JPH0771721A

JPH0771721A - 熱風生成用の燃焼装置

Info

Publication number: JPH0771721A
Application number: JP24046793A
Authority: JP
Inventors: Soichi Yamamoto; 惣一山本; Hiroshi Sato; 佐藤　　寛
Original assignee: Yamamoto Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Yamamoto Manufacturing Co Ltd
Priority date: 1993-09-01
Filing date: 1993-09-01
Publication date: 1995-03-17

Abstract

(57)【要約】【目的】ガンタイプのバーナー装置と火炉とを組合わ
せて構成する熱風生成用の燃焼装置を、高価な点火トラ
ンスを用いずに安価に製作でき、かつ、うるさい放電音
を発生させずに静かな環境で使用できるようにする。【構成】スパークプラグ用の一対の点火棒１４・１４
と高圧電流を送電する点火トランス１５とを取り除いた
ガンタイプのバーナー装置１を、それの吐風筒１１と火
炉２の接続筒２１との接続により火炉２に接続し、その
火炉２の内腔で、前記吐風筒１１から吹き込まれる霧状
の燃料油の粒子が細かく破砕されてくる位置に、セラミ
ックヒーター３を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、主として、穀粒に熱風
（乾燥風）を浴びせて乾燥させる形態の穀粒乾燥機に、
穀粒に浴びせる熱風の生成用として組み込むように用い
る熱風生成用の燃焼装置についての改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】上述の熱風生成用の燃焼装置Ａは、通
常、図１に示している如く、ガンタイプのバーナー装置
１と、ドラム状に形成した火炉２とを組合わせて構成す
る。即ち、モーターＭにより作動する送風機１０と、そ
れの吐出口に接続する吐風筒１１と、その吐風筒１１内
に配位したノズル１２と、そのノズル１２に燃料油を圧
送する電磁ポンプ１３と、その電磁ポンプ１３の作動で
前記ノズル１２から霧状になって噴出する燃料油に対し
点火させるよう、図２の如く、ノズル１２の周辺に一対
に配設する点火棒１４・１４と、その点火棒１４・１４
に高電圧の電流を送電して点火用の放電火花を生ぜしめ
る点火用トランス１５らにより、通常のガンタイプのバ
ーナー装置１を構成する。また、鉄板等によりドラム状
の胴主体２０を形成し、その胴主体２０の軸方向の一端
側に前記ガンタイプのバーナー装置１の吐風筒１１の外
周に嵌合する接続筒２１を形設し、前記胴主体２０の周
壁の上面側で、軸方向の他端側に寄る部位に、熱風の吐
出筒２２を接続させて形成することで火炉２を構成す
る。そして、このドラム状の火炉２の前記接続筒２１
を、前述のガンタイプのバーナー装置１の吐風筒１１の
外周に嵌合し、これにより、バーナー装置１の吐風筒１
１から噴出する炎が火炉２内において完全燃焼して熱風
となって吐出筒２２から吹き出されるように、バーナー
装置１と火炉２とを組合わせることで構成してある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述のガンタイプのバ
ーナー装置１とドラム状の火炉２とを組合わせて構成す
る形態の熱風生成用の燃焼装置Ａは、ガンタイプのバー
ナー装置１をそのまま用いることで、そのバーナー装置
１に具備される点火用の高圧の電流を作る点火トランス
が高価なために、全体のコストを高くするという問題
を、そのまま持ち込んだものとなっている。

【０００４】また、ノズル１２から霧化して噴出する燃
料油に点火して燃焼させるための、一対に対向させる点
火棒１４・１４の対向する角度θおよび間隔Ｄが、図２
にあるように、所定の値に設定されていて、その値を保
持する状態に調整して組付けなければならないことと、
他の器物との接触でこの角度θおよび間隔Ｌに狂いが生
じ易く、そのときには調整をやりなおさなければならな
いことから、組立時に時間がかかる問題がある。

【０００５】また、ノズル１２から霧状に噴出する燃料
油にスパークにより点火するための一対の点火棒１４・
１４に対し、点火時に高電圧の電流が送給されて放電作
動が連続的に行なわれるようにしてあることから、点火
時のスパーク音がうるさい問題がある。

