JP3276013B2 - 蓄熱システム - Google Patents

蓄熱システム

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JP3276013B2
JP3276013B2 JP05541692A JP5541692A JP3276013B2 JP 3276013 B2 JP3276013 B2 JP 3276013B2 JP 05541692 A JP05541692 A JP 05541692A JP 5541692 A JP5541692 A JP 5541692A JP 3276013 B2 JP3276013 B2 JP 3276013B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製氷コイルに蓄えた冷
熱または温熱を負荷に供給する蓄熱システムに関する。
【0002】
【従来の技術】熱貯蔵法として、安価な深夜電力を使っ
て昼間の冷房用冷熱を、氷の潜熱の形態で蓄熱する氷蓄
熱システムがある。氷蓄熱システムは、水蓄熱に対して
1/8程度の容積で賄えるものの、大規模の建築物に設
置する場合には、何百立方メートルの容積が必要とな
り、例えば、建築物の二重スラブの容積を利用した氷蓄
熱システムが設置されている。
【0003】また、既存の建築物で冷房負荷を増大する
場合、熱源改修とともに蓄熱容量を増大したい要求に対
して、氷蓄熱システムの構築を既存の水蓄冷槽である二
重スラブの容積を使えば効果的である。
【0004】かかる氷蓄熱システムとして例えば図8に
示すものが知られている。図に示すように、建築物のコ
ンクリート製の二重スラブ内に、コンクリート製の氷蓄
熱槽101が設置され、氷蓄熱槽101は、複数の区画
槽102A,102B,102C,102Dで構成され
ている。区画槽102A,102B,102C,102
Dは、連通孔を有する仕切壁103によりそれぞれ仕切
られ、直列に配列されており、水が区画槽102A→1
02B→102C→102Dの順序で流れるようになっ
ている。
【0005】区画槽102A,102B,102C,1
02Dには、製氷コイル104がそれぞれ設けられ、水
が収容されている。氷蓄熱槽101の区画槽102A,
102Dには、負荷用熱交換器105が途中に設けられ
た冷水回路106が接続されている。
【0006】そして、負荷用熱交換器105には、負荷
用冷水回路107が接続され、負荷用冷水回路107の
途中には、送水ポンプ108が介装されている。109
は冷凍装置で、圧縮機110を有している。111は空
気式熱交換器を示す。
【0007】しかして、夏期には、製氷モードまたは冷
房モードが選択される。製氷モードは夜間に使用され
る。製氷モードにおいては、製氷コイル104が蒸発器
として、空気式熱交換器111が凝縮器として機能する
ように冷凍サイクルが切り替わり、製氷コイル104の
蒸発器としての吸熱作用により氷蓄熱槽101内に氷が
形成され、冷水が造られる。
【0008】昼間になると、冷房モードが使用され、氷
蓄熱槽101の区画槽102Dの冷水が汲上げポンプ1
13により冷水回路106を介して負荷用熱交換器10
5に送られ、負荷用熱交換器105から負荷用冷水回路
107を介して負荷に送られる。
【0009】一方、冬期には、夜間に温水を製造し、昼
間にそれを汲み上げる方法があるが、蓄熱温度差が小さ
く蓄熱量が冷房に比較して1/8程度しか取れず、蓄熱
槽を十分に利用できなかった。これを解決するために、
夜間に熱源水を製造し、昼間にヒートポンプ熱源水とし
て利用することにより、蓄熱温度差を3倍に拡大する方
法が知られている。
【0010】熱源水製造モードにおいては、氷蓄熱槽1
01の区画槽102Dの冷水が汲上げポンプ113によ
り分岐回路112を介して冷凍装置109に送られ、冷
凍装置109において暖められ、再び、氷蓄熱槽101
内に温水として戻る。このようにして、氷蓄熱槽101
内と冷凍装置109との間で、蓄熱槽101内の冷水が
