JPH0771081B2 - 通信機能を有する制御装置 - Google Patents

通信機能を有する制御装置

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JPH0771081B2
JPH0771081B2 JP61291116A JP29111686A JPH0771081B2 JP H0771081 B2 JPH0771081 B2 JP H0771081B2 JP 61291116 A JP61291116 A JP 61291116A JP 29111686 A JP29111686 A JP 29111686A JP H0771081 B2 JPH0771081 B2 JP H0771081B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、通信機能を有する制御装置に関し、詳しく
は、他の制御装置と共にデータリンクを構成する通信機
能を有する制御装置に関する。
[従来の技術] 近年、各種機器の制御を行なう制御装置は、その電子化
に伴い、緻密かつ高精度な制御を行なうようになってい
るが、最近では更にマイクロコンピュータ等の論理演算
回路を組み込み、そのインテリジェント化が進められて
いる。このような制御装置では、制御対象の単純な制御
にとどまらず、他の制御装置とデータをやりとりしてシ
ステム全体として一層高度な制御を行なうことができ
る。
例えば、車両等においては、車両に搭載された各種機器
の制御を電子制御装置により行なうと共に、複数の電子
制御装置を共通信号線を用いてデータリンクし、一つの
電子制御装置がセンサ等を介して入力したデータやその
他の制御条件を他の電子制御装置にも提供しようとする
試み等がなされている。この複数の電子制御装置をデー
タリンクする手段としては、他の電子制御装置にデータ
を送信する送信権(トークン)を予め定められた序列に
従って複数の電子制御装置間を伝達させ、送信権を得た
電子制御装置が共通信号線に所定のデータを出力する所
謂トークンバス方式とこれに接続する通信機能を有する
制御装置等が知られている。
[発明が解決しようとする問題点] こうした、データリンクを構成する通信機能を有する制
御装置は、マスタースレーブ方式においてマスタとなる
特別な制御装置を必要とせず、しかもバスに対する同時
アクセスの問題を回避する制御を特に要しないため構成
を簡略化することができるといった利点を有するが、以
下の問題があり、猶一層の改善が望まれていた。
(1) 複数の制御装置を共通信号線に接続してデータ
リンクを構成した場合、送信権が、各制御装置の制御に
基づいて定まる所定時間以内に、各制御装置をひとまわ
りする必要が生じることがある。しかしながら、次に送
信権を獲得すべき制御装置が通信して参加しない場合に
は、送信権を移譲しようとする制御装置は、一定時間待
ち続けたり、複数回リトライするため、送信権の周回が
遅延することがあるという問題があった。
こうした問題は、ノイズ等により制御装置が送信権の獲
得に失敗したような場合には許容することができるが、
故障により通信機能を失った場合等には、繰り返し生じ
るため看過することができない。
(2) また、車載の制御装置では、イグニッションス
イッチのポジションにより電源供給の状態が異なり、ト
ークンバスに接続されていてもアクセサリ位置では通信
に参加しない制御装置や、オプション品であって当初よ
り接続されていない制御装置等が存在する。従って、こ
れらの制御装置が次に送信権を獲得すべき制御装置とな
った場合には、毎回送信権の伝達に時間を要し、送信権
の周回時間が長くなって、通信効率が低下するという問
題があった。
本発明は上述した問題点を解決することを目的とし、特
に、通信に参加しない制御装置が存在する場合における
送信権の移譲を好適に行ない得る通信機能を有する制御
装置を提供することを目的としてなされた。
発明の構成 [問題点を解決するための手段] かかる目的を達成すべく、本発明は問題を解決するため
の手段として、次の構成をとった。即ち、第1図に例示
するように、 信号の入・出力を行なう通信手段M1を介して共通信号線
M2に接続されて他の制御装置M3と共にデータリンクを構
成し、 該データリンク内において予め定められた序列に従って
伝達される送信権を得て、前記共通信号線M2に前記通信
手段M1を介してデータを出力する送信制御手段M4を備え
た制御装置において、 前記送信権の移譲に際し、前記序列に従って次に送信権
を獲得すべき他の制御装置M3への送信権移譲信号を、前
記通信手段M1を介して前記共通信号線M2に出力するとと
もに、電源供給中に電源供給対象が切換わる毎に初期の
