JPH0768156A - 分散液および薄膜の製造方法 - Google Patents

分散液および薄膜の製造方法

Info

Publication number
JPH0768156A
JPH0768156A JP5218526A JP21852693A JPH0768156A JP H0768156 A JPH0768156 A JP H0768156A JP 5218526 A JP5218526 A JP 5218526A JP 21852693 A JP21852693 A JP 21852693A JP H0768156 A JPH0768156 A JP H0768156A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
dispersion
film
dispersion liquid
pigment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5218526A
Other languages
English (en)
Inventor
Motoharu Ishikawa
元治 石川
Yoshio Hiroi
義雄 廣井
Shigekazu Tomai
重和 苫井
Seiichiro Yokoyama
清一郎 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP5218526A priority Critical patent/JPH0768156A/ja
Publication of JPH0768156A publication Critical patent/JPH0768156A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Colloid Chemistry (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分散液中の分散粒子の凝集,粗大化を防止
し、薄膜品質の高い製膜が可能な分散液および薄膜を効
率よく製造する方法の開発。 【構成】 疎水性物質およびフェロセン誘導体界面活性
剤を水性媒体に分散してなるミセル分散液を45℃以下
で製造し、その中の疎水性物質の分散粒子の調製初期の
平均分散粒径を100nm未満に制御してなるミセル分
散液の製造方法、およびこのミセル分散液を用い、その
温度を30℃以下に保持して疎水性物質の薄膜を電気化
学的に製造する薄膜の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分散液および薄膜の製造
方法に関し、詳しくは分散液中の分散粒子の凝集,粗大
化を防止し、薄膜品質の高い製膜が可能な分散液および
薄膜を効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
薄膜の製造方法としてミセル電解法が知られている(特
開昭63−2432911号公報)。このミセル電解法
に用いる分散液は、顔料をはじめとする疎水性物質とフ
ェロセン誘導体界面活性剤と水を混合し、超音波,ミル
などの分散手段により得ることができる。この分散液に
電極を挿入し、電解処理を行うと電極に疎水性物質の薄
膜が形成される。このようなミセル電解法を効率よく行
うためには、分散液の分散状態を適切に制御する必要が
ある。ミセル電解法とは、疎水性物質をフェロセン誘導
体界面活性剤により分散させた状態の分散液に電極を挿
入し、電解処理によりフェロセン誘導体界面活性剤を酸
化して分散能力を無くして疎水性物質の表面から離脱さ
せ、疎水性物質を電極上に凝集させることを特徴とす
る。従って、一般の界面活性剤による分散のように、分
散の安定性が充分に得られるような分量の界面活性剤を
添加すると、電解しても電極上に疎水性物質を凝集させ
ることはできない。一方、界面活性剤の添加量が少な過
ぎると、電解処理以前に凝集が発生し、分散液中の疎水
性物質の粒径が粗大化するという問題が生じる。このよ
うな問題を解決するために、疎水性物質とフェロセン誘
導体界面活性剤の濃度を制御する方法が開示されている
(特開平1−801939号公報,特開平3−1023
02号公報,特開平5−25661号公報,特開平4−
68301号公報,特開平4−3345602公報)
が、用いる疎水性物質の最大粒径をせいぜい180nm
以下に制御できるだけである。薄膜の分光特性や製膜の
品質の観点からは、さらに高分散した分散液が必要とな
るが、ミセル電解法に用いる高分散液系については分散
技術が確立されていない上、高分散化された分散液を用
いた場合、長期使用期間中に発生する顔料粒子の凝集を
防止する方法については回避の手段が開示されていな
い。したがって、これらの高分散化技術の開発が望まれ
ている。このように、従来の分散法では高分散化の観点
からは充分な技術が提供されておらず、分散液の製造
法、保存法または使用法の改善が求められていた。ま
た、分散液の疎水性物質とフェロセン誘導体界面活性剤
の濃度比を制御し、最大分散粒径を180nm(180
0Å)以下にすることにより、分散液が安定かつ製膜性
