JPH0774149A - ドライエッチング方法及び装置 - Google Patents

ドライエッチング方法及び装置

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JPH0774149A
JPH0774149A JP21730193A JP21730193A JPH0774149A JP H0774149 A JPH0774149 A JP H0774149A JP 21730193 A JP21730193 A JP 21730193A JP 21730193 A JP21730193 A JP 21730193A JP H0774149 A JPH0774149 A JP H0774149A
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JP
Japan
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substrate
etching
outer shape
opening
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JP21730193A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Iizuka
勝彦 飯塚
Masashi Yamaguchi
正史 山口
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Fujitsu VLSI Ltd
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu VLSI Ltd
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】分布改善用部材を用いたドライエッチング技術
で、被エッチング物の面内分布を改善し、かつ、パーテ
ィクルの少ない装置と方法を提供し、半導体装置の歩留
りを向上させ、生産性を向上させることを目的とする。 【構成】被エッチング物2の上または周辺部に、被エッ
チング物2より小さな内径の穴を持つ被エッチング物2
より大きな平板や、被エッチング物2よりも小さな内径
と大きな内径をもち、接続部の角にまるみをもつ形状に
した、筒状形状または平板と筒を組み合わせた部材3を
用い、小さな内径のほうをガス導入側に配置した装置を
用いてエッチングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドライ・エッチング装
置及びそのエッチング方法に関する。半導体素子の微細
化が進むなかで、製造の各工程において、均一で分布が
少なく、かつ、パーティクルの発生しにくい処理を行う
ことは、製品の取得率(歩留り)を上げ、製品コストを
下げる上で重要になっている。
【0002】ドライ・エッチング工程においては、被エ
ッチング物に均一なエッチングを行い、面内で分布の少
ない微細で正確なパターン形成を行う必要がある。ま
た、エッチング反応による反応副生成物が、エッチング
処理室内の壁や部品類に被着し、被着膜厚が厚くなると
はがれてパーティクルが生じるので、反応副生成物が部
品類に被着しにくくする必要もある。
【0003】
【従来の技術】従来より、パターンを形成するドライ・
エッチング装置として、被エッチング物(たとえばウェ
ーハ)を置く支持台、及び高周波電力をかけられる電極
と、該支持台及び該電極と対向する対向電極を持った平
行平板型のものが多く用いられている。
【0004】これらの平行平板型のドライ・エッチング
装置では、被エッチング物のエッチング面内分布を向上
させる方法として、次の方法が知られている。つまり、
前記支持台と前記対向電極との間に、前記ウェーハのエ
ッチングする面より突出する部材(たとえば、リング状
や円筒状のもの)を配置し、前記電極と該対向電極との
間で発生するプラズマの広がりを抑制する方法である。
【0005】この改善方法は例えば特開昭61-131453 号
公報に開示されている。この方法を図12〜14により
説明する。図12は平行平板型ドライ・エッチング装置
の断面図であり、エッチング室141の中に電極14
9、基板支持台145と対向電極146が平行に配置さ
れており、分布改善用の部材143が電極149と対向
電極146との間に部材支え144、144’でとりつ
けられている。
【0006】なお、部材支え144、144’は、スポ
ーク状の形状をしており、プラズマが広がるのを防いだ
り、ガスの流れを防いだりする効果はない。基板142
の設置は、基板支持台145、電極149、電極支持台
154を下に移動し、横方向から基板142を基板支持
台145上に移送し、次いで基板支持台145、電極1
49、電極支持台154を上に移動することで行う。
【0007】基板142の取り出しは、設置と逆の順番
に行う。基板142を設置後、排気口148から、ポン
プシステム(図示してない)を用いてエッチング室14
1内を排気し、対向電極146に設けた、ガス導入口1
47からエッチングガスを導入した後、電極149と対
向電極146との間に高周波電力をかけ、発振させるこ
とでエッチングを行う。
【0008】図13は図12で用いられた分布改善用の
部材143の詳細図であり、図13(A)が平面図、図
13(B)がX−X’面での切断断面図である。部材は
円筒形をしていて、開口部の内径は基板径よりも2.5mm
〜15mm大きい。この円筒形部材を基板上3 〜15mmの位置
に、部材支え144と144’を用いて設置し、エッチ
ングを行う。
【0009】図14は、本構造の部材143を用いたと
きの、エッチング分布の改善効果を示す図である。基板
支持台145の上にのせた基板142に到達する、活性
化したエッチング種(図13では○で示す)の量の変化
を示している。図14(A)は円筒形部材143を設置
していない場合、図14(B)は円筒形部材143を設
置した場合である。
【0010】図14(A)に示すように、円筒形の部材
143を設置していない場合には、基板周辺外側から基
板142の周辺部に到達するエッチング種の量が、基板
中央部に到達する量よりも多くなるため、基板周辺部は
中央部にくらべてエッチングレートが上昇する。図14
(B)に示すように、円筒形の部材143を設置するこ
とにより、基板周辺外側から基板142に到達する、活
性化したエッチング種の影響(図14(B)では点線で
