JPH0768689B2

JPH0768689B2 - 除雪機の掻落し装置

Info

Publication number: JPH0768689B2
Application number: JP17016786A
Authority: JP
Inventors: 久渋田; 勝美藤木
Original assignee: セイレイ工業株式会社
Priority date: 1986-07-18
Filing date: 1986-07-18
Publication date: 1995-07-26
Anticipated expiration: 2010-07-26
Also published as: JPS6327608A

Description

【発明の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本発明は、除雪機の掻落し装置に関するものである。

（ロ）従来の技術従来、除雪機は、走行部の前部に集雪用オーガー及び吹
上ブロワーよりなる除雪装置を取り付け、同オーガーに
より雪を中央に集めると共に、吹上ブロワーでもってそ
の雪を側方に吹き上げるものであった。

また、同除雪装置には、昇降機構が介設されており、同
昇降機構によって、除雪装置を機体に対して上下昇降さ
せることにより、積雪層の上部を除雪可能に構成してい
るものであった。

（ハ）発明が解決しようとする問題点ところが、かかる構造の除雪機でもって、その前方に立
ちはだかる積雪層の除雪を行う際には、除雪装置を上昇
させると共に、積雪層の上部を除雪し、上部の除雪作業
修了後に、除雪機を後退させると共に、除雪装置を下降
せしめて、積雪層の下部の除雪作業を行うものである。

従って、積雪層を例えば、上下に分割して二工程作業に
よって除雪を行うことにより作業に手間がかかると共
に、作業効率が悪くなる欠点があった。また、積雪層の
上部を除雪する際に、その下部に機体が乗り上げて機体
が傾き、不安定な状態となる為に、雪上での走行を困難
とし、除雪機の操作に支障をきたすと共に、目的通りの
作業を行うことができない欠点があった。

（ニ）問題点を解決するための手段本発明では、走行部の上方に原動機を搭載すると共に、
その前部に集雪用オーガー及び吹上ブロワーよりなる除
雪装置を連結してなる除雪機において、除雪装置の集雪
用オーガーの上方に、積雪層の上部を下方へ掻落すべく
回転自在とした掻落しオーガーを支持し、更に、同掻落
しオーガーに連設した昇降機構を介して同掻落しオーガ
ーを除雪装置に対して上下昇降及び回動自在に構成して
なる除雪機の掻落し装置を提供せんとするものである。

（ホ）作用本発明では、走行部により走行しながら前部の集雪用オ
ーガーで路上の雪を集雪しつつ吹上ブロワーでその雪を
吹上げて除雪作業を行うものである。

しかも、除雪機の前方に立ちはだかる積雪に対しては、
集雪用オーガー上方の掻落し装置を作動させて集雪層上
方の雪を下方に掻落すものである。

その際に、回転する掻落し装置の掻落しオーガーを積雪
層に当接させて掻落し作業を行い、更に、同オーガーを
支持する昇降機構でもって、除雪装置に対して上下昇降
及び回動作動させることにより、除雪機の前進に伴っ
て、積雪層上部を下方の集雪用オーガーに掻落し、円滑
な除雪作業を行うものである。

（ヘ）発明の効果本発明によれば、上下昇降する掻落ししオーガーにより
集雪層の雪を掻落すことにより、除雪機が前進する一工
程でもって、前方に立ちはだかる積雪層の除雪を行な
い、後退等の作業の煩雑さを解消して作業効率を向上さ
せることができるものである。

また、除雪を行った路上を走行することにより、除雪機
の走行を安定状態とし、同除雪機の操作性及び作業の安
全性を向上することができ、更に、掻落し装置は、積雪
層に合わせて掻落し高さを変更できると共に、雪の質に
より上方の掻落し量を調節して、除雪装置のめづまり等
を防止することができる効果を奏する。