に優れた技術(特開平5−25661号公報,特開平4
−68301号公報,特開平4−335602号公報)
が開示されているが、これらの技術のみでは、分散液の
分散粒径をより高分散化することは難しかった。さら
に、分散液使用中に分散粒子が凝集することにより使用
することができなくなり、また分散液の交換頻度が多く
なり、交換作業の煩雑さおよび薄膜製造コストの面から
も問題が生じる。以上のように、ミセル電解法用分散液
は、本質的に製膜可能な程度の不安定な状態でありなが
ら、分散安定性を確保するという相反する要素を克服し
て製造しているため、何らかの原因から分散粒子が凝集
し粗大化したり、薄膜が製膜できない現象を起こすた
め、分散液の改善が求められている。さらに、分光特性
を向上させるため、安定な状態を保持したまま高分散化
し、分散液の使用可能期間を長くすることが望まれてい
る。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、長期間
にわたり分散液中の分散粒子の凝集や粗大化を防止し、
ミセル電解法に適用した場合に、初期の薄膜生成速度や
初期の薄膜品質を維持した薄膜の製造法を提供するとと
もに、分散液の使用可能期間を長くすることによって分
散液の交換頻度を少なくし、交換作業の煩雑さや経済性
の問題を解決することにある。本発明者らは、このよう
な観点から鋭意研究を重ねた結果、ミセル分散液中の疎
水性物質の分散粒子の平均分散粒径(r)を100nm
未満に制御するとともに、薄膜製造時の前記分散液の温
度を30℃以下にすることにより、目的を達成すること
を見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成した
ものである。
【0004】すなわち、本発明は、疎水性物質およびフ
ェロセン誘導体界面活性剤を水性媒体に分散してなるミ
セル分散液を45℃以下で製造し、その中の疎水性物質
の分散粒子の調製初期の平均分散粒径(r)を100n
m未満に制御することを特徴とするミセル分散液の製造
方法を提供するものである。また本発明は、疎水性物質
およびフェロセン誘導体界面活性剤を水性媒体に分散し
てなり、かつ該疎水性物質の分散粒子の調製初期の平均
分散粒径(r)が100nm未満に制御されたミセル分
散液を、30℃以下の温度で保存することを特徴とする
ミセル分散液の保存方法を提供するものである。さらに
本発明は、疎水性物質およびフェロセン誘導体界面活性
剤を水性媒体に分散してなるミセル分散液に導電性基板
を挿入し通電処理して疎水性物質の薄膜を製造するにあ
たり、前記ミセル分散液の疎水性物質の分散粒子の調製
初期の平均分散粒径(r)を100nm未満に調製され
たミセル分散液を用いるとともに、該ミセル分散液の温
度を30℃以下に保持することを特徴とする薄膜の製造
方法をも提供するものである。
【0005】本発明において用いられる疎水性物質とし
ては、各種のものが挙げられる。例えばフタロシアニ
ン,フタロシアニンの金属錯体およびこれらの誘導体、
ナフタロシアニン,ナフタロシアニンの金属錯体および
これらの誘導体、ポルフィリン,ポルフィリンの金属錯
体およびこれらの誘導体、ペリレン,ペリレンの誘導
体、キナクリドン,イソインドリノン,ジスアゾ,ジオ
キサジン,ビオロゲン,スーダンおよびこれらの誘導体
などのカラーフィルタ顔料や有機色素をはじめ1,1’
−ジヘプチル−4,4’−ビピリジニウムジブロマイ
ド,1,1’−ジドデシル−4,4’−ビピリジニウム
ジブロマイドなどのエレクトロクロミック材料,6−ニ
トロ−1,3,3−トリメチルスピロ−(2’H−1’
−ベンゾピラン−2,2’−インドリン)(通称スピロ
ピラン)などの感光材料(フォトクロミック材料)や光
センサー材料,p−アゾキシアニソールなどの液晶表示
用色素、更に「カラーケミカル事典」株式会社シーエム
シー,1988年3月28日発行の第542〜717頁
に列挙されているエレクトロニクス用色素,記録用色
素,環境クロミズム用色素,写真用色素,エネルギー用
色素,バイオメディカル用色素,食品・化粧用色素,染
料,顔料,特殊着色用色素のうちの疎水性の化合物など
があげられる。また 7,7,8,8−テトラシアノキ
ノンジメタン(TCNQ)とテトラチアフルオレン(T
TF)との1:1錯体などの有機導電材料やガスセンサ
ー材料,ペンタエリスリトールジアクリレートなどの光
硬化性塗料,ステアリン酸などの絶縁材料,1−フェニ
ルアゾ−2−ナフトールなどのジアゾタイプの感光材料
や塗料等をあげることができる。さらには、水に不溶性
のポリマー、例えばポリカーボネート,ポリスチレン,
ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリアミド,ポリフェ
ニレンサルファイド(PPS),ポリフェニレンオキサ
イド(PPO),ポリアクリロニトリル(PAN)など
の汎用ポリマー、またポリフェニレン,ポリピロール,
ポリアニリン,ポリチオフェン,アセチルセルロース,
ポリビニルアセテート,ポリビニルブチラールをはじ
め、各種各様のポリマー(ポリビニルピリジンなど)あ
