JPH07695Y2 - 燃料蒸気捕集装置 - Google Patents

燃料蒸気捕集装置

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JPH07695Y2
JPH07695Y2 JP2463689U JP2463689U JPH07695Y2 JP H07695 Y2 JPH07695 Y2 JP H07695Y2 JP 2463689 U JP2463689 U JP 2463689U JP 2463689 U JP2463689 U JP 2463689U JP H07695 Y2 JPH07695 Y2 JP H07695Y2
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智 九嶋
秀樹 星野
満 堀越
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Honda Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は自動車の燃料タンク等から発生した燃料蒸気を
捕集して外気中への放出を防ぐ燃料蒸気捕集装置に関す
るものである。
(従来の技術) 前記燃料蒸気捕集装置は、活性炭等の燃料蒸気吸着剤を
充填した吸着剤容器を備え、その容器の頂端部には燃料
タンク等の燃料供給源に通じる燃料蒸気導入口と、エン
ジンの吸気系に通じる燃料蒸気導出口とを設けるととも
に底端部には外気に通じる外気導入口を設けた構造とな
っている。
そして、エンジン停止時に燃料タンク等から燃料蒸気導
入口を経て容器内に導入された燃料蒸気を蒸気吸着剤で
吸着して外気中への放出を防ぎ、エンジン作動時に吸気
系の負圧により空気を外気導入口から容器内へ導入して
吸着剤に吸着している燃料蒸気を吸着剤から離脱させ吸
気系へ送る。
ところで、上記構造の燃料蒸気捕集装置において、外気
導入口から空気とともに水、泥水、ほこり等が侵入する
おそれがある。
そこで、第6図に示すような外気導入ホース101を外気
導入口102から延出し、その先端をボックス状車体フレ
ーム103に差し入れてなる対策が講じられている。前記
車体フレーム103は空気が出入りする小さな隙間若しく
は孔を有する略密閉構造体であって、ホース101を介し
て外気導入口102から吸着剤容器100に至る空気は、ほと
んど泥水やほこりを含んでいないことに特長がある。
しかし、完全密閉ではないので、僅かな泥水が車体フレ
ーム103に侵入し且つホース101へも侵入する虞れがあ
る。この点を考慮して車体フレーム103に向って下り勾
配にホース101を配置する必要がある。
また、実開昭61−167459号には、容器底端にこれを覆う
カバー体を装着して両者間に密閉室を形成するととも
に、カバー体の底面に外気取入れ口を設け、外気取入れ
口から水等を含む空気が取入れられても、密閉室を通過
して外気導入口へ至る過程で除去することが提案され、
かつ上記カバー体内には多数の隔壁を設けて外気取入れ
口から外気導入口に至る間を迷路状の通路とし、水等の
付着効率を上げることが提案されている。
(考案が解決しようとする課題) しかし、前記勾配ホース付き燃料蒸気捕集装置では、車
体フレームより高い位置に燃料蒸気捕集装置を置かなけ
ればならず、車体フレームと燃料蒸気捕集装置との相互
位置に制約が多くなるなどの課題が発生している。
また、実開昭61−167459号の燃料蒸気捕集装置は迷路を
形成する為にカバー体が極めて複雑な構造となる。更に
燃料蒸気捕集装置を低位置につけた場合に、沼地などを
走行してその外気取入れ口を水沈させてしまうと、外気
の導入が中断する虞れがある。
(課題を解決するための手段) 前記課題を解決すべく本考案は、吸着剤容器の下部に有
底筒状のボトムキャップを接続する。そして、ボトムキ
ャップには、その底板を水平面に対して傾斜させるとと
もに、この底板上方に且つ吸着剤容器の下方に前記底板
と逆向きに傾斜させた中仕切板を設け、前記底板及び中
仕切板の下隅部に夫々第1の外気導入口並びに通気口を
設けるとともに、ボトムキャップの筒体には中切板上方
に第2の外気導入口を設ける。
(作用) 第1の外気導入口から侵入した泥水の大部分は底板上を
その傾斜に沿って流下し外気導入口から排出され、また
通気口を上昇して侵入した若干の泥水は中仕切板上をそ
の傾斜に沿って流下し通気口、底板を介して排出され
る。
