JPH0774432A - 半導体レーザ装置およびその製造方法 - Google Patents
半導体レーザ装置およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH0774432A JPH0774432A JP6170683A JP17068394A JPH0774432A JP H0774432 A JPH0774432 A JP H0774432A JP 6170683 A JP6170683 A JP 6170683A JP 17068394 A JP17068394 A JP 17068394A JP H0774432 A JPH0774432 A JP H0774432A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- laser device
- semiconductor laser
- diffraction grating
- active layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Semiconductor Lasers (AREA)
- Led Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 電流狭窄構造を備えた分布帰還型の半導体レ
ーザ装置であって、n−GaAs基板1上のn−GaA
s電流ブロック層9の上にn−Al0.25Ga0.75Asエ
ピタキシャルサポート層16とp−Al0.25Ga0.75A
s光ガイド層5上の回折格子14とを有する構成であ
る。 【効果】 発振閾値電流が小さく、安定な単一横モード
発振および単一軸モード発振でき、歩留まりよく製造で
きる。
ーザ装置であって、n−GaAs基板1上のn−GaA
s電流ブロック層9の上にn−Al0.25Ga0.75Asエ
ピタキシャルサポート層16とp−Al0.25Ga0.75A
s光ガイド層5上の回折格子14とを有する構成であ
る。 【効果】 発振閾値電流が小さく、安定な単一横モード
発振および単一軸モード発振でき、歩留まりよく製造で
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分布帰還型半導体レー
ザ装置およびその製造方法に関する。
ザ装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体レーザ装置の利得は比較
的広いスペクトル幅を持っており、横モードが制御され
ていても、幅モードが完全に単一になることはほとんど
ない。直流動作を行った場合に、一見軸モードが単一で
あるように見えても、実際は、温度変化などにより、多
軸モード発振状態になる。
的広いスペクトル幅を持っており、横モードが制御され
ていても、幅モードが完全に単一になることはほとんど
ない。直流動作を行った場合に、一見軸モードが単一で
あるように見えても、実際は、温度変化などにより、多
軸モード発振状態になる。
【0003】そこで、共振器に波長選択性を持たせたの
が分布帰還型半導体レーザ装置である。この半導体レー
ザ装置では、活性領域の近傍に設けた回折格子により、
利得スペクトル幅の範囲内で単一波長のレーザ光が選択
的に反射されて単一軸モード発振が得られる。
が分布帰還型半導体レーザ装置である。この半導体レー
ザ装置では、活性領域の近傍に設けた回折格子により、
利得スペクトル幅の範囲内で単一波長のレーザ光が選択
的に反射されて単一軸モード発振が得られる。
【0004】従来、安定な単一横モード発振および単一
軸モード発振が得られる分布帰還型半導体レーザ装置と
して、例えば図3に示すような半導体レーザ装置が提案
されている(Appl.Phys.Lett.,34
(11),pp.752〜755(1979)を参
照)。この半導体レーザ装置は、ストライプ埋め込み型
のヘテロ構造を有するので、SBH−DFBレーザ装置
と呼ばれている。
軸モード発振が得られる分布帰還型半導体レーザ装置と
して、例えば図3に示すような半導体レーザ装置が提案
されている(Appl.Phys.Lett.,34
(11),pp.752〜755(1979)を参
照)。この半導体レーザ装置は、ストライプ埋め込み型
のヘテロ構造を有するので、SBH−DFBレーザ装置
と呼ばれている。
【0005】すなわち、共振器方向に形成されたストラ
イプ状のGaAs活性層23が、p−Al0.36Ga0.64
As第1埋め込み層30によって両側を埋め込まれ、か
つ、それらの下側に形成されたn−Al0.15Ga0.85A
s光ガイド層25と共に、n−Al0.36Ga0.64As第
1クラッド層22と、p−Al0.36Ga0.64As第2ク
ラッド層26とによって挟み込まれている。そして、分
布帰還構造である回折格子34は、n−Al0.15Ga
0.85As光ガイド層25と、p−Al0.36Ga0.64As
第1埋め込み層30との界面に形成されている。
イプ状のGaAs活性層23が、p−Al0.36Ga0.64
As第1埋め込み層30によって両側を埋め込まれ、か
つ、それらの下側に形成されたn−Al0.15Ga0.85A
s光ガイド層25と共に、n−Al0.36Ga0.64As第
1クラッド層22と、p−Al0.36Ga0.64As第2ク
ラッド層26とによって挟み込まれている。そして、分
布帰還構造である回折格子34は、n−Al0.15Ga
0.85As光ガイド層25と、p−Al0.36Ga0.64As
第1埋め込み層30との界面に形成されている。
【0006】このような構造を有する半導体レーザ装置
では、GaAs活性層23で発生したレーザ光は、その
下側のn−Al0.15Ga0.85As光ガイド層25へ浸み
出して導波される。n−Al0.15Ga0.85As光ガイド
層25はGaAs活性層23に比べて大きい屈折率を有
するので、GaAs活性層23の部分で実効的な屈折率
が大きくなった緩やかな屈折率分布が共振器方向に対し
て垂直横方向に形成される。したがって、高出力動作時
においても、安定な基本横モード発振が得られる。 ま
た、n−Al0.15Ga0.85As光ガイド層25へ浸み出
したレーザ光は、回折格子34によって形成される共振
器方向の屈折率分布と相互作用し、回折格子34の周期
