JPH0769137A - 車両のためのルーフキャリア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ルーフキャリアがその出発位置において車両
ルーフに直接的に隣接されるように配置されることを可
能とし、さらに支持条片が特に、上方に湾曲しているル
ーフ形態においても、問題なく規定通りの使用位置へと
旋回できるようにする。 【構成】 支持条片４が付加的に鉛直軸線６に沿ってし
ゅう動可能であり、下方の高さ位置及び上方の高さ位置
においてロック可能である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車両のためのルーフキ
ャリアであって、車両ルーフに固定された２本の支持条
片を有しており、該支持条片がそれぞれ、該支持条片が
互いに少なくともほぼ平行にルーフ面の側縁に沿って延
びている第１の位置から、前記支持条片が横方向で車両
ルーフにわたって延びている第２の位置に、鉛直軸線を
中心にして旋回可能であり、前記両位置のそれぞれにお
いてロック可能である形式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】ドイツ連邦共和国特許第３６４１７４５
号明細書には、乗用車のルーフに、車両の長手方向にお
いて互いに平行に配置されているルーフレールが、少な
くとも各１つの長手方向ビームにより構成されていてか
つ少なくとも２つの基部でルーフと固く結合されている
形式のルーフキャリアが記載されている。この公知のル
ーフキャリアでは、各１つのルーフレールの長手方向ビ
ームが、基部によって支承部に、鉛直軸線を中心として
旋回可能に配置されており、かつ反対側のルーフレール
の基部に配属されている係止部において係止可能であり
かつロック可能である。

【０００３】ドイツ連邦共和国特許第３８１４７９９号
明細書にも、ルーフを有する車両車体と、ルーフキャリ
アのためのルーフレールとを備えた類似した配置形式が
開示されている。この場合、ルーフレールはルーフに固
定されており、ほぼ走行方行に延びていて、少なくとも
ほぼ平行に延びる２本のビームから構成されている。そ
してルーフキャリアはビームと、ビームの間に配置され
た個々の支持棒とから形成されており、これらの支持棒
はルーフキャリアの不使用時には、使用位置から離れる
ことができる。この場合ビームは必要でない支持棒を収
容するための室を有している。

【０００４】上記の両先行技術においては、支持棒が横
方向で自動車ルーフにわたって延びている規定通りの使
用位置から、支持棒が離れた場合に、常に支持棒は連行
され得るので、車両内部に支持棒収容のためのスペース
は必要ない。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、冒頭
で述べた形式のルーフキャリアをさらに改良して、ルー
フキャリアがその出発位置において車両ルーフに直接的
に隣接されるように配置されることを可能とし、さらに
支持条片が特に、上方に湾曲しているルーフ形態におい
ても、問題なく規定通りの使用位置へと旋回可能である
ようなルーフキャリアを提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の構成では、支持条片が付加的に鉛直軸線に沿
ってしゅう動可能であり、下方の高さ位置及び上方の高
さ位置においてロック可能であるようにした。

【０００７】

【発明の効果】本発明によれば、支持条片が不使用時に
ルーフ面に直接的に、もしくは少なくとも近くに隣接し
て配属されることに基き、空気力学的に有利になり、美
しい外観を維持でき、さらに風の騒音を回避することに
も役立つ。しかも支持条片が鉛直軸線に沿ってしゅう動
可能であることによって、支持条片と車両ルーフとの間
に十分な大きさの間隔が形成され、支持部材やその他の
付属部品を取り付けることも可能であり、また、支持部
材は強く湾曲した車両ルーフにおいても使用位置に旋回
することが保証される。

【０００８】

【実施例】以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく
説明する。

【０００９】図１には車両ルーフ１が示されていて、こ
の車両ルーフ１の上には２本のルーフ条片２が互いにほ
ぼ平行にルーフ面の側縁に沿って延びて固定されてい
る。ルーフ条片２はそれぞれ１つの上方に向って開放し
ている切欠き３を有しており、この切欠き３はルーフ条
片２のほぼ全長にわたって延びている。切欠き３はそれ
ぞれ１つの支持条片４を収容しており、支持条片４の長
さは切欠き３の長さより短く寸法設定されている。残り
の切欠き３の範囲は、それぞれカバー５によって覆われ
ている。

