JPH077307B2 - ロボットの非干渉化制御方法 - Google Patents

ロボットの非干渉化制御方法

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JPH077307B2
JPH077307B2 JP62321440A JP32144087A JPH077307B2 JP H077307 B2 JPH077307 B2 JP H077307B2 JP 62321440 A JP62321440 A JP 62321440A JP 32144087 A JP32144087 A JP 32144087A JP H077307 B2 JPH077307 B2 JP H077307B2
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康之 井上
敏雄 松本
孝信 岩金
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工業技術院長
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、互いの制御軸間に力学的干渉を有するロボッ
トに関し、さらに詳しくは、軸間相互の干渉の動力学方
程式が、非線形微分方程式として予め既知であるロボッ
トの非干渉化制御方式に関する。
〔従来の技術〕
一般的に、ロボットは、一自由度に関して一個の電動機
により駆動されている。その場合、電動機の軸端から出
力されるトルク又は力の不足を補うためと、負荷側から
のトルク外乱力又は力外乱力の影響を極力小さくするた
めに、減速比の大きなハーモニックドライブ等のギヤを
介して、負荷側アームの駆動を行っている。したがっ
て、負荷側の影響をあまり受けることがないので、一軸
一軸単独に制御系を組むことが可能となり、安定な制御
を行うことが可能であった。
しかし、このようなロボットの問題点として、ギヤ等の
バックラッシュやハーモニックドライブのロストモーシ
ョン等があるため、高精度の位置決めを行えないこと、
機械的剛性が低くなることにより、サーボ系のゲインを
大きくとれないため、高速位置決めが行えないこと、ま
た、減速機のガタやトルクロスがあるため、力制御を行
うことが困難であること等の問題があった。
これらの問題を解決するため、電動機の出力軸にロボッ
トアームを直結したダイレクト駆動方式や、バックラッ
シュが小さく効率のよい低減速比の減速機を介したロボ
ットアームの駆動方式が出現した。しかし、この新しい
タイプのロボットの駆動方式は、従来のロボットの駆動
方式と同じく、それぞれの電動機単独の制御ループを組
むことによって行われていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
直接駆動ロボットを駆動する場合に、従来のようにそれ
ぞれの軸を単独で制御する方式では、他軸の慣性の変動
や遠心力等の非線形力の影響により制御系の安定性の低
下や干渉力による位置精度の低下等の問題が生じてく
る。
以下に、従来の制御方式による水平二自由度ダイレクト
ドライブロボットの制御を例にとって問題点を示す。
第3図は、従来制御による水平二自由度ロボットの制御
ブロック図であり、第4図は水平二自由度ロボットモデ
ルを示す。この制御系は、PI制御(比例−積分制御)方
式による速度制御系であるが、1軸の速度制御系と2軸
の速度制御系が完全に独立であり、それぞれの干渉力は
他方の軸制御系の外乱力となって働く。ここで水平二自
由度ロボットの運動方程式をあらわすと次式のようにな
る。
ここで、J11=m1s1 2+m2(l1 2+s2 2+2l1s2sinθ) +I1+I2 ……(3) J12=m2(s2 2+l1s2cosθ)+I2 ……(4) J22=m2s2 2+I2 ……(5) a1=−2m2l1s2sinθ ……(6) a2=−m2l1s2sinθ ……(7) a3=m2l1s2sinθ ……(8) τe1:1軸の駆動トルク〔N−m〕 τe2:2軸の駆動トルク〔N−m〕 また、式(3)〜(8)に含まれる各変数は、以下の諸
量である。
m1:1軸系アーム質量〔kg〕 m2:2軸系アーム質量〔kg〕 l1:1軸アーム長〔m〕 l2:2軸アーム長〔m〕 s1:1軸アーム系重心距離〔m〕 s2:2軸アーム系重心距離〔m〕 I1:1軸系アームの重力を中心とした1軸系アームの慣性
