JPH0769948A - メタノールの回収法 - Google Patents

メタノールの回収法

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JPH0769948A
JPH0769948A JP21887693A JP21887693A JPH0769948A JP H0769948 A JPH0769948 A JP H0769948A JP 21887693 A JP21887693 A JP 21887693A JP 21887693 A JP21887693 A JP 21887693A JP H0769948 A JPH0769948 A JP H0769948A
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methanol
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unsaturated carboxylic
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Katsushi Nagareda
勝志 流田
Noriaki Yoshimura
典昭 吉村
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 α,β−不飽和アルデヒドをメタノール中で
酸化的にエステル化してα,β−不飽和カルボン酸メチ
ルエステルを製造する際に、α,β−不飽和カルボン酸
メチルエステルを含有する反応混合液に、炭化水素溶媒
および水を加えて混和液を得、該混和液を相分離するこ
とによって、有機相と含水メタノール相に相分離させ、
該含水メタノ−ル相からメタノールを蒸留分離すること
によりメタノールを回収する。 【効果】 反応混合液中に存在する大量のメタノ−ル
を、少ない蒸留工程で、効率的に回収することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α,β−不飽和アルデ
ヒドをメタノール中で酸化的にエステル化してα,β−
不飽和カルボン酸メチルエステルを製造する際に、メタ
ノール、α,β−不飽和アルデヒド、α,β−不飽和カ
ルボン酸メチルエステルおよび水を含む反応混合液か
ら、効率的にメタノールを回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】α,β−不飽和カルボン酸メチルエステ
ルを製造する方法として、α,β−不飽和カルボン酸を
アルコ−ル中でエステル化する旧来の方法以外に、α,
β−不飽和アルデヒドをメタノール中で酸素の存在下に
一段階で酸化的にエステル化する方法(以下、これを酸
化的エステル化法と略称することがある)が提案されて
いる(特開昭57-9740 号公報、特開昭58-180457 号公
報、特開昭58-198442 号公報等参照)。この酸化的エス
テル化法においては、反応速度およびα,β−不飽和カ
ルボン酸エステルの選択率を向上させるために、α,β
−不飽和アルデヒドに対して大過剰のメタノールを使用
せねばならない。従って、このメタノ−ルの回収が不可
欠となるが、分離の困難な他成分を含むメタノールを回
収するためには多大のユーティリティーの使用を伴い、
その結果、酸化的エステル化法の製造コストが著しく高
くなってしまうという問題点がある。
【0003】この大過剰に存在するメタノールをα,β
−不飽和カルボン酸エステルの製造工程から回収する方
法として、炭化水素を用いる方法がいくつか知られてい
る。たとえば特開昭57-9740 号公報にはメタノ−ル、水
およびメタクリル酸メチルよりなる混合液を蒸留塔にフ
ィ−ドしてメタクリル酸メチルを蒸留精製するに際し、
炭素数6ないし7の飽和炭化水素を前記混合液のフィ−
ド段より実質的に上部に存在させることにより、塔頂か
ら該飽和炭化水素と実質的に全量のメタノ−ルを流出さ
せ、これを層分離槽で分離したのち、メタノ−ル層を第
2の蒸留塔に供給して、その塔底よりメタノ−ルを回収
する方法が開示されている。
【0004】特開昭58-180457 号公報にはメタノ−ル、
水、メタクリル酸メチルからなる混合物に、メタクリル
酸メチルおよび水の存在下にメタノ−ルと共沸混合物を
形成する共沸形成剤を添加して共沸蒸留することによ
り、共沸形成剤とメタノ−ルの混合物を塔頂から取出