示している)を排除することができる。このため、ほぼ
均等な量のエッチング種を基板142に到達させること
ができ、基板内のエッチング分布を改善することができ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する問題について、図15〜17により説明する。始め
に、エッチングレート分布と位置ずれの問題について述
べる。図15は、円筒形の部材の内径及び外径が、基板
の外径よりも小さいときの、エッチング分布の変化を説
明する図であり、基板支持台145の上にのせた基板1
42に到達する、活性化したエッチング種(図15では
○で示す)の量の変化を示している。
【0012】ここで、図中の番号で図12中の番号と同
じ番号は、同じ部分または相当する部分を示している。
図15に示すように、基板の外径よりも円筒形の外径が
小さいと、活性化したエッチング種が、部材の外側から
基板周辺部に到達するため、基板周辺部のエッチングレ
ートが上がってしまう。
【0013】したがって、円筒形の部材でエッチングレ
ート分布を少なくするためには、当然、円筒の外径を基
板の外径よりも、大きくしなければならない。図16
は、円筒形の部材の外径が基板の外径よりも大きいが、
円筒形の部材の内径は、基板の外径とほぼ同じ大きさの
ときの、エッチングレート分布の変化を説明する図であ
る。
【0014】図16(A)が位置ずれの無い場合、図1
6(B)が位置ずれをおこしたときを示している。ここ
で、図中の番号、記号は図15中の番号、記号と同じ部
分または相当する部分を示している。図16(A)に示
すように、基板が位置ずれしていない場合には、エッチ
ング種は均等に基板に到達できるため、エッチングレー
ト分布は生じない。
【0015】しかし、図16(B)に示すように、基板
が位置ずれした場合には、円筒形の部材の外径が、基板
の外径よりもそれほど大きくないため、基板の周辺部が
円筒形部材の外側にはみ出てしまう。この結果、基板周
辺部に到達するエッチング種の量が多くなり、基板周辺
部のエッチングレートが上がってしまう。
【0016】通常のエッチング装置では、基板を全く位
置ずれさせずに設置することは不可能である。したがっ
て、従来の方式では以上のことを考慮にいれ、円筒形の
部材の内径を、基板の位置ずれを見込んで大きくしてい
る。図17は、基板の位置ずれ分を考慮して、円筒形部
材の内径を基板よりも大きくしたときのエッチングレー
ト分布の変化を説明する図であり、図17(A)が位置
ずれの無い場合、図17(B)が位置ずれをおこしたと
きを示している。
【0017】図中の番号、記号は図15中の番号、記号
と同じ部分または相当する部分を示している。図17
(A)に示すように、位置ずれがない場合でも、円筒形
部材の内径が基板よりも大きいため、基板周辺部に到達
するエッチング種は、基板中央部にくらべて多い。
【0018】したがって、たとえ位置ずれがなくても、
基板周辺部のほうが、基板中央部にくらべてエッチング
レートが大きい傾向があり、均一性を保つ点では不利で
あった。さらに、図17(B)に示すように、基板が位
置ずれをおこした場合には、ずれた方向と反対側は、円
筒形部材との距離が開いてしまう。この結果、基板周辺
部に、より多くのエッチング種が基板周辺部に到達でき
るようになるため、基板周辺部のエッチングレートが早
くなり、エッチングレート分布が悪化する。
【0019】以上述べたように、従来の方式では、位置
ずれを考慮に入れるため、円筒形の部材の開口部の大き
さ(円筒の内径)は、基板の外形の大きさ(基板の外
径)よりも大きくしなければならず、たとえ位置ずれを
してない場合でも、エッチングレート分布は生じ、その
上、位置ずれがある場合には、エッチングレート分布
が、さらに悪くなるという問題があった。
【0020】次に、パーティクルの問題について述べ
る。エッチング処理を行うと、エッチングレート分布改
善用の部材143に反応副生成物が被着し、処理回数を
増やすにつれて、厚く被着するようになる。この被着物
がはがれてパーティクルとなり、処理している半導体基
板に付着するため、歩留りを低下させる。
【0021】そこで、歩留りの低下を抑えるために、エ
ッチング装置を止めて、被着物を定期的に除去しなけれ
ばならない。素子が微細化してくると、許容されるパー
ティクルの量も少なくなり、部材に被着した反応副生成
物の量も少なくしなければならず、被着物を取り除く周
期が短くなるため、スループットの低下が問題となって
きた。
【0022】したがって、反応副生成物の被着しにくい
部材の開発も重要になってきた。本発明は、エッチング
レート分布改善用部材として新たな構造のものを提案
し、エッチングレート分布を改善するとともに、反応副
生成物を被着しにくくし、パーティクルの発生を抑えた
装置および方法を提供することを目的とする。
【0023】
【問題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決したエッチング方法及びその装置を提供するもので
ある。図1に示すように、エッチングされる基板2の外
形より大きな外形を有し、かつ、該基板2の外形よりも
小さな開口を有し、前記基板2面へ投影した投影面が前
記基板2の周縁部を覆うことができる大きさを有する平
板状部材3を、前記基板2の上部に配置した状態で、エ
ッチングを行うための反応ガスを前記開口を介して前記
基板2へ導入することでなされる。
【0024】または、エッチングされる基板2の外形よ
り大きな外形を有し、かつ、該基板2の外形よりも小さ
な開口を有する平板状部材に、前記基板2の外形よりも
大きな開口を有する筒を接続し、該接続部分の断面形状
の角がまるみをもつ形状にし、前記基板2面へ投影した
投影面が前記基板2の周縁部を覆うことができる大きさ
を有する部材3を、前記部材3の筒側が前記基板2側に
位置するように、前記基板2の上部に配置した状態で、
エッチングを行うための反応ガスを前記開口を介して前
記基板2へ導入することでなされる。
【0025】または、ガス導入側の開口部がエッチング
される基板2の外形よりも小さく、かつ、基板側の開口
部が前記基板2の外形よりも大きい筒状形状を有し、前
記基板2面へ投影した投影面が前記基板2の周縁部を覆
うことができる大きさを有する部材3を、前記基板2の
上部に配置した状態で、エッチングを行うための反応ガ
スを前記開口を介して前記基板2へ導入することでなさ
れる。
【0026】または、基板を支持する支持台と反応ガス
