉体を塗布して
浮遊性造粒物の製造する方法である。
第3の発明の浮遊性造粒物の製造方法は、上記芯材と、
上記多孔質粉体とを混合機で混合し、ついでバインダー
を加えて混練し、この混合物を押し出し成形によって造
粒し、ついで乾燥することによって浮遊性造粒物を製造
する方法である。
以下、第1ないし第3の発明について例を挙げて詳しく
説明する。
第1発明の浮遊性造粒物は、第1図ないし第3図に示す
ように、見掛け比重が被処理溶液の1/20〜1.0倍である
芯材1と多孔質粉体2とからなるものである。第1図に
示す浮遊性造粒物は、芯材1の表面に多孔質粉体2とバ
インダからなる被覆層3が設けられたものである。ま
た、第2図に示す浮遊性造粒物は、バインダ等からなる
中間層4を介して、多孔質粉体2が被覆されたものであ
る。さらに、第3図に示す浮遊性造粒物は、芯材1と多
孔質粉体2とが混合されてなるものである。
これら浮遊性造粒物の比重は、芯材1や多孔質粉体2の
種類や配合比、および芯材1と多孔質粉体2を結合する
バインダの種類・使用量などを変えることによって、種
々の値に容易に調整することができる。この浮遊性造粒
物を流動床型のバイオリアクターに利用するには、造粒
物の見掛け比重を被処理溶液が含浸せしめられた状態で
被処理溶液の0.75〜1.5倍程度、より好ましくは0.8〜0.
97倍程度になるように調整することが望ましい。浮遊性
造粒物の見掛け比重がこの範囲内であるときは、バイオ
リアクター内で被処理溶液を流動させると、それに伴っ
て浮遊性造粒物が容易に流動するので、浮遊性造粒物を
流動せしめるために被処理溶液の流動速度を増す必要が
無い。これに対して浮遊性造粒物の見掛け比重が上記範
囲より小さくあるいは大きくなると、浮遊性造粒物を流
動させるのに要するエネルギーが増大する問題が生じ
る。
この浮遊性造粒物の大きさは、リアクターがスクリーン
等で造粒物の流出を防止するものである場合には1.0mm
以上、リアクターが造粒物を比重分離して流出防止する
ものである場合には10μm以上であることが望ましい。
この発明の浮遊性造粒物に用いられる芯材1は、見掛け
比重が被処理溶液の1/20〜1.0倍であるものである。こ
の芯材1には、各種の中空体(バルーン)や発泡体を利
用できる。中空体としては、ガラスバルーン、パーライ
トバルーン、シラスバルーン、シリカバルーンなどの無
機物質からなる中空体が好適に用いられる。また、発泡
体としては、ポリエチレン、アクリル・スチレン共重合
体樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレンなどの有機
材料からなる発泡ビーズが好適に用いられる。
この芯材1の見掛け比重を被処理液の1/20〜1.0倍とす
るのは、芯材1の見掛け比重が1.0倍を超えると、見掛
け比重が被処理溶液の0.75〜1.5倍の浮遊性造粒物を製
造することが困難となるからである。また、芯材1が、
見掛け比重1/20倍以下のものになると、軽すぎてバイン
ダや多孔質粉体2のコーテイング処理が困難となるう
え、0.75〜1.5倍の見掛け比重を有する浮遊性造粒物の
製造が困難となるからである。
また、この芯材1の粒径は、10mm以下、より好ましくは
8mm以下であることが望ましい。芯材1の粒径が大きく
なると、多孔質粉体2を平均にコーテイングすることが
難しくなる。
また、本発明の浮遊性造粒物に用いられる多孔質粉体2
は、被処理溶液よりも比重(真比重)が大きい多孔質材
料が細かく粉砕された粉体である。また、この材料は、
被処理溶液で濡れ易いものである必要がある。即ち、被
処理溶液が水溶液である場合には親水性、被処理溶液が
油である場合には親油性(以下、親液性と称する)を有
するものである必要がある。物質の濡れ易さは、通常接
触角θの大小によって判定されるが、この浮遊性造粒物
の多孔質粉体2は、被処理溶液の接触角がθ<90゜とな
るような材料、即ち孔内に液がしみ込む浸せき濡れの現
象を示す材料によって形成されることが望ましい。すな
わち、この多孔質粉体2は、被処理溶液中に浸漬された
ときその孔内に液が浸透して、該溶液中ではその真比重