【０００６】

【目的】本発明は、従来手段に生じている上述の問題を
解消せしめるためになされたもので、ガンタイプのバー
ナー装置と火炉とを組合わせて構成する熱風生成用の燃
焼装置を、高価な点火トランスを用いずに安価に製作で
き、かつ、うるさいスパーク音を発生させずに静かな環
境で使用できるようにする新たな手段を提供することを
目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】そして、本発明は、上述
の目的を達成するための手段として、スパークプラグ用
の一対の点火棒と高圧電流を送電する点火トランスとを
取り除いたガンタイプのバーナー装置を、それの吐風筒
と火炉の接続筒との接続により火炉に接続し、その火炉
の内腔で、前記吐風筒から吹き込まれる霧状の燃料油の
粒子が細かく破砕されてくる位置に、セラミックヒータ
ーを配設してなる熱風生成用の燃焼装置を提起するもの
である。

【０００８】

【実施例】次に実施例を図面に従い詳述する。なお、図
面符号は、従前手段のものと同効の構成部材については
同一の符号を用いるものとする。

【０００９】図３は本発明による熱風生成用の燃焼装置
Ａの一部破断した側面図で、同図において、１はガンタ
イプのバーナー装置、２はこれに組合わせた火炉を示
す。

【００１０】ガンタイプのバーナー装置１は、モーター
Ｍにより作動して圧風を吐風筒１１から吐出する送風機
１０と、その送風機１０の吐風筒１１内に組み込むノズ
ル１２と、その送風機１０のケーシングの外面に組付け
て、給油管１６により導かれる燃料油を前述の吐風筒１
１内のノズル１２に圧送する電磁ポンプ１３とにより、
ガンタイプのバーナー装置１の本体を構成することにつ
いては、図１に示した従前のガンタイプのバーナー装置
１と変わりがないが、ノズル１２の先端から噴出する燃
料油にスパークによって点火するために、そのノズル１
２の周辺に配位して吐風筒１１内に一対に設ける点火棒
１４・１４は無く、また、この点火棒１４・１４に高圧
電流を送電するための点火トランス１５は省略した形態
にしてある。

【００１１】また、火炉２は、鉄板等の金属材により、
ドラム状の胴主体２０を形成し、それの軸方向の一端側
の軸芯部位に、前述のバーナー装置１の吐風筒１１の外
周に嵌合する接続筒２１を装設し、前記胴主体２０の周
壁の上面側で軸方向の他端側に寄る部位に、熱風の吐出
筒２２を装設して構成し、それの前記接続筒２１を、前
記バーナー装置１の吐風筒１１の外周に嵌合して接続す
ることで、バーナー装置１のノズル１２から噴出して、
送風機１０により吹き出される圧風により吐風筒１１か
ら吹き出される霧状の燃料油が、この火炉２内に吹き込
まれるようにバーナー装置１と組合わせてある。

【００１２】そして、この火炉２には、それの内腔の左
右の中心部位で、接続筒２１と反対側に寄る位置に、図
４に示している如く、セラミックヒーター３が配設して
あって、前述のバーナー装置１の吐風筒２１から吹き出
されて該火炉２内に吹き込まれる霧状の燃料油が、この
セラミックヒーター３に接触することで着火し燃焼する
ようにしてある。

【００１３】セラミックヒーター３は、窒化硅素・炭化
硅素・ジルコニア等で作るが、この例では窒化硅素（Si
₃N₄)の粉末を乾式プレスにより平板状の成形体３０を成
形し、その成形体３０の一方の表面に、図５に示してい
る如く、通電により発熱する抵抗体３１をプリントし、
その上に窒化硅素の粉末により同様の平板状に形成した
成形体３２を重合して、ホットプレス焼成法により、高
温にて一体焼結させたもので、最高許容温度が１３００
度Ｃ程度であり、かつ、１秒乃至数秒の極く短い時間の
通電で１０００度Ｃ程度に急速に昇温し、しかも、電気
絶縁性・耐酸化性・高温強度に優れ、水・油・金属の直
接加熱が可能なものである。