し、該混合物が液体状態で二相を形成する場合には、こ
の二相を分離することにより、メタノ−ルを分離できる
ことが開示されている。なお、このときの好適な共沸形
成剤としてn−ヘキサン、n−オクタン、シクロヘキサ
ン、ベンゾ−ル、トルオ−ル等の炭化水素溶媒の他、ジ
イソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、炭酸ジメ
チル等の溶媒が使用できることが開示されている。
【0005】また、α,β−不飽和カルボン酸をアルコ
−ル中でエステル化してα,β−不飽和カルボン酸エス
テルを得る旧来の方法に関して、特開昭54-24814号公報
に、反応混合物を一旦蒸留分離して得たメタノ−ル、
水、メタクリル酸メチルからなる混合物に、水および水
に難溶性の炭化水素、例えば炭素数9〜17の脂肪族炭
化水素を添加し、メタクリル酸メチルを含む油相とメタ
ノ−ルを含む水相に分離し、メタクリル酸メチルの単離
を容易にするという方法が開示されているけれども、こ
の方法は酸化的エステル化法に比較してメタノ−ルの使
用量がはるかに少ないため、メタノ−ルの回収という観
点からの発明ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の酸化的エステル
化法においては、大量の全反応混合物に炭化水素を添加
し共沸蒸留することが必要であるが、酸化的エステル化
法における反応液には、α,β−不飽和カルボン酸メチ
ルに対しメタノールが2〜10重量倍存在する、しかも
メタノールを共沸蒸留分離するためにはメタノールに対
し大過剰(3〜5重量倍)の共沸溶媒を必要とするた
め、該カルボン酸エステルあたりのメタノールおよび共
沸溶媒の蒸留量は莫大な量となり、蒸留設備の大型化に
よる設備費の増大および蒸留用ユ−ティリティの使用量
が極めて大きいという問題点を有している。また、共沸
蒸留により得られるメタノ−ルと炭化水素溶媒の混合物
からメタノ−ルを回収するには、メタノールと炭化水素
溶媒が相互溶解性を示すため、再度蒸留精製などの操作
を必要とし、このためのユ−ティリティの使用量が大き
いという問題点も有している。したがって、酸化的エス
テル化法を工業的に実施するためには蒸留用ユ−ティリ
ティの使用量が極めて大きいという問題点の改善が特に
求められていた。本発明の一つの目的は、酸化的エステ
ル化法におけるメタノ−ルの回収をユ−ティリティの使
用量を節約して行なう方法を提供することにある。本発
明のもう一つの目的は、この回収されたメタノ−ルを酸
化的エステル化法の反応系に戻し再使用するα,β−不
飽和カルボン酸メチルエステルの製造法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決するために種々検討を行った結果、α,β−不飽
和アルデヒドをメタノール中で酸化的にエステル化して
α,β−不飽和カルボン酸メチルエステルを製造する方
法で得られるメタノール、α,β−不飽和アルデヒド、
α,β−不飽和カルボン酸メチルエステルおよび水を含
む反応混合液からメタノールを回収する方法において、
反応混合液に炭化水素溶媒および水を加え混和液を得、
該混和液を有機相と含水メタノ−ル相に相分離させ、該
含水メタノ−ル相からメタノールを蒸留分離することを
特徴とするメタノールの回収法を見いだし、また、この
メタノールを酸化的エステル化法の反応系に戻し再使用
することを特徴とするα,β−不飽和カルボン酸メチル
エステルの製造法を見いだし本発明を完成するに至っ
た。即ち本発明に従えば、共沸蒸留を行なうことなく、
酸化的エステル化法の反応混合液から効率的にメタノー
ルを回収することができるため、ユーティリティーの使
用量が従来法に比し1/2以下に低減できる。
【0008】本発明に使用されるα,β−不飽和アルデ
ヒドは炭素数3から10の炭素数を有するα,β−不飽
和アルデヒドであり、反応に影響しない置換基が存在し
ても良い。使用されるα,β−不飽和アルデヒドとして
は、例えばアクロレイン、メタクロレイン、2−エチル
アクロレイン、クロトンアルデヒド、2−メチル−2−
ブテン−1−アール、3−メチル−2−ブテン−1−ア
ールなどが挙げられる。
【0009】α,β−不飽和アルデヒドをメタノール中
で酸化的にエステル化して得られる反応液は、未反応の
α,β−不飽和アルデヒド、メタノール、生成物である
α,β−不飽和カルボン酸メチルエステル、副生するギ
