JPH0774740B2 - 位置の絶対測定用容量型測定装置 - Google Patents

位置の絶対測定用容量型測定装置

Info

Publication number
JPH0774740B2
JPH0774740B2 JP2169654A JP16965490A JPH0774740B2 JP H0774740 B2 JPH0774740 B2 JP H0774740B2 JP 2169654 A JP2169654 A JP 2169654A JP 16965490 A JP16965490 A JP 16965490A JP H0774740 B2 JPH0774740 B2 JP H0774740B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
electrodes
measurement
signal
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2169654A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0387613A (ja
Inventor
アイ アンデルム ニルス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitutoyo Corp
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US07/372,773 external-priority patent/US5023559A/en
Application filed by Mitutoyo Corp filed Critical Mitutoyo Corp
Publication of JPH0387613A publication Critical patent/JPH0387613A/ja
Publication of JPH0774740B2 publication Critical patent/JPH0774740B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01DMEASURING NOT SPECIALLY ADAPTED FOR A SPECIFIC VARIABLE; ARRANGEMENTS FOR MEASURING TWO OR MORE VARIABLES NOT COVERED IN A SINGLE OTHER SUBCLASS; TARIFF METERING APPARATUS; MEASURING OR TESTING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01D5/00Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable
    • G01D5/12Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means
    • G01D5/14Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage
    • G01D5/24Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage by varying capacitance
    • G01D5/241Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage by varying capacitance by relative movement of capacitor electrodes
    • G01D5/2412Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage by varying capacitance by relative movement of capacitor electrodes by varying overlap
    • G01D5/2415Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage by varying capacitance by relative movement of capacitor electrodes by varying overlap adapted for encoders

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、直線的又は角度的な測定を行うための容量型
測定装置に係り、特に、位置の絶対測定を行うための、
改良された電極配列を有する容量型測定用変換器に関す
るものである。
【従来の技術】
直線的及び角度的な測定を行うための多くの容量型測定
装置が開発されている。この容量型測定装置において
は、分離し、容量的に結合された電極のアレイがそれぞ
れ取付けられた2つの支持部材又はスケールが、相対的
に移動され、2つのスケールの相対位置が、電極のアレ
イによって発生された容量パターンの変化を感知するこ
とによって決定されている。典型的には、容量パターン
は、電極アレイの一方の複数の周期的な信号を印加し、
電極アレイの他方への伝達によって生じる信号のシフト
を測定することによって感知されている。このような測
定装置は、三次元座標測定システムや数値制御された仕
上機械のような大規模な測定装置から、携帯型ノギスや
マイクロメータ等のような小規模な装置まで、広い適用
範囲を有している。
【発明が達成しようとする課題】
容量型測定装置は、広く使われるようになりつつある
が、これまでは、そのより広い適用を妨げる多くの問題
点に悩まされていた。問題点の主な原因は、従来の容量
型測定装置が、通常は相対測定のみ可能であり、絶対測
定は不可能であるという事実によるものである。即ち、
測定は、通常、基準位置に対するスケール位置の相対的
な変化を感知することによって行われており、電極アレ
イによって発生された容量パターンの変化を連続的に感
知して、パターンの繰返しをカウントする必要がある。
更に、相対測定は、測定の度毎に、その前に新しい基準
位置又は零位置が確立されることを要求し、このような
装置は、使い難いものとなっていた。 更に、相対測定装置のスケールが互いに変位可能な速度
が、達成可能な信号処理の速度によって限定されてい
た。即ち、一方では、スケールの変位が速過ぎると、カ
ウントミスを生じる。他方では、スケールの許容変位速
度を高めるには、高周波信号及び高級な信号処理回路を
用いる必要があるが、これは、測定位置のコストをかな
り高める。 スケール位置の絶対測定、即ち、各スケールの最終的な
測定位置のみに基づく測定を可能とすることによって、
上記に述べたような様々な問題が解決される。スケール
の零設定又は基準設定は、測定装置の組立ての際に行わ
れ、これに続く測定の際に設定を調整する必要がなくな
る。更に、スケール電極間の容量パターンは、スケール
の最終的な測定位置でのみ感知されればよいので、スケ
ールの移動速度についての限界がなくなる。又、電源
も、最終的な測定位置が測定されるときのみ接続されれ
ばよく、これは電力消費を大幅に減少し、太陽電池のよ
うな小容量の電源を採用することすら可能になる。 発明者は、既に、絶対測定が可能な容量型測定装置を開
発しており、これは、米国特許第4420754号(以下754米
国特許と称する)の第10図及び第11図に示されている。
この装置は、並んだ関係で配列された送信/受信電極ア
レイの、分離された第1及び第2の対を利用している。
送信電極のピッチと受信電極のピッチの関係は、各アレ
イ対内では同一とされ、2つのアレイ対間では、各送信
/受信電極のピッチが若干異なるようにされている。2
つの分離されたn相信号が2つのアレイ対の各送信電極
に印加され、各アレイ対の各受信電極から、2つの独立
した信号V1とV2が(関係する伝達及び検出電極を介し
て)得られる。絶対測定値は、2つの信号V1とV2間の位
相差を測定することによって得られる。 しかしながら、この754米国特許による測定装置の有用
性は限られていた。例えば、絶対測定値の計算は、2つ
の独立した測定に基づくものであるため、各測定におけ
る小さな誤差が蓄積され、大きな位置測定誤差を生じる
ことがある。従って、各信号処理回路は、正確な絶対位
置測定を行うためには、正確に整合した実行性能を持っ
ていなければならない。更に、2つの測定が、厳密に同
時に行われなかった場合には、2つの測定が行われた時
刻間の、一方の支持部材の他方に対する非常に微小な変
位であっても、位置測定においては非常に大きな誤差を
生じることがある。 更に、754米国特許の測定装置は、2つの独立した電極
アレイの対を物理的に必要とするので、小さなサイズが
要求される手持ち測定工具への適用が限られる。更に、
二重化された信号処理回路が必要なため電力消費も大き
く、携帯型測定装置への適用も限定される。
【課題を達成するための手段】
先行技術の上記及び他の問題点は、本発明に従って構成
された容量型測定装置によって克服される。 本発明による容量型測定装置は、相対変位可能であり、
少なくとも一方が測定軸方向に変位可能な第1及び第2
の支持部材と、該第1及び第2の支持部材上に、前記測
定軸方向に整列して配列され、両支持部材間の、第1の
所定波長にわたる相対変位の所定関数に従って変化する
第1成分、及び、前記第1の所定波長よりも短い第2の
所定波長にわたる相対変位の所定関数に従って変化する
第2成分を持つ容量性伝達関数を有する、複数の分離し
た信号伝達路を与えるための、分離した電極の複数組の
電極アレイとを有する位置の絶対測定用容量型測定装置
において、前記電極アレイに含まれ、反転又は非反転の
位相関係で印加される励起信号に応じて、該電極アレイ
によって発生される出力信号から、前記伝達関数の第1
及び第2成分が導出されるようにする電場を生成するよ
うに形成された、少なくとも1組の相補電極と、励起信
号を、反転又は非反転の位相関係で、該相補電極の組に
選択的に印加する手段とを含む電場発生手段を備えるこ
とにより、前記目的を達成したものである。 この測定装置は、好ましくは、前記電極アレイが、前記
第1の支持部材上に、前記測定軸方向に整列して配設さ
れた第1電極のアレイと、前記第2の支持部材上に、前
記測定軸方向に整列して配設され、両支持部材の相対位
置に応じて、異なる部分が、前記第1電極のアレイと容
量的に結合するようにされた第2電極のアレイとを有
し、前記第1電極が、スケール波長Wfを規定するピッチ
Pr1によって、測定軸方向に互いに間隔を開けて配置さ
れ、第2電極の少なくとも1つのグループが、N個(N
は2以上の整数)の近接する電極によって規定され、該
少なくとも1つの第2電極グループが波長Wtを規定し、
各グループ中の第2電極が、1波長Wfより大きな距離に
わたって広がる所定グループ位置をそれぞれ占有するよ
うにグループ内で位置付けされ、且つ、各グループの位
置が、前記波長Wtを微細波長に対応する間隔に分割し、
各間隔をN個の等しいセグメントに分割することによっ
て得られる、相対的に微細な波長セグメント位置のグル
ープの異なる1つの相対位置に対応するようにされ、更
に、前記第1支持部材上に、前記第1電極のアレイに対
して整列して配設された第3電極のアレイであって、各
第3電極が、前記測定軸上の基準位置に対する第3電極
の位置の所定関数である量だけ、対応する第1電極から
オフセットされるように、前記第1電極の対応する1つ
に電気的に接続されているものを有し、前記相補電極の
組が、前記第2の支持部材上に、前記第2電極のアレイ
に対して整列し配設され、前記励起信号に応じて、前記
電極のオフセットが感知され得る電場を発生するように
できる。 本発明の他の側面に従えば、測定装置は、更に、前記励
起信号に応じて各第2電極グループ中の第2電極に発生
された、出力信号の異なるセットを選択的に組合せて、
第1及び第2の合成信号とするための信号合成手段を備
えている。前記出力信号は、各第2電極グループ中で第
2電極によって相対的に占められる物理的な位置の順番
に従った第1の順序、及び、各第2電極グループ位置が
配列された中の、相対的に微細な波長セグメント位置の
順番に従った第2の順序で組合せられる。 ここで、前記組合せの第1及び第2の順序は、異なる数
の順序とすることができる。 望ましくは、前記信号合成手段が、更に、前記第1及び
第2の合成信号を差動的に組合せて、合成出力信号を発
生するための手段を備えることができる。 更に、この信号合成手段は、好ましくは、第1及び第2
の励起信号が、前記相補電極の組中の各電極に、同じ位
相関係で印加されると共に、前記出力信号が、第1のス
ケール位置値を得るべく、前記第2の順序で組合され、
又は、前記第1及び第2の励起信号が、前記相補電極の
組中の各電極に、反転した位相関係で印加されると共
に、前記出力信号が、第2のスケール位置値を得るべく
前記第1の順序で組合されるように、前記励起信号を選
択的に印加する手段、及び、前記信号合成手段を制御す
る手段と、絶対位置測定を行うために、前記第1及び第
2のスケール位置値を結合する手段と、を備えることが
できる。 更に、前記相補電極の組は、所定の関数に従って測定軸
方向に変化する形状をそれぞれ有する、第1及び第2の
相補的な細長い電極エレメントを備えることができる。 更に、前記相補電極の組は、測定方向に間隔を空けて配
置された複数の電極対を備え、各対内の電極が、相補的
な位相位置を占めるようにされることができる。 本発明の、上記及び他の様相及びそれらによる利点は、
好適な実施例に関する以下の詳細な説明中に記載されて
おり、又は、それから明らかである。
【作用及び効果】
絶対測定を行うための本発明による容量型測定装置は、
相対変位可能であり、少なくとも一方が測定軸方向に変
位可能な第1及び第2の支持部材と、該第1及び第2の
支持部材上に、前記測定軸方向に整列して配列され、両
支持部材間の、第1の所定波長にわたる相対変位の所定
関数に従って変化する第1成分、及び、前記第1の所定
波長よりも短い第2の所定波長にわたる相対変位の所定
関数に従って変化する第2成分を持つ容量性伝達関数を
有する、複数の分離した信号伝達路を与えるための、分
離した電極の複数組の電極アレイとを有する位置の絶対
測定用容量型測定装置において、前記電極アレイに含ま
れ、反転又は非反転の位相関係で印加される励起信号に
応じて、該電極アレイによって発生される出力信号か
ら、前記伝達関数の第1及び第2成分が導出されるよう
にする電場を生成するように形成された、少なくとも1
組の相補電極と、励起信号を、反転又は非反転の位相関
係で、該相補電極の組に選択的に印加する手段とを含む
電場発生手段を備えているので、信号の流れる方向が先
行技術とは逆であっても、2つの独立した測定を行った
り、2つの独立した電極アレイの対や二重化された信号
処理回路を必要とすることなく、簡単な構成で高精度の
絶対位置測定を行うことが可能であり、小さなサイズが
要求される手持ち測定工具への適用も可能である。
【実施例】
以下、携帯型の手持ち直線測定ノギスに適用された実施
例を参照して、本発明を説明する。しかしながら、本発
明は、このような測定装置に限定されず、直線及び角度
測定を行うための、大規模な測定装置から小規模な測定
装置に亘る広い範囲に適用され得ることは、当業者によ
って容易に理解される。 特開昭62−239019を含む先行技術及び本発明に従って構
成された容量型直線絶対測定ノギス10の比較例及び実施
例が、第1A図−第1B図、第2A図−第2B図、第3図及び第
4A図−第4B図に示されている。これらの例は、測定位置
の粗(低)分解能、中間分解能及び微細(高)分解能の
絶対測定を行うようにされ、広い測定範囲に亘って非常
に高精度の絶対測定を可能とする。 ノギス10は、基本的に、容量変換器12と、該変換器12に
電気的な励起信号を印加して、変換器12によって発生さ
れた出力信号を処理し、与えられた測定位置を得るため
の電子測定装置(Electronic Measuring Apparatus)10
0とを備えている。 前記変換器12は、直線上の第1スケール又は支持部材20
と、測定軸Xを規定するように、支持部材20に関して長
手方向の軸方向変位を行うように、支持部材20上に摺動
可能に取付けられた、直線状の第2スケール又は支持部
材30とを備えている。従来と同様に、支持部材20及び30
は、好ましくは、物体の寸法測定が行われるのを可能と
する伸びたノギスアーム(図示省略)と共に備えられて
いる。支持部材20と30の間のギャップは、好ましくは0.
