JPH076880U - 信号表示灯 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 発光ダイオードを光源とする小型の信号表示
灯において、その全周囲方向からの視認性を向上させ
る。 【構成】 発光ダイオード（ＬＥＤ）４の発光部をその
焦点に位置させるように放物面鏡５を配置するととも
に、放物面鏡５に対向する位置に円錐面鏡７を配置す
る。円錐面鏡７は、その頂点を放物面鏡５側に向けると
ともに、その中心軸を放物面鏡５の中心軸と同一直線上
に位置させる。ＬＥＤ４は、その光指向方向を円錐面鏡
７の頂点に向ける。円錐面鏡７の表面に、頂点から放射
方向に延びる多数のスリット８を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、発光ダイオードを光源とする信号表示灯に関するもので、特に、 光源の視認性の向上を図るための改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

信号表示灯は、たとえば、工場における生産ラインに関連して設置される。信 号表示灯に備える光源が連続的または断続的に点灯されることにより、工程上の トラブルや部品の不足等を作業員に知らせることができる。

【０００３】 上述した信号表示灯において、光源として、典型的には、白熱電球が用いられ る。他方、白熱電球に代えて、発光ダイオードが用いられることもある。発光ダ イオードによれば、白熱電球において不可避的に遭遇する電球切れの問題を解決 することができるとともに、消費電力の低減を図ることができる。また、発光ダ イオードは、白熱電球に比べて小型である。

【０００４】 しかしながら、発光ダイオードは、白熱電球に比べて、光量が不足しがちで、 また、その光の指向性が比較的強い。特に信号表示灯にあっては、その光源の点 灯状態が、信号表示灯の周囲の全方向から視認可能でなければならない。そのた め、発光ダイオードを光源とする場合、上述した欠点を補うため、１個の光源を 複数個の発光ダイオードにより構成し、これら発光ダイオードの集合によって、 全周囲方向からの視認性を与えるようにしている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述したように、複数個の発光ダイオードによって１個の光源 を構成すると、発光ダイオードの小型である利点が損なわれてしまう。

【０００６】 他方、このような信号表示灯の用途の拡大に伴って、多様な種類の信号表示灯 が求められている。用途によっては、たとえば、極小型の信号表示灯の実現が求 められている。

【０００７】 このような極小型の信号表示灯にあっては、本来的に小型である発光ダイオー ドを光源とすることが有利であるが、多数の発光ダイオードを用いるわけにはい かず、そのため、１個の発光ダイオードしか用いない場合であっても、全周囲方 向からの視認性の向上を図るための改良が望まれる。

【０００８】 それゆえに、この考案の目的は、発光ダイオードを光源とする信号表示灯にお いて、上述した全周囲方向からの視認性の向上を図ろうとすることである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

この考案は、発光ダイオードを光源とする信号表示灯に向けられるものであっ て、上述した技術的課題を解決するため、次のような構成を備えることを特徴と している。

【００１０】 すなわち、この考案に係る信号表示灯は、発光ダイオードの発光部をその焦点 に位置させるように配置される放物面鏡と、この放物面鏡に対向する位置に配置 される円錐面鏡とを備える。円錐面鏡は、その頂点が放物面鏡側に向けられると ともに、その中心軸が放物面鏡の中心軸と同一直線上に位置するようにされる。 発光ダイオードは、その光指向方向が円錐面鏡の頂点を通るように向けられる。 さらに、円錐面鏡の表面には、頂点から放射方向に延びる多数のスリットが形成 される。

【００１１】

【作用】

この考案では、放物面鏡上での反射効果により、円錐面鏡側から見たときの発 光ダイオードの発光部を大きく見せることができる。また、放物面鏡から反射し た光および発光ダイオードからの直接の光は、円錐面鏡に向けられ、この円錐面 鏡上で反射されることにより、これらの光は、全周囲方向に向けられる。また、 円錐面鏡の表面には、頂点から放射方向に延びる多数のスリットが形成されてい るので、円錐面鏡上での反射は乱反射となる。そのため、この信号表示灯の周囲 から目視したとき、円錐面鏡自身から光が発せられているかのように視認される 。

【００１２】

【考案の効果】

したがって、この考案によれば、発光ダイオードから発せられる光のすべてま たはほとんどすべてが円錐面鏡に向けられ、この円錐面鏡の全周で乱反射される ので、発光ダイオードの光量不足を補うとともに、発光ダイオードからの光の単 一指向性の問題も解決して、信号表示灯の全周囲方向からの視認性を向上させる ことができる。

【００１３】

【実施例】

図１は、この考案の一実施例による信号表示灯１を示す正面図であり、一部を 断面で示している。

【００１４】 信号表示灯１は、これを設置する適宜の機器に固定される支柱パイプ２を備え る。支柱パイプ２の端部には、ソケット３が設けられる。ソケット３の内部には 、光源となる発光ダイオード（ＬＥＤ）４が配置される。また、ＬＥＤ４の発光 部をその焦点に位置させるように、放物面鏡５がソケット３内に配置される。

【００１５】 ソケット３には、透明体からなるグローブ６が螺合される。グローブ６内には 、円錐面鏡７が配置され、この円錐面鏡７は、前述した放物面鏡５と対向するよ うにされる。また、円錐面鏡７は、その頂点が放物面鏡５側に向けられるととも に、その中心軸が放物面鏡５の中心軸と同一直線上に位置するようにされる。ま た、前述したＬＥＤ４は、その光指向方向が円錐面鏡７の頂点を通るように向け られる。さらに、円錐面鏡７の表面には、頂点から放射方向に延びる多数のスリ ット８が形成される。これらスリット８は、たとえば、円錐面鏡７の表面に刻み 線を形成することによって与えられる。

【００１６】 上述した構成において、ＬＥＤ４から発せられる光は、直接、または放物面鏡 ５によって反射されて、円錐面鏡７に達する。円錐面鏡７においては、ＬＥＤ４ からの光を全周囲方向に向けるとともに、スリット８により、この光を乱反射さ せる。これによって、円錐面鏡７の表面の実質部分、すなわち全面またはほぼ全 面が、ＬＥＤ４からの光によって照らされ、円錐面鏡７自身が光っているかのよ うに目視させることができる。

【００１７】 このようにして、信号表示灯１の全周囲方向からの視認性が向上されるが、こ の視認性をさらに向上させるため、グローブ６においてレンズカットを施したり 、グローブ６の表面を擦りガラスのように粗面で構成するようにしてもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例による信号表示灯１を示す
正面図であり、一部を断面で示している。

【符号の説明】

１ 信号表示灯 ４ 発光ダイオード ５ 放物面鏡 ７ 円錐面鏡 ８ スリット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 発光ダイオードを光源とする信号表示灯
   において、 前記発光ダイオードの発光部をその焦点に位置させるよ
   うに配置される放物面鏡と、 前記放物面鏡に対向する位置に配置される円錐面鏡とを
   備え、 前記円錐面鏡は、その頂点が前記放物面鏡側に向けられ
   るとともに、その中心軸が前記放物面鏡の中心軸と同一
   直線上に位置するようにされ、 前記発光ダイオードは、その光指向方向が前記円錐面鏡
   の頂点を通るように向けられ、かつ、 前記円錐面鏡の表面には、頂点から放射方向に延びる多
   数のスリットが形成されたことを特徴とする信号表示
   灯。