に依存するブラッグ波長のレーザ光が選択的に反射され
る。したがって、駆動電流が発振閾値電流の約3倍程度
に大きくなっても、発振波長が変化せず、安定な単一軸
モード発振が得られる。
では、GaAs活性層23で発生したレーザ光は、その
下側のn−Al0.15Ga0.85As光ガイド層25へ浸み
出して導波される。n−Al0.15Ga0.85As光ガイド
層25はGaAs活性層23に比べて大きい屈折率を有
するので、GaAs活性層23の部分で実効的な屈折率
が大きくなった緩やかな屈折率分布が共振器方向に対し
て垂直横方向に形成される。したがって、高出力動作時
においても、安定な基本横モード発振が得られる。 ま
た、n−Al0.15Ga0.85As光ガイド層25へ浸み出
したレーザ光は、回折格子34によって形成される共振
器方向の屈折率分布と相互作用し、回折格子34の周期
に依存するブラッグ波長のレーザ光が選択的に反射され
る。したがって、駆動電流が発振閾値電流の約3倍程度
に大きくなっても、発振波長が変化せず、安定な単一軸
モード発振が得られる。
【0007】しかし、このような従来のSBC−DFB
レーザ装置は、その製造工程が繁雑であるので、歩留ま
りが悪く、しかも素子特性の再現性に乏しいという問題
点がある。図3に示すSBC−DFBレーザ装置は、例
えば以下のようにして製造される。
レーザ装置は、その製造工程が繁雑であるので、歩留ま
りが悪く、しかも素子特性の再現性に乏しいという問題
点がある。図3に示すSBC−DFBレーザ装置は、例
えば以下のようにして製造される。
【0008】まず、エピタキシャル成長法によって、n
−GaAs基板21上に、n−Al0.36Ga0.64As第
1クラッド層22と、n−Al0.15Ga0.85As光ガイ
ド層25と、GaAs活性層23と、p−Al0.36Ga
0.64As第2クラッド層26と、p−GaAsコンタク
ト層27とを順次成長させる。
−GaAs基板21上に、n−Al0.36Ga0.64As第
1クラッド層22と、n−Al0.15Ga0.85As光ガイ
ド層25と、GaAs活性層23と、p−Al0.36Ga
0.64As第2クラッド層26と、p−GaAsコンタク
ト層27とを順次成長させる。
【0009】次いで、選択的エッチング法によって、G
aAs活性層23と、p−Al0.36Ga0.64As第2ク
ラッド層26と、p−GaAsコンタクト層27とをス
トライプ状態にエッチングし、メサ構造を形成する。続
いて、ホトレジストマスクを用いた化学エッチング法に
よって、メサ構造の両側に露出したn−Al0.15Ga
0.85As光ガイド層25の表面に回折格子34を形成す
る。
aAs活性層23と、p−Al0.36Ga0.64As第2ク
ラッド層26と、p−GaAsコンタクト層27とをス
トライプ状態にエッチングし、メサ構造を形成する。続
いて、ホトレジストマスクを用いた化学エッチング法に
よって、メサ構造の両側に露出したn−Al0.15Ga
0.85As光ガイド層25の表面に回折格子34を形成す
る。
【0010】そして、液相エピタキシャル成長法によっ
て、メサ構造の両側に、p−Al0.36Ga0.64As第1
埋め込み層30と、n−Al0.36Ga0.64As第2埋め
込み層31とを順次成長させて、n−Al0.15Ga0.85
As光ガイド層25の表面を被覆すると共に、メサ構造
を埋め込む。
て、メサ構造の両側に、p−Al0.36Ga0.64As第1
埋め込み層30と、n−Al0.36Ga0.64As第2埋め
込み層31とを順次成長させて、n−Al0.15Ga0.85
As光ガイド層25の表面を被覆すると共に、メサ構造
を埋め込む。
【0011】最後に、n−Al0.36Ga0.64As第2埋
め込み層31上の所定領域に、電流注入領域を制限する
ための誘電体層37を設け、さらにn−GaAs基板2
1の裏面にはn側電極32を、誘電体層37および電流
注入領域の表面にはp側電極33を形成した後、ウエハ
を壁開して共振器端面を形成することにより、図3に示
すようなSBC−DFBレーザ装置が得られる。
め込み層31上の所定領域に、電流注入領域を制限する
ための誘電体層37を設け、さらにn−GaAs基板2
1の裏面にはn側電極32を、誘電体層37および電流
注入領域の表面にはp側電極33を形成した後、ウエハ
を壁開して共振器端面を形成することにより、図3に示
すようなSBC−DFBレーザ装置が得られる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上で述べたように、こ
のSBC−DFBレーザ装置では、光学的な帰還は、n
−Al0.15Ga0.85As光ガイド層25へ浸み出したレ
ーザ光が、n−Al0.15Ga0.85As光ガイド層25
と、p−Al0.36Ga0.64As第1埋め込み層30との
界面に形成された回折格子34によって選択的に反射さ
れることによって行われる。レーザ光と回折格子34と
の結合効率は、GaAs活性層23で発生したレーザ光
がn−Al0.15Ga0.85As光ガイド層25へ浸み出す
割合に依存する。
のSBC−DFBレーザ装置では、光学的な帰還は、n
−Al0.15Ga0.85As光ガイド層25へ浸み出したレ
ーザ光が、n−Al0.15Ga0.85As光ガイド層25
と、p−Al0.36Ga0.64As第1埋め込み層30との
界面に形成された回折格子34によって選択的に反射さ
れることによって行われる。レーザ光と回折格子34と
の結合効率は、GaAs活性層23で発生したレーザ光
がn−Al0.15Ga0.85As光ガイド層25へ浸み出す
割合に依存する。
【0013】したがって、単一横モードでの発振特性を
高めるために、共振器方向に対して垂直横方向の屈折率
差を大きくすると、レーザ光の浸み出しが少なくなるの
で、その結合効率が小さくなり、単一軸モードでの発振
特性が低くなる。逆に、単一軸モードの発振特性を高め
るために、レーザ光の浸み出しを多くすると、基本横モ
ードでの発振安定性が劣化する。
高めるために、共振器方向に対して垂直横方向の屈折率
差を大きくすると、レーザ光の浸み出しが少なくなるの
で、その結合効率が小さくなり、単一軸モードでの発振
特性が低くなる。逆に、単一軸モードの発振特性を高め
