JPH0770388B2 - コイル - Google Patents

コイル

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JPH0770388B2
JPH0770388B2 JP2022521A JP2252190A JPH0770388B2 JP H0770388 B2 JPH0770388 B2 JP H0770388B2 JP 2022521 A JP2022521 A JP 2022521A JP 2252190 A JP2252190 A JP 2252190A JP H0770388 B2 JPH0770388 B2 JP H0770388B2
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JP
Japan
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coil
resin layer
wire
resin
core
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JP2022521A
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俊一 加藤
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、コアにワイヤを巻回したコイル、特に、基
板などへの実装工程における耐熱性に優れたコイルに関
する。
[従来の技術] 第5図は従来のコイルの一例を示すものである。図に示
すように、フェライトからなるコア(ドラムコア)1に
はワイヤ2が巻回されており、コア1の両端部には、ワ
イヤ2と接続し外部との接続端子となる電極(リード端
子)3が取付けられている。そして、これらの各部材は
外装樹脂4によりモールドされ一体に成形されている。
上記ワイヤ2としては、第6図にその断面を示すよう
に、導体(銅線)5をポリウレタン樹脂またはポリスチ
レン樹脂などの樹脂層6で被覆したマグネットワイヤが
使用されている。
上記コイルにおいて、ワイヤ2の端部を電極3に固定す
る方法としては、はんだ付けの方法が一般的であり、加
熱溶融したはんだの熱によりワイヤ2の端部の樹脂層6
を溶融させて除去し、同時に導体5と電極3のはんだ付
けを行っている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、完成したコイルを基板などに実装する際に、コ
イルをはんだ付けする場合においては、ワイヤ2の樹脂
層6の融点が低く耐熱性が小さいと、実装時のはんだの
熱により樹脂層6が溶融し、あるいは劣化して、ワイヤ
2同士がショート(レアショート)してしまうという問
題点がある。
また融点が高く耐熱性が大きい樹脂を用いるとレアショ
ートが生じるおそれは減少するが、ワイヤ2の端部を電
極3にはんだ付けする際に、はんだの熱で樹脂層6を溶
融除去することが困難になり、電極3との接続不良が発
生するという問題点がある。また、電極3へのはんだ付
け工程においてはんだの温度を高くすると、樹脂層6を
十分に除去することが可能になり、電極3との接続不良
を減らすことができるが、ワイヤ2を高温にさらすこと
になるため樹脂層6が劣化し、その後の基板などへの実
装工程において再度高温下におかれることによりさらに
劣化が進行して、ついにはワイヤ2同士の間の絶縁不良
やレアショートをまねくなど、耐熱性の大きい樹脂層を
用いる効果が失われてしまうという問題点がある。
この発明は、上記の問題点を解決するものであり、その
製造工程において、ワイヤを電極にはんだ付けする際
の、はんだ付け作業の容易性を維持しつつ、その後の基
板への実装工程などにおける耐熱性に優れたコイルを提
供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の問題点を解決するため、この発明にかかるコイル
は、 コアと、前記コアに巻回したワイヤと、前記ワイヤの端
部と接続する電極とを具備し、 前記ワイヤが、導体と、前記導体を被覆して絶縁する第
1の樹脂層と、前記第1の樹脂層の外側に設けられた、
前記第1の樹脂層よりも融点が少なくとも20℃以上低い