温められ、熱源水が蓄熱槽101内に造られる。
【0011】昼間に暖房モードが使用され、暖房モード
においては、氷蓄熱槽101内の熱源水が、汲上げポン
プ113により分岐回路112を介して冷凍装置109
に送られる。冷凍装置109は、これをヒートポンプの
熱源水として温水を製造する。冷凍装置109にて製造
された温水は、温水回路114を介して負荷に送られ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の蓄熱システムに
あっては、製氷モードでは、冷凍サイクルを利用して蓄
熱槽101内に氷を造ることができるものの、熱源水製
造モード及び暖房モードでは、汲上げポンプ113で、
氷蓄熱槽101内の冷水を冷凍機109に送り、冷凍機
109により加熱して熱源水を製造し、氷蓄熱槽101
に熱源水として蓄え、この熱源水を汲上げポンプ113
で冷凍装置109に送り、ヒートポンプサイクルにより
温水を製造していた。即ち、熱源水製造モード及び暖房
モードでは、常に汲上げポンプ113を運転する必要が
あった。
【0013】さらに、従来の二重スラブ内のスペースを
使った蓄熱システムでは、氷蓄熱槽101の各区画槽1
02A,102B,102C,102Dが直列に連なっ
ているため、下流側の区画槽102C,102Dの氷が
溶け難く、製氷を造る製氷モードと、氷を融解させる冷
房モードを繰り返すうちに氷塊が氷蓄熱槽101内に形
成されることがある。そのため、製氷時における熱効率
が低下するとともに、氷蓄熱槽101を通過する水の流
れを阻害し、冷熱の汲み上げを不可能にすることもあ
る。
【0014】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、特に、熱効率を良くし、
暖房モードにおけるポンプ動力を削減させることができ
る蓄熱システムを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
蓄熱槽と、前記蓄熱槽に接続されて汲上げポンプにより
負荷用熱交換器に冷熱を運ぶ冷水回路と、前記負荷用熱
交換器に接続されるとともに途中に送水ポンプが介装さ
れた負荷用冷水回路と、前記蓄熱槽内に設けられた製氷
コイルと、圧縮機と、蒸発器または凝縮器となる空気式
熱交換器とを有し、運転または停止の選択可能な第1の
冷凍サイクル回路と、前記製氷コイルと、前記圧縮機
と、蒸発器または凝縮器となる冷媒水熱交換器とを有
し、運転または停止の選択可能な第2の冷凍サイクル回
路と、前記空気式熱交換器と、前記圧縮機と、前記冷媒
水熱交換器とを有し、運転または停止の選択可能な第3
の冷凍サイクル回路と、前記冷媒水熱交換器に接続され
るとともに途中に追掛けポンプが介装された冷媒水回路
とで構成されていることを特徴とする。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の蓄
熱システムにおいて、蓄熱槽は複数の区画槽を有し、冷
水回路は、各区画槽内にそれぞれ対応して配された送水
口を有する複数の吸上げ管と、各区画槽内にそれぞれ対
応して配された還水口を有する複数の戻し管と、各吸上
げ管が集合して途中に負荷用熱交換器が設けられるとと
もに各戻し管に分岐する冷水管とから構成されているこ
とを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明においては、例えば、夏期には製氷モー
ド(1)及び冷房モード(2)(または追い掛け運転冷
房モード(3))が選択され、冬期には、熱源水製造モ
ード(4)及び暖房モード(5)が選択される。
【0018】(1)夏期の夜間には、第1の冷凍サイク
ル回路を運転状態にし、第2の冷凍サイクル回路を停止
状態にし、第3の冷凍サイクル回路を停止状態にするこ
とにより、製氷モードが選択される。製氷コイルが蒸発
器として、空気式熱交換器が凝縮器として機能するよう
冷凍サイクル回路が切り替わり、且つ、冷媒水熱交換
