JPH0773052A - 時間制限付排他制御装置 - Google Patents

時間制限付排他制御装置

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JPH0773052A
JPH0773052A JP21846893A JP21846893A JPH0773052A JP H0773052 A JPH0773052 A JP H0773052A JP 21846893 A JP21846893 A JP 21846893A JP 21846893 A JP21846893 A JP 21846893A JP H0773052 A JPH0773052 A JP H0773052A
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Shinichi Suwabe
眞一 諏訪部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】時間制御機能と排他制御機能とを一体化して、
排他利用中のプロセスの処理中断の場合でも制限時間に
到達した場合にはデッドロックとはならずシステム資源
の一層の有効活用ができる時間制限付排他制御装置の提
供。 【構成】共有資源の1つの時間制限付排他使用要求に応
答して、プロセス状態制御部3はこのプロセスを使用待
ちプロセスとするか使用権獲得プロセスとするかを決
め、インタバルタイマ群制御部4は使用権獲得プロセス
の要求する排他使用制限時間を対応するインタバルタイ
マに設定して時間経過を監視し、割込制御部9は使用権
獲得プロセスの要求する排他使用制限時間到達時の処理
手順を記憶しインタバルタイマ群制御部4からの排他使
用制限時間到達の通知に応答してそれに対応する前記処
理手順を選択して他に優先してシステムに実行させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンピュータシステムに
おける時間制限付排他制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】時間制限付排他制御装置、すなわち、共
有資源の独占的使用である排他制御機能を一定時間内で
のみ認めるように制御する制御装置は、従来、時間間隔
を測定するインタバルタイマを使用した時間制御処理機
能と、システムの提供する排他制御処理機能とを別々の
処理機能として実施していた。
【0003】図2を参照して従来の時間制限付排他制御
装置を説明する。図2において、中央処理装置21で実
行中のプロセス22がシステムの共有資源(図示されて
いない)の1つを時間制限付で使用するときには、先
ず、システムの提供する排他制御処理機能から排他利用
権を獲得し、その後、インタバルタイマ制御部23を起
動させ共有資源を使用すべき特定の制限時間を登録す
る。インタバルタイマ制御部23は登録時からインタバ
ルタイマ24を起動させて、制限時間を監視し、制限時
間経過後、割込処理制御部26がインタバルタイマラン
アウト処理手順25により時間到達通知先27に時間の
到達を通知する。
【0004】制限時間を登録してシステムの共有資源の
1つを独占使用しているプロセス22は常に時間到達通
知先27に制限時間の到達の通知が実施されたか否かを
チェックして、その通知があったときに、または、制限
時間内で共有資源の独占使用を終了したときに、排他利
用権解除処理を行なわせるために、システムの排他制御
処理機能を起動させる。
【0005】このように、従来の時間制限付排他制御装
置は時間制御処理機能と排他制御処理機能とは別々の処
理機能としてその必要の都度、プロセスが起動をかけて
いた。
【0006】これは、システムに1つしかないインタバ
ルタイマ24を、多数のプロセスが種々の用途に使用で
きるようにするために、1つの独立の機能としており、
その使用目的を問わず、インタバルタイマランアウト処
理手順25は各種用途に共通した必要な動作を実行せね
ばならないため、時間到達通知先27を設けて、これで
制限時間の到達を通知しているのである。排他制御もそ
の1使用目的にすぎない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の時間制
限付排他制御装置は、システム資源の排他制御処理と、
時間制御処理とが別々の処理として実施されるために、
あるプロセスがこの2つの処理の間において、システム
で動作する他プロセスの異常動作等の影響により処理が
中断するようなときには、時間制限付排他制御が有効に
機能しないという欠点がある。
【0008】このことを図3を参照して説明する。図3
は従来の時間制限付排他制御装置の動作を示す流れ図で
ある。ステップ31で、あるプロセスの要求によりシス
テムが排他利用権獲得処理を行なった後、そのプロセス
は制限時間設定処理をインタバルタイマに行なって、時
間制御処理を起動させる(ステップ32)。プロセスは
システムの共有資源を使用して処理Aを実行しながら
(ステップ33)制限時間に到達したかどうかを常にチ
ェックしている(ステップ34)。制限時間に到達した
とき(ステップ34のYES 枝)、または制限時間内で処