第2の樹脂層とを有していることを特徴としている。
第1の樹脂層と第2の樹脂層との融点の差は少なくとも
20℃以上であることが必要であり、より好ましくは、第
2の樹脂層の融点が第1の樹脂層の融点よりも40℃以上
低くなるように第1及び第2の樹脂層を選択すべきであ
る。
前記第1の樹脂層の代表的なものとしては、ポリウレタ
ン樹脂またはポリエステル樹脂(融点約230℃〜270℃)
からなるものがあり、また前記第2の樹脂層の代表的な
ものとしては、ポリアミド樹脂(融点約150℃〜210℃)
からなるものがあげられる。但し、前記第1及び第2の
樹脂層の材料はこれに限られるものではなく、上で例示
したものと同等の融点を有する種々の物質を用いること
ができる。
[作用] コアに巻回したワイヤの第1及び第2の樹脂層の融点
は、従来のコイルで用いられている絶縁用樹脂層の融点
と同等またはそれ以下であるため、ワイヤの端部を電極
にはんだ付けする工程において、第1及び第2の樹脂層
ははんだの熱により容易に除去される。また、はんだを
過度に高温に加熱していないため、はんだの熱が、ワイ
ヤの第1及び第2の樹脂層を劣化させることがない。
また、この発明のコイルを基板などへ実装する際のはん
だ付け工程においては、コイルは全体的に相当な高温に
さらされるが、このとき、第1の樹脂層の外側にある第
2の樹脂層は第1の樹脂層より融点が低く、先に溶融し
て溶融潜熱を奪うため、第1の樹脂層の温度上昇が抑制
される結果、その劣化が防止され、第1の樹脂層は十分
な絶縁性能を維持する。
[実施例] 以下、この発明の実施例を図に基づいて説明する。第1
図はこの発明の一実施例にかかるコイルを示す断面図で
ある。図に示すように、コイルは、透磁率の大きいフェ
ライトからなるコア(ドラムコア)1と、コア1に巻回
されたワイヤ12と、コア1の両端に取り付けられワイヤ
12の端部と接続する電極(リード端子)3を備えてい
る。そして、上記のコア1、ワイヤ12及び電極3が外装
樹脂4をモールドすることにより一体に成形されてコイ
ルを形成している。このコイルに用いられているワイヤ
12は、第2図に示すように、直径40μmの導体(銅線)
5を、融点約(250℃)のポリウレタン樹脂からなる厚
さ3μmの第1の樹脂層13と、その外側の融点約(200
℃)のポリアミド樹脂からなる厚さ2μmの第2の樹脂
層14で被覆したものである。
上記コイルを製造するにあたっては、コア1に上記のワ
イヤ12を必要な回数だけ巻回する。そして、第3図に示
すように、ワイヤ12を巻回したコア1を、フープ端子15
の長手方向に対してほぼ直角に連設されたリード端子
(電極)3の相対向する二つの起立部3aの間に挿入す
る。次いで、ワイヤ12の端部をリード端子3(例えば起
立部3a)にはんだ付けする。それから、外装樹脂4を射
出成型して上記各部材を一体成形した後、リード端子3
をフープ端子15から切り離し、外装樹脂4から露出した
部分を外装樹脂4の端部に沿って折り曲げることにより
一つのコイルが得られる。
この発明のコイルにおいては、上記の製造工程で、ワイ
ヤ12の端部をリード端子3にはんだ付けする場合、400
℃で2秒間はんだ付けを行なう。このとき、はんだの温
度が第1の樹脂層13及び第2の樹脂層14の融点よりはる
かに高いため、ワイヤ12の端部の第1及び第2の樹脂層
13,14は速やかに溶融して除去される。その結果、ワイ
ヤ12はリード端子3に確実にはんだ付けされて、電気的
に接続される。
こうして製造されたコイルは、その後基板などに実装さ
れることになり、コイルは該実装工程において溶融はん
だ中に浸漬されることになる。この実施例ではそのよう
な実装時のはんだ付け工程を想定して、コイルを270℃
の溶融はんだ中に2秒間浸漬して、コイル内部のワイヤ
12の近傍の温度を測定する実験を行い、コイルの耐熱性
を判定した。なおこの実験では、コイルの内部温度を測
定するためコア1に巻回したワイヤ12の間に直径0.1mm
の熱電対を巻き込んでいる。
実験の結果を第4図のグラフに示す。このグラフは、横
軸にコイルを270℃の溶融はんだ中に浸漬した時間
(秒)を示し、縦軸にコイルの内部温度(℃)を示して
いる。なお、比較のため、従来のコイル(ワイヤとして
40μmの銅線を厚さ5μm、融点約250℃のポリウレタ