るいはコポリマー(メタクリル酸メチルとメタクリル酸
とのコポリマーなど)を挙げることができる。
【0006】また、フェロセン誘導体界面活性剤(以下
ミセル化剤あるいは界面活性剤ともいう)とは、フェロ
セン誘導体を有効成分として含有する界面活性剤であ
り、非イオン性,カチオン性,アニオン性等各種のもの
がある。具体的には、特開昭63−243298号公報
に示されるようなアンモニウム型のフェロセン誘導体、
国際公開(WO89/01939号)明細書に示される
ようなエーテル型のフェロセン誘導体やエステル型のフ
ェロセン誘導体、特開平1−226894号公報に示さ
れるようなピリジニウム型のフェロセン誘導体、さらに
は特開平2−88387号公報,同1−45370号公
報,同2−96585号公報,同2−250892号公
報に示されるような各種のフェロセン誘導体を挙げるこ
とができる。次に、水性媒体としては、水をはじめ、水
とアルコールの混合液,水とアセトンの混合液など様々
な媒体を挙げることができる。
【0007】本発明では、上記疎水性物質,フェロセン
誘導体界面活性剤を上記水性媒体に分散し、ミセル分散
液を製造する。ここで、必要に応じて支持塩を加えるこ
とができる。本発明のミセル分散液の製造方法として
は、例えば、上記水性媒体中に上記疎水性物質,フェロ
セン誘導体界面活性剤および支持塩を水性媒体に入れ
て、メカニカルホモジナイザー,超音波ホモジナイザ
ー,ボールミル,サンドミル,スターラー,三本ロール
ミル等により充分攪拌することが挙げられる。ここで、
攪拌液の温度を45℃以下、好ましくは0〜40℃に制
御しながら分散させる。攪拌液の温度が45℃を超える
と、分散した粒子に吸着しているフェロセン誘導体界面
活性剤が離脱し、分散粒子が再凝集し粗大化する問題が
生じる。この操作で疎水性物質は、界面活性剤の作用で
水性媒体中に均一に分散あるいは可溶化して、ミセル分
散液となる。ここで、このミセル化剤の全濃度は、好ま
しくは0.1ミリモル/リットル〜1モル/リットルの範
囲で選定する。また、疎水性物質の濃度は、1〜500
g/リットルの範囲が好ましい。上記攪拌操作は、超音
波ホモジナイザー(出力300W以上、好ましくは60
0W以上、攪拌時間0.5〜2時間/リットル)によるも
のが好ましく、さらに遠心分離を行い、0.5μm程度の
フィルターで濾過し、粒径を整えるのが好ましい。この
操作により得られる疎水性物質の調製初期の分散粒子
(一次粒子の集合体)の粒径、即ち平均分散粒径(r)
は、100nm以下であり、好ましくは90nm以下、
である。また該分散粒子の粒径分布は、特に制限はない
が、好ましくはr±50nmであり、特に好ましくはr
±35nmである。ここで、平均分散粒径が100nm
を超える場合は、分散液中の粒子が凝集しやすくなり、
また粗大化した粒子の薄膜が形成され、その結果分光透
過率が低下する。
【0008】本発明のミセル分散液の製造方法において
用いることができる支持塩は、水性媒体の電気伝導度を
調節するために加えるものである。支持塩の添加量は、
分散している無機物質あるいは疎水性有機物質の析出を
妨げない範囲であればよく、通常は上記ミセル化剤の0
〜300倍程度の濃度、好ましくは50〜200倍程度
の濃度を目安とする。また、支持塩の種類は、ミセルの
形成や電極への疎水性物質の析出を妨げることなく、水
性媒体の電気伝導度を調節しうるものであれば特に制限
はない。具体的には、一般に広く支持塩として用いられ
ている硫酸塩(リチウム,カリウム,ナトリウム,ルビ
ジウム,アルミニウムなどの塩),酢酸塩(リチウム,
カリウム,ナトリウム,ルビジウム,ベリリウム,マグ
ネシウム,カルシウム,ストロンチウム,バリウム,ア
ルミニウムなどの塩),ハロゲン化物塩(リチウム,カ
リウム,ナトリウム,ルビジウム,カルシウム,マグネ
シウム,アルミニウムなどの塩),水溶性酸化物塩(リ
チウム,カリウム,ナトリウム,ルビジウム,カルシウ
ム,マグネシウム,アルミニウムなどの塩)が好適であ
る。
【0009】また、本発明では、得られた高分散液は分
散粒子の凝集に対する長期安定性に優れる。得られた高
分散液は、製造の際の性質を保持することは難しく、保
存する際は、分散液の保存温度を30℃以下にすること
が好ましい。30℃以下で分散液の保存を行えば、分散
粒径の成長は認められるものの、製造する薄膜は保存温
度30℃を超える場合に比して極めて分散粒径は小さい
ものである。さらに、25℃以下で分散液の保存を行え
ば、時間と共に起こる製膜速度の低下、および分散粒径
の成長が殆ど抑えられ、さらに長時間、初期と同等の分
散液の物性を維持でき、製膜条件および薄膜の物性も殆
ど変化しない。特に好ましい分散液の保存温度は、15
℃以下である。分散液の保存温度が30℃を超えると、
疎水性物質の凝集が急速に進み、分散粒子が粗大化し、
ミセル電解法による製膜が不可能になる。また、本発明
の薄膜の製造方法によれば、上述の高分散液(ミセル分
散液)に導電性基板を挿入し通電処理することによって
形成されるが、この製膜時の分散液の温度を30℃以下
にすることが必要である。製膜時の分散液の温度が30
