JPH0769039A - 車両用ヒートポンプ式冷暖房装置 - Google Patents

車両用ヒートポンプ式冷暖房装置

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JPH0769039A
JPH0769039A JP21641293A JP21641293A JPH0769039A JP H0769039 A JPH0769039 A JP H0769039A JP 21641293 A JP21641293 A JP 21641293A JP 21641293 A JP21641293 A JP 21641293A JP H0769039 A JPH0769039 A JP H0769039A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 事前空調状態にある冷暖房装置の作動を中断
せずに走行状態に移行する。 【構成】 高電圧バッテリー1から走行電源用DCリン
ク回路5,6と別個に設けられた空調電源用DCリンク
回路25,30を介して高電圧電力を空調用コンプレッ
サ駆動回路14に供給するとともに、空調電源用DCリ
ンク回路25,30に接続されたDC/DCコンバータ
ー27により低電圧系バッテリー22を充電し、その低
電圧系バッテリー22から事前空調制御回路31に低電
圧電力を供給するとともに、エアコンスイッチ28を介
して空調制御回路13に低電圧電力を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気自動車に好適な車
両用ヒートポンプ式冷暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気自動車などの冷暖房装置には、ヒー
トポンプ式の冷凍サイクルが用いられる(例えば、特開
昭63−103727号公報参照)。図8は、従来の電
気自動車の車両駆動装置と冷暖房装置の構成を示す。電
気自動車には、通常70〜350Vの高電圧に充電され
る高電圧系のバッテリー1と、12Vあるいは24Vに
充電される低電圧系のバッテリー2が搭載されている。
充電装置3はAC100V、200V、あるいは400
Vの交流電圧から直流電圧に変換し、高電圧系バッテリ
ー1を充電する。この高電圧系バッテリー1に充電され
た高電圧電力は、ヒューズレス式のサーキットブレーカ
ー4を介して電気自動車の車両駆動装置と冷暖房装置へ
供給される。
【0003】電気自動車の車両駆動装置は、高電圧系バ
ッテリー1の高電圧電力を電源とするインバーターから
構成されている。タイマーリレー5は、起動時にインバ
ーターのDCリンクコンデンサー6へ流入する突入電流
を制御するためのリレーである。起動直後に、まずタイ
マーリレー5のリレー接点5aが閉路し、抵抗器5rを
介してバッテリー1の高電圧電力をコンデンサー6へ供
給し、抵抗器5rによってコンデンサー6へ流れる過大
な突入電流を抑制する。その所定時間後に、タイマーリ
レー5のタイマー接点5bが閉路し、バッテリー1の高
電圧電力を抵抗器5rを介さずに直接、コンデンサー6
へ供給する。このとき、コンデンサー6の電位は充分に
上昇しているので、過大な突入電流は流れない。なお、
タイマーリレー5およびコンデンサー6がDCリンク回
路を構成する。
【0004】DC/DCコンバーター7は車両用駆動モ
ーター用インバーター11のDCリンク11Lに接続さ
れ、DCリンク11Lの高電圧電力を低電圧電力に変換
して低電圧系バッテリー2へ給電する。イグニションキ
ースイッチ8は車両のイグニッションキーに連動して開
閉するスイッチであり、走行時にイグニッションキーが
操作されると閉路する。リレー9は、イグニションキー
スイッチ8が閉路するとオンし、接点9aが閉路する。
車両駆動モーター制御装置10は、車両駆動モーター用
インバーター11およびタイマーリレー5を制御し、車
両駆動用モーター12を駆動する。空調制御装置13
は、空調用コンプレッサ駆動装置14を制御して空調用