器は冷凍サイクル外に置かれる。
【0019】このモードでは、蒸発器としての製氷コイ
ルの吸熱作用により、蓄熱槽内の水が冷却され、蓄熱槽
内に着氷が起こる。(2)夏期の昼間には、第1の冷凍サイクル回路を停止
状態にし、第2の冷凍サイクル回路を停止状態にし、第
3の冷凍サイクル回路を停止状態にすることにより、
房モードが選択される。冷房モードでは、汲上げポンプ
により、蓄熱槽内から冷水回路を介して負荷用熱交換器
に冷熱が供給される。(3)昼間に蓄熱システムを冷房モードにした場合にお
いて、第1の冷凍サイクル回路を停止状態にし、第2の
冷凍サイクル回路を停止状態にし、第3の冷凍サイクル
回路を運転状態にすることにより、追い掛け運転冷房モ
ードを選択できる。 追い掛け運転冷房モードでは、冷房
モードによる負荷用冷水回路を介して負荷へ冷熱が供給
されるとともに、蒸発器としての冷媒水熱交換器で冷媒
水回路内の水が冷やされて追掛けポンプにより冷熱が負
荷に送られる。
【0020】(4)冬期の夜間には、第1の冷凍サイク
ル回路を運転状態にし、第2の冷凍サイクル回路を停止
状態にし、第3の冷凍サイクル回路を停止状態にするこ
とにより、熱源水製造モードが選択される。製氷コイル
が凝縮器として、空気式熱交換器が蒸発器として機能す
るように冷凍サイクル回路が切り替わり、且つ、冷媒水
熱交換器は冷凍サイクル外に置かれる。
【0021】熱源水製造モードでは、凝縮器としての製
氷コイルの放熱作用により、蓄熱槽内の水が加熱され、
熱源水となる。(5) 冬期の昼間には、第1の冷凍サイクル回路を停止
状態にし、第2の冷凍サイクル回路を運転状態にし、第
3の冷凍サイクル回路を停止状態にすることとにより、
暖房モードが選択される。製氷コイルが蒸発器として、
冷媒水熱交換器が凝縮器として機能するように冷凍サイ
クル回路が切り替わり、且つ、空気式熱交換器は冷凍サ
イクル外に置かれる。
【0022】この場合、凝縮器としての冷媒水熱交換器
の放熱作用により冷媒水熱交換器が温められる。即ち、
冷媒水熱交換器に、蓄熱槽から冷凍サイクルにより温熱
が運ばれる。冷媒水熱交換器において、冷媒水回路の水
は、熱交換されて温熱を貰い、冷媒水回路を介して追掛
けポンプにより負荷に温熱が供給される。
【0023】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明する。図1ないし図7は本発明の実施例に係わる蓄熱
システムを示す。
【0024】図1,図2に示すように、建築物のコンク
リート製の二重スラブ内に、コンクリート製の蓄熱槽1
が設置され、蓄熱槽1は、複数の区画槽2A,2B,2
C,2Dとから構成されている。区画槽2A,2B,2
C,2Dは、防水・断熱構造に構成され、互いに隣接す
るように集合して配列されている。
【0025】区画槽2A,2B,2C,2Dには、水が
収容され、この水に製氷コイル3がそれぞれ水没して設
けられている。この製氷コイル3は、複数のコイルユニ
ット3Aを縦に設置して構成されている。
【0026】4は負荷用熱交換器で、この負荷用熱交換
器4は冷熱を供給する冷水回路5の途中に介装されてい
る。冷水回路5は、各区画槽2A,2B,2C,2D内
にそれぞれ対応して配された送水ヘッダからなる送水口
6A,6B,6C,6Dを有する複数の吸上げ管7A,
7B,7C,7Dと、各区画槽2A,2B,2C,2D
内にそれぞれ対応して配された還水ヘッダからなる還水
口8A,8B,8C,8Dを有する複数の戻し管9A,
9B,9C,9Dと、各吸上げ管7A,7B,7C,7
Dが集合して途中に負荷用熱交換器4が設けられ、各戻
し管9A,9B,9C,9Dに分岐する冷水管10とか
ら構成されている。
【0027】冷水管10の負荷用熱交換器4の上流側部
分には、吸上げ管7A,7Bに対応する汲上げポンプ1
1Aと、吸上げ管7C,7Dに対応する汲上げポンプ1
1Bとが介装されている。
【0028】また、図2において、各区画槽2A,2
B,2C,2D内では、送水口6A,6B,6C,6D