序列に従って送信権の移譲を行なう送信権移譲手段M5
と、 前記送信権移譲手段M5による送信権移譲信号の出力にも
かかわらず、前記他の制御装置M3が送信権を獲得しない
場合に、前記送信権伝達の序列から該他の制御装置を除
外する送信権伝達序列編成手段6と を備えた通信機能を有する制御装置の構成がそれであ
る。
ここで、通信手段M1とは、共通信号線M2に対し信号の入
・出力を行なうものであり、共通信号線M2がシリアルラ
インの場合には、制御装置内部のデータ処理に合わせ
て、シリアル・パラレル交換の機能を有する構成等を考
えることができる。
送信制御手段M4とは、通信手段M1を介してデータを共通
信号線M2に出力するものであり、通常、送信先のアドレ
スやデータの信頼性を保証するCRCあるいはチェックサ
ム等を付加して、データを共通信号線M2に出力するもの
が知られている。
送信権移譲手段M5は、送信権を次の制御装置M3に移譲す
るものであり、次に送信権を獲得すべき制御装置M3に送
信権の移譲を伝達すべく、共通信号線M2に送信権移譲信
号を出力するとともに、電源供給中に電源供給対象が切
換わる毎に初期の序列に従って送信権の移譲を行なう。
送信権移譲信号としては、予め定めたアドレス番号等を
考えることができる。尚、送信権移譲手段M5は、次に送
信権を獲得すべき他の制御装置M3が送信権を獲得しない
場合には、送信権伝達序列に従って、更に次の制御装置
M3へ送信権を移譲する手段を備えてもよく、あるいは複
数回送信権の移譲を試みてから更に次の制御装置M3へ送
信権を移譲するよう構成してもよい。送信権移譲信号が
各制御装置M3毎に定められたアドレスである場合には、
送信権を獲得した時のアドレスを増加もしくは減少した
アドレスを出力することによって送信権の移譲を行なう
よう構成してもよい。
送信権伝達序列編成手段M6は、送信権の移譲がなされな
かった場合に、予め定められた送信権の伝達の序列か
ら、送信権を獲得しなかった制御装置M3を除外するもの
であり、以後の送信権の移譲において、通信に参加しな
い制御装置M3を予め移譲の対象外とするものである。こ
うした制御装置M3の除外と、これに伴う送信権伝達序列
の再編成は、耐ノイズ性等を考慮して、他の制御装置M3
が所定回数に亘って送信権を獲得しなかった時に行なう
よう構成してもよい。
[作用] 上記構成を有する本発明の通信機能を有する制御装置
は、他の制御装置M3と共に送信権の授受を伴うデータリ
ンクを構成し、送信権を得た時には送信制御手段M4によ
り通信手段M1を介して共通信号線M2にデータを出力する
が、更に送信権の移譲に際しては、送信権移譲手段M5に
より、予め定められた序列において次に送信権を獲得す
べき制御装置M3への送信権移譲信号を出力する。通常、
送信権を次に獲得すべき他の制御装置M3が正常に送信権
を獲得するが、送信権移譲信号の出力にもかかわらず、
次に送信権を獲得すべき制御装置M3がこれを獲得しない
場合には、送信権伝達序列編成手段M6により、送信権を
伝達する序列からこの制御装置M3は除外され、新たな序
列の編成がなされる。従って、送信権が周回した後に
は、編成後の序列に従って、送信権の移譲が行なわれ
る。
送信権移譲手段M5は、更に、電源供給中に電源供給対象
が切換わる毎に初期の序列に従って送信権の移譲を行な
う。
このため、新たに電源供給の対象となることにより電源
が供給されてデータリンクでの通信に参加することが可
能となった制御装置に対して、送信権を移譲することが
可能となる。このことから、送信権伝達序列編成手段に
より、一旦、送信権伝達の序列から除外された制御装置
も、データリンク内の通信に復帰でき、元どおりに緻密
かつ高精度な制御を再開することができる。
[実施例] 次に、本発明の構成を一層明らかにするために、通信機
能を有する制御装置の好適な実施例を図面と共に説明す
る。第2図は、この通信機能を有する制御装置をシステ
ム全体と共に示す概略構成図である。
図示するように、車両には、次の7台の電子制御装置
(ECU)が搭載されており、これらは、共通信号線1に
接続されている。また、これらの電子制御装置は、イグ
ニッションスイッチ3を介してバッテリ5より電力の供
給を受けるよう構成されており、イグニッションスイッ
チ3の位置により異なる各電力供給モードで、それぞれ
作動する。尚、各ECUの内部構成は、ほぼ同様なので、
ダイアグノーシスECU10についてのみ詳しく説明し、他
については省略する。
(1) ダイアグノーシスECU10: 車両搭載の他のECUの動作上の不具合等をモニタし、外
部に知らせるための制御装置であり、周知のCPU11,ROM1
2,RAM13を備えた論理演算回路として構成されている。