℃を超えると、その分散液が30℃以下の温度で保存さ
れていた場合でも、通電中での分散粒子の凝集が急速に
進み、分散粒子が粗大化し、ミセル電解法による製膜が
不可能になる。
【0010】なお、上記分散液の保存温度条件と分散液
の製膜時の温度条件をともに30℃以下にすることによ
り、得られる薄膜により高い品質を付与することができ
る。また、分散液の保存温度が30℃を超えたものであ
っても、製膜時の分散液の温度を30℃以下にすること
により、得られる薄膜の品質をある程度高めることがで
きる。例えば、分散液の保存温度を30℃以下にし、か
つ製膜時の分散液の温度を30℃で製膜する場合、長期
間、分散液の製造初期の物性をある程度維持することが
できると共に、薄膜製造条件および得られる薄膜の物性
も分散液の初期状態で得られる薄膜とほぼ同質のものを
得ることができる。一時保存温度が30℃を超えた場合
の分散液を用いた場合でも、製膜時の分散液の温度を3
0℃以下にすることにより、製膜時の分散液の温度が3
0℃を超える場合に得られる薄膜の物性よりも優れたも
のが得られる。分散液の保存温度を25℃以下にし、か
つ製膜時の分散液の温度を25℃で製膜する場合、長期
間、分散液の製造初期の物性を維持することができると
共に、薄膜製造条件および得られる薄膜の物性も分散液
の初期状態で得られる薄膜と同質のものを得ることがで
きる。一時保存温度が30℃を超えた場合の分散液を用
いた場合でも、製膜時の分散液の温度を25℃以下にす
ることにより、製膜時の分散液の温度が25℃を超える
場合に得られる薄膜の物性よりも優れたものが得られ
る。分散液の保存温度を15℃以下にし、かつ製膜時の
分散液の温度を15℃で製膜する場合、長期間、分散液
の製造初期の物性は殆ど変化せず、薄膜製造条件および
得られる薄膜の物性も分散液の初期状態で得られる薄膜
と同じものを得ることができる。このような疎水性物質
の分散液を用いてミセル電解法により製膜することによ
り、初めてミセル電解法による疎水性物質の機能性薄膜
を長期間,安定して製造することができる。
【0011】本発明によれば、上記で得られたミセル分
散液を用いて薄膜を製造することができる。本発明にお
いて薄膜は、ミセル分散液に必要に応じて上記支持塩を
添加して、静置したまま、あるいは若干の撹拌を加えな
がら導電性基板(透明電極)を用いて電解処理すること
によって得られる。また、電解処理中に前記疎水性物質
をミセル分散液に補充添加してもよく、また、陽極近傍
のミセル分散液を系外へ抜き出し、抜き出したミセル分
散液に疎水性物質を加えて充分に混合撹拌し、しかる後
にこの液を陰極近傍へ戻す循環回路を併設してもよい。
このときの電解条件は、液温以外(上記製膜時の温度条
件が必要)、各種状況に応じて適宜選定すればよいが、
通常、電圧条件はミセル化剤であるフェロセン誘導体界
面活性剤の酸化還元電位以上で水素発生電位以下の電
圧、具体的には通常0.1〜1.5V、好ましくは0.3〜1.
0Vとし、電流密度は通常10mA/cm2 以下、好ま
しくは50〜300μA/cm2 とする。この電解処理
を行うと、ミセル電解法の原理にしたがった反応が進行
する。これをフェロセン誘導体中のFeイオンの挙動に
着目すると、陽極ではフェロセンのFe2+ がFe3+ とな
って、ミセルが崩壊し、疎水性物質の粒子が陽極(透明
電極)上に析出する。一方、陰極では陽極で酸化された
Fe3+ がFe2+ に還元されてもとのミセルに戻るので、
繰返し同じ溶液で製膜操作を行うことができる。
【0012】このようにして成形された薄膜は、好まし
くは140℃以下の温度で乾燥処理することが好まし
い。ここで、140℃を超える温度で乾燥処理を行った
場合は、薄膜の劣化が起こる場合があり、その結果、分
光透過率の低下を引き起こし好ましくない。次いで、乾
燥した薄膜は、高圧水洗浄,高圧水スプレー,紫外線洗
浄,超音波洗浄,ブラシスクラブ,界面活性剤洗浄等の
洗浄処理を行うことが好ましい。このようなミセル電解
処理により、疎水性物質を含んだ所望する薄膜が形成さ
れる。
【0013】また、本発明では、二種以上のミセル分散
液を用いて薄膜を製造することもできる。この製造方法
は、上記一種類のミセル分散液を用いた場合に準じれば
よい。但し、ミセル分散液の少なくとも一つの平衡濃度
が0.1ミリモル/リットル以上であることが好ましく、
それぞれの平衡濃度差を1.2ミリモル/リットル以内と
なるよう調整するのがより好ましい。
【0014】ここで用いる導電性基板としては、アルミ
ニウムなどの板、あるいはガラス(低膨張ガラス(70
59,コーニング社製),ノンアルカリガラス(NA4
5/300mm角,幅1.1mm;HOYA製),石英ガ
ラス,ソーダーライムガラスなど),ポリマー,セラミ
ック等の絶縁性基板にITO,白金,グラファイト,ネ
サ膜,クロム,ニッケル,酸化アンチモン等を薄膜とし
て付加した透明電極を用いることが好ましい。この透明
電極は、透過率は95%以上,膜厚1000〜2000
Å,表面抵抗500Ω/□以下となるものが好ましい。
透明電極の材料は、フェロセン誘導体の酸化電位(+0.