コンプレッサ15を駆動する。充電状態検出装置16
は、充電装置3が可動中かどうかを検出する装置であ
り、充電中は車両駆動モーター制御装置10へ充電中信
号を送って車両の走行を禁止させる。エアコンスイッチ
28は、冷暖房装置を作動させるための操作スイッチで
ある。
【0005】次に、図8に示す電気自動車の車両駆動装
置と冷暖房装置の操作方法を説明する。走行に先だっ
て、充電装置3により高電圧系バッテリー1の充電を行
う。高電圧系バッテリー1の充電が完了すると、充電装
置3を高電圧系バッテリー1から切り離し、サーキット
ブレーカー4を投入する。イグニッションキーを操作す
るとイグニションキースイッチ8が閉路し、リレー9が
オンしてその接点9aが閉路する。これによって、低電
圧系バッテリー2の低電圧電力が車両駆動モーター制御
装置10および空調制御装置13へ供給される。車両駆
動モーター制御装置10の作動により、タイマーリレー
5がオンし、高電圧系バッテリー1の高電圧電力がDC
リンク回路を介して車両駆動モーター用インバーター1
1へ供給され、車両駆動モーター12が駆動される。ま
た、エアコンスイッチ28が閉じられると空調制御装置
13が作動し、空調制御装置13により空調用コンプレ
ッサ駆動装置14が制御され、空調用コンプレッサ15
が駆動される。
【0006】図9,10は、図8に示す冷暖房装置の動
作を示すフローチャートである。これらのフローチャー
トにより、冷暖房装置の動作を説明する。ステップS3
00でサーキットブレーカー4が投入されるまで待機
し、投入されるとステップS301へ進む。ステップS
301ではイグニションキーが操作されるまで待機し、
イグニションキーが操作されてイグニションキースイッ
チ8が閉路すると、ステップS302へ進む。ステップ
S302でリレー9がオンし、続くステップS303で
リレー接点9aを介して低電圧系バッテリー2から車両
駆動モーター制御装置10へ低電圧電源が供給され、車
両駆動モーター制御装置10が起動する。ステップS3
04で車両駆動モーター制御装置10によってタイマー
リレー5がオンされると、続くステップS305でDC
/DCコンバーター7へ高電圧電源が供給される。ステ
ップS306で低電圧系バッテリー2が充電可能状態と
なる。この充電可能状態とは、バッテリー2の端子電圧
が基準電圧よりも低下したらただちにDC/DCコンバ
ーター7により充電を行なう状態をいう。ステップS3
07で空調制御装置13へ低電圧電源が供給され、ステ
ップS308で空調用コンプレッサ駆動装置14へ高電
圧電源が供給される。
【0007】次に図10のステップS309へ進み、エ
アコンスイッチ28が投入されたか否かを判別し、エア
コンスイッチ28が投入されたらステップS310へ進
み、そうでなければステップS312へ進む。ステップ
S310では、車室内が空調用コンプレッサ15を稼動
すべき状態か否かを判別する。例えば、春期あるいは秋
期のように車室内の熱環境が乗員にとってほぼ快適な場
合には空調用コンプレッサ15を稼動せず、夏期や冬期
のように車室内の冷暖房が必要な場合には空調用コンプ
レッサ15を稼動させる。車室内の冷暖房が必要な場合
はステップS311へ進んで空調用コンプレッサ15を
稼動し、車室内の熱環境が乗員にとってほぼ快適な場合
はステップS312へ進んで空調用コンプレッサ15の
稼動を停止する。その後、図9のステップS300へ戻
り、上述した動作を繰り返す。
【0008】ところで、電気自動車はガソリン車やディ
ーゼル車に比較してバッテリーのエネルギー保存量が低
いので、1充電あたりの走行距離がガソリン車の1給油
あたりの走行距離と比較して短いという問題がある。そ
のため、電気自動車を通勤に使用する場合、通勤距離が
長いと毎日バッテリーの充電をしなければならない。こ
のように、電気自動車では充電する機会が多いため、夏
期や冬期のように車室内の熱環境が乗員の所望する熱環
境から著しくかけ離れている場合、乗員の搭乗前に冷暖
房装置を起動し、乗員が搭乗するときには適度な温度に
なるように事前に空調を行なう車両用ヒートポンプ式冷