このダイアグノーシスECU10には、更に共通信号線1と
のデータの入出力を行なうシリアルI/Oポート(SIO)1
4、表示装置(以下CRTと呼ぶ)15への表示を司るCRT表
示回路16、ダイアグノーシスECU10への指示を与えるス
イッチ群17の状態を読み込む入力ポート18、電源ライン
からバッテリ電圧VBの供給をうけて装置全体に安定化さ
れた電源電圧VCを供給する電源部19等を備えている。
尚、電源部19からは、電源供給モード、換言するならば
イグニッションスイッチ3のポジション(IG,ACC,OFF
等)を判別するための信号線が入力ポート18に接続され
ている。
(2) エンジン制御ECU20: エンジン(図示せず)の燃料噴射量や点火時期等を総合
的に制御する制御装置であり、吸入空気量センサや回転
数センサ等のセンサ群25からデータを入力し、燃料噴射
弁やイグナイタ等のアクチュエータ群28を制御する。共
通信号線1を介して、後述するトランスミッション制御
ECU等とデータをやりとりし、走行状態に応じてエンジ
ンの出力を制御するなど緻密なエンジン制御を実現す
る。
(3) 電話ECU30: 車載の電話器(図示せず)をコントロールする制御装置
であり、テンキーやフックスイッチ等のスイッチ群35か
らの指示を入力し、発呼信号の出力等に関与するアクチ
ュエータ群38を制御する。この電話ECU30は、共通信号
線1を介して後述するオーディオECU等とデータを交換
し、例えば電話がかかった場合にオーディオ装置の音量
を低下させるといった制御を実現する。
(4)トランスミッション制御ECU40: 車載の自動変速機(図示せず)を制御する制御装置であ
り、シフトポジションを検出するセンサや作動油圧を検
出するセンサ等のセンサ群45からの入力に基づいて、変
速比を切換える油圧バルブ等のアクチュエータ群48を駆
動・制御する。
(5) エアコンECU50: エアコンディション(図示せず)を制御する制御装置で
あり、車室内外の温度や送風モードの指定等を検出する
センサ群55からの入力に基づいて、コンプレッサやブロ
アモータ,ダンパ開度制御用モータ等のアクチュエータ
群58を制御する。このエアコンECU50は、共通信号線1
を介して、例えばエンジン制御ECU20にデータを出力
し、アイドルアップ等の要求を伝送する。
(6) サスペンション制御ECU60: サスペンション(図示せず)の特性を走行状態に応じて
切換える制御装置であり、車高等の検出を行なうセンサ
群65からの入力に基づいて、油圧バルブ等のアクチュエ
ータ群68を制御する。このサスペンション制御ECU60
は、スロットルバルブが急激に開弁された時、共通信号
線1を介してエンジン制御ECU20からこれを知らされる
ので、ショックアブソーバの特性をかたくするなどの緻
密な制御を行なう。
(7) オーデオECU70: 車載のオディオ装置(図示せず)をコントロールする制
御装置であり、チューニングや音量設定あるいはテー
プ,CDプレーヤ等の操作スイッチ等のスイッチ群75の指
定に基づいて、チューニングや音量制御を司るアクチュ
エータ群78を制御する。
また、以上の各ECU10ないし70の電源供給モードと共通
信号線1に対する送信権を示すアドレス(トークンアド
レス)番号とを、次表1に示す。
ここで、トークンアドレスTadとは、各ECU毎に予め定
められた番号であって、送信権を得たECUが出力するデ
ータのヘッドに付与されるデータである。各ECUが出力
するデータは、所定のフォーマットを有し、第3図に示
すように、第1ワードから第nワードに亘る。第1ワー
ドの上位5ビットが上述したトークンアドレスTadであ
り、その下位3ビットはデータのワード長(n−2)を
表わしている。また、第2ワードから第n−1ワードま
でのデータは、他のECUに送るべき所定のデータD1ない
しDn−2、例えばセンサ・スイッチ群を介して入力した
車速信号等のデータを示している。尚、第2ワードは、
データを受けとるべきECUのトークンアドレスとしても
よい。メッセージの最後には、所謂チェックサムCSとし
ての1ワードが付加されている。このチェックサムCS
は、メッセージの各々のワードが示す値の和[ヘッダHD
が示す値+データD[D1ないしDn−2]が示す値+チェ
ックサムCSが示す値]がFF(16進数)になるよう定めら
れている。各ECUは、このチェックサムCSを用いて受信
したメッセージが正確に送られてきたものか否かを判断
するのである。
共通信号線1に対しデータを出力する制御権、即ち送信
権の獲得に関しては、種々の手法が提案されているが、
本実施例では、共通信号線1に出力されるデータの第1
ワード中のトークンアドレスTadが自己のトークンアド