酸メチルおよび水を含んでいる。この反応混合液からメ
タノールとα,β−不飽和カルボン酸メチルエステルを
分離するには、まず、反応混合液からギ酸メチル等の低
沸点副生物を留去した後、炭化水素溶媒および水を加え
て混和液を得、該混和液を有機相と含水メタノ−ル相に
相分離させる。相分離に使用される炭化水素溶媒は、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの炭素数5
から10の脂肪族炭化水素が好ましく、使用されるα,
β−不飽和アルデヒドおよび生成するα,β−不飽和カ
ルボン酸メチルエステルの沸点によって適宜選択され
る。その使用量は、メタノール100重量部に対し、1
0〜300重量部が好ましく、特に50〜200重量部
が好ましい。10重量部以下では相分離性が悪くなり、
300重量部以上では溶媒の使用量が多くなり、以後の
蒸留ユーティリティーの点で不利となる。相分離に使用
される水の量は、メタノール100重量部に対し10〜
300重量部が好ましく、特に50〜200重量部が好
ましい。10重量部以下では、相分離性が悪くなり、抽
出溶媒相へのメタノールの混入量が多くなりメタノール
の回収効率の点で好ましくない。また、300重量部以
上使用した場合には、分離装置が大きくなるばかりでな
く、メタノールとの分離にユーティリティーがかさむ。
【0010】相分離して得られた上相としての有機相
は、主に炭化水素溶媒およびα,β−不飽和カルボン酸
メチルエステルからなり、若干量のメタノールおよび
α,β−不飽和アルデヒドを含んでいる。この上相を常
圧または減圧下に蒸留に付すことにより、α,β−不飽
和カルボン酸メチルエステル以外の成分を留去すること
ができる。この炭化水素溶媒を主とする蒸留留出物は、
酸化的エステル化反応後の相分離工程に戻され再使用さ
れる。蒸留ボトムに残ったα,β−不飽和カルボン酸メ
チルエステルは、これを蒸留精製することにより高純度
で単離することができる。
【0011】一方、相分離して得られた含水メタノ−ル
相としての下相は、主にメタノールおよび水からなる
が、少量のα,β−不飽和カルボン酸メチルエステルお
よびα,β−不飽和アルデヒドを含んでいる。この多量
の水を含む下相をこのまま酸化的エステル化反応の反応
器に戻し再使用すると反応成績が極端に低下してしまう
ため、下相からメタノールを分離する必要がある。下相
からのメタノールの分離回収は蒸留により容易に実施す
ることができる。すなわち、下相を常圧または減圧下に
蒸留に付すことにより水以外の成分(共沸分を除く)を
留出させ、得られたメタノ−ルを主とする留出成分を、
酸化的エステル化反応の反応器にリサイクルすることに
よって回収メタノールを再使用することができる。ま
た、蒸留ボトムから得られる水は酸化的エステル化反応
後の相分離工程に戻され再使用される。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。実施例中の表1〜4に示す「相分離時の分配」はガ
スクロマトグラフィ−による定量分析(単位:g)結果
に基づくものであり、表1〜3中のMMAはメタクリル
酸メチルを表す。
【0013】実施例1 メタクロレイン200gをメタノール800g中で触媒
および分子状酸素の存在下に酸化的にエステル化した。
反応混合液から触媒成分を濾過除去したところ、メタノ
ール726.9g、メタクリル酸メチル210.3g、
メタクロレイン40.0g、ギ酸メチル3.2g、およ
び水42.1gを含む反応液1037.9gが得られ
た。この溶液からギ酸メチル3.2gを留去した後、ヘ
キサン720g、水400gを加え、よく混和したのち
室温で相分離させ、上相および下相に含まれる成分をガ
スクロマトグラフィーにより分析した。その結果、上相
にはヘキサン712.5g、メタクリル酸メチル13
7.2g、メタクロレイン17.9g、メタノール1
6.3g、水0.9g、およびその他の成分10.3g
が含まれており、下相には、メタノール710.6g、
水441.2g、ヘキサン7.5g、メタクリル酸メチ
ル73.1g、メタクロレイン22.1g、およびその
他の成分5.1gが含まれていた。
【0014】次に、上相895.1gを常圧で蒸留した
ところ沸点50℃から61℃までの成分が747.9g
留出し、その留出液中にはヘキサン712.0g、メタ
ノール16.2g、メタクロレイン18.8g、水0.
