JPH076944Y2

JPH076944Y2 - レジャー用滑降装置

Info

Publication number: JPH076944Y2
Application number: JP11887388U
Authority: JP
Inventors: 宏治石井
Original assignee: 株式会社石井鐵工所
Priority date: 1988-09-12
Filing date: 1988-09-12
Publication date: 1995-02-22
Anticipated expiration: 2003-09-12
Also published as: JPH0239792U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、開渠状滑降路と、当該滑降路内面を走降す
る滑降用の車輪付台車を設けたレジャー用滑降装置に関
する。

（従来の技術）滑降路内面を車輪付台車で走降するように形成した従来
例には、例えば出願人のなした特願昭62−326778号の発
明並びに実願昭63−71106号の考案がある。

特願昭62−326778号の発明は、筒体状に形成して滑降路
内面を車輪を設けた台車で走降するように形成すると共
に、滑降路出口に台車の停止機構と、搭乗者の操作技量
に応じて台車の滑降速度を制限する制動装置を設けて構
成したものである。

また実願昭63−71106号の考案は、筒体状の滑降路内面
を車輪を設けた台車で走降するように形成し、当該台車
の走降速度を搭乗者の操作技量とは関係なく作動する、
機械式自動操作の調速機で制動するように形成したもの
である。

（考案が解決しようとする課題）従来例におけるレジャー用滑降装置では、搭乗者は直接
外気を切って走降することがないので、解放感やスリル
を感ずる雰囲気を味わうことができない問題点があり、
また走降中の制動装置又は調速機の吸収動力はそのまま
捨てられ、回収できない不経済性の問題も存在した。

（課題を解決するための手段）この考案は従来技術が有する上述の問題点に鑑みてなさ
れたもので、滑降路を開渠状に形成すると共に、滑降路
における回転部の外周側内面の半分の範囲に、台車車輪
と接触して台車を回転部内側底面に向いて滑らせる滑り
抵抗の極めて小さい無抵抗体を設けて形成し、さらに台
車の走降中に発電する発電装置と、発電された電気を畜
電するバッテリーと、当該バッテリーからの電気で作動
するギヤードモーターを設けて形成し走降中に発電した
電気をギヤードモーターの補助動力として滑降路出口か
ら入口に向かって滑降路内を自走させて、滑降後の台車
を回収するように形成したレジャー用滑降装置を提供し
ようとするものである。

（作用）開渠状滑降路は、搭乗者に滑降にともなう空気圧を直接
感じさせるのでスリル感を満喫させる。

また滑降路の回転部外周側内面の無抵抗体は、当該回転
部の台車を回転部底面側に滑降するように働き、回転部
で走降中の台車が開渠状滑降路の開口側縁から飛び出す
のを防止すると同時に、台車が回転部で複雑に動き、搭
乗者に一層のスリルを満喫させる。また車軸に設けた発
電装置は、走降中の台車を調速すると共に動力を吸収し
て発電する。当該吸収動力はバッテリーに蓄積され、台
車回収時の補助動力とする。また走降後の台車は自走し
て滑降路内をもどるので、搭乗者への一層のサービスと
なる。

（実施例）実施例について図面を参照して説明する。

第１図は、本願考案に係るレジャー用滑降装置の全体説
明図である。

滑降路（１）は、地面から鉛直上方に高く突出して設け
た複数本の基柱（２）と当該基柱（２）から枝状に張り
出して形成した架構（３）を支えとし、上方から下方に
なだらかに傾斜するように形成する。

当該滑降路（１）は、例えば半円形形状、Ｕ字形形状を
有する開渠状に形成し、直線状の直走路（４）と弧状に
旋回する回転部（５）を組合せて旋回しながら下降する
ように形成する。

また滑降路の入口（６）には段階、エレベーター若しく
はエスカレーターまたはリフト等の搭乗者用の昇降装置
を設ける。

また滑降路（１）の出口（７）には、第２図に示すよう
に、当該出口（７）に連接して停止走路（８）と、停止
走路（８）上にクッション材（９）とスプリング又はオ
イルダンパー又は空気式のショックアブソーバーを連接
して形成し、滑降してき台車がクッション材（９）に当
接し、クッション材（９）が台車の速度エネルギーを吸
収しつつ台車と共に移動し、スプリング又はオイルダン
パー若しくはショックアブソーバーで緩衝されながら停
止する停止装置を設けて形成する。