暖房装置が提案されている。
【0009】図11は、従来の電気自動車の車両駆動装
置と事前空調が可能な冷暖房装置の構成を示す。なお、
図8に示す機器と同様な機器に対しては同一の符号を付
して相違点を中心に説明する。図において、事前空調装
置31はエアコンスイッチ28と並列に接続され、イグ
ニションキースイッチ8が開路状態にあってリレー9が
オフされていても、低電圧系バッテリー2から低電圧電
力を空調制御装置10へ供給するとともに、エアコンス
イッチ28に代って空調制御装置13を自動的に起動す
る。
【0010】図12は、図11に示す冷暖房装置の動作
の一部を示すフローチャートである。なお、基本的には
図9,10に示す動作と同様であるので、ここでは事前
空調動作についてのみ説明する。ステップS401にお
いて、事前空調装置31が作動して空調制御装置13が
起動されたか否かを判別し、事前空調装置31が作動し
たらステップS403へ進み、作動していなければステ
ップS402へ進む。ステップS402では、エアコン
スイッチ28が投入されたか否かを判別し、エアコンス
イッチ28が投入されたらステップS403へ進み、そ
うでなければステップS405へ進む。事前空調装置3
1が作動しておらず、且つエアコンスイッチ28が投入
されていないときは、ステップS405へ進んで空調用
コンプレッサ15を停止する。事前空調装置31が作動
するか、またはエアコンスイッチ28が投入されたら、
ステップS403で車室内の熱環境が上述したように空
調用コンプレッサ15を稼動すべき状態か否かを判別
し、稼動すべき状態であればステップS404へ進んで
コンプレッサ15を稼動し、そうでなければステップS
405へ進んでコンプレッサ15を停止する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た事前空調装置を備えた従来の車両用ヒートポンプ式冷
暖房装置では、乗員が走行状態に入るためにイグニショ
ンキーを操作すると、12Vまたは24Vの低電圧系電
源の供給がいったん停止され、その後ふたたび給電が再
開される。このイグニションキー操作時の低電圧系電源
の停電によって、車両駆動モーター制御装置10、空調
制御装置13、事前空調装置31などの初期化が行なわ
れる。その結果、事前空調のために稼動中の空調用コン
プレッサ15が停止し、冷凍サイクルも高圧と低圧の差
圧がかかったまま停止する。その後、低電圧系電源の復
旧にともなって冷凍サイクルを再起動したとき、冷凍サ
イクルにかかっている差圧のために負荷トルクが増大
し、空調用コンプレッサ15を再起動できず、差圧がな
くなるまで数分間、冷暖房を中断しなければならないと
いう問題がある。
【0012】本発明の目的は、事前空調状態にある冷暖
房装置の作動を中断せずに走行状態に移行するようにし
た車両用ヒートポンプ式冷暖房装置を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の実施例の構成を示
す図1,2に対応づけて本発明を説明すると、本発明
は、高電圧系バッテリー1から走行電源用DCリンク回
路5,6を介して走行駆動モーター用インバーター11
へ高電圧電力を供給する電気自動車に用いられる車両用
ヒートポンプ式冷暖房装置に適用される。そして、空調
用コンプレッサ15を駆動するコンプレッサ駆動回路1
4と、低電圧系バッテリー22からエアコンスイッチ2
8を介して低電圧電力を供給し、コンプレッサ駆動回路
14を制御する空調制御回路13と、エアコンスイッチ
28の操作如何に拘わらず低電圧系バッテリー22から
空調制御回路13へ低電圧電力を供給して作動させ、事
前に車室内の空調を行なう事前空調制御回路31と、高
電圧電力を低電圧電力に変換して低電圧系バッテリー2
2を充電するDC/DCコンバーター27と、高電圧系
バッテリー1からコンプレッサ駆動回路14およびDC
/DCコンバーター27へ高電圧電力を供給する空調電
源用DCリンク回路25,30とを備え、これにより、
上記目的を達成する。
【0014】