また、第2の外気導入口から侵入した泥水は中仕切板上
をその傾斜に沿って流下し通気口、底板を介して排出さ
れる。
(実施例) 本発明の実施例を添付図面に基づいて以下に説明する。
第1図は本考案に係る燃料蒸気捕集装置側断面図であ
る。
燃料蒸気捕集装置1は、例えば活性炭Cを充填する吸着
剤容器2の頂端部2aに燃料タンクへ通じる燃料蒸気導入
口3及びキャブレータのフロート室へ通じる燃料蒸気導
入口4とエンジンの吸気系に通じる燃料蒸気導入口5と
を備え、吸着剤容器2の下部2bに活性炭Cを支承するフ
ィルタ6を置き、このフィルタの下にグリッド7を設
け、このグリッドの下方にダストフィルタ8を配置する
とともに、このダストフィルタの下方に外気空気を導入
する為のボトムキャップ10を置き、このボトムキャップ
を前記吸着剤容器2に接続してなる。本実施例では前記
グリッド7が容器2に嵌着され、このグリッドでフィル
タ6並びに活性炭Cを支えている。
前記ボトムキャップ10は底板11と筒体12とからなる有底
筒体であって、その底板11は図示左方へ下り勾配で傾斜
され、この底板11の上方に且つ吸着剤容器2の下方に図
示右方へ下り勾配とされた中仕切板13を有している。ボ
トムキャップ10は中仕切板13の下方空間を水トラップS
1、そして中仕切板13の上方空間をダストトラップS2に
区画されている。
前記底板11の下隅部11aには第1の外気導入口14が開口
している。
この第1の外気導入口14は底板11の下面から下方へ突出
した突起管14aと、平面視コ字断面で底板11上面から上
方へ突出し障壁14bと、この障壁の上端から空気通路側
へ突出したリブ14c並びに前記突起管の基端部に空気通
路側へ突起したリブ14dとからなる。
図中、15,15は底板11上面に立設するリブである。これ
らリブ15,15は第1図のA矢視図である第2図に示すよ
うに外気導入口14を中心にV字状に拡がっている。
また、同図に示すように外気導入口14に係るリブ14cと
リブ14dは互いに向い合って空気通路の約半分を塞いで
いるために、突起管14aを通して中仕切板13を臨み難
い。
そして、中仕切板13は第1図に示すようにその下端部13
aに通気口16を開口している。この通気口16には、中仕
切板13下面から下方へ突起し平面視コ字断面の突出部16
aを備え、この突出部の下端はリブ16bで塞がれている。
前記通気口16の図示左方には中仕切板13上にリブ17…が
起立している。これらリブは、第1図のB−B線断面図
である第3図に示すように通気口16を中心に放射上に配
列された放射状リブである。
また、18は第2の外気導入口であって、図示する如くボ
トムキャップの筒体12の接線方向に延設されたノズルで
ある。
この第2の外気導入口18には、第4図に示すようなホー
ス19が接続され、このホース19を外方へ上り勾配に延設
しその先端19aを略密閉構造体20に差し込む。略密閉構
造体20は例えば車体フレームの一部にボックスを形成
し、空気が出入りするだけの僅かな隙間があいているも
のであれば良い。
そして、略密閉構造体20は前記外気導入口18の上方位置
にあっても差し支え無いことを配置構成上の特徴として
いる。
以上の構成からなる燃料蒸気捕集装置の作用を次に述べ
る。
第5図は作用図であり、エンジン停止中には燃料タンク
の燃料蒸気圧力が一定値を超えると逆止弁21aが開いて
燃料蒸気が燃料蒸気導入口3を介して容器内に入る。同
様に、キャブレータフロート室の燃料蒸気は逆止弁21b
を介して燃料蒸気導入口4から容器2内に入る。
これら燃料蒸気は容器内で活性炭Cに吸収蓄積される。
エンジンが始動し、吸気系の負圧が大きくなると逆止弁
21cが開き、逆止弁21a,21bは閉じて、活性炭Cに蓄積さ
れている燃料蒸気は吸気系へ吸い出される。この際、容
器2内の負圧度に応じて外気空気が外気導入口14を通っ
て容器2内に吸い込まれる。
即ち、この外気空気は、第1図に示す第1の外気導入口
の突起管14aに侵入し、上昇する途中でリブ14d,14cに衝
突し偏向された後に水トラップ室S1に至る。
第1の外気導入口14を出た外気空気は水トラップ室S1を
横切り、反対側に位置している通気口16に至る。通気口
16では突出部16a背面及びリブ16bが邪魔している為に、
空気は大きく迂回してから通気口16を通過してダストト
ラップ室S2に入る。
ダストトラップ室S2では、空気は放射状リブ17…によっ
て均等に分散されつつ上昇してダストフィルタ8に侵入
