JPH077442U - 魚釣用電動リール - Google Patents

魚釣用電動リール

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JPH077442U
JPH077442U JP3951393U JP3951393U JPH077442U JP H077442 U JPH077442 U JP H077442U JP 3951393 U JP3951393 U JP 3951393U JP 3951393 U JP3951393 U JP 3951393U JP H077442 U JPH077442 U JP H077442U
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京市 金子
一弥 南部
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ダイワ精工株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、魚釣用電動リールに関し、リール
本体の小型化を維持しつつ、スプールモータの保護を図
った魚釣用電動リールを提供することを目的とする。 【構成】 請求項1に係る魚釣用電動リールは、リール
本体の側板間に回転可能に支持されたスプールを巻取り
駆動するスプールモータを、スプール前方の側板間に配
設した魚釣用電動リールに於て、上記スプールモータを
収納する筒状ケースを、スプール前方のリール本体に一
体的に設けたものであり、請求項2に係る魚釣用電動リ
ールは、筒状ケースを、釣糸をスプールに均一に巻回す
るレベルワインダ機構の下方のリール本体に一体的に設
けたものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、スプールを巻取り駆動するスプール駆動モータの保護を図った魚釣 用電動リールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多くの魚釣用電動リールは、実開昭61−110275号公報に開示さ れるように、リール本体の側板間に支持されたスプール内に、スプール駆動モー タ(以下、「スプールモータ」という)とその回転をスプールに伝達するギヤ減 速機構が組み込まれている。
【0003】 然し、斯様にスプール内にスプールモータを組み込むと、スプールの径が大き くなって釣糸の糸巻量に影響を与えてしまう欠点が指摘されていた。 そこで、本出願人は、先に、実願平2−117216号(実開平4−7496 7号)に於て、スプールモータをリール本体の側板間内で、且つスプールの前方 に配設した魚釣用電動リールを提案した。
【0004】 而して、斯かる魚釣用電動リールによれば、スプール径を小さくして釣糸の糸 巻量を確保することができ、又、リール全体が大型化することもなく、釣竿に取 り付けて使用する場合に取扱いが煩雑となることもない。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、一般に魚釣用電動リールは、釣糸の巻取り操作中に釣糸に付着して いる海水がリール本体に飛散し、又、波飛沫がリール本体にかかることが多い。
【0006】 更には又、魚との取込み中にリール本体を船べりや岩に衝突させたり、誤って リールを落としてしまう等、魚釣用電動リールは過酷な状況下で使用されること が多い。
【0007】 然し乍ら、上述した魚釣用電動リールにあっては、スプール前方の側板間に配 設したスプールモータを保護する配慮が何ら施されておらず、過酷な状況下でト ラブルなく使用するために、スプールモータの保護という課題が残されていた。
【0008】 本考案は斯かる実情に鑑み案出されたもので、リール本体の小型化を維持しつ つ、スプールモータの保護を図った魚釣用電動リールを提供することを目的とす る。
【0009】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る考案は、リール本体の側板間に回 転可能に支持されたスプールを巻取り駆動するスプールモータを、スプール前方 の側板間に配設した魚釣用電動リールに於て、上記スプールモータを収納する筒 状ケースを、スプール前方のリール本体に一体的に設けたものである。
【0010】 そして、請求項2に係る魚釣用電動リールは、筒状ケースを、釣糸をスプール に均一に巻回するレベルワインダ機構の下方のリール本体に一体的に設けたもの である。
【0011】
【作用】