と還水口8A,8B,8C,8Dは対向して配置され、
水の流れが均一になるようになっている。蓄熱槽1の下
には、エアレーション設備12が設置され、このエアレ
ーション設備12のブロア12Aから各区画槽2A,2
B,2C,2D内にそれぞれ空気が吹き込まれ、水を攪
拌し、この攪拌効果とともに上記の送水口と還水口の対
向配置による水の流れの均一化により、氷を均等に融解
させるようになっている。
【0029】そして、負荷用熱交換器4には、負荷用冷
水回路13が接続され、負荷用冷水回路13の途中に
は、送水ポンプ14が介装されている。冷凍装置15
は、冷媒回路16途中に、蓄熱槽1内に設けられた製氷
コイル3と、圧縮機17と、蒸発器または凝縮器となる
空気式熱交換器18と、蒸発器または凝縮器となる冷媒
水熱交換器19とを配してなる。 上記製氷コイル3,空
気式熱交換器18,冷媒水熱交換器19で任意の冷凍サ
イクル回路が選択される。すなわち、第1の冷凍サイク
ル回路S1,第2の冷凍サイクル回路S2,第3の冷凍
サイクル回路S3が選択される。 第1の冷凍サイクル回
路S1は、製氷コイル3と、圧縮機17と、蒸発器また
は凝縮器となる空気式熱交換器18とを含み、運転また
は停止の選択が可能となっており、図3または図6に太
い線で示される。 第2の冷凍サイクル回路S2は、前記
製氷コイルと、前記圧縮機17と、蒸発器または凝縮器
となる冷媒水熱交換器19とを含み、運転または停止の
選択が可能となっており、図7に太い線で示される。
3の冷凍サイクル回路S3は、前記空気式熱交換器18
と、前記圧縮機17と、前記冷媒水熱交換器19とを含
み、運転または停止の選択が可能になっており、図5の
上側部分に太い線で示される。 第1の冷凍サイクル回路
S1,第2の冷凍サイクル回路S2,第3の冷凍サイク
ル回路S3の構成について具体的に説明すると、図3の
製氷モードに示すように、冷媒回路16は、製氷コイル
3と空気式熱交換器18とを接続する第1冷媒配管16
Aと、製氷コイル3と圧縮機17とを接続する第2冷媒
配管16Bと、圧縮機17と空気式熱交換器18とを接
続する第3冷媒配管16Cと、冷媒水熱交換器19が途
中に介装された第4冷媒配管16Dと、第5冷媒配管1
6Eと、第6冷媒配管16Fとから構成されている。
【0030】上記第1冷媒配管16Aの途中には、第1
膨張弁20と、第1切換弁21Aと、第2膨張弁22と
が配設されており、第1膨張弁20,第2膨張弁22に
は、それぞれ開閉弁20A,22Aがバイパス可能に配
設されている。
【0031】上記第3冷媒配管16Cの途中には、第2
切換弁21Bと、第3切換弁21Cとが配設されてお
り、上記第2冷媒配管16Bの途中には、第4切換弁2
1Dと、第5切換弁21Eとが配設されている。
【0032】第4冷媒配管16Dの両端は、第1切換弁
21Aと、第3切換弁21Cに接続している。また、第
2切換弁21Bと第4切換弁21Dは第5冷媒配管16
Eで接続され、第3切換弁21Cと第5切換弁21Eは
第6冷媒配管16Fで接続されている。そして、第1切
換弁21A,第2切換弁21B,第3切換弁21C,第
4切換弁21D,第5切換弁21Eの切り換えにより、
冷媒回路16の各冷媒配管16A,16B,16C,1
6D,16E,16Fの組合せとして、第1の冷凍サイ
クル回路S1,第2の冷凍サイクル回路S2,第3の冷
凍サイクル回路S3が形成される。
【0033】そして、上記冷媒水熱交換器19に冷媒水
回路23が接続され、冷媒水回路23の途中には、追掛
けポンプ24が介装され、負荷に冷熱または温熱を供給
するようになっている。
【0034】以下、本実施例の動作を説明する。例え
ば、夏期には製氷モード及び冷房モード(または追い掛
け運転冷房モード)が選択され、冬期には、熱源水製造
モード及び暖房モードが選択される。
【0035】図3は夏期の夜間に選択される製氷モード
を示し、冷凍サイクルは図中の太い線で示される。製氷
モードにおいては、第1の冷凍サイクル回路S1は運転
