JPH0770349A - ポリアセタール樹脂の発泡成形方法及び発泡成形品 - Google Patents

ポリアセタール樹脂の発泡成形方法及び発泡成形品

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JPH0770349A
JPH0770349A JP5218792A JP21879293A JPH0770349A JP H0770349 A JPH0770349 A JP H0770349A JP 5218792 A JP5218792 A JP 5218792A JP 21879293 A JP21879293 A JP 21879293A JP H0770349 A JPH0770349 A JP H0770349A
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JP
Japan
Prior art keywords
polyacetal resin
molding
foam
resin
time
Prior art date
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Pending
Application number
JP5218792A
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English (en)
Inventor
Akira Fusamoto
章 房本
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Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
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Publication date
Application filed by Polyplastics Co Ltd filed Critical Polyplastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】射出成形によるポリアセタール樹脂の発泡成形
において、生産効率を向上する。 【構成】結晶化時間が100秒以下のポリアセタール樹
脂を用いて発泡成形することにより、射出後の冷却時に
おける樹脂の硬化を速め、金型内での発泡剤の発泡、或
は注入したガスの発泡を抑え込み、成形サイクルタイム
を短縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂中に気泡を混在さ
せて成形品を製造する、発泡成形方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】樹脂の発泡成形とは、成形後の樹脂中に
気泡を混在させる成形方法であり、成形品にひけや反り
を発生させず、軽量にしかも簡便に製造できる等の特長
から、多くの樹脂成形に応用されている。この発泡成形
の方法としては、樹脂に発泡剤を加えて射出成形する化
学発泡法、または、射出成形する溶融状態の樹脂中に窒
素等のガスを吹き込む物理発泡法が知られている。一般
的に発泡成形の材料としてPE,PS,PP等の汎用樹
脂、更にはABS,変性PPO等の樹脂が用いられる
が、何れも構造体として使われており、厚肉形状におけ
る剛性をはじめとする機械特性が求められてきた。一
方、耐薬品性や流動性を必要とし、且つ機械特性を満足
させたいという要求があるとき、ポリアセタール樹脂が
最適であり、一般の成形品分野ではよく使われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、厚肉成
形品にポリアセタール樹脂を適用するとサイクルタイム
が長くなるため、肉抜き形状にする等により対応せざる
を得なかった。この形状を採ると金型構造が複雑になる
ため、成形作業でのトラブルの原因となったり、コスト
アップの要因となる。またフロートのような用途では肉
抜きができないのでサイクルタイムが長くなり、生産効
率が著しく劣る結果となる。即ち、ポリアセタール樹脂
の厚肉成形品を得ようとするとき、金型内の冷却効率が
悪いため、樹脂の射出が完了してから成形品を取出せる
までの時間(以下冷却時間という)が長くかかってしま
うという不具合が生じる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
が解消された、成形サイクルにおける冷却時間の非常に
短い、樹脂の発泡成形方法(及びそれによる成形品)に
関するものであり、その構成は、成形材料として、結晶
化時間が100秒以下のアセタール樹脂を用いることに
ある。
【0005】本発明でいう結晶化時間とは、熱流束型の
DSC(示差走査熱量計)を用いて、ポリアセタール樹
脂を200℃で5分間保温した後、80℃/min の降温
速度で150℃まで降温しその温度で保持したときの、
降温開始から結晶化発熱ピークまでの時間のことであ
り、本発明は射出成形に供する樹脂の、この結晶化時間
を減少せしめることによって、成形サイクルタイムの短
縮を可能としたものである。
【0006】本発明の発泡成形に用いるポリアセタール
樹脂としては、オキシメチレンユニット(-OCH2-)を主た
る構成単位とする高分子化合物で、ポリオキシメチレン
のホモポリマー、或は、オキシメチレン基以外に他の構
成単位を少量含有するコポリマー(ブロックコポリマー
を含む)、ターポリマーに代表される樹脂を挙げること
ができる。
【0007】ホモポリマーは、無水ホルムアルデヒド、
若しくはホルムアルデヒドの環状三量体であるトリオキ
サンを重合し、熱分解に対して安定化させるため末端キ
ャップをすることによって製造する。一方コポリマー
は、オキシメチレンユニット(-OCH2-)に、 一般式: -O-CR1R2-CR1R2-(R3)m- (式中、R1およびR2は、それぞれ水素、低級アルキル基
およびハロゲン置換低級アルキル基よりなる群から選ば
れ、各R3はメチレン基、オキシメチレン基、低級アルキ
ル基およびハロアルキル置換メチレン基、並びに低級ア
ルキル基およびハロアルキル置換オキシメチレン基より
なる群から選ばれ、mは0〜3の整数であり、各低級ア
ルキル基は炭素数1〜2のものである)で示されるユニ
ットを散在させたものである。
【0008】本発明においては、オキシメチレンユニッ
トの割合が約85〜99.9%のコポリマーを用いるこ
とが必要であり、オキシメチレンユニットの割合が9
8.5%以上であると、結晶化時間を短縮できるのでよ
り好ましい。更に、数平均分子量が5,000以上、融
点が150℃以上であることが必要である。
【0009】これらのコポリマーは、ホルムアルデヒド
または一般式 (CH2O)n [但し、nは3以上の整数]で
表わされるホルムアルデヒドの環状オリゴマー、例えば
トリオキサンと環状エーテルおよび/または環状ホルマ