【００１０】図１に示された実施例で互いにずらされて
所属のルーフ条片２内に配置された支持条片４は、それ
ぞれ一端で鉛直軸線６に、高さ調節可能にかつそれぞれ
矢印方向で旋回可能に配置されている。したがって、必
要とあらば支持条片４はルーフ条片２の切欠き３から上
方に向かって運動させられ、次いでこの支持条片４の自
由端部がそれぞれ他方のルーフ条片２に向かって旋回さ
せられ、このルーフ条片２にそれぞれ固定されることが
可能である。

【００１１】図２には、実質的には図１の配置形式が示
されている。図２では、支持条片４は使用位置にあり、
この支持条片４の端部範囲は両ルーフ条片２に固定され
ている。図２から分かるように、車両ルーフ１と支持条
片４との間には比較的大きなルーフ自由空間が存在す
る。

【００１２】図３には支持条片４のための高さ調節兼旋
回支承装置が示されている。図３から明らかなように、
鉛直軸線６はピン７と軸方向および半径方向に案内され
ているスリーブ８とから形成されている。直接ルーフ
に、場合によってはルーフ凹部に固定され得るピン７は
図示の実施例では滑子９に装着されていて、滑子９自体
は、詳しくは示されていない方法で車両ルーフ１もしく
は車両ルーフ１の下に位置する車両支持構造に固定可能
である。ピン７が回動不能に車両ルーフ１もしくは滑子
９に配置されているのに対して、スリーブ８は回動不能
に支持条片４に装着され、固定ねじ１０によって保持さ
れている。この固定ねじ１０のねじ頭１１は支持条片４
において支持されており、固定ねじ１０のねじ山付きシ
ャフト１２は雌ねじ山を備えた、ピン７の孔１３に係合
している。ピン７は軸方向に延びる滑子案内溝１４と、
ピン７の自由端部の直前に半径方向に延びる滑子案内溝
１５とを有している（図５も参照）。この滑子案内溝１
４，１５内には、スリーブ８の、内方に向かって突出し
た案内突子１６が案内されて、収容されている。スリー
ブ８はねじ頭側の肉厚部によって形成されたリングフラ
ンジを、圧縮コイルばね１７を支持するために有してお
り、この圧縮コイルばね１７は反対側の端部では滑子９
上に支持される。

【００１３】支持条片４を図１に示した不使用位置か
ら、図２に示した使用位置へ移行させるために、まず最
初に固定ねじ１０がゆるめられ、そして支持条片４は圧
縮コイルばね１７の力により上方に向かって押圧され
る。この場合、案内突子１６は軸方向の滑子案内溝１４
内をこの滑子案内溝１４に沿って、フランジストッパ１
８に到達するまで滑動する。この終端位置において案内
突子１６は半径方向の滑子案内溝１５の高さに位置し、
これによって支持条片４を９０°旋回させることが可能
となり、これによって支持条片４の自由端部範囲は反対
側のルーフ条片２に接触させられる。反対側にも図３の
ピン７とスリーブ８に類似した配置形式があるが、しか
しながらこの場合、圧縮コイルばね１７は省かれていて
よい。両側に位置する固定ねじ１０を締めることによ
り、支持条片４の安定性のある固定が達成され、この場
合ピン７はルーフに、スリーブ８はピン７に、かつ支持
条片４はスリーブ８に支持されている。不使用位置への
支持条片４の移行は、上記のステップとは逆の順序で行
なわれる。

【００１４】図４に示された実施例は上記記載の実施例
と実質的には以下のような点でのみ異る。すなわち図４
の実施例では、支持条片４はルーフサイドレールと同様
に支持脚１９（その一方のみを図示する）に配置されて
いる。その他の点では、図４に示された実施例では、上
記記載と同様の高さ調節兼旋回機構が設けられている。

【００１５】さらにつけ加えるなら、ルーフ条片２も支
持脚１９も、スナップ取付けによって滑子９に固定可能
である。

【図面の簡単な説明】

【図１】不使用位置にある支持条片を備えた、車両ルー
フにおけるルーフ条片の配置形式を示す図である。

【図２】使用位置にある支持条片を備えた、車両ルーフ
におけるルーフ条片の配置形式を示す図である。

【図３】図１のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図であ
る。

【図４】支持条片のための支持脚を示す図である。

【図５】本発明によるルーフキャリアの１部を示す斜視
図である。

【符号の説明】

１ 車両ルーフ ２ ルーフ条片 ３ 切欠き ４ 支持条片 ５ カバー ６ 鉛直軸線 ７ ピン ８ スリーブ ９ 滑子 １０ 固定ねじ １１ ねじ頭 １２ ねじ山付きシャフト １３ 孔 １４，１５ 滑子案内溝 １６ 案内突子 １７ 圧縮コイルばね １８ フランジストッパ １９ 支持脚