05mm(0.002inch)のオーダーである。 各支持部材上に、互いに向合う関係で、前記測定軸及び
各ノギスアームに対して整列して、符号210A、210B、22
0A、220B、310、320A及び320Bで示される7つの電極ア
レイが配設されている。以下に詳細に説明する如く、先
行技術による第1A図及び第4A図の比較例では、複数の周
期的に変化する信号が、所定の順序で電極アレイ310に
印加され、相補電極を構成する電極アレイ320A及び320B
の異なる電気的な形状によって発生された信号が、測定
のタイプ(粗、中間又は微細)に従って感知される。従
って、第1A図及び第4A図の比較例に関する説明を簡単に
するため、アレイ310からアレイ320A及び320Bへの信号
の伝達における電極アレイの各機能に従って、電極アレ
イ310を第1の送信電極と称し、電極のアレイ210A及び2
10Bを第1の受信電極と称し、電極のアレイ220A及び220
Bを、それぞれ、第2及び第3の送信電極と称し、相補
電極のアレイ320A及び320Bを、それぞれ、第2及び第3
の受信電極と称する。 一方、本発明による第1B図及び第4B図の実施例において
は、変換器12を通る信号の伝達方向が、第1A図及び第4A
図の比較例とは逆になっている。即ち、以下に詳細に説
明する如く、複数の周期的に変化する信号が、測定のタ
イプ(粗、中間又は微細)に応じた組合わせで、相補電
極322A、322A′、322B、322B′に印加され、電極アレイ
310によって発生される信号が感知される。従って、第1
B図及び第4B図の実施例に関する説明を簡単にするため
に、アレイ320A及び320Bからアレイ310への信号の伝達
における電極アレイの各機能に従って、電極のアレイ31
0を第2の受信電極と称し、電極のアレイ210A及び210B
を第2の送信電極と称し、電極のアレイ220A及び220B
を、それぞれ第1及び第3の受信電極と称し、相補電極
のアレイ320A及び320Bを、それぞれ、第1及び第3の送
信電極と称する。 図示されているように、様々な電極構造の物理的な形状
は、好ましくは、変換器12を通る信号の伝達方向によら
ず同一である。特に、支持部材20上に配設された電極ア
レイ210A及び210Bは、同一の互い違いに差込まれたアレ
イであり、好ましくは、図示したように、同一の一様な
幾何学形状を有する、分離され、電気的に絶縁された電
極212A及び212Bの2つの互い違いに差込まれた絶縁電極
の列によって形成されている。電極212Aは、互いに間隔
を開けて配置され、電極212Bも同様に、測定軸に沿っ
て、所望の第1受信/第2送信電極波長Wr1(スケール
又は微細波長Wf)を規定する一様なピッチPr1(対応す
るエッジ間の距離)によって、互いに間隔を開けて配置
されている。 支持部材30上に配設された電極アレイ310は、好ましく
は、支持部材20と30の相対位置に応じて、電極アレイ21
0A及び210Bの異なる部分に容量的に結合されるように、
電極アレイ210A及び210Bと向合うように整列して配設さ
れた、分離した電極312のアレイを備えている。 各電極アレイ310及び210A/210Bの中の電極の相対的な間
隔は、いくつかの考慮に基づくものである。第1A図及び
第4A図の比較例における粗分解能測定は、N個(Nは3
以上の数)の周期的に変化する励起信号を、数の順序で
第1送信電極グループのピッチPg(隣接するグループの
先頭電極間のエッジ間距離で規定)に対応する送信波長
Wt1に亘る所定の電圧変動分布を伴う電場を発生させる
ように、N個の第1送信電極312に印加することによっ
て行われる。第1受信電極アレイ210A/210Bは、第1送
信電極アレイ310に対して、1送信波長Wt1に亘る第1の
送信電極場を十分にサンプリングすることができる電極
密度を有する必要があり、その結果、第1送信電極アレ
イ310に容量的に結合された第1受信電極アレイ210A/21
0Bの部分に亘る電圧分布が、第1送信アレイに亘る電圧
分布と実質的に同じになる。 更に、本発明によれば、第1B図及び第4B図の実施例にお
いて、粗分解能測定は、第2受信電極アレイ310からな
るN個(ここでNは3以上の数)の電極の各グループか
らのN個の異なる出力を、第2受信電極グループのピッ
チPgに対応する受信波長Wt1に亘る電圧分布を伴う電場
を感知するように、数字で示される順序で、信号処理器
(Signal Processor)104の入力に接続することによっ
て行われる。第2送信電極アレイ210A/210Bも、同様
に、1受信波長Wtに亘る第2の送信場を十分に発生でき
るように、受信波長Wt1に対して十分な電極密度を有す
る必要がある。 従って、電極アレイ210A/210Bの電極分布の密度は、送
信/受信波長Wt1に対応する距離に亘って、少なくとも
3つの電極212A/212Bである必要がある。電極312のピッ
チPt1は、従って、部分的には、所望の微細波長Wf、及
び、少なくとも3つの電極212A/212Bが1波長Wt1内に配
設されるという要請によって決定される。 更に、同じ電極アレイ及び信号処理回路を用いて微細分
解能測定を行うために、電極312は、各電極グループ内
において、1波長Wt1を微細波長Wfに対応する多数の間
隔に分割し、且つ、各間隔をN個の等しいセグメントに
分割することによって得られる、相対的に微細な波長セ
グメント位置の異なる位置をそれぞれ表わすN個のグル
ープの位置をそれぞれ占めるように、位置される。この
電極配置は、個々の電極312の測定方向の幅を、スケー
ル波長に対して十分に大きくすることを許容する。この
ことは、「改良された測定エレメント配置を有する容量
型測定用変換器」と称する出願人の米国特許第4,878,01
3号(対応日本出願は特開平3−37517号)に、より完全
に記載されており、ここに引用する。 第2A図に示す如く、各グループ内の対応する電極312
は、好ましくは、接続エレメント314によって電気的に
連結されており、端のグループの1つの電極312は、信
号が変換器入力端子316に接続される順序に従った所定
の順序で、励起信号を各電極グループ内の各電極312に
印加するか(第1A図及び第4A図の比較例の場合)、又
は、各電極グループ内の各電極312を、所定の順序で信
号処理器104に接続する(第1B図及び第4B図の実施例の
場合)ための、対応する変換器入力端子316に接続され
ている。 第1A図−第1B図、及び第2A図−第2B図に示した如く、支
持部材20上に配設された電極アレイ220Aは、図示したよ
うに、電極アレイ210Aに近接し、これに対して整列し
て、その一方側に配置された、分離した電極222Aのアレ
イを備えている。各電極222Aは、接続電極224Aを介し
て、電極212Aの対応する1つに電気的に接続され、各電
極222Aが、対応する電極212Aから、測定軸に対して、測
定軸上の基準位置Rc(図示省略)に対する電極222Aの位
置の所定の関数である量Dc(x)だけ空間的にオフセッ
ト又は変位し、更に、電極222Aと対応する電極212A間の
オフセットが、所定の最大粗測定範囲に亘る波長Wt1
は波長Wc(図示省略)を超える量は変化しないようにさ
れている。好ましくは、電極オフセットの度合は、線形
関数とされ、基準位置に対する電極222Aの距離が増加す
るほど増加するようにされている。しかしながら、電極
オフセットと電極222Aの相対位置の間の関係は、任意の
所望される非線形関数とすることができることは容易に
理解される。 好ましくは、電極222Aは、電極オフセットと電極222Aの
相対位置の間に線形の関係を与えるように、図示した如
く、ピッチPr1とは異なる一様なピッチPt2によって互い
に間隔を開けて配置されている。このような配置におい
て、オフセットDc(x)の度合は、次式の関係を持つこ
とができる。 Dc(x)=(Pt2−Pr1)f(x) …(1) f(x)=x/P ………(2) Dc(x)={(Pt2−Pr1)/Pt2}・x ………(3) ここで、xは、基準位置からの電極222Aの距離を表す。 電極オフセットの度合が関係する基準位置Rcが、第1図
及び第2図の実施例のように、ノギスの粗波長Wcの一端
に位置するか、又は、粗波長Wcの中間位置、例えば第3
図の実施例のように、中点に位置してもよいことは明ら
かである。 第1図及び第2図の配置においては、電極オフセットの
度合が、各電極対に対して特有であり、これに対して、
第3図の配置では、基準位置Rcに対して対称に配設され
た電極222Aが、同一のオフセット度合を有するが、図示
されているように、測定軸に関して反対の方向であるこ
とが理解される。従って、第3図の実施例では、オフセ
ットDc(x)が、波長Wt1の+1/2から波長Wt1の−1/2の
間で変化する。第3図の実施例の対称なオフセット形状
の利点は、最大オフセットDc(x)が限定され、接続電
極224の傾きの量及び長さが減少し、製造が容易となる
ことである。 支持部材20上に配設された電極アレイ220Bは、図示した
ように、電極アレイ210Bに近接し、これに対して整列し
て、アレイ220Aの反対側にある、分離した電極222Bのア
レイを備えている。電極212Bのグループは、図示したよ
うに、接続電極224Bを介して電極222Bの対応するグルー
プに電気的に接続されている。相互に連結された電極21
2B及び電極222Bの各グループ内において、電極222Bは、
それらが接続された関係電極212Bから、電極222Aと電極
212Aの場合と同じようにして、空間的にオフセットされ
ている。即ち、各グループ内のオフセット量Dm(x)
は、測定軸上の基準位置Rmに対するグループ内の電極22
2Bの位置の所定関数(線形又は非線形)である。又、電
極222Bの各グループに広がる測定距離、即ち、中間波長
Wmを超えるオフセットDm(x)の変化は、波長Wt1と等
しい。好ましくは、図示したように、グループの基準位
置Rmが各グループの中心に位置され、各グループ内のオ
フセットDm(x)が、基準位置に関して、波長Wt1の+1
/2から波長Wt1の−1/2の間で対称に変化する。更に、中
間波長は、好ましくは、波長Wt1の整数倍の長さを有す
る。このグループは、中間波長Wmに等しいピッチで繰返
される。 好ましくは、粗波長Wcが中間波長Wmの整数倍とされ、中
間波長Wmが微細波長Wfの整数倍とされる。更に、中間波
長Wmは、波長Wt1の整数倍の長さを持つべきである。粗
分解能測定は、どの中間波長内に測定位置が存在するか
を決定する必要があり、中間分解能測定は、どの微細波
長内に測定位置が存在するかを決定する必要がある。従
って、中間測定の精度は1微細波長よりも良くなければ
ならず、粗測定の精度は、1中間波長よりも良くなけれ
ばならない。 従って、粗、中間及び微細波長Wc、Wm及びWf間の関係
は、精度に十分な余裕を与えるように選択されるべきで
ある。例えば、第2図の実施例では、N=8、Wc=40W
m、Wm=40Wfであり、粗及び中間測定の1/320という補間
分解能は、粗測定で、中間波長の1/8内の測定位置を決
定することを可能とし、中間測定で、微細波長の1/8内
の位置を決定することを可能とする。これは、1波長以
下という最大許容誤差に対して非常に十分な余裕を有す
る。実際の設計においては、例えばWf=1.024mmであ
り、微細補間分解能はWf/512又は2μmである。従っ
て、合計の絶対測定範囲は、40×40×1.024mm=1638mm
=1.64mであり、全範囲に亘って2μmの分解能が得ら
れる。 好ましくは、電極222Bは、ピッチPt3によって互いに一
様の間隔を開けて配置され、電極222BのオフセットDm
(x)が、グループ内の電極の相対位置の線形関数であ
るようにされる。第1図及び第3図にそれぞれ示した如
く、ピッチPt3は、送信電極222Bのグループが拡がる距
離(中間波長Wm)は、電極222Bが接続される電極212Bの
関係グループが拡がる距離以下(第1図)又は以上(第
3図)であることができる。第1図の配置の場合、全て
の電極212Bを対応する電極222Bに接続することができる
が、全ての電極222Bを対応する電極212Bに接続すること
はできないことが理解される。第3図の配置の場合に
は、逆となることも理解される。少なくとも第1図の配
置の場合には、電極212Bに接続されなかったこれらの電
極222B′を接地された導体225(第2図参照)に接続す
ることが望ましいことがわかった。 支持部材30上に配設された相補電極アレイ320Aは、相補
的な形状を有する2つの電極322A、322A′からなる。こ
れらの相補電極322A、322A′は、互いに近接し、電極ア
レイ220Aと向合うように整列して配設される。図示した
ように、相補電極322A、322A′は、測定軸に関して細長
い、周期的に変化する形状を有している。相補電極322
A、322A′の有効長は、実質的に波長Wt1の整数倍であ
り、好ましくは、波長Wt1の整数倍に、補正因子Pt2/Pt1
を掛けた数である。信号処理の観点から、第1図に示す
如く、正弦波状に変化する形状を有する電極が好まし
い。しかしながら、第2図に示したような三角形状や、
矩形の形状も又使用できる。矩形形状の1つの形を第4A
図及び第4B図に示す。ここで、相補電極アレイ320Aは、
支持部材30上に、電極アレイ220Aと向合うように整列し
て配設された、分離した矩形電極324のアレイからな
る。電極324は、一様なピッチを有し、図示したよう
に、信号処理回路(Signal Processor)104(第4A図の
場合)、又は、信号発生回路(Signal Generator)102
(第4B図の場合)の、正入力及び負入力に交互に接続さ
れている。電極324は、従って、以下に詳細に説明する
如く、所定波長Wr2を有する、測定軸に対して周期的な
