JPH0773673B2 - 触媒反応装置 - Google Patents

触媒反応装置

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JPH0773673B2
JPH0773673B2 JP60115376A JP11537685A JPH0773673B2 JP H0773673 B2 JPH0773673 B2 JP H0773673B2 JP 60115376 A JP60115376 A JP 60115376A JP 11537685 A JP11537685 A JP 11537685A JP H0773673 B2 JPH0773673 B2 JP H0773673B2
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、1種もしくは2種以上の流体を攪拌、混合
させつつ、化学的、生物学的反応を進行、促進させる触
媒反応装置に関する。
従来、1種もしくは2種以上の流体を攪拌、混合させる
反応装置としては、中空の円筒形管内に多数の屈曲した
シート様エレメントが点接触して複数個直列に通路管内
に挿入、配列してなる混合用具(特公昭44−8290号)又
は筒状の通路管内に通路管と一体成形により設けられこ
の通路管の内側部分を仕切って複数個の流体通路を形成
する螺旋状の羽根とを夫々有する複数個のミキシングエ
レメントを所定の角度をなすように配置してなる流体混
合器(特開昭58−128134号)等が「静止型管内混合器」
として知られている。
この発明は欺かる技術的背景のもとになされたものであ
って、通路管及び羽根体に触媒を担持させて、攪拌、混
合プロセスと触媒反応プロセスを同一装置内で瞬時に行
う、構造が簡素で製造が容易であり、連続的に均一混
合、均一反応が達成出来る化学的、生物学的反応の各種
工学に応用可能な新規な触媒反応装置を提供することを
目的とする。
この発明に係る触媒反応装置は、気相、液相の均一反
応、気−液相、気−固相、気−液−固相などの1種もし
くは2種以上の流体の触媒反応に利用可能である。
この発明に係る触媒反応装置は、触媒作用を有する通路
管内の長手方向に螺旋状にねじられた複数個の触媒作用
を有する羽根体を有し、隣り合う羽根体の端縁どおしを
交差させて配置したことを特徴とするものである。
以下、添付の図面を参照して、この発明の実施例につ
き、具体的に説明する。第1図乃至第4図は、触媒反応
装置の羽根体を示す。第1図示す90゜右回転型羽根体1
は長手方向に螺旋状にねじられている。羽根体1は通路
管5の内側の半径方向断面を2分割し、通路管5の長手
方向に時計方向に90゜だけ回転している。第2図には90
゜左回転型羽根体2が示されている。この羽根体2は、
円筒状の通路管5の内部に設けられその長手方向に反時
計方向に90゜だけ螺旋状にねじられている。第3図に示
す180゜右回転型羽根体3及び第4図に示す180゜左回転
型羽根体4は、通路管5の長手方向に螺旋状にねじられ
ており、羽根体3及び4は夫々時計方向及び反時計方向
に回転している。これらの羽根体1〜4においては、例
えば射出成形法、押出し成形法又はロストワックス鋳造
法、粉末成形法等により、容易に製造することができ
る。各羽根体1〜4及び通路管5は、ステンレス等の金
属材料、プラスチック材料又はセラミック材料又はそれ
ら材料の複合材料等から製造される。この場合に、多孔
質のステンレス材料、プラスチック材料、セラミック材
料又はそれらの複合材料等を使用して形成するのが好ま
しい。通路管及び羽根体に担持される触媒としては、例
えば白金等の貴金属単体またはアルカリ金属塩、アルカ
リ土類金属塩、モリブテン酸塩もしくは銀塩等の金属
塩、希土類元素の可溶性塩などが使用される。これらの
金属塩は、通常水溶液として用いられ、これら触媒担持
溶液に通路管及び羽根体を所要回数浸漬し乾燥したの
ち、または所要量溶液をスプレーなどにより通路管及び
羽根体に塗布し乾燥したのち、焼成することによって担
持される。あるいは、金属材料を加熱、蒸発、凝固させ
て金属微粒子を担持してもよい。または、触媒作用を有
する酵素、微生物などを担持もしくは固定化して使用し
てもよい。この場合に、多孔質材料で形成された通路管
及び羽根体はあらかじめ製造されている微生物中に浸し
つつ微生物を吸着させたり、反応のスタートする植菌段
階から微生物と通路管及び羽根体とを接触させ、培養の
進行とともに吸着させることも可能である。通路管5内
に配設される羽根体の連結点においては、羽根体どおし
を溶接又はロー付等により固定してもよいが、羽根体と
通路管5の内周面とを溶直もしくは接着して固定しても
よい。又、羽根体の軸方向端部の中心部に軸方向に凹溝
を形成して隣接する羽根体を嵌合して互いに接合して通
路管5内に配設してもよい。又、複数個の羽根体を一体
成形して通路管5内に配設してもよい。
次に、このような羽根体を組み合わせて構成される触媒
反応装置について説明する。第5図は、90゜右回転型羽
根体1と、90゜左回転型羽根体2とを組み合わせた触媒
反応装置6を示す。この触媒反応装置6は、羽根体1を
2個連結し、次いで羽根体2を2個連結し、更に羽根体
1を2個連結するというようにして、複数個の羽根体を
連結したものである。各隣接する羽根体の端縁どおしは
直交させてある。このような触媒反応装置の長手方向を
流体源に向けて設置すると、流体が通路管5内の羽根体
1又は2により仕切られた通路を螺旋状に通流し、各羽
根体の連結点において流体は2分割されながら、通路管
中央付近の流体は通路管壁へ、通路管壁付近の流体は通
路中央へと交互に層が転位しつつ他方の通路を通流して
きた流体と混合される。而して、流体が通路を通流する
