JP6076841B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。詳しくは、内燃機関の排気通路内に供給された還元剤と排気とを混合するミキサを備えた内燃機関の排気浄化装置に関する。
従来、内燃機関(以下、「エンジン」ともいう。)の排気管内に選択還元触媒を設け、選択還元触媒の上流側の排気管から還元剤を供給することにより、NOxを浄化する技術が知られている。この技術では、通常、排気管内を流通する排気と、供給された還元剤とを混合するためのミキサが排気管内に設けられる。具体的には、例えば排気管の上流側にミキサを設け、このミキサにより旋回流を発生させることで、NHガス等の還元剤と排気とを混合させる技術が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
ところで、エンジンは車両前方のエンジンルーム内に設けられ、排気管は、エンジンの排気ポートから延び、車両の床下に沿って車両の後方端部に至る。従って、排気管は、その構造上、エンジンルーム内のエンジン区間と、エンジンルーム外の床下区間とに分けられる。エンジン区間内は、エンジンからこの区間に至る排気管を流通する排気の放熱が小さく、また高温のエンジンまでの距離が短くエンジンの熱によって暖められることから、比較的高温に維持される。
ところが、エンジンルーム内には、エンジンの他、吸気系や燃料噴射系の各種装置が配置される。加えて、粒子状物質を捕集するフィルタが、捕集した粒子状物質を燃焼除去する再生処理を適宜行う必要性から、エネルギー効率が有利になるようにエンジン区間内に優先的に配置される。従って、選択還元触媒は、配置の自由度が高い床下区間内に配置される場合が多い。
しかしながら、床下区間内は、エンジン区間からこの区間に至る排気管を流通する排気の放熱が大きく、またエンジンまでの距離が長くエンジンの熱によって暖められないことから、エンジン区間よりも低温に維持される。このため、選択還元触媒の温度がNOxを還元するのに適した温度に達しない場合がある。
そこで、フィルタに選択還元触媒を担持させたうえで、このフィルタをエンジン区間内に配置することが考えられる。これにより、狭いエンジン区間内を有効に利用できるとともに、選択還元触媒に流入する排気の温度が選択還元触媒の活性温度域に早期に到達するため、NOx浄化率を改善できる。また、車両の床下に配置する排気系の各種装置が廃止され、コストを低減できる。
特開2009−121396号公報 特開2010−71240号公報
しかしながら、選択還元触媒を狭いエンジン区間内に配置した場合には、選択還元触媒とその上流側に設けられるミキサとの距離を十分に確保できない。そのため、上流側のミキサで排気の流れを形成し、還元剤と排気とを均一に混合させる技術は従来から多数あるものの、より近距離で還元剤と排気とを均一に混合させるためには、更なる改善の余地がある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来よりも近距離で還元剤と排気とを均一に混合できる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、内燃機関(例えば、後述のエンジン)の排気通路(例えば、後述の排気管11)に設けられ、当該排気通路内に還元剤を供給する還元剤供給手段(例えば、後述のインジェクタ20)と、当該還元剤供給手段よりも下流側の排気通路に設けられ、前記還元剤供給手段により供給された還元剤により排気を浄化する排気浄化手段(例えば、後述の下流触媒コンバータ4)と、前記還元剤供給手段と前記排気浄化手段の間の排気通路に設けられ、前記還元剤供給手段により供給された還元剤と排気とを混合するミキサ(例えば、後述のミキサ3)と、を備える内燃機関の排気浄化装置(例えば、後述の排気浄化装置10)であって、前記ミキサは、下流側に向かうに従い拡径する無底で中空の略円錐形状を有する第1部材(例えば、後述の第1部材31)と、当該第1部材の内側に前記第1部材の内壁面との間に隙間を有して設けられ、下流側に向かうに従い拡径する無底で中空の、前記第1部材よりも直径が小さい略円錐形状を有する第2部材(例えば、後述の第2部材32)と、を備え、前記第1部材及び前記第2部材は、互いに同一軸線(例えば、後述の軸線X)上に設けられるとともに、各頂点部には貫通孔(例えば、後述の貫通孔310,320)が形成され、前記還元剤供給手段は、前記軸線上から前記貫通孔を介して還元剤を供給することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置を提供する。
本発明では、いずれも下流側に向かうに従い拡径する無底で中空の略円錐形状を有し、互いに直径が異なる第1部材及び第2部材により、ミキサを構成する。具体的には、第1部材よりも直径が小さい第2部材を、第1部材の内側に第1部材の内壁面との間に隙間を設けて配置し、互いに同一軸線上となるように両部材を配置する。さらには、両部材の各頂点部に貫通孔を形成し、軸線上からこれら貫通孔を介して、還元剤を供給する。
これにより、各頂点部に形成された貫通孔を介して供給された還元剤は、略円錐形状の第1部材及び第2部材を通って下流側に流入する排気によって、排気中への拡散が促進される。従って、この発明によれば、従来よりも近距離で還元剤と排気とを均一に混合できる。