15〜0.30V対飽和甘コウ電極)より貴な金属もしく
は導電体であればよく、スパッタ法,蒸着法,パイロゾ
ル法により形成される。具体的にはITO,二酸化ス
ズ,導電性高分子フィルムなどが挙げられる。なお、こ
れら導電性基板に薄膜を形成する際は、予め導電性基板
を紫外線洗浄することが好ましい。
【0015】また、カラーフィルタを構成するR,G,
B,BL(R:赤色系色素,G:緑色系色素,B:青色
系色素,BL:黒色系色素)の色素膜を形成するには、
R,G及びBの疎水性物質(色素)の少なくとも一種、
あるいはさらにBLの疎水性色素を水性媒体に加えて、
上述の操作(薄膜形成と同様)で所望色調の薄膜を所望
のパターンで形成し、次いで疎水性色素の種類を変えて
上述の操作を繰返し行えばよい。また、ここでは二種以
上のミセル分散液を用いて所望の色素含有ミセル分散液
を調製してもよい。例えば、RとY(黄色系色素)の色
素含有ミセル分散液をそれぞれ調製し、上記二種以上の
ミセル分散液を用いて薄膜を製造における混合方法を用
いればよい。但し、この場合の平衡濃度も上記の範囲で
あることが好ましい。なお、このミセル分散液を調製す
る際には、前述した薄膜の製造方法と同様に、ミセル分
散液中の疎水性物質の分散粒子の平均分散粒径(r)を
100nm未満に制御すると共に、該分散粒子の粒径分
布をr±50nm以内に調整することが好ましい。ま
た、形成した色素膜を乾燥する際も140℃以下に調節
するのが好ましいことは、前述した薄膜の製造方法と同
様である。
【0016】ここで用いられるR,G,B,BLの分光
特性を有する色素、すなわち、R,G,B,BLの疎水
性色素としては以下のものが挙げられる。Rとしては、
ペリレン系顔料,レーキ顔料,アゾ系顔料,ジアントラ
キノン,キナクリドン系顔料,アントラキノン系顔料あ
るいはアントラセン系顔料等があり、例えばペリレン顔
料,レーキ顔料(Ca,Ba,Sr,Mn),キナクリ
ドン,ナフトールAS,シコミン顔料,アントラキノ
ン,ジスアゾ(Sudan I,II,III ,R),ベンゾピラ
ン,硫化カドミウム系顔料,Fe (III)酸化物系顔料な
どがあり、そのうちペリレン顔料やレーキ顔料が好まし
い。Gとしては、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔
料,ハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料あるいはト
リフェニルメタン系塩基性染料等があり、例えばクロロ
多置換フタロシアニン,その銅錯体あるいはバリウム−
トリフェニルメタン染料などがある。Bとしては、銅フ
タロシアニン系顔料,インダンスロン系顔料,インドフ
ェノール系顔料あるいはシアニン系顔料などがあり、例
えばクロロ銅フタロシアニン,クロロアルミニウムフタ
ロシアニン,バナジン酸フタロシアニン,マグネシウム
フタロシアニン,亜鉛フタロシアニン,鉄フタロシアニ
ン,コバルトフタロシアニンなどのフタロシアニン金属
錯体,フタロシアニン,メロシアニンあるいはインドフ
ェノールブルーなどがある。BLとしては、黒色有機顔
料,有機顔料,無機顔料などがあり、ペリレンブラッ
ク、上記Rとシアニン,上記BとGとマゼンダ,上記B
と紫色系色素と黄色系色素などの補色系の組合せ、カー
ボンブラック(グレード:MT,FT,SRF,GP
F,FET,HAF,ISAF,SAF,MPC等)、
クロム,ニッケル,銅,Pr,Pt,プラセオジム,白
金,ルテニウム,チタンおよびそれらの酸化物、リアク
ティブブラック、アニリンブラック、アッシドファース
トブラック、ダイレクトファーストブラック、チタンブ
ラック、白金ブラックなどがある。また、色度調整用の
黄色系色素として、ジスアゾ顔料,イソインドリン顔
料,イソインドリノン顔料等、紫色顔料として、ジオキ
サジン顔料も用いることができる。
【0017】次に、カラーフィルタを製造する手順を説
明する。本発明のカラーフィルタを製造する方法として
は、種々のものが挙げられるが、ここでは具体例として
保護層/色素膜/ITO膜/シリカ膜/ブラックマトリ
ックス(BM)/ガラス基板からなるものを挙げる。先
ず、BMを作成するため、ガラス基板にCr薄膜をスパ
ッタリング法等で形成し、その上に光硬化型レジスト剤
(光可溶化レジスト剤でも可)を製膜後に塗布する。得
られたレジスト/Cr薄膜/ガラス基板のレジスト面に
適当なマスクを用いて露光を行う。ここで用いる光硬化
型レジスト剤は、モノマーまたはオリゴマーとしては、
アクリル、メタクリル酸誘導体、アクリルとメタクリル
酸誘導体の共重合体、それらの混合物にエポキシ基,シ
ロキサン基,ポリイミド前駆体を導入したものが挙げら