また、滑降路の入口（６）には、第３図および第４図に
示すように、押出しスタート装置を設ける。押出しスタ
ート装置は、水平若しくは正の勾配を設けて形成した平
板状のスタート台（10）を負の勾配をもつ滑降路（１）
の入口（６）に連接して形成し、当該スタート台（10）
上に車輪を接して台車を乗せ、台車の後部を押出し板
（11）で滑降路（１）内へ押出すように形成する。押出
し板（11）は、回転軸（12）と一体に回転する巾板状の
回転板（13）を、中心より直径上で外方に突出して二枚
形成し、モーター駆動により、ベルト又は歯車を介して
回転板（13）のゆっくりとした180度の回転をする間に
台車後部を押出すように形成する。

また開渠状に形成した滑降路（１）における回転部
（５）の外周側内面に、第５図に示すように、巾広帯状
に形成した無抵抗体（14）を着脱自在に設ける。つま
り、ほぼ回転部（５）の外周側内面に半分の範囲に形成
する。無抵抗体（14）はシリコンシートや樹脂ライニン
グ等で形成し、摩擦抵抗を極めて小さくして、台車の車
輪との滑り抵抗を極端に小さくするように形成する。す
なわち台車が回転部（５）で外周側にせり上がる際に、
無抵抗体（14）と接触する台車の車輪が滑って滑降路
（１）の中心部にもどされるように形成する。この無抵
抗体（14）は、回転部（５）の外周側端縁部に向って厚
く盛り上げて形成してもよく、また直走路の両側面にも
設けてもよい。

台車の車輪（15）は、前方からみて八の字状になり彎曲
した滑降路（１）の走降面と直角に接触するように形成
する。また車輪（15）には搭乗者の操作に関係しない自
動作動の遠心調速機と搭乗者の操作によるドラムブレー
キを併設する。

さらに車輪（15）には第６図に示すように前輪は車輪が
車軸と独立して回転し、後輪は車軸と一体に回転するよ
うに形成し、後輪の一車輪若しくは両車輪の車軸に歯数
の異なる歯車を噛み合わせて形成した歯車装置（16）を
介して発電機（17）を接続する。また当該発電機（17）
はバッテリー（18）に接続する。一方車軸（19）にはバ
ッテリー（18）からの供給電気で駆動するギヤードモー
ター（20）を設け、必要に応じて車輪を駆動するように
形成する。

すなわち停止した滑降済みの台車は、第７図に示すよう
に、ギヤードモーター（20）を駆動して自走し、滑降し
てきた滑降路（１）内を逆に上昇して入口（６）迄もど
るように形成する。

また第８図に示すように、滑降路（１）の側面のつば部
に、巾板状のガイド（23）を延設し、当該ガイド（23）
上にケーブル（24）を設けて回収装置を形成し、ケーブ
ル（24）のフック部からのアーム（22）と台車の止め金
（21）を接続して、台車を走行させながらケーブル（2
4）によって搬送回収するようにしてもよい。

なお動力源は、台車のバッテリー（18）を補助動力とし
て使用するとともに、ケーブル（24）は外部電源により
動かすように形成してもよい。

（効果）この考案は、以上説明したように構成されているので次
に記載する効果を奏する。

滑降路における回転部では台車は中心部側へ滑るので、
開口縁を飛び出すことはなく、この部分で複雑なスリル
を味わうことが可能となる。

また滑降路内を自走してもどるので、搭乗者は滑降と別
なレジャーをも楽しむことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案にかかるレジャー用滑降装置の一部
を断面とした全体説明図、第２図は、停止装置の説明
図、第３図は、スタート装置の側面説明図、第４図は、
スタート装置の一部を欠除した正面説明図、第５図は、
無抵抗体部の説明図、第６図は、自走機構の説明図、第
７図は、台車回収時の説明図、第８図は、回収装置を使
用した場合の座席を省略した台車回収時の説明図であ
る。１……滑降路、６……入口７……出口、14……無抵抗体 16……歯車装置、17……発電機 18……バッテリー、20……ギヤードモーター

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】上方から下方に旋回しながら傾斜する開渠
状滑降路を車輪付台車で走降するレジャー用滑降装置に
おいて、滑降路における回転部の外周側内面の半分に設
けた台車車輪と接触して台車を滑降路における回転部内
側底面に向いて滑らせる滑り抵抗の極めて小さい無抵抗
体と、車輪付台車の車軸に台車の走降中に発電する発電
装置と、発電された電気を畜電するバッテリーと、当該
バッテリーからの電気で作動するギヤードモーターとを
設けてなり、台車が走降中に発電した電気をギヤードモ
ーターの補助動力として滑降路出口から入口に向かって
滑降路内を自走して回収することを特徴とするレジャー
用滑降装置。