にほぼ等しい重さを示す材料によって形成されることが
望ましい。
この浮遊性造粒物をバイオリアクターに用いる場合、多
孔質粉体2は微生物との親和性が良い材料、すなわち微
生物に対する害毒を持たず、かつ適度な細孔を持ち微生
物担持能を有する材料によって形成される。
このような多孔質粉体2としては、珪藻土、パーライ
ト、多孔質天然鉱物、二酸化珪素、珪酸化合物、炭素質
粉(活性炭、木炭、コークス粉など)、セルロースパウ
ダー等の天然物が好適に用いられる。
浮遊性造粒物の見掛け比重は、この多孔質粉体2の種類
や量によって自由にコントロールできる。
これら芯材1と多孔質粉体2とを結合するバインダに
は、芯材1と多孔質粉体2のいずれとも接着性を有する
ものならば有機性、無機性を問わず各種のものを利用で
きる。この浮遊性粉体をバイオリアクターで利用する場
合、バインダは微生物に対して毒性を持たないものであ
ることが望ましい。そのようなバインダとしては、例え
ば、ポリビニルアルコール、ポリエステル樹脂、合成ゴ
ムなどを基材とする接着剤、それに加えベントナイトな
どの粘土やセメント、フライアッシュ等を用いることが
できる。
次に第2発明の浮遊性造粒物の製造方法の例について説
明する。
この製造方法にあっては、まず芯材1にバインダーを塗
布し、ついでこれに多孔質粉体2を塗布する。バインダ
の塗布は、混合機に芯材1を投入し、芯材1を撹拌しつ
つバインダーを噴霧することにより、均一に行うことが
できる。このようにバインダを塗布した後、引き続きこ
のものを混合機で撹拌しつつ多孔質粉体2を少量ずつ添
加すると多孔質粉体2を均一に付着できる。この際、混
合機上に設置した篩に多孔質粉体2を投入しこの篩を振
動させることによって混合機に多孔質粉体2を塗布する
ようにすると、多孔質粉体2をより均一に被覆でき、均
質な浮遊性造粒物を製造できる。このように芯材1にバ
インダと多孔質粉体2とが塗布されたものは、必要に応
じて乾燥処理されて浮遊性造粒物とされる。
この方法で浮遊性造粒物を製造する場合には、芯材1に
粒径0.5mm以上のものを用いることが望ましい。芯材1
が0.5mm未満であると芯材1同上がバインダによって結
合されてしまい、各芯材1ごとに多孔質粉体2からなる
被覆層3を形成することができない不都合を生じる。
この方法で浮遊性造粒物を製造する場合、上記のバイン
ダの塗布および多孔質粉体の塗布の操作を繰り返すこと
によって、任意の量の多孔質粉体2を被覆して、所定の
見掛け比重を有する浮遊性造粒物を製造することができ
る。
次に第3の発明の被浮遊性造粒物の製造方法の例につい
て説明する。
第3の発明の浮遊性造粒物の製造方法では、まず芯材1
と多孔質粉体2とを混合機に投入して均一に混合し、こ
の後、混合機にバインダを加えて混練する。ついで、こ
の混合物を押し出し成形機から押し出しつつ切断して造
粒する。この後、この造粒物を乾燥し、バインダを硬化
させると第3図に示した浮遊性造粒物を得ることができ
る。
上述の第2ならびに第3の発明の浮遊性造粒物の製造方
法の例においては、特に芯材1として見掛け比重が被処
理液の1/20〜1.0倍であるものを用いることにより、見
掛け比重が被処理溶液が含浸された状態で被処理溶液の
比重の0.75〜1.5倍である浮遊性造粒物がより得られ易
い。また、上述の第2ならびに第3の発明の浮遊性造粒
物の製造方法の例においては、見掛け比重が被処理液の
1/20〜1.0倍である芯材を用いる場合について説明した
が、被処理液よりも見掛け比重が小さい芯材を用いても
よい。
「作用」 第1発明の浮遊性造粒物は、見掛け比重が被処理溶液の
1/20〜1.0倍である芯材1と被処理溶液よりも比重が大
きな多孔質粉体2とからなるものなので、芯材1の多孔
質粉体2の種類及びその比率を変えることによって、そ
の比重を任意に調整できる。従って、本発明によれば、
被処理溶液の比重に近似した比重を有する浮遊性造粒物
を得ることができる。
また、第1発明の浮遊性造粒物は被処理溶液より比重の
大きな多孔質粉体2からなるものなので、該浮遊性造粒
物を廃水など水溶液の処理に用いる場合も、一般に水よ