理Aが終了したときには(ステップ35のYES 枝)、そ
のプロセスはシステムの排他利用権解除処理を起動させ
て(ステップ36)時間制限付排他制御を終了する。
【0009】図3中に示す時刻t1 から時刻t2 の区間
で排他利用を要求したプロセスの処理が中断してしまっ
た場合、システム資源の独占状態がいつまでも解除され
ない状態となり、システム運用に支障が生じるという問
題点が存在するのである。
【0010】本発明の目的は、排他利用を要求したプロ
セスの処理が中断してしまった場合でも制限時間に到達
した場合には、システム資源の独占状態がいつまでも解
除されない状態とはならない時間制限付排他制御装置を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明の時間制限付
排他制御装置は、システムの有する共有資源の1つの時
間制限付排他使用要求に応答して前記要求を行なったプ
ロセスを前記共有資源の使用待ちプロセスとするか前記
共有資源の使用権獲得プロセスとするかを決めるプロセ
ス状態制御手段と、前記共有資源に対応して設けられた
複数のインタバルタイマと、前記使用権獲得プロセスの
使用要求する共有資源に対応する前記インタバルタイマ
に前記使用権獲得プロセスの要求する排他使用制限時間
を設定し時間経過を監視するインタバルタイマ群制御手
段と、前記使用権獲得プロセスの要求する排他使用制限
時間到達時の処理手順を記憶し前記インタバルタイマ群
制御手段からの排他使用制限時間到達の通知に応答して
その通知に対応する前記処理手順を選択して他に優先し
てシステムに実行させる割込制御手段とを含んで構成さ
れている。
【0012】第2の発明の時間制限付排他制御装置は、
第1の発明において、排他使用制限時間到達時の処理手
順は時間制限付排他使用解除処理手順であることを特徴
としている。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0014】図1は本発明の時間制限付排他制御装置の
一実施例を示すブロック図である。
【0015】本実施例の時間制限付排他制御装置は、図
1に示すように、中央処理装置1と、中央処理装置1で
処理実行中のプロセス2と、共有資源の使用を希望する
プロセスの状態制御を行なうプロセス状態制御部3と、
複数のインタバルタイマ5〜8と、これらのインタバル
タイマに制限時間をセットして制限時間の到達を監視す
るインタバルタイマ群制御部4と、制限時間到達時に中
央処理装置1に割り込みを行ない登録された処理手順1
0〜13のうちの対応する処理手順を他に優先して中央
処理装置1に実行させる割込処理制御部9と、利用待ち
状態にあるプロセス14〜15とを含んで構成されてい
る。
【0016】図4はプロセス状態制御部3の動作を示す
流れ図、図5はインタバルタイマ群制御部4の動作を示
す流れ図、図6は割込処理制御部9の動作を示す流れ図
である。
【0017】図1および図4〜6を参照して本実施例の
動作を説明する。
【0018】多重プログラミング方式を採用しているコ
ンピュータシステムの中央処理装置1上で動作している
プロセス2が、特定の管理テーブルや周辺装置などのシ
ステム共有資源を他のプロセスとは排他的に時間制限付
で利用しようとする際は、時間制限排他要求命令を発行
する。
【0019】このときは、排他利用の対象となるシステ
ム共有資源を一意に識別する識別名と、制限時間と、制
限時間到達時の処理手順とを指定する。
【0020】プロセス状態制御部3は図4に示すよう
に、排他要求命令のときには(ステップ41のYES 枝)
識別名に対応する共有資源の状態をチェックし(ステッ
プ42)、この共有資源が他のプロセスで使用中のとき
には(ステップ43のYES 枝)、排他要求命令を発行し
たプロセスを利用待ちプロセスとして待ち状態とし(ス
テップ44)、この共有資源が他のプロセスで使用中で
ないときには(ステップ43のNO枝) 、これに排他利用
権を与え排他利用の対象となるシステム共有資源を一意
に識別する識別名と、制限時間と、制限時間到達時の処
理手順とをインタバルタイマ群制御部4に通知する(ス
テップ45)。
【0021】この通知を受けたインタバルタイマ群制御
部4は、図5に示すように、識別名に対応するインタバ
ルタイマ5をサーチし(ステップ51)、これに与えら
れた制限時間をセットしインタバルタイマ5の値を時間
の経過とともに減算していく(ステップ53)。また、
割込処理制御部9に対し、制限時間到達時の処理手順1
0を登録する(ステップ54)。
【0022】時間制限排他要求命令を発行したプロセス
2は、システム資源の排他利用権を獲得したこととな
り、利用待ち状態となることなく処理を続行していく。
【0023】排他利用権を獲得しているプロセス2が、
制限時間に到達する前に識別名を指定して時間制限排他
解除命令を発行した場合、プロセス状態制御部3は図4
に示すように、この命令を受けて(ステップ41のNO
枝)、識別名に対応する共有資源の状態をチェックし
(ステップ46)、この共有資源に使用待ちプロセスが
あるときには(ステップ47のYES 枝) 、この使用待ち
プロセスが要求した排他利用の対象となるシステム共有
資源を一意に識別する識別名と、制限時間と、制限時間