9gが含まれており、蒸留ボトム148.2g中には、
メタクリル酸メチル137.1g、ヘキサン0.5gお
よびその他の成分10.6gが含まれていた。蒸留ボト
ムを再度蒸留することにより純度99.5%のメタクリ
ル酸メチル136.6gが得られた。次に、相分離下相
1259.6gを常圧で蒸留したところ、沸点50℃〜
65℃の成分が813.8g留出し、その留出溶液中に
はメタノール710.3g、メタクリル酸メチル72.
9g、メタクロレイン21.9g、ヘキサン7.5g、
水1.2gが含まれていた。反応液からのメタノールの
回収率は、97.7%であり、蒸留ボトム中に残ったメ
タノール量は0.1%以下であった。
【0015】実施例2 実施例1と同様の操作により得られた反応液から触媒成
分およびギ酸メチル成分を除去し得られた溶液1000
g(メタノール702.5gを含む)に、ヘキサン14
00gおよび水185gを加えよく混和したのち相分離
を行った。上相および下相の組成を下記表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】相分離して得られた下相1019.6gを
蒸留したところ、メタノール668.5g、メタクリル
酸メチル70.7g、メタクロレイン19.6g、ヘキ
サン31.9g、および水1.7gを含む留分792.
4gが得られた。反応液からのメタノールの回収率は9
5.2%であった。
【0018】実施例3 実施例1の1.3倍スケ−ルで実施例1と同様の操作を
行なうことにより回収したメタノール溶液802gにメ
タクロレイン170.0gを加え、実施例1と同様の反
応を行った。触媒成分を濾過除去した反応液中には、メ
タノール631.7g、メタクリル酸メチル268.2
g、メタクロレイン42.2g、ギ酸メチル3.1g、
水39.6g、ヘキサン7.4gが含まれていた。この
反応混合液からギ酸メチル3.1gを留去した後、実施
例1の1.3倍スケ−ルで実施例1と同様の操作を行な
い回収したヘキサン溶液のうちの660.9gおよび水
320.0gを加え混和したのち相分離を行った。この
時得られた上相および下相の組成を下記表2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】次に、上相858.2gを蒸留したところ
蒸留塔上部からヘキサン630.7g、メタクロレイン
25.8g、メタノール14.5g、水0.7gを含む
留分671.7gが得られ、蒸留ボトムにはメタクリル
酸メチル175.0gおよびその他の成分11.5gが
残っていた。次に、相分離下相1128.5gを蒸留し
たところ、蒸留塔上部からメタノール631.4g、メ
タクリル酸メチル93.2g、メタクロレイン31.9
g、ヘキサン6.7g、水1.5gを含む留分764.
7gが得られた。反応液からのメタノールの回収率は9
7.8%であった。
【0021】比較例 実施例1と同様の操作により得られた反応液から触媒成
分およびギ酸メチル成分を除去した溶液1000g(メ
タノール702.5g、メタクリル酸メチル203.2
g、メタクロレイン38.7g、水40.1g、その他
の成分14.9g)にヘキサン2119.6gを加えな
がら抽出蒸留を行った。沸点49℃〜51℃でメタノー
ルとヘキサンおよびメタクロレインの共沸成分が留出し
さらに、メタノールとヘキサンの共沸成分が留出した。
得られた留分2872.7g中には、ヘキサン210
7.5g、メタノール702.5g、メタクロレイン3
8.5g、水24.2gが含まれており、蒸留ボトムに
は、メタクリル酸メチル203.2g、ヘキサン12.