状態で、第2の冷凍サイクル回路S2は停止状態で、第
3の冷凍サイクル回路S3は停止状態である。製氷モー
では、製氷コイル3が蒸発器として、空気式熱交換器
18が凝縮器として機能するように冷凍サイクル回路
切り替わり、且つ、冷媒水熱交換器19は冷凍サイクル
外に置かれるように製氷モードが選択される。
【0036】製氷モードでは、蒸発器としての製氷コイ
ル3の吸熱作用により、蓄熱槽1内の水が冷却され、蓄
熱槽1内に、該蓄熱槽1内の水の約20〜30%が氷と
なり、汲み上げを可能にしている。
【0037】一方、凝縮器としての空気式熱交換器18
では、冷媒が凝縮し、放熱する。この時、冷水回路5か
ら負荷用熱交換器4には冷水は供給されない。図4は夏
期の昼間に選択される冷房モードを示し、図中の太い線
で示される。冷房モードにおいては、第1の冷凍サイク
ル回路S1は停止状態で、第2の冷凍サイクル回路S2
は停止状態で、第3の冷凍サイクル回路S3は停止状態
である。冷房モードでは、汲上げポンプ11A,11B
により、蓄熱槽1内から冷水回路5を介して負荷用熱交
換器4に冷水が供給され、これにより、冷熱が供給され
る。
【0038】そして、負荷用熱交換器4で、負荷用冷水
回路13へ冷熱が供給され、送水ポンプ14により、負
荷に送られる。図5は昼間に選択される追い掛け運転冷
房モードを示し、冷凍サイクルは図中の太い線で示され
る。追い掛け運転冷房モードにおいては、第1の冷凍サ
イクル回路S1は停止状態で、第2の冷凍サイクル回路
S2は停止状態で、第3の冷凍サイクル回路S3は運転
状態である。 追い掛け運転冷房モードでは、冷媒水熱交
換器19が蒸発器として、空気式熱交換器18が凝縮器
として機能するように冷凍サイクル回路が切り替わり、
且つ、製氷コイル3が冷凍サイクル外に置かれる。
【0039】追い掛け運転冷房モードでは、蒸発器とし
ての冷媒水熱交換器19で、冷媒水回路23内の水が冷
やされ、追掛けポンプ24により冷熱が負荷に送られ
る。これにより、上記の冷房モードによる負荷用冷水回
路13を介して負荷へ冷熱が供給されるとともに、冷媒
水回路23を介して負荷へ冷熱が送られる。従って、負
荷が蓄熱槽1における蓄熱量を上回る場合にも、冷媒水
回路23からの冷熱の供給で補充している。
【0040】図6は冬期の夜間に選択される熱源水製造
モードを示し、冷凍サイクルは図中の太い線で示され
る。熱源水製造モードにおいては、第1の冷凍サイクル
回路S1は運転状態で、第2の冷凍サイクル回路S2は
停止状態で、第3の冷凍サイクル回路S3は停止状態で
ある。熱源水製造モードにおいては、氷コイル3が凝
縮器として、空気式熱交換器18が蒸発器として機能す
るように冷凍サイクル回路が切り替わり、且つ、冷媒水
熱交換器19は冷凍サイクル外に置かれるように熱源水
製造モードが選択される。
【0041】熱源水製造モードでは、凝縮器としての製
氷コイル3により、蓄熱槽1内の水が熱っせられ、熱源
水が蓄熱槽1内に造られる。一方、蒸発器としての空気
式熱交換器18では、冷媒が蒸発し、吸熱する。
【0042】この時、負荷用冷水回路5には温水が流れ
ておらず、負荷用冷水回路5から負荷用熱交換器4には
温水は供給されない。図7は冬期の夜間に選択される暖
房モードを示し、冷凍サイクルは図中の太い線で示され
る。暖房モードにおいては、第1の冷凍サイクル回路S
1は停止状態で、第2の冷凍サイクル回路S2は運転状
態で、第3の冷凍サイクル回路S3は停止状態である。
暖房モードにおいては、氷コイル3が蒸発器として、
冷媒水熱交換器19が凝縮器として機能するように冷凍
サイクル回路が切り替わり、且つ、空気式熱交換器18
は冷凍サイクル外に置かれる。
【0043】暖房モードでは、蒸発器としての製氷コイ
ル3により、製氷コイル3で蒸発熱が発生し、蒸発熱が
冷媒回路16を介して冷媒水熱交換器19に送られる。
そして、冷媒水熱交換器19で熱交換がなされ、追掛け
ポンプ24により冷媒水回路23を通って負荷に温熱が
送られる。
【0044】以上の如き構成によれば、第1に、製氷コ