形状を全体として有している。 第1A図及び第4A図の比較例で、N個の増分的に異なる周
期的な変動信号(又は以下に述べるように信号のグルー
プ位相の組合せ)が、グループ内の電極の対応する1つ
の各物理的な位置に従って、N個の第1送信電極312の
各グループに数の順序で印加されると、第1送信電極31
2に亘る発生電場の分布は波長Wtを有する。この場分布
は、第1受信電極212Aに容量結合され、その後、接続電
極224を介して、基準位置Rcからの各第2送信電極の距
離に従って変化する、支持部材20に沿うオフセットDc
(x)により、第2送信電極222Aに接続される。 同様に、第1B図及び第4B図の実施例で、励起信号発生器
の出力が相補電極322A及び322A′に差動的に接続される
と、第1送信電極アレイ320Aと第1受信電極アレイ220A
間の容量結合は、波長Wr2に亘って正弦波状に分布す
る。この結合分布を反映する電場が、第2送信電極アレ
イ210A上に発生し、次いで、第2送信電極アレイ310に
よって感知される。第2送信電極アレイ210A上の電場の
位置は、相補電極アレイ320Aの正弦波状電極パターン
(波長Wr2を有する)に対応するが、相補電極アレイ320
Aのパターンから、測定軸に沿って、量Dc(x)だけオ
フセットしている。この量Dc(x)は、基準位置Rcから
の各第2送信電極212Aの距離の関数である。 第2受信電極(相補電極)322A及び322A′(第4図の比
較例では矩形電極324)の幾何学的な構造は、これらの
端子が差動的に(信号処理器104又は信号発生器102に)
接続された場合、容量伝達関数のWt成分を強調し、一
方、Wf成分を圧縮する空間フィルタとして作用し、その
結果、電極オフセットDc(x)に依存する電場成分が検
出される。 既に述べたように、支持部材20上の所定基準位置に対す
るオフセットの関係により、オフセットDc(x)が支持
部材の相対位置に対して関係付けられているので、絶対
位置測定が、Dc(x)の指示値の測定と、関数Dc=f
(x)の知識から決定される。 オフセットDc(x)が線形の関数である好適な実施例で
は、これは、相補電極322A及び322A′を、周期性又は受
信/送信波長Wr2を有する形状とすることによって容易
に達成される。前記電極は、電極212A及び電極222A間の
ピッチの相違に対して正規化された1波長Wt1の波長を
有する電場成分を検出/発生する。即ち、相補電極322A
及び322A′は、波長Wt1に対して次式のような関係を有
する、波長Wr2に亘る電場パターンを感知/発生するよ
うな形状とされる。 Wr2=Wt1(Pt2/Pr1) …(4) 相補電極アレイ320Bは、相補電極アレイ320Aと同様な形
状とされており、電極アレイ220Bに対して向合うように
整列されて配設されている。特に、相補電極アレイ320B
の相補電極322Bは、相補電極アレイ320Aの電極と同様
に、波長Wt1に対して次式のような関係を有する波長Wr3
に亘って、電極222Bによって発生された電場のパターン
を感知するか(第1A図及び第4A図の比較例の場合)、又
は、電場パターンを発生する(第1B図及び第4B図の実施
例の場合)ような形状とされている。 Wr3=Wt1(Pt3/Pr1) …(5) 第1図に示した二重アレイ210A及び210Bに代って、第3
図に示す如く、電極212の単一アレイ210を採用すること
ができる。第3図の実施例で、電極222Aは、電極212の
一端に接続され、電極222Bは、電極212の他端に接続さ
れている。更に、電極212は、好ましくは、第1図に示
したように、電極間のスペースが、測定軸に平行に伸び
る実質的に完全な正弦曲線を形成するように、正弦波状
の形状を有することができる。 微細測定モードにおいては、相補電極322A及び322A′の
端子は互いに電気的に接続される。従って、相補電極ア
レイ320Aは、波長Wt1の整数倍に亘って伸びる一体の矩
形状電極として実効的に作用する。同様に、相補電極32
2B、322B′の出力端子は、互いに電気的に接続され、同
様に、波長Wt1の整数倍に亘って伸びる実効的に1体の
矩形状電極320Bを形成する。第1受信電極212A/220A、
及び、関係する第2送信電極220A/210Aを通して、第1
送信電極312/320Aから第2受信電極アレイ320A(322Aと
322A′の結合されたもの)/310に結合された信号は、2
つの支持部材の基準位置に関して、第1受信/第2送信
電極アレイ210Aの波長Wr1に等しい波長の、支持部材20
及び30間の変位xの関数として周期的に変化する。 同様に、電極212B及び関係電極222Bを介して、電極313
と相補電極アレイ320B間で結合された信号は、相補電極
アレイ320Aによって発生された信号に対して180゜位相
がずれた同様な周期関数に従う。 電極312と相補電極アレイ320A/320Bの微細モード形状間
の、これらの信号伝達関数の形状は、電極312及び212の
形状に依存する。各電極の形状が矩形状であるときに
は、伝達関数は、支持部材20及び30間の小さなギャップ
に対して三角波形状の合成物であり、ギャップが増大す
るにつれて正弦波状となる。第1図に示したように、電
極212を正弦波状とすることによって、支持部材間のギ
ャップ寸法によらず、正弦波状の伝達関数が得られる。 電極312の1番目に対して、上記した微細モードの伝達
関数Tf1は、数学的に次式で表わされる。 Tf1=Cf0+Cf・sin(2πx/Wf) ………(6) ここで、Cf0は、一定の容量値、Cfは、変動する容量値
の振幅である。 電極312の前記1番目から(x軸測定方向に)距離dだ
け離れた電極312の2番目に対して、微細モードの伝達
関数Tf2は、Tf1伝達関数に対するdの関数として、次式
で表わされる。 Tf2(d)=Cf0+Cf×sin{2π(x−d)/Wf}………
(7) 既に説明し、且つ、引用した出願人の前記出願中で説明
したように、選択された電極312間の間隔dにおいて
は、N個の電極のグループ中の電極312は、数微細波長W
fに亘って分布し、1グループ内の電極312の1番目とn
番目間の間隔dnは、次式によって規定される。 dn=n(Wf/N)+Mn・Wf …(8) ここで、Mnは、グループのn番目の電極が位置するスケ
ール波長間隔に対応する整数である。 微細測定に対しては、前記因子Mnは、次式の関係が成立
するので、任意の整数値をとることができる。 sin(v+M2π)=sin(v)(Mが整数の時) ……
(9) グループ内の各「位相」位置における電極312に対する
伝達関数は、従って、Mに依存せず、次式によって規定
される。 Tn=Cf0+Cf×sin{2π(x/Wf−n/N)} ………(10) これは、グループ内のN個の電極312が、互いに360/N゜
だけ位相がシフトされた正弦伝達関数を有するN個の
「位相」電極を構成することを意味している。 第1A図及び第4A図の比較例に対する粗及び中間測定モー
ドにおいて、第2及び第3の受信電極である相補電極ア
レイ320A及び320Bの出力は、差動的に接続される。即
ち、処理される粗測定信号は、第2受信電極である相補
電極322A及び322A′からの信号の差であり、処理される
中間測定信号は、第3受信電極である相補電極322B及び
322B′からの信号の差である。 第1B図及び第4B図の実施例に対する粗及び中間測定モー
ドにおいて、第1及び第3の送信電極である相補電極ア
レイ320A及び320Bの入力は、それぞれ信号発生器102の
正出力及び負出力に差動的に接続される。即ち、粗測定
モードにおいては、相補電極322A及び322A′が、それぞ
れ正及び負の信号発生器出力に接続される。中間モード
では、相補電極322B及び322B′が、それぞれ、正及び負
の信号発生器出力に接続される。 特に、粗測定モードについて説明すると(中間測定モー
ドについての説明も同様である)、第1図に示したよう
に、正弦波状の分割線によって互いに分離するような形
状とされた相補電極322A及び322A′の場合、電極222Aと
相補電極322A間の容量は、支持部材間の相対変位xの関
数として、次式で規定される。 C′(x)=Cc0+Cc×sin{2π(x/Wr2−n/N)}……
…(11) ここで、Cc0は、一定の容量値、Ccは変動する容量値の
振幅である。 相補電極322A′に対しては、対応する容量関数は、次式
で規定される。 C″(x)=Cc0+Cc×sin{2π(x/Wr2−n/N)}……
…(12) 前記容量関数を差動的に合成すると、次式が得られる。 C(x)=C′(x)−C″(x) =2Cc sin{2π(x/Wr2−n/N)} ………(1
3) 電極212A及び電極222Aを介して、電極312の第1番目と
相補電極322A、322A′間に伝達される信号に対する伝達
関数は、電極212Aによって発生される微細波長による変
調と、上記のように規定された容量関数を合成した関数
であり、次式で表わされる。 Tc1(x) ={Cf0+Cf×sin(2πx/Wf)} ×{Cc0+Cc sin(2πD(x)/Wc)} −{Cf0+Cf sin(2πx/Wf)} ×{Cc0+Cc sin(2πD(x)/Wc)} ={Cf0+Cf sin(2πx/Wf)} ×{2Cc0 sin(2πD(x)/Wc)} ………(14) 電極312の前記1番目からN/2だけ位相位置がずれた電極
312の2番目は、反転されたその微細及び粗正弦関数を
共に有し、その相補電極322A、322A′に対する伝達関数
は、次式によって表わされる。 Tc2(x) =−{Cf0−Cf sin(2πx/Wf)} ×{2Cc sin(2πD(x)/Wc)} ………(15) 電極312の2番目と相補電極322A、322A′間の信号、即
ち、電極312の1番目と相補電極322A、322A′間で伝達
された信号の逆の信号の伝達は、2つの電極312の組合
せに対して次のような伝達関数を発生する。 Tc(x) =Tc1(x)−Tc2(x) =4Cf0Cc sin(2πD(x)/Wc)} ………(16) 合成された伝達関数は、従って、電極212の微細波長変
調には依存せず、電極212と関係電極222A間のオフセッ
トD(x)にのみ依存している。この依存性は、粗位置
測定を行うのに利用される。 上記の説明から、本発明による変換器電極配置は、空間
フィルタとして利用でき、そのフィルタ作用は、変換器
の幾何学形状の所望の成分(電極212の微細波長変調、
又は、オフセットD(x)を示す相補電極アレイ320A、
320Bに拡がる調整された波長Wtの信号分布)を抽出し
て、他の成分を除去するために、相補電極322A、322A′
及び322B、322B′の異なる電気的な結合を介して幾何学
形状を変化させることによって、容易に変更可能であ
る。 上記に記載したように、相補電極322A、322A′及び322
B、322B′は、異なる形状を有することができる。その
結果、各電極アレイの関係電極間の分割線は、正弦波状
以外、例えば三角形状又は矩形状とすることができる。
このような他の電極配置も又、既に説明したような空間
フィルタを与え、電極220A、220Bと関係電極320A、320B
間の伝達関数が、次式の条件を満足する限り、同様の効
果を有する。 C(x)=C(x−Wr2/2) …(17) 基準位置に対する各変換器出力信号波形の空間位置も
又、変換器支持部材20及び30の相対的な位置に依存して
いることが理解される。このことが、一時的な信号の位
相シフトを測定することによって、測定位置の決定を可
能とする基本的な関係となっている。 本発明に従って、絶対位置測定は、前記原理に基づく、
少なくとも粗分解能測定及び微細分解能測定の組合せか
ら得られる。好ましくは、拡大された測定範囲に亘る正
確な絶対測定を行うために、粗、中間及び微細分解能測
定の組合せが利用される。 第1A図及び第4A図の比較例においては、励起信号を所定
の順序で印加するか、又は、第1送信電極312への位相
を組合せ、第2/第3受信電極である相補電極アレイ320
A、320Bの出力を接続して、差動測定モードに従う適当
な空間フィルタを与えることによって、同じ電極アレイ
を用いた多重測定を行うことができる。又、第1B図及び
第4B図の実施例では、第2受信電極310からのN個の出
力を、信号処理器104に所定の順序で接続するか、又
は、位相を組合せ、第1/第3送信電極である相補電極ア
レイ320A/320Bを信号発生器102に接続して、各測定モー
ドのための適切な空間フィルタを与えることによって、
同じ電極アレイを用いた多重測定を行うことができる。 電極310及び220A/220Bの幾何学的な配置は、微細波長を
有する容量関数に対してN個の分布された位相位置を得
ることが可能であり、且つ、数微細波長に亘って伸び
る、より長い波長を有し、電極210A、210B及び電極220
A、220B間の各オフセットDc(x)及びDm(x)を介し
て粗及び中間位置情報を含む、N個の分布した位相位置
が得られるようにされている。 上記の異なる伝達関数は、本質的に容量関数である。各
測定波長Wc、Wm、Wf内の絶対位置は、各測定モード
(粗、中間及び微細)に対して、第1A図及び第1B図の実
施例において、容量位置測定のための、多数の異なる公
知の回路によって測定される。その例には、先に引用し
た出願人の前記出願に記載された回路や、出願人の前記
米国特許4420754に記載された回路も含まれる。これら
の回路は、異なる位相位置を有し、N個の入力に亘って
均等に分布された周期的な信号によって、送信電極を連
続的に励起することを基礎としている。又、受信及び評
価回路は、結果として生じる合成信号の相対的な位相位
置の測定を基礎としている。これらの回路は、次のよう
な条件によって、第1A図及び第4A図の比較例(電極312
