JPH0768372B2 - 二軸配向ポリエステルフイルム - Google Patents

二軸配向ポリエステルフイルム

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JPH0768372B2
JPH0768372B2 JP11503489A JP11503489A JPH0768372B2 JP H0768372 B2 JPH0768372 B2 JP H0768372B2 JP 11503489 A JP11503489 A JP 11503489A JP 11503489 A JP11503489 A JP 11503489A JP H0768372 B2 JPH0768372 B2 JP H0768372B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は二軸配向ポリエステルフイルムに関し、更に詳
しくは優れた電磁変換特性、走行性及び耐摩耗性に加え
て光線透過率の低い磁気記録媒体用二軸配向ポリエステ
ルフイルムに関する。
(従来技術) ポリエチレンテレフタレートフイルムに代表される二軸
配向ポリエステルフイルムは、その優れた物理的、化学
的特性の故、広い用途に用いられ、殊にビデオ、オーデ
ィオ、コンピュータ及びフロッピーディスク等の磁気記
録媒体のベースフイルムに広く用いられている。近年、
これらの用途において高密度記録化がめざましく、電磁
変換特性を向上させるため磁気テープに用いられる磁性
粉末が微粉末化してきている。磁性粉が微粉末化してく
ると、波長の長い光は磁性粉によって散乱されにくくな
り、光透過率が高くなる。このため、従来非磁性支持体
と磁性記録層の光線透過率の差を利用して終端検出等を
行なっていた磁性記録媒体では不具合が生じ、ベースフ
イルムの光線透過率の低減が要望される。
従来より、遮光性付与に関し、ベースフイルム中にカー
ボンブラックを添加する多くの提案がなされているが、
磁気記録媒体として要求される平坦性、走行性、耐摩耗
性等の点で充分な性能を保持しているとは言えない。
また、カーボンブラックと、炭酸カルシウム、酸化チタ
ン等との二成分系添加剤を添加することにより上記改善
を図ろうとする試みもなされているが、今一歩である。
(発明の目的) 本発明の目的は、このような欠点を備える光線透過率の
低いかつ磁気記録媒体用として用いるに充分な平坦性、
走行性及び耐摩耗性を有する二軸配向ポリエステルフイ
ルムを提供することにある。
(発明の構成・効果) 本発明の目的は、本発明によれば、平均粒径が0.01〜0.
6μmであるカーボンブラックを0.1〜5重量%、及び平
均粒径が0.1〜1.2μmでありかつ長径/短径で定義され
る粒径比が1.0〜1.4である不活性球状粒子を0.01〜3重
量%分散含有したポリエステルよりなり、フイルムの厚
みが4〜15μmであり、フイルムの波長900nmにおける
光線透過率が70%以下であり、フイルムの横方向ヤング
率が630kg/mm2以上であり、かつフイルム表面粗さ(R
a)が0.025μm以下であることを特徴とする二軸配向ポ
リエスエルフイルムによつて達成される。
本発明におけるポリエステルとは、芳香族ジカルボン酸
を主たる酸成分とし、脂肪族グリコールを主たるグリコ
ール成分とするポリエステルである。かかるポリエステ
ルは実質的に線状であり、そしてフイルム形成性特に溶
融成形によるフイルム形成性を有する。芳香族ジカルボ
ン酸としては、例えばテレフタル酸、ナフタレンジカル
ボン酸、イソフタル酸、ジフェニルエタンジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカ
ルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニ
ルケトンジカルボン酸、アンスラセンジカルボン酸等を
挙げることができる。脂肪族グリコールとしては、例え
ばエチレングリコール、トリメチレングリコール、テト
ラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘ
キサメチレングリコール、デカメチレングリコール等の
如き炭素数2〜10のアルキレングリコール、あるいはシ
クロヘキサンジメタノールの如き脂環族ジオール等を挙
げることができる。
本発明において、ポリエステルとしては、例えばアルキ
レンテレフタレート及び/又はアルキレンナフタレート
を主たる構成成分とするものが好ましく用いられる。