前記第2部材の側面部には、少なくとも1つの貫通孔(例えば、後述の貫通孔321)が形成されていることが好ましい。
この発明では、内側に配置された第2部材の側面部に、少なくとも1つの貫通孔を形成する。これにより、各頂点部を介して供給された還元剤は、第2部材の側面部に形成された貫通孔から流入する排気によって、排気中への拡散が促進される。従って、この発明によれば、従来よりも近距離で還元剤と排気をより均一に混合できる。
また、第2部材の側面部に貫通孔を形成することで、圧損をより低減することもできる。
前記第1部材の側面部には、少なくとも1つの貫通孔(例えば、後述の貫通孔311,312)が形成されていることが好ましい。
この発明では、外側に配置された第1部材の側面部に、少なくとも1つの貫通孔を形成する。これにより、各頂点部を介して供給された還元剤は、第1部材の側面部に形成された貫通孔から流入し、第2部材を通って下流側に流入する排気によって、排気中への拡散が促進される。従って、この発明によれば、従来よりも近距離で還元剤と排気をより均一に混合できる。
また、第1部材の側面部に貫通孔を形成することで、圧損をより低減することもできる。
前記第2部材の側面部に形成された貫通孔と、前記第1部材の側面部に形成された貫通孔は、前記軸線方向の下流側から見たときに互いに円周方向にずれて配置されていることが好ましい。
この発明では、第2部材の側面部に形成した貫通孔と、第1部材の側面部に形成した貫通孔が、軸線方向の下流側から見たときに互いに円周方向にずれて配置されるように、両部材を配置する。
ここで、第2部材の側面部に形成した貫通孔と第1部材の側面部に形成した貫通孔が、軸線方向に沿った直線上にある場合には、排気が当該直線上に流れてしまう結果、両部材間への排気の流入を促進できず、両部材の側面部に貫通孔を設けたことによる還元剤の拡散促進効果が十分に得られない。これに対して、この発明によれば、両部材の側面部に形成した貫通孔同士が、軸線方向の下流側から見たときに互いに円周方向にずれているため、両部材間への排気の流入を促進できる。従って、排気中への還元剤の拡散を促進でき、従来よりも近距離で還元剤と排気とを均一に混合できる。
前記第1部材の側面部に形成された貫通孔には、前記軸線方向の下流側から見たときに前記第2部材と重ならない位置に形成された貫通孔(例えば、後述の貫通孔312)が含まれることが好ましい。
この発明では、外側に配置される第1部材の側面部の貫通孔を、軸線方向の下流側から見たときに第2部材と重ならない位置にも形成する。これにより、両部材間に流入した排気を、第2部材と重ならない位置に形成された第1部材の側面部の貫通孔から流入する排気によって、排気通路の径方向中央に指向させることができる。従って、この発明によれば、排気中に均一に混合された還元剤を、下流側の排気浄化手段に効率良く供給できる。
前記還元剤供給手段は、複数箇所に還元剤を供給するように構成されており、少なくとも前記第2部材の内側と、前記第1部材と前記第2部材の隙間に還元剤を供給することが好ましい。
この発明では、少なくとも、第2部材の内側と、第1部材と第2部材の隙間に還元剤を供給する。これにより、軸線上から各頂点部の貫通孔を介して、少なくとも第2部材の内側と両部材の隙間に還元剤を供給できるため、排気中への還元剤の拡散を促進でき、従来よりも近距離で還元剤と排気をより均一に混合できる。
前記還元剤供給手段は、複数箇所に還元剤を供給するように構成されており、少なくとも前記第2部材の内側と前記第1部材の外側に還元剤を供給し、前記第1部材の外周先端部には、前記排気通路の内壁面又は前記第1部材及び第2部材を収容するケース部材(例えば、後述のケース部材33の筒状部333)の内壁面との間に隙間が形成されていることが好ましい。
この発明では、少なくとも、第2部材の内側と第1部材の外側に還元剤を供給する。また、第1部材の外周先端部には、排気通路の内壁面又は第1部材及び第2部材を収容するケース部材の内壁面との間に隙間を形成する。これにより、軸線上から各頂点部の貫通孔を介して、少なくとも第2部材の内側と第1部材の外側に還元剤を供給できるため、排気中への還元剤の拡散を促進でき、従来よりも近距離で還元剤と排気をより均一に混合できる。
前記第2部材の頂点部に形成された貫通孔の径は、前記第1部材の頂点部に形成された貫通孔の径よりも小さいことが好ましい。
この発明では、第1部材の頂点部に形成する貫通孔の径よりも、第2部材の頂点部に形成する貫通孔の径を小さく設定する。これにより、軸線上から供給される還元剤の一部を、両部材の隙間に効率良く供給できる。従って、この発明によれば、排気中への還元剤の拡散をより促進でき、従来よりも近距離で還元剤と排気をより均一に混合できる。
前記還元剤供給手段は、前記第1部材の頂点部より上流側から前記第2部材の頂点部より下流側まで前記軸線方向に沿って延設され、前記第1部材及び前記第2部材の各頂点に形成された各貫通孔に挿通される還元剤供給管(例えば、後述の第2供給管22)を含んで構成され、前記還元剤供給管は、前記軸線方向に複数の還元剤噴射口を有し、前記還元剤噴射口は、前記第1部材の外側に還元剤を噴射する第1噴射口(例えば、後述の第1噴射口221)と、前記第1部材と前記第2部材の隙間に還元剤を噴射する第2噴射口(例えば、後述の第2噴射口222)と、前記第2部材の内側に還元剤を噴射する第3噴射口(例えば、後述の第3噴射口223)と、を含んで構成されることが好ましい。