るために、レーザ光の浸み出しを多くすると、基本横モ
ードでの発振安定性が劣化する。
【0014】このような問題点を解決するために、図4
に示すようなSBC−DFBレーザ装置が提案されてい
る。この半導体レーザ装置は、GaAs活性層23と、
その下側のn−Al0.15Ga0.85As光ガイド層25と
の界面にも、回折格子34が形成されていること以外
は、図3に示すSBC−DBFレーザ装置と同様であ
る。
に示すようなSBC−DFBレーザ装置が提案されてい
る。この半導体レーザ装置は、GaAs活性層23と、
その下側のn−Al0.15Ga0.85As光ガイド層25と
の界面にも、回折格子34が形成されていること以外
は、図3に示すSBC−DBFレーザ装置と同様であ
る。
【0015】しかし、このような構造では、まず、n−
GaAs基板21上に、n−Al0.36Ga0.64As第1
クラッド層22と、n−Al0.15Ga0.85As光ガイド
層25とを順次成長させた後、いったん成長を中止して
n−Al0.15Ga0.85As光ガイド層25の表面上に回
折格子34を形成する必要があるので、成長工程が3つ
必要となり、製造工程が繁雑になる。また、回折格子3
4上に、GaAs活性層23を成長させるので、その結
晶性が低下し、発振閾値電流が大きくなるなど、素子特
性に悪影響を及ぼす可能性がある。
GaAs基板21上に、n−Al0.36Ga0.64As第1
クラッド層22と、n−Al0.15Ga0.85As光ガイド
層25とを順次成長させた後、いったん成長を中止して
n−Al0.15Ga0.85As光ガイド層25の表面上に回
折格子34を形成する必要があるので、成長工程が3つ
必要となり、製造工程が繁雑になる。また、回折格子3
4上に、GaAs活性層23を成長させるので、その結
晶性が低下し、発振閾値電流が大きくなるなど、素子特
性に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0016】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
のであり、その目的とするところは、発振閾値電流が小
さく安定な単一横モード発振および単一軸モード発振が
得られる分布帰還型半導体レーザ装置と、このような半
導体レーザ装置を、歩留まりよく、しかも素子特性の再
現性よく製造する方法とを提供することにある。
のであり、その目的とするところは、発振閾値電流が小
さく安定な単一横モード発振および単一軸モード発振が
得られる分布帰還型半導体レーザ装置と、このような半
導体レーザ装置を、歩留まりよく、しかも素子特性の再
現性よく製造する方法とを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ装
置は、電流狭窄構造を備えた分布帰還型の半導体レーザ
装置であって、半導体基板の上方に形成されたレーザ発
振用の活性層と、該活性層の上方に形成された光ガイド
層と、該光ガイド層の上方に形成され、共振器方向に平
行なストライプ溝を有する電流狭窄用の電流ブロック層
と、上記ストライプ溝の底部における上記光ガイド層の
表面上に形成された回折格子と、上記ストライプ溝内の
結晶成長を均一化する上記電流ブロック層上に形成され
たエピタキシャルサポート層とを有することを特徴とす
る。
置は、電流狭窄構造を備えた分布帰還型の半導体レーザ
装置であって、半導体基板の上方に形成されたレーザ発
振用の活性層と、該活性層の上方に形成された光ガイド
層と、該光ガイド層の上方に形成され、共振器方向に平
行なストライプ溝を有する電流狭窄用の電流ブロック層
と、上記ストライプ溝の底部における上記光ガイド層の
表面上に形成された回折格子と、上記ストライプ溝内の
結晶成長を均一化する上記電流ブロック層上に形成され
たエピタキシャルサポート層とを有することを特徴とす
る。
【0018】本発明の半導体レーザ装置の製造方法は、
電流狭窄構造を備えた分布帰還型の半導体レーザ装置の
製造方法であって、半導体基板上に、活性層、光ガイド
層、電流ブロック層、エピタキシャルサポート層の順に
半導体層を成長させる工程と、上記エピタキシャルサポ
ート層及び上記電流ブロック層を選択的にエッチングし
て、共振器方向に平行なストライプ溝を形成し、該スト
ライプ溝の底部に上記光ガイド層を露出させる工程と、
上記ストライプ溝の底部における上記光ガイド層の表面
上に回折格子を形成する工程と、上記ストライプ溝を埋
め込むようにクラッド層を形成する工程と、を包含する
ことを特徴とする。
電流狭窄構造を備えた分布帰還型の半導体レーザ装置の
製造方法であって、半導体基板上に、活性層、光ガイド
層、電流ブロック層、エピタキシャルサポート層の順に
半導体層を成長させる工程と、上記エピタキシャルサポ
ート層及び上記電流ブロック層を選択的にエッチングし
て、共振器方向に平行なストライプ溝を形成し、該スト
ライプ溝の底部に上記光ガイド層を露出させる工程と、
上記ストライプ溝の底部における上記光ガイド層の表面
上に回折格子を形成する工程と、上記ストライプ溝を埋
め込むようにクラッド層を形成する工程と、を包含する
ことを特徴とする。
【0019】
【作用】本発明の分布帰還型半導体レーザ装置では、活
性層上に形成された光ガイド層の表面上に回折格子が形
成されているので、活性層で発生したレーザ光と回折格
子との結合効率を損なうことなく、共振器方向に対して
垂直横方向の屈折率差を大きくすることができる。した
がって、安定な単一横モード発振および単一軸モード発
振が得られる。また、回折格子上に活性層を形成してい
ないので、活性層の結晶性が低下せず、発振閾値電流が
小さくなるなど、素子特性が向上する。さらに、エピタ
キシャルサポート層を設けているのでストライプ溝を埋
めこみ形状の変化が防止され、半導体レーザ装置の素子
特性の再現性が向上する。
性層上に形成された光ガイド層の表面上に回折格子が形
成されているので、活性層で発生したレーザ光と回折格
子との結合効率を損なうことなく、共振器方向に対して
垂直横方向の屈折率差を大きくすることができる。した
がって、安定な単一横モード発振および単一軸モード発
振が得られる。また、回折格子上に活性層を形成してい
ないので、活性層の結晶性が低下せず、発振閾値電流が