が、励起信号が印加される第1送信電極を構成)に容易
に使用できる。 (a)選択された変換器の電極形状が、全ての測定モー
ドに対して同じ励起信号の接続順序を用いるものである
場合、粗、中間及び微細測定は、同一点に集まるように
接続された、上記の種類の3つの平行的な回路によって
行われ、絶対位置の値は、これらの測定による出力デー
タから計算される。 (b)選択された変換器の電極形状が、微細測定と中間
/粗測定では、異なる励起信号の接続順序を要求するも
のである場合、測定は、各測定モード間で時間的に多重
化されねばならない。 (c)粗、中間及び微細の3つの測定モードが、同じ測
定回路を通して多重化され順次行われる場合には、各測
定モードに対して、信号が、(フィルタ及び積分の時定
数を許容する)安定した状態を得るための、十分な時間
が、測定値を取込む前にとられねばならない。 第1A図及び第4A図のノギスの比較例に対する電子測定装
置100の好適な比較例を第5図に示す。この比較例は、
前記の連続信号位相測定法に比べて速く、3つのモード
の間で時間を調整する必要なく、共通の電子測定回路を
通して測定モード間で多重化することが可能であるとい
う利点を有する。要するに、第5図の装置は、各測定モ
ードにおける励起信号の異なる「グループ位相」の組合
せによって発生される変換器出力信号の比を、二重勾配
アナログ−デジタル(A/D)変換法を用いて測定するも
のである。 説明をはっきりさせるため、以下の説明は、第2図に示
したような電極形状を有し、次のようなパラメータを有
する変換器12の説明実施例を参照して行う。 波長:Wf=1.024mm、 Wm=40Wf=40.096mm Wc=40Wm=1638.4mm 第1送信電極のピッチ:Pt1=5/8(Wf) 励起信号「グループ位相」組合わせの数:N=8 N個の第1送信電極の各グループに対する励起信号接続
順序: 粗/中間測定モードでは 1−2−3−4−5−6−7−8 微細測定モードでは 1−6−3−8−5−2−7−4 図示したように、第5図の電子測定装置は、他の構成要
素の作動を制御し、測定データを組合せて必要な計算を
行うためのマイクロプロセッサ・コントローラ(Microp
rocessor Controller)110と、コントローラ110によっ
て発生された制御信号112に応答して、励起信号400の所
定グループ位相の組合せを発生するための変換器励起信
号発生器(Transducer Excitation Signal Generator)
120と、コントローラ110によって発生された制御信号11
3に応答して、第2受信電極である相補電極アレイ320A
の出力410と第3受信電極である相補電極アレイ320Bの
出力420を異なる組合わせで選択的に接続して、以下に
詳細に説明するように、測定モードに依存する次の処理
を行うための変換器出力信号430を発生するための変換
器出力信号合成器(Transducer Output Signal Combine
r)130と、制御信号114に応答して、変換器を通る異な
る伝達路に対応する、連続的に発生する変換器出力信号
430の対の振幅比を、各測定モードにおける位置測定を
コントローラ110で行うための時間間隔Tに変換するた
めの二重勾配A/D変換器(A/D Converter)140と、コン
トローラ110によって発生された出力信号115に応答し
て、コントローラ110で計算された位置の値を表示する
ためのディスプレイ(Display)150と、を備えている。 第5図に示した如く、前記変換器励起信号発生器120
は、好ましくは、周波数f0の高周波の矩形波クロック信
号123を発生するためのクロック発振器(OSC)122と、
反転又は非反転信号123の所定の順序(即ち、グループ
位相の組合せ)を発生するための変調器(Modulator)1
28とを備えている。好ましくは、前記クロック周波数f0
は、各クロック周期が、所望の微細波長分解能の1つの
増分によって表わされる位相シフトに対応するように選
択されている。 前記変調器128は、好ましくは、図示したように、N個
のエクスクルーシブORゲート128−1〜128−8のアレイ
を備えている。各ゲートの一方の入力は、前記クロック
信号123に接続され、他方の入力は、コントローラの制
御信号112に応答して、リードオンリーメモリ126(ROM
1)によって発生されるゲート制御信号127−1〜127−
8に接続されている。 第6図の表に示す如く、制御信号112は、好ましくは、
4ビットの2進数のワードである。ビットU、V、W及
びF/MCによって規定されるそれらの値は、ROM1の出力12
7−1〜127−8の16の異なるグループ位相の組合せのい
ずれが発生されるかを決定する。前記組合せのうち、8
つが、微細(F)測定モードのために使われ(ビットF/
MC=1)、8つが、中間(M)及び粗(C)測定モード
のために使われる(ビットF/MC=0)。当業者であれば
理解されるように、ゲート制御信号127が低レベル
(0)であるとき、関係ゲート128によって発生される
励起信号はクロック信号123となり、ゲート制御信号が
高レベル(1)であるとき、発生される励起信号は信号
123に対して反転されている。 第5図に示した如く、励起信号発生器120によって発生
された各励起信号400は、好ましくは、連続した数の固
定された順序で、変換器入力端子316−1から316−8の
対応する1つに接続される。この変換器入力端子316−
1から316−8には、電極がグループ内で物理的に配列
されている相対的な順番に従って、グループ電極によっ
て占められる相対的に微細な波長セグメント(位相)位
置の順番とは逆に、N個の電極の各グループ内の第1送
信電極がそれぞれ接続される。即ち、第1信号400−1
は、各グループ内の第1送信電極312−1に印加され、
第2信号400−2は、各グループ内の第2送信電極312−
2に印加され、・・・、N番目の信号400−Nは、各グ
ループ内のN番目の送信電極312−Nに印加される。従
って、粗及び中間モードにおいて、4つの連続した非反
転及び4つの連続した反転励起信号の順序からなる様々
なグループ位相の組合せが、各グループ内で非反転及び
反転信号が印加される電極と共に、1つのグループ位相
の組合から次の組合せへと、1電極グループ位相位置だ
け連続的にシフトされる。即ち、第6図に示すグループ
位相の組合せK=1に対しては、変換器入力端子316−
1から316−4に非反転励起信号が供給され、端子316−
5から316−8に反転励起信号が供給される。次の連続
するグループ位相の組合せ(K=2)に対しては、端子
316−2から316−5に非反転信号が供給され、端子316
−6から316−1に非反転信号が供給される。以下同様
である。 これに対して、微細測定モードでは、図示した実施例に
使われた電極形状のため、励起信号400の同じグループ
位相の組合せが、グループ内の各電極の相対的な位相位
置(微細波長セグメント位置)に従って、各グループ内
の第1送信電極に印加されねばならない。変換器入力端
子への励起信号発生器出力400の接続が固定されている
ので、微細モードに対しては、第6図に示したグループ
位相の組合せの第2セットを発生する必要がある。この
第2セットは、各入力端子316から相対的に微細な波長
セグメント位置への次のような関係を反映している。 端子番号 電極セグメント位置 316−1 1 316−2 6 316−3 3 316−4 8 316−5 5 316−6 2 316−7 7 316−8 4 励起信号発生器120の出力400は、好ましくは、代わり
に、各励起信号が入力端子に印加される順番を決定す
る、制御可能なインターフェース回路を介して、変換器
入力端子316に接続することもできることが理解され
る。この場合は、励起信号のグループ位相の組合せの1
つのセットのみが発生されればよい。更に、例えばN=
8、W t1=9Wr1であるような、他の変換器電極形状に対
しては、各グループ内で第1送信電極によって占有され
る相対的に微細な波長セグメント位置の順番が、数が大
きくなる順序1−2−3−4−5−6−7−8であり、
これらの場合には、粗/中間及び微細測定の両者に対し
て、グループ位相の組合せの同じセットを使用できるこ
とが理解される。 第5図に示した如く、前記変換器出力信号合成器130
は、好ましくは、測定モードを示す2ビットワードのコ
ントローラ信号113に応答してリードオンリーメモリ134
(ROM2)によって発生される。2進数のスイッチ制御信
号133に応答する、符号132で示される電子スイッチング
ネットワークと、該スイッチングネットワーク132の出
力に接続され、発生する変換器出力信号430を出力とし
て発生する差動増幅回路136とを備えている。 図示したように、前記スイッチングネットワーク132
は、4つの入力端子A、B、C、Dを有しており、この
それぞれに、前記変換器出力410及び420が接続されてい
る。スイッチS11、S12、S13、S14、S21、S22、S23、S2
4、S25及びS26は、第7図に示す如く、制御信号133に応
答し、その結果、対応する制御信号が高レベル(第7図
の“1")であるときは、スイッチが第5図に示す上の位
置(例えばスイッチS11)にあり、対応する制御信号が
低レベル(第7図の“0")であるときは、スイッチが第
5図に示す下の位置(例えばスイッチS21)にある。ス
イッチS11−S26は、図示したように互いに接続され、そ
の結果、発生信号430が、3つの測定モードのそれぞれ
に対して第7図に示した値を有するスイッチ制御信号13
3に応答して、入力の次のような組合せを構成する。 微細(FINE): 信号430=(A+B)−(C+D) 中間(MEDIUM): 信号430=C−D 粗(COARSE): 信号430=A−B 前記A/D変換器140は、第5図に示した如く、励起信号40
0を発生するのに使われたと同じクロック信号123によっ
て制御され、信号合成器130によって発生された変換器
出力信号430の振幅に比例する復調DC変換器信号440を発
生するための同期復調器(DEMODULATOR)142と、制御信
号114に応答して、以下に詳細に説明する如く、変換器
信号440の対を二重勾配積分するための積分器(INTEGRA
TOR)144と、積分器144で発生された積分出力信号450の
極性及びゼロクロスを検出して、以下に詳細に説明する
如く、コントローラ110で使用されるフィードバック信
号115を発生するための比較器(COMPARATOR)146を備え
ている。 前記コントローラ110は、前記変換器励起信号発生器12
0、変換器出力信号合成器130及びA/D変換器140を制御
し、第8A−8E図に示す流れ図に従って、測定データを処
理して位置の値を得るようにプログラムされている。 第8A図は、位置測定を制御する主測定プログラムを示
す。従来の方法によって、測定を開始するようにコント
ローラ110が起動されると(ステップS1000)、粗、中間
及び微細モード測定サブプログラムが順次実行され、
粗、中間及び微細分解能のスケール位置の値Mc、Mm、Mf
が得られる(ステップS1200、S1300及びS1400)。以下
に詳細に説明する如く、中間及び微細モード測定サブプ
ロクラムは、それぞれ、前のレベルの測定によって得ら
れたスケール位置の値を適当に補正するように作用す
る。 微細モード測定サブプログラムが終了して、3つのスケ
ール位置の値Mc、Mm及びMfの最終値が得られると、スケ
ール位置の値は、絶対位置測定値Mpに変換される(ステ
ップS1500)。 測定サイクルは、ディスプレイ170による位置測定値の
表示に関係する従来の処理動作を実行することによって
完了する。(ステップS1600)。例えば、このような処
理は、好ましくは、零点オフセットのための位置測定値
の修正、位置測定値のインチ単位への変換、2進数値の
適切な出力フォーマット、例えば二進化十進数(BCD)
へ変換、所望の表示フォーマットへの変換を含むことが
できる。 以下に詳細に説明するように、各測定モードのための復
調された発生変換器出力信号440のA/D変換は、変換器12
の図示した実施例のために設定されている。その結果、
スケール位置の値のデータにおける各増分変化は、測定
軸に対する変換器支持部材の相対変位について、次のよ
うな関係を有している。 微細モード:1データ増分 =1024/512=2μm 中間モード:1データ増分 =40×1024/320 =128μm 粗モード:1増分 =40×1024/320 =5120μm 従って、スケール位置の値の対応する位置測定値への変
換(ステップS1500)は、単に、3つのスケール位置の
値を、次の重み付けの式に従って合成するだけでよい。 Mp=2Mf+128Mm+5120Mc …(18) 第8B図−第8D図に示すように、3つの粗、中間及び微細
測定モードのそれぞれにおいては、同じA/D変換(ADC)
サブプログラム(それぞれステップS1240、S1340及びS1
440)が実行される。各測定モードにおいて、コントロ
ーラ110は、最初に、以下に詳細に説明するように、変
換器励起信号400のN個の可能なグループ位相の組合せ
のK番目を選択し、信号合成器130を制御して、測定モ
ードに適した変換器出力信号430を発生する。 第8E図の流れ図を参照すると、ADCサブプログラムに従
って、コントロール110は、まず、積分器144の所定の
「0」出力電圧にリセットする(ステップS1710)。当
業者であれば、積分器の零レベルが、必ずしも絶対値な
0Vである必要はなく、回路の設計において、任意の電圧
レベルを信号0レベルに選択できることが容易に理解さ
れる。 コントローラ110は、次いで、積分器が、復調された発
生変換器出力信号440を、所定時間周期T0の間、積分す
るようにする(ステップS1720)。次いで、コントロー