この発明では、第1部材の頂点部より上流側から第2部材の頂点部より下流側まで軸線方向に沿って延びる還元剤供給管を設け、この還元剤供給管を、両部材の各頂点に形成された各貫通孔に挿通させる。また、この還元剤供給管に、第1部材の外側に還元剤を噴射する第1噴射口と、両部材の隙間に還元剤を噴射する第2噴射口と、第2部材の内側に還元剤を噴射する第3噴射口と、を設ける。
これにより、第2部材の内側、両部材の隙間及び第1部材の外側に還元剤を供給でき、供給された還元剤を、略円錐形状の両部材を通って下流側に流入する排気によって排気中に効率良く拡散できる。従って、この発明によれば、従来よりも近距離で還元剤と排気とをより均一に混合できる。
前記還元剤は、NHガス又は液体還元剤に気体を混入したものであることが好ましい。
この発明では、還元剤として、NHガス又は液体還元剤に気体を混入したものを用いる。これにより、ガス状の還元剤をミキサに供給することで、上述の効果が確実に奏される。
本発明によれば、従来よりも近距離で還元剤と排気とを均一に混合できる内燃機関の排気浄化装置を提供する
本発明の第1実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置の構成を示す図である。 上記実施形態に係るミキサ及びインジェクタの斜視図である。 上記実施形態に係るミキサ及びインジェクタを軸線方向の下流側から見た図である。 上記実施形態に係るミキサ及びインジェクタを軸線方向の上流側から見た図である。 図3のA−A線断面図である。 上記実施形態に係るインジェクタの構成を示す断面図であり、(a)が図5のB−B線断面図であり、(b)が図5のC−C線断面図であり、(c)が図5のD−D線断面図である。 上記実施形態に係るミキサにおける排気及び還元剤の流れを示す図である。 本発明の第2実施形態に係るミキサ及びインジェクタの構成とその排気及び還元剤の流れを示す図である。 比較例1に係るミキサ及びインジェクタの斜視図である。 比較例2に係るミキサ及びインジェクタの斜視図である。 実施例1、比較例1及び比較例2のUI値を示す図である。 実施例1及び比較例2の排気流量と背圧との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置の構成を示す図である。本実施形態に係る排気浄化装置10は、排気管11のうち、車両前方のエンジンルーム内、即ちエンジン区間内に設けられる。また、排気浄化装置10は、リーンバーン運転方式のガソリンエンジン又はディーゼルエンジンの排気浄化装置として好ましく用いられる。
図1に示すように、排気浄化装置10は、上流側から順に、上流触媒コンバータ1と、還元剤供給装置2と、ミキサ3と、下流触媒コンバータ4と、を備える。排気浄化装置10の上流側の排気管11は、エンジンの排気ポートから延びる排気マニホルドに接続される。
上流触媒コンバータ1は、フロースルー型のハニカム支持体に、酸化触媒が担持されて構成される。エンジンから排出された排気に含まれるHCやCOは、この上流触媒コンバータ1を通過する過程で酸化触媒により酸化される。また、排気に含まれるNOも、上流触媒コンバータ1を通過する過程でNOに酸化される。エンジン区間内における排気に含まれるNOxのほとんどはNOであり、NOはほとんど含まれていない。このため、上流触媒コンバータ1でNOを酸化しNOを生成することにより、後述する下流触媒コンバータ4に流入する排気のNO/NOx比を、SCR触媒におけるNOx浄化性能が最適化される約0.5まで上昇させることができる。
還元剤供給装置2は、後述するミキサ3の上流側から、還元剤としてのNHガスを供給するインジェクタ20を備える。インジェクタ20については、後段で詳述する。
なお、還元剤供給装置2は、NHガスの代わりに、尿素水等の液体還元剤に気体を混入したものを供給するように構成されてもよい。
ミキサ3は、上述の還元剤供給装置2により供給されたNHガス等の還元剤と排気と混合させることで、後述の下流触媒コンバータ4に対して均一に排気中に混合された還元剤を供給する。ミキサ3については、後段で詳述する。
下流触媒コンバータ4は、多孔質壁で区画形成された複数のセルが上流側と下流側とで互い違いに目封じされたウォールフロー型のハニカム支持体の各セル内に、選択還元触媒(以下、「SCR触媒」という。)が担持されてなる選択還元触媒付フィルタ(以下、「SCRF」という。)から構成される。
エンジンから排出された排気に含まれる粒子状物質(以下、「PM」という)は、SCRFの多孔質壁の細孔を通過する過程で捕集される。SCRFにPMが堆積すると、背圧が増加し、燃費が悪化するおそれがある。そこで、SCRFのPM堆積量が所定量を超えた場合には、SCRFを約600℃程度まで昇温することにより、SCRFに捕集されたPMを燃焼除去するフィルタ再生処理が適宜実行される。
SCRFに担持されるSCR触媒は、NHが存在する雰囲気下で、排気中のNOxを選択的に還元する。具体的には、上述の還元剤供給装置2からNHガスが供給されると、下記反応式(1)〜(3)の反応が進行することで、排気中のNOxを選択的に還元する。
[化1]
NO+NO+2NH→2N+3HO ・・・反応式(1)