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両のためのルーフキャリアであって、
   車両ルーフ（１）に固定された２本の支持条片（４）を
   有しており、該支持条片（４）がそれぞれ、該支持条片
   （４）が互いに少なくともほぼ平行にルーフ面の側縁に
   沿って延びている第１の位置から、前記支持条片（４）
   が横方向で車両ルーフ（１）にわたって延びている第２
   の位置に、鉛直軸線（６）を中心にして旋回可能であ
   り、前記両位置のそれぞれにおいてロック可能である形
   式のものにおいて、支持条片（４）が付加的に鉛直軸線
   （６）に沿ってしゅう動可能であり、下方の高さ位置及
   び上方の高さ位置においてロック可能であることを特徴
   とする、車両のためのルーフキャリア。
2. 【請求項２】 支持条片（４）がそれぞれ、保持部材
   （固定ねじ１０）を解離した後に、ルーフ面に隣接した
   下方の位置から、ルーフ面とは離れている上方の位置
   に、しゅう動可能であり、この上方の位置においては旋
   回可能である、請求項１記載のルーフキャリア。
3. 【請求項３】 支持条片（４）のしゅう動運動を補助す
   るためにばね部材（圧縮コイルばね１７）が設けられて
   いる、請求項１または２記載のルーフキャリア。
4. 【請求項４】 ばね部材（１７）が、支持条片（４）を
   それぞれ上方の位置に向かって負荷するように配置され
   ている、請求項１から３までのいずれか１項記載のルー
   フキャリア。
5. 【請求項５】 鉛直軸線（６）がそれぞれ１つのピン
   （７）と、該ピン（７）に軸方向および半径方向におい
   て案内されている１つのスリーブ（８）とから形成され
   ていて、ピン（７）が一端で車両ルーフ（１）に固定さ
   れ、かつスリーブ（８）が一端で支持条片（４）に固定
   されていて、この場合、ピン（７）がそれぞれ、雌ねじ
   山を備えた孔（１３）を有しており、該孔（１３）内に
   おいて、ねじ頭（１１）が所属の支持条片（４）に支え
   られている固定ねじ（１０）のねじ山付きシャフト（１
   ２）が軸方向にしゅう動可能に案内されている、請求項
   １から４までのいずれか１項記載のルーフキャリア。
6. 【請求項６】 それぞれのピン（７）に、軸方向および
   半径方向に延びる滑子案内溝（１４，１５）が形成され
   ていて、前記滑子案内溝（１４，１５）にはスリーブ
   （８）に配置された案内突子（１６）が係合している、
   請求項１から５までのいずれか１項記載のルーフキャリ
   ア。
7. 【請求項７】 それぞれのスリーブ（８）が、ねじ頭側
   の肉厚部によって形成されたリングフランジを有してお
   り、該リングフランジに、圧縮コイルばね（１７）が一
   端で支持されていて、該圧縮コイルばね（１７）の他端
   が車両ルーフ（１）に接触している、請求項１から６ま
   でのいずれか１項記載のルーフキャリア。
8. 【請求項８】 それぞれのピン（７）が直接的に車両ル
   ーフ（１）に固定されている、請求項１から７までのい
   ずれか１項記載のルーフキャリア。
9. 【請求項９】 ピン（７）がそれぞれ滑子（９）に載設
   されていて、該滑子（９）自体が車両ルーフ（１）に固
   定されていて、さらに、車両ルーフ（１）に支持されか
   つ支持条片（４）を収容しているそれぞれ１つのルーフ
   条片（２）を保持するために働いている、請求項１から
   ７までのいずれか１項記載のルーフキャリア。
10. 【請求項１０】 ルーフ条片（２）がそれぞれ、各１つ
    の支持条片（４）を収容するための上方に向って開放し
    ている切欠き（３）を有している、請求項９記載のルー
    フキャリア。
11. 【請求項１１】 ピン（７）がそれぞれ滑子（９）に載
    設されており、該滑子（９）自体が車両ルーフ（１）に
    固定されていて、さらに車両ルーフ（１）に支持されて
    いるそれぞれ１つの支持脚（１９）を保持するために働
    いており、前記ピン（７）のうちそれぞれ２つが、１つ
    の支持条片（４）を支持している、請求項１から７まで
    のいずれか１項記載のルーフキャリア。