各請求項に係る魚釣用電動リールによれば、スプールモータを収納する筒状ケ ースが、釣糸の巻取り時に飛散する海水や波飛沫からスプールモータを保護し、 又、リール本体を船べり等にぶつけたり落とした場合に、筒状ケースがスプール モータを保護することとなる。
【0012】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づき詳細に説明する。 図1は本考案の一実施例に係る魚釣用電動リールの一部切欠き平面図、図2は その断面図を示し、図中、1はリール本体3のフレーム枠体、5,7はフレーム 枠体1の左右に取り付けられた外側板5,7で、外側板5,7とフレーム枠体1 とによってリール本体3の側板9,11が形成されている。そして、両側板9, 11間に、スプール軸13を介してスプール15が軸受16,17によって回転 可能に支持されている。
【0013】 スプール15は、従来と同様、スプールモータ19の巻取り駆動や手動ハンド ル20の巻取り操作で回転するようになっており、スプールモータ19は、フレ ーム枠体1に一体成形された筒状ケース21内に収納されている。
【0014】 図2に示すように筒状ケース21は、スプール15の側板9,11間の上部前 方に装着したレベルワインダ機構23の下方に、スプール15に沿ってフレーム 枠体1に一体成形されている。尚、スプールモータ19の放熱性を高めるため、 筒状ケース21は熱伝導性の良い素材が用いられている。そして、図1に示すよ うに外側板7側の筒状ケース21の開口部に、モータ軸19aに装着した一方向 クラッチ25の取付用ブラケット27が、O−リング29を介して取り付けられ ている。
【0015】 一方、外側板5内にはセットプレート31がフレーム枠体1に取り付けられて おり、当該セットプレート31に、スプールモータ19の回転力をスプール軸1 3に伝達するギヤ減速機構33が組み付けられている。
【0016】 図3はギヤ減速機構33の要部拡大平面図を示し、図中、35はO−リング3 7を介してフレーム枠体1に取り付けたブラケットで、当該ブラケット35を挿 通して遊星歯車37の遊星歯車支持体39がセットプレート31方向へ突出して いる。そして、その突出端はセットプレート31に装着した軸受41によって回 転可能に支持され、スプールモータ19側の端部は、軸受42を介してスプール モータ19のモータ軸19aに回転可能に支持されている。そして、遊星歯車支 持体39のボス部39aの外周に設けた取付溝43に、ブラケット35との間の 防水を図るO−リング44が介在されている。
【0017】 遊星歯車支持体39には、スプールモータ19のモータ軸19aに装着された 太陽歯車45に噛合する複数の遊星歯車37が取付ピン49によって取り付けら れており、各遊星歯車37は更に、フレーム枠体1の内周に設けた内歯歯車51 に噛合している。そして、スプールモータ19の回転で太陽歯車45が回転する と、各遊星歯車37が自転し乍ら公転して遊星歯車支持体39を一方向へ回転さ せるようになっている。
【0018】 そして、遊星歯車支持体39のボス部39aには1枚のギヤ53が固着され、 更に、これに順次噛合する2枚のギヤ55,57が、夫々、図1に示すようにセ ットプレート31とスプール軸13に取り付けられており、上述の如くスプール モータ19の駆動で遊星歯車支持体39が回転すると、その回転力が各ギヤ53 ,55,57を介してスプール軸13に伝達されるようになっている。
【0019】 尚、図1中、59はセットプレート31に挿着されたギヤ取付ピンで、当該ギ ヤ取付ピン59に上記ギヤ55が軸受61を介して回転可能に取り付けられてい る。又、63はスプール軸13の一端を支持する軸受で、当該軸受63はセット プレート31に配置されている。
【0020】 ギヤ減速機構33はこのように構成されており、当該ギヤ減速機構33を介し てスプールモータ19の回転力がスプール軸13に伝達されることとなる。 そして、スプール軸13は、図1に示すようにスプール15の中央を貫通して 外側板7内に突出しているが、その突出端には更にもう一つのギヤ減速機構65 が装着されている。
【0021】 即ち、図中、67はスプール軸13の突出端に取り付けられた太陽歯車、69 は当該太陽歯車67に噛合する複数の遊星歯車、71はスプール15の一端に刻 設された内歯歯車で、当該内歯歯車71に遊星歯車69が噛合している。そして 、遊星歯車69は取付ピン49によって遊星歯車支持体73に取り付けられてお り、遊星歯車支持体73は、スプール15に取り付けたブラケット75に嵌合し て軸受77によってスプール軸13に回転可能に支持されている。