れ、光開始剤としては、トリアジン系化合物,アセトフ
ェノン系化合物,ベンジイン系化合物,ベンゾフェノン
系化合物,チオキサンソン系化合物などが挙げられる。
また、安定剤としては非イオン性界面活性剤,有機顔料
誘導体,ポリエステル系化合物,それらの混合物などが
挙げられ、溶剤としてはセロソルブ系化合物,シクロヘ
キサノン,メチルイソブチルケトン,ジエチレングリコ
ールエーテル,エステル系化合物,それらの混合物など
が挙げられる。これら光硬化型レジスト剤を塗布する際
は、塗布対象となる色素膜などを予め紫外線洗浄してお
くことが好ましい。塗布したレジスト剤を露光後、現像
液にて硬化していないレジストを洗い流し、露出したC
r薄膜のエッチングを行う。エッチング後、不要なレジ
ストを剥離させることによりBMを作成することができ
る。ここで、Cr薄膜の代わりに、光硬化性レジストを
黒色系色素を用いて着色した着色レジスト(カラーモザ
イクCK;富士ハントエレクトロニクステクノロジー
(株)製)を用いてもよい。
【0018】次いで、得られたBM上に絶縁層に用いる
絶縁材料として例えばシリカをスピンコート後、その上
にITOを適当な表面抵抗を有するようにスパッタす
る。作成したITO膜/シリカ膜/BM/ガラス基板の
ITO面上に光硬化型レジスト剤を製膜後適度にプリベ
ークする。得られたレジスト/ITO膜/シリカ膜/B
M/ガラス基板のレジスト面に適当なマスクを用いて露
光を行う。露光後、現像液にて硬化していないレジスト
を洗い流し、露出したITOのエッチングを行う。エッ
チング後、不要なレジストを剥離させることによりIT
OパターニングBM付き基板を作成することができる。
【0019】次いで、得られたITOパターニングBM
付き基板上に紫外線硬化型レジスト剤を製膜後適度にプ
リベークする。得られたレジスト/ITO膜/シリカ膜
/BM/ガラス基板のレジスト面に電極に当たる部位に
相当する適当なマスクを用いて露光を行う。露光後、現
像液にて硬化していないレジストを洗い流すことによっ
て電極取り出し部位を形成することができる。このよう
にして、それぞれの色素含有ミセル分散液を用いて、前
記と同様のミセル電解操作を行うことによって、基板上
に色素膜を製造することができる。
【0020】その後、該カラーフィルタ薄膜基板に構造
補強樹脂をスピンコートしてカラーフィルタ上に保護膜
を形成することが好ましい。これによりカラーフィルタ
の疎水性色素薄膜の空孔中に構造補強樹脂が導入されて
疎水性色素薄膜の膜強度が向上する。ここで用いられる
構造補強樹脂としては、例えばアクリル系,エステル
系,ポリイミド系,環化ゴム系,シロキサン系,エポキ
シ系の重合体あるいは共重合体が挙げられる。また、構
造補強樹脂を溶融する溶剤としては、セロソルブ系化合
物,シクロヘキサノン,メチルイソブチルケトン,ジエ
チレングリコールエーテル,エステル系化合物,それら
の混合物などが挙げられる。具体的な構造補強樹脂とし
ては、オプトマーSS7265(JSR製),JHR−
8484(JSR製),JSS−819(JSR製),
JSS−715(JSR製),OS−808(長瀬産業
製)などの保護膜が挙げられる。さらに、保護膜には、
必要に応じて焼付(ベーク)を行うことが好ましく、そ
の際のベーク温度は150〜260℃、好ましくは18
0〜240℃である。
【0021】
【実施例】次に、本発明を製造例,参考例,実施例およ
び比較例によりさらに詳しく説明する。 製造例1 純水10リットルに臭化リチウム−水和物 104.8gと
フェロセン誘導体界面活性剤FEST(式:Fc−(C
2)9 COO−PEG600 (式中、Fcはフェロセン骨
格を示し、PEG600 は分子量600のポリエチレング
リコールを示す。)で表されるフェロセン誘導体)43.
7gとクロモフタールレッドA2B(Ciba-Geigy製) 2
16.4gとを攪拌混合し、連続式超音波分散機(日本精
機製:600W×3)を用いて、液温25±2℃の条件
下、12時間分散した。この超音波分散した分散液を冷
却高速遠心機H−2000C(国産遠心器製)でアング
ルローター(500ミリリットル×4)を用い、温度2
5℃,回転数5000rpm,回転時間20分の条件で
遠心分離を行い、その上澄液を製膜用分散液とした。こ
の分散液の顔料分散粒子径は、光分散分光度計ELS−
800(大塚電子製)を用い測定し、キムラント法で解
析して得られた流体力学的粒子径を平均粒径とした。得
られた分散液の平均粒径は、92.1nmであった。
【0022】製造例2 純水10リットルに臭化リチウム−水和物 104.8gと
フェロセン誘導体界面活性剤FEST25.7gとファス
トゲンブルーTGR(大日本インキ化学工業製) 137.