【００１４】そして、このセラミックヒーター３は、前
述したように、火炉２内に配設しておいて、点火棒１２
と点火トランス１５とを省略した形態のガンタイプのバ
ーナー装置１の吐風筒１１から吹き出されて火炉２内に
吹き込まれる霧状の燃料油の粒子を接触させて着火させ
ることで、この燃料油を火炉２内にて燃焼させるように
することから、バーナー装置１のノズル１２から霧状に
噴出する燃料油の霧滴が、送風機１０から吹き出される
圧風により、細い粒子に破砕された状態となってから接
触していくように、ノズル１２から前方に引き離した位
置に配設する。このときのノズル１２とセラミックヒー
ター３までの距離Ｌは、５０ミリ以上で、１００ミリ内
外程度にする。

【００１５】また、セラミックヒーター３は、図３およ
び図４にあるように、火炉２の内腔の左右の中心部位
で、接続筒２１に嵌合する吐風筒１１内のノズル１２か
ら所定の距離Ｌをおいた位置において、火炉２の底壁に
外部に透通するように取付けるブラケット３ａに、火炉
２の底壁から直立する姿勢として組付けてあるが、この
セラミックヒーター３の、接続筒２１に対して反対側に
位置する側には、送風機１０の吐風筒１１から火炉２内
に吹き込まれる吐出風を受ける受風板４が、吐出風の吹
き出し方向に対して、セラミックヒーター３を裏側から
取り囲うように設けてある。

【００１６】この受風板４は、吐風筒１１から吹き出さ
れる吐出風に乗って、火炉２内の前記セラミックヒータ
ー３に向け吹き込まれる燃料油の霧状の粒子を、吐出風
とともに、セラミックヒーター３の裏面側から吹き返し
てセラミックヒーター３に接触させるようにするための
ものであり、それの下端の取付座板４０を、セラミック
ヒーター３のブラケット３ａに組付けることで、上述し
た位置に取付けてある。この受風板４は、これを省略す
る場合がある。

【００１７】しかして、上述の如く、火炉２内に配設す
るセラミックヒーター３は、耐熱性に優れ、かつ、強固
なことから、バーナー装置１を駆動して燃焼装置Ａを作
動させるとき、１００Ｖ・０．５Ａ程度の電流を常時通
電しておいても良いものであるが、吹き込まれてくる燃
料油が接触することで、瞬時に着火させ、以後は、着火
した炎により引き続いて吹き込まれてくる燃料油を燃焼
させることになることから、バーナー装置１に取付けた
炎検知装置（ｃｄｓ）１８により着火が確認されたとき
に、通電をオフとするように制御するようにしてよい。

【００１８】このとき、熱風生成用の燃焼装置Ａを、穀
粒乾燥機に組合わせた場合のように、乾燥作業中におい
て、生成する熱風の温度を制御するために、バーナー装
置１を、作動のオンと作動のオフとを繰り返させるよう
にする場合は、炎検知装置１８が着火を確認したときに
セラミックヒーター３に対する通電をオフとし、バーナ
ー装置１の作動がオフとなって火炉２内の炎が消火（乾
燥作業終了による消火は含まない。）したときにセラミ
ックヒーター３に対する通電をオンとして、次にバーナ
ー装置１が作動したときの着火に備えるように制御し
て、セラミックヒーター３の寿命の向上と省電気量を図
るようにする場合がある。なお、図示する実施例装置に
おいて、１７はバーナー装置１の吐風筒１１の先端に組
付けたデフューザー、３３・３３はセラミックヒーター
３のリード線である。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明による熱風
生成用の燃焼装置Ａは、ガンタイプのバーナー装置１と
ドラム状の火炉２とを組合わせて構成する際に、バーナ
ー装置１は、スパークプラグを構成する一対の点火棒１
４・１４とそれに高圧電流を送電する点火トランス１５
とを省略した形態として、それの吐風筒１１を火炉２の
接続筒２１に接続しておき、その火炉２内の、バーナー
装置１のノズル１２から噴出して吐出風により吹き込ま
れる燃料油の霧粒が細かく破砕されてくる位置に、セラ
ミックヒーター３を配設しておいて、バーナー装置１の
吐出筒１１から火炉２内に吹き込まれる霧状の燃料油
を、このセラミックヒーター３により火炉２内において
着火させて燃焼させるようにしているのだから、スパー
クプラグを作動させるための高価な点火トランスが不要
になり、また、火炉２に組合わせるガンタイプのバーナ
ー装置１は、調整が不要の簡略な構造のものとなるの
で、火炉２に組付ける作業が簡単になり、安価に燃焼装
置Ａを構成し得るようになる。