4NO+4NH+O→4N+6HO ・・・反応式(2)
6NO+8NH→7N+12HO ・・・反応式(3)
また、SCR触媒は、NHで排気中のNOxを還元する機能を有するとともに、NHを所定の量だけ貯蔵(ストレージ)する機能も有する。SCR触媒のNHストレージ量が、ストレージ可能な最大量である最大NHストレージ量を超えると、その下流へNHがスリップする。このようにしてSCR触媒に貯蔵されたNHは、還元剤供給装置2から供給されたNHと合わせて、排気中のNOxの還元に適宜消費される。
以下、本実施形態に係るミキサ3及びインジェクタ20について、詳しく説明する。
図2は、本実施形態に係るミキサ3及びインジェクタ20の斜視図である。上述したように、ミキサ3及びインジェクタ20は、上流触媒コンバータ1と下流触媒コンバータ4の間に設けられる。インジェクタ20から供給された還元剤のNHガスは、ミキサ3により排気と均一に混合される。
図2に示すように、ミキサ3は、第1部材31と、第2部材32と、ケース部材33と、を含んで構成される。
第1部材31は、下流側に向かうに従い拡径し、無底で中空の略円錐形状を有する傘状の部材である。第1部材31は、後述する第2部材32の外側に配置され、第1部材の外周先端部は、第2部材32の外周先端部よりも下流側に配置される。
第1部材31の頂点部には、後述するインジェクタ20が挿通される貫通孔が形成されている。
第2部材32は、第1部材31と同様に、下流側に向かうに従い拡径し、無底で中空の略円錐形状を有する傘状の部材である。第2部材32は、第1部材31と略相似形であり、その直径は第1部材31よりも小さい。第2部材32は、第1部材31と同一軸線X上に配置されるとともに、第1部材31の内側に第1部材31の内壁面との間に隙間を有して配置される。
第2部材32の頂点部には、第1部材31と同様に、後述するインジェクタ20が挿通される貫通孔が形成されている。なお、第2部材32の頂点部に形成された貫通孔と、第1部材31の頂点部に形成された貫通孔は、径が同一である。
ケース部材33は、ミキサ3を排気管11内に固定するためのものである。ケース部材33は、上流側に設けられた第1円環状部331と、下流側に設けられ第1円環状部331よりも大径の第2円環状部332と、これら円環状部を連結し第1円環状部331から第2円環状部332に向かうに従い拡径する筒状部333と、から構成される。
ただし、ケース部材33は必須の構成ではなく、ケース部材を介さずに第1部材31及び第2部材を直接、排気管11内に設けてもよい。
インジェクタ20は、上述の第1円環状部331内に軸線Xに対して垂直に設けられた第1供給管21と、第1供給管21から軸線X方向の下流側に延びて設けられた第2供給管22と、を含んで構成される。インジェクタ20の第2供給管22は、上述の第1部材31及び第2部材32の各頂点部に形成された貫通孔に挿通されている。
なお本実施形態では、インジェクタ20の第2供給管22は、上述の第1部材31及び第2部材32の各頂点部に形成された貫通孔に嵌合しているが、これに限定されず、隙間を設けて挿通されていてもよい。
図3は、本実施形態に係るミキサ3及びインジェクタ20を軸線X方向の下流側から見た図である。また、図4は、本実施形態に係るミキサ3及びインジェクタ20を軸線X方向の上流側から見た図である。
これら図3及び図4に示すように、外側に配置される第1部材31の側面部には、第2部材32と重なる位置に円周方向に90度間隔で配置された4つの貫通孔311と、第2部材32に重ならない位置に円周方向に90度間隔で配置された4つの貫通孔312と、が形成される。これら貫通孔311と貫通孔312は、それぞれ、円周方向の位置が互いに同一となるように形成される。
また、図3及び図4に示すように、内側に配置される第2部材32の側面部には、円周方向に90度間隔で配置された4つの貫通孔321が形成される。第2部材32は、これら貫通孔321が、それぞれ、上述の第1部材31の側面部に各4つずつ形成された貫通孔311,312に対して、円周方向に45度ずれるように配置される。
図5は、図3のA−A線断面図である。図5に示すように、第1円環状部331内に軸線Xに対して垂直に設けられたインジェクタ20の第1供給管21は、第1部材31の頂点部よりも上流側に配置される。このため、第1供給管21から軸線X方向の下流側に延びて設けられた第2供給管22は、第1部材31の頂点部よりも上流側から設けられ、第2部材32の頂点部よりも下流側まで延びている。
第2供給管22には、軸線X方向に複数の還元剤噴射口としての第1噴射口、第2噴射口及び第3噴射口が形成されており、第2供給管22の先端は閉塞されている。このため、還元剤は、第1部材31及び第2部材32の各頂点部に形成された貫通孔を介して、より具体的には当該貫通孔に挿通される第2供給管22を介して、複数の還元剤噴射口から排気中に供給される。
図6は、インジェクタ20の構成を示す断面図であり、(a)が図5のB−B線断面図であり、(b)が図5のC−C線断面図であり、(c)が図5のD−D線断面図である。図6(a)に示すように、第2供給管22のうち第1部材31の頂点部よりも上流側の位置には、断面視で円周方向に120度間隔で配置された3つの噴射口からなる第1噴射口221が形成される。これらの第1噴射口221から、第1部材31の外側に還元剤が噴射される。