かかるポリエステルのうちでも、例えばポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートはも
ちろんのこと、例えば全ジカルボン酸成分の80モル%以
上がテレフタル酸及び/又は2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸であり、全グリコール成分の80モル%以上がエチレ
ングリコールである共重合体が好ましい。その際全酸成
分の20モル%以下はテレフタル酸及び/又は2,6−ナフ
タレンジカルボン酸以外の上記芳香族ジカルボン酸であ
ることができ、また例えばアジピン酸、セバチン酸等の
如き脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサン−1,4−ジカ
ルボン酸の如き脂環族ジカルボン酸等であることができ
る。また、全グリコール成分の20モル%以下は、エチレ
ングリコール以外の上記グリコールであることができ、
また例えばハイドロキン、レゾルシン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン等の如き芳香族ジオー
ル;1,4−ジヒドロキシメチルベンゼンの如き芳香環を有
する脂肪族ジオール;ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等
の如きポリアルキレングリコール(ポリオキシアルキレ
ングリコール)等であることもできる。
また、本発明で用いるポリエステルには、例えばヒドロ
キシ安息香酸の如き芳香族オキシ酸;ω−ヒドロキシカ
プロン酸の如き脂肪族オキシ酸等のオキシカルボン酸に
由来する成分を、ジカルボン酸成分及びオキシカルボン
酸成分の総量に対し20モル%以下で共重合或いは結合す
るものも包含される。
更に本発明におけるポリエステルには実質的に線状であ
る範囲の量、例えば全酸成分に対し2モル%以下の量
で、三官能以上のポリカルボン酸又はポリヒドロキシ化
合物、例えばトリメリット酸、ペンタエリスリトール等
を共重合したものをも包含される。
上記ポリエステルは、それ自体公知であり、且つそれ自
体公知の方法で製造することができる。
上記ポリエステルとしては、o−クロロフェノール中の
溶液として35℃で測定して求めた固有粘度が約0.4〜約
0.9のものが好ましい。
本発明においては、かかるポリエスエル中に平均粒径0.
01〜0.6μmのカーボンブラックを0.1〜5重量%含有さ
せる。カーボンブラックの含有量が0.1重量%未満で
は、光線透過率の低下が磁気記録媒体用として用いられ
るフイルムとしては不十分となる。また、カーボンブラ
ックの含有量が5重量%を越えると、フイルム表面の平
坦性が悪化して磁気記録媒体用として要求される電磁変
換特性の悪化につながる。カーボンブラックの含有量
は、フイルムの厚みにより必要量が変るが、光線透過率
で70%以下、好ましくは50%以下となるように、上記範
囲内で設定すればよい。
本発明においては、ポリエステル中にカーボンブラック
とともに平均粒径が0.1〜1.2μmでから長径/短径で定
義される粒経比が1.0〜1.4である不活性球状粒子を0.01
〜3重量%含有させる。この不活性球状粒子は個々の形
状が極めて真球に近い球状のものである。
不活性球状粒子の平均粒径は0.1〜1.2μm、好ましくは
0.2〜1.0μmであることが必要である。平均粒径が0.1
μm未満では、フイルムの走行性や耐摩耗性の向上効果
が不十分であり、好ましくない。また平行粒径が1.2μ
mを超えると、フイルム表面が粗れすぎて好ましくな
い。不活性球状粒子の粒径比(長径/短径)は1.0〜1.
4、好ましくは1.0〜1.2であることが必要である。この
粒径比が1.4を超えると二軸延伸後のフイルムにおいて
球状粒子周辺に大きなボイドが発生し、走行性や耐摩耗
性の向上効果が低下する。また、球状粒子の平均粒径は
同時に添加されるカーボンブラックの平均粒径に比べ等
しいか、又は大きいことが望ましく、更にまた球状粒子
の粒径分布はシャープであることが好ましく、例えば分
布の急峻度を表わす相対標準偏差が0.5以下、更には0.3
以下、特に0.15以下であることが好ましい。この相対標
準偏差は次式で表わされる ここで、Di:個々の粒子の面積円相当径(μm) :面積円相当系の平均値 n:粒子の測定個数 である。
なお、不活性球状粒子の長径、短径、面積円相当径は粒
子方面に金属を蒸着してのち電子顕微鏡にて例えば1万
〜3万倍に拡大した像から求め、平均粒径、粒径比は次
式で求める。
