JPH0774344A - 電荷転送装置 - Google Patents

電荷転送装置

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JPH0774344A
JPH0774344A JP24387193A JP24387193A JPH0774344A JP H0774344 A JPH0774344 A JP H0774344A JP 24387193 A JP24387193 A JP 24387193A JP 24387193 A JP24387193 A JP 24387193A JP H0774344 A JPH0774344 A JP H0774344A
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Takeshi Kishida
健 岸田
Shunichi Urasaki
俊一 浦崎
Masaharu Hamazaki
正治 浜崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転送効率を大幅に改善し、不良率の低減およ
び歩留りの向上を可能とした電荷転送装置を提供する。 【構成】 CCD型固体撮像素子の4相駆動の垂直転送
レジスタにおいて、W/Lの小なる2層目の電極1
1 ,133 の下には、電極配列方向においてポテンシ
ャルの異なる例えば3つの領域161 〜163 を、W/
Lの大なる1層目の電極132 ,134 の下には、電極
配列方向においてポテンシャルの異なる例えば2つの領
域171 ,172 をそれぞれイオン注入によって形成す
るとともに、各領域間の境界を電極配列方向に対して斜
めに形成し、電荷転送により適したポテンシャル・プロ
ファイルを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信号電荷を順次転送す
る電荷転送装置に関し、特にCCD型固体撮像素子やC
CD型遅延素子等における電荷転送部として用いて好適
な電荷転送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、例えばインターライン転送方式
のCCD型固体撮像素子の一例を示す概略構成図であ
る。図9において、マトリクス状に2次元配列されかつ
光電変換して得られる信号電荷を蓄積する多数のフォト
センサ(光電変換部)21と、これらのフォトセンサ2
1の垂直列毎に配されてフォトセンサ21から読み出さ
れた信号電荷を垂直方向に順次転送する複数本の垂直転
送レジスタ22とによって撮像部23が構成されてい
る。垂直転送レジスタ22は、垂直駆動パルスφV1〜
φV4によって4相駆動される構成となっている。
【0003】撮像部23からは、水平転送レジスタ24
に信号電荷がライン単位で転送される。この信号電荷
は、水平転送レジスタ24によって水平方向に順次転送
され、終端に配置された電荷検出部25に供給される。
水平転送レジスタ24は、水平駆動パルスφH1,φH
2によって2相駆動される構成となっている。電荷検出
部25は、例えばフローティング・ディフュージョン・
アンプによって構成され、水平転送レジスタ24によっ
て転送されてきた信号電荷を検出して信号電圧を変換す
る。
【0004】このCCD型固体撮像素子の例えば垂直転
送レジスタ22の従来の断面構造を図10に示す。同図
において、P型半導体基板31上には、シリコン酸化膜
32を介して電極331 〜334 がポリシリコンによっ
て2層構造にて形成されている。この2層構造の電極3
1 〜334 のうち、2層目の電極331 ,333 には
第1,第3相の垂直駆動パルスφV1,φV3がそれぞ
れ印加され、1層目の電極332 ,334 には第2,第
4相の垂直駆動パルスφV2,φV4がそれぞれ印加さ
れる。図11に、4相の垂直駆動パルスφV1〜φV4
の波形を示す。
【0005】次に、垂直転送レジスタ22の転送動作に
つき、図11の波形図を参照しつつ図12(A),
(B)の動作原理図に基づいて説明する。t=t
1 (A)では、垂直駆動パルスφV1が高(H)レベル
から低(L)レベルに遷移する。すると、電極331
下のポテンシャルが深い状態から浅い状態へ変化する。
これにより、電極331 の下の信号電荷が電極332
へ転送される。t=t2 (B)では、垂直駆動パルスφ
V2が高レベルから低レベルに遷移すると、電極332
の下のポテンシャルが深い状態から浅い状態へ変化す