ラ110は、比較器146によって感知されるように(信号11
6)、積分器出力450の極性を判定し(ステップS173
0)、感知された極性に従って、極性指示定数Pを+1
又は−1にセットする(ステップS1740及びS1750)。次
いでコントローラ110は、K+2Pの値に従って、変換器
励起信号400の新しいK番目のグループ位相の組合せを
選択する(ステップS1760)。次いで、励起信号の新し
いグループ位相の組合せによって発生された、復調され
た変換器出力信号440が、比較器146で感知されるよう
に、積分器144の出力が零に到達するまで積分される
(ステップS1770)。この2番目の積分に際して、積分
時間Tが、コントローラ110内の内部カウンタによって
測定される。この内部カウンタは、比較器出力信号116
が積分器出力0を示すまでクロック信号123によってカ
ウントアップされる。2番目の積分の間に、積分器出力
が、所定時間Tmax内に0に到達しなかった場合には、各
測定モードサブプログラムは、ADCサブプログラムの外
側のループに進み(ステップS1250、S1350、S1450)、
以下に詳細に説明する如く、ADCサブプログラムの最初
の積分のときに積分される最初の変換器出力信号440を
発生するために使用される励起信号のグループ位相の組
合せを変更する(ステップS1720)。 上記のADCサブプログラムの目的は、i)前記微細及び
粗/中間伝達関数のためのゼロクロスに近い信号を発生
する、所定の測定モードのための励起信号のグループ位
相の組合せのセットから発生され得る変換器出力信号の
1つと、ii)最初の信号から1/4波長だけずれた伝達関
数のための発生変換器出力信号との比を測定することで
ある。 第9図に示す如く、実際の測定位置xPが、ゼロクロス位
置x0に対して図示されたような位置にあると、第6図に
示した励起信号のK=1のグループ位相の組合せによっ
て積分器144で実行される第1の積分は、次式の出力電
圧V1を発生する。 V1=V sin{2π(x/W−1/8)} ………(19) ここで、Vは、励起信号400の入力電圧、Wは、粗、中
間又は微細波長Wc、Wm又はWfである。 第1の積分間隔の間、積分器の最終的な出力電圧は、電
圧V1に時間T0をかけた値となる。 第9図に示す如く、電圧V1が正(P=1)であり、次の
積分間隔が、励起信号のK+2=3番目のグループ位相
の組合せから生じた変換器出力信号に対して実行される
と、これは、積分器出力の逆積分を与える。即ち、積分
器に対する入力電圧は、次式の振幅V3となる。 V3=V sin{2π(x/W−3/8)} ………(20) この信号は、第1の信号から90゜位相がずれているので
(この例では負)、積分器出力は0に向かって減少す
る。時間Tで積分器信号が0に到達すると、V1T0−V3T
=0であり、従って、T=T0(V1/V3)となる。V1及びV
3はxP、即ち、基準位置に対する変換器支持部材の相対
位置の正弦関数であり、V3がV1から90゜であるので、T
に対する上記等式は、次式の正接(タンジェント)関数
となる。 T=T0 tan{2π(x/W−1/8)} …(21) この正接関数は、22.5゜(W/16)の角度まで、ほぼ線形
である。従って、Tの値が、この範囲内における測定位
置xPを決定するための更に線形の計算を行うための測定
データとして使われる。精度の向上が必要な場合には、
正接関数の線形関数からのずれが、これに続くコンピュ
ータ処理によって補正され得る。 正接関数における上記の直線性の利点を利用するため
に、限定された空間範囲Xa内においてのみ、励起信号の
所定のグループ位相の組合せが測定に使用され得る。所
定の最大値を有する第2積分時間Tとの比較が、測定
が、この範囲内で行われていることを保証する。時間T
が所定の最大値を越えた場合には、最初の積分のために
励起信号の新しいグループ位相の組合せが使用され、所
定限度内の第2積分時間Tが得られるまで、処理が繰返
される。 特定の例としては、上記の変換器12の説明実施例と共
に、320(即ち40×8)のスケール位置の値のデータ増
分を、好ましくは、各測定モードの1粗波長Wc及び1中
間波長Wmと等しくし、512(64×8)のスケール位置の
値の増分を、微細測定モードの1微細波長Wfと等しくす
ることができる。この場合、Xa=360/16)゜の空間範囲
は、粗及び中間モードでは、320/16=20のデータ増分に
対応し、微細測定モードでは、512/16=32のデータ増分
に対応する。各測定モードにおける、これらの2つの値
より大きな計数値は、空間範囲Xaの外にある。従って、
積分時間T0及びTmaxは、 粗及び中間測定モードに対してはTmax=20=T0 tan(36
0/16)に設定し、 微細測定モードに対してはTmax=32=T0 tan(360/16)
に設定される。 この関係は、粗及び中間測定モードにおけるT0に対して
は48クロック周期の値を発生し、微細測定モードに対し
ては77クロック周期の値を発生する。 第8B図に示す如く、粗測定モードのサブプログラムは、
制御信号13を発生して、既に述べたように、粗測定モー
ドに適した変換器出力430を発生するように変換器出力
信号合成器130をセットすることによって開始する(ス
テップS1210)。次にコントローラ110は、第6図に示し
た粗/中間用組合せの中から、グループ位相の組合せの
数Kを選択する(ステップS1220)。好ましくは、最初
の開始に続き、Kの値は、前の粗測定の間に計算された
値Kcに等しく設定される。多くの場合、測定位置の値の
変化率が大きくない時は、この選択基準は、測定される
べき位置に対する正しい値に非常に近いKの数の初期値
を与える。例えば、電源オフモードに続くノギスの測定
開始時のように、先行するKの値が存在しない場合に
は、初期値として任意のKの値を使用できる。プログラ
ムは、Kの正しい値に到達するまで、粗測定モードを繰
返す。 Kの値が選択されると、変換器励起信号の対応するグル
ープ位相の組合わせが発生され(ステップS1230)、既
に説明したADCザブプログラムが実行される(ステップS
1240)。ADCサブプログラムによって発生された第2積
分時間Tの値は、粗測定モード用のTmaxの値(ここに記
載した例示実施例に対しては20)と比較される(ステッ
プS1250)。20より大きなTの値に対しては、Kの数
が、ADCサブプログラムによって発生されたPの値によ
って、1ステップだけ増加又は減少するように調整され
る(ステップS1260)。その後、対応する新しいKの数
を、最初の変換器出力信号430を発生するのに使われる
励起信号の最初のグループ位相の組合わせを選択するた
めに用いて、測定ループ(ステップS1230−S1260)が再
び繰返される。この処理は、ADCサブプログラムから、2
0以下の時間Tの値が得られるまで継続される。 次に、測定時間Tが所定限度内にあるKの値によって、
値Kcが更新される。Kcの値は、次の粗測定のためのKの
初期値として使用されると共に、現在の粗スケール位置
に対する値Mcを得るためにも使われる。ここで説明した
例示実施例に対しては、次式の関係が成立する。 Mc=40Kc+PT ………(22) 例示実施例の場合、Mcは、0〜319の範囲の適当な値を
持つことができる。計算されたMcの値が、この範囲外で
あるときには、コントローラ110は、「ラップアラウン
ド」の計算を実行する。即ち、321という計算値を1と
いう測定値と等しくし、−3という計算値を317という
測定値と等しくする。粗波長測定の分解能を320に選択
することによって、Mcの値が各増分が、中間測定モード
における1/(40×8)=1位相ステップ(1つのK増分
と等しい)に対応する。 第8C図に示す如く、中間測定モードのサブプログラム
は、実質的に、粗モードサブプログラムと同じである。
コントローラ110は、制御信号113を発生することによっ
て、このサブプログラムを開始し、信号合成器130が、
中間測定に適した変換器出力信号430を発生するように
設定する(ステップS1310)。次いで、コントローラ
は、第6図に示した粗/中間用組合せの中から励起信号
のグループ位相の組合せのKの数を計算する(ステップ
S1320)。粗モードサブプログラムとは異なり、中間モ
ードサブプログラムは、粗モードの計算によって得られ
た粗スケール位置の値Mcを、次式に従って使用する。 K=Mc−N{Int(Mc/N)} …(23) ここで、Int(Mc/N)は、Mc/Nの比の整数値である。 コントローラ110は、次いで、励起信号のK番目のグル
ープ位相の組合せが発生されるようにし(ステップS133
0)、ADCサブプログラムが実行されるようにする(ステ
ップS1340)。粗モードサブプログラムと同様に、第2
積分時間Tと値が20を超えると、Kを計算するのに使わ
れたMcの値が、ADCサブプログラムによって発生された
Pの値によって1ステップだけ増加又は減少するように
調整される(ステップS1360)。その後、対応する新し
いKの数によって、測定ループ(ステップS1320−S136
0)が再び繰返される。この処理は、所定限度内の第2
積分時間Tの値がADCサブプログラムによって得られる
まで続けられる。Kmの値は更新され(ステップS137
0)、中間スケール位置の値Mmが、次式(例示実施例の
場合)を使って計算される(ステップS1380)。 Mm=40Km+PT ………(24) この中間測定モードも又、Mmの値を得るために、粗測定
モードで採用されたと同様のラップアラウンドの計算を
利用している。1中間波長に対する分解能として320を
選ぶことによって、中間スケール位置の値の1つの増分
が、微細測定モードにおける1/(40×8)=1位相ステ
ップ(=1つのK増分)に等しくなる。 第8D図に示す如く、微細測定モードサブプログラムは、
中間モードサブプログラムとほぼ同じである。コントロ
ーラ110は、微細測定に適した変換器出力信号430を発生
するように信号合成器130を設定することによって、こ
のサブプログラムを開始する(ステップS1410)。コン
トローラ110は、次に、前に計算された中間スケール設
定の値Mmを使って、次式により、励起信号の最初のグル
ープ位相の組合せのKの数を計算する。(ステップS142
0)。 K=Mm−N{Int(Mm/N)} …(25) 励起信号のK番目のグループ位相の組合せが発生される
ようにした後で(ステップS1430)、前と同様にADCサブ
プログラムが実行される(ステップS1440)。粗/中間
測定モードと同様に、Tの計算値が限定Tmax′を超える
と、Kを計算するのに使われたMmの数が、ADCサブプロ
グラムによって発生されたPの値に従って1ステップだ
け増加又は減少される(ステップS1450及びS1460)。も
しこの調整によって、Mmの値が319/0の値を超えて増加
又は減少したときには(ステップS1462)、Mcの値も、
これに従って1増分だけ増加又は減少される。その後、
新しいKの数で測定ルーチン(ステップS1420−S1464)
が再び繰返され、ADCサブプログラムによって限定Tmax
内の時間Tの値が得られるまで処理が継続される。次い
で、Kfの値がKの最新の計算値によって更新され(ステ
ップS1470)、微細スケール位置の値Mfが、次式(例示
実施例の場合)を使って計算される(ステップS148
0)。 Mf=64Kf+PT ………(26) 図示した実施例に与えられた寸法において、値Mfは、0
−511の範囲内の値を取ることができる。他の2つの測
定モードと同様に、コントローラ110は、Mfの計算値が
この範囲を越えた場合には、ラップアラウンド計算を実
行する。例えば、513という計算値は1という測定値に
等しく、−3という計算値は509という測定値に等し
い。1微細波長Wfとして512の分解能値を選択すれば、
微細スケール位置測定における1つの増分が1微細波長
の1/(64×8)=1/512に等しくなり、これは、Wfが1.0
24Mmに等しい例示寸法では、2μmに等しい。 主測定プログラムの変換ステップS1500は、既に説明し
たように、3つの測定モードサブプログラムを全て実行
することによって得られるMc、Mm及びMfの値を使って実
行される。従って、既に説明したように、粗モードサブ
プログラムを実行することによって得られたMcの最初の
値は、中間及び微細モードサブプログラムを実行する際
に修正される可能性があり、Mmの初期値も、微細モード
サブプログラムを実行する際に修正される可能性があ
る。中間及び微細測定モードサブプログラムにおいて、
高位の波長測定データを低位の波長データからの結果に
基づいて続けて修正するために仮定がなされていること
が理解される。それは、次の低位の波長においてはKの
数に対応する、高位の波長測定の最下位ビットに、いく
らかの曖昧さがあるからである。低位の波長測定モード
において、K数の有効性が、ADCサブプログラムにおい
て、高いレベルの精度によってテストされる。従って、
定位の波長変換におけるK数の調整を、高位の波長測定
値に反映することによって、高位の波長測定における曖
昧さが解消され、正確な位置測定値が得られる。 第1B図及び第4B図のノギスの実施例に対する電子測定装
置100′の好適な実施例を、第10図を参照して説明す
る。このノギスの実施例においては、励起信号が印加さ
れる相補電極アレイ320Aが第1送信電極を構成し、相補
電極アレイ320Bが第3送信電極を構成している。 図示したように、第10図の電子測定装置は、他の構成要
素の作動を制御し、測定データを組合せて必要な計算を
行うためのマイクロプロセッサ・コントローラ110′
と、コントローラ110′によって発生された制御信号11
2′に応答して、励起信号400′の異なる組合せを、第1