イル3を冷凍サイクルの凝縮器として使用することによ
り蓄熱槽1内で熱源水を製造し、さらに、蓄熱槽1内の
熱源水の熱を冷凍サイクルを利用し、冷媒を介して冷媒
水熱交換器19に送る時間差二段加温が採用されている
ので、暖房モードにおける熱効率を向上させることがで
きる。また、蓄熱温度差を確保することができ、暖房モ
ード時の蓄熱量を冷房モード時の蓄熱量に比しても確保
することができる。
【0045】第2に、ヒートポンプ方式で蓄熱槽1に温
熱を蓄えることができるので、蓄熱槽1における蓄温熱
量を増加させることができる。第3に、従来の蓄熱シス
テムでは、汲上げポンプにより冷凍装置に送っ冷水を温
めることにより熱源水を造っているのに対し、製氷コイ
ル3を凝縮器もしくは蒸発器として使用し、蓄熱槽1内
との熱のやりとりをするので、冷凍装置15に運搬させ
るための手段として汲上げポンプ11A,11Bを使用
することなく、熱源水を造るためのポンプ動力を不要に
することができる。第4に、本発明の実施例に係わる蓄
熱システムは、第1の冷凍サイクル回路S1と、第2の
冷凍サイクル回路S2と、第3の冷凍サイクル回路S3
とを備え、各冷凍サイクル回路S1,S2,S3の運転
または停止の組合せにより、種々のモード(製氷モー
ド, 冷房モード,追い掛け運転冷房モード,熱源水製
造モード,暖房モード)のいずれかを選択することがで
きる。 特に、追い掛け運転冷房モードを選択することが
できるので、負荷に対応することができる。 また、第
1,第2,第3の冷凍サイクル回路S1,S2,S3の
組合せ回路において、第3の冷凍サイクル回路S3と製
氷コイル(冷房モード)とを同時に運転することが可能
になり、冷房能力を冷凍装置15の能力の約2倍と大き
くできる。
【0046】第5に、蓄熱槽1は複数の区画槽2A,2
B,2C,2Dに区画されており、各区画槽2A,2
B,2C,2Dで独立に製氷,氷の融解が生じるので、
従来例のように、氷が溶け難かったり、氷塊になる可能
性は少ない。万一、氷の融解が不均一になっても、例え
ば、氷が溶けていない区画槽に対応する汲上げポンプ1
1A,11Bの運転時間を調整することにより、氷が溶
けていない区画槽2A,2B,2C,2Dのみの運転時
間を長くする等の制御で、蓄熱槽1内の氷の融解を全体
的に均一にすることができる。
【0047】また、蓄熱槽1における蓄冷熱量に比して
負荷が低い場合には、汲上げポンプ11A,11Bの運
転台数を調整することにより汲上げポンプ11A,11
Bの動力の無駄を少なくすることができる。
【0048】その結果、製氷時における熱効率を確保す
るとともに、蓄熱槽1を通過する水の流れを阻害するこ
となく、冷熱の汲み上げを確実にすることができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、第1に、製氷コイルを冷凍サイクルの凝縮
器として使用することにより蓄熱槽内で熱源水を製造
し、さらに、蓄熱槽内の熱源水の熱を冷凍サイクルを利
用し、冷媒を介して冷媒水熱交換器に送る時間差二段加
温が採用されているので、暖房モード時の熱効率を向上
させることができる。また、蓄熱温度差を確保すること
ができ、暖房モード時の蓄熱量を冷房モード時の蓄熱量
に比しても確保することができる。
【0050】第2に、ヒートポンプ方式で蓄熱槽に温熱
を蓄えることができるので、蓄熱槽における蓄温熱量を
増加させることができる。第3に、従来の蓄熱システム
では、汲上げポンプにより冷凍装置に送られた冷水を温
めることにより熱源水を造っているのに対し、製氷コイ
ルを凝縮器として使用し、蓄熱槽内の冷水を温めている
ので、冷凍装置に運搬させるための手段として汲上げポ
ンプを使用することなく、熱源水を造るためのポンプ動
力を不要にすることができる。第4に、本発明に係わる
蓄熱システムは、第1の冷凍サイクル回路と、第2の冷
凍サイクル回路と、第3の冷凍サイクル回路とを備え、
各冷凍サイクル回路の運転または停止の組合せにより、