りも大きな比重を有する天然物を各種利用できる。そし
てそれら天然物の中から微生物の付着性の良い珪藻土な
どの天然物を適宜選択して用いることができる。従っ
て、第1発明の浮遊性造粒物を微生物との親和性の良い
多孔質粉体2を用いて形成することによって、該浮遊性
造粒物は廃水処理に利用される微生物を確実に保持し得
るものとなる。
更に、第1発明の浮遊性造粒物がバインダにセメント、
粘土、フライアッシュなどの無機物質からなる接合性粉
体を用いたものである場合には、浮遊性造粒物は強度が
高く耐久性に優れたものとなる。
第2発明の製造方法は、芯材1にバインダと多孔質粉体
2を順次被覆する方法なので、バインダの種類を適宜選
択することにより、また複数層に被覆を行うことによっ
て、任意の物性を有する浮遊性造粒物を製造することが
できる。
第3の発明の製造方法は、芯材1と多孔質粉体2とバイ
ンダの混合物を押し出し成形して造粒する方法なので、
押し出し成形機のヘッドの孔の径や切断幅を調整するこ
とによって、任意の粒径の浮遊性造粒物を製造すること
ができる。
「実施例」 以下、実施例に沿って本発明の浮遊性造粒物およびその
造粒方法を詳しく説明する。
実施例1 第1表に示す芯材1と第2表に示す多孔質粉体2を組み
合わせて各種の浮遊性造粒物を作成した。バインダには
ポリビニルアルモールを用いた。
まず、芯材1を1kgミキサーに投入して撹拌しつつ、バ
インダとしてのポリビニルアルコールを水溶液の状態で
噴霧した。ついで、ミキサーの上部に設けたスクリーン
を通して多孔質粉体2を少量ずつ散布した。多孔質粉体
2が付着しない状態になった場合には、更にバインダー
を噴霧して上記操作を繰り返した。多孔質粉体2の散布
量は第2表に示す。このように多孔質粉体2が被覆され
た造粒物を50〜60℃で乾燥処理して浮遊性造粒物を製造
した。
得られた浮遊性造粒物の見掛け比重および粒径を第3表
に示す。
ついで、これらの浮遊性造粒物を用いて廃水物処理を行
った。廃水処理は、第4図に示す構成の処理装置を用い
て行った。この処理装置は、曝気槽4に沈澱層5が連設
されたものである。
また、曝気槽4に投入する浮遊性造粒物には、1000ppm
の活性汚泥によって15日間馴養し、その多孔質粉体2に
微生物を発育せしめたものを用いた。
曝気槽1には浮遊性造粒物を槽容量の25%入れた。この
曝気槽1に肉エキス・ペプトン系人工下水(BOD250mg/
)を入れて、曝気槽のろ過水のBODが15mg/になるま
での時間を調べた。なお曝気槽1は20℃に保持した。
また、比較のために、同じ装置で同一の人工下水を活性
汚泥法(MLSS2200mg/)で処理した。
結果を第3表に示す。第3表において浮遊性造粒物の種
類は、上記第1表の芯材を示す符号と第2表の多孔質粉
体を示す符号の組み合わせによって示す。
第3表の結果から、本発明の浮遊性造粒物を用いること
によって廃水処理効率を大幅に向上できることが判明し
た。また、この実験に際しては、曝気量を活性汚泥法に
よる場合を含めて一定に設定したが、いずれの浮遊性造
粒物も被処理廃水中に良好に分散していた。この実験に
より、これら浮遊性造粒物の流動化には、BOD分解と生
体維持に必要なネルギー以外、特別なエネルギーは必要
ないことが確認できた。
実施例2 上記第1表(ハ)の発泡ポリスチレンビーズ1kgをミキ
サーで撹拌しつつ、実施例1と同様のバインダ(ポリビ
ニルアルコール)を噴霧して均一に塗布した。ついで、
このものをミキサーで撹拌しつつバインダとしてのベン
トナイトを2kg付着させた後、さらにポリビニルアルコ
ールを噴霧した。
ついでこのものをミキサーで撹拌しつつ、第2表(a)
の焼成珪藻土を3kg付着させて浮遊性造粒物を製造し
た。
このものを実施例1の同様の廃水処理に供したところ、
人工下水のBODは、2.5時間で15ppmに低下した。
ついで、この浮遊性造粒物をポールミルで15分間粉砕し
たところ、崩壊率は26%であった。比較のために上記第
3表の(ロ)−(a)の浮遊性造粒物を同様の試験に供
したところ、その崩壊率は42%であった。
この結果から、無機物質であるベントナイトが被覆され
たこの例の浮遊性造粒物は、強度の優れたものであるこ