モーメント〔kg・m2〕 I2:2軸系アームの重心を中心とした2軸系アームの慣性
モーメント〔kg・m2〕 θ1:1軸アームが静止座標系となす角度 θ2:1軸アームと2軸アームのなす角度(θ1につ
いては第4図参照) これを定量的に表すと、1軸制御系に対してはJ12
+a1 +a2 2 2の大きさのトルクが負荷外乱とな
って働き、2軸制御系に対してはJ12 +a3 1 2の大
きさのトルクが負荷外乱として働くことになる。この干
渉による負荷外乱により、制御系の安定性に影響を及ぼ
す。第5図は第3図のブロック図で示される従来の制御
系により、一定の遅れ時間(ディジタル制御系では演算
時間)を考慮して、第4図のロボットを制御した場合の
ステップ応答を表している。第5図において、(a)は
1軸制御系の場合、(b)は2軸制御系の場合をそれぞ
れ示している。一方、第6図は次の式(9)及び(10)
で表される系を第5図の場合と全く同一のコントローラ
で駆動した場合のステップ応答である。第6図におい
て、(a)は1軸制御系の場合、(b)は2軸制御系の
場合をそれぞれ示している。
τe1=J11 ……(9) τe2=J22 ……(10) 第5図及び第6図から、干渉のある系では明らかに安定
性の劣化を起こしていることがわかる。
次に、干渉による外乱力により、位置制御に与える問題
点を述べる。位置制御系は第7図のブロック図で表され
る制御系で行うものとし、式(1)〜(8)の干渉系
と、式(9),(10)の非干渉系の比較を行う。なお、
制御系のループゲインは両者とも十分安定な範囲でコン
トロールされるものとする。また、ロボットの動作とし
ては、第8図で示されるように、θ=π/2〔rad〕の
姿勢で2軸の位置指令を0とし、1軸を一定の加減速を
もって駆動する。
第9図は干渉系の応答、第10図は非干渉系の応答を示す
ものであり、(a)は1軸の速度、(b)は2軸の位置
偏差を示している。第10図の非干渉系では、当然他軸へ
の影響はないが、第9図の干渉系では、線形の干渉力と
遠心力による干渉により、θ2軸においては、位置誤差
を生じている。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであ
り、アーム相互間の線形の干渉のみならず、非線形の干
渉をも除去することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この目的を達成するため、本発明のロボットの非干渉化
制御方式は、互いの軸運動に関して干渉を有する複数の
軸を有するロボットにおいて、非線形力項を含む各軸の
ロボットアームの運動方程式及び該ロボットの各軸が非
干渉化されたとした場合の各軸のロボットアームの運動
方程式に基づいて他軸の干渉項を消去する演算を行い、
各軸のトルク指令の関数として解いた各軸の非干渉化ト
ルク指令に基づいて各軸を制御することを特徴とする。
具体的には、非線形力項を含む各軸のロボットアームの
運動方程式を設定し、前記各軸のトルク指令に、前記各
軸の修正したイナーシャデータを乗算した総和に、前記
非線形力項を前記トルク指令と実際のトルク間の利得で
除した値を加算して、非干渉化トルク指令とし、前記非
干渉化トルク指令に基づいて各軸を制御することを特徴
とするものである。
〔作用〕
第1図は、本発明の非干渉化制御方式による制御系の構
成を示すブロック図である。同図において、τ は各
軸トルク指令、101,201,・・・,301は非干渉トルク指令
合成部、τ **は各軸非干渉化トルク指令、102,202,
・・・,302はトルク指令と実際のトルク間の利得、103
は干渉を有するロボットアームの運動方程式を表す。
ここで、非干渉化トルク指令合成部101,201,・・・・
・,301における非干渉トルク指令合成方法を示す。い
ま、非線形力項をf1,・・・,fで表すと、n自由度干
渉系のロボットアームの運動方程式は次式で表すことが
できる。
なお、非線形力項(f1,f2,…,f)は、各軸ロボットア
ームの関節角度(θ12,…,θ)、関節角速度(
1,2,…,)、ロボットアームの質量・長さ、およ
び重力加速度によって求まるものである。
ここで、非干渉トルク指令合成部101,201,・・・・・,3
01における合成により、理想的に非干渉化された場合、
トルク指令τ ,・・・・,τ に対する出力1,
・・・・,は、(12)式で表される。
ただし、J11 ,・・・・,Jn−1 n−1 は一定値