なお、図5に示すように、第1部材31の外周先端部には、ケース部材33を構成する筒状部333の内壁面との間に隙間が形成され、第1部材31の外側に噴射された還元剤がこの隙間からも下流側に流れるようになっている。
また、図6(b)に示すように、第2供給管22のうち第1部材31と第2部材32の位置には、断面視で円周方向に120度間隔で配置された3つの噴射口からなる第2噴射口222が形成される。これらの第2噴射口222は、上述の第1噴射口221に対して、断面視で円周方向に60度ずれて形成される。これらの第2噴射口222から、第1部材31と第2部材32の隙間に還元剤が噴射される。より詳しくは、第1部材31の内壁面に向けて、これらの第2噴射口222から還元剤が噴射される。
また、図6(c)に示すように、第2供給管22のうち第2部材32の頂点部よりも下流側の位置には、断面視で円周方向に90度間隔で配置された4つの噴射口からなる第3噴射口223が形成される。これらの第3噴射口223から、第2部材32の内側に還元剤が噴射される。より詳しくは、第2部材32の内壁面に向けて、これらの第3噴射口223から還元剤が噴射される。
なお、これらの第3噴射口223は、上述の第1噴射口221及び第2噴射口222よりも大径に形成される。これにより、より多くの還元剤が、これらの第3噴射口223から第2部材32の内側に噴射されるようになっている。
以上の構成を備えるミキサ3における排気及び還元剤の流れについて、図7を参照しながら説明する。
図7は、本実施形態に係るミキサ3における排気及び還元剤の流れを示す断面図である。ここで、図7は、図5と同様に図3のA−A線断面図である。また、図7において、実線矢印は排気の流れ方向を模式的に示しており、破線矢印は還元剤の流れ方向を模式的に示している。
先ず、図7に実線矢印で示すように、上流側からミキサ3に流入する排気は、第1部材31の外壁面上に沿って流れる。このとき、第1噴射口221から第1部材31の外側に噴射された還元剤は、第1部材31の外壁面上に沿って流れる排気と混合される。
還元剤が混合された排気の一部は、第1部材31の側面部に各4つずつ形成された貫通孔311,312を通過して、第1部材31と第2部材32との間の隙間に流入する。また、第1部材31の外壁面上に沿って流れ、第1部材31の外周先端部にまで達した排気は、当該外周先端部とケース部材33を構成する筒状部333の内壁面との間に形成された隙間を通って、下流側へと流れる。
次いで、第2噴射口222から第1部材31と第2部材32との間の隙間に噴射された還元剤は、貫通孔311,312を通過して第1部材31と第2部材32との間の隙間に流入した排気と混合される。このようにしてさらに還元剤が混合された排気は、第2部材32の外壁面上に沿って流れ、その一部は、第2部材32の側面部に形成された4つの貫通孔321を通過して、第2部材32の内側に流入する。また、第2部材32の外壁面上に沿って流れ、第2部材32の外周先端部にまで達した排気は、当該外周先端部から下流側へと流れる。
次いで、第3噴射口223から第2部材32の内側に噴射された還元剤は、貫通孔321を通過して第2部材32の内側に流入した排気と混合される。このとき、還元剤の流れは、貫通孔321を通過して第2部材32の内側に流入した排気によって、排気管11の径方向の中央部に指向される。
以上の構成を備える本実施形態に係る排気浄化装置によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、いずれも下流側に向かうに従い拡径する無底で中空の略円錐形状を有し、互いに直径が異なる第1部材31及び第2部材32により、ミキサ3を構成した。具体的には、第1部材31よりも直径が小さい第2部材32を、第1部材31の内側に第1部材31の内壁面との間に隙間を設けて配置し、互いに同一軸線X上となるように両部材を配置した。さらには、両部材の各頂点部に貫通孔を形成し、軸線X上からこれら貫通孔を介して、還元剤を供給した。
これにより、各頂点部に形成された貫通孔を介して供給された還元剤は、略円錐形状の第1部材31及び第2部材32を通って下流側に流入する排気によって、排気中への拡散が促進される。従って、本実施形態によれば、従来よりも近距離で還元剤と排気とを均一に混合できる。
本実施形態では、内側に配置された第2部材32の側面部に、4つの貫通孔321を形成した。これにより、各頂点部を介して供給された還元剤は、第2部材32の側面部に形成された4つの貫通孔321から流入する排気によって、排気中への拡散が促進される。従って、本実施形態によれば、従来よりも近距離で還元剤と排気をより均一に混合できる。また、第2部材32の側面部に4つの貫通孔321を形成することで、圧損をより低減することもできる。
本実施形態では、外側に配置された第1部材31の側面部に、4つの貫通孔311と4つの貫通孔312を形成した。これにより、各頂点部を介して供給された還元剤は、第1部材31の側面部に形成された貫通孔311,312から流入し、第2部材32を通って下流側に流入する排気によって、排気中への拡散が促進される。従って、本実施形態によれば、従来よりも近距離で還元剤と排気をより均一に混合できる。また、第1部材31の側面部に貫通孔311,312を形成することで、圧損をより低減することもできる。