【0022】 そして、遊星歯車支持体73には、スプール軸13と同軸上に配置したピニオ ン軸79に回転可能且つその軸方向へ移動可能に支持されたピニオンギヤ81が クラッチ係合しており、当該ピニオンギヤ81と遊星歯車支持体73との間には 、外側板7に装着したクラッチレバー(図示せず)による操作で両者を係脱する クラッチプレート83が配置されている。
【0023】 尚、上記ブラケット75は、軸受85を介してフレーム枠体1に回転可能に支 持されており、斯様にブラケット75がフレーム枠体1に支持されることによっ て、スプール15がスプール軸13を介してセットプレート31とフレーム枠体 1との間に回転可能に支持されることとなる。又、ピニオン軸79は、上記軸受 77と外側板7に取り付けた軸受87とによって支持されている。
【0024】 20はスプール巻上げ用の手動ハンドルで、手動ハンドル20は、フレーム枠 体1に回転可能に取り付けたハンドル軸89の外側板7突出端に連結されている 。そして、ハンドル軸89にはラチェット91が固着され、更に上記ピニオンギ ヤ81と噛合するドライブギヤ93が回転可能に取り付けられている。そして、 ドライブギヤ93とハンドル軸89間は、ハンドル軸89にセットした周知のド ラグ装置95により摩擦結合されて、手動ハンドル20の回転がドライブギヤ9 3に伝達できるようになっている。
【0025】 そして、上記ラチェット91の爪には係止爪97が係止しており、斯様にラチ ェット91の爪に係止爪97が係止することによってスプール15の逆転止め、 即ち、スプールモータ19によるスプール15の巻取り駆動時に、ハンドル軸8 9がこれに連動して回転することがないようになっている。
【0026】 又、図1中、99はスプール15の側面に埋設されたマグネット、101はマ グネット99に対向してセットプレート31に埋設されたリードスイッチで、マ グネット99とリードスイッチ101は、スプール15の回転を電気信号に変換 してスプール15の回転速度に比例したパルスを発生するエンコーダ103を構 成するもので、このパルス信号が、従来と同様に組み込まれた糸長計測装置の制 御装置に入力,演算されて、その演算結果が釣糸105の繰出し量として図4に 示す制御ユニットの操作パネル107上のデジタル表示部109に表示されるよ うになっている。
【0027】 そして、図4中、111は操作パネル107上に設けたスプールモータ駆動ス イッチで、スプールモータ19は、図5に示すようにコネクタ113を介してリ ール本体3に接続した電源コード115を、船上に配置した電源に鰐口クリップ 等で接続することによって通電される。
【0028】 尚、糸長計測装置を格納する制御ユニットは、図4に示すようにリール本体3 の上部に設けた枠体117内に装着されているが、当該枠体117は一方の外側 板5と一体成形された構造となっている。
【0029】 その他、図1中、119はスプールモータ19のコード、121はフレーム枠 体1と一体に設けたスプールモータ支持ブラケットである。 本実施例に係る魚釣用電動リールは、このようにスプールモータ19が、レベ ルワインダ機構23の下方の側板9,11間にフレーム枠体1と一体に設けた筒 状ケース21内に収まり、そして、当該スプールモータ19によってスプール1 5が回転することとなる。
【0030】 従って、斯かる魚釣用電動リールで魚釣を行うには、クラッチレバーをクラッ チOFFの位置へ操作すれば、クラッチプレート83によって遊星歯車支持体7 3とピニオンギヤ81とのクラッチ係合が解除されてクラッチがOFFとなる。
【0031】 而して、クラッチのOFFによってスプール15はスプールフリー状態となる から、釣糸105は仕掛け等の重量でスプール15から繰り出され、スプール1 5の回転はエンコーダ103により釣糸105の繰出し長さに応じたパルスに変 換されて糸長計測装置の制御手段に入力,演算され、その演算結果に基づく繰出 糸長がデジタル表示部109に表示される。
【0032】 従って、釣人はその表示を見ながら所定の水深でクラッチレバークラッチON の位置に戻せば、遊星歯車支持体73とピニオンギヤ81とがクラッチ係合して クラッチがONとなり、スプール15が巻取り状態となる。
【0033】 この状態で魚の当たりを待つ。 そして、魚の当たりがあった場合に、スプールモータ駆動スイッチ111を操 作し、或いは手動ハンドル20を巻取り操作すればよい。