とする。Jnn は先端の慣性モーメントで、一定値であ
る。
実際にコントローラから各電動機のトルク指令として出
力される値はτ **,・・・・,τ **であり、そ
の出力により仮に式(11)で示す系が非干渉化されたと
考えると、次式が成立する。
この(13)式をτ **について解くことにより、(1
4)式で表される合成非干渉化トルク指令が求まる。
(14)式のそれぞれの演算を、第1図に示すブロック図
の非干渉トルク指令合成部101,201,・・・・,301で実行
することにより、τ ,・・・・,τ から、出力
1,・・・・,の非干渉化が達成される。
〔実施例〕
第2図は、本発明を水平2軸ロボットの速度制御に応用
した実施例である。同図では、それぞれの軸で速度ルー
プによるフィードバック制御を行い、偏差を比例及び積
分要素で信号処理した結果を本発明の非線形補償を含む
非干渉化制御ブロックによって処理し、干渉の効果を相
殺している。従来の制御系では、ブロック図で示された
系から鎖線で示される部分を除いた系で構成されていた
ものが、本方式では互いの制御系内の信号を交換しあう
ことで、非干渉化トルクを合成し、それぞれの新しいト
ルク指令として次段へ渡される。乗算を多く含むため従
来のアナログを中心として制御系を組むと複数な系にな
り易いが、マイクロプロセッサによるソフトウエア処理
を行えば、比較的簡単なプログラムで実施することがで
きる。また、動力学方程式から導かれた非線形項のみな
らず、摩擦等の特性を含めて補償することも可能であ
る。
〔発明の効果〕
以上に説明したように、本発明においては、非線形力項
を含む各軸のロボットアームの運転方程式及び該ロボッ
トの各軸が非干渉化されたとした場合の各軸のロボット
アームの運動方程式に基づいて他軸の干渉項を消去する
演算を行い、各軸のトルク指令の関数として解いた各軸
の非干渉化トルク指令に基づいて各軸を制御するように
している。これにより、従来の制御系に対して他軸の信
号を使用した簡単な演算処理後の信号を付加するのみ
で、制御系の安定性を向上させることができる。さら
に、他軸からの外乱項の効果をなくすことで、力制御を
容易にすることができ、また位置制御系の速度制御系に
おける位置偏差や速度偏差の増大を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制御方式による制御系を示すブロック
図、第2図は本発明を水平2軸ロボットの速度制御に応
用した実施例を示すブロック図、第3図は従来制御によ
る水平二自由度ロボットの制御ブロック図、第4図は水
平二自由度ロボットモデルを示す説明図、第5図及び第
6図はそれぞれ従来の制御系における制御応答を示すス
テップ応答図、第7図は干渉による外乱力による問題点
を説明するための位置制御系のブロック図、第8図はロ
ボット動作の説明図、第9図及び第10図はそれぞれ干渉
系及び非干渉系の応答を示すものであり、(a)は1軸
の速度、(b)は2軸の位置偏差を示している。 101,201,・・・・・,301:非干渉トルク指令合成部 τ **:各軸非干渉化トルク指令 102,202,・・・・・,302:トルク指令と実際のトルク間
の利得 103:干渉を有するロボットアームの運動方程式

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いの軸運動に関して干渉を有する複数の
    軸を有するロボットの非干渉化制御方法において、 非線形力項を含む前記各軸のロボットアームの運動方程
    式を設定し、 前記各軸のトルク指令に、前記各軸の修正したイナーシ
    ャデータを乗算した総和に、 前記非線形力項を前記トルク指令と実際のトルク間の利
    得で除した値を加算して、非干渉化トルク指令とし、 前記非干渉化トルク指令に基づいて各軸を制御すること
    を特徴とするロボットの非干渉化制御方法。
JP62321440A 1987-12-21 1987-12-21 ロボットの非干渉化制御方法 Expired - Lifetime JPH077307B2 (ja)

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JP3611147B2 (ja) * 1996-02-20 2005-01-19 株式会社安川電機 多軸ロボットの制御装置
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