また本実施形態では、第2部材32の側面部に形成した貫通孔321と、第1部材31の側面部に形成した貫通孔311,312が、軸線X方向の下流側から見たときに互いに円周方向にずれて配置されるように、両部材を配置した。
ここで、第2部材32の側面部に形成した貫通孔321と第1部材31の側面部に形成した貫通孔311,312が、軸線X方向に沿った直線上にある場合には、排気が当該直線上に流れてしまう結果、両部材間への排気の流入を促進できず、両部材の側面部に貫通孔を設けたことによる還元剤の拡散促進効果が十分に得られない。これに対して、本実施形態によれば、両部材の側面部に形成した貫通孔同士が、軸線X方向の下流側から見たときに互いに円周方向にずれているため、両部材間への排気の流入を促進できる。従って、排気中への還元剤の拡散を促進でき、従来よりも近距離で還元剤と排気とを均一に混合できる。
また本実施形態では、外側に配置される第1部材31の側面部の貫通孔312を、軸線X方向の下流側から見たときに第2部材32と重ならない位置にも形成する。これにより、両部材間に流入した排気を、第2部材32と重ならない位置に形成された第1部材31の側面部の貫通孔312から流入する排気によって、排気管11の径方向中央に指向させることができる。従って、本実施形態によれば、排気中に均一に混合された還元剤を、下流側の排気浄化手段に効率良く供給できる。
また本実施形態では、第2部材32の内側と、第1部材31と第2部材32の隙間と、第1部材の外側に還元剤を供給した。また、第1部材31の外周先端部には、第1部材31及び第2部材32を収容するケース部材33の筒状部333の内壁面との間に隙間を形成した。
これにより、軸線X上から各頂点部の貫通孔を介して、第2部材32の内側、両部材の隙間及び第1部材31の外側に還元剤を供給できるため、排気中への還元剤の拡散を促進でき、従来よりも近距離で還元剤と排気をより均一に混合できる。
また本実施形態では、第1部材31の頂点部より上流側から第2部材32の頂点部より下流側まで軸線X方向に沿って延びる第2供給管22を設け、この第2供給管22を、両部材の各頂点に形成された各貫通孔に挿通させた。また、この第2供給管22に、第1部材31の外側に還元剤を噴射する第1噴射口221と、両部材の隙間に還元剤を噴射する第2噴射口222と、第2部材32の内側に還元剤を噴射する第3噴射口223と、を設けた。
これにより、第2部材32の内側、両部材の隙間及び第1部材31の外側に還元剤を供給でき、供給された還元剤を、略円錐形状の両部材を通って下流側に流入する排気によって排気中に効率良く拡散できる。従って、本実施形態によれば、従来よりも近距離で還元剤と排気とをより均一に混合できる。
また本実施形態では、還元剤として、NHガス又は液体還元剤に気体を混入したものを用いた。これにより、ガス状の還元剤をミキサに供給することで、上述の効果が確実に奏される。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る排気浄化装置10Aは、ミキサ3Aの構成とインジェクタ20Aの構成が第1実施形態と異なる以外は、同一の構成である。
図8は、本発明の第2実施形態に係るミキサ3A及びインジェクタ20Aの構成とその排気及び還元剤の流れを示す図である。ここで、図8は、図5及び図7と同様の方向で切断した断面図である。また、図8において、実線矢印は排気の流れ方向を模式的に示しており、破線矢印は還元剤の流れ方向を模式的に示している。
図8に示すように、本実施形態では、インジェクタ20Aの第2供給管22Aの構成が第1実施形態と相違する。具体的には、第2供給管22Aは、第1部材31の頂点部よりも上流側の位置までしか延びていない。即ち、第1部材31の頂点部に形成された貫通孔310と、第2部材32Aの頂点部に形成された貫通孔320Aには、第2供給管22Aが挿通されておらず、これら貫通孔310,320Aは露出している。
また、インジェクタ20Aの先端は開口しており、この開口部220から軸線X方向の下流側に向かって還元剤が噴射される。
また、ミキサ3Aの第2部材32の構成が第1実施形態と相違する。具体的には、第2部材32の頂点部に形成された貫通孔320Aが、第1実施形態よりも小径に形成されている。これにより、第1部材31の頂点部に形成された貫通孔310から流入した還元剤の一部が、第2部材32の外壁面上に沿って流れるように規制される。
以上の構成を備えるミキサ3Aにおける排気及び還元剤の流れについて、図8を参照しながら説明する。
先ず、図8に実線矢印で示すように、上流側からミキサ3Aに流入する排気は、第1部材31の外壁面上に沿って流れる。このとき、第2供給管22Aの先端の開口部220から噴射された還元剤は、第1部材31の頂点部に形成された貫通孔310を通過する他、一部は第1部材31の外壁面上に沿って排気とともに流れ、混合される。
還元剤が混合された排気の一部は、第1部材31の側面部に各4つずつ形成された貫通孔311,312を通過して、第1部材31と第2部材32との間の隙間に流入する。また、第1部材31の外壁面上に沿って流れ、第1部材31の外周先端部にまで達した排気は、当該外周先端部とケース部材33を構成する筒状部333の内壁面との間に形成された隙間を通って、下流側へと流れる。