とが判明した。
実施例3 見掛け比重が0.3に揃った発泡ポリスチロールビーズ1kg
をミキサーで撹拌しつつポリビニルアルコール水溶液を
噴霧した。この後、ミキサー上部に設置した焼成珪藻土
を散布した。
散布する焼成珪藻土の量を変えて3種類の浮遊性造粒物
を製造して、各浮遊性造粒物の見掛け比重のバラツキを
調べた。また、実施例1と同様の廃水処理に供して処理
時間を調べた。結果を第4表に示す。
上記の結果から、見掛け比重のバラツキが少ない芯材1
を用い、かつ多孔質粉体2を篩によって散布すると、見
掛け比重のバラツキが非常に少ない浮遊性造粒物を製造
できることが判明した。
また、実施例2の結果(第3表)の比較すると、この実
施例4のように、特に粒子が槽体液とともに循環流動す
る流動床型反応器においては、3グループの中では被処
理溶液の比重の0.93〜0.98倍の見掛け比重(被処理溶液
が含芯された状態での)を有する浮遊性造粒物を用いた
場合に、BODの低下が極めて速いことが判明した。
なお、本発明の浮遊性造粒物は、吸着剤や触媒あるいは
酵素などの担体、さらには塗料、液体研摩剤、洗浄剤等
の沈降防止剤としても利用できる。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明の浮遊性造粒物は、見掛け
比重が被処理溶液の1/20〜1.0倍である芯材と、被処理
溶液よりも比重が大きい親液性多孔質粉体とからなるも
のなので、芯材と多孔質粉体との比率を変えることによ
ってその比重を任意に調整できる。また、特に芯材が見
掛け比重が被処理液の1/20〜1.0倍であるものであるの
で、得られる浮遊性造粒物の見掛け比重が、被処理溶液
が含浸された状態で被処理溶液の比重の0.75〜1.5倍と
なる易い。よって、この浮遊性造粒物は被処理溶液中で
極めて小さなエネルギーでバイオリアクター内の全域に
流動して分散し得るものとなる。しかも、本発明の浮遊
性造粒物をなす多孔質粉体には比重が多くなものを利用
できるので、微生物に対する毒性が無く微生物との親和
性が良い珪藻土などの天然物を用いることができる。
従って、本発明の浮遊性造粒物によれば、廃水処理装置
などのバイアリアクター内に多量の微生物を容易に保持
せしめることができ、溶液の処理効率を大幅に向上でき
る。このようにリアクターの処理効率を向上できる結
果、処理時間の短縮、リアクターの小型化を図ることが
でき、リアクターを設置する用地や工事比を節減でき
る。その効率は、地価の高い都心部の事務所ビルなどの
廃水処理施設においては極めて大である。
加えて、第1発明の浮遊性造粒物は、その比重を任意に
調整できるので、被処理溶液と近似した比重に調整する
ことによって、特別なエネルギーを加えなくともリアク
ター内で容易に流動浮遊するものとなる。従って、この
浮遊性造粒物によれば、流動床型のリアクターのランニ
ングコストを大幅に低減することげだきるうえ、リアク
ターの起動が極めて容易となる。
また、第2発明である浮遊性造粒物の製造方法は、芯材
にバインダーを塗布し、ついで多孔質粉体を塗布して浮
遊性造粒物を製造する方法なので、芯材に各種の被覆を
施すことができる。よって、この製造方法によれば、激
しく撹拌されても破損しない高い強度を有する浮遊性造
粒物など、任意の物性を有する浮遊性造粒物を製造する
ことができる。
さらに、第3発明の製造方法は芯材と多孔質粉体とを混
合機で混合し、ついでバインダーを加えて混練し、この
混合物を押し出し成形によって造粒し、ついで乾燥して
浮遊性造粒物を製造する方法なので、任意の粒径の担体
を製造できる。従って、この製造方法によれば、粒径が
小さくよって比表面積の大きく多量の微生物を保持でき
る担体や、粒径が大きくよって溶液からスクリーン等で
容易に分離できる担体など、各バイオリアクターに適し
た種々の特性を有する浮遊性造粒物を提供できる。
また、上述の第2ならびに第3の発明の浮遊性造粒物の
製造方法において、芯材として見掛け比重が被処理液の
1/20〜1.0倍であるものを用いる場合には、見掛け比重
が被処理溶液が含浸された状態で被処理溶液の比重の0.