る。これにより、電極332 の下の信号電荷が電極33
3 側へ転送される。この動作の繰返しにより、図の左側
から右側へ信号電荷の転送が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のCCD
型固体撮像素子の垂直転送レジスタ22では、4相の垂
直駆動パルスφV1〜φV4によって信号電荷の転送方
向が決められているが、図12(A),(B)から明ら
かなように、ひとつの電極下ではポテンシャルが平坦に
なるため、十分な大きさの転送電界が得られないことが
あり、特に電極のW/L(Lは電極の長さ、Wはその
幅)が小さい場合には、転送路中に電界の非常に小さな
部分が生じることから、信号電荷の転送残しが多く発生
し、転送効率が悪化するという問題があった。そこで、
本発明は、転送効率を大幅に改善し、不良率の低減およ
び歩留りの向上を可能とした電荷転送装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電荷転送
装置は、規則的に配列された多数の電極を有し、これら
の電極に所定の駆動パルスを印加することによって電極
下の電荷転送路において電極配列方向に信号電荷を順次
転送する電荷転送装置であって、同一電極下に電極配列
方向においてポテンシャルの異なる複数の領域を有し、
これら複数の領域間の境界が電極配列方向に対して斜め
に形成された構成となっている。
【0008】請求項2記載の電荷転送装置は、請求項1
記載の電荷転送装置において、電極の長さをL、その幅
をW、複数の領域の数をnとしたとき、電極配列方向に
対して垂直な線に対する前記複数の領域間の境界の傾斜
角θが、
【数2】L/nW<tanθ<4L/nW なる条件を満足するように設定された構成となってい
る。請求項3記載の電荷転送装置は、フォトセンサから
読み出された信号電荷を転送する固体撮像素子の電荷転
送部を構成する請求項1または2記載の電荷転送装置に
おいて、複数の領域間の境界がフォトセンサ側に傾斜し
て形成された構成となっている。
【0009】請求項4記載の電荷転送装置は、フォトセ
ンサから読み出された信号電荷を転送する固体撮像素子
の電荷転送部を構成する請求項1または2記載の電荷転
送装置において、複数の領域間の境界がフォトセンサと
反対側に傾斜して形成された構成となっている。請求項
5記載の電荷転送装置は、規則的に配列された多数の電
極を有し、これらの電極に所定の駆動パルスを印加する
ことによって電極下の電荷転送路において電極配列方向
に信号電荷を順次転送する電荷転送装置であって、同一
電極下に電極配列方向においてポテンシャルの異なる複
数の領域を有し、これら複数の領域間の境界が電極配列
方向に対してV字状に形成された構成となっている。
【0010】
【作用】請求項1記載の電荷転送装置では、同一電極下
に電極配列方向においてポテンシャルの異なる複数の領
域が存在することで、ひとつの電極下でポテンシャル段
差が生じる。これにより、十分な大きさの転送電界が得
られるため、転送残しを生ずることなく、信号電荷を転
送できる。特に、複数の領域間の境界が電極配列方向に
対して斜めであることにより、電極配列方向におけるポ
テンシャル段差がなめらかになり、電荷転送により適し
たポテンシャル・プロファイルが得られるため、信号電
荷の転送がよりスムーズに行われる。
【0011】請求項2記載の電荷転送装置では、各領域
間の境界の傾斜角が数2の条件を満足することで、最適
なポテンシャル・プロファイルが得られるため、信号電
荷の転送がよりスムーズに行われる。請求項3記載の電
荷転送装置では、フォトセンサから読み出された信号電
荷を転送する固体撮像素子の電荷転送部において、複数
の領域間の境界がフォトセンサ側に傾斜していること
で、電荷転送路でのフォトセンサ側のポテンシャルがそ
の反対側のポテンシャルよりも深くなる。これにより、
フォトセンサから信号電荷を読み出すための読出し電圧
Vt の低電圧化が図れる。
【0012】請求項4記載の電荷転送装置では、フォト
センサから読み出された信号電荷を転送する固体撮像素
子の電荷転送部において、複数の領域間の境界がフォト
センサと反対側に傾斜していることで、電荷転送路での
フォトセンサ側のポテンシャルがその反対側のポテンシ
ャルよりも浅くなる。これにより、転送駆動する駆動パ
ルスの高レベル側の電圧のマージンを大きくとれる。請
求項5記載の電荷転送装置では、複数の領域間の境界が
電極配列方向に対してV字状であることにより、電荷転