を導入する手段とを有し、前記基板支持台と前記反応ガ
ス導入手段との間に、エッチングされる基板2の外形よ
り大きな外形を有し、かつ、該基板2の外形よりも小さ
な開口を有し、前記基板2面へ投影した投影面が前記基
板2の周縁部を覆うことができる大きさを有する平板の
部材3が、配置してあることを特徴とするドライ・エッ
チング装置を用いることで行われる。
【0027】または、基板2を支持する支持台と反応ガ
スを導入する手段とを有し、前記基板支持台と反応ガス
導入手段との間に、エッチングされる基板2の外形より
大きな外形を有し、かつ、該基板2の外形よりも小さな
開口を有する平板状部材に、前記基板2の外形よりも大
きな開口を有する筒を接続し、該接続部分の断面形状の
角がまるみをもつ形状にし、前記基板2面へ投影した投
影面が前記基板2の周縁部を覆うことができる大きさを
有する部材3が、前記部材3の筒側が前記基板2側に位
置するように配置してあることを特徴とするドライ・エ
ッチング装置を用いることで行われる。
【0028】または、基板2を支持する支持台と反応ガ
スを導入する手段とを有し、前記基板支持台と反応ガス
導入手段との間に、ガス導入側の開口部がエッチングさ
れる基板2の外形よりも小さく、かつ、基板側の開口部
が前記基板2の外形よりも大きい筒状形状を有し、前記
基板2面へ投影した投影面が、前記基板2の周縁部を覆
うことができる大きさを有する部材3が、配置してある
ことを特徴とするドライ・エッチング装置を用いること
で行われる。
【0029】または、前記分布改善用部材3は、材質が
セラミックスまたはサファイアで構成されていることを
特徴とする、ドライ・エッチング装置を用いることで行
われる。
【0030】
【作用】始めに、エッチング分布改善用に穴の開いた平
板を設置する効果について、図1(A)、(B)の原理
図をもとに述べる。図1(A)は基板が中央に置かれて
いる場合、図1(B)は基板が左に位置ずれしている場
合を示している。
【0031】電極9の上にある基板支持台5の上に基板
5が載置されており、その上部に、中央に穴の開いた分
布改善用部材3が設置されている。図中の○印は、活性
化したエッチング種を示している。基板2の上に、中央
部に穴を開けた、基板径よりも大きな平板3を設置した
場合、平板3の大きさは基板2の大きさよりも十分に大
きいため、平板3の穴の外側のエッチング種は平板3に
さえぎられて基板に到達できない(図1(A)、(B)
では点線で示している。)。
【0032】したがって、基板2の周辺部のエッチング
種が、基板2の周辺部に到達して、エッチングレートを
上げることがなくなり、エッチングレートの分布を改善
することができる。さらに、本発明者らは実験の結果、
平板3に開口してある、穴の大きさを、基板2よりも小
さくしても、エッチング種が回り込める範囲では、基板
2周辺部のエッチングレートが下がらないことを発見し
た。
【0033】このことから、平板3に開口してある穴の
大きさを、基板2よりもある程度小さくしても、基板2
のエッチングレート分布が悪化しないことが分かった。
平板3に開口してある穴の大きさを、基板2よりも小さ
くした場合、基板2の大きさと平板3の穴の大きさの差
の分までは、基板2が位置ずれしても、基板2の周辺部
は平板3の穴の内側に出てこない。
【0034】したがって、図1(B)に示すように基板
2が位置ずれしても、基板2の周辺部までエッチング種
が回り込める程度のずれであり、かつ、基板2の周辺部
が平板3の穴の内側に露出せず、周辺部に多くのエッチ
ング種が到達しない程度のずれであるならば、エッチン
グレート分布に変化はおきない。その結果、エッチング
レート分布を改善することができる。
【0035】次に、パーティクルの改善効果について述
べる。分布改善用の部材3の形状を、従来の円筒形から
平板型形状にすることにより、エッチング種の部材にあ
たる量が多くなる。この結果、部材の温度が上がり、反
応副生成物の被着が少なくなることが分かった。したが
って、本構造の部材を用いることにより、反応副生成物
の被着膜厚を減らすことができ、膜のはがれによるパー
ティクルの発生がおきるまでの処理量を増やすことがで
きるようになった。
【0036】分布改善用の部材3の形状としては、単な
る平板だけではなく、前記平板と同様に、前記基板2の
外形よりも小さい穴をあけた平板の下に、該基板2の外
形よりも大きな開口を持つ円筒を、接続したものも使用
できる。また、前記基板2よりも小さな開口と大きな開
口を有する筒で、大きな開口のほうを基板2側に設置し
たものでも、同様に周辺から基板2に到達するエッチン
グ種の影響を減らせ、開口部も前記基板2よりも小さい
ため、エッチングレート分布を改善することが可能とな
る。
【0037】さらに、前記基板2よりも小さな開口と大
きな開口を有すれば、筒と平面の組み合わせや、2種類
以上の筒を組み合わせたものでも、同様に周辺から基板
2に到達するエッチング種の影響を減らせ、開口部も前
記基板2よりも小さいため、エッチングレート分布を改
善することが可能となる。以上述べた構造でも、エッチ
ング種の部材に当たる量が多くなるため、部材の温度が
上がり、反応副生成物の被着を少なくすることができ
る。
【0038】しかし、本発明者らは、部材3の構造とし
て、これらの構造をとる場合には、接続部などの断面が
T字やL字型となる角の内側に、反応副生成物が被着し
やすくなることを発見した。したがって、これらの構造
では、角の内側にまるみをもたせて、断面がT字型また
はL字型の角をもたない形状にすることにより、反応副
生成物の被着を少なくし、パーティクルの発生を抑える
ことが可能となる。
【0039】
【実施例】図2は、本発明の第1〜4実施例で用いた平
行平板型ドライエッチング装置の断面図であり、エッチ
ング室11の中に電極19、基板支持台15と対向電極
16が平行に配置されており、分布改善用部材13が電
極19と対向電極16との間に部材支え14、14’で
取り付けられている。
【0040】なお、部材支え14、14’は、スポーク
状の形状をしており、プラズマが広がるのを防いだり、
ガスの流れを防いだりする効果はない。基板12の設置
は、基板支持台15、電極19、電極支持台24を下に
移動し、横方向から基板12を基板支持台15上に移送
し、次いで基板支持台15、電極19、電極支持台24
を上に移動することで行う。
【0041】基板12の取り出しは、設置と逆の順番に
行う。基板12を設置後、排気口18からポンプシステ