【作用】この冷暖房装置には、高電圧バッテリー1から
走行電源用DCリンク回路5,6と別個に設けられた空
調電源用DCリンク回路25,30を介して高電圧電力
が供給されるとともに、空調電源用DCリンク回路2
5,30からDC/DCコンバーター27を介して充電
される低電圧系バッテリー22から低電圧電力が供給さ
れる。事前空調時は、エアコンスイッチ28の操作如何
に拘わらず事前空調制御回路31から空調制御回路13
へ低電圧電力が供給され、空調制御回路13が作動して
空調用コンプレッサ駆動回路14を起動させ、車室内の
事前空調が行なわれる。その後、乗員が走行状態に入る
ためにイグニションキーを操作しても、空調制御回路1
3にはエアコンスイッチ28を介して低電圧電力が供給
されているため、イグニションキースイッチ8の閉路に
ともなう空調制御回路13の初期化は行なわれない。し
たがって、事前空調状態にある冷暖房装置の作動を中断
せずに走行状態に移行でき、快適な車室内の熱環境を維
持することができる。
【0015】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段および作用の項では、本発明を分り
やすくするために実施例の図を用いたが、これにより本
発明が実施例に限定されるものではない。
【0016】
【実施例】
−第1の実施例− 図1は第1の実施例の構成を示すブロック図である。な
お、図8,11に示す従来装置の機器と同様な機器に対
しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。こ
の第1の実施例では、車両駆動モーター用インバーター
11のDCリンク回路とは別に冷暖房装置専用のDCリ
ンク回路を設けて空調用コンプレッサ駆動装置14へ高
電圧電源を供給するとともに、その冷暖房装置専用のD
Cリンク回路に冷暖房装置専用のDC/DCコンバータ
ー27を接続して高電圧電力を低電圧電力に変換し、冷
暖房装置専用の低電圧系バッテリー22を充電する。空
調制御装置13および事前空調装置31には低電圧系バ
ッテリー22から低電圧電源を供給する。
【0017】タイマーリレー25およびDCリンクコン
デンサー30から成る冷暖房装置専用のDCリンク回路
へは、ヒューズレス式のサーキットブレーカー24を介
して高電圧系バッテリー1から高電圧電力を供給する。
タイマーリレー25は、自動時に冷暖房装置専用のDC
リンクコンデンサ30へ流入する突入電流を制御するた
めのリレーである。起動直後にまずタイマーリレー25
のリレー接点25aが閉路し、抵抗器25rを介してバ
ッテリー1の高電圧電力をコンデンサー30へ供給し、
抵抗器25rによりコンデンサー30へ流れる突入電流
を適正な電流に抑制する。所定時間後にタイマーリレー
25のタイマー接点25bが閉路し、バッテリー1の高
電圧電力を抵抗器25rを介さずに直接、コンデンサー
30へ供給する。このとき、コンデンサー30の電位は
充分に上昇しているので、大きな電流は流れない。
【0018】冷暖房装置専用のDC/DCコンバーター
27は、冷暖房装置専用のDCリンク回路に接続され、
DCリンク回路の高電圧を低電圧に変換して冷暖房装置
専用の低電圧系バッテリー22へ給電する。リレー29
は、冷暖房装置を作動させるためのエアコンスイッチ2
8が閉路するとオンし、接点29aが閉路する。
【0019】事前空調装置31を作動させると、イグニ
ションキースイッチ8およびエアコンスイッチ28の操
作如何に拘わらず低電圧系バッテリー22から空調制御
装置13へ低電圧電力を供給できる。乗員が所定時刻に
所定の熱環境になるように事前空調装置31を設定して
おけば、空調装置稼動時刻になると事前空調装置31に
より空調制御装置13が作動され、空調用コンプレッサ
駆動装置14により空調用コンプレッサ15が駆動され
る。この状態で乗員がイグニションキーを操作すると、
イグニションキースイッチ8およびリレー9により車両
駆動モーター制御装置10が作動を開始し、車両が走行
状態に移行する。このとき、冷暖房装置は専用の高電圧