小さくなるなど、素子特性が向上する。さらに、エピタ
キシャルサポート層を設けているのでストライプ溝を埋
めこみ形状の変化が防止され、半導体レーザ装置の素子
特性の再現性が向上する。
【0020】本発明による半導体レーザ装置の製造方法
は、2つの成長工程しか必要としない。すなわち、半導
体基板上に、活性層,光ガイド層,電流ブロック層、お
よびエピタキシャルサポート層の順に成長させる第1の
成長工程と、回折格子を形成した後、電流ブロック層の
ストライプ溝を埋め込むように、第2クラッド層および
コンタクト層を順次成長させる第2の成長工程とであ
る。さらに、エピタキシャルサポート層を設けているの
で、ストライプ溝の埋め込みを精度よく再現できるの
で、したがって、製造工程が簡略化され、歩留まりが高
くなると共に、素子特性の再現性が向上する。
は、2つの成長工程しか必要としない。すなわち、半導
体基板上に、活性層,光ガイド層,電流ブロック層、お
よびエピタキシャルサポート層の順に成長させる第1の
成長工程と、回折格子を形成した後、電流ブロック層の
ストライプ溝を埋め込むように、第2クラッド層および
コンタクト層を順次成長させる第2の成長工程とであ
る。さらに、エピタキシャルサポート層を設けているの
で、ストライプ溝の埋め込みを精度よく再現できるの
で、したがって、製造工程が簡略化され、歩留まりが高
くなると共に、素子特性の再現性が向上する。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。
【0022】(実施例1)図1に本発明の半導体レーザ
装置を示す。この半導体レーザ装置は、n−GaAs電
流ブロック層9表面上に、n−Al0.25Ga0.75Asエ
ピタキシャルサポート層16を有し、この半導体レーザ
装置は次のようにして作製された。
装置を示す。この半導体レーザ装置は、n−GaAs電
流ブロック層9表面上に、n−Al0.25Ga0.75Asエ
ピタキシャルサポート層16を有し、この半導体レーザ
装置は次のようにして作製された。
【0023】まず、エピタキシャル成長法によって、n
−GaAs基板1上に、n−Al0.5Ga0.5As第1ク
ラッド層2、Al0.13Ga0.87As活性層3、p−Al
0.5Ga0.5Asキャリアバリア層4、p−Al0.25Ga
0.75As光ガイド層5、n−AlxGa1-xAs(0.5
≦x≦0.7)エッチングストップ層8、およびn−G
aAs電流ブロック層9、そしてさらにn−Al0.25G
a0.75Asエピタキシャルサポート層16を順次成長さ
せた。
−GaAs基板1上に、n−Al0.5Ga0.5As第1ク
ラッド層2、Al0.13Ga0.87As活性層3、p−Al
0.5Ga0.5Asキャリアバリア層4、p−Al0.25Ga
0.75As光ガイド層5、n−AlxGa1-xAs(0.5
≦x≦0.7)エッチングストップ層8、およびn−G
aAs電流ブロック層9、そしてさらにn−Al0.25G
a0.75Asエピタキシャルサポート層16を順次成長さ
せた。
【0024】次いで、ホトリソグラフィおよび化学エッ
チング法によって、n−Al0.25Ga0.75Asエピタキ
シャルサポート層16、n−GaAs電流ブロック層9
およびn−AlxGa1-xAsエッチングストップ層8を
選択的に順次エッチングして、共振器方向に平行なスト
ライプ溝15(幅約5μm)を形成することにより、そ
の底部にp−Al0.25Ga0.75As光ガイド層5を露出
させた。エッチャントとしては、n−Al0.25Ga0.75
Asエピタキシャルサポート層16およびn−GaAs
電流ブロック層9に対しては、NH4OHとH2O2とH2
O との混合溶液を用いた。この場合、NH4OHとH2
O2 との混合比を適当に調整すれば、n−Al0.25Ga
0.75Asエピタキシャルサポート層16およびn−Ga
As電流ブロック層9のみを同時にかつ選択的にエッチ
ングすることが可能である。他方、n−AlxGa1-xA
sエッチングストップ層8に対しては、HF系エッチャ
ントを用いた。
チング法によって、n−Al0.25Ga0.75Asエピタキ
シャルサポート層16、n−GaAs電流ブロック層9
およびn−AlxGa1-xAsエッチングストップ層8を
選択的に順次エッチングして、共振器方向に平行なスト
ライプ溝15(幅約5μm)を形成することにより、そ
の底部にp−Al0.25Ga0.75As光ガイド層5を露出
させた。エッチャントとしては、n−Al0.25Ga0.75
Asエピタキシャルサポート層16およびn−GaAs
電流ブロック層9に対しては、NH4OHとH2O2とH2
O との混合溶液を用いた。この場合、NH4OHとH2
O2 との混合比を適当に調整すれば、n−Al0.25Ga
0.75Asエピタキシャルサポート層16およびn−Ga
As電流ブロック層9のみを同時にかつ選択的にエッチ
ングすることが可能である。他方、n−AlxGa1-xA
sエッチングストップ層8に対しては、HF系エッチャ
ントを用いた。
【0025】続いて、n−Al0.25Ga0.75Asエピタ
キシャルサポート層16および露出したp−Al0.25G
a0.75As光ガイド層5の表面にホトレジストを塗布し
た後、紫外光レーザを光源として用いた二光束干渉露光
法および化学エッチング法によって、n−Al0.25Ga
0.75Asエピタキシャルサポート層16および露出した
p−Al0.25Ga0.75As光ガイド層5の表面に、回折
格子14(周期3000Å)を形成した。なお、回折格
子14の周期は、3000Åに限定されることなく、通
常、2000〜4000Åの範囲内で選択される。
キシャルサポート層16および露出したp−Al0.25G
a0.75As光ガイド層5の表面にホトレジストを塗布し
た後、紫外光レーザを光源として用いた二光束干渉露光
法および化学エッチング法によって、n−Al0.25Ga
0.75Asエピタキシャルサポート層16および露出した
p−Al0.25Ga0.75As光ガイド層5の表面に、回折
格子14(周期3000Å)を形成した。なお、回折格
子14の周期は、3000Åに限定されることなく、通
常、2000〜4000Åの範囲内で選択される。
【0026】そして、液相エピタキシャル成長法によっ