送路でのフォトセンサ側およびその反対側のポテンシャ
ルが同じになる。したがって、複数の領域間の境界を斜
めに形成したことによって生ずる読出し電圧Vt の変化
を無くせる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、例えばCCD型固体撮像素子の4
相駆動の垂直転送レジスタに適用された本発明の一実施
例を示す概略平面図であり、図2にそのA‐A′線断面
構造を示す。図1および図2において、P型半導体基板
11上には、シリコン酸化膜12を介して電極131
134 が例えばポリシリコンによって2層構造にて形成
されている。
【0014】この2層構造の電極131 〜134 におい
て、電極の長さに関しては、図からも明らかなように、
2層目の電極131 ,133 の方が1層目の電極1
2 ,134 よりも長く形成されている。また、2層目
の電極131 ,133 には、図11に示す位相関係にあ
る4相の垂直駆動パルスφV1〜φV4のうち、第1,
第3相の垂直駆動パルスφV1,φV3がそれぞれ印加
され、1層目の電極132 ,134 には、第2,第4相
の垂直駆動パルスφV2,φV4がそれぞれ印加される
ようになっている。
【0015】これら電極131 〜134 下には、電極配
列方向に沿って垂直転送路14が形成されている。この
垂直転送路14において、2層目の電極131 ,133
の各電極下には、P型半導体基板11上のN型半導体層
15の表面に、ポテンシャルの異なる例えば3つの領域
161 〜163 が形成されている。また、1層目の電極
132 ,134 の各電極下にも同様に、ポテンシャルの
異なる例えば2つの領域171 ,172 が形成されてい
る。
【0016】電極131 ,133 下の3つの領域161
〜163 は、N型半導体層15の表面側から領域1
1 ,162 に対してP型不純物イオンを異なる濃度で
注入することによって形成される。本例では、図に網目
で示す領域161 の方が、斜線で示す領域162 よりも
イオン濃度が高くなっている。これにより、電極1
1 ,133 下においては、3つの領域161 〜163
によって3段階のポテンシャル段差が得られる。一方、
電極132 ,134 下の2つの領域171 ,172 は、
N型半導体層15の表面側から領域171 に対してP型
不純物イオンを異なる濃度で注入することによって形成
される。これにより、電極132 ,134 下において
は、2つの領域171 ,172 によって2段階のポテン
シャル段差が得られる。
【0017】これらの領域161 〜163 および1
1 ,172 において、各領域間の境界は、図1に示す
ように、電極配列方向(電荷転送方向)に対して斜めに
形成されている。このように、各領域間の境界を電極配
列方向に対して斜めに形成することにより、電極配列方
向に対して直角に形成した場合よりも、電極配列方向に
おける各領域間でのポテンシャル段差がなめらかなもの
となり、電荷転送により適したポテンシャル・プロファ
イルが得られる。図3に、各領域間の境界を電極配列方
向に対して斜めに形成した場合(A)と電極配列方向に
対して直角に形成した場合(B)の平面パターン(a)
およびポテンシャル(b)をそれぞれ示す。
【0018】ここで、電極の電荷転送方向の長さをL、
その幅をW、同一電極下の複数の領域の数をnとすると
き、各領域間の境界の位置およびその角度θの最適条件
について、図4の模式図に基づいて考える。なお、角度
θは、電極配列方向に沿う電極の中心線Oに垂直な線に
対する境界の傾斜角を表わすものとする。先ず、各領域
間の境界の角度θに関しては、
【数3】L/nW<tanθ<4L/nW なる条件を満足するように設定すれば良い。
【0019】また、各領域間の境界の位置に関しては、
各境界と中心線Oとの交点をP1 ,P2 ,……,Pn
するとき、各交点P1 ,P2 ,……,Pn が電極の長さ
Lをn等分する近傍に設定すれば良い。ただし、この境
界の位置については、各領域に注入する不純物のイオン
濃度がすべて等しいものとする。本実施例の場合には、
各領域間の境界の位置およびその角度θの最適条件を、
2層目の電極131 ,133 側についてはn=3とし
て、1層目の電極132 ,134 側についてはn=2と
してそれぞれ求めれば良い。
【0020】次に、上記構成の垂直転送レジスタの転送
動作につき、図11に示す4相の垂直駆動パルスφV1
〜φV4の波形図を参照しつつ図5(A),(B)の動
作原理図に基づいて説明する。先ず、t=t1 (A)で