1g、水16.5gおよびその他の成分15.1gが含
まれていた。留出したヘキサンとメタノールの混合溶液
2872.7gは相分離性が悪いため、さらに水26
0.0gを加えたのち相分離させた。相分離後の上相お
よび下相の組成を下記表3に示す。
【0022】
【表3】
【0023】相分離して得られた下相977.8gを再
び蒸留したところ、メタノール668.5g、ヘキサン
13.2g、メタクロレイン12.7g、および水0.
3gを含む留分694.7gが得られた。反応液からの
メタノールの回収率は95.2%であった。
【0024】実施例4 クロトンアルデヒド200gをメタノール800g中で
触媒および分子状酸素の存在下に酸化的にエステル化
し、触媒成分を濾過除去したところ、メタノール72
5.5g、クロトン酸メチル209.8g、クロトンア
ルデヒド36.8g、ギ酸メチル3.1g、水42.6
g、およびその他の成分14.8gを含む反応混合液1
032.6gが得られた。反応液からギ酸メチル3.1
gを留去した後、ヘキサン720g、水400gを加
え、混和液を得、該混和液を室温で相分離させた。相分
離時の上相および下相の組成を下記表4に示す。
【0025】
【表4】
【0026】次に、上相898.8gを常圧で蒸留した
ところ蒸留塔上部からヘキサン713.2g、メタノー
ル15.8g、クロトンアルデヒド17.5g、水0.
9gを含む留分747.4gが得られ、蒸留ボトムに
は、クロトン酸メチル141.0gおよびその他の成分
10.4gが含まれていた。次に相分離下相1250.
7gを蒸留したところ、蒸留塔上部からメタノール70
9.6g、ヘキサン6.8g、クロトンアルデヒド1
8.8g、クロトン酸メチル68.3gを含む留分80
3.5gが得られた。反応液からのメタノールの回収率
は、97.8%であった。
【0027】
【発明の効果】本発明により、α,β−不飽和アルデヒ
ドをメタノール中で酸化的にエステル化してα,β−不
飽和カルボン酸メチルエステルを製造する方法におい
て、反応混合液中に存在する大量のメタノ−ルを、少な
い蒸留工程で、効率的に回収する方法およびこの回収メ
タノ−ルを反応系に戻し再使用するα,β−不飽和カル
ボン酸メチルエステルの製造法を提供した。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α,β−不飽和アルデヒドをメタノール
    中で酸化的にエステル化して得られる、α,β−不飽和
    カルボン酸メチルエステルを含有する反応混合液に、炭
    化水素溶媒および水を加えて混和液を得、該混和液を有
    機相と含水メタノ−ル相に相分離させ、該含水メタノー
    ル相からメタノールを蒸留分離することを特徴とするメ
    タノールの回収法。
  2. 【請求項2】 α,β−不飽和アルデヒドがメタクロレ
    インであり、α,β−不飽和カルボン酸メチルエステル
    がメタクリル酸メチルである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 反応混合液中のメタノール100重量部
    に対し、10〜300重量部の炭化水素溶媒、および1
    0〜300重量部の水を使用する請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 α,β−不飽和アルデヒドをメタノール
    中で酸化的にエステル化して得られる、α,β−不飽和
    カルボン酸メチルエステルを含有する反応混合液に、炭
    化水素溶媒および水を加えて混和液を得、該混和液を有
    機相と含水メタノ−ル相に相分離させ、該含水メタノー
    ル相からメタノールを蒸留分離し、得られたメタノ−ル
    を反応系に戻し再使用することを特徴とするα,β−不
    飽和カルボン酸メチルエステルの製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6680405B1 (en) 1998-02-09 2004-01-20 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Process for the preparation of methyl methacrylate
JP2018527375A (ja) * 2015-09-16 2018-09-20 エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングEvonik Roehm GmbH ナトリウム塩含有mma−メタノール混合物の抽出による後処理

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