の送信電極である相補電極アレイ320A及び第3の送信電
極である相補電極アレイ320Bに選択的に接続するための
変換器励起信号発生器120′と、コントローラ110′によ
って発生された制御信号113′に応じて、第2受信電極
アレイ310の出力410′の所定のグループ位相の組合せを
選択的に合成して、以下に詳細に説明する如く、測定モ
ードに依存する以後の処理を行うための変換器出力信号
430′を発生するための変換器出力信号合成器130′と、
制御信号114に応じて、変換器を通る異なる伝達路に対
応する連続した発生変換器出力信号430′の対の振幅比
を、各測定モードにおける位置測定がコントローラ11
0′によってなされるような時間間隔Tに変換するため
の二重勾配A/D変換器140と、コントローラ110′によっ
て発生される出力信号115に応じて、コントローラ110′
によって計算された位置の値を表示するためのディスプ
レイ150とを備えている。 第10図に示したように、変換器励起信号発生器120′
は、好ましくは、周波数f0を有する高周波の矩形波クロ
ック信号123を発生するためのクロック発振器122と、コ
ントローラの制御信号112′によって制御されるリード
オンリーメモリ126′(ROM1′)の出力に応じて、反転
又は非反転信号123の選択された組合せを変換器励起信
号400′として発生するための論理ユニット(Logic Un
it)128′とを備えている。好ましくは、前記クロック
周波数f0は、各クロック周期が、所望の微細波長分解能
の1つの増分によって表わされる位相シフトに対応する
ように選択されている。 前記論理ユニット128′は、好ましくは、図示したよう
に、対応するANDゲート129−1から129−4の一方の入
力に接続された出力を有する、4つのエクスクルーシブ
ORゲート128−1′から128−4′のアレイを備えてい
る。ANDゲート129−1から129−4の出力は、それぞ
れ、相補電極322A、322A、332B及び322B′のための変換
器端子に接続されている。ゲート129−1及び129−2
は、それぞれ、コントローラの制御信号112′に応じて
リードオンリーメモリ126′(ROM1′)によって発生さ
れたゲート制御信号127−1′に接続された第2の入力
を有する。ゲート129−3及び129−4は、同様に、それ
ぞれ、ROM1′によって発生されたゲート制御信号127−
2′に接続された第2の入力を有する。 各エクスクルーシブORゲート128−1′から128−4′
は、クロック信号123に接続された1つの入力と、ROM
1′によってそれぞれ発生された他のゲート制御信号127
−3′から127−6′に接続された他方の入力を有す
る。 第11図の表に示すように、制御信号112′は、好ましく
は、2ビットの2進数ワードであり、その値が、ROM1′
の出力127−1′から127−6′のどの組合せが発生され
るかを決定する。図示したように、微細(FINE)モード
においては、全てのANDゲート129−1から129−4′が
イネーブルとされ、その結果、励起信号400−1′から4
00−4′が、それぞれ、第1送信電極である相補電極32
2A及び322A′及び第3送信電極である相補電極322B及び
322B′に印加される。ここで、励起信号400−1′及び4
00−2′は反転されず、励起信号400−3′及び400−
4′は反転される。中間(MEDIUM)モードでは、ANDゲ
ート129−3及び129−4のみがイネーブルとされ、その
結果、励起信号400−3′及び400−4′のみが、それぞ
れ第3の送信電極である相補電極322B及び322B′に印加
される。ここで、励起信号400−3′は反転されず、励
起信号400−4′は反転される。粗(COARSE)モードで
は、ANDゲート129−1及び129−2のみがイネーブルと
され、その結果、励起信号400−1′及び400−2′のみ
が、それぞれ第1送信電極である相補電極322A及び322
A′に印加される。ここで、励起信号400−1′は反転さ
れず、励起信号400−4′は反転される。 第11図の表は、各測定モードに対する励起信号400−
1′から400−4′の極性関係をまとめたものである。 第10図に示した如く、変換器出力信号合成器130′は、
好ましくは、測定モードを示すコントローラの信号11
3′に応じてリードオンリーメモリ134′(ROM2′)によ
って発生される2進数のスイッチ制御信号133′に応じ
て動作する、符号132′で示される電子スイッチングネ
ットワークと、スイッチングネットワーク132′の出力
に接続され、発生した変換器出力信号430′を出力とし
て発生するための差動増幅回路136′とを備えている。 図示したように、スイッチングネットワーク132′は、
N個(図示した実施例では8個)のスイッチS1−S8を有
しており、これらに、第2受信電極の端子316−1から3
16−8に発生した変換器出力410がそれぞれ接続され
る。第12図の表に示したように、スイッチ132−1′か
ら132−8′は、制御信号133′に応じて作動し、対応す
る制御信号が高レベル(第12図の“1")であるとき、第
10図中の上の位置となり(例えばスイッチ132−1′か
ら132−4′)、対応する制御信号が低レベル(第12図
の“0")であるとき、第10図中の下の位置となる(例え
ばスイッチ132−5′から132−8′)。スイッチ132−
1′から132−8′は、2つの出力を有している。上位
置に対応する1つは、増幅回路136′の負(反転)入力
に接続され、下位置に対応する1つは、増幅回路136′
の正(非反転)入力に接続されている。第12図に示した
如く、制御信号113′は、好ましくは、4ビットの2進
数ワードであり、ビットU、V、W及びF/MCによって規
定されるその値が、ROM2′の出力の16の異なるグループ
位相の組合せのどれが発生されるかを決定する。ここ
で、8つは微細(F)測定モードのために使われ(ビッ
トF/MC=1)、8つは、中間(M)及び粗(C)測定モ
ードのために使われる(ビットF/MC=0)。 既に説明したように、変換器入力端子316−1から316−
8は、それぞれ、電極がグループ内で物理的に配置され
ている相対的な順序に従って、グループ電極によって占
有される相対的に微細な波長セグメント(位相)位置の
順序とは反対に、N個の電極の各グループ内の第2受信
電極312に接続される。スイッチS1−S8は、固定された
数字の順序で、変換器端子316−1から316−8に接続さ
れる。その結果、スイッチS1は、各グループ内の第1受
信電極312−1に接続され、第2スイッチS2は、各グル
ープ内の第2受信電極312−2に接続され、・・・、N
番目のスイッチS8は、各グループ内のN番目の受信電極
312−8に接続される。従って、粗及び中間モードで
は、各グループ内の4つの連続した第2受信電極312か
らの変換器出力信号410′の順序によって構成される様
々なグループ位相の組合せが、増幅回路136′の負入力
に接続され、各グループ内の残りの4つの連続した第2
受信電極312からの変換器出力信号410′が、増幅回路13
6′の正入力に接続される。ここで、各増幅回路の入力
に接続された各変換器出力信号は、1つのグループの位
相の組合せから次のグループへと、1電極グループ位相
位置だけ連続的にシフトされる。即ち、第12図に示した
グループ位相の組合せK=1に対しては、端子316−1
から316−4からの変換器出力信号が、増幅回路136の負
入力に接続され、一方、端子316−5から316−8からの
出力信号は、増幅回路136′の正入力に接続される。次
の連続したグループ位相の組合せ(K=2)に対して
は、端子316−2から316−5からの出力信号が、増幅回
路の負入力に接続され、端子316−6から316−1からの
出力信号が、増幅回路の正入力に接続される。以下同様
である。 これに対して(第1A図及び第4A図の比較例と同様に)、
微細測定モードでは、図示した実施例で使われた電極形
状のため、各グループ内の第2受信電極312からの変換
器出力信号410′の同じグループ位相の組合せが、グル
ープ内の各電極の相対的な位相位置(微細波長セグメン
ト位置)に従って、増幅回路136′の各入力に接続され
なければならない。スイッチングネットワーク132′を
変換器出力端子316に固定接続すれば、微細モードに対
して第12図に示したグループ位相の組合せの第2セット
を発生する必要がある。この第2セットは、各出力端子
316の相対的に微細な波長セグメント位置に対する、次
のような関係を反映している。 端子番号 電極セグメント位置 316−1 1 316−2 6 316−3 3 316−4 8 316−5 5 316−6 2 316−7 7 316−8 4 前記A/D変換器140は、第5図に示したA/D変換器と同一
であり、詳細な説明は省略する。 コントローラ110′は、前記変換器励起信号発生器12
0′、変換器出力信号合成器130′及びA/D変換器140を制
御し、第13A図−第13E図に示される流れ図に従って測定
データを処理して位置の値を得るようにプログラムされ
ている。 第13A図に示す如く、位置測定を制御する主測定プログ
ラムは、第8A図に示したものと同一であり、従って、詳
細な説明は省略する。 概して、第13B図−第13D図の粗、中間及び微細モードサ
ブプログラム、及び、第13E図のADCサブプログラムも、
第8A図−第8E図のサブプログラムと同様である。但し、
第13B図−第13E図のサブプログラムにおいては、第8B図
−第8E図のサブプログラムの場合のように、励起信号の
選択されたグループ位相の組合せを変換器入力に印加す
る代わりに、変換器出力410′が、所定のグループ位相
の組合せで、増幅回路136′の各入力に選択的に接続さ
れている点が異なる。 即ち、第13B図−第13D図に示したように、3つの粗、中
間及び微細測定モードのそれぞれにおいて、同じA/D変
換(ADC)サブプログラムが実行される(それぞれステ
ップS1240′、S1340′及びS1440′)。各測定モードに
おいて、コントローラ110は、最初、以下に詳細に説明
する如く、増幅回路136′の入力に接続されるべき変換
器出力信号410′のN個の可能なグループ位相の組合せ
のK番目を選択し、励起信号発生器120′を制御して、
測定モードに適した変換器入力信号400′の組合せを発
生する。 第13E図の流れ図を参照すると、ADCサブプログラムに従
って、コントローラ110′は、まず、積分器144を所定の
「零」出力電圧にリセットする(ステップS1710′)。
コントローラ110′は、次いで、積分器に、復調された
発生変換器信号440′を、所定時間間隔T0の間、積分さ
せる(ステップS1720′)。コントローラ110′は、次い
で、比較器146′によって感知された積分器出力450′の
極性(信号116′を判定し、感知された極性に従って、
極性指示定数Pが+1又は−1の値にセットされる(ス
テップS1740′及びS1750′)。コントローラ110′は、
次いで、変換器出力信号合成スイッチ132′の設定を変
更し、K+2Pの値に従って各増幅回路136′に印加され
るべき変換器出力信号410′の新しいK番目のグループ
位相の組合せを選択する(ステップS1760′)。その
後、増幅回路136′の入力に接続された出力信号の新し
いグループ位相の組合せによって発生された復調された
変換器出力信号440′が、比較器146によって感知される
積分器144の出力が0に到達するまで積分される(ステ
ップS1770′)。この第2の積分の間、その積分時間T
が、コントローラ110′内の内部カウンタによって測定
される。この内部カウンタは、クロック信号123によっ
て、比較器出力信号116が積分器出力0を示すまでカウ
ントアップされる。第2積分間隔の間に、積分器出力が
所定時間Tmaxの間に0に到達しない場合には、各測定モ
ードサブプログラムは、ADCサブプログラムの外側のル
ープに入り(ステップS1250′、S1350′、S1450′)、
以下に詳細に説明する如く、ADCサブプログラムの最初
の積分の間、積分される最初の変換器出力信号440′を
発生するのに使われた変換器出力信号410′のグループ
位相の組合せを変える(ステップS1720′)。 第13B図に示す如く、粗測定モードサブプログラムは、
制御信号112′を発生することによって開始し、前記制
御信号112′が、既に説明したように粗測定モードに適
した励起信号400−1′及び400−2′を発生するように
励起信号合成器120′を設定する(ステップS1210)。コ
ントローラ110′は、次いで、第12図に示した粗/中間
用組合せの中からグループ位相の組合せ数Kを選択す
る。好ましくは、第8B図のプログラムに関係して既に説
明したように、最初の開始の後、Kの値は、先行する粗
測定の間に計算されたKcの値と等しく設定する。電源オ
フモードの後のノギスによる測定開始時のように、先行
するKの値が存在しない場合には、初期値としてKの任
意の値が使用できる。粗測定モードを通して、Kの正し
い値に到達するまで、プログラムは繰返される。 Kの値が選択されると、信号合成器130′のスイッチS1
からS8は、変換器出力信号410′の対応するグループ位
相の組合せを、増幅回路136′の各入力に接続するよう
セットされ(ステップS1230′)、既に説明したようにA
DCサブプログラム(第13E図)が実行される(ステップS
1240′)。ADCサブプログラムによって発生される第2
積分時間Tの値が、粗測定モード用のTmaxの値(ここで
説明している例示実施例の場合は20)と比較される(ス
テップS1250′)。20より大きいTの値に対しては、ADC
サブプログラムによって発生されたPの値に依存して、
Kの数が1ステップだけ増加又は減少するように調整さ