ム(図示してない)を用いてエッチング室11内を排気
し、対向電極16に設けたガス導入口17からエッチン
グガスを流した後、電極19と対向電極16との間に高
周波電力をかけ、発振させることでエッチングを行う。
【0042】試料は6インチ径(150mm 径) のSiウェー
ハ上にSiH4とWF6 を用いて既知のCVD 法でWSix膜を被着
させ、その上にフォトレジストマスクを用いてフォトリ
ソグラフィー法でパターンを形成したものを用い、WSix
膜のエッチング特性を調べた。エッチングガスはCl2
O2を混合して用い、高周波電力400W、圧力40mTorr でエ
ッチングした。
【0043】膜厚の測定はウェーハ中心から10mm間隔で
行い、周辺 5mmまで行った。エッチング分布は、エッチ
ング前後の膜厚を測定して算出したエッチングレート
を、式に入れて計算した。
【0044】
【数1】
【0045】さらに、部材13に被着する反応副生成物
の量の差を調べるため、ウェーハのエッチング枚数と、
部材を透過する光の透過率の変化の関係を調べた。透過
させる光の波長は 656nmを用い、反応副生成物の被着に
より透過率が落ち、光の強度が雑音レベルまで下がった
ときの、ウェーハ処理枚数の差を調べた。
【0046】光の強度が雑音レベルまで下がったとき
の、ウェーハの処理枚数が多いほうが、反応副生成物が
被着しにくいと言える。始めに、比較のために分布改善
用部材を用いない場合と、従来の円筒形の分布改善用部
材を用いた場合の、エッチングレート分布を調べた。図
2に示した装置で、エッチング分布改善用の部材13を
用いないでエッチングしたところ、エッチング分布は±
35.5% であった。
【0047】次に、分布改善用の部材13として、従来
用いていた、図12に示した内径 155mmの石英製の円筒
形状の部材143を、ウェーハ12表面から 3mmの高さ
に設置してエッチングしたところ、エッチングレート分
布は±17.1% であり、部材を用いたことによる改善が見
られた。このとき、分布改善用の部材143の透過率の
変化を見たところ、ウェーハ125 枚をエッチングした時
点で、光の強度が雑音レベルまで下がった。
【0048】図3(A)、(B)は、本発明による第1
実施例で用いたエッチング分布改善用部材である。図3
(A)は平面図であり、図3(B)はX−X’での切断
断面図である。改善用部材として、厚さ3mm 、175mm 角
の正方形の石英製の平板に、穴を開口したものを用い
て、ウェーハ12から10mmの高さにスポーク状の部材支
え34、34’で設置してエッチングを行った。
【0049】図4は図3で示したエッチング分布改善用
の部材33の穴の内径を変化させた場合のエッチング分
布である。分布改善用の平板33の内径が150mm 以上で
はエッチング分布は±20.0% 以上となり、従来例と同等
かそれよりも悪いが、145mm 以下にすると分布は改善し
ており、ウェーハ径(150mm) よりも小さい、内径130mm
〜145mm の範囲では、エッチングレート分布が±13〜15
% と安定した改善効果が見られた。
【0050】したがって、たとえば、内径137mm の穴の
開いた平板を用いれば、片側に7mmずれても、分布改善
用部材の穴の端部とウェーハ端部との位置関係は、相対
的に130mm 〜144mm の範囲にあることと同じであるた
め、エッチングレート分布は悪くならず、位置ずれに対
して許容度があることが言える。図5は内径130mm の平
板33を用い、平板33とウェーハ12との間隔を変え
てエッチングした結果である。ウェーハ中心部では、平
板33とウェーハ12との距離によるエッチングレート
の違いはほとんど無いが、ウェーハ周辺部においては、
平板33とウェーハ12との距離を大きくするにつれ
て、エッチングレートの上昇が見られる。
【0051】したがって、分布改善用に用いる部材の形
状や大きさ、エッチング装置、エッチング条件などによ
り、エッチングレート分布の最も小さい位置に部材を設
置するのがよい。なお、平板33とウェーハ12との間
隔を5mm 以下したとき、平板33の端部がウェーハ12
に転写されてしまい、エッチングされない部分が生じ
た。したがって、これ以上の間隔を開けて平板を設置す
るほうがよい。
【0052】さらに、分布改善用の平板33の、ウェー
ハ処理枚数による透過率の変化を見たところ、250 枚を
エッチングした時点で光の強度が雑音レベルまで下がっ
た。このことから、本実施例で用いられた部材は、従来
用いられていた円筒形の部材にくらべて、反応副生成物
の被着が少ないことが確認できた。図6(A)、
(B)、(C)は第2実施例で用いた分布改善用部材で
あり、図3の平板33を改良したものである。図6
(A)は平面図で図6(B)、(C)はX−X’面での
切断断面図である。
【0053】穴の開いた厚さ3mm の石英製円板63a
に、内径 155mm、高さ20mm、厚さ3mmの石英製円筒63
bを接続してある。円筒63bの外径と円板63aの外
径は等しくしてある。図6(B)に示す部材と図6
(C)に示す部材の違いは、図6(C)に示す部材は、
図6(B)に示す部材と異なり、円板63aと円筒63
bの接続部の断面形状が、まるみ63cによって、滑ら
かな曲線状になっている点にある。
【0054】分布改善用の部材63の下端(つまり円筒
63bの下端)と、ウェーハ12表面との距離が1mm の
高さになるように部材63を設置して、エッチングを行
ったところ、円板の穴の内径が130mm 〜150mm の範囲
で、エッチングレート分布は±10〜12% であり、安定し
た改善効果が見られた。したがって、本方式の部材で
も、基板位置ずれに対して許容度があることが確認でき
た。
【0055】なお、エッチングレート分布に関しては、
図6(B)と図6(C)の部材の構造による有意差は、
見られなかった。さらに、分布改善用部材の透過率の変
化を調べてみた。図6(B)の断面構造を持つ部材で
は、150 枚のウェーハを処理したところで、光の強度が
雑音レベルまで下がった。それに対して、図6(C)の
断面構造を持つ部材では、250 枚のウェーハを処理した
ところで、光の強度が雑音レベルまで下がった。
【0056】このことは、図6(C)に示す構造の部材
のほうが、図6(B)に示す構造の部材にくらべて、反
応副生成物の被着量が少ないことを示している。図6
(B)の断面構造をもつ部材を観察したところ、円板6
3aと円筒63bの接続部の、L字型の角の部分に、多
くの反応副生成物が被着しているのが確認された。
【0057】したがって、分布改善用の部材としては、
L字型の角の部分を無くし、図6(C)のように、断面
にまるみ63cを設けて、反応副生成物の被着を防ぎ、
パーティクルの発生を防ぐ形状にする必要がある。もち
ろん、部材と部材支えの接続部分にも、まるみを設けた
ほうがよい。また、同様に、部材や部材支えの角の部分
は、面取りを行い、まるみをつけるほうがパーティクル
がはがれにくくなるため、有利である。
【0058】本実施例では、平板63aの外形を円形と
したが、外形は第1実施例で述べた正方形であっても、
あるいは、任意の多角形でも効果は変わらず、使用でき
るのは言うまでもない。図7は第3実施例で用いた分布
改善用の部材であり、図7(A)は平面図、図7(B)
はX−X’面での切断断面図である。
【0059】高さ20mm、厚さ3mm の石英製の円錐台の筒
であり、内径の小さいほう (以下、上底面73aと呼
ぶ) を対向電極16側に、大きいほう (以下、下底面7
3bと呼ぶ) をウェーハ12側にしてエッチングを行
う。円錐台の筒形状の部材73の下底面73bとウェー
ハ12表面との距離が 1mmの高さになるように設置して
エッチングを行った。
【0060】下底面73bの内径を160mm に固定し、上
底面73aの内径を130 〜150mm の間で変化させた。エ
ッチングレート分布は±9 〜11% であり、第2実施例と
同様に、この範囲で安定したエッチングレート分布の改
善効果が見られた。したがって、第1、2実施例と同様
に、ウェーハの位置ずれに対する許容度があることが確
認された。
【0061】この時、分布改善用の部材73のウェーハ
処理による透過率の変化を見たところ、250 枚をエッチ
ングした時点で光の強度が雑音レベルまで下がり、第
1、第2の実施例と同じく、従来例にくらべて改善され
ることが確認された。第4実施例として、第3実施例で
用いた、分布改善用部材73の材質を、石英からサファ
イアに変えてエッチングを行った。
【0062】高さ20mm、厚さ3mm のサファイア製の円錐
台の筒73を用いて、円錐台の筒73の下底面73bと
ウェーハ12表面との距離が 1mmの高さになるように設
置してエッチングを行った。下底面73bの内径を160m
m に固定し、上底面73aを130 〜150mm の間で変化さ
せた。エッチングレート分布は±9 〜11% であり、第3
実施例で示した、材質が石英のときとほとんど有意差は
無く、エッチングレート分布の改善効果が確認できた。
【0063】したがって、第1〜3実施例と同様に、ウ
ェーハの位置ずれに対する許容度があることが確認され
た。この時、分布改善用の部材73の透過率の変化を見
たところ、250 枚をエッチングした時点でも、光の強度
は雑音レベルまで下がらず、石英製の部材にくらべて反
応副生成物の被着量が少ないことが確認された。
【0064】これは、石英にくらべてサファイアのほう
が10倍程度熱伝導率が大きいため、部材の温度が上が
りやすくなり、その結果、反応副生成物が被着しにくく
なったためである。したがって、サファイアと同程度の
熱伝導率をもつ、セラミックス物質などもパーティクル
に対する改善効果が大きく、分布改善用の部材として使
用するのが好ましい。
【0065】ただし、ステンレス等の金属製の部材は、
熱伝導率は高いが、エッチングにより金属が飛びだして
汚染のもととなるので好ましくない。第2〜4実施例で
述べた、分布改善用の部材63、73では、円板63a
や上底面73aの位置を、部材の高さ以下に下げること
ができない。下げようとすると、部材63、73の下端
(つまり、63bの下端や73b面)が、基板支持台1
5にぶつかってしまうからである。
【0066】したがって、部材63、73の円板63a
や上底面73aを下げたほうが、エッチングレート分布
から有利になる場合には、別の方法をとる必要がある。
1つの方法としては、部材の高さを低くする方法があ
る。しかし、部材の強度等の問題により、高さを低くで
きない場合には、図8に示す方法をとってもよい。
【0067】図8は、図2で示したドライ・エッチング
装置で、基板支持台15、電極19の形を変えた構造の
断面図を示している。ここで、図中の番号で図2中の番
号と同じ番号は、同じ部分または相当する部分を示して
いる。基板支持台15が凸型に突出した形になってお
り、その突出部の外形の大きさは、基板12の大きさ
と、ほぼ同程度になっている。
【0068】基板12の出し入れや、エッチングは図2
のエッチング装置と全く同じ方法で行う。部材63、7
3の円筒63bや下底面73bの内径は、基板15より
も大きいので、図8の装置を用いれば、基板支持台15
の突出部を覆う形で、部材63または73を設置するこ
とが可能である。
【0069】この方法を用いれば、部材63、73の円
板63aや上底面73aと基板12との距離を部材の高
さ以下に選ぶことが可能である。図9は、本発明の第5
実施例で用いた有磁場リアクティブイオンエッチング
(Reactive Ion Etching 以降RIEと言う) 装置の断
面図である。エッチング室91の中に電極99、基板支
持台95があり、分布改善用部材93が電極99の上に
部材支え94、94’で取り付けられている。
【0070】なお、部材支え94、94’は、スポーク
状の形状をしており、プラズマが広がるのを防いだり、
ガスの流れを防いだりする効果が無いのは、図2に示し
た平行平板型ドライ・エッチング装置と同じである。エ
ッチング室91のまわりには、コイル105、105’
が設置されており、このコイル105、105’に電流
を流すことで磁場を発生させ、プラズマを閉じ込めるこ
とができる。
【0071】また、本装置では対向電極は無く、エッチ
ング室91の内壁そのものが対向電極の役割をはたして
いる。基板92の設置は、基板支持台95、電極99、
電極支持台104を下に移動し、横方向から基板92を
基板支持台95上に移送し、次いで基板支持台95、電
極99、電極支持台104を上に移動することで行う。
【0072】基板92の取り出しは、設置と逆の順番に
行う。基板92を設置後、排気口98からポンプシステ
ム(図示してない)を用いてエッチング室91内を排気
し、エッチング室91に設けたガス導入口97からエッ
チングガスを流した後、電極99とエッチング室91と
の間に高周波電力をかけ、発振させることでエッチング
を行う。
【0073】同時に、コイル105、105’に電流を
流し、磁場を発生させてプラズマを閉じ込め、エッチン
グの効率を上げる。試料は第1〜4実施例と同じく、6
インチ径(150mm 径) のSiウェーハ上にSiH4とWF6 を用
いて既知のCVD 法でWSix膜を被着させ、その上にフォト
レジストマスクを用いてフォトリソグラフィー法でパタ
ーンを形成したものを用い、WSix膜のエッチング特性を
調べた。
【0074】エッチングガスはCl2 とO2を混合して用
い、高周波電力400W、圧力20mTorr 、磁場強度30ガウス
でエッチングした。始めに、比較のために、分布改善用
の部材93として、従来用いていた、図12に示した円
筒形の部材の効果を調べた。内径 155mmの石英製の円筒
形状の部材143を、ウェーハ92表面から 3mmの高さ
に設置してエッチングしたところ、エッチングレート分
布は±17.5% であった。
【0075】この時、分布改善用の部材143の透過率
の変化を見たところ、ウェーハ125枚をエッチングした
時点で光の強度が雑音レベルまで下がった。次に、第3
実施例で用いた、図7に示した部材73と同じ形状の、
石英製の円錐台の筒形の部材を用いてエッチングを行っ
た。部材73の高さは20mm、厚さは3mm であり、下底面
73bとウェーハ12表面との距離が 1mmの高さになる
ように設置した。
【0076】下底面73bの内径を160mm に固定し、上
底面73aの内径を130 〜150mm の間で変化させたとこ
ろ、エッチングレート分布は±9 〜11% と、従来例にく
らべて良好な分布を見せた。したがって、第3実施例と
同様に、ウェーハの位置ずれに対する許容度があること
が確認された。
【0077】また、この時、分布改善用の部材73のウ
ェーハ処理による透過率の変化をみたところ、250 枚を
エッチングした時点で光の強度が雑音レベルまで下がっ
た。したがって、パーティクルの面からも改善効果があ
ることが確認できた。この結果から、有磁場RIE装置
に本発明の部材を用いても有効であることが確認でき
た。
【0078】図10は、本発明の第6実施例で用いた、
電子サイクロトロン共鳴(ElectronCyclotron Resonanc
e 以降ECRと言う)型エッチング装置の断面図であ
る。エッチング室111の中に電極119、基板支持台
115があり、分布改善用部材113がウェーハ112
の上に部材支え114、114’で取り付けられてい
る。
【0079】なお、部材支え114、114’は、スポ
ーク状の形状をしており、プラズマが広がるのを防いだ
り、ガスの流れを防いだりする効果が無いのは、図2に
示した平行平板型ドライ・エッチング装置と同じであ
る。エッチング室111の上には励起室126があり、
そのまわりには、コイル125、125’が設置されて
おり、このコイル125、125’に電流を流すことで
磁場を発生させる。
【0080】2.45GHz のマイクロ波が導波管128をと
おり、励起室126上方にあるマイクロ波導入窓127
から、導入されるようになっている。また、電極119
に13.56MHzの高周波電力がかけられるようになってい
る。基板112の設置、取り出しは、ロードロック方式
で行う。基板112の設置方法を以下に述べる。
【0081】基板の入ったキャリア(図示してない)を
ロードロック室130に置き、排気口131からポンプ
システム(図示してない)を用いて真空にひく。エッチ
ング室111と同じ圧力になったところで、ゲートバル
ブ132を開け、アーム(図示してない)を用いて、基
板112をキャリアから基板支持台115の上に設置す
る。
【0082】このとき、基板支持台115、電極11
9、電極支持台124は、下に移動している。基板11
2を基板支持台115の上に移送した後、基板支持台1
15、電極119、電極支持台124を上に移動する。
基板支持台115、電極119、電極支持台124が上
下動するときは、じゃばら129が伸び縮みするため、
エッチング室111の真空が、やぶられることはない。
【0083】基板112の取り出しは、設置の順番と逆
の順番で行うことでできる。基板112を設置後、排気
口118からポンプシステム(図示してない)を用い
て、エッチング室111及び励起室126内を所定の圧
力にし、エッチング室111に設けた、ガス導入口11
7からエッチングガスを流した後、コイル125、12
5’に電流を流して磁場を発生させるとともに、マイク
ロ波を導入してプラズマを発生させ、発散磁界によりイ
オン流を形成することにより、活性化したエッチング種
をウェーハ上に供給し、エッチングを行う。
【0084】また、同時に、高周波電力を電極119に
バイアスとしてかけることにより、エッチング特性を制
御する。試料は第1〜5実施例と同じく、6インチ径
(150mm 径) のSiウェーハ上にSiH4とWF6 を用いて既知
のCVD 法でWSix膜を被着させ、その上にフォトレジスト
マスクを用いてフォトリソグラフィー法でパターンを形
成したものを用い、WSix膜のエッチング特性を調べた。
【0085】エッチングガスはCl2 とO2を混合して用
い、マイクロ波出力600W、高周波電力130W、圧力1mTor
r、磁場強度875 ガウスでエッチングした。始めに、比
較のために、分布改善用の部材113として、従来用い
ていた、図12に示した円筒形の部材の効果を調べた。
内径 155mmの石英製の円筒形状の部材143を、ウェー
ハ112表面から 3mmの高さに設置してエッチングした
ところ、エッチングレート分布は±16.5% であった。
この時、分布改善用の部材143の透過率の変化を見た
ところ、ウェーハ125 枚をエッチングした時点で光の強
度が雑音レベルまで下がった。
【0086】次に、第3、5実施例で用いた、図7に示
した部材73と同じ形状の、石英製の円錐台の筒形の部
材を用いてエッチングを行った。部材73の高さは20m
m、厚さは3mm であり、下底面73bとウェーハ12表
面との距離が 1mmの高さになるように設置した。下底面
73bの内径を160mm に固定し、上底面73aの内径を
130 〜150mm の間で変化させたところ、エッチングレー
ト分布は±8 〜10% と第3、5実施例と同様な良好な分
布を見せた。
【0087】したがって、第3、5実施例と同様に、ウ
ェーハの位置ずれに対する許容度があることが確認され
た。また、この時、分布改善用の部材73のウェーハ処
理による透過率の変化をみたところ、250 枚をエッチン
グした時点で光の強度が雑音レベルまで下がった。した