次いで、第1部材31の頂点部に形成された貫通孔310を通過した還元剤は、第2部材32の頂点部に形成された貫通孔320Aを通過する他、一部は第2部材32の外壁面上に沿って流れ、第1部材31の側面部に形成された貫通孔311,312を通過した排気と混合される。このとき、第2部材32の頂点部に形成された貫通孔320Aは、第1部材31の頂点部に形成された貫通孔310よりも小径であるため、より多くの還元剤が第2部材32の外壁面上に沿う方向に指向される。
第2部材32の外壁面上に沿って流れる排気の一部は、第2部材32の側面部に形成された4つの貫通孔321を通過して、第2部材32の内側に流入する。また、第2部材32の外壁面上に沿って流れ、第2部材32の外周先端部にまで達した排気は、当該外周先端部から下流側へと流れる。
次いで、第2部材32の頂点部に形成された貫通孔320Aを通過した還元剤は、貫通孔321を通過して第2部材32の内側に流入した排気と混合される。このとき、還元剤の流れは、貫通孔321を通過して第2部材32の内側に流入した排気によって、排気管11の径方向の中央部に指向される。
以上の構成を備える第2実施形態に係る排気浄化装置10Aによれば、第1実施形態に係る排気浄化装置10と同様の効果が奏される。特に、第1部材31の頂点部に形成する貫通孔の径よりも、第2部材32の頂点部に形成する貫通孔の径を小さく設定することで、軸線X上から供給される還元剤の一部を、両部材の隙間に効率良く供給できる。従って、排気中への還元剤の拡散をより促進でき、従来よりも近距離で還元剤と排気をより均一に混合できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば、第1部材31の側面部及び第2部材32の側面部に形成する各貫通孔の数や配置は、適宜変更可能である。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
上述の第1実施形態に係る排気浄化装置を作製した。
[比較例1]
図9に示すような比較例1に係るミキサ3B及びインジェクタ20Bを備える排気浄化装置を作製した。比較例1に係るミキサ3Bは、下流側に向かうに従い拡径する筒状のケース部材33Bと、当該ケース部材33B内にインジェクタ20Bにより固定された4つのフィン31Bと、を備える。4つのフィン31Bは、隣接するフィン同士の長手方向が直交するように設けられ、それぞれ、長手方向の略中央部で下流側に向かって屈曲された形状を有する。
インジェクタ20Bは、排気管の径方向に延び互いに直交する2本の供給管から構成され、各供給管の先端部が各フィン31Bに接続される。また、各供給管の先端部には、下流側に向かって開口する噴射口が形成され、これら噴射口から還元剤が噴射されるようになっている。
[比較例2]
図10に示すような比較例2に係るミキサ3C及びインジェクタ20Cを備える排気浄化装置を作製した。比較例2に係るミキサ3Cは、略ひし形の形状を排気の流れ方向に直交する折り軸で下流側に向かって折り曲げた形状を有するフィン31Cを備える。このフィン31Cには、複数のスリット32Cが形成される。
また、インジェクタ20Cは、上述の折り軸上に設けられ、折り軸の略中央部からフィン31Cに接続される供給管から構成される。供給管の先端部は開口しており、この開口部からフィン31Cの内側に還元剤が噴射されるようになっている。
[評価]
実施例1及び比較1、2で作製した各排気浄化装置を、ディーゼルエンジン区間の排気管内に配置し、所定の運転条件下で排気を流入させるとともに、所定量の還元剤を供給したときのUI値を測定した。ここで、UI値とは、流れの均一性の指標として用いられるものであり、下記の数式(1)による計算により求めた。
[数1]

UI=1−Σ{|Vi−Vave|×Si/(2×Vave×S)}・・・数式(1)

上記数式(1)において、Viは流路断面を分割した各エリアにおける流速(NH濃度)を表し、Vaveは、流路断面全体における平均流速(断面NH濃度)を表す。また、Siは各エリアの面積を表し、Sは流路断面の総面積を表す。
図11は、実施例1、比較例1及び比較例2のUI値を示す図である。図11においてRP1はインジェクタの先端部から最も近い位置を意味しており、RP2、RP3の順にインジェクタの先端部から遠ざかっていくことを意味する。
図11に示すように、インジェクタの先端部から近距離であるRP1のみならず、RP2及びRP3いずれにおいても、実施例1は比較例1、2に比べて高いUI値が得られることが分かった。この結果から、本発明に係る排気浄化装置によれば、従来よりも近距離で還元剤と排気とを均一に混合できることが確認された。
また、実施例1と比較例2について、排気流量と背圧との関係を調べた。図12は、実施例1及び比較例2の排気流量と背圧との関係を示す図である。
図12に示すように、比較例2では、フィン31Cがその構造上、排気の流れを妨げ易い形状であるため、排気流量が大きくなるに従い、背圧が非常に高くなる。これに対して実施例1では、排気流量を大きくしても背圧はほとんど高くならないことが分かった。この結果から、本発明の排気浄化装置によれば、従来よりも圧損を低減できることが確認された。
1…上流触媒コンバータ
2…還元剤供給装置(還元剤供給手段)
3…ミキサ
4…下流触媒コンバータ(排気浄化手段)