て、n−Al0.25Ga0.75Asエピタキシャルサポート
層16の表面上に、およびストライプ溝15を埋め込む
ように、p−Al0.7Ga0.3As第2クラッド層6およ
びp−GaAsコンタクト層7を順次成長させた。な
お、p−Al0.7Ga0.3As第2クラッド層6およびp
−GaAsコンタクト層7の成長には液相エピタキシャ
ル成長法に代えて、有機金属気相成長(MOCVD)法
などを用いてもよい。
て、n−Al0.25Ga0.75Asエピタキシャルサポート
層16の表面上に、およびストライプ溝15を埋め込む
ように、p−Al0.7Ga0.3As第2クラッド層6およ
びp−GaAsコンタクト層7を順次成長させた。な
お、p−Al0.7Ga0.3As第2クラッド層6およびp
−GaAsコンタクト層7の成長には液相エピタキシャ
ル成長法に代えて、有機金属気相成長(MOCVD)法
などを用いてもよい。
【0027】最後に、n−GaAs基板1の裏面にはn
側電極12を、p−GaAsコンタクト層7の表面には
p側電極13を形成した後、ウエハを劈開して共振器端
面を形成することにより、図1に示すような分布帰還型
の半導体レーザ装置を得た。このようにして得られた半
導体レーザ装置は、発振波長が780nmであり、発振
閾値電流が40mAであり、単一軸モード発振が得られ
る温度範囲がΔT=70℃という良好な素子特性を有す
る半導体レーザ装置を、歩留まりよく、しかも素子特性
の再現性よく製造することができた。
側電極12を、p−GaAsコンタクト層7の表面には
p側電極13を形成した後、ウエハを劈開して共振器端
面を形成することにより、図1に示すような分布帰還型
の半導体レーザ装置を得た。このようにして得られた半
導体レーザ装置は、発振波長が780nmであり、発振
閾値電流が40mAであり、単一軸モード発振が得られ
る温度範囲がΔT=70℃という良好な素子特性を有す
る半導体レーザ装置を、歩留まりよく、しかも素子特性
の再現性よく製造することができた。
【0028】本実施例の半導体レーザ装置では、n−G
aAs電流ブロック層9に形成されたストライプ溝15
の部分にのみ電流が注入される電流狭窄構造を有するの
で、Al0.13Ga0.87As活性層3を含む活性領域がス
トライプ溝15の下側に形成され、そこで発生し、共振
器方向に対して垂直縦方向に広がったレーザ光は、n−
Al0.5Ga0.5As第1クラッド層2およびp−Al
0.7Ga0.3As第2クラッド層6によって閉じ込められ
る。p−Al0.25Ga0.75As光ガイド層5へ浸み出し
たレーザ光は、その割合に応じて、回折格子14から光
学的に帰還し、連続的なレーザ発振が起こる。他方、共
振器方向に対して垂直横方向に広がったレーザ光は、n
−GaAs電流ブロック層9がこのレーザ光を吸収する
ので、ストライプ溝15の幅で閉じ込められる。したが
って、ストライプ溝15が利得/損失ガイド光導波路と
して機能し、単一横モード発振が得られる。
aAs電流ブロック層9に形成されたストライプ溝15
の部分にのみ電流が注入される電流狭窄構造を有するの
で、Al0.13Ga0.87As活性層3を含む活性領域がス
トライプ溝15の下側に形成され、そこで発生し、共振
器方向に対して垂直縦方向に広がったレーザ光は、n−
Al0.5Ga0.5As第1クラッド層2およびp−Al
0.7Ga0.3As第2クラッド層6によって閉じ込められ
る。p−Al0.25Ga0.75As光ガイド層5へ浸み出し
たレーザ光は、その割合に応じて、回折格子14から光
学的に帰還し、連続的なレーザ発振が起こる。他方、共
振器方向に対して垂直横方向に広がったレーザ光は、n
−GaAs電流ブロック層9がこのレーザ光を吸収する
ので、ストライプ溝15の幅で閉じ込められる。したが
って、ストライプ溝15が利得/損失ガイド光導波路と
して機能し、単一横モード発振が得られる。
【0029】本実施例では、n−GaAs電流ブロック
層9の表面上に、p−Al0.25Ga0.75As光ガイド層
5と同じAl混晶比を有するn−Al0.25Ga0.75As
エピタキシャルサポート層16を設けているので、スト
ライプ溝15を埋め込むように、p−Al0.7Ga0.3A
s第2クラッド層6を成長させる際に、ストライプ溝1
5の底部に露出したp−Al0.25Ga0.75As光ガイド
層5の表面上と、n−Al0.25Ga0.75Asエピタキシ
ャルサポート層16の表面上とにおけるエピタキシャル
サポート成長速度が等しくなる。また、特に液相エピタ
キシャル成長法を用いた場合には、メルトバックによる
ストライプ溝15の形状変化が防止される。したがっ
て、本実施例によれば、n−GaAs電流ブロック層9
にストライプ溝15を極めて精度よく形成することがで
き、得られた半導体レーザ装置の素子特性の再現性がさ
らに向上する。
層9の表面上に、p−Al0.25Ga0.75As光ガイド層
5と同じAl混晶比を有するn−Al0.25Ga0.75As
エピタキシャルサポート層16を設けているので、スト
ライプ溝15を埋め込むように、p−Al0.7Ga0.3A
s第2クラッド層6を成長させる際に、ストライプ溝1
5の底部に露出したp−Al0.25Ga0.75As光ガイド
層5の表面上と、n−Al0.25Ga0.75Asエピタキシ
ャルサポート層16の表面上とにおけるエピタキシャル
サポート成長速度が等しくなる。また、特に液相エピタ
キシャル成長法を用いた場合には、メルトバックによる
ストライプ溝15の形状変化が防止される。したがっ
て、本実施例によれば、n−GaAs電流ブロック層9
にストライプ溝15を極めて精度よく形成することがで
き、得られた半導体レーザ装置の素子特性の再現性がさ
らに向上する。
【0030】なお、本実施例では、p−Al0.25Ga
0.75As光ガイド層5およびn−Al0.25Ga0.75As
エピタキシャルサポート層16は同じAl混晶比を有す
るが、これらのAl混晶比が異なると、エピタキシャル
成長速度に差が生じる。この場合、ストライプ溝15を
埋め込むように成長させたp−Al0.7Ga0.3As第2
クラッド層6の表面をより平坦にできるので、得られた
半導体レーザ装置の素子特性がさらに向上する。
0.75As光ガイド層5およびn−Al0.25Ga0.75As