する。
ダストフィルタ8、グリッド7及びフィルタ6を通って
ごみなどを除去された清浄な空気が活性炭Cに至る。
ボトムキャップ10は以上のような構成であるから、万一
泥水が第1の外気導入口14から侵入しようとしても、そ
の大部分はリブ14d,14cで遮断される。
そして、残存水分は通気口の突出部16a,リブ16bにて遮
断されて、その大部分は底板11上に落下する。
更に、通気口16を通った微少量の残存水分は中仕切板13
上に落下する。
中仕切板13上の水は、中仕切板が傾斜している為に下隅
部13aの通気口16に集められ、通気口6から底板11上へ
落下する。
底板11上の水は、底板の傾斜に沿って流され、平面視V
字状のリブ15,15で導かれて下隅部11aに至り、障壁14b
の脇を通って外気導入口14からボトムキャップ10下方へ
排出される。
また、第2の外気導入口18からも略密閉構造体20内部の
空気がダストトラップ室S2へ導入される。万一、密閉構
造体20内に水が侵入し、この水がホース19を介してダス
トトラップ室S2に至っても、中仕切板13の傾斜に沿って
流下し、通気口16、底板11及び第1の外気導入口14を介
してボトムキャップ10外へ速やかに排出される。
このように本実施例の燃料蒸気捕集装置1は高さを異に
する第1・第2の外気導入口14,18を備えていて且つ、
高位置にある第2の外気導入口18には外方へ上り勾配と
されたホース19を介してより上方に位置する略密閉構造
体20に接続せしめるので、例えば第1の外気導入口14が
水中に沈んで閉塞されたとしても、第2の外気導入口18
から必要な外気の導入は可能となる。
第1の外気導入口14が水上に出ると、泥水は速やかに第
1の外気導入口14から排出され、第1・第2の外気導入
口14,16の双方が外気導入口として働く。
更に、燃料蒸気量が過多で液滴下した燃料がフィルタ
6、グリッド7、ダストフィルタ8を通ってボトムキャ
ップ10へ落下してきたとしても、上記燃料を第1の外気
導入口14から排出可能である。
(考案の効果) 以上に述べた通り本考案は、高さを異にする第1・第2
の外気導入口を備えていて且つ、高位置にある第2の外
気導入口をより上方に位置する略密閉構造体に接続せし
めるので、例えば第1の外気導入口が水中に沈んで閉塞
されたとしても、第2の外気導入口から必要な外気の導
入は可能となるので、燃料蒸気捕集装置を自由な高さに
設置できる。
よって、本考案は簡単な構造でありながら極めて使い易
い燃料蒸気捕集装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る燃料蒸気捕集装置側断面図、第2
図は第1図のA矢視図、第3図は第1図のB−B線断面
図、第4図は略密閉構造体図、第5図は作用図、第6図
は従来例を示す。 1…燃料蒸気捕集装置、2…吸着剤容器 2a…容器の頂端部、2b…容器の下部 3,4…燃料蒸気導入口、5…燃料蒸気導出口 10…ボトムキャップ、11…底板 12…筒体 11a,13a…下隅部、13…中仕切板 14…第1の外気導入口、16…通気口 17…放射状リブ 18…第2の外気導入口、20…略密閉構造体

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料蒸気吸着剤を充填した吸着剤容器の頂
    端部に燃料タンク等に通じる燃料蒸気導入口とエンジン
    の吸気系に通じる燃料蒸気導出口とを備え、且つ吸着剤
    容器の下部に該容器内へ外気空気を導入可能にする有底
    筒状のボトムキャップを接続してなる燃料蒸気捕集装置
    において、 前記ボトムキャップは、その底板を水平面に対して傾斜
    させるとともに、この底板上方に且つ吸着剤容器の下方
    に前記底板と逆向きに傾斜させた中仕切板を設け、前記
    底板及び中仕切板の下隅部に夫々第1の外気導入口並び
    に通気口を設けるとともに、前記ボトムキャップの筒体
    には中仕切板上方に第2の外気導入口を設け、第2の外
    気導入口をこの入口より上方に位置する略密閉構造体内
    に連通したことを特徴とする燃料蒸気捕集装置。
JP2463689U 1989-03-03 1989-03-03 燃料蒸気捕集装置 Expired - Lifetime JPH07695Y2 (ja)

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