れる。その後、増幅回路136′の入力に接続される出力
信号410′の最初のグループ位相の組合せを選択するた
めに使われる新しいKの数によって、測定ループ(ステ
ップS1230′−S1260′)再び繰返され、従って、最初の
変換器出力信号430′が発生される。この処理はADCサブ
プログラムによって、20以下の時間Tの値が得られるま
で続けられる。 次いで、測定時間Tが所定限度内であるKの値によって
値Kcが更新される(ステップS1270′)。Kcの値は、次
の粗測定用のKの初期値として使用されると共に、現在
の粗スケール位置のための値Mcを得るためにも使用され
る。ここで説明している例示実施例の場合、次式が成立
する。 Mc=40Kc+PT ……(27) 第8B図の粗モードサブプログラムと同様に、コントロー
ラ110′は、Mcが適切な値の範囲外である場合には、
「ラップアラウンド」計算を実行する。 第13C図に示す如く、中間測定モードサブプログラム
は、実質的に粗モードサブプログラムと同じである。コ
ントローラ110′は、制御信号112′を発生することによ
って、このサブプログラムを開始し、励起信号発生器12
0′をセットして、中間測定に適した励起信号400−3′
及び400−4′を発生させる(ステップS1310′)。次い
で(ステップS1320′)、コントローラは、第12図に示
した粗/中間用の組合せの中から、増幅回路136′の入
力に印加されるべき出力信号410′のグループ位相の組
合せのKの数を計算する。粗モードサブプログラムとは
異なり、中間モードサブプログラムは、粗モードの計算
によって得られた粗スケール位置の値Mcを、次式に従っ
て使用する。 K=Mc−N(Int(Mc/N) …(28) ここで、Int(Mc/N)は、比Mc/Nの整数値である。 次いで、コントローラ110′は、信号合成用スイッチS11
−S18を動作させて、出力信号410′のK番目のグループ
位相の組合せを増幅回路136′の入力に接続し、ADCサブ
プログラムを、発生信号440′を使って実行させる(ス
テップS1330′及びS1340)。粗モードサブプログラムと
同様に、第2積分時間Tの値が20を越えるときには、K
の計算に使われたMcの値が、ADCサブプラグラムによっ
て発生されたPの値に従って1ステップだけ増大又は減
少するように調整される(ステップS1360′)。その
後、対応する新しいKの数によって、測定ループ(ステ
ップS1320′−S1360′)が再び繰返される。この処理
は、所定限度内の第2積分時間Tの値がADCサブプログ
ラムによって得られるまで続けられる。Kmの値は更新さ
れ(ステップS1370′)。中間スケール位置の値Mmが、
次式(例示実施例の場合)を使って計算される(ステッ
プS1380′)。 Km=40Km+PT ……(29) この中間測定モードも、Mmの値を得るために、粗測定モ
ードで採用されているのと同様のラップアラウンド計算
を利用している。 第13D図に示す如く、微細測定モードサブプログラム
は、中間モードサブプログラムとほほ同様である。コン
トローラ110′は、励起信号発生器120′をセットして、
微細測定に適した励起信号400−1′5から400−4′を
発生させることにより、このサブプログラムを開始す
る。コントローラ110′は、次に、前に計算された中間
スケール位置の値Mmを使って、次式により、増幅回路13
6′の入力に印加されるべき変換器出力信号410′の最初
のグループ位相の組合せのためのKの数を計算する(ス
テップS1420′)。 K=Mm−N{Int(Mm/N)} …(30) 出力信号410′のK番目のグループ位相の組合せが増幅
回路136′の入力に接続されるようにしてから(ステッ
プS1430′)、ADCサブプログラムが前と同様に実行され
る(ステップS1440′)。粗/中間測定モードと同様
に、Tの計算値が限定Tmaxを超える場合には、Kを計算
するのに使われたMmの数が、ADCサブプログラムによっ
て発生されたPの値に従って1ステップだけ増加又は減
少される(ステップS1450′及びS1460′)。この調整に
よって、Mmの値が、その適切な範囲(例えば319/0の
値)を上方又は下方に超えた場合には(ステップS146
2′)、Mcの値も、これに従って、1増分だけ増大又は
減少される。その後、新しいKの数によって測定ルーチ
ン(ステップS1420′−S1464′)が再び繰返され、ADC
サブプログラムによって限度Tmax内の時間Tの値が得ら
れるまで処理が続けられる。次いで、Kfの値が、Kの最
新の計算値によって更新され(ステップS1470′)、そ
の後、次式(例示実施例の場合)を使って、微細スケー
ル位置の値Mfが計算される(ステップS1480′)。 Mf=64Kf+PT ……(31) 他の2つの測定モードと同様に、コントローラ110′
は、Mfの計算値が、その適切な範囲を越えたときにはラ
ップアラウンド計算を実行する。前記の好適な実施例
は、単に本発明を例示するものであり、本発明の精神及
び範囲からはずれることなく、多数の変形がなされ得る
ことが理解される。特に、ここで説明した好適な実施例
は、正確な絶対位置測定を行うために、粗、中間及び微
細分解能の測定を組合せて行うようにされている。本発
明に従う粗分解能測定の中心的な様相は、基準位置に対
する送信/受信電極の位置の所定関数であるオフセット
関係で対になって接続された、第1支持部材20上のオフ
セットされた受信/送信電極配置を与えることと、前記
オフセット関数D(x)を感知するような、又は、前記
オフセットが感知され得る電場を発生するような形状と
された他の電極アレイを与えることである。本発明のこ
の側面は、送信及び受信電極の特定の分布や、容量関数
を感知するために採用された信号処理の方法には依存し
ない。 第1送信/第2受信電極310が、N個の電極310のグルー
プの波長Wt1が全てのグループに対して同じであるよう
な一様な分布を有することは、粗測定にとって望ましい
ことではあるが、必要なことではない。電極310の分布
と、電極210A、210Bと相補電極アレイ320A、320B間のオ
フセットの割合に対して調整された第2受信/第1送信
電極である相補電極アレイ320A、320Bの形状との間に対
応関係があればよい。更に、1つのグループ内の電極31
0の数Nは、最低2であってもよい。 更に、第1受信/第2送信電極210の分布は、本発明に
よる粗測定にとって、非常に重要なものではない。電極
210間の間隔は、完全にランダムであってもよい。電極3
10のグループを重合わせて、電極210及び電極220を介し
た電極310と相補電極アレイ320の間で発生する複数の伝
達チャンネルの伝達関数を感知することによって、1波
長Wt1当り1つより少ない電極210によって粗測定を行う
ことも可能である。そのようなチャンネルの数が3以上
であり、電極210の幅が波長Wt1の整数倍でなければ、関
数D(x)を測定することが可能であり、従って、粗位
置測定を行うことができる。伝達チャンネルは、例えば
第1A図及び第4A図の比較例に対しては、第1受信電極及
び第2送信電極を介しての第1送信電極グループ中のN
個の第1送信電極の任意の1つと、第2受信電極の接続
の1つとの励起信号の接続から規定される。上記で説明
したように、1つの第2受信電極の接続は、反対極性の
2つの接続であってもよい。上記で説明した好適な実施
例中でなされているように、いくつかのそのような接続
を加えることによって、よりはっきりした伝達チャンネ
ルを得ることができる。 各伝達チヤンネルは、第1及び第2支持部材間の変位に
よって変化する(即ちxの関数である)伝達関数を有し
ている。伝達関数の振幅は、全ての伝達チャンネルに対
して等しく、チャンネル間で(x方向に)位相シフトさ
れていることが望ましいが、必ず必要という訳ではな
い。これらの伝達関数の形状は、例えば、正弦波状、三
角形状、又は他の所定形状であることができる。正弦波
状の伝達関数は、第1及び第2支持部材間のギャップに
対する伝達関数の形状の依存性が低いため望ましい。x
方向に1/4波長だけ位相がずれた2つの伝達チャンネル
は、原理的に、関数の周期長内の任意の位置を決定する
ために十分な情報を与える。従って、本発明に従って、
Nが2である動作装置を作ることも可能である。 電極アレイ310及び320が、規則的な周期的構造を持つよ
うにすることによって、測定システムを設計し、その性
能を予測することが容易となる。更に、電極310又は電
極320の少なくとも1つのグループの励起に応じて、電
極220によって発生される電場パターンの電圧分布を直
接感知することなく、オフセット関数D(x)を感知す
ることが可能である。オフセット関数を感知する他の方
法の例は、電極210及び電極220を介しての第1送信アレ
イ310とアレイ320間の信号に対する、少なくとも2つの
伝達関数に頼ることである。測定方向に対する伝達関数
間の形状及び関係がわかっていれば、測定位置を、伝達
関数の測定によって得ることができる。 本発明に従う測定変換器の、電極の同じセットを使って
微細及び粗/中間分解能測定を共に行うことができる能
力は、粗分解能測定用の電極アレイ210の形状に限定が
ないことによって生じる。従って、電極アレイ210に
は、微細分解能測定の要求に合う周期性及び電極形状が
与えられる。従って、電極アレイ210には、ピッチPr
1と、電極310の電極ピッチ及び形状との組合わせで、電
極310及び320間に伝達される信号に波長Wfの周期的な伝
達関数を与える電極形状が与えられる。微細波長Wfに等
しいピッチPr1及びWfより小さい(好ましくはWf/2以下
の)電極が、好ましくはWf/2以下の幅の1つの電極310
への伝達関数の所望の周期性を与える。波長Wfの整数倍
の間隔で配置された、いくつかの電極310は、より強い
変換器出力信号を与えるために、互いに接続されること
ができる。波長Wfの整数倍の間隔で配置された電極210
と、波長Wfに等しい規則的なピッチで配置された電極31
0との組み合わせによって、同じ伝達関数を得ることも
できる。所望の伝達関数を生じる、電極310と210の不規
則的な分布のいくつかの組合わせも存在し得る。
【図面の簡単な説明】
第1A図及び第1B図は、それぞれ、先行技術又は本発明に
従って構成された絶対測定ノギスの比較例及び実施例
の、一部ブロック線図を含む平面図、 第2A図は、本発明に従って構成された変換器の第2実施
例の一部を示す部分平面図、 第2B図は、第2A図に示された変換器の他の部分を示す部
分平面図、 第3図は、本発明に従って構成された変換器の第3実施
例の一部を示す部分斜視図、 第4A図及び第4B図は、それぞれ、先行技術又は本発明に
従って構成された絶対測定ノギスの更に他の比較例及び
実施例を示す部分ブロック線図、 第5図は、第1A図及び第4A図のノギスの比較例に採用さ
れた測定回路の比較例を示すブロック線図、 第6図は、第5図の測定回路に含まれる変換器励起信号
発生器のための制御信号の関係を示す表、 第7図は、第5図の測定回路に含まれる変換器出力信号
合成器のための制御信号の関係を示す表、 第8A図〜第8E図は、第5図の測定回路に含まれるマイク
ロプロセッサ・コントローラによって実行されるプログ
ラムを示す流れ図、 第9図は、第5図の測定回路によって発生されたグルー
プ位相励起信号の組合せに応答して発生された変換器出
力の測定軸に対する空間的な関係を示すグラフ、 第10図は、第1B図及び第4B図のノギスの実施例に採用さ
れた、本発明に従って構成された測定回路の実施例を示
すブロック線図、 第11図は、第10図の測定回路に含まれる変換器励起信号
発生器のための制御信号の関係を示す表、 第12図は、第10図の測定回路に含まれる変換器出力信号
合成器のための制御信号の関係を示す表、 第13A図〜第13E図は、第10図の測定回路に含まれるマイ
クロプロセッサ・コントローラによって実行されるプロ
グラムを示す流れ図である。 10……ノギス、 12……容量変換器、 20……第1スケール(第1支持部材)、 30……第2スケール(第2支持部材)、 X……測定軸、 100、100′……電子測定装置、 104……信号処理器、 210A、210B、210、220A、220B、310……電極アレイ、 212A、212B、212、222A、222B、312、324……電極、 320A、320B……相補電極アレイ、 322A、322A′、322B、322B′……相補電極、 Wc……粗波長、 Wm……中間波長、 Wf……微細波長、 D(x)……オフセット、 110、110′……マイクロプロセッサ・コントローラ、 120、120′……変換器励起信号発生器、 130、130′……変換器出力信号合成器、 140……二重勾配アナログ/デジタル(A/D)変換器、 150……ディスプレイ、 400、400′……励起信号、 430、430′……変換器出力信号、 Mc……粗分解能スケール位置の値、 Mm……中間分解能スケール位置の値、 Mf……微細分解能スケール位置の値、 Mp……絶対位置測定値、 450……積分器出力、 xP……実際の測定位置(基準位置に対する変換器支持部
材の相対位置)。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対変位可能であり、少なくとも一方が測
    定軸方向に変位可能な第1及び第2の支持部材と、 該第1及び第2の支持部材上に、前記測定軸方向に整列
    して配列され、両支持部材間の、第1の所定波長にわた
    る相対変位の所定関数に従って変化する第1成分、及
    び、前記第1の所定波長により短い第2の所定波長にわ
    たる相対変位の所定関数に従って変化する第2成分を持
    つ容量性伝達関数を有する、複数の分離した信号伝達路
    を与えるための、分離した電極の複数組の電極アレイと