52gとを攪拌混合し、連続式超音波分散機(日本精機
製:600W×3)を用いて、液温25±2℃の条件
下、8時間分散した。この超音波分散した分散液を冷却
高速遠心機H−2000C(国産遠心器製)でアングル
ローター(500ミリリットル×4)を用い、温度25
℃,回転数5000rpm,回転時間20分の条件で遠
心分離を行い、その上澄液を製膜用分散液とした。得ら
れた分散液の平均粒径は、82.8nmであった。
【0023】製造例3 純水10リットルに臭化リチウム−水和物 104.8gと
フェロセン誘導体界面活性剤FEST52.9gとヘリオ
ゲングリーンL9361(BASF製) 297.0gとを
攪拌混合し、連続式超音波分散機(日本精機製:600
W×3)を用いて、液温25±2℃の条件下、16時間
分散した。この超音波分散した分散液を冷却高速遠心機
H−2000C(国産遠心器製)でアングルローター
(500ミリリットル×4)を用い、温度25℃,回転
数5000rpm,回転時間15分の条件で遠心分離を
行い、その上澄液を製膜用分散液とした。得られた分散
液の平均粒径は、64.5nmであった。
【0024】製造例4 純水10リットルに臭化リチウム−水和物 104.8gと
フェロセン誘導体界面活性剤FEST42.3gとクロモ
フタールレッドA2B(Ciba-Geigy製) 216.4gとを
攪拌混合し、連続式超音波分散機(日本精機製:600
W×3)を用いて、液温25±2℃の条件下、4時間分
散した。この超音波分散した分散液を冷却高速遠心機H
−2000C(国産遠心器製)でアングルローター(5
00ミリリットル×4)を用い、温度25℃,回転数5
000rpm,回転時間20分の条件で遠心分離を行
い、その上澄液を製膜用分散液とした。得られた分散液
の平均粒径は、 113.8nmであった。
【0025】製造例5 純水10リットルに臭化リチウム−水和物 104.8gと
フェロセン誘導体界面活性剤FEST40.9gとクロモ
フタールレッドA2B(Ciba-Geigy製) 216.4gとを
攪拌混合し、連続式超音波分散機(日本精機製:600
W×3)を用いて、液温25±2℃の条件下、2時間分
散した。この超音波分散した分散液を冷却高速遠心機H
−2000C(国産遠心器製)でアングルローター(5
00ミリリットル×4)を用い、温度25℃,回転数2
000rpm,回転時間10分の条件で遠心分離を行
い、その上澄液を製膜用分散液とした。得られた分散液
の平均粒径は、 127.9nmであった。
【0026】参考例1 製造例1で得られた分散液を用い、陽極にITO電極,
陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の製
膜条件および状態を第1表に示す。
【0027】参考例2 製造例2で得られた分散液を用い、陽極にITO電極,
陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間15分で製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の製
膜条件および状態を第1表に示す。
【0028】参考例3 製造例3で得られた分散液を用い、陽極にITO電極,
陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間15分で製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の製
膜条件および状態を第1表に示す。
【0029】実施例1 製造例1で得られた分散液を15℃±1℃で保存し、1
日後,14日後,30日後の顔料分散平均粒子径を測定
した。その結果を第1表に示す。また、30日間保存し
た上記分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白金
板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO電極基
板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の製膜条件
および状態を第1表に示す。
【0030】実施例2 製造例1で得られた分散液を20℃±1℃で保存し、1
日後,14日後,30日後の顔料分散平均粒子径を測定
した。その結果を第1表に示す。また、30日間保存し
た上記分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白金
板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO電極基
板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の製膜条件
および状態を第1表に示す。
【0031】実施例3 製造例1で得られた分散液を25℃±1℃で保存し、1
日後,14日後,30日後の顔料分散平均粒子径を測定
した。その結果を第1表に示す。また、30日間保存し
た上記分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白金
板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO電極基
板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の製膜条件
および状態を第1表に示す。
【0032】実施例4 製造例1で得られた分散液を30℃±1℃で保存し、1
日後,14日後,30日後の顔料分散平均粒子径を測定
した。その結果を第1表に示す。また、30日間保存し
た上記分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白金
板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO電極基
板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の製膜条件
および状態を第1表に示す。
【0033】比較例1 製造例1で得られた分散液を35℃±1℃で保存し、1
日後,14日後,30日後の顔料分散平均粒子径を測定
した。その結果を第1表に示す。また、30日間保存し
た上記分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白金
板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO電極基
板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の製膜条件
および状態を第1表に示す。
【0034】比較例2 製造例1で得られた分散液を40℃±1℃で保存し、1
日後,14日後,30日後の顔料分散平均粒子径を測定
した。その結果を第1表に示す。また、30日間保存し
た上記分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白金
板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO電極基
板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の製膜条件
および状態を第1表に示す。
【0035】実施例5 製造例3で得られた分散液を15℃±1℃で保存し、1
日後,14日後,30日後の顔料分散平均粒子径を測定
した。その結果を第1表に示す。また、30日間保存し
た上記分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白金
板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),通電時間15分で製膜処理を行い、ITO電極基
板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の製膜条件
および状態を第1表に示す。
【0036】実施例6 製造例3で得られた分散液を15℃±1℃で保存し、1
日後,14日後,30日後の顔料分散平均粒子径を測定
した。その結果を第1表に示す。また、30日間保存し
た上記分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白金