電源および低電圧電源からそれぞれ電源が供給されてい
るので、車両が事前空調状態から走行状態へ移行しても
冷暖房装置が中断することなく作動を継続し、快適な熱
環境状態を維持することができる。
【0020】図3,4は、第1の実施例の冷暖房装置の
動作を示すフローチャートである。これらのフローチャ
ートにより、第1の実施例の動作を説明する。ステップ
S100でサーキットブレーカー4が投入されるまで待
機し、投入されるとステップS101へ進む。ステップ
S101で事前空調装置31が作動して空調制御装置1
3が起動されたか否かを判別し、事前空調装置31が作
動していればステップS104へ進み、エアコンスイッ
チ28の投入の有無に拘わらず事前空調のための処理を
行なう。一方、事前空調装置31が作動していなければ
ステップS102へ進み、エアコンスイッチ28が投入
されたか否かを判別する。エアコンスイッチ28が投入
されたらステップS103へ進み、そうでなければステ
ップS101へ戻る。ステップS103でリレー29が
作動して接点29aが閉路し、続くステップS104で
空調制御装置13へ低電圧電力が供給されて空調制御装
置13が起動する。ステップS105で空調制御装置1
3によりタイマーリレー25がオンされると、ステップ
S106でDC/DCコンバーター27へ高電圧電源が
供給される。ステップS107において、低電圧系バッ
テリー22が充電可能状態になる。この充電可能状態と
は、バッテリー22の端子電圧が基準電圧よりも低下し
たらただちにDC/DCコンバーター27により充電を
行なう状態をいう。
【0021】図4のステップS108では空調用コンプ
レッサ駆動装置14へ高電圧電源が供給され、ステップ
S109へ進む。ステップS109において、車室内が
空調用コンプレッサ15を稼動すべき状態か否かを判別
する。上述したように、夏期や冬期のように車室内の冷
暖房が必要な場合にはコンプレッサ15を稼動すべき状
態でありステップS110へ進み、春期あるいは秋期の
ように車室内の熱環境が乗員にとってほぼ快適で、コン
プレッサ15を稼動させる必要がない状態であればステ
ップS111へ進む。ステップS110では空調用コン
プレッサ15を稼動し、一方、ステップS111では空
調用コンプレッサ15の可動を停止する。
【0022】このように、車両駆動モーター用インバー
ター11のDCリンク回路とは別に冷暖房装置専用のD
Cリンク回路を設けて空調用コンプレッサ駆動装置14
へ高電圧電力を供給するとともに、冷暖房装置専用のD
C/DCコンバーター27および低電圧系バッテリー2
2を設け、低電圧系バッテリー22の低電圧電力を事前
空調装置31へ供給するとともに、エアコンスイッチ2
8を介して空調制御装置13へ供給するようにしたの
で、イグニションキーを操作して車両の走行を開始する
ときに、事前空調状態にある冷暖房装置の作動を継続し
たまま事前空調状態から走行状態へ移行でき、車室内を
快適な熱環境に維持できる。
【0023】−第2の実施例− 図8は第2の実施例の構成を示すブロック図である。な
お、図1,2,8,11に示す機器と同様な機器に対し
ては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。上述
した第1の実施例では、冷暖房装置専用のDC/DCコ
ンバーター27および低電圧系バッテリー22を設け、
空調制御装置13および事前空調装置31へ低電圧電力
を供給するようにした。この第2の実施例では、第1の
実施例において車両駆動モーター制御装置10へ低電圧
電力を供給しているDC/DCコンバーター7と低電圧
系バッテリー2を、冷暖房装置用として用いる。そのた
めに、DC/DCコンバーター7の高電圧電源端子をサ
ーキットブレーカー4の後方へ接続し、車両駆動モータ
ー制御装置10により制御されるタイマーリレー5がオ
フしていてもDC/DCコンバーター7へ高電圧電力が
供給されるようにする。
【0024】図6,7に示すフローチャートにより、第
2の実施例の動作を説明する。ステップS200でサー