エピタキシャルサポート層16は同じAl混晶比を有す
るが、これらのAl混晶比が異なると、エピタキシャル
成長速度に差が生じる。この場合、ストライプ溝15を
埋め込むように成長させたp−Al0.7Ga0.3As第2
クラッド層6の表面をより平坦にできるので、得られた
半導体レーザ装置の素子特性がさらに向上する。
【0031】(実施例2)図2に本発明の他の半導体レ
ーザ装置を示す。この半導体レーザ装置は、以下の2つ
のエピタキシャルサポート層を有すること以外は、実施
例1の半導体レーザ装置と同様である。つまり、p−A
l0.25Ga0.75As光ガイド層5の表面上に存在するp
−Al0.05Ga0.95Asエピタキシャルサポート層17
と、n−Al0.25Ga0.75Asエピタキシャルサポート
層16の表面上に存在するn−Al0.05Ga0.95Asエ
ピタキシャルサポート層18である。この半導体レーザ
装置は次のようにして作製された。
ーザ装置を示す。この半導体レーザ装置は、以下の2つ
のエピタキシャルサポート層を有すること以外は、実施
例1の半導体レーザ装置と同様である。つまり、p−A
l0.25Ga0.75As光ガイド層5の表面上に存在するp
−Al0.05Ga0.95Asエピタキシャルサポート層17
と、n−Al0.25Ga0.75Asエピタキシャルサポート
層16の表面上に存在するn−Al0.05Ga0.95Asエ
ピタキシャルサポート層18である。この半導体レーザ
装置は次のようにして作製された。
【0032】まず、エピタキシャル成長法によって、n
−GaAs基板1上に、n−Al0.5Ga0.5As第1ク
ラッド層2、Al0.13Ga0.87As活性層3、p−Al
0.5Ga0.5Asキャリアバリア層4、p−Al0.25Ga
0.75As光ガイド層5、p−Al0.05Ga0.95Asエピ
タキシャルサポート層17(厚さ約50Å)、n−Al
xGa1-xAs(0.5≦x≦0.7)エッチングストッ
プ層8、およびn−GaAs電流ブロック層9、n−A
l0.25Ga0.75Asエピタキシャルサポート層16、そ
してさらにn−Al0.05Ga0.95Asエピタキシャルサ
ポート層18(厚さ約50Å)を順次成長させた。
−GaAs基板1上に、n−Al0.5Ga0.5As第1ク
ラッド層2、Al0.13Ga0.87As活性層3、p−Al
0.5Ga0.5Asキャリアバリア層4、p−Al0.25Ga
0.75As光ガイド層5、p−Al0.05Ga0.95Asエピ
タキシャルサポート層17(厚さ約50Å)、n−Al
xGa1-xAs(0.5≦x≦0.7)エッチングストッ
プ層8、およびn−GaAs電流ブロック層9、n−A
l0.25Ga0.75Asエピタキシャルサポート層16、そ
してさらにn−Al0.05Ga0.95Asエピタキシャルサ
ポート層18(厚さ約50Å)を順次成長させた。
【0033】次いで、ホトリソグラフィおよび化学エッ
チング法によって、n−Al0.05Ga0.95Asエピタキ
シャルサポート層18、n−Al0.25Ga0.75Asエピ
タキシャルサポート層16、n−GaAs電流ブロック
層9、およびn−AlxGa1-xAsエッチングストップ
層8を選択的に順次エッチングして、共振器方向に平行
なストライプ溝15(幅約5μm)形成することによ
り、その底部にp−Al0.05Ga0.95Asエピタキシャ
ルサポート層17を露出させた。ここで、エッチャント
としては、n−Al0.05Ga0.95Asエピタキシャルサ
ポート層18、n−Al0.25Ga0.75Asエピタキシャ
ルサポート層16、およびn−GaAs電流ブロック層
9に対しては、NH4OHとH2O2とH2Oとの混合溶液
を用いた。この場合、NH4OHとH2O2との混合比を
適当に調整すれば、n−Al0.05Ga0.95Asエピタキ
シャルサポート層18、n−Al0.25Ga0.75Asエピ
タキシャルサポート層16、およびn−GaAs電流ブ
ロック層9のみを同時にかつ選択的にエッチングするこ
とが可能である。他方、n−AlxGa1-xAsエッチン
グストップ層8に対しては、HF系エッチャントを用い
た。
チング法によって、n−Al0.05Ga0.95Asエピタキ
シャルサポート層18、n−Al0.25Ga0.75Asエピ
タキシャルサポート層16、n−GaAs電流ブロック
層9、およびn−AlxGa1-xAsエッチングストップ
層8を選択的に順次エッチングして、共振器方向に平行
なストライプ溝15(幅約5μm)形成することによ
り、その底部にp−Al0.05Ga0.95Asエピタキシャ
ルサポート層17を露出させた。ここで、エッチャント
としては、n−Al0.05Ga0.95Asエピタキシャルサ
ポート層18、n−Al0.25Ga0.75Asエピタキシャ
ルサポート層16、およびn−GaAs電流ブロック層
9に対しては、NH4OHとH2O2とH2Oとの混合溶液
を用いた。この場合、NH4OHとH2O2との混合比を
適当に調整すれば、n−Al0.05Ga0.95Asエピタキ
シャルサポート層18、n−Al0.25Ga0.75Asエピ
タキシャルサポート層16、およびn−GaAs電流ブ
ロック層9のみを同時にかつ選択的にエッチングするこ
とが可能である。他方、n−AlxGa1-xAsエッチン
グストップ層8に対しては、HF系エッチャントを用い
た。
【0034】そして、以下、実施例1と同様にして、図
2に示すような分布帰還型の半導体レーザ装置を得た。
2に示すような分布帰還型の半導体レーザ装置を得た。
【0035】本実施例では、p−Al0.25Ga0.75As
光ガイド層5およびn−Al0.25Ga0.75Asエピタキ
シャルサポート層16の表面上に、それぞれp−Al
0.05Ga0.95Asエピタキシャルサポート層17および
n−Al0.05Ga0.95Asエピタキシャルサポート層1
8を設けているので、二光束干渉露光法および化学エッ
チング法によって回折格子14を形成すると、その凸部
にこれらのエピタキシャルサポート層が残存することに
なる。それゆえ、ストライプ溝15を埋め込むように、
p−Al0.7Ga0.3As第2クラッド層6を容易にエピ
タキシャル成長させることができる。これは、下地とな
るエピタキシャルサポート層のAl混晶比が小さいほ
