JPH0769064B2 - 水熱源による建物冷房法 - Google Patents

水熱源による建物冷房法

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JPH0769064B2
JPH0769064B2 JP62023636A JP2363687A JPH0769064B2 JP H0769064 B2 JPH0769064 B2 JP H0769064B2 JP 62023636 A JP62023636 A JP 62023636A JP 2363687 A JP2363687 A JP 2363687A JP H0769064 B2 JPH0769064 B2 JP H0769064B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,ビルの経済的冷房法に関する。
〔発明の背景および従来技術〕
ビルの空調用熱源水を蓄えるのに設置される蓄熱水槽に
おいて,この蓄熱水槽内の水の一部を製氷化すると潜熱
蓄熱ができるので蓄熱水槽の単位容量当りの蓄熱量を増
大させることができる。またこの製氷を夜間電力を利用
して行い,この氷のもつ潜熱を昼間の冷房用冷熱源に利
用すればランニングコストの低減に役立つ。
従来,このような氷蓄熱を行なうには,製氷用冷凍機を
使用した製氷装置を別途設置し,この製氷装置で製造し
た氷塊,或いは氷微細粒(氷フレーク)と水との混合物
(シャーペット状)を蓄熱水槽に供給する方式,更に
は,蓄熱水槽内に製氷用のパイプを施設してこのパイプ
の周囲の水を凝結させる方式などが知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
水槽内の水を製氷化する場合に,水槽内の水を槽外の製
氷装置に送ってこれを製氷化する方式では水および氷を
槽と製氷装置の間に搬送しなければならず,一般に大掛
かりな設備を必要とするという問題がある。
水槽内に製氷パイプを施設して水槽内の水をパイプ周囲
に凝結させる場合には,パイプの表面積を大きくするこ
とには限界があり,またいったんパイプ表面に形成した
氷がさらに成長するには限界があるので,水槽内におい
てパイプの延長距離を長くするか或いは多数本パイプを
施設しなければならず,槽内に収容する水の容積がその
分低減すると共に,設備費用が過大となり,また必ずし
も高い製氷効率を得られないという問題がある。
このような問題は、既存の蓄熱水槽自体には特に改造を
加えることなく,また,特別の製氷装置を設置すること
なく,蓄熱水槽内の水を適宜に且つ適量に製氷化できれ
ば解決し得る。本発明はこの解決を図ったものである。
〔問題点を解決する手段〕
本発明は,冷凍機によって製造した冷水を蓄熱水槽に貯
え,この冷水を建物内に配置した空気冷却器に循環する
ことにより冷房する水熱源による冷房法において,蓄熱
水槽を構成する小水槽の一部または全部の水中に,ドラ
ム壁内に冷媒管路を設けた製氷ドラムと製氷ドラムの内
表面に生成した氷を掻き剥ぐための掻き羽根とからなる
製氷ドラムユニットを浸漬し,前記冷凍機においてその
冷凍サイクルを形成している機内の冷媒の一部を機外に
取り出してこれを前記製氷ドラムユニットの冷媒管路に
供給して該冷媒管路内で蒸発ガス化させたあと冷凍機内
に戻すと共に製氷ドラムユニットで生成した氷を掻き羽
根によって水中に微細に浮遊させることからなる製氷蓄
熱運転を行い,そして,浮遊氷を有する小水槽内の水を
前記空気冷却器に循環する冷房運転を行なうことを特徴
とする水熱源による冷房法を提供するものである。本発
明において冷房に使用する空気冷却器を例えばフアンコ
イルユニットまたはエアハンドリングユニットである。
本発明法は冷房法の改善に係わるものであるが,本発明
法を実施する空気冷却器や蓄熱水槽自体は温水を熱源と