    を有する位置の絶対測定用容量型測定装置において、 前記電極アレイに含まれ、反転又は非反転の位相関係で
    印加される励起信号に応じて、該電極アレイによって発
    生される出力信号から、前記伝達関数の第1及び第2成
    分が導出されるようにする電場を生成するように形成さ
    れた、少なくとも1組の相補電極と、励起信号を、反転
    又は非反転の位相関係で、該相補電極の組に選択的に印
    加する手段とを含む電場発生手段を備えたことを特徴と
    する位置の絶対測定用容量型測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記電極アレイが、 前記第1の支持部材上に、前記測定軸方向に整列して配
    設された第1電極のアレイと、 前記第2の支持部材上に、前記測定軸方向に整列して配
    設され、両支持部材の相対位置に応じて、異なる部分
    が、前記第1電極のアレイと容量的に結合するようにさ
    れた第2電極のアレイとを有し、 前記第1電極が、スケール波長Wfを規定するピッチPr1
    によって、測定軸方向に互いに間隔を開けて配置され、
    第2電極の少なくとも1つのグループが、N個(Nは2
    以上の整数)の近接する電極によって規定され、該少な
    くとも1つの第2電極グループが波長Wtを規定し、各グ
    ループ中の第2電極が、1波長Wfより大きな距離にわた
    って広がる所定グループ位置をそれぞれ占有するように
    グループ内で位置付けされ、且つ、各グループの位置
    が、前記波長Wtを微細波長に対応する間隔に分割し、各
    間隔をN個の等しいセグメントに分割することによって
    得られる、相対的に微細な波長セグメント位置のグルー
    プの異なる1つの相対位置に対応するようにされ、 更に、前記第1支持部材上に、前記第1電極のアレイに
    対して整列して配設された第3電極のアレイであって、
    各第3電極が、前記測定軸上の基準位置に対する第3電
    極の位置の所定関数である量だけ、対応する第1電極か
    らオフセットされるように、前記第1電極の対応する1
    つに電気的に接続されているものを有し、 前記相補電極の組が、前記第2の支持部材上に、前記第
    2電極のアレイに対して整列して配設され、前記励起信
    号に応じて、前記電極のオフセットが感知され得る電場
    を発生するようにされている位置の絶対測定用容量型測
    定装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、更に、 前記励起信号に応じて各第3電極グループ中の第2電極
    に発生された、出力信号の異なるセットを選択的に組合
    せて、第1及び第2の合成信号とするための信号合成手
    段であって、前記出力信号が、各第2電極グループ中で
    第2電極によって相対的に占められる物理的な位置の順
    番に従った第1の順序、及び、各第2電極グループ位置
    が配列された中の、相対的に微細な波長セグメント位置
    の順番に従った第2の順序で組合せ可能であるものを備
    えている位置の絶対測定用容量型測定装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、更に、 第1及び第2の励起信号が、前記相補電極の組中の各電
    極に、同じ位相関係で印加されると共に、前記出力信号
    が、第1のスケール位置値を得るべく、前記第2の順序
    で組み合され、又は、前記第1及び第2の励起信号が、
    前記相補電極の組中の各電極に、反転した位相関係で印
    加されると共に、前記出力信号が、第2のスケール位置
    値を得るべく前記第1の順序で組み合されるように、前
    記励起信号を選択的に印加する手段、及び、前記信号結
    合手段を制御する手段と、 絶対位置測定を行うために、前記第1及び第2のスケー
    ル位置値を結合する手段と、 を備えている位置の絶対測定用容量型測定装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記相補電極の組が、
    所定の関数に従って測定軸方向に変化する形状をそれぞ
    れ有する、第1及び第2の相補的な細長い電極エレメン
    トを備えている位置の絶対測定用容量型測定装置。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記相補電極の組が、
    測定方向に間隔を空けて配置された複数の電極対を備
    え、各対内の電極が、相補的な位相位置を占めるように
    されている位置の絶対測定用容量型測定装置。
  7. 【請求項7】請求項3において、前記組合せの第1及び
    第2の順序が、異なる数の順序を構成するようにされて
    いる位置の絶対測定用容量型測定装置。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記信号合成手段が、
    更に、前記第1及び第2の合成信号を差動的に組合せ
    て、合成出力信号を発生するための手段を備えている位
    置の絶対測定用容量型測定装置。
JP2169654A 1989-06-29 1990-06-27 位置の絶対測定用容量型測定装置 Expired - Fee Related JPH0774740B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US372,773 1989-06-29
US07/372,773 US5023559A (en) 1986-04-04 1989-06-29 Capacitance-type measuring device for absolute measurement of positions

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0387613A JPH0387613A (ja) 1991-04-12
JPH0774740B2 true JPH0774740B2 (ja) 1995-08-09

Family

ID=23469585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2169654A Expired - Fee Related JPH0774740B2 (ja) 1989-06-29 1990-06-27 位置の絶対測定用容量型測定装置

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0413922B1 (ja)
JP (1) JPH0774740B2 (ja)
DE (1) DE69003493T2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5440501A (en) * 1992-06-26 1995-08-08 Mitutoyo Corporation Energy saving capacitance type measuring device for absolute measurement of positions
EP0747673B1 (fr) 1995-06-07 2003-03-26 Brown & Sharpe Tesa S.A. Dispositif de mesure capacitif
KR101400298B1 (ko) * 2012-06-14 2014-06-27 삼성디스플레이 주식회사 표시 장치
CN106152932B (zh) 2015-03-31 2019-04-05 西门子公司 一种旋转角度测量装置及测量方法
CN109893244B (zh) * 2017-12-08 2024-04-19 Igea有限公司 电穿孔过程使用的手持件的可扩展电极的操纵和控制系统
CN114087969B (zh) * 2021-11-18 2023-10-20 重庆理工大学 一种拼接式绝对直线位移传感器

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1111425B (it) * 1977-05-18 1986-01-13 Conte Alberto Trasduttore assoluto di precisione per misure di posizioni lineari od angolari
JPS6093312A (ja) * 1983-10-27 1985-05-25 Mitsutoyo Mfg Co Ltd 容量式変位測定機
JPS62239019A (ja) * 1986-04-11 1987-10-19 Mitsutoyo Corp 容量型位置測定トランスデユ−サ
EP0248165B1 (en) * 1986-04-04 1993-07-07 Mitutoyo Corporation Capacitance-type transducer for measuring positions
EP0404975A1 (en) * 1989-06-28 1991-01-02 Mitutoyo Corporation Capacitive type measurement transducer with improved electrode arrangement
DE68906382T2 (de) * 1989-06-28 1993-08-12 Mitutoyo Corp Kapazitives messverfahren fuer absolutwegmessung.

Also Published As

Publication number Publication date
DE69003493T2 (de) 1994-01-20
EP0413922A1 (en) 1991-02-27
DE69003493D1 (de) 1993-10-28
JPH0387613A (ja) 1991-04-12
EP0413922B1 (en) 1993-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5023559A (en) Capacitance-type measuring device for absolute measurement of positions
US4878013A (en) Capacitive type measurement transducer with improved electrode arrangement
EP2618101B1 (en) Sensor and running method thereof for absolute position measuring the displacement of a capacitive grating
EP0248165B1 (en) Capacitance-type transducer for measuring positions
EP2527796B1 (en) Capacitive rotary encoder and method for sensing a rotation angle
EP0404980B1 (en) Capacitance-type measuring method for absolute measurement of positions
US6157188A (en) Compact, long-range absolute position transducer with an extensible compact encoding
EP0801724B2 (en) Opto-electronic rotary encoder
JPH0774740B2 (ja) 位置の絶対測定用容量型測定装置
US3146394A (en) Apparatus for proportionally converting a rotational angle into a phase angle of an alternating voltage
EP0404975A1 (en) Capacitive type measurement transducer with improved electrode arrangement
GB2097536A (en) Correcting transducer measurements
JPS62239019A (ja) 容量型位置測定トランスデユ−サ
CN1017746B (zh) 位置绝对测量用电容型测试装置
JPH0545151A (ja) 変位測定装置
US5770942A (en) Magnetic detector employing magnetic resistance elements for detecting charges in a magnetic field
JPH0467881B2 (ja)
JPS5979114A (ja) アブソリユ−ト直線位置検出装置
JPH08233605A (ja) 静電容量式エンコーダ
JPH0335119A (ja) 絶対測定用容量型位置測定装置
JPS62238412A (ja) 容量型位置測定トランスデユ−サ
JPH04232814A (ja) 高分解能絶対値エンコ−ダ
SU746652A1 (ru) Преобразователь перемещений в код
SU667799A1 (ru) Емкостной дифференциальный датчик угла поворота
JPS59151018A (ja) 位置検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees