JPH0774064A - 電解コンデンサ及びその封口体並びに封口体の製法 - Google Patents
電解コンデンサ及びその封口体並びに封口体の製法Info
- Publication number
- JPH0774064A JPH0774064A JP24048993A JP24048993A JPH0774064A JP H0774064 A JPH0774064 A JP H0774064A JP 24048993 A JP24048993 A JP 24048993A JP 24048993 A JP24048993 A JP 24048993A JP H0774064 A JPH0774064 A JP H0774064A
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- Japan
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- elastic body
- sealing body
- asphalt
- electrolytic capacitor
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- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 密閉構造を改良して駆動用電解液の透過揮散
を抑制し、高温における電気的性能の安定した電解コン
デンサを提供する。 【構成】 駆動用電解液を含浸したコンデンサ素子1の
陽極引出しリード線2、陰極引出しリード線3を弾性体
4のリード線挿通孔5に挿入し、これらを収納した金属
ケース8開口部を締付けて密閉した電解コンデンサにお
いて、少なくともリード線挿通孔5と陽極引出しリード
線2、陰極引出しリード線3間及び金属ケース8と弾性
体4間にアスファルト6が存在する電解コンデンサ。
を抑制し、高温における電気的性能の安定した電解コン
デンサを提供する。 【構成】 駆動用電解液を含浸したコンデンサ素子1の
陽極引出しリード線2、陰極引出しリード線3を弾性体
4のリード線挿通孔5に挿入し、これらを収納した金属
ケース8開口部を締付けて密閉した電解コンデンサにお
いて、少なくともリード線挿通孔5と陽極引出しリード
線2、陰極引出しリード線3間及び金属ケース8と弾性
体4間にアスファルト6が存在する電解コンデンサ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性体にアスファルト
層を形成して封口体とした電解コンデンサ及びその封口
体並びに封口体の製法に関わり、封口構造を改良し、密
閉性を向上させることを目的としたものである。
層を形成して封口体とした電解コンデンサ及びその封口
体並びに封口体の製法に関わり、封口構造を改良し、密
閉性を向上させることを目的としたものである。
【0002】
【従来の技術】一般にこの種電解コンデンサは、コンデ
ンサ素子から導出した引出しリード線を封口体としての
ゴム弾性体に貫通させた状態でコンデンサ素子を金属ケ
ースに収納し、この金属ケース開口部に配設したゴム弾
性体を締付けて封口していた。しかしながら、このよう
な構成からなる電解コンデンサは、高温で長時間使用す
ると、コンデンサ素子に含浸されている電解液が前記弾
性体を透過して徐々に蒸発揮散し、静電容量が減少する
問題があった。
ンサ素子から導出した引出しリード線を封口体としての
ゴム弾性体に貫通させた状態でコンデンサ素子を金属ケ
ースに収納し、この金属ケース開口部に配設したゴム弾
性体を締付けて封口していた。しかしながら、このよう
な構成からなる電解コンデンサは、高温で長時間使用す
ると、コンデンサ素子に含浸されている電解液が前記弾
性体を透過して徐々に蒸発揮散し、静電容量が減少する
問題があった。
【0003】このような問題を解決する手段として、特
開平3−106011号公報に開示された技術がある。
すなわち、図4に示すように封口体11の構造としてふ
っ素系樹脂12とゴム弾性体13からなる2層のシート
を打ち抜いて加工したものである。このような封口体1
1を形成する手段としては、予めふっ素系樹脂12にリ
ード線挿通孔14を打ち抜きしたものを成形金型(図示
せず)内に載置し、未加硫ゴムシートを重ねて成形加熱
処理してゴム弾性体13を成形し、このゴム弾性体13
の連結する部分をパンチ抜きして得るものであるため、
ふっ素系樹脂12のリード線挿通孔14を打ち抜きする
工程と、金型内に載置する工程と、更にゴム弾性体13
の連結部をパンチ抜きする工程が必要となり、封口体1
1の生産性に問題があり、経済的な技術とは言えなかっ
た。
開平3−106011号公報に開示された技術がある。
すなわち、図4に示すように封口体11の構造としてふ
っ素系樹脂12とゴム弾性体13からなる2層のシート
を打ち抜いて加工したものである。このような封口体1
1を形成する手段としては、予めふっ素系樹脂12にリ
ード線挿通孔14を打ち抜きしたものを成形金型(図示
せず)内に載置し、未加硫ゴムシートを重ねて成形加熱
処理してゴム弾性体13を成形し、このゴム弾性体13
の連結する部分をパンチ抜きして得るものであるため、
ふっ素系樹脂12のリード線挿通孔14を打ち抜きする
工程と、金型内に載置する工程と、更にゴム弾性体13
の連結部をパンチ抜きする工程が必要となり、封口体1
1の生産性に問題があり、経済的な技術とは言えなかっ
た。
【0004】また、ゴム弾性体13のパンチ抜きは高精
度の封口材を得ることが困難で、密閉後の電解コンデン
サの高温負荷試験における電気的性能が不安定になると
言う問題もあった。
度の封口材を得ることが困難で、密閉後の電解コンデン
サの高温負荷試験における電気的性能が不安定になると
言う問題もあった。
【0005】更に、このような封口体を用いた電解コン
デンサは、図5に示すようにコンデンサ素子15面に電
解液の透過しやすいゴム弾性体13が位置し、締付け部
がゴム弾性体13部でもあるので、ふっ素系樹脂12と
金属ケース16嵌合部の密着が不十分であり、矢印に示
す経路で電解液が透過揮散し易く、電解液の透過揮散防
止上必ずしも有効な技術とは言えなかった。なお、図中
17、18は引出しリード線である。
デンサは、図5に示すようにコンデンサ素子15面に電
解液の透過しやすいゴム弾性体13が位置し、締付け部
がゴム弾性体13部でもあるので、ふっ素系樹脂12と
金属ケース16嵌合部の密着が不十分であり、矢印に示
す経路で電解液が透過揮散し易く、電解液の透過揮散防
止上必ずしも有効な技術とは言えなかった。なお、図中
17、18は引出しリード線である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、封口体を用
いた電解コンデンサにおける電解液の透過揮散を防止
し、高温負荷試験においても電気的特性が安定な電解コ
ンデンサを提供しようとするものである。
いた電解コンデンサにおける電解液の透過揮散を防止
し、高温負荷試験においても電気的特性が安定な電解コ
ンデンサを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明になる電解コンデ
ンサは、駆動用電解液を含浸し引出しリード線を導出し
たコンデンサ素子と、このリード線を貫通したリード線
挿通孔を有する封口体と、前記コンデンサ素子及び封口
体を収納した金属ケースとを具備し、この金属ケース開
口部に挿入した前記封口体を金属ケースを締付けて密閉
した電解コンデンサにおいて、少なくともリード線挿通
孔とリード線間及び金属ケースと封口体間にアスファル
トが存在することを特徴としたものであり、前記封口体
は、少なくともその外周面及びリード線挿通孔の内面を
アスファルトでコーティングされていて、また、この封
口体は、溶剤に溶かしたアスファルトに封口体を浸漬又
は塗布した後乾燥して製造されるものである。
ンサは、駆動用電解液を含浸し引出しリード線を導出し
たコンデンサ素子と、このリード線を貫通したリード線
挿通孔を有する封口体と、前記コンデンサ素子及び封口
体を収納した金属ケースとを具備し、この金属ケース開
口部に挿入した前記封口体を金属ケースを締付けて密閉
した電解コンデンサにおいて、少なくともリード線挿通
孔とリード線間及び金属ケースと封口体間にアスファル
トが存在することを特徴としたものであり、前記封口体
は、少なくともその外周面及びリード線挿通孔の内面を
アスファルトでコーティングされていて、また、この封
口体は、溶剤に溶かしたアスファルトに封口体を浸漬又
は塗布した後乾燥して製造されるものである。
【0008】
【作用】本発明になる電解コンデンサでは、リード線と
封口体のリード線挿通孔間及び封口体と金属ケース開口
部間に粘着力の大きなアスファルトが存在するので、こ
のアスファルトがリード線、金属ケース、封口体などの
表面の傷や凹凸を埋め、駆動用電解液が図5に示す矢印
の経路で透過揮散又は液漏れすることを防止することが
できる。
封口体のリード線挿通孔間及び封口体と金属ケース開口
部間に粘着力の大きなアスファルトが存在するので、こ
のアスファルトがリード線、金属ケース、封口体などの
表面の傷や凹凸を埋め、駆動用電解液が図5に示す矢印
の経路で透過揮散又は液漏れすることを防止することが
できる。
【0009】この作用は、アスファルトの軟化点が高
く、弾性が大で、温度変化による硬度変化が小さく、水
や空気、日光などによる変質劣化も少なく、かつ衝撃に
対しても抵抗力が強いという性質を利用することによっ
て得られるものである。
く、弾性が大で、温度変化による硬度変化が小さく、水
や空気、日光などによる変質劣化も少なく、かつ衝撃に
対しても抵抗力が強いという性質を利用することによっ
て得られるものである。
【0010】そして、アスファルトは、トルエン等の有
機溶剤に溶かすことができるので、これに封口体を浸漬
し、あるいは塗布して乾燥するという簡易な手段で本発
明に使用する封口体を得ることができる。
機溶剤に溶かすことができるので、これに封口体を浸漬
し、あるいは塗布して乾燥するという簡易な手段で本発
明に使用する封口体を得ることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1に示すようにアルミニウム陽極はくとアルミニウム陰
極はく間にセパレータを介在して巻回したコンデンサ素
子1に駆動用電解液を含浸し、このコンデンサ素子1の
陽極引出しリード線2及び陰極引出しリード線3を貫通
させてイソブチレン・イソプレン(IIRと称する)又
はエチレンプロピレンターポリマー(EPTと称する)
などからなる封口体7を配する。この封口体7は、図2
に示すように前記IIR又はEPTなどからなる弾性体
4にリード線挿通孔5及び弾性体4の外周面及びリード
線挿通孔5に形成したアスファルト6層からなる。アス
ファルト6層は、弾性体4をブローンアスファルト10
%トルエン溶液に浸漬し、乾燥して形成した。しかる
後、コンデンサ素子1をアルミニウムからなる金属ケー
ス8に収容し、この金属ケース8の開口部内壁に封口体
7を挿入し、この封口体7が位置する箇所を外側から締
付けることによって密閉してなるものである。
1に示すようにアルミニウム陽極はくとアルミニウム陰
極はく間にセパレータを介在して巻回したコンデンサ素
子1に駆動用電解液を含浸し、このコンデンサ素子1の
陽極引出しリード線2及び陰極引出しリード線3を貫通
させてイソブチレン・イソプレン(IIRと称する)又
はエチレンプロピレンターポリマー(EPTと称する)
などからなる封口体7を配する。この封口体7は、図2
に示すように前記IIR又はEPTなどからなる弾性体
4にリード線挿通孔5及び弾性体4の外周面及びリード
線挿通孔5に形成したアスファルト6層からなる。アス
ファルト6層は、弾性体4をブローンアスファルト10
%トルエン溶液に浸漬し、乾燥して形成した。しかる
後、コンデンサ素子1をアルミニウムからなる金属ケー
ス8に収容し、この金属ケース8の開口部内壁に封口体
7を挿入し、この封口体7が位置する箇所を外側から締
付けることによって密閉してなるものである。
【0012】以上のように構成してなる電解コンデンサ
は、駆動用電解液に接する封口体7とリード線2、3及
び金属ケース8との間に粘着力の大きいブローンアスフ
ァルト6が存在しているため、駆動用電解液がリード線
2、3とリード線挿通孔5間や、封口体7と金属ケース
8の締付け部間で遮断された状態となり、外部への透過
揮散又は液漏れを防止できる。よって、気密性良好にし
て高温負荷試験における電気的性能の安定した信頼性の
高い電解コンデンサを得ることができる。
は、駆動用電解液に接する封口体7とリード線2、3及
び金属ケース8との間に粘着力の大きいブローンアスフ
ァルト6が存在しているため、駆動用電解液がリード線
2、3とリード線挿通孔5間や、封口体7と金属ケース
8の締付け部間で遮断された状態となり、外部への透過
揮散又は液漏れを防止できる。よって、気密性良好にし
て高温負荷試験における電気的性能の安定した信頼性の
高い電解コンデンサを得ることができる。
【0013】なお、前記実施例では、弾性体4をブロー
ンアスファルト10%トルエン溶液に浸漬し、乾燥して
アスファルト6層を形成した場合について述べたが、ト
ルエンに溶解したブローンアスファルトを弾性体4に塗
布し乾燥してアスファルト6層を形成したものでもよ
い。
ンアスファルト10%トルエン溶液に浸漬し、乾燥して
アスファルト6層を形成した場合について述べたが、ト
ルエンに溶解したブローンアスファルトを弾性体4に塗
布し乾燥してアスファルト6層を形成したものでもよ
い。
【0014】次に、実施例と従来例との特性比較につい
て述べる。まず、封口体構造の違いによる駆動用電解液
の透過揮散の状態について述べる。
て述べる。まず、封口体構造の違いによる駆動用電解液
の透過揮散の状態について述べる。
【0015】(実施例A)γ−ブチロラクトンを溶媒と
した駆動用電解液を外径6mm×長さ11mmのアルミ
ニウムケースに入れ、このケース開口部に封口体を嵌め
込み、ケースの封口体との当接部を外側から締付けて密
閉した。封口体はブローンアスファルト10%トルエン
溶液にEPTからなる弾性体を浸漬・乾燥したものを使
用したので、弾性体の全面及びリード線挿通孔にアスフ
ァルト層が形成されているものである。
した駆動用電解液を外径6mm×長さ11mmのアルミ
ニウムケースに入れ、このケース開口部に封口体を嵌め
込み、ケースの封口体との当接部を外側から締付けて密
閉した。封口体はブローンアスファルト10%トルエン
溶液にEPTからなる弾性体を浸漬・乾燥したものを使
用したので、弾性体の全面及びリード線挿通孔にアスフ
ァルト層が形成されているものである。
【0016】(実施例B)γ−ブチロラクトンを溶媒と
した駆動用電解液を外径6mm×長さ11mmのアルミ
ニウムケースに入れ、このケース開口部に封口体を嵌め
込み、ケースの封口体との当接部を外側から締付けて密
閉した。封口体はブローンアスファルト10%トルエン
溶液をEPTからなる弾性体のリード線挿通孔及び外周
面に塗布・乾燥したものを使用したので、弾性体の外周
面及びリード線挿通孔にアスファルト層が形成されてい
るものである。
した駆動用電解液を外径6mm×長さ11mmのアルミ
ニウムケースに入れ、このケース開口部に封口体を嵌め
込み、ケースの封口体との当接部を外側から締付けて密
閉した。封口体はブローンアスファルト10%トルエン
溶液をEPTからなる弾性体のリード線挿通孔及び外周
面に塗布・乾燥したものを使用したので、弾性体の外周
面及びリード線挿通孔にアスファルト層が形成されてい
るものである。
【0017】(従来例)γ−ブチロラクトンを溶媒とし
た駆動用電解液を外径6mm×長さ11mmのアルミニ
ウムケースに入れ、このケース開口部に弾性体を嵌め込
み、ケースの弾性体との当接部を外側から締付けて密閉
した。この弾性体には特に処理を施していない。
た駆動用電解液を外径6mm×長さ11mmのアルミニ
ウムケースに入れ、このケース開口部に弾性体を嵌め込
み、ケースの弾性体との当接部を外側から締付けて密閉
した。この弾性体には特に処理を施していない。
【0018】上記実施例A、実施例B及び従来例によっ
て作製した試料各100個について125℃−500時
間放置後の重量変化率を調査した結果、従来例が−60
%で、かつ電解液の漏洩が5個発生したのに対し、実施
例Aは−3%、実施例Bは−6%であり、ともに電解液
の漏洩は発生せず、電解液の透過揮散抑制効果の優れて
いることが実証された。
て作製した試料各100個について125℃−500時
間放置後の重量変化率を調査した結果、従来例が−60
%で、かつ電解液の漏洩が5個発生したのに対し、実施
例Aは−3%、実施例Bは−6%であり、ともに電解液
の漏洩は発生せず、電解液の透過揮散抑制効果の優れて
いることが実証された。
【0019】次に試作したコンデンサの高温寿命特性に
ついて述べる。試作コンデンサは、前記実施例A、実施
例B及び従来例に準じて次のようにして作製した。
ついて述べる。試作コンデンサは、前記実施例A、実施
例B及び従来例に準じて次のようにして作製した。
【0020】(実施例A1)γ−ブチロラクトンを溶媒
とした駆動用電解液をコンデンサ素子に含浸し、定格5
0V−22μFのコンデンサ素子を作製した。このコン
デンサ素子から引出した陽極引出しード線と陰極引出し
リード線とを封口体のリード線挿通孔に挿入した。封口
体はブローンアスファルト10%トルエン溶液にEPT
からなる弾性体を浸漬・乾燥したものを使用したので、
弾性体の全面及びリード線挿通孔にアスファルト層が形
成されているものである。このコンデンサ素子及び封口
体を外径6mm×長さ11mmのアルミニウムケースに
収納し、ケースの封口体との当接部を外側から締付けて
密閉した。
とした駆動用電解液をコンデンサ素子に含浸し、定格5
0V−22μFのコンデンサ素子を作製した。このコン
デンサ素子から引出した陽極引出しード線と陰極引出し
リード線とを封口体のリード線挿通孔に挿入した。封口
体はブローンアスファルト10%トルエン溶液にEPT
からなる弾性体を浸漬・乾燥したものを使用したので、
弾性体の全面及びリード線挿通孔にアスファルト層が形
成されているものである。このコンデンサ素子及び封口
体を外径6mm×長さ11mmのアルミニウムケースに
収納し、ケースの封口体との当接部を外側から締付けて
密閉した。
【0021】(実施例B1)γ−ブチロラクトンを溶媒
とした駆動用電解液をコンデンサ素子に含浸し、定格5
0V−22μFのコンデンサ素子を作製した。このコン
デンサ素子から引出した陽極引出しリード線と陰極引出
しリード線とを封口体のリード線挿通孔に挿入した。封
口体はブローンアスファルト10%トルエン溶液をEP
Tからなる弾性体のリード線挿通孔及び外周面に塗布・
乾燥したものを使用したので、弾性体の外周面及びリー
ド線挿通孔にアスファルト層が形成されているものであ
る。このコンデンサ素子及び封口体を外径6mm×長さ
11mmのアルミニウムケースに収納し、ケースの封口
体との当接部を外側から締付けて密閉した。
とした駆動用電解液をコンデンサ素子に含浸し、定格5
0V−22μFのコンデンサ素子を作製した。このコン
デンサ素子から引出した陽極引出しリード線と陰極引出
しリード線とを封口体のリード線挿通孔に挿入した。封
口体はブローンアスファルト10%トルエン溶液をEP
Tからなる弾性体のリード線挿通孔及び外周面に塗布・
乾燥したものを使用したので、弾性体の外周面及びリー
ド線挿通孔にアスファルト層が形成されているものであ
る。このコンデンサ素子及び封口体を外径6mm×長さ
11mmのアルミニウムケースに収納し、ケースの封口
体との当接部を外側から締付けて密閉した。
【0022】(従来例1)γ−ブチロラクトンを溶媒と
した駆動用電解液をコンデンサ素子に含浸し、定格50
V−22μFのコンデンサ素子を作製した。このコンデ
ンサ素子から引出した陽極引出しリード線と陰極引出し
リード線とをEPTからなる弾性体のリード線挿通孔に
挿入した。この弾性体には特に処理を施していない。こ
のコンデンサ素子及び弾性体を外径6mm×長さ11m
mのアルミニウムケースに収納し、ケースの弾性体との
当接部を外側から締付けて密閉した。
した駆動用電解液をコンデンサ素子に含浸し、定格50
V−22μFのコンデンサ素子を作製した。このコンデ
ンサ素子から引出した陽極引出しリード線と陰極引出し
リード線とをEPTからなる弾性体のリード線挿通孔に
挿入した。この弾性体には特に処理を施していない。こ
のコンデンサ素子及び弾性体を外径6mm×長さ11m
mのアルミニウムケースに収納し、ケースの弾性体との
当接部を外側から締付けて密閉した。
【0023】以上のようにして作製した試料各100個
について、125℃中で3000時間定格電圧を印加し
た寿命試験の結果、静電容量変化率は図3に示す通りで
あった。
について、125℃中で3000時間定格電圧を印加し
た寿命試験の結果、静電容量変化率は図3に示す通りで
あった。
【0024】図3からも明らかなように、実施例A1及
び実施例B1は、従来例1に比して静電容量変化率が小
さく、明らかな差異が認められる。よって、高温におけ
る特性変化が小さく、長寿命・高信頼性のコンデンサを
提供できる。。
び実施例B1は、従来例1に比して静電容量変化率が小
さく、明らかな差異が認められる。よって、高温におけ
る特性変化が小さく、長寿命・高信頼性のコンデンサを
提供できる。。
【0025】なお、上記実施例では、ブローンアスファ
ルトを使用した場合について述べたが、ストレートアス
ファルトなど他のアスファルトを用いても同様な効果を
得ることができる。
ルトを使用した場合について述べたが、ストレートアス
ファルトなど他のアスファルトを用いても同様な効果を
得ることができる。
【0026】また実施例では、アスファルト層を弾性体
に予め形成した封口体を使用した場合について述べた
が、ケース開口部をアスファルト溶液に浸漬したもの
や、ケース内壁に塗布したりしたケースを用いても実施
例と同様な効果を得ることができる。
に予め形成した封口体を使用した場合について述べた
が、ケース開口部をアスファルト溶液に浸漬したもの
や、ケース内壁に塗布したりしたケースを用いても実施
例と同様な効果を得ることができる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、弾性体にアスファルト
層を形成した封口体などを用いてリード線と弾性体間や
弾性体とケース間にアスファルトを存在させることによ
って、コンデンサ素子に含浸した駆動用電解液の透過揮
散を抑制することができるので、気密性に優れ、高温負
荷試験における電気的性能が安定した信頼性の高い電解
コンデンサを得ることができる。
層を形成した封口体などを用いてリード線と弾性体間や
弾性体とケース間にアスファルトを存在させることによ
って、コンデンサ素子に含浸した駆動用電解液の透過揮
散を抑制することができるので、気密性に優れ、高温負
荷試験における電気的性能が安定した信頼性の高い電解
コンデンサを得ることができる。
【図1】本発明の電解コンデンサの実施例を示す断面
図。
図。
【図2】本発明の固体電解コンデンサに使用する封口体
を示す断面図。
を示す断面図。
【図3】静電容量変化率を示す特性図。
【図4】従来例に使用する弾性体を示す断面図。
【図5】従来例の電解コンデンサを示す断面図。
1 コンデンサ素子 2 陽極引出しリード線 3 陰極引出しリード線 4 弾性体 5 リード線挿通孔 6 アスファルト 7 封口体 8 金属ケース
Claims (4)
- 【請求項1】 駆動用電解液を含浸し引出しリード線を
導出したコンデンサ素子と、このリード線を貫通したリ
ード線挿通孔を有する弾性体と、前記コンデンサ素子及
び弾性体を収納した金属ケースとを具備し、この金属ケ
ース開口部に挿入した前記弾性体を金属ケースを締付け
て密閉した電解コンデンサにおいて、少なくともリード
線挿通孔とリード線間及び金属ケースと弾性体間にアス
ファルトが存在することを特徴とする電解コンデンサ。 - 【請求項2】 前記弾性体として、少なくともその外周
面及びリード線挿通孔の内面にアスファルトをコーティ
ングした封口体を使用したことを特徴とする請求項1記
載の電解コンデンサ。 - 【請求項3】 リード線挿通孔を有する弾性体からな
り、少なくとも外周面及びリード線挿通孔の内面にアス
ファルト層を形成したことを特徴とする電解コンデンサ
の封口体。 - 【請求項4】 溶剤に溶かしたアスファルトに弾性体を
浸漬又は塗布した後乾燥することを特徴とする電解コン
デンサの封口体の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24048993A JPH0774064A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 電解コンデンサ及びその封口体並びに封口体の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24048993A JPH0774064A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 電解コンデンサ及びその封口体並びに封口体の製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0774064A true JPH0774064A (ja) | 1995-03-17 |
Family
ID=17060277
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24048993A Pending JPH0774064A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 電解コンデンサ及びその封口体並びに封口体の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0774064A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009059780A (ja) * | 2007-08-30 | 2009-03-19 | Hitachi Aic Inc | 電解コンデンサ |
-
1993
- 1993-08-31 JP JP24048993A patent/JPH0774064A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009059780A (ja) * | 2007-08-30 | 2009-03-19 | Hitachi Aic Inc | 電解コンデンサ |
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