キットブレーカー4が投入されるまで待機し、投入され
るとステップS201へ進む。サーキットブレーカー4
が投入されると、ステップS201でDC/DCコンバ
ーター7へ高電圧系バッテリー1の高電圧電力が供給さ
れ、続くステップS202で低電圧系バッテリー2が充
電可能状態になる。これ以後、低電圧系バッテリー2の
端子電圧がその基準電圧よりも低下すると、ただちにD
C/DCコンバーター7によりバッテリー2が充電され
る。ステップS203で事前空調装置31が作動して空
調制御装置13が起動されたか否かを判別し、事前空調
装置31が作動していればステップS206へ進み、エ
アコンスイッチ28の投入の有無に拘わらず事前空調の
ための処理を行なう。一方、事前空調装置31が作動し
ていなければステップS204へ進み、エアコンスイッ
チ28が投入されたか否かを判別する。エアコンスイッ
チ28が投入されたらステップS205へ進み、そうで
なければステップS203へ戻る。
【0025】ステップS205でリレー29が作動して
接点29aが閉路し、続くステップS206で空調制御
装置13へ低電圧系バッテリー2から低電圧電力が供給
されて空調制御装置13が起動する。ステップS207
で空調制御装置13によりタイマーリレー25がオンさ
れると、図8のステップS208で空調用コンプレッサ
駆動装置14へ高電圧電力が供給される。ステップS2
09において、上述したように車室内が空調用コンプレ
ッサ15を稼動すべき状態か否かを判別し、コンプレッ
サ15を稼動すべき状態であればステップS210へ進
み、そうでなければステップS211へ進む。ステップ
S210では空調用コンプレッサ15を稼動し、一方、
ステップS211では空調用コンプレッサ15の可動を
停止する。
【0026】このように、車両駆動モーター用インバー
ター11のDCリンク回路とは別に冷暖房装置専用のD
Cリンク回路を設けて空調用コンプレッサ駆動装置14
へ高電圧電力を供給するようにしたので、イグニション
キーを操作して車両の走行を開始するときに、事前空調
状態にある冷暖房装置の作動を継続したまま事前空調状
態から走行状態へ移行でき、車室内を快適な熱環境に維
持できる。また、DC/DCコンバーター7および低電
圧系バッテリー2を車両駆動装置と冷暖房装置とで兼用
するようにしたので、DC/DCコンバーターおよび低
電圧系バッテリーがそれぞれ1台で済み、コストを低減
できる。
【0027】以上の実施例の構成において、高電圧系バ
ッテリー1が高電圧系バッテリーを、タイマーリレー5
およびコンデンサー6が走行電源用DCリンク回路を、
車両駆動モーター用インバーター11が走行駆動モータ
ー用インバーターを、空調用コンプレッサ駆動装置14
が空調用コンプレッサ駆動回路を、低電圧系バッテリー
22が低電圧系バッテリーを、エアコンスイッチ28が
エアコンスイッチを、空調制御装置13が空調制御回路
を、事前空調装置31が事前空調制御回路を、DC/D
Cコンバーター27がDC/DCコンバーターを、タイ
マーリレー25およびコンデンサー30が空調電源用D
Cリンク回路をそれぞれ構成する。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
電圧バッテリーから走行電源用DCリンク回路と別個に
設けられた空調電源用DCリンク回路を介して高電圧電
力を空調用コンプレッサ駆動回路に供給するとともに、
空調電源用DCリンク回路からDC/DCコンバーター
により低電圧系バッテリーを充電し、その低電圧系バッ
テリーから事前空調制御回路に低電圧電力を供給すると
ともに、エアコンスイッチを介して空調制御回路に低電
圧電力を供給するようにした。このように冷暖房装置を
構成したことにより、事前空調時には、事前空調制御回
路から空調制御回路へ低電圧電力が供給されて空調制御
回路が作動し、空調用コンプレッサ駆動回路を起動して
車室内の事前空調が行なわれる。また、乗員が走行状態
に入るためにイグニションキーを操作すると、空調制御
回路にはエアコンスイッチを介して低電圧電力が供給さ