する暖房運転にも使用され得るものである。
本発明法の基本的な特徴は,ドラム壁内に冷媒管路を設
けた製氷ドラムと製氷ドラムの内表面に生成した氷を掻
き剥ぐための掻き羽根とからなる特殊な製氷ドラムユニ
ットを使用する点と,この製氷ドラムユニットによる蓄
熱水槽内の水の一部を製氷化するのに,冷水製造用(つ
まり冷房用)に既に配置されている冷凍機の機内の冷媒
を機外に取り出し,この冷媒を製氷ドラムユニットの冷
凍サイクルに利用する点にあり,既存のビル空調設備て
あっても既存設備を実質上そのままの状態にして製氷蓄
熱運転ができるように改善利用したことにある。
本発明の製氷ドラムユニットを構成するための製氷ドラ
ムは,重ね合わせた二枚の金属プレートのプレート間に
冷媒を通す多数の管路を形成してなるクラッド板型の両
端開口の製氷ドラムを使用することができる。このクラ
ッド板型製氷ドラムを製造するには,二枚の金属プレー
トを重ね合わせたうえ,その面内を電縫溶接して隣合う
線状溶接部同士の間に所定の間隔をあけた多数本の線状
溶接部を形成する工程と,金属プレートの両端面を互い
に溶接して両端開口の円筒状のドラムに構成する工程
と,そして隣合う線状溶接部で挟まれる金属プレート間
の非溶接間隙に高圧ガスを供給して該非溶接間隙を膨脹
させて金属プレート間に多数本の管路を形成する工程
と,によって簡単に製造することができる。
一方,本発明の製氷ドラムユニットを構成するための掻
き羽根は、槽中に浸漬した製氷ドラムの壁面に生成する
氷を掻き剥ぐためのもので,これはドラムの内表面およ
び/または外表面に沿って周回運動させるブレードから
なる。この掻き羽根はドラムの内表面だけを周回するよ
うに設けても本発明の目的は達成されるが,場合によっ
てはドラムの外表面を周回するように設けてもよい。い
ずれにしても,この掻き羽根はドラム中心に設けた回転
軸に支持させるのがよい。
本発明の製氷ドラムはそのドラム壁内に設けた冷媒管路
に冷媒を供給することによってこのドラム自身を冷凍サ
イクルの蒸発器として機能させるものであるが,本発明
では既存の冷凍機の機内の冷媒を利用することによって
その機能を発揮させることができる。すなわち,蓄熱水
槽を設置される通常の建物では冷房用冷熱源を得る(冷
水を製造する)ための冷凍機が設置されるが,この冷房
運転用或いは冷水蓄熱用に配置された冷凍機内の冷媒の
一部を冷凍機内から取り出しこれを製氷ドラムユニット
の製氷ドラムに供給してここで蒸発ガス化させるという
利用の仕方ができる。例えば,通常の単胴密閉型ターボ
冷凍機ではその運転中に冷凍機コンデンサーから冷凍機
クーラーに送りこまれる冷媒の一部が溶媒ポンプによっ
てモーター部やパージコンデンサー等に循環される構造
となっているが,その液冷媒の循環路から液冷媒を冷凍
機外に取り出して本発明の製氷ドラムユニットの冷媒管
路に送り出し,この製氷ドラムで蒸発させるようにして
冷媒ガスブロアによって再び冷凍機コンデンサー部に戻
すようにすればよい。これによって新設の冷凍機なしで
氷蓄熱運転ができる。
以下に図面に従って本発明法を具体的に説明する。先
ず,第1図〜第7図に示した本発明法を実施するための
好適な設備を説明する。
第1図は,本発明の氷蓄熱運転を行なう設備の実施例を
示したものであり,1は蓄熱水槽,2は冷凍機,3は制御装置
を示す。
蓄熱水槽1は建物の空調用熱源水を蓄えるのに配置され
る通常の蓄熱水槽であり,仕切壁4によっ多数の小水槽
5に区分され,各仕切壁4に設けられた連通孔6を経て
各小水槽5に熱源水が方向性をもって流れる。本発明に
おいては,かような通常の蓄熱水槽1の小水槽一部また
は全部に本発明に従う製氷ドラムユニット7が水中に浸
漬される。この製氷ドラムユニット7は,蓄熱水槽1を
構成している天井板8に通常設置されるマンホール9を