ン樹脂層一層で被覆したものを使用)についても同様の
条件下に実験を行った。比較のため、その結果を第4図
のグラフに示す。
グラフに示すように、この発明の実施例にかかるコイル
においては、溶融はんだに浸漬して2秒後に最高温度に
達し、その温度は約240℃であった。一方従来のコイル
においては、2秒後に最高温度に達し、その温度は約26
0℃であった。
このように、この発明にかかるコイルは、従来のコイル
と比較して到達最高温度が約20℃も低く、耐熱性に優れ
ていることが判る。これは、コイルが溶融はんだ中に浸
漬されて内部温度が上昇すると、第1の樹脂層(ポリウ
レタン樹脂層)より融点の低い第2の樹脂層14(ポリア
ミド樹脂層)が先に溶融して、周囲から溶融潜熱を奪う
ため、コイル内部温度の上昇が抑制されるためであると
考えられる。
その結果、この発明にかかるコイルにおいてはコイルの
内部温度が従来のコイルのように上昇せず、第1及び第
2の樹脂層13,14が従来のコイルの樹脂層のように高温
にさらされないので、樹脂層の熱による劣化が抑制され
コイル全体としての耐熱性が向上する。
上記実施例では第1の樹脂層と第2の樹脂層の融点の差
が50℃(第2の樹脂層のほうが低い)である場合につい
て説明したが、この発明の目的を達成するためには、第
2の樹脂層の融点が第1の樹脂層より20℃以上低いこと
が必要であり、第2の樹脂層の融点のほうが第1の樹脂
層の融点より40℃以上低ければより好ましい。
上記実施例では、フェライトからなるコアを用いた磁心
コイルについて説明したが、鉄製のコアを用いた鉄心コ
イルについてもこの発明を適用することが可能である。
また、この発明は上記のように基板にはんだ付けするこ
とにより実装されるチップコイルに特に有効であるが、
これに限らず、断続的に高温雰囲気にさらされるような
種々のコイルに適用することが可能である。
[発明の効果] 上述のように、この発明のコイルは、コアに巻回するワ
イヤとして、導体を融点の異なる二つの樹脂層すなわ
ち、第1の樹脂層と、その外側の、第1の樹脂層より融
点の低い第2の樹脂層とで被覆しているので、ワイヤの
端部を電極にはんだ付けする工程において、第1及び第
2の樹脂層をはんだの熱により容易に除去することがで
き、はんだ付け作業の容易性を保持することができる。
また、はんだを過度に高温に加熱しないため、はんだの
熱により、第1及び第2の樹脂層を劣化させることがな
くワイヤの絶縁性を高く保つことができる。
また、コイルを基板などへ実装する際のはんだ付け工程
において、コイルが全体的に高温にさらされても、第1
の樹脂層の外側にある第2の樹脂層が第1の樹脂層より
先に溶融して溶融潜熱を奪い、コイルの内部温度の上昇
を抑制するため、樹脂層の劣化が防止される。
その結果、製造工程においてワイヤを電極にはんだ付け
する際の作業の容易性を損なうことなく、総合的なコイ
ルの耐熱性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例にかかるコイルを示す断面
図、第2図は第1図のコイルに用いられているワイヤを
示す断面図、第3図は第1図のコイルの製造工程を示す
斜視図、第4図は第1図のコイルを溶融はんだに浸漬し
たときの浸漬時間とコイルの内部温度との関係を示す
図、第5図は従来のコイルを示す断面図、第6図は第5
図の従来のコイルに用いられているワイヤを示す断面図
である。 1……コア 3……電極(リード端子) 5……導体 12……ワイヤ 13……第1の樹脂層 14……第2の樹脂層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コアと、前記コアに巻回したワイヤと、前
    記ワイヤの端部と接続する電極とを具備し、 前記ワイヤが、導体と、前記導体を被覆して絶縁する第
    1の樹脂層と、前記第1の樹脂層の外側に設けられた、
    前記第1の樹脂層よりも融点が少なくとも20℃以上低い
    第2の樹脂層とを有していること を特徴とするコイル。
JP2022521A 1990-02-01 1990-02-01 コイル Expired - Lifetime JPH0770388B2 (ja)

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