ールとを共重合し、熱分解に対して安定化させるため、
加水分解によって末端の不安定部分を除去して製造す
る。共重合のための環状エーテルまたは環状ホルマール
としては、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、オキセバ
ン、エチレングリコールホルマール、1,4−ブタンジ
オールホルマール、1,6−ヘキサンジオールホルマー
ル等を挙げることができる。
【0010】本発明に供するポリアセタール樹脂は、分
子が線状のみならず分岐構造、架橋構造を有するもので
あってもよいが、一般的には線状のポリアセタール樹脂
が用いられ、これに分岐または架橋構造を有するポリア
セタール樹脂を0.01〜5重量%含有させたものを用
いると、結晶化時間をより短くできるので好ましい。分
岐構造または、架橋構造を有するアセタール樹脂は、上
記コポリマーの重合において、更にジグリシジルエーテ
ル化合物の多官能性化合物を加えることにより製造され
る。
【0011】本発明に用いられるポリアセタール樹脂の
粘度は特に限定されないが、粘度を下げると結晶化時間
が短縮され易いので、低粘度のポリアセタール樹脂を用
いた方が好ましい。
【0012】また、本発明の発泡成形方法においては、
溶融状態から冷却したときの樹脂の結晶化を促進し、結
晶化時間を短縮させるために、樹脂100重量部当りに
0.01〜30重量部の核剤を添加することが好まし
い。核剤としては、窒化硼素、タルク、カオリン、ベン
トナイト、クレー、葉ロウ石、ハイドロタルサイト、珪
酸カルシウム等の珪酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム等の金属の炭酸塩、酸化チタン、酸化カルシウ
ム、酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、酸化珪素等
の無機の酸化物、高級脂肪族のカルボン酸の金属塩、カ
ルボン酸基を有する重合体の金属塩を用いることができ
るが、窒化硼素、タルクは、結晶化時間をより短縮でき
るので特に好ましく、窒化硼素の場合は0.01〜3重
量%、タルクの場合は0.1〜30重量%の添加により
優れた効果が生じる。またこれらの核剤は、単独で用い
ても、2種以上を共用しても構わない。更に核剤は、固
体粒子である場合、最終的な粒径が小さいほど結晶化時
間を短縮するのに有効であり、少なくとも100μm以
下であることが必要であり、好ましくは数μm以下、更
に好ましくは1μm以下である。
【0013】また核剤は、重合前のモノマーに添加する
と、核剤粒子が重合時に剪断力を受けることにより微細
化して均一に分散し、結晶化時間の短縮化を有効に補助
できので好ましく、添加する以前に予め粉砕しておけ
ば、この効果は更に大きいものとなる。
【0014】本発明における発泡方法は特に限定される
ものではなく、化学発泡法、物理発泡法の何れも可能で
ある。また、化学発泡法における発泡剤としては、公知
のものが使用可能であり、例えば、アゾジカルボンアミ
ド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等
が挙げられる。
【0015】
【作用】結晶化時間が100秒以下の、結晶化速度の大
きいアセタール樹脂は、射出後の樹脂の冷却時に、金型
内で、短時間で結晶化することによって硬化し、金型内
で起こる発泡剤の発泡、注入したガスの発泡を抑え込む
ので、成形サイクルタイムを大幅に短縮することができ
る。
【0016】
【実施例】表1に示す結晶化時間のポリアセタール樹脂
に、発泡剤であるアゾジカルボンアミドを0.6 phr加
え、成形サイクルタイム中の冷却時間を適宜変えなが
ら、下記 (1)の成形機を用いて、下記 (2)の成形条件で
射出成形することにより、肉厚20mmの円筒状成形品を
発泡成形し、このときの最低冷却時間を測定した。ここ
で、最低冷却時間とは、成形品に後ぶくれによるいびつ
な形状を発生させないために、最低限必要な臨界的な冷
却時間のことであり、生産効率の指標となるものであ
る。その測定結果を表1に示す。 (1)成形機:シャットオフノズル付き150t型締射出
成形機(φ45mmスクリュー) (2)成形条件: (a)シリンダー温度:190℃/170℃/150℃ (b)射出速度:4.2 m/min (c)金型温度:30℃
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】本発明の方法は、結晶化時間の短いポリ
アセタール樹脂を用いた発泡成形によって、射出後の冷
却時における樹脂の硬化を速めて金型内での発泡を抑え
込み、成形サイクルタイムを短縮したので、成形品の生
産効率を大幅に向上することができるし、軽量でひけや
反りがない成形品を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 59:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶化時間が100秒以下のポリアセタ
    ール樹脂を用いて発泡成形することを特徴とするポリア
    セタール樹脂の発泡成形方法。
  2. 【請求項2】 ポリアセタール樹脂100重量部当りに
    核剤を0.01〜30重量部配合してなる請求項1記載
    のポリアセタール樹脂の発泡成形方法。
  3. 【請求項3】 ポリアセタール樹脂が0.01〜5重量
    %の分岐または架橋構造を有するアセタール樹脂を含有
    していることを特徴とする請求項1記載のポリアセター
    ル樹脂の発泡成形方法。
  4. 【請求項4】 ポリアセタール樹脂のオキシメチレンユ
    ニットが98.5重量%以上であることを特徴とする請
    求項1記載のポリアセタール樹脂の発泡成形方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載の発泡成形方法によっ
    て得られたポリアセタール樹脂の発泡成形品。
JP5218792A 1993-09-02 1993-09-02 ポリアセタール樹脂の発泡成形方法及び発泡成形品 Pending JPH0770349A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004003065A1 (ja) * 2002-07-01 2004-01-08 Polyplastics Co., Ltd. 発泡射出成形品及び発泡射出成形方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004003065A1 (ja) * 2002-07-01 2004-01-08 Polyplastics Co., Ltd. 発泡射出成形品及び発泡射出成形方法

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