【0034】 而して、スプールモータ駆動スイッチ111が操作されると、スプールモータ 19が駆動してその回転力がギヤ減速機構33,スプール軸13及びギヤ減速機 構65を介してスプール15に伝達されるので、スプール15が回転して釣糸1 05がスプール15に巻き取られることとなる。そして、巻取りを停止するには 、スプールモータ駆動スイッチ111の操作を停止すればよい。
【0035】 一方、魚の当たりがあった場合に手動ハンドル20を操作すれば、一方向クラ ッチ25の作用によってスプール軸13の回転が規制されているため、ハンドル 軸89の回転力がギヤ減速機構65を介してスプール15に伝達される。
【0036】 従って、スプール15が回転して釣糸105がスプール15に巻き取られるこ ととなる。そして、巻取りを停止するには、手動ハンドル20の巻取り操作を停 止すればよい。
【0037】 そして、更に魚釣を続けるならば、再びクラッチレバー41を操作してクラッ チをOFFに切り換え、釣糸105を繰り出して以下同様な手順を繰り返してい けばよい。
【0038】 そして、この一連の釣りに於て、スプールモータ19を収納する筒状ケース2 1が、釣糸105の巻取り時に飛散する海水や波飛沫からスプールモータ19を 保護し、又、リール本体3を船べり等にぶつけたり落とした場合に、筒状ケース 21がスプールモータ19を保護し、然も、筒状ケース21はO−リング29, 37,44によって防水が図られているため、これらのO−リング29,37, 44が、飛散する海水や波飛沫からスプールモータ19を保護することとなる。
【0039】 このように、本実施例は、側板9,11間に筒状ケース21をスプール15に 沿ってフレーム枠体1に一体成形して、当該筒状ケース21内にスプールモータ 19を収納したので、本実施例によれば、過酷な状況下で使用される魚釣用電動 リールのスプールモータ19の保護が可能となった。
【0040】 然も、従来、この種の魚釣用電動リールは、レベルワインダ機構の下方の側板 間に多少の空間が残されており、本実施例は、図2に示すようにレベルワインダ 機構23の下方の側板9,11間に、熱伝導性の良い素材からなる筒状ケース2 1をスプール15に沿ってフレーム枠体1に一体成形し、そして、当該筒状ケー ス21内にスプールモータ19を収納してリール本体3の小型化を図ったので、 本実施例によれば、リール本体3が大型化してしまうことがなく、その結果、釣 竿に取り付けて使用する場合の操作性も良好である利点を有する。
【0041】 尚、上記実施例では、図1に示すように筒状ケース21をフレーム枠体1に一 体成形したが、フレーム枠体と別体に筒状ケースを形成して、これをビス止めフ レーム枠体に一体化してもよいし、又、一方の側板と一体成形してもよく、これ らの各実施例によっても、上記実施例と同様、所期の目的を達成することが可能 である。
【0042】
【考案の効果】 以上述べたように、各請求項に係る魚釣用電動リールによれば、リール本体の 小型化を維持しつつ、過酷な状況下で使用される魚釣用電動リールのスプールモ ータの保護が図れることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る魚釣用電動リールの一
部切欠き平面図である。
【図2】図1に示す魚釣用電動リールの断面図である。
【図3】ギヤ減速機構の要部拡大平面図である。
【図4】図1に示す魚釣用電動リールの平面図である。
【図5】図1に示す魚釣用電動リールの側面図である。
【符号の説明】
1 フレーム枠体 3 リール本体 9,11 側板 13 スプール軸 15 スプール 19 スプールモータ 20 手動ハンドル 21 筒状ケース 23 レベルワインダ機構 25 一方向クラッチ 31 セットプレート 33,65 ギヤ減速機構 37,69 遊星歯車 39,73 遊星歯車支持体 45,67 太陽歯車 51,71 内歯歯車 53,55,57 ギヤ 81 ピニオンギヤ 91 ラチェット 93 ドライブギヤ 105 釣糸

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体の側板間に回転可能に支持さ
    れたスプールを巻取り駆動するスプール駆動モータを、
    スプール前方の側板間に配設した魚釣用電動リールに於
    て、上記スプール駆動モータを収納する筒状ケースを、
    スプール前方のリール本体に一体的に設けたことを特徴
    とする魚釣用電動リール。
  2. 【請求項2】 筒状ケースを、レベルワインダ機構の下
    方のリール本体に一体的に設けたことを特徴とする請求
    項1記載の魚釣用電動リール。
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