利用してその機能部が水中に浸漬するように設置されて
いる。
この製氷ドラムユニット7の詳細を第2図〜第7図に示
す。第2図は本発明の製氷ドラムユニット7の全体の外
観を示したものであり,10は製氷ドラム,11は掻き羽根,1
2はユニット支持架台,13は掻き羽根を回転させる回転
軸,14は減速機,15はモータ,16は冷媒往管,17は冷媒還管
である。
ユニット支持架台12は,第1図で示したマンホール9の
孔径より大きな径を有した板であり,この支持架台12の
下方に製氷ドラム10と掻き羽根11とからなる機能部を複
数本の吊り部材18と回転軸13を介して支持すると共に,
この支持架台12の上に減速機14およびモータ15を載置す
る。またこの支持板架台12には冷媒往管16および冷媒還
管17が貫通する孔が設けられている。製氷ドラム10の外
径はマンホール9の孔径より小さく,したがってマンホ
ール9からこの製氷ドラム10を下げ降ろして水中に浸漬
させることができ,支持架台12がマンホール9を塞ぐ盤
となる。
第3図は製氷ドラム10と掻き羽根11の取付け関係を示す
製氷ドラム部の前半身切り欠き斜視図である。図示のよ
うに,本発明の製氷ドラム10は両端開口の円筒形状を有
しており,ドラム10を構成している周面材料自身に多数
の冷媒管路20が設けられている。この冷媒管路20は,重
ね合わせた二枚の金属プレート(後述の第4図に示す金
属プレートaと金属プレートb)の両プレートの間に形
成されたものであり,各冷媒管路20には第1図の冷凍機
2から冷媒が供給される。掻き羽根11はドラム10の内側
周面を周回するように設置されている。すなわち,ドラ
ム10の中心に設置された回転軸13に掻き羽根11が取付け
られ,この掻きが羽根11の端縁がドラム10の内面(冷媒
管路20が存在する部位の内面)と僅かなクリアランスを
もって周回するようにしたものである。ドラム10は剛性
をもつアングル・チャンネルなどの鋼材からなる吊り部
材18によって軸を垂直にして吊り下げられるが,回転軸
13に遊嵌されたカップリング21(図示の例では上下二ケ
所)とこのカップリング21から延びる支持杆22とによっ
て,ドラム10と回転軸13との相対距離が一定に保たれて
いる(回転軸13がドラム10の中心に位置するように両者
の位置が固定される)。使用状態においては,カップリ
ング21が回転軸13に対して遊嵌状態で取付けられること
により,モータ15によって付与される回転時13の回転運
動はドラム10には伝達されず,ドラム10は吊りボルト18
によって停止位置に静止する。製氷ドラム10は二枚の金
属プレートの間に多数本の冷媒管路20を形成した点に一
つの特徴があるので,その詳細を第4図〜第7図に従っ
て説明する。
第4図は製氷ドラム10を展開して示したドラム内側の斜
視図である。図示のように,本発明の製氷ドラム10は,
重ね合わせた二枚の金属プレートaとbのプレート間に
多数本の冷媒管路を形成してある。この冷媒管路は,プ
レートの一方の端に縦方向に形成した入口ヘッダー管路
25,プレートの他方の端に縦方向に形成した出口ヘッダ
ー管路26,そして,入口ヘッダー管路25と出口ヘッダー
管路26との間に連絡される互いに平行な多数本の独立し
た伝熱管路20′とからなり,各伝熱管路20′はその入口
ヘッダー管路25への接続部において管径を絞った細管部
27を有している。この細管部27は絞り弁の役割をはた
す。入口ヘッダー管路25は冷媒往管16に,また出口ヘッ
ダー管路26は冷媒還管17に接続される。円筒形のドラム
に構成するには金属プレートの両端縁を互いに溶接する
ことによって行われる。第4図の28はこの溶接部を示し
ている。
第5図は,両金属プレートaとbの間に冷媒管路を形成
するための線状溶接部パターンを示す図である。すなわ