レスTad−1であった時、次に送信権を獲得するよう予
め定められている。
次に、第4図のフローチャートに拠って、ダイアグノー
シスECU10が行なう通信制御ルーチンについて説明す
る。尚、他のECUも同様の処理を行なっている。
通信制御ルーチンの実行は、まず共通信号線1よりメッ
セージを入力する処理(ステップ100)から開始され
る。続いて、メッセージの第1ワードに含まれるトーク
ンアドレスが自分のトークンアドレスTad−1となって
いるか否か、即ち送信権の委譲を受けるべきか否かの判
断を行なう(ステップ110)。共通信号線1に出力され
たデータのトークンアドレスが自己のトークンアドレス
Tad−1となっていなければ、送信権を獲得する必要が
ないので、ステップ100で入力したメッセージ内のデー
タを解析し、自己の制御に必要なデータ、例えばダイア
グノーシスECU10にとって必要な他のECUの故障情報等が
含まれている場合には、RAM13内のデータを更新すると
いった処理を行なう(ステっプ120)。
一方、送信権の委譲がなされたと判断した場合には、共
通信号線1から入力したメッセージ中のデータを後の処
理に備えて一旦RAM13にストアし、次に共通信号線1に
出力すべきデータを用意する処理を行なう(ステップ11
0,130)。続いて、送信権を移譲するためにメッセージ
の第1ワードに含めるトークンアドレスの設定を行なう
(ステップ140)。即ち、予めRAM13の所定のエリアに用
意した送信権委譲用のアドレスTadNextをトークンアド
レスTadとするのである。通常TadNextは、自己のアド
レス(ダイアグノーシスECU10の場合は第1表に示す用
にTadNext=2)そのものである。続くステップ150で
は、ステップ130で用意されたデータのヘッドにステッ
プ140で設定したトークンアドレスTadを加え、更にこ
のチェックサムCSを末尾のワードにセットして構成され
たメッセージを、SIO14を介して共通信号線1に出力す
る処理を行なう。以上説明したステップ130ないし150
が、送信権を得た場合にメッセージを出力するまでの処
理となる。
こうしてメッセージが出力された後、所定時間内に次に
送信権を獲得すべきECU(本実施例ではエアコンECU50)
がメッセージを出力すれば、(ステップ160,180)送信
権の移譲は正常に行なわれたとして、ステップ170以下
に進むが、一定時間内にメッセージの出力がない場合に
は(ステップ160,180)、送信権の移譲は行なわれなか
ったとして、処理はステップ190以下に移行する。
ステップ190では、トークンアドレスTadに対応して設
けられたカウンタC(Tad)の内容を1だけインクリメ
ントし(ステップ190)、トークンアドレスTadを1だ
けインクリメントする処理(ステップ193)を行なう。
即ち、次に送信権を獲得すべきECUが送信権を受け取ら
なかった場合には、更にその次のECUに対して送信権の
移譲を試みるのである。そこで、続いてこのトークンア
ドレスTadを出力する処理(ステップ196)を行なった
後、再びステップ160から処理を繰返す。ここでは、デ
ータは既に先のメッセージ出力(ステップ150)で他のE
CUにも伝送されていることから、トークンアドレスTad
のみを出力し、データ転送時間の短縮を図っているが、
データ転送の信頼性を考慮して、メッセージ全体を再送
するようにしも差支えない。
第5図はイグニッションスイッチ3がIGのポジションの
時に、送信権が各ECU間を周回していく様子を例示した
説明図である。図示するように、ダイアグノーシスECU1
0にとって次に送信権を獲得するはずのエアコンECU50が
故障等により通信に参加しない場合には、トークンアド
レスTad=2の出力に続いて、時間Tov経過後に、トー
クンアドレスTad=3を出力し、サスペンション制御EC
U60への送信権の移譲を試みていることが諒解される。
こうして送信権の委譲が完了すると、第4図に示すよう
に、処理はステップ160からステップ170へ移行し、まず
トークンアドレスTadに対して用意されているカウンタ
C(Tad)の内容をクリアした後、当初送信権を移譲し
ようとしたECUに対応して設けられたカウンタC(TadN
ext)の値が3以上であるか否かの判断を行なう。カウ
ンタの値は、送信権の移譲が正常に行なわれなかった時
に1ずつインクリメントされる(ステップ190)ので、
3回続けて送信権の移譲に失敗すると、次に送信権を獲
得すべきECUのトークンアドレスTadNext 1だけインク
リメントして、これを更新する処理が行なわれる(ステ
ップ210)。続いて、このトークンアドレスTadNext
が、実際に送信権の移譲が正常になされた時点でのトー