（ト）実施例本発明の実施例を図面にもとづき詳説すれば、第１図に
示す全体側面図において、（Ａ）は路上の雪層を取りの
ぞく除雪機を示しており、同除雪機（Ａ）は機体フレー
ム（ａ）の下方に走行部（１）を配設すると共に、同機
体フレーム（ａ）上に原動機（２）を搭載し、同原動機
（２）を後方に操作ハンドル（３）を配設して操作部
（４）を形成しており、しかも、機体フレーム（ａ）の
前部には、集雪用オーガー（５）及び吹上ブロワー
（６）よりなる除雪装置（７）が構成されている。

そして、同除雪機（Ａ）は走行しながら、除雪装置
（７）の集雪用オーガー（５）及び吹上ブロワー（６）
を作動させて除雪を行うものである。

かかる除雪装置（７）は、除雪ケース（10）の前方に集
雪用オーガー（５）が配設されており、同オーガー
（５）は機体の進行方向と直交する方向にオーガー取付
軸（８）を伸延し、同取付軸（８）の両側部に螺旋方向
を相互に逆向きとする左右スパイラル（９）を固着し、
しかも同取付軸（８）は除雪ケース（10）に回動自在に
支持されている。

かかる構造により、集雪用オーガー（５）が回動する
と、同オーガー（５）により雪を中央部に集めるもので
ある。

また、集雪用オーガー（５）の後方には、吹上ブロワー
（６）が回動自在に設けられており、同吹上ブロワー
（６）は前方中央部を同オーガー（５）の中央部と連通
連結している。

なお、（11）は、吹上ブロワー（６）の上方に設けた吹
出し口を示し、除雪ケース（10）の上方に筒体（11−
１）を突設して、吹上ブロワー（６）によって集められ
た雪を側方へ吹出すものである。

そして、かかる除雪装置（７）への原動機（２）からの
動力伝達は、原動機（２）の前端に突出した出力軸（1
2）にオーガー出力プーリー（13）を固着し、同出力プ
ーリー（13）は、集雪用オーガー（５）と吹上ブロワー
（６）の中央部を貫通した回転軸（14）の後部に固着し
たオーガー入力プーリー（15）とベルト（16）により連
動連結している。

しかも、同回転軸（14）は、中途部を吹上ブロワー
（６）に固着し、またその先端は、一対のウォームホィ
ール（8a）とウォーム（17）を介して、オーガー取付軸
（８）に連結している。

また、走行部（１）は、走行フレーム（18）の前後端に
遊動輪（19）及び駆動輪（20）を軸支すると共に、同遊
動輪（19）と駆動輪（20）に履帯（21）を懸架して構成
されている。

しかも、駆動輪（20）には、ミッション部（22）の出力
軸（23）が連結され、原動機（２）の出力軸（12）より
同ミッション部（22）に動力を伝達し、走行部（１）を
作動させるものである。

かかる原動機（２）の出力軸（12）の中途部に原動機出
力プーリー（12−１）を固着すると共に、原動機（２）
とミッション部（22）との間にクラッチ部（24）を配設
し、同クラッチ部（24）の前端より突設した入力軸（2
5）に走行入力プーリー（26）を固着している。そし
て、原動機（２）は出力軸（12）の原動機出力プーリー
（12−１）と走行入力プーリー（26）との間にベルト
（27）を懸架してクラッチ部架24）と連動連結してい
る。

更に、クラッチ部（24）は、その出力プーリー（24−
１）と、その後方のミッション部（22）の入力プーリー
（22−１）とをベルト（28）により連結し、走行部
（１）に原動機（２）の動力を伝達するものである。

なお、（20−１）は転動輪であり、また、（29）は、ミ
ッション部（22）より後方に向けて突設した操作レバー
である。

また、かかる構造の除雪機（Ａ）は、除雪装置（７）に
掻落し装置（Ｍ）を取り付けて、同掻落し装置（Ｍ）に
より、除雪機（Ａ）の前方に立ちはだかる積雪層（Ｓ）
の上部を下方に掻落し、集雪用オーガー（５）でもって
雪を集める吹上ブロワー（６）で除雪するものである。