ち,金属プレートaとbを重ね合わせたうえ,両金属プ
レートaとbの平板面に電子ビーム溶接などの電縫溶接
によって図示のようなパターンの連続した線状の溶接部
を形成する。より具体的には,隣合う線状溶接部の間
に,入口ヘッダー管路25,出口ヘッダー管路26,各伝熱管
路20′,細管部27などの各管路を形成するための間隙を
あけた線状溶接部パターンを形成する。
このように,製氷ドラムの製造にあたっては,先ず,二
枚の金属プレートを重ね合わせたうえ,該金属プレート
同士を電縫溶接することにより,隣合う線状溶接部同士
の間に所定の間隔をあけた多数本の線状溶接部を形成す
る。ついで,金属プレートの両端縁を互いに溶接するこ
とによって上下端開口の円筒形のドラムに構成したうえ
で,隣合う線状溶接部で挟まれる金属プレート間の非溶
接間隙(入口ヘッダー管路25,出口ヘッダー管路26,各伝
熱管路20′,細管部27などの各管路となる間隙)に高圧
ガスを供給してこの非溶接間隙を膨脹させる。図示の線
状溶接部パターンでは,入口ヘッダー管路25,出口ヘッ
ダー管路26,各伝熱管路20′,細管部27に対応する非溶
接間隙は互いに連通した一つの閉鎖回路を形成している
ので,この閉鎖回路の1箇所に高圧ガス導入口を設け,
これから閉鎖回路内に高圧ガスを供給することによっ
て,各管路形状に膨脹させることができる。この膨脹工
程は,好ましくは型内で行う。すなわち,前記のように
パターンを形成し且つ上下端開口のドラムにしたあと,
これを目的形状をもつ型内にセットした上で高圧ガスを
前記のように導入して膨脹させる。この型を使用するこ
とによって精密形状の冷媒管路をもつドラムが作られ
る。
第6図は,第5図のVI−VI線矢視断面図の細管部27の膨
脹御の一部断面を,第7図は第5図のVII−VII線矢視断
面の伝熱管路20′の膨脹後の一部断面を示したものであ
る。第6〜7図において,イは当該管路を形成する線状
溶接部の一方の溶接部断面,ロは当該管路を形成する線
状溶接部の他方の溶接部断面であり,これらの溶接部で
は金属プレートaとbが溶着している。
このドラム10は,金属プレートaとbの間に冷媒管路が
形成されるから,その冷媒管路を構成している両側の金
属プレートが伝熱面となり,且つ各冷媒管路の間に管路
部と連続して存在する金属プレート部分が伝熱フインの
役割を果たすので非常に熱交換効率の高い熱交換器とな
る。しかも,前述のようにその製造は簡単に行なうこと
ができるものである。
本発明においては,以上の構成になる製氷ドラム10に掻
き羽根11を第2図のように取付けて製氷ドラムユニット
7を構成し,これを蓄熱水槽1の小水槽の一部または全
部に第1図のように設置して小水槽内の熱源水の一部を
製氷化するのであるが,そのさい,各製氷ドラム10を製
氷機として機能させるために,これを冷媒の蒸発器とし
て作用させる。このための冷媒として,既存の冷凍機内
を循環する冷媒を利用して行なうことができる。
以下にその製氷蓄熱運転の詳細を第1図に従って説明す
る。
第1図において,冷凍機2は当該蓄熱水槽1が設置され
る建物の空調用に配置された単胴密閉ターボ冷凍機であ
り,一点破線で示す範囲が既設の冷凍機構成を示してい
る。この冷凍機2において30はクーラー(蒸発器),31
はコンデンサー(凝縮器),32は圧縮機,33は駆動モータ
ー,34はベーンモーター,35はオイルポンプ伝導装置(増
速機),36は羽根車,37はパージコンデンサーを示してい
る。このような構成になる通常のターボ冷凍機では,液
冷媒の一部が冷媒ポンプ38によって機内から取り出さ
れ,補助冷却管39で再度冷却されたあと冷却剤としてモ
ーター33に送られるか,冷媒ポンプ38から直接パージコ
ンデンサー37に循環される構成となっている。一方,ク
ーラー30で製造された冷水は後述の第8図に示すように