間に、螺旋状の羽根体の面に沿って回転する流体は通路
管及び羽根体に触媒作用によって反応が促進される。こ
のようにして、流体が螺旋状の羽根体により仕切られた
通路を通流し、合流、分割作用を受けて攪拌混合をしな
がら触媒反応が均一に効率よく行われる。更に、通路管
を通気性を有する多孔質材料等で形成することにより、
通路管内部においても流体が通流して反応が促進され
る。
各羽根体の組み合わせは種々設定することが可能である
が、その代表例を第6図から第7図に示す。第6図の触
媒反応装置7は、羽根体1と羽根体2とを交互に配置
し、その羽根体1及び2の端縁どおしを直交させたもの
である。第7図の触媒反応装置8は、180゜回転型の羽
根体3及び4を交互に配置し、その羽根体3及び4の端
縁どおしを直交させたものである。
なお、これらの各触媒反応装置における触媒反応効果を
一層高めるために、第8図に示す如く、例えば触媒反応
装置6をその半径方向に多数並置して束状に構成すれば
よい。この場合に、各触媒反応装置6間の隙間は、各通
路管の構成材料又は接着剤等で充填させてもよい。さら
に、より一層効果的に反応促進のために、第9図に示し
た如く、円柱状の通路管11のその長手方向に、複数の通
路孔を設けて、これらの通路孔に各羽根体を配置して構
成してもよい。なお、この場合、通路管は円柱状である
が、本発明触媒反応装置の適用個所に応じて、様々な形
状、例えば、直方体、三角形状、六角形状等の形状を採
用することは可能である。
上述の如く構成される触媒反応装置を、自動車の排ガス
浄化装置12として使用する場合は、第10図に示す如く、
排ガス管の途中に排ガス浄化装置12を設置し、排ガスを
触媒反応装置6内に通流させればよい。この場合に、各
羽根体及び通路管を触媒作用のある金属材料、セラミッ
ク材料等で形成することにより、排ガスが触媒反応装置
6内を通流する間に、通気を阻害されることなく、排ガ
ス中の窒素酸化物(NOx)等を除去することができる。
更に、排ガス中のカーボン等の微粒子を捕集浄化するこ
とも可能であり、又消音効果も有する。又、排ガス洗浄
装置13として使用する場合は、第11図に示す如く、排ガ
ス14と洗浄水15を触媒反応装置6内に向流して通流させ
ればよい。この場合に、洗浄水15はスプレー又は霧化す
ることにより、洗浄効果はより良くなる。又、排ガス14
と洗浄水15とを触媒反応装置6内に並流して通流させて
もよい。更に、バイオリアクター16として使用する場合
は、第12図に示す如く、微生物又は固定化酵素を担持し
てなる触媒反応装置10を反応槽17内に配置して、原液18
を触媒反応装置10内に通流させればよい。好気性菌体を
固定化して使用する場合は、空気又は酸素を原液18と共
に触媒反応装置10内に通流させればよい。
以上詳細に説明した如く、この発明によれば、攪拌混合
効果を有し、反応効果が高く製造が容易である触媒反応
装置を得ることができる。各羽根体の直径及び長さ等の
寸法又ねじれ角度は任意に設定することができ、流体の
種類により適切なものを選択可能である。また、羽根体
は上記実施例の如く2分割通路型のものに限らず、例え
ば羽根体が通路管の内側を3分割し、長手方向に60゜又
は120゜だけ螺旋回転する型式のものを使用することも
可能であり、これにより反応効果を一層高めることがで
きる。又、羽根体と隣接する羽根体との間に通路管と同
一の内径を有する円筒状のスペーサを介装してもよい。
なお、上記実施例においては、羽根体は螺旋状にねじら
れているが、通路管内に流体通路の構成によって、レイ
ノルズ数の広範囲にわたって流体の混合ができると共
に、機械的可動部を持たない流体通路構造体を形成して
なる形状でもよい。又、1個の羽根体と通路管を一体成
形して形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は羽根体の正面図、第5図乃至第7図
は触媒反応装置の模式図、第8図乃至第12図は触媒反応
装置の適用例を示す模式図である。 1,2,3,4……羽根体、5,11……通路管、6,7,8,9,10……
触媒反応装置。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通路管内に、長手方向に螺旋状にねじられ
    た複数個の羽根体を、隣り合う羽根体の端縁どおしを交
    差させて配置して構成され、前記通路管及び羽根体は多
    孔質材料で成形され、触媒材料が担持されていることを
    特徴とする触媒反応装置。
  2. 【請求項2】前記触媒材料は、金属材料、酵素又は微生
    物であることを特徴とする請求項1に記載の触媒反応装
    置。
  3. 【請求項3】通路管内に、長手方向に螺旋状にねじられ
    た複数個の羽根体を、隣り合う羽根体の端縁どおしを交
    差させて配置して構成され、前記通路管及び羽根体には
    その厚さ方向に複数個の孔が穿設されており、、触媒材
    料が担持されていることを特徴とする触媒反応装置。
  4. 【請求項4】前記触媒材料は、金属材料、酵素又は微生
    物であることを特徴とする請求項3に記載の触媒反応装
    置。
JP60115376A 1985-05-30 1985-05-30 触媒反応装置 Expired - Lifetime JPH0773673B2 (ja)

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Title
▲あき▼原新吾「静止型混合器−基礎と応用−」(昭56−9−30)日刊工業新聞社P.2−6,75−79

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