75〜1.5倍である浮遊性造粒物がより得られ易い。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図はそれぞれ第1発明の浮遊性造粒物
の例を示す断面図、第4図は実施例1の実験で用いた廃
水処理装置を示す該略構成図である。 1……芯材、2……多孔質粉体

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】見掛け比重が被処理溶液の1/20〜1.0倍で
    ある芯材と、被処理溶液よりも比重が大きい親液性多孔
    質粉体とからなる浮遊性造粒物。
  2. 【請求項2】芯材の表面に多孔質粉体からなる被覆層が
    単層もしくは多層に設けられてなる特許請求の範囲第1
    項記載の浮遊性造粒物。
  3. 【請求項3】上記多孔質粉体と芯材とが混合されてなる
    特許請求の範囲第1項記載の浮遊性造粒物。
  4. 【請求項4】上記浮遊性造粒物の見掛け比重が、被処理
    溶液が含浸された状態で被処理溶液の比重の0.75〜1.5
    倍であることを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし
    第3項記載の浮遊性造粒物。
  5. 【請求項5】上記芯材の粒径が10mm以下であることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項ないし第4項記載の浮遊
    性造粒物。
  6. 【請求項6】上記芯材の粒径が0.5〜10mmであることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項および第4項
    記載の浮遊性造粒物。
  7. 【請求項7】上記芯材が無機物質からなる中空体である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第6項記
    載の浮遊性造粒物。
  8. 【請求項8】上記芯材が有機物質の発泡体であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第6項記載の浮
    遊性造粒物。
  9. 【請求項9】上記多孔質粉体が、微生物に対する毒性が
    なく、微生物が付着し易い材料からなるものであること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第8項記載の
    浮遊性造粒物。
  10. 【請求項10】上記多孔質粉体が、珪藻土、パーライ
    ト、多孔質天然鉱物、二酸化珪素、珪酸化合物、炭素質
    粉、セルロースパウダーからなる群より選ばれたもので
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第9
    項記載の浮遊性造粒物。
  11. 【請求項11】被処理溶液よりも見掛け比重が小さい芯
    材にバインダーを塗布し、ついで被処理溶液より比重が
    大きい親液性多孔質粉体を任意に塗布することにより、
    被処理溶液の比重の0.75〜1.5倍となるよう見掛け比重
    が任意に制御可能なる浮遊性造粒物の製造方法。
  12. 【請求項12】上記芯材を混合機で撹拌しつつバインダ
    ーを噴霧し、ついで多孔質粉体を投入して多孔質粉体を
    付着させることを特徴とする特許請求の範囲第11項記載
    の浮遊性造粒物の製造方法。
  13. 【請求項13】上記多孔質粉体の投入を、混合機上に設
    置した篩に多孔質紛体を入れてこの篩を振動させること
    によって行うことを特徴をする特許請求の範囲第12項記
    載の浮遊性造粒物の製造方法。
  14. 【請求項14】上記芯材として、見掛け比重が被処理溶
    液の1/20〜1.0倍であるものを用いることを特徴とする
    特許請求の範囲第11項ないし第13項記載の浮遊性造粒物
    の製造方法。
  15. 【請求項15】被処理溶液よりも見掛け比重が小さい芯
    材と、被処理溶液より比重の大きい親液性多孔質粉体と
    を混合機で混合し、ついでバインダーを加えて混練し、
    この混合物を押し出し成形によって造粒し、ついで乾燥
    することにより、被処理溶液の比重の0.75〜1.5倍とな
    るよう見掛け比重が任意に制御可能なる浮遊性造粒物の
    製造方法。
  16. 【請求項16】上記芯材として、見掛け比重が被処理溶
    液の1/20〜1.0倍であるものを用いることを特徴とする
    特許請求の範囲第15項記載の浮遊性造粒物の製造方法。
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