【００２０】また、セラミックヒーター３のまわりに、
受風板４を配設して、バーナー装置１の吐風筒１１から
火炉２内に吹き込まれる燃料油は、セラミックヒーター
３に向け吹き返すようにすることで、着火が一層迅速に
なる。

【００２１】また、セラミックヒーター３は、１００Ｖ
・０．５Ａ程度の僅かの電流を流すことで高温に保持さ
れるので、常時通電するようにしておいても、僅かの消
費電力でまかなえるようになる。

【００２２】また、セラミックヒーター３への通電を、
炎検知装置１８により、着火の確認によりオフとし、バ
ーナー装置１の作動がオフとなって消火したときにオン
として、次の作動に対応させるようにすることで、一層
電気の消費量を少なくできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従前の熱風生成用の燃焼装置の一部破断した側
面図である。

【図２】同上のノズル部の拡大正面図である。

【図３】本発明による熱風生成用の燃焼装置の一部破断
した側面図である。

【図４】同上装置の横断平面図である。

【図５】同上装置のセラミックヒーターの一部破断した
斜視図である。

【符号の説明】

Ａ…燃焼装置、Ｍ…モーター、Ｄ…間隔、Ｌ…距離、θ
…角度、１…バーナー装置、１０…送風機、１１…吐風
筒、１２…ノズル、１３…電磁ポンプ、１４…点火棒、
１５…点火トランス、１６…給油管、１７…デフューザ
ー、１８…炎検知装置、２…火炉、２０…胴主体、２１
…接続筒、２２…吐出筒、３…セラミックヒーター、３
ａ…ブラケット、３０…成形体、３１…抵抗体、３２…
成形体、３３…リード線、４…受風板、４０…取付座
板。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】スパークプラグ用の一対の点火棒１４・
１４と高圧電流を送電する点火トランス１５とを取り除
いたガンタイプのバーナー装置１を、それの吐風筒１１
と火炉２の接続筒２１との接続により火炉２に接続し、
その火炉２の内腔で、前記吐風筒１１から吹き込まれる
霧状の燃料油の粒子が細かく破砕されてくる位置に、セ
ラミックヒーター３を配設してなる熱風生成用の燃焼装
置。
【請求項２】火炉２の内腔で、セラミックヒーター３
の周辺部位に、バーナー装置１の吐風筒１１から吹き込
まれてくる霧状の燃料油をセラミックヒーター３に向け
吹き返す受風板を設けたことを特徴とする請求項１記
載の熱風生成用の燃焼装置。
【請求項３】スパークプラグ用の一対の点火棒１４・
１４と高圧電流を送電する点火トランス１５とを取り除
いたガンタイプのバーナー装置１を、それの吐風筒１１
と火炉２の接続筒２１との接続により火炉２に接続し、
その火炉２の内腔で、前記吐風筒１１から吹き込まれる
霧状の燃料油の粒子が細かく破砕されてくる位置に、セ
ラミックヒーター３を配設し、そのセラミックヒーター
３を、バーナー装置１の作動中に、常時通電するよう制
御せしめたことを特徴とする熱風生成用の燃焼装置。
【請求項４】スパークプラグ用の一対の点火棒１４・
１４と高圧電流を送電する点火トランス１５とを取り除
いたガンタイプのバーナー装置１を、それの吐風筒１１
と火炉２の接続筒２１との接続により火炉２に接続し、
その火炉２の内腔で、前記吐風筒１１から吹き込まれる
霧状の燃料油の粒子が細かく破砕されてくる位置に、セ
ラミックヒーター３を配設し、そのセラミックヒーター
３に対する通電を、炎検知装置１８により、バーナー装
置１から火炉２内に吹き込まれる燃料油の着火のの検出
によってオフとなり、火炉２内における燃料油の燃焼の
消火によってオンとなるように制御せしめたことを特徴
とする熱風生成用の燃焼装置。