は、垂直駆動パルスφV1が高レベルから低レベルに遷
移する。すると、電極131 の下のポテンシャルが深い
状態から浅い状態へ変化するとともに、そのポテンシャ
ルに電極131 側から電極132 側に向かって下るなめ
らかな階段状の段差が生じる。このように、ひとつの電
極131 下でポテンシャル段差が生じることにより、十
分な大きさの転送電界が得られることになるため、信号
電荷の転送残しを生ずることなく、電極131 下の信号
電荷が電極132 側へ転送される。
【0021】次に、t=t2 (B)では、垂直駆動パル
スφV2が高レベルから低レベルに遷移すると、電極1
2 の下のポテンシャルが深い状態から浅い状態へ変化
するとともに、電極132 下にも電極132 側から電極
133 側に向かって下る階段状のポテンシャル段差が生
じる。これにより、電極131 下から電極132 下に転
送されてきた信号電荷は、電極132 下からさらに電極
133 下へスムーズに転送される。この動作の繰返しに
より、図の左側から右側へ信号電荷の転送が行われる。
なお、1層目の電極132 ,134 下は、比較的W/L
が大きいため、ポテンシャルの異なる領域が2つでも十
分な効果が得られる。
【0022】上述したように、同一電極下に電極配列方
向においてポテンシャルの異なる複数の領域(本例で
は、領域161 〜163 と領域171 ,172 )を形成
したことにより、ひとつの電極下でポテンシャル段差が
生じ、十分な大きさの転送電界が得られるため、転送効
率が大幅に改善され、不良率を低減できるとともとに、
歩留りを向上できる。特に、複数の領域間の境界を電極
配列方向に対し斜めに形成したことにより、電極配列方
向における各領域間のポテンシャル段差がなめらかにな
り、電荷転送により適したポテンシャル・プロファイル
が得られるため、信号電荷の転送がよりスムーズに行わ
れることになる。
【0023】図6に、本願発明者によるシミュレーショ
ン結果を示す。本例では、W/L=1/3の電極を想定
するとともに、同一濃度のイオン注入を2度行って3段
階のポテンシャル段差を形成し、ポテンシャル段差なし
の場合(a)と、各領域間の境界の角度θだけを4通り
に変えた場合(b)〜(e)の5種類のシミュレーショ
ンを行った結果を示している。また、電極配列方向に沿
う電極の中心線と各境界との交点については、電極の長
さLを3等分する位置に固定とする。なお、図6には、
図11のt=t1 におけるポテンシャルの形状を等電位
線で表現している。
【0024】ここで、図6(a)〜(e)の各ケースに
ついて考察するに、ポテンシャル段差なしの場合(a)
には、電極中央に電界が小さくなる部分が発生し、ta
nθ=0の場合(b)には、ポテンシャル段差なしの場
合よりも全体に電界が大きくなるが、各領域間のポテン
シャル段差がはっきりと現れる。また、0<tanθ<
1/3・L/Wの場合(c)には、各領域間のポテンシ
ャル段差がややなめらかになるものの、まだ充分とは言
えない。1/3・L/W<tanθ<4/3・L/Wの
場合(d)には、1つの電極下のほぼ全域に亘ってなめ
らかなポテンシャルが得られる。一方、4/3・L/W
<tanθの場合(e)のように、境界の角度θを大き
くとりすぎると、各領域間にポテンシャル段差が現れ、
逆効果となる。このシミュレーション結果から明らかな
ように、境界の角度θが数4の条件を満足することで、
最適なポテンシャル・プロファイルを得ることができ
る。
【0025】再び図1において、1層目の電極132
134 を表わす一点鎖線と2層目の電極131 ,133
を表わす破線とで囲まれた矩形領域は、画素を構成する
フォトセンサ18(図9のフォトセンサ21に相当す
る)の開口を示している。このフォトセンサ18の垂直
列毎に上記構成の垂直転送路14が形成されており、垂
直転送路14とフォトセンサ18の間が、フォトセンサ
18に蓄積された信号電荷を垂直転送路14に読み出す
ための読出しゲート19となっている。そして、フォト
センサ18から信号電荷を読み出すタイミングで、2層
目の電極131 ,133 に読出し電圧Vt が印加される
ようになっている。
【0026】ここで、電極131 〜134 下における各
領域間の境界の傾斜の向きについて考える。本実施例で
は、図1に示すように、各領域間の境界が信号電荷の読
出し対象となるフォトセンサ18側に傾斜して形成され
ている。これによれば、垂直転送路14において、フォ
トセンサ18側のポテンシャルがその反対側のポテンシ