種々のモード(製氷モード, 冷房モード,追い掛け運
転冷房モード,熱源水製造モード,暖房モード)のいず
れかを選択することができる。 特に、追い掛け運転冷房
モードを選択することができるので、負荷に対応するこ
とができる。 また、第1,第2,第3の冷凍サイクル回
路の組み合わせ回路において、第3の冷凍サイクル回路
と製氷コイル(冷房モード)とを同時に運転することが
可能になり、冷房能力を冷凍装置の能力の約2倍と大き
くできる。
【0051】請求項2記載の発明によれば、蓄熱槽は複
数の区画槽に区画されており、各区画槽で独立に製氷,
氷の融解が生じるので、従来例のように、氷が溶け難か
ったり、氷塊になる可能性は少ないが、万一、氷の融解
が不均一になっても、例えば、氷が溶けていない区画槽
に対応する汲上げポンプの運転時間を調整することによ
り、氷が溶けていない区画槽のみの運転時間を長くする
等の制御で、蓄熱槽内の氷の融解を全体的に均一にする
ことができる。
【0052】その結果、製氷時における熱効率を確保す
るとともに、蓄熱槽を通過する水の流れを阻害すること
なく冷熱の汲み上げを確実にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる蓄熱システムの構成図
である。
【図2】同蓄熱システムにおける蓄熱槽の平面図であ
る。
【図3】同蓄熱システムの製氷モードを示す作用状態説
明図である。
【図4】同蓄熱システムの冷房モードを示す作用状態説
明図である。
【図5】同蓄熱システムの追い掛け運転冷房モードを示
す作用状態説明図である。
【図6】同蓄熱システムの熱源水製造モードを示す作用
状態説明図である。
【図7】同蓄熱システムの暖房モードを示す作用状態説
明図である。
【図8】従来における蓄熱システムの構成図である。
【符号の説明】
1 蓄熱槽 2A 区画槽 2B 区画槽 2C 区画槽 2D 区画槽 3 製氷コイル 4 負荷用熱交換器 5 冷水回路 13 負荷用冷水回路 14 送水ポンプ 15 冷凍装置 16 冷媒回路 17 圧縮機 18 空気式熱交換器 19 冷媒水熱交換器 23 冷媒水回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 5/00 102 F25B 13/00 351 F25C 1/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄熱槽と、前記 蓄熱槽に接続されて汲上げポンプにより負荷用熱交
    換器に冷熱を運ぶ冷水回路と、前記 負荷用熱交換器に接続されるとともに途中に送水ポ
    ンプが介装された負荷用冷水回路と、前記 蓄熱槽内に設けられた製氷コイルと、圧縮機と、蒸
    発器または凝縮器となる空気式熱交換器とを有し、運転
    または停止の選択可能な第1の冷凍サイクル回路と、 前記製氷コイルと、前記圧縮機と、蒸発器または凝縮器
    となる冷媒水熱交換器とを有し、運転または停止の選択
    可能な第2の冷凍サイクル回路と、 前記空気式熱交換器と、前記圧縮機と、前記冷媒水熱交
    換器とを有し、運転または停止の選択可能な第3の冷凍
    サイクル回路と、 前記 冷媒水熱交換器に接続されるとともに途中に追掛け
    ポンプが介装された冷媒水回路とで構成されていること
    を特徴とする蓄熱システム。
  2. 【請求項2】 蓄熱槽は複数の区画槽を有し、 冷水回路は、 各区画槽内にそれぞれ対応して配された送水口を有する
    複数の吸上げ管と、 各区画槽内にそれぞれ対応して配された還水口を有する
    複数の戻し管と、 各吸上げ管が集合して途中に負荷用熱交換器が設けられ
    るとともに各戻し管に分岐する冷水管とから構成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の蓄熱システム。
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