かかる掻落し装置（Ｍ）は、除雪装置（７）に昇降機構
（30）の基端を回動自在に連結し、同昇降機構（30）の
先端には、回転自在とした掻落しオーガー（31）が支持
され、除雪装置（７）に対して同掻落しオーガー（31）
を上下昇降及び回動させながら積雪層（Ｓ）の上部を下
方に掻落すものである。

しかも、昇降機構（30）は、除雪装置（７）の左右側に
一対の有段式の油圧シリンダー（30−１），（30−１）
の下端を連結し、各シリンダー（30−１），（30−１）
のロッド（30−２），（30−２）の先端間に掻落しオー
ガー（31）の掻落し回転軸（32）を横架して構成してい
る。

更に、昇降機構（30）の油圧シリンダー（30−１）は前
傾姿勢となして、同前傾斜姿勢にて掻落しオーガー（3
1）を上下作動させるものである。

かかる構造により、掻落しオーガー（31）は、油圧シリ
ンダー（30−１）の伸縮作用により積雪層（Ｓ）上部を
後下方へ向けて掻落すものである。

なお、（33）は、掻落しオーガー（31）を作動させる作
動軸を示し、同作動軸（33）の下端は、集雪用オーガー
（５）のオーガー取付軸（８）にウォームホィール（8
a）とウォーム（34）を介して連結し、また、同作動軸
（33）の上端は、掻落しオーガー（31）の回転軸（32）
にウォームホィール（32a）とウォーム（35）を介して
連動連結して掻落しオーガー（31）を回転させるもので
ある。

しかも、上記作動軸（33）は、昇降機構（30）の上下作
動に連動して伸縮作動すべく、複数の軸本体（33−１）
をスプライン嵌合（36）させて、伸縮自在に構成してい
るものである。

更に、かかる掻落し装置（Ｍ）と除雪装置（７）との間
には、回動機構（37）を介設して、掻落し装置（Ｍ）を
前後方向に傾動自在に構成しており、同回動機構（37）
は、除雪ケース（10）の左右側部に左右一対の油圧シリ
ンダー（37−１），（37−１）の基端を連結すると共
に、各先端を昇降機構（30）の油圧シリンダー（30−
１），（30−１）の各下部に連結し、各油圧シリンダー
（30−１），（30−１）の基端の枢支部（30′），（3
0′）を中心として回動させるものである。

かかる構造によって、掻落し装置（Ｍ）の掻落しオーガ
ー（31）による積雪層（Ｓ）の掻落し角度を調整するこ
とができるものであり、また、昇降機構（30）と回動機
構（37）との組合わせにより、掻落し装置（Ｍ）の掻落
しオーガー（31）を円弧状態に作動させて、積雪層
（Ｓ）の上部をなだらかな円弧状に掻落し、積雪層
（Ｓ）の上部の雪が除雪装置（７）上に落下するのを防
止し、除雪装置（７）が雪詰まりを起すのを防止して、
円滑に除雪作業を行なうことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る掻落し装置を具備する除雪機の
全体側面図、第２図は、同除雪機の正面図である。（１）：走行部（２）：原動機（５）：集雪用オーガー（６）：吹上ブロワー（７）：除雪装置（31）：掻落しオーガー（30）：昇降機構

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】走行部（１）の上方に原動機（２）を搭載
すると共に、その前部に集雪用オーガー（５）及び吹上
ブロワー（６）よりなる除雪装置（７）を連結してなる
除雪機（Ａ）において、除雪装置（７）の集雪用オーガ
ー（５）の上方に、積雪層（Ｓ）の上部を下方へ掻落す
べく回転自在とした掻落しオーガー（31）を支持し、更
に、同掻落しオーガー（31）に連設した昇降機構（30）
を介して同掻落しオーガー（31）を除雪装置（７）に対
して上下昇降及び回動自在に構成してなる除雪機の掻落
し装置。