ャルよりも深くなるため、フォトセンサ18から信号電
荷を読み出す際に電極131 ,133 に印加する読出し
電圧Vt の低電圧化が図れる効果がある。換言すれば、
低い読出し電圧Vt でも、フォトセンサ18から信号電
荷を確実に読み出せることになる。
【0027】ところで、フォトセンサ18から垂直転送
路14へ信号電荷を読み出す期間以外、即ち電極1
1 ,133 に読出し電圧Vt が印加される期間以外で
は、フォトセンサ18から垂直転送路14への信号電荷
の漏れがあってはならない。この信号電荷の漏れ防止に
有効に対処するためには、各領域間の境界を、図7に示
すように、信号電荷の読出し対象となるフォトセンサ1
8とは反対側に傾斜して形成するようにすれば良い。こ
れによれば、垂直転送路14において、フォトセンサ1
8側のポテンシャルがその反対側のポテンシャルよりも
浅くなるため、電荷転送時に、電極131 〜134 に印
加される垂直駆動パルスφV1〜φV4の高レベル側の
電圧のマージンを大きくとれる効果がある。この垂直駆
動パルスφV1〜φV4の電圧マージンは、読出し電圧
Vt のマージンにも影響を及ぼすものである。
【0028】また、上述した各領域間の境界を斜めに形
成することによって生ずる読出し電圧Vt の変化を無く
したい場合には、図8に示すように、各領域間の境界が
電荷転送方向(電極配列方向)に対してV字状に形成す
れば良い。この場合、境界の角度θに関しては、領域が
2つの場合を考えると、
【数4】L/W<tanθ<4L/W なる条件を満足するように設定すれば良い。また、各領
域間の境界の位置に関しては、中心線Oと垂直転送路1
4の両側部との中間の補助中心線O1 ,O2 と境界との
交点をP1 ,P2 とするとき、各交点P1 ,P2 が電極
の長さLを2等分する近傍に設定すれば良い。
【0029】このように、各領域間の境界が電荷転送方
向に対してV字状に形成することにより、垂直転送路1
4でのセンサ側およびその反対側のポテンシャルが同一
になるので、各領域間の境界を斜めに形成することによ
って生ずる読出し電圧Vt の変化を無くすことができ
る。なお、本例では、ポテンシャルが異なる領域が2つ
の場合を例にとって説明したが、ポテンシャルが異なる
領域を3つ以上形成しても良いことは勿論であり、境界
の角度θおよび位置に関しては、各領域間の境界を斜め
に形成した場合と同様の考え方で設定すれば良い。
【0030】なお、上記実施例では、不純物イオンの注
入によって同一電極下にポテンシャルの異なる複数の領
域を形成するとしたが、イオン注入に限定されるもので
はなく、例えば電極下の絶縁膜(シリコン酸化膜)の膜
厚を変えることによっても、同一電極下にポテンシャル
の異なる複数の領域を形成することが可能である。ま
た、上記実施例においては、CCD型固体撮像素子の4
相駆動の垂直転送レジスタに適用したが、2相駆動の水
平転送レジスタ等、リニアセンサを含むCCD型固体撮
像素子全般の電荷転送部、さらにはCCD型遅延素子の
電荷転送部等にも適用し得る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の電
荷転送装置によれば、同一電極下に電極配列方向におい
てポテンシャルの異なる複数の領域を形成したことによ
り、ひとつの電極下でポテンシャル段差が生じ、十分な
大きさの転送電界を得ることができるため、転送残しを
生ずることなく信号電荷を転送できることになる。特
に、各領域間の境界を電極配列方向に対して斜めに形成
したことにより、電極配列方向における各領域間のポテ
ンシャル段差がなめらかになり、電荷転送により適した
ポテンシャル・プロファイルが得られるため、信号電荷
の転送がよりスムーズに行われることになる。したがっ
て、転送効率を大幅に改善でき、不良率を低減できると
ともに、歩留りを向上できることになる。
【0032】また、請求項2記載の電荷転送装置によれ
ば、複数の領域間の境界の傾斜角が数3の条件を満足す
るように形成したことにより、最適なポテンシャル・プ
ロファイルが得られるため、電荷転送がよりスムーズに
行われることになる。さらに、請求項3記載の電荷転送
装置によれば、フォトセンサから読み出された信号電荷
を転送する固体撮像素子の電荷転送部において、複数の
領域間の境界がフォトセンサ側に傾斜させて形成したこ
とにより、電荷転送路でのフォトセンサ側のポテンシャ
ルがその反対側のポテンシャルよりも深くなるため、フ
ォトセンサから信号電荷を読み出すための読出し電圧V