平均粒径 =測定粒子の面積円相当径の総和/ 測定粒子の数 粒径比 =球状粒子の平均長径/該粒子の平均短径 球状粒子を含有することにより、カーボンブラックのみ
添加したフイルムに比べて走行性、、耐摩耗性が向上す
るが、球状粒子の平均粒径をカーボンブラックの平均粒
径よりも等しいか又は大きくすることにより、その効果
はより大きくなる。また、球状粒子の分布が急峻になる
と、フイルム表面の球状粒子による大突起の高さが均一
となり、カーボンブラックによう突起の高さが不均一と
なっていても走行性、耐摩耗性の向上効果が大きくな
る。
不活性球状粒子としては、例えば真球状シリカ、新球状
酸化チタン、真球状ジルコニウム、真球状シリコーン、
真球状架橋ポリスチレン等を好ましく挙げることがで
き、殊にシリカ粒子、シリコーン粒子、架橋ポリスチレ
ン粒子が好ましい。
本発明の二軸配向ポリエステルフイルムは、厚みが4〜
15μmであり、光線透過率(光の波長900nm)が70%以
下であり、横方向ヤング率が630Kg/mm2以上であり、か
つフイルム表面粗さ(Ra)が0.025μm以下である必要
がある。二軸配向ポリエステルフイルムは更には5〜13
μmの厚みであることが好ましい。フイルムの厚みが4
μm未満ではテープが薄く、耐久性に劣り、また15μm
を越えると長時間記録としての特徴が少ない。横方向の
ヤング率が630Kg/mm2未満ではVTRのヘッドタッチが悪く
なり、電磁変換特性が低くなる。更にテープ走行中のエ
ッヂ傷つき(以下、エッヂダメージという)も大きくな
る。好ましい横方向のヤング率は700Kg/mm2以上であ
る。フイルムの表面粗さ(Ra)が0.025μmより大きく
なると磁性層塗布後の磁性層表面が粗面化し、電磁変換
特性が低くなる。好ましい表面粗さ(Ra)は0.02μm以
下である。更に好ましくは0.016μm以下である。
本発明の二軸配向ポリエステルフイルムは、従来から蓄
積された二軸配向フイルムの製造法に準じて製造でき
る。例えば、カーボンブラック粒子及び球状粒子を所定
量含有するポリエステルを溶融製膜して非晶質の未延伸
フイルムとし、次いで該未延伸フイルムを二軸方向に延
伸し、熱固定し、必要であれば弛緩熱処理することによ
って製造される。その際、フイルム表面特性は、カーボ
ンブラック粒子や球状粒子の粒径、含有量等によって、
また延伸条件によって変化するので従来の延伸条件から
適宜選択する。また密度、熱収縮率等も延伸、熱処理時
の温度、倍率、速度等によって変化するので、これらの
特性を同時に満足する条件を定める。例えば、延伸温度
は1段目延伸温度(例えば縦方向延伸温度:T1)が(Tg
−10)〜(Tg+45)℃の範囲(但し、Tg:ポリエステル
のガラス転移温度)から、2段目延伸温度(例えば横方
向延伸温度:T2)が(T1+15)〜(T1+40)℃の範囲か
ら選択するとよい。また延伸倍率は、縦方向の延伸倍率
を2.5倍以上、特に3.0倍〜3.8倍から選択し、横方向の
延伸倍率を3.5倍〜4.5倍、特に4.0〜4.5倍の範囲から選
択するとよい。横方向の延伸倍率がこの範囲より低い
と、表面の平坦性が低下し、電磁変換特性が低くなる。
更にまた、熱固定温度は180〜250℃、更には200〜230℃
の範囲から選択するとよい。
本発明の二軸配向ポリエステルフイルムは、従来のもの
に比べてカーボンブラックを含有することにより達成さ
れる優れた遮光性を有するだけでなく、カーボンブラッ
クによる表面突起以外に粒径分布が極めてシャープであ
る不活性球状粒子による極めて均一性の高い表面突起を
有し、走行性、耐摩耗性が優れているとともに、ヘッド
タッチ、エッジダメージも優れている。このため、本発
明の二軸配向ポリエステルフイルムは、磁気記録媒体の
ベースフイルムとして用いると、電磁変換特性が高く、
走行性、耐摩耗性に優れ、かつ特定の処理を施さなくて
も終端検出のできる遮光特性を備えた磁気記録媒体を製
造することができる。
(実施例) 以下、実施例を掲げて本発明を更に説明する。なお本発
明における種々の物性値及び特性は以下の如く測定され
たものである。
(1)粒子の粒径 粒子粒径の測定には次の状態がある。
1) 粉体から、平均粒径、粒径比等を求める場合 2) フイルム中粒子の平均粒径、粒径比等を求める場
合 1) 粉体からの場合 電顕試料台上に粉体を個々の粒子ができるだけ重ならな
いように散在せしめ、金スパッター装置によりこの表面
に金薄膜蒸着層を厚み200Å〜300Åで形成せしめ、走査
型電子顕微鏡にて例えば10,000〜30,000倍で観察し、日
本レギュレーター(株)製ルーゼックス500にて、少な