蓄熱水槽の低温槽に供給され,コンデンサー31の冷却水
は冷却塔から供給される。
本発明では,冷凍機2においてその冷凍サイクルを形成
している冷媒の一部を機外に取り出して製氷蓄熱運転に
利用する。より具体的には冷媒ポンプ38の吐出側管路40
に対して,新たな冷媒主往管41を接続する。この冷媒主
往管41には電動弁42を取付ける。この冷媒主往管41を蓄
熱水槽1の小水槽に設置される各製氷ドラムユニット7
の近傍にまで施設したうえ,冷媒主還管43を各製氷ドラ
ムユニット7から冷凍機のコンデンサー31に電動弁44を
介して接続する。そして,各製氷ドラムユニット7の冷
媒往管16を制御弁45を介して冷媒主往管41に接続し,ま
た各製氷ドラムユニット7の冷媒還管17を冷媒主還管43
に接続する。冷媒主還管43の下流側(冷媒の流れに対し
て最下流側の製氷ドラムの冷媒還管17が接続される位置
よりもさらに下流側)に冷媒ガスブロア47が設置され
る。必要に応じて,冷媒ガスブロア47と冷凍機のコンデ
ンサー31との間の冷媒主還管43に熱交換器48を接続し,
ブロア47の吐出ガスが有する熱の回収を図ると共に冷凍
機の負荷の低減を行なう。
このようにして、既存の冷凍機2の循環冷媒管路40と各
製氷ドラムユニット7の製氷ドラム10とをつなぐ冷媒配
管を施設したうえ,制御盤3を設置する。この制御盤3
は,冷凍機2の循環冷媒管路40の電動弁50,冷媒主往管4
1の送り出し側の電動弁42および冷媒主還管43の戻り側
の電動弁44の開閉動作を行なうと共に,冷媒ガスブロア
47の発停制御および各製氷ドラムユニット7の冷媒往管
16に介装される制御弁45の開度制御を行なう。
以上のようにすると,冷凍機2の冷媒ポンプ38を稼動
し,電動弁50を閉動作,電動弁42および44を開動作さ
せ,且つ冷媒ガスブロア47を稼動させれば,冷凍機2内
の液冷媒が各製氷ドラムユニット7のドラム10に供給さ
れ,第4図で説明した各ドラム10における細管部27で液
冷媒が絞られたうえ,冷媒管路20においてガス化蒸発し
て水槽内の水を強制冷却して製氷化することができる。
そのさい各製氷ドラムユニット7の掻き羽根11を回転さ
せることにより,ドラム10の内面に生成する氷はドラム
10から掻き剥がされて水中に移行し,ドラム10の上端開
口から水面に向かって浮遊する。一方,ドラム10の外面
にも氷が生成するが,これは水中において一定の厚みま
で成長したあと,この氷層が断熱層の役割を果たしてそ
の成長が停止し,内面での氷結を促進することになる。
第1図において52で示す層はドラム外側に生成する氷層
を示している。製氷ドラムユニット7で生成した氷が流
水で押し流されないようにメッシュや帆布などで氷溜ま
りを形成しておくのもよい。なお,各製氷ドラムユニッ
ト7のドラム10でガス化した冷媒は冷媒ガスブロア47を
介して再び冷凍機2に戻されること(冷凍機2のコンデ
ンサー部31に戻される)は既述のとおりである。図示の
実施例では製氷ドラム10は絞り弁として作用する細管部
27を設けた例を示したが,この細管部27に代えてまたは
これに加えて冷媒往管16に設けた制御弁45を膨脹弁とし
て機能させてもよい。また,掻き羽根はドラムの内側を
周回させる例だけを示したが,ドラムの外側を周回させ
る構成或いはドラムの内側と外側を周回させる構成とす
ることもできる。また掻き羽根は必ずしも一枚で構成す
る必要はなく,回転軸13に対して複数枚設置してもよ
い。
次に第8図に従って,本発明の冷房法の詳細を説明す
る。
第8図は,多数の小水槽からなる蓄熱水槽を平面的に示
すと共に建物内の機器配置を系統図で示したものであ
る。第8図において,記述の図(特に第7図)と同じ引
用数字で示した機器並びに部位は前記で説明したのと同
じ内容のものである。第7図のようにして製氷ドラムユ
ニット7を設置した小水槽を5aで,製氷ドラムユニット