クンアドレスTadと一致したか否かの判断を行ない(ス
テップ220)、一致するまでステップ200,210,220の処理
を繰返す。これは、第6図に示すように、電源供給モー
ドがアクセサリ(ACC)であるとき等では、連続したト
ークンアドレスを有する複数のECUが通信に参加しない
ことがあり、こうした場合に、次に送信権を移譲すべき
ECUのトークンアドレスTadNextを、その分更新してお
くためである。
以上の処理、即ち送信権の移譲を行なう時点でのカウン
タC(Tad)及びトークンアドレスTadのインクリメン
ト(ステップ190,193)と、送信権の移譲完了後に行な
われる送信権を次に移譲すべきECUのトークンアドレス
TadNextの更新(ステップ200ないし220)とにより、3
回連続して送信権の獲得を行なわなかったECUは、それ
以降の送信権の移譲からは除外される。従って、第5
図,第6図に示すように、送信権の周回に要する時間T
ro,Trは、オーバタイムTovを除いた時間Tro′,Tr′に
短縮される。
こうして、送信権の移譲に関する処理がなされるが、バ
ッテリ5の電圧低下に起因して通信に参加できなかった
ECUが、走行によるバッテリ5の充電により正常状態に
復したり、第7図に示すように、イグニッションスイッ
チ3がアクセサリ(ACC)からイグニッション(IG)の
位置に切換えられたりして、通信に参加できる状態とな
る場合が考えられる。そこで、所定時間Tintが経過する
毎に、あるいは電源供給モードが切換えられる毎に(ス
テップ230,240)、次に送信権を獲得すべきECUのトーク
ンアドレスTadNextを初期化する処理(ステップ250)
を行なう。即ちトークンアドレスTadNextを、予め定め
られた自己の番号(ダイアグノーシスECU10では値2)
に戻すのである。従って、第6図に示すタイミングTint
以降、もしくは第7図に示すタイミングTsw以降では、
送信権の移譲を、再び次に送信権を獲得すべきものとし
て予め定められたECUに対して行なうところから実行す
ることになる。
以上のように構成された本実施例においては、通信機能
を有する制御装置としてのECU10ないし70は、次に送信
権を獲得すべきECUが通信に参加していない場合には、
3回のトライアルの後、参加していないECUを送信権の
委譲の序列から除外し、通信に参加しているECUに対し
て送信権を直ちに委譲する。従って、送信権の周回に要
する時間Tro,Trは短縮される。この結果、アクセサリ
(ACC)モードのように通信に参加するECUの数が少ない
場合、あるいはオプション品が実装されておらず通信に
参加するECUの数が少ない場合には、送信権の周回は短
時間に行なわれ、従来とは逆に、データ通信の効率を向
上させることができる。
また、本実施例では、3回の試行の後に初めて送信権委
譲の序列からの除外を行なうので、ノイズ等が共通信号
線1に重畳して送信権の獲得がなされなかったような場
合に、そのECUが通信から除外されることはなく、シス
テム全体としての信頼性は十分に確保されている。更
に、電源供給中に電源供給対象が切換えられる毎に、再
度送信権の委譲を試みるので、新たに電源供給の対象と
なることにより電源が供給されてデータリンクでの通信
に参加することが可能となったECUに対して、送信権の
移譲することが可能となる。したがって、バッテリ電圧
の低下等に伴う可逆的な通信異常に対して十分に対応す
ることができる。
また、本実施例では、常に、復帰したかもしれないECU
の応答状態を調べるのではなく、電源供給中に電源供給
対象が切換えられたこと、すなわち復帰する可能性が極
めて高い状態である電源供給対象の切換えのタイミング
を捉えて、送信権の移譲の序列を初期状態に戻すことに
より、復帰したかもしれないECUの応答状態を調べてい
る。このことにより電源供給対象の切換え前に除外され
ていたECUより応答が有ればそのまま復帰することにな
る。この電源供給対象の切換えは、各ECUの通信処理の
周期に比べれば、極めて少ない頻度でしか生ずることは
ない。このため、このタイミングで送信権の移譲の序列
を初期化してもほとんど通信効率を低下させることはな
く、高速な通信が維持できる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は
こうした実施例に何等限定されるものではなく、例えば
個々の制御装置が複数のトークンアドレスを有する構成
など、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々な
る態様で実施しえることは勿論である。
発明の効果 以上詳述した本発明の通信機能を有する制御装置によれ