くとも100個の粒子の長径(Dli)、短径(Dsi)及び面
積円相当(Di)を求める。そして、これらの次式で表わ
される数平均値をもって、粒子の長径(Dl)、短径(D
s)、平均粒径()を表わす。
2) フイルム中の粒子の場合 試料フイルム小片を走査型電子顕微鏡用試料台に固定
し、日本電子(株)製スパッターリング装置(JFC−110
0型イオンエッチング装置)を用いてフイルム表面に下
記条件にてイオンエッチング処理を施す。条件は、ベル
ジャー内に試料を設置し、約10-Torrの真空状態まで真
空度を上げ、電圧0.25kV、電流12.5mAにて約10分間イオ
ンエッチングを実施する。更に同装置にて、フイルム表
面に金スパッターを施し、走査型電子顕微鏡にて例えば
10,000〜30,000倍で観察し、日本レギュレーター(株)
製ルーゼックス500にて少なくとも100個の粒子の長径
(Dli)、短径(Dsi)及び面積円相当径(Di)を求め
る。以下、上記1)と同様に行なう。
(2)フイルム表面粗さ(Ra) 中心線平均粗さ(Ra)としてJIS−B0601で定義される値
であり、本発明では(株)小坂研究所の触針式表面粗さ
計(SURFCORDER SE−30C)を用いて測定する。測定条件
等は次の通りである。
(a)触針先端半径:2μm (b)測定圧力:30mg (c)カットオフ:0.25mm (d)測定長:2.5mm (e)データーのまとめ方 同一試料について5回繰返し測定し、最も大きい値を1
つ除き、残り4つのデータの平均値の小数点下4桁目を
四捨五入し、小数点以下3桁目まで表示する。
(3)フイルムの摩擦係数(μk) 温度20℃、湿度60%の環境で、巾1/2インチに裁断した
フイルムを、固定棒(表面粗さ0.3μm)に角度θ=(1
52/180)πラジアン(152゜)で接触させて毎分200cmの
速さで移動(摩擦)させる。入口テンションT1が35gと
なるようにテンションコントローラーを調整した時の出
口テンション(T2:g)をフイルムが90m走行したのちに
出口テンション検出機で検出し、次式で走行摩擦係数μ
kを算出する。
μk=(2.303/θ)log(T2/T1) =0.868log(T2/35) (4)耐摩耗性 フイルム走行面の削れ性を5段のミニスーパーカレンダ
ーを使用して評価する。カレンダーはナイロンロールと
スチロールロールの5段カレンダーであり、処理温度は
80℃、フイルムにかかる線圧は200kg/cm、フイルムスピ
ードは50m/分で走行させる。走行フイルムは全長2000m
走行させた時点でカレンダーをトップローラーに付着す
る汚れでベースフイルムの耐摩耗性を評価する。
<4段階判定> ◎ ナイロンロールの汚れ全くなし ○ ナイロンロールの汚れはほとんどなし × ナイロンロールが汚れる ×× ナイロンロールガひどく汚れる (5)光線透過率 島津マルチパーパス自記分光光度(MPS−5000)を用
い、フイルムの波長900nmにおける光線透過率を測定す
る。
(6)ヤング率 フイルムを試料巾10mm、長さ150mmに切断し、チャック
間100mmにして、引張速度10mm/分、チャート速度500mm/
分にて、インストロンタイプの万能引張試験装置で引張
る。得られた荷重−伸び曲線の立上り部の接続より、ヤ
ング率を計算した。
(7)磁気テープの走行性 家庭用ビデオテープレコーダ(ヘリカルスキャン)に磁
気テープをセットし、走行開始、停止を繰返しながら10
0時間走行させ、走行状態を調べるとともに出力測定を
行なった。この走行において下記項目を全て満足する場
合を走行性:良好、そうでない場合を走行性:不良と判
定した。
テープの端が折れたり、ワカメ状にならない。
走行中にテープ鳴きが生じない。
テープが裂けたり、破断したりしない。
(8)磁気テープの電磁変換特性 ビデオ特性は、記録再生ヘッドをセンダスト合金に改造
したVHS方式VTR(日本ビクター(株)製造 商品名「HR
7300」)を用いて4MHzの再生出力を測定した値であ
る。
C/N比は、4MHzのキャリヤー信号を記録し、再生された
振幅変調信号の30MHzのところのレベルをノイズレベル
とすることのC/N比である。
実施例1〜3及び比較例1 平均粒径の異なるカーボンブラックを含有するポリエチ
レンテレフタレートと平均粒径が0.5μmで粒径比が1.1
5で、かつ相対標準偏差が0.25の球状シリカ粒子を含有
するポリエチレンテレフタレートとを表1に示す添加剤
濃度となるように配合し、更に必要な場合には滑剤を実
質的に含まないポリエチレンテレフタレートをV型ブレ