7を設置しない小水槽を5で,冷房運転時において建物
内へ冷水を供給するための低温層を5で,そして冷房
運転時において建物から温水を返す高温槽を5hで示す。
図示の配置では,製氷ドラムユニット7を配置した製氷
小水槽5aの群が,製氷ドラムユニット無しの通常の冷水
小水槽5によって取り巻かれる関係になっており,冷水
小水槽5の群内を流れる冷水の一部が60で示す連通孔か
ら製氷小水槽5aの群へ取入れられ,製氷小水槽5aの群を
巡回したあと61で示す連通孔から再び冷水小水槽5の流
れに合流する配置としてある。
冷凍機2には高温槽5h(場合によっては低温槽5か
ら)冷水ポンプ63によって高温水が引き上げられて冷凍
機クーラー30で冷却されたうえ,その冷水が低温槽5
に戻される。冷房運転時および蓄熱運転時において低温
槽5に供給された冷水は小水槽5を循環して高温槽5h
に戻る。一方,冷凍機2の冷却水は冷却水ポンプ64によ
って冷却塔65に送られて放熱し,冷凍機2のコンデンサ
ー部31に循環供給される。冷凍機2および冷却塔65によ
る蓄熱水槽を用いた冷水蓄熱方式は通常の水熱源空気調
和方式で普通に採用されている構成である。暖房運転の
場合には,低温槽5が高温槽5hに,高温槽5hが低温槽
5に変わり、図示しない熱源機器によって製造した温
水が高温槽に戻される。
建物内に配置される空気冷却器66(各種の熱交換器を含
む)の熱交換コイルには,二次冷水ポンプ67,68(建物
の規模や高層の程度によって複数の群として設けられ
る)によって低温槽5の冷水が供給され,熱交換を終
えたあと高温槽5hに戻される。空気冷却器66はファンコ
イルユニットである場合もあるし,水熱源のヒートポン
プユニットである場合もある。これらは冷水の代わりに
温水を循環させれば暖房ができるものである。
このような通常の熱源水による冷暖房法の設備に対し
て,本発明では小水槽の一部または全部に既述のような
ドラム壁内に冷媒管路を設けた製氷ドラム10とその表面
に生成した氷を掻き剥ぐための掻き羽根11とからなる製
氷ドラムユニット7を浸漬して製氷小水槽5aを構成し,
冷凍機2においてその冷凍サイクルを形成している機内
の冷媒の一部を冷媒主往管41によって各製氷ドラムユニ
ット7の冷媒管路に供給して該冷媒管路内で蒸発ガス化
させ(既述の細管部27および/または制御弁45が膨脹弁
の役割を果たし,冷媒ガスブロア47がその膨脹を促進す
る)たあと冷媒主還管43によって冷凍機2内に戻すと共
に,この冷却によって製氷ドラム10の表面で生成した氷
を掻き羽根11によって水中に微細に浮遊させることから
なる製氷蓄熱運転を行い,そして,この浮遊氷を有する
製氷小水槽5a内の水を低温槽5に戻して空気冷却器66
に循環する冷房運転を行なうものである。この冷凍機2
の機内冷媒を利用した製氷蓄熱運転は,冷凍機2で製造
する冷水による冷水蓄熱運転と並行して行なってもよい
し独立して行ってもよい。また冷房運転中において製氷
蓄熱運転と冷水蓄熱運転を並行してまたは単独に行って
もよい。
特に,夜間電力を利用して,製氷蓄熱運転を行なう場合
には,小水槽5内の水(高温5h或いはその近傍の高温水
が存在する水)を蓄熱運転用補助ポンプ70によって製氷
小水槽5aに強制的に送り込んで製氷蓄熱運転を行なうの
がよい。そして,冷房負荷のピーク時点では低温槽5
の代わりに製氷小水槽5aの零℃の冷水を,これら製氷小
水槽5aに浸漬した低温冷水汲み上げ管71,72を経て,二
次ポンプ67,68で汲み上げ,これを建物内の空気冷却器6
6に循環供給するようにすればよい。
〔作用効果〕
以上のようにして,本発明法によると,通常の水熱源に
よるビル空調において,空調設備および冷凍機設備,蓄
熱水槽設備をそのまま利用したうえで,製氷のための冷
凍機を新設しなくても製氷蓄熱が達成できる。したがっ