ど、その上へのエピタキシャル成長が容易になるからで
あり、液晶エピタキシャル成長法の場合には、この傾向
が特に顕著となる。したがって、本実施例によれば、p
−Al0.25Ga0.75As光ガイド層5およびn−Al
0.25Ga0.75Asエピタキシャルサポート層16の表面
上に形成された回折格子14を、第2の成長工程におい
て容易に埋め込むことができ、成長不良や結晶欠陥を発
生させることなく、素子特性の優れた半導体レーザ装置
を歩留まりよく製造することができる。
光ガイド層5およびn−Al0.25Ga0.75Asエピタキ
シャルサポート層16の表面上に、それぞれp−Al
0.05Ga0.95Asエピタキシャルサポート層17および
n−Al0.05Ga0.95Asエピタキシャルサポート層1
8を設けているので、二光束干渉露光法および化学エッ
チング法によって回折格子14を形成すると、その凸部
にこれらのエピタキシャルサポート層が残存することに
なる。それゆえ、ストライプ溝15を埋め込むように、
p−Al0.7Ga0.3As第2クラッド層6を容易にエピ
タキシャル成長させることができる。これは、下地とな
るエピタキシャルサポート層のAl混晶比が小さいほ
ど、その上へのエピタキシャル成長が容易になるからで
あり、液晶エピタキシャル成長法の場合には、この傾向
が特に顕著となる。したがって、本実施例によれば、p
−Al0.25Ga0.75As光ガイド層5およびn−Al
0.25Ga0.75Asエピタキシャルサポート層16の表面
上に形成された回折格子14を、第2の成長工程におい
て容易に埋め込むことができ、成長不良や結晶欠陥を発
生させることなく、素子特性の優れた半導体レーザ装置
を歩留まりよく製造することができる。
【0036】なお、本実施例では、エピタキシャルサポ
ート層17および18を構成するAlGaAs混晶のA
l混晶比を0.05としたが、これに限定されることな
く、例えばAl混晶比が0のGaAs混晶を用いてもよ
い。GaAs混晶を用いれば、液晶エピタキシャル成長
法による第2の成長工程において、これらのGaAsエ
ピタキシャルサポート層をメルトバックによって除去し
た後、回折格子14をp−Al0.7Ga0.3As第2クラ
ッド層6によって埋め込むことができる。この場合も、
上記の実施例と同様の効果が得られ、素子特性の優れた
半導体レーザ装置を歩留まりよく製造することができ
る。
ート層17および18を構成するAlGaAs混晶のA
l混晶比を0.05としたが、これに限定されることな
く、例えばAl混晶比が0のGaAs混晶を用いてもよ
い。GaAs混晶を用いれば、液晶エピタキシャル成長
法による第2の成長工程において、これらのGaAsエ
ピタキシャルサポート層をメルトバックによって除去し
た後、回折格子14をp−Al0.7Ga0.3As第2クラ
ッド層6によって埋め込むことができる。この場合も、
上記の実施例と同様の効果が得られ、素子特性の優れた
半導体レーザ装置を歩留まりよく製造することができ
る。
【0037】また、上記の実施例1〜2では、AlGa
As系の分布帰還型半導体レーザ装置について説明した
が、たとえば、GaInAsP/InP系の分布帰還型
半導体レーザ装置についても、同様の結果が得られた。
As系の分布帰還型半導体レーザ装置について説明した
が、たとえば、GaInAsP/InP系の分布帰還型
半導体レーザ装置についても、同様の結果が得られた。
【0038】
【発明の効果】このように、本発明によれば、活性層の
上方に形成された光ガイド層の表面上に回折格子が形成
され、しかもエピタキシャルサポート層を有しているの
で、発振閾値電流が小さく安定な単一横モード発振およ
び単一軸モード発振が可能な信頼性の高い分布帰還型半
導体レーザ装置が得られる。さらに、この半導体レーザ
装置を作製する際には、歩留まりよく、しかも素子特性
の再現性よく製造する方法が提供される。
上方に形成された光ガイド層の表面上に回折格子が形成
され、しかもエピタキシャルサポート層を有しているの
で、発振閾値電流が小さく安定な単一横モード発振およ
び単一軸モード発振が可能な信頼性の高い分布帰還型半
導体レーザ装置が得られる。さらに、この半導体レーザ
装置を作製する際には、歩留まりよく、しかも素子特性
の再現性よく製造する方法が提供される。
【図1】実施例1に係る本発明の半導体レーザ装置の一
部破断斜視図である。
部破断斜視図である。
【図2】実施例2に係る本発明の半導体レーザ装置の一
部破断斜視図である。
部破断斜視図である。
【図3】ストライプ埋め込み型のヘテロ構造を有する従
来の半導体レーザ装置を示す一部破断斜視図である。
来の半導体レーザ装置を示す一部破断斜視図である。
【図4】ストライプ埋め込み型のヘテロ構造を有する他
の従来の半導体レーザ装置を示す一部破断斜視図であ
る。
の従来の半導体レーザ装置を示す一部破断斜視図であ
る。
1,21 n−GaAs基板 2 n−Al0.5Ga0.5As第1クラッド層 3 Al0.13Ga0.87As活性層 5 p−Al0.25Ga0.75As光ガイド層 6 p−Al0.7Ga0.3As第2クラッド層 9 n−GaAs電流ブロック層 14,34 回折格子 15 ストライプ溝 22 n−Al0.36Ga0.64As第1クラッド層 23 GaAs活性層 25 n−Al0.15Ga0.85As光ガイド層 26 p−Al0.36Ga0.64As第2クラッド層 30 p−Al0.36Ga0.64As第1埋め込み層 31 n−Al0.36Ga0.64As第2埋め込み層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中西 千登勢 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 菅原 ▲聡▼ 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 電流狭窄構造を備えた分布帰還型の半導
体レーザ装置であって、 半導体基板の上方に形成されたレーザ発振用の活性層
と、該活性層の上方に形成された光ガイド層と、該光ガ
イド層の上方に形成され、共振器方向に平行なストライ
プ溝を有する電流狭窄用の電流ブロック層と、上記スト
ライプ溝の底部における上記光ガイド層の表面上に形成