ば、データリンク内において通信に参加しない他の制御
装置が存在する場合に、送信権の周回に要する時間を短
縮化することができるという優れた効果を奏する。更
に、新たに電源供給の対象となってデータリンクでの通
信に参加することが可能となった制御装置に対して、送
信権を移譲することが可能となる。このことから、送信
権伝達序列編成手段により、一旦、送信権伝達の序列か
ら除外された制御装置も、データリンク内の通信に復帰
でき、元どおりに緻密かつ高精度な制御を再開すること
ができる。
しかも、電源供給対象の切換えは、各制御装置の通信処
理の周期に比べれば、極めて少ない頻度でしか生ずるこ
とはない。このため、送信権の移譲の序列を初期に戻し
てもほとんど通信効率を低下させることはなく、高速な
通信が維持できる。従って、車載の制御装置のように電
源供給モードの違いやオプションの有無等によって通信
に参加する制御装置が変化するような場合にも、送信権
の委譲により複数の制御装置が共通信号線を利用して通
信を行なうデータリンクの機能を十二分に引き出すこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成を例示するブロック図、第
2図は本発明一実施例としての通信機能を有する制御装
置の構成を示すブロック図、第3図は送信データのフォ
ーマットを示す説明図、第4図は実施例におけるダイア
グノーシスECUの通信制御ルーチンを示すフローチャー
ト、第5図,第6図,第7図は各々通信時における送信
権の伝達の様子を示す説明図、である。 M1……通信手段 M2……共通信号線 M3……他の制御装置 M4……送信制御手段 M5……送信権委譲手段 M6……送信権伝達序列編成手段 1……共通信号線 10……ダイアグノーシスECU 20……エンジン制御ECU 30……電話ECU 40……トランスミッション制御ECU 50……エアコンECU 60……サスペンション制御ECU 70……オーディオECU
フロントページの続き (72)発明者 秋山 進 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 伊東 勝範 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 斎藤 孝夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 谷川 哲夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−246148(JP,A) 特開 昭58−161551(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】信号の入・出力を行なう通信手段を介して
    共通信号線に接続されて他の制御装置と共にデータリン
    クを構成し、 該データリンク内において予め定められた序列に従って
    伝達される送信権を得て、前記共通信号線に前記通信手
    段を介してデータを出力する送信制御手段を備えた制御
    装置において、 前記送信権の移譲に際し、前記序列に従って次に送信権
    を獲得すべき他の制御装置への送信権移譲信号を、前記
    通信手段を介して前記共通信号線に出力するとともに、
    電源供給中に電源供給対象が切換わる毎に初期の序列に
    従って送信権の移譲を行なう送信権移譲手段と、 前記送信権移譲手段による送信権移譲信号の出力にもか
    かわらず、前記他の制御装置が送信権を獲得しない場合
    に、前記送信権伝達の序列から該他の制御装置を除外す
    る送信権伝達序列編成手段と、 を備えた通信機能を有する制御装置。
  2. 【請求項2】送信権伝達序列編成手段は、他の制御装置
    が所定回数に亘って送信権を獲得しなかった時、送信権
    伝達の序列から該他の制御装置を除外する特許請求の範
    囲第1項記載の通信機能を有する制御装置。
  3. 【請求項3】送信権移譲手段は、次に送信権を獲得すべ
    き他の制御装置が送信権を獲得しない場合には、送信権
    伝達序列に従って、更に次の制御装置へ送信権を移譲す
    る手段を備えた特許請求の範囲第1項もしくは第2項記
    載の通信機能を有する制御装置。
  4. 【請求項4】送信権移譲手段は、送信権を獲得した時の
    アドレスを増加もしくは減少したアドレスを出力するこ
    とによって送信権の移譲を行なう特許請求の範囲第1項
    ないし第3項のいずれかの項に記載の通信機能を有する
    制御装置。
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