t の低電圧化が図れる効果がある。
【0033】さらに、請求項4記載の電荷転送装置によ
れば、フォトセンサから読み出された信号電荷を転送す
る固体撮像素子の電荷転送部において、複数の領域間の
境界がフォトセンサと反対側に傾斜させて形成したこと
により、電荷転送路でのフォトセンサ側のポテンシャル
がその反対側のポテンシャルよりも浅くなるため、転送
駆動パルスの高レベル側の電圧のマージンを大きくとれ
る効果がある。また、請求項5記載の電荷転送装置によ
れば、複数の領域間の境界を電極配列方向に対してV字
状に形成したことにより、電荷転送路でのフォトセンサ
側およびその反対側のポテンシャルが同じになるため、
複数の領域間の境界を斜めに形成したことによって生ず
る読出し電圧Vt の変化を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】CCD型固体撮像素子の4相駆動の垂直転送レ
ジスタに適用された本発明の一実施例を示す概略平面図
である。
【図2】図1のA‐A′線断面構造図である。
【図3】電極下の複数の領域の形状およびポテンシャル
を示す図である。
【図4】複数の領域間の境界の傾斜角および位置の設定
条件を説明するための模式図である。
【図5】本発明に係る垂直転送レジスタの転送動作を説
明する動作原理図である。
【図6】本発明に係るシミュレーション結果を示す図で
ある。
【図7】電極下の複数の領域間の境界の向きの他の例を
示す概略平面図である。
【図8】電極下の複数の領域の形状の変形例を示す概略
平面図である。
【図9】インターライン転送方式のCCD型固体撮像素
子の一例を示す概略構成図である。
【図10】CCD型固体撮像素子の4相駆動の垂直転送
レジスタの従来例を示す断面構造図である。
【図11】4相の垂直駆動パルスφV1〜φV4の波形
図である。
【図12】従来例における垂直転送レジスタの転送動作
を説明する動作原理図である。
【符号の説明】
11 P型半導体基板 131 ,133 2層目の電極 132 ,134 1層目の電極 14 垂直転送路 161 〜163 ,171 ,172 領域 18 フォトセンサ 19 読出しゲート
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 規則的に配列された多数の電極を有し、
    これらの電極に所定の駆動パルスを印加することによっ
    て電極下の電荷転送路において電極配列方向に信号電荷
    を順次転送する電荷転送装置であって、 同一電極下に前記電極配列方向においてポテンシャルの
    異なる複数の領域を有し、 前記複数の領域間の境界が前記電極配列方向に対して斜
    めに形成されていることを特徴とする電荷転送装置。
  2. 【請求項2】 前記電極の長さをL、その幅をW、前記
    複数の領域の数をnとしたとき、前記電極配列方向に対
    して垂直な線に対する前記複数の領域間の境界の傾斜角
    θが、 【数1】L/nW<tanθ<4L/nW なる条件を満足するように設定されていることを特徴と
    する請求項1記載の電荷転送装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の電荷転送装置は、
    光電変換部から読み出された信号電荷を転送する固体撮
    像素子の電荷転送部を構成し、 前記複数の領域間の境界は、前記光電変換部側に傾斜し
    て形成されていることを特徴とする電荷転送装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の電荷転送装置は、
    光電変換部から読み出された信号電荷を転送する固体撮
    像素子の電荷転送部を構成し、 前記複数の領域間の境界は、前記光電変換部の反対側に
    傾斜して形成されていることを特徴とする電荷転送装
    置。
  5. 【請求項5】 規則的に配列された多数の電極を有し、
    これらの電極に所定の駆動パルスを印加することによっ
    て電極下の電荷転送路において電極配列方向に信号電荷
    を転送する電荷転送装置であって、 同一電極下に前記電極配列方向においてポテンシャルの
    異なる複数の領域を有し、 前記複数の領域間の境界が前記電極配列方向に対してV
    字状に形成されていることを特徴とする電荷転送装置。
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