がって、パーティクルの面からも改善効果があることが
確認できた。
【0088】この結果から、ECR型エッチング装置に
本発明の部材を用いても有効であることが確認できた。
分布改善用部材の形状としては、第1〜3実施例で示し
た形状以外にも考えられる。たとえば、第1、3実施例
を組み合わせて、円錐台形状の筒の上に平板をつけた
り、円錐台形状の筒の下に平板をつけることも可能であ
る。
【0089】エッチングされる基板よりも小さな開口と
大きな開口を有する筒であれば、図11に示すように、
断面が円弧形状だったり、だ円形状、小判型の形状、四
角形、三角形やくさび型になっているもの、あるいはこ
れらの組み合わされたものであっても、エッチングレー
ト分布の改善効果については、原理的に問題ない。しか
し、いずれの形状でも、反応副生成物の被着を防ぐた
め、角にまるみをつける必要がある。
【0090】第1〜6実施例では、被エッチング物は円
形のウェーハであり、分布改善用部材に開けた穴や開口
部の形も円形であった。エッチングレート分布が良好
で、位置ずれに対して余裕がある場合には、円形のまま
使用してもかまわない。しかし、通常は、オリエンテー
ションフラット(ファセット)の影響を考えて、ウェー
ハの外形と相似した形状の、穴や開口形状にするほうが
良い。
【0091】第1〜6実施例は、被エッチング物とし
て、Siウェーハ上のWSixを用いた場合を説明した。多結
晶SiやAl合金、シリコン酸化膜など、他の被エッチング
物をエッチングする場合には、エッチング種として、エ
ッチングガスのラジカル、イオンなど活性化したエッチ
ング種だけでなく、エッチングガスそのものが反応に寄
与することもある。
【0092】しかし、その場合でも本発明を適用できる
のは言うまでもない。また、ウェーハ上の被エッチング
物だけでなく、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Dis
play LCD)用の基板や、LSIのパターニングで用
いる、マスクやレチクルなどのエッチング工程にも適用
できる。その場合でも、エッチング分布改善用の部材の
開口形状や穴を、エッチングされる基板の外形と相似し
た形状にすればよいことは言うまでもない。
【0093】最後に、本発明は基板を水平に置く装置に
ついて述べているが、この場合に上とは、基板の被エッ
チング物のある面の方向を、下とはそれと反対の方向を
言っている。したがって、基板が垂直に支持される場合
や、基板の被エッチング面が下向きに支持される場合に
は、上下をそれぞれ読みかえて適用すればよいことは、
言うまでもない。
【0094】
【発明の効果】本発明では、ウェーハ基板などの被エッ
チング物を載置する支持台と、被エッチング物の周辺部
または上方に、エッチング分布改善用の部材を設置した
ドライエッチング装置を用いてエッチングを行う。分布
改善用の部材として、前記基板よりも大きな外形を有
し、かつ、前記基板の外形よりも小さな開口を有し、前
記基板面へ投影した投影面が前記基板の周縁部を覆うこ
とができる大きさを有する平板状部材を用いてエッチン
グする。
【0095】または、分布改善用部材として、前記基板
よりも大きな外形を有し、かつ、前記基板よりも小さな
開口を有する平板状部材に、基板の外形よりも大きな開
口を有する筒を接続し、該接続部分の断面形状の角がま
るみをもつ形状にし、前記基板面へ投影した投影面が前
記基板の周縁部を覆うことができる大きさを有する部材
を用いてエッチングする。
【0096】または、分布改善用部材として、ガス導入
側の開口部が前記基板の外形よりも小さく、かつ、基板
側の開口部が前記基板の外形よりも大きい筒状形状を有
し、前記基板へ投影した投影面が前記基板の周縁部を覆
うことができる大きさを有する部材を用いてエッチング
する。以上のいずれかの方法を用いてエッチングを行う
ことにより、エッチング分布の均一性を向上させ、基板
の位置ずれに対するエッチング分布劣化も抑えることが
できる。
【0097】また、反応副生成物が被着しにくくなり、
被着物を取り除くために、装置を止める周期を長くする
ことができる。したがって、製品の歩留りを上げること
ができ、かつ、装置のスループットを上げることがで
き、製品の生産性向上に寄与するところが大きい。ま
た、部材の材質としてセラミックスやサファイアを用い
ると、反応副生成物の被着量がさらに少なくなり、製品
の歩留り向上や装置のスループット向上、製品の生産性
向上に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の効果を示す原理図で、(A)は基板が
中央にある状態、(B)は基板が左にずれた状態であ
る。
【図2】本発明の第1〜4実施例で用いたドライ・エッ
チング装置の断面図である。
【図3】本発明の第1実施例で用いた分布改善用部材の
図で、(A)は平面図、(B)はX−X’面での断面図
である。
【図4】本発明の第1実施例で、分布改善用部材の内径
をかえたときのエッチングレート分布変化のグラフであ
る。
【図5】本発明の第1実施例で、分布改善用部材と基板
との距離を変えたときのエッチングレート分布変化のグ
ラフである。
【図6】本発明の第2実施例で用いた分布改善用部材の
図で、(A)は平面図、(B)、(C)はX−X’面で
の断面図である。
【図7】本発明の第3実施例で用いた分布改善用部材の
図で、(A)は平面図、(B)はX−X’面での断面図
である。
【図8】本発明の第2〜4実施例で用いた、別のドライ
・エッチング装置の断面図である。
【図9】本発明の第5実施例で用いた、有磁場RIE装
置の断面図である。
【図10】本発明の第6実施例で用いた、ECRエッチ
ング装置の断面図である。
【図11】本発明によるその他の分布改善用部材の断面
形状の例であり、(A)、(B)は円弧形状のもの、
(C)はだ円形状のもの、(D)は小判型形状のもの、
(E)は四角形形状のもの、(F)は三角形形状のも
の、(G)、(H)はくさび型形状のものである。
【図12】従来用いられていた、ドライ・エッチング装
置の断面図である。
【図13】従来用いられていた、分布改善用部材の図
で、(A)は平面図、(B)はX−X’面での断面図で
ある。
【図14】従来用いられていた分布改善用部材の、効果
を示す原理図である。
【図15】従来用いられていた分布改善用部材で、基板
の外径よりも部材の外径が小さい場合の効果を示す図で
ある。
【図16】従来用いられていた分布改善用部材で、基板
の外径よりも部材の外径が大きく、かつ、基板の外径と