10…排気浄化装置
11…排気管(排気通路)
20…インジェクタ(還元剤供給手段)
22…第2供給管(還元剤供給管)
31…第1部材
32…第2部材
33…ケース部材
221…第1噴射口
222…第2噴射口
223…第3噴射口
310…貫通孔(第1部材の頂点部に形成された貫通孔)
311,312…貫通孔(第1部材の側面に形成された貫通孔)
321…貫通孔(第2部材の側面に形成された貫通孔)
320…貫通孔(第2部材の頂点部に形成された貫通孔)

Claims (10)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ、当該排気通路内に還元剤を供給する還元剤供給手段と、
    当該還元剤供給手段よりも下流側の排気通路に設けられ、前記還元剤供給手段により供給された還元剤により排気を浄化する排気浄化手段と、
    前記還元剤供給手段と前記排気浄化手段の間の排気通路に設けられ、前記還元剤供給手段により供給された還元剤と排気とを混合するミキサと、を備える内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記ミキサは、下流側に向かうに従い拡径する無底で中空の略円錐形状を有する第1部材と、当該第1部材の内側に前記第1部材の内壁面との間に隙間を有して設けられ、下流側に向かうに従い拡径する無底で中空の、前記第1部材よりも直径が小さい略円錐形状を有する第2部材と、を備え、
    前記第1部材及び前記第2部材は、互いに同一軸線上に設けられるとともに、各頂点部には貫通孔が形成され、
    前記第1部材の頂点部に形成された貫通孔と、前記第2部材の頂点部に形成された貫通孔は、前記軸線方向の位置が異なっており、
    前記還元剤供給手段は、前記軸線上から前記貫通孔を介して還元剤を供給し、
    前記還元剤供給手段による還元剤の供給位置は、前記第2部材の頂点部に形成された貫通孔よりも上流に少なくともあることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記第2部材の側面部には、少なくとも1つの貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記第1部材の側面部には、少なくとも1つの貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記第2部材の側面部に形成された貫通孔と、前記第1部材の側面部に形成された貫通孔は、前記軸線方向の下流側から見たときに互いに円周方向にずれて配置されていることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記第1部材の側面部に形成された貫通孔には、前記軸線方向の下流側から見たときに前記第2部材と重ならない位置に形成された貫通孔が含まれることを特徴とする請求項3又は4に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記還元剤供給手段は、複数箇所に還元剤を供給するように構成されており、少なくとも前記第2部材の内側と、前記第1部材と前記第2部材の隙間に還元剤を供給することを特徴とする請求項1から5いずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 前記還元剤供給手段は、複数箇所に還元剤を供給するように構成されており、少なくとも前記第2部材の内側と前記第1部材の外側に還元剤を供給し、
    前記第1部材の外周先端部には、前記排気通路の内壁面又は前記第1部材及び第2部材を収容するケース部材の内壁面との間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項1から6いずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  8. 前記第2部材の頂点部に形成された貫通孔の径は、前記第1部材の頂点部に形成された貫通孔の径よりも小さいことを特徴とする請求項1から7いずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  9. 前記還元剤供給手段は、前記第1部材の頂点部より上流側から前記第2部材の頂点部より下流側まで前記軸線方向に沿って延設され、前記第1部材及び前記第2部材の各頂点に形成された各貫通孔に挿通される還元剤供給管を含んで構成され、
    前記還元剤供給管は、前記軸線方向に複数の還元剤噴射口を有し、
    前記還元剤噴射口は、前記第1部材の外側に還元剤を噴射する第1噴射口と、前記第1部材と前記第2部材の隙間に還元剤を噴射する第2噴射口と、前記第2部材の内側に還元剤を噴射する第3噴射口と、を含んで構成されることを特徴とする請求項2から8いずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  10. 前記還元剤は、NHガス又は液体還元剤に気体を混入したものであることを特徴とする請求項1から9いずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
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