ンダーにてブレンドし、常法により厚さ14μmの二軸配
向ポリエステルフイルムを得た。このフイルムの各特性
を表1に示す。
一方、6%のコバルトを含有する針状のα−FeOOHを加
熱分解して得たα−Fe2O3を水素還元して、平均針状長
さ0.23μmの強磁性鉄粉を得た。
上記強磁性鉄粉100重量部(以下単に「部」と記す)と
下記の組成物をボールミルで12時間混練分散した。
ポリエステルポリウレタン 12部 塩化ビニル−酢酸ビニル− 無水マレイン酸共重合体 10部 α−アルミナ 5部 カーボンブラック 1部 酢酸ブチル 70部 メチルエチルケトン 35部 シクロヘキサノン 100部 分散後更に 脂肪酸エステル(アミルステアレート)1部を添加して
なお15〜30分混練する。更に、トリイソシアネート化合
物の25%酢酸エチル溶液7部を加え、1時間高速剪断分
散して磁性塗布液を調整した。
得られた塗布液を実施例1〜3、比較例1のポリエチレ
ンテレフタレートフイルム上にそれぞれ乾燥膜厚が3.4
μmとなるように塗布した。次いで直流磁場中で配向処
理した後、100℃で乾燥した。乾燥後、カレンダリンダ
処理を施して1/2インチ巾にスリットし、厚み18.0μm
のビデオ用磁気テープを得た。
かくして得られた磁気テープを評価した結果を表1に示
す。
実施例4〜7及び比較例2 平均粒径が0.023μmのカーボンブラックを含有するポ
リエチレンテレフタレートと、平均粒径は異なるが粒径
比、相対標準偏差はそれぞれ1.2,0.25の球状シリカ粒子
を含有するポリエチレンテレフタレートとを用いて、実
施例1と同様の方法にて厚さ14μmの二軸配向ポリエス
テルフイルムを得た。
実施例8〜9及び比較例3〜4 平均粒径0.023μmのカーボンブラックを含有するポリ
エチレンテレフタレートと平均粒径0.5μm、粒径比1.
2、相対標準偏差0.25の球状シリカを含有するポリエチ
レンテレフタレートとを用いて、横方向のヤング率を製
膜時の延伸条件を変え変化させた他の実施例1と同様の
方法にて厚さ14μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレ
ートフイルムを得た。このフイルムの各特性測定結果を
表3に示す。
実施例10〜11 平均粒径0.023μmのカーボンブラックを含有するポリ
エチレンテレフタレートと平均粒径0.5μm、粒径比1.
2、相対標準偏差0.25の球状シリコーン、球状架橋ポリ
スチレンを含有するポリエチレンテレフタレートとを用
いて実施例8と同様の方法にて厚さ14μの二軸配向ポリ
エチレンテレフタレートフイルムを得た。このフイルム
の各特性測定結果を表4に示す。
比較例5 平均粒径が0.3μmのカーボンブラックを含有するポリ
エチレンテレフタレートのみを用いて実施例1と同様の
方法にて厚さ14μmの二軸配向ポリエステルフイルムを
得た。このフイルムの各特性測定結果を表4に示す。
以上実施例、比較例に示すように本発明のフイルムは光
線透過率が低く、かつ平坦で優れた走行性を有し、耐摩
耗性に優れ、さらに電磁変換特性にも優れた二軸配向ポ
リエステルフイルムである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 5/704 // B29K 67:00 B29L 7:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒径が0.01〜0.6μmであるカーボン
    ブラックを0.1〜5重量%、及び平均粒径が0.1〜1.2μ
    mでありかつ長径/短径で定義される粒径比が1.0〜1.4
    である不活性球状粒子を0.01〜3重量%分散含有したポ
    リエステルよりなり、フイルムの厚みが4〜15μmであ
    り、フイルムの波長900nmにおける光線透過率が70%以
    下であり、フイルムの横方向ヤング率が630kg/mm2以上
    であり、かつフイルム表面粗さ(Ra)が0.025μm以下
    であることを特徴とする二軸配向ポリエステルフイル
    ム。
  2. 【請求項2】不活性球状粒子がシリカ粒子である請求項
    1記載の二軸配向ポリエステルフイルム。
  3. 【請求項3】不活性球状粒子がシリコーン粒子である請
    求項1記載の二軸配向ポリエステルフイルム。
  4. 【請求項4】不活性球状粒子が架橋ポリスチレン粒子で
    ある請求項1記載の二軸配向ポリエステルフイルム。
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