到達時の処理手順とをインタバルタイマ群制御部4に通
知する(ステップ48)。
【0024】この共有資源に使用待ちプロセスがないと
きには(ステップ47のNO枝) 、対応するインタバルタ
イマ、処理手順のリセットをインタバルタイマ群制御部
4に通知し(ステップ49)、インタバルタイマ群制御
部4は図5に示すように、ステップ57で対応するイン
タバルタイマをリセットし、かつ、対応する処理手順の
取り消しを割込処理制御部9に通知し、これに応答して
割込処理制御部9は図6に示すように、ステップ65で
この処理手順の登録を取消して時間制限排他解除命令の
処理を終了する。
【0025】排他利用権を獲得しているプロセス2が、
時間制限排他解除命令を発行する前に対応するインタバ
ルタイマ値が減算されつづけて制限時間に到達した場合
は(ステップ55のYES 枝)、制限時間到達事象が発生
し、インタバルタイマ群制御部4は制限時間に到達した
ことを割込処理制御部9に通知する(ステップ56)。
【0026】割込処理制御部9は制限時間到達の通知に
呼応して(ステップ61のYES 枝)、対応する処理手順
をサーチし(ステップ62)、この制限時間到達時の処
理手順を他に優先して中央処理装置1上で実行し、制限
時間到達時の処理を終了する。
【0027】この制限時間到達時の処理はプロセスによ
り、任意に選択できるが、一例としては、時間制限排他
解除命令を発行してステップ46に戻る処理がある。
【0028】このように、本実施例では、時間制御機能
と排他制御機能とを一体化することにより、排他利用を
要求したプロセスの処理が中断してしまった場合でも制
限時間に到達した場合には、排他利用を要求したプロセ
スに依存することなく、デッドロックを回避することが
でき、システム資源の一層の有効活用ができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の時間制限
付排他制御装置は、時間制御機能と排他制御機能とを一
体化することにより、排他利用を要求したプロセスの処
理が中断してしまった場合でも制限時間に到達した場合
には、システム資源の独占状態がいつまでも解除されな
い状態とはならず、システム資源の一層の有効活用がで
きるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の時間制限付排他制御装置の一実施例を
示すブロック図である。
【図2】従来の時間制限付排他制御装置の例を示すブロ
ック図である。
【図3】従来の時間制限付排他制御装置の動作を示す流
れ図である。
【図4】プロセス状態制御部3の動作を示す流れ図であ
る。
【図5】インタバルタイマ群制御部4の動作を示す流れ
図である。
【図6】割込処理制御部9の動作を示す流れ図である。
【符号の説明】
1、21 中央処理装置 2、14、15、22 プロセス 3 プロセス状態制御部 4 インタバルタイマ群制御部 5〜8、24 インタバルタイマ 9 割込処理制御部 10〜13 処理手順 23 インタバルタイマ制御部 25 インタバルタイマランアウト処理手順 27 時間到達通知先 31〜36、41〜49、51〜57、61〜65
流れ図のステップ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 システムの有する共有資源の1つの時間
    制限付排他使用要求に応答して前記要求を行なったプロ
    セスを前記共有資源の使用待ちプロセスとするか前記共
    有資源の使用権獲得プロセスとするかを決めるプロセス
    状態制御手段と、前記共有資源に対応して設けられた複
    数のインタバルタイマと、前記使用権獲得プロセスの使
    用要求する共有資源に対応する前記インタバルタイマに
    前記使用権獲得プロセスの要求する排他使用制限時間を
    設定し時間経過を監視するインタバルタイマ群制御手段
    と、前記使用権獲得プロセスの要求する排他使用制限時
    間到達時の処理手順を記憶し前記インタバルタイマ群制
    御手段からの排他使用制限時間到達の通知に応答してそ
    の通知に対応する前記処理手順を選択して他に優先して
    システムに実行させる割込制御手段とを含むことを特徴
    とする時間制限付排他制御装置。
  2. 【請求項2】 排他使用制限時間到達時の処理手順は時
    間制限付排他使用解除処理手順であることを特徴とする
    請求項1記載の時間制限付排他制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012159920A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Renesas Electronics Corp マルチプロセッサ装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02226430A (ja) * 1989-02-28 1990-09-10 Toshiba Corp タスクディスパッチング方式

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