て,特に既設ビルにおける水熱源のビル冷房設備を氷蓄
熱による冷房設備に廉価にして且つ簡単に改変すること
ができるという極めて高い経済的効果を発揮する。
また、本発明に従う各製氷ドラムユニット7はこれを小
水槽に浸漬することによって,各製氷ドラム10の表面で
生成した氷は掻き羽根11によって掻き剥がされつつ水中
に浮遊し,微細粒の氷が水面近くに浮いた状態での氷蓄
熱ができるので水の流れを完全に遮断することはないか
ら,各小水槽間の水の流れを止めることはない。したが
って,氷蓄熱運転,冷水蓄熱運転,冷房運転を各々単独
または並行して随意にできる点において稼動性に優れて
いる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の氷蓄熱装置の一実施例を示す機器配置
系統図,第2図は本発明に従う製氷ドラムユニットの全
体斜視図,第3図は第2図の製氷ドラムユニットのドラ
ムおよび掻き羽根部分を説明するための前半身切り欠き
斜視図,第4図は製氷ドラムユニットのドラムの展開斜
視図,第5図は該ドラムを製作するための線状溶接部パ
ターン図,第6図は第5図のVI−VI線矢視断面部分を膨
脹後に示した拡大略断面図,第7図は第5図のVII−VII
線矢視断面部分を膨脹後に示した拡大略断面図,第8図
は本発明に従う冷房法を説明するための機器配置系統図
である。 1……蓄熱水槽,2……既設冷凍機, 3……制御盤,4……仕切壁,5……小水槽,5a……製氷小
水槽,5h……高温槽,5l……低温槽,6……連通孔,7……製
氷ドラムユニット,8……蓄熱水槽の天井板,9……マンホ
ール,10……製氷ユニットのドラム, 11……掻き羽根,12……支持架台, 13……回転軸,15……モーター,16……冷媒往管,17……
冷媒還管,18……吊り部材, 30……冷凍機のクーラー部,31……冷凍機のコンデンサ
ー部,33……冷凍機のモーター部,37……冷凍機のパージ
コンデンサー部,38……冷媒ポンプ,40……冷凍機の冷媒
循環路,41……冷媒主往管,43……冷媒主還管,45……制
御弁,47……冷媒ガスブロア,52……ドラム表面に成長し
た氷塊,60,61……製氷小水槽と冷水小水槽とを連通する
連通孔,63……冷水ポンプ,64……冷却水ポンプ,65……
冷却塔, 66……空気冷却器(各種の熱交換器を含む), 67,68……二次冷水ポンプ,70……氷蓄熱補助ポンプ,71,
72……低温冷水汲み上げ管。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷凍機によって製造した冷水を蓄熱水槽に
    貯え,この冷水を建物内に配置した空気冷却器に循環す
    ることにより冷房する水熱源による冷房法において, 該蓄熱水槽を構成する小水槽の一部または全部の水中
    に,ドラム壁内に冷媒管路を設けた製氷ドラムと製氷ド
    ラムの内表面に生成した氷を掻き剥ぐための掻き羽根と
    からなる製氷ドラムユニットを浸漬し, 前記冷凍機においてその冷凍サイクルを形成している機
    内の冷媒の一部を機外に取り出してこれを前記製氷ドラ
    ムユニットの冷媒管路に供給して該冷媒管路内で蒸発ガ
    ス化させたあと冷凍機内に戻すと共に製氷ドラムユニッ
    トで生成した氷を掻き羽根によって水中に微細に浮遊さ
    せることからなる製氷蓄熱運転を行い,そして, 浮遊氷を有する小水槽内の水を前記空気冷却器に循環す
    る冷房運転を行なう, ことを特徴とする水熱源による冷房法。
  2. 【請求項2】空気冷却器はフアンコイルユニットまたは
    エアハンドリングユニットである特許請求の範囲第1項
    記載の冷房法。
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