れているため、イグニションキースイッチの閉路にとも
なう空調制御回路の初期化が行なわれず、事前空調状態
にある冷暖房装置の作動を中断せずに走行状態に移行で
き、快適な車室内の熱環境を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成を示すブロック図。
【図2】図1に続く、第1の実施例の構成を示すブロッ
ク図。
【図3】第1の実施例の動作を示すフローチャート。
【図4】図3に続く、第1の実施例の動作を示すフロー
チャート。
【図5】第2の実施例の構成を示すブロック図。
【図6】第2の実施例の動作を示すフローチャート。
【図7】図6に続く、第2の実施例の動作を示すフロー
チャート。
【図8】従来の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置の構成
を示すブロック図。
【図9】図8に示す従来の車両用ヒートポンプ式冷暖房
装置の動作を示すフローチャート。
【図10】図9に続く、従来の車両用ヒートポンプ式冷
暖房装置の動作を示すフローチャート。
【図11】事前空調装置を備えた従来の車両用ヒートポ
ンプ式冷暖房装置の構成を示すブロック図。
【図12】図11に示す従来の車両用ヒートポンプ式冷
暖房装置の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 高電圧系バッテリー 2 低電圧系バッテリー 3 充電装置 4 サーキットブレーカー 5 タイマーリレー 5a リレー接点 5b タイマー接点 5r 抵抗器 6 DCリンクコンデンサ 7 DC/DCコンバーター 8 イグニションキースイッチ 9 リレー 9a リレー接点 10 車両駆動モーター制御装置 11 車両駆動モーター用インバーター 12 車両駆動モーター 13 空調制御装置 14 空調用コンプレッサ駆動装置 15 空調用コンプレッサ 16 充電状態検出装置 25 タイマーリレー 25a リレー接点 25b タイマー接点 25r 抵抗器 28 エアコンスイッチ 29 リレー 29a リレー接点 30 DCリンクコンデンサ 31 事前空調装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高電圧系バッテリーから走行電源用DC
    リンク回路を介して走行駆動モーター用インバーターへ
    高電圧電力を供給する電気自動車に用いられる車両用ヒ
    ートポンプ式冷暖房装置において、 空調用コンプレッサを駆動するコンプレッサ駆動回路
    と、 低電圧系バッテリーからエアコンスイッチを介して低電
    圧電力を供給し、前記コンプレッサ駆動回路を制御する
    空調制御回路と、 前記エアコンスイッチの操作如何に拘わらず前記低電圧
    系バッテリーから前記空調制御回路へ低電圧電力を供給
    して作動させ、事前に車室内の空調を行なう事前空調制
    御回路と、 高電圧電力を低電圧電力に変換して前記低電圧系バッテ
    リーを充電するDC/DCコンバーターと、 前記高電圧系バッテリーから前記コンプレッサ駆動回路
    および前記DC/DCコンバーターへ高電圧電力を供給
    する空調電源用DCリンク回路とを備えることを特徴と
    する車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015031410A (ja) * 2013-07-31 2015-02-16 日野自動車株式会社 車両用冷却システム
JP2020142707A (ja) * 2019-03-07 2020-09-10 トヨタ自動車株式会社 空調制御システム
US11529848B2 (en) 2019-07-29 2022-12-20 Hyundai Motor Company Heat pump system control method for vehicle

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