された回折格子と、上記ストライプ溝内の結晶成長を均
一化する上記電流ブロック層上に形成されたエピタキシ
ャルサポート層とを有する、半導体レーザ装置。 - 【請求項2】 電流狭窄構造を備えた分布帰還型の半導
体レーザ装置の製造方法であって、 半導体基板上に、活性層、光ガイド層、電流ブロック
層、エピタキシャルサポート層の順に半導体層を成長さ
せる工程と、 上記エピタキシャルサポート層及び上記電流ブロック層
を選択的にエッチングして、共振器方向に平行なストラ
イプ溝を形成し、該ストライプ溝の底部に上記光ガイド
層を露出させる工程と、 上記ストライプ溝の底部における上記光ガイド層の表面
上に回折格子を形成する工程と、 上記ストライプ溝を埋め込むようにクラッド層を形成す
る工程と、 を包含する半導体レーザ装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6170683A JPH0774432A (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6170683A JPH0774432A (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2240770A Division JP2810518B2 (ja) | 1990-09-10 | 1990-09-10 | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0774432A true JPH0774432A (ja) | 1995-03-17 |
Family
ID=15909464
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6170683A Pending JPH0774432A (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0774432A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5228281A (en) * | 1975-08-28 | 1977-03-03 | Fujitsu Ltd | Light emitting semiconductor device |
JPH02206191A (ja) * | 1989-02-06 | 1990-08-15 | Toshiba Corp | 半導体レーザ装置及びその製造方法 |
-
1994
- 1994-07-22 JP JP6170683A patent/JPH0774432A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5228281A (en) * | 1975-08-28 | 1977-03-03 | Fujitsu Ltd | Light emitting semiconductor device |
JPH02206191A (ja) * | 1989-02-06 | 1990-08-15 | Toshiba Corp | 半導体レーザ装置及びその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0526128B1 (en) | A method for producing a distributed feedback semiconductor laser device | |
JP3510305B2 (ja) | 半導体レーザの製造方法,及び半導体レーザ | |
JPH0656906B2 (ja) | 半導体レ−ザ装置 | |
EP0666625B1 (en) | Method of forming a groove in a semiconductor laser diode and a semiconductor laser diode | |
US5303255A (en) | Distributed feedback semiconductor laser device and a method of producing the same | |
JPH05129720A (ja) | 半導体レーザ装置 | |
JP2003243767A (ja) | 半導体レーザ及びこの素子を含む半導体光集積素子の製造方法 | |
JP2810518B2 (ja) | 半導体レーザ装置およびその製造方法 | |
JPH0774432A (ja) | 半導体レーザ装置およびその製造方法 | |
JP2002057405A (ja) | 半導体レーザ装置及びその製造方法 | |
US6707835B2 (en) | Process for producing semiconductor laser element including S-ARROW structure formed by etching through mask having pair of parallel openings | |
US4360920A (en) | Terraced substrate semiconductor laser | |
JP2928578B2 (ja) | 半導体レーザの製造方法 | |
JP2000340887A (ja) | 半導体レーザおよびその製造方法 | |
JP3274710B2 (ja) | 分布帰還型半導体レーザ素子および分布帰還型半導体レーザ素子の製造方法 | |
JP3205589B2 (ja) | 半導体薄膜の成長方法 | |
JPH0537070A (ja) | 分布帰還型半導体レーザ素子の製造方法 | |
JP2973215B2 (ja) | 半導体レーザ装置 | |
JP3022351B2 (ja) | 光半導体装置及びその製造方法 | |
JPH11346033A (ja) | 半導体レ―ザ装置及びその製造方法 | |
JPH11284276A (ja) | 半導体レーザ装置及びその製造方法 | |
JPH0936491A (ja) | 半導体発光素子の製造方法 | |
JPH03185889A (ja) | 半導体レーザ素子およびその製造方法 | |
JP4024319B2 (ja) | 半導体発光装置 | |
JPH06252508A (ja) | 半導体レーザ |