部材の内径が、ほぼ同じ大きさのときの効果を示す図
で、(A)は基板が中央にある状態、(B)は基板が左
にずれた状態である。
【図17】従来用いられていた分布改善用部材で、基板
の外径よりも部材の内径が大きい場合の効果を示す図
で、(A)は基板が中央にある状態、(B)は基板が左
にずれた状態である。
【符号の説明】
11,91,111,141 エッチング室 2,12,92,112,142 被エッチング基板 3,13,33,63,73,93,113,143
エッチング分布改善用部材 14,14’,34,34’,64,64’,74,7
4’,94,94’ 114,114’,144,14
4’分布改善用部材支え 5,15,95,115,145 基板支持台 6,16,146 対向電極 17,97,117,147 ガス導入口 7a,17a,147a ガス導入孔 18,98,118,148 排気口 9,19,99,119,149 電極 20,100,120,150 高周波電源 21,101,121,151 電極、基板支持台
及び基板冷却用、冷却水配管 22,102,122,152 気密シール用Oリ
ング 23,103,153 基板搬送室 24,104,124,154 電極支持台 63a 分布改善用部材の
円板部 63b 分布改善用部材の
円筒部 63c 分布改善用部材の
円板部と円筒部の接続部のまるみ 73a 分布改善用部材の
上底面部 73b 分布改善用部材の
下底面部 105,105’,125,125’コイル 126 励起室 127 マイクロ波導入窓 128 マイクロ波導波管 129 じゃばら 130 ロードロック室 131 ロードロック室排
気口 132 ゲートバルブ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エッチングされる基板(2) の外形より大
    きな外形を有し、かつ、該基板(2) の外形よりも小さな
    開口を有し、前記基板(2) 面へ投影した投影面が前記基
    板(2) の周縁部を覆うことができる大きさを有する平板
    状部材(3) を、前記基板(2) の上部に配置した状態で、
    エッチングを行うための反応ガスを前記開口を介して前
    記基板(2) へ導入することを特徴とするドライ・エッチ
    ング方法。
  2. 【請求項2】 エッチングされる基板(2) の外形より大
    きな外形を有し、かつ、該基板(2) の外形よりも小さな
    開口を有する平板状部材に、前記基板(2) の外形よりも
    大きな開口を有する筒を接続し、該接続部分の断面形状
    の角がまるみをもつ形状にし、前記基板(2) 面へ投影し
    た投影面が前記基板(2) の周縁部を覆うことができる大
    きさを有する部材(3) を、前記部材(3) の筒側が前記基
    板(2)側に位置するように、前記基板(2) の上部に配置
    した状態で、エッチングを行うための反応ガスを前記開
    口を介して前記基板(2) へ導入することを特徴とするド
    ライ・エッチング方法。
  3. 【請求項3】 ガス導入側の開口部がエッチングされる
    基板(2) の外形よりも小さく、かつ、基板側の開口部が
    前記基板(2) の外形よりも大きい筒状形状を有し、前記
    基板(2) 面へ投影した投影面が前記基板(2) の周縁部を
    覆うことができる大きさを有する部材(3) を、前記基板
    (2) の上部に配置した状態で、エッチングを行うための
    反応ガスを前記開口を介して前記基板(2) へ導入するこ
    とを特徴とするドライ・エッチング方法。
  4. 【請求項4】 基板を支持する支持台と反応ガスを導入
    する手段とを有し、前記基板支持台と前記反応ガス導入
    手段との間に、エッチングされる基板(2) の外形より大
    きな外形を有し、かつ、該基板(2) の外形よりも小さな
    開口を有し、前記基板(2) 面へ投影した投影面が前記基
    板(2) の周縁部を覆うことができる大きさを有する平板
    の部材(3) が、配置してあることを特徴とするドライ・
    エッチング装置。
  5. 【請求項5】 基板(2) を支持する支持台と反応ガスを
    導入する手段とを有し、前記基板支持台と反応ガス導入
    手段との間に、エッチングされる基板(2) の外形より大
    きな外形を有し、かつ、該基板(2) の外形よりも小さな
    開口を有する平板状部材に、前記基板(2) の外形よりも
    大きな開口を有する筒を接続し、該接続部分の断面形状
    の角がまるみをもつ形状にし、前記基板(2) 面へ投影し
    た投影面が前記基板(2) の周縁部を覆うことができる大
    きさを有する部材(3) が、前記部材(3) の筒側が前記基
    板(2) 側に位置するように配置してあることを特徴とす
    るドライ・エッチング装置。
  6. 【請求項6】 基板(2) を支持する支持台と反応ガスを
    導入する手段とを有し、前記基板支持台と反応ガス導入
    手段との間に、ガス導入側の開口部がエッチングされる
    基板(2) の外形よりも小さく、かつ、基板側の開口部が
    前記基板(2)の外形よりも大きい筒状形状を有し、前記
    基板(2) 面へ投影した投影面が、前記基板(2) の周縁部
    を覆うことができる大きさを有する部材(3) が、配置し
    てあることを特徴とするドライ・エッチング装置。
  7. 【請求項7】 前記分布改善用部材(3) は、材質がセラ
    ミックスまたはサファイアで構成されていることを特徴
    とする、請求項4〜6記載のドライ・エッチング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008241293A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Univ Nagoya 原子分析装置

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JP2008241293A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Univ Nagoya 原子分析装置

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