板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO電極基
板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の製膜条件
および状態を第1表に示す。
【0037】参考例4 製造例1で得られた分散液を用い、陽極にITO電極,
陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の表
面粗さを非接触表面粗さ計を用いて測定した。得られた
測定結果を第2表に示す。
【0038】参考例5 製造例2で得られた分散液を用い、陽極にITO電極,
陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間15分で製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の表
面粗さを非接触表面粗さ計を用いて測定した。製膜条件
および得られた測定結果を第2表に示す。
【0039】参考例6 製造例3で得られた分散液を用い、陽極にITO電極,
陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の表
面粗さを非接触表面粗さ計を用いて測定した。製膜条件
および得られた測定結果を第2表に示す。
【0040】実施例7 製造例1で得られた分散液を15℃±1℃で60日間保
存し、この分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白
金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO電極基
板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の表面粗さ
を非接触表面粗さ計を用いて測定した。製膜条件および
得られた測定結果を第2表に示す。
【0041】実施例8 製造例1で得られた分散液を20℃±1℃で60日間保
存し、この分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白
金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO電極基
板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の表面粗さ
を非接触表面粗さ計を用いて測定した。製膜条件および
得られた測定結果を第2表に示す。
【0042】実施例9 製造例1で得られた分散液を25℃±1℃で60日間保
存し、この分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白
金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO電極基
板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の表面粗さ
を非接触表面粗さ計を用いて測定した。製膜条件および
得られた測定結果を第2表に示す。
【0043】実施例10 製造例1で得られた分散液を30℃±1℃で60日間保
存し、この分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白
金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO電極基
板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の表面粗さ
を非接触表面粗さ計を用いて測定した。製膜条件および
得られた測定結果を第2表に示す。
【0044】比較例3 製造例1で得られた分散液を35℃±1℃で60日間保
存し、この分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白
金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO電極基
板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の表面粗さ
を非接触表面粗さ計を用いて測定した。製膜条件および
得られた測定結果を第2表に示す。
【0045】実施例11 製造例2で得られた分散液を15℃±1℃で60日間保
存し、この分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白
金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),通電時間15分で製膜処理を行い、ITO電極基
板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の表面粗さ
を非接触表面粗さ計を用いて測定した。製膜条件および
得られた測定結果を第2表に示す。
【0046】実施例12 製造例3で得られた分散液を15℃±1℃で60日間保
存し、この分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白
金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),通電時間15分で製膜処理を行い、ITO電極基
板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の表面粗さ
を非接触表面粗さ計を用いて測定した。製膜条件および
得られた測定結果を第2表に示す。
【0047】参考例7 製造例1で得られた分散液を用い、陽極にITO電極,
陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の吸
光度(500nm)を分光光度計を用いて測定した。製
膜条件および得られた測定結果を第3表に示す。
【0048】参考例8 製造例2で得られた分散液を用い、陽極にITO電極,
陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間15分で製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の吸
光度(600nm)を分光光度計を用いて測定した。製
膜条件および得られた測定結果を第3表に示す。
【0049】参考例9 製造例3で得られた分散液を用い、陽極にITO電極,
陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間20分で製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の吸
光度(700nm)を分光光度計を用いて測定した。製
膜条件および得られた測定結果を第3表に示す。
【0050】実施例13 製造例1で得られた分散液を15℃±1℃で60日間保
存し、この分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白
金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),製膜時の分散液温度15±1℃で通電時間20分
間製膜処理を行い、ITO電極基板に顔料薄膜を作製し
た。得られた顔料薄膜の吸光度(500nm)を分光光
度計を用いて測定した。製膜条件および得られた測定結
果を第3表に示す。
【0051】実施例14 製造例1で得られた分散液を20℃±1℃で60日間保
存し、この分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白
金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),製膜時の分散液温度20±1℃で通電時間20分
間製膜処理を行い、ITO電極基板に顔料薄膜を作製し
た。得られた顔料薄膜の吸光度(500nm)を分光光
度計を用いて測定した。製膜条件および得られた測定結
果を第3表に示す。
【0052】実施例15 製造例1で得られた分散液を25℃±1℃で60日間保
存し、この分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白
金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),製膜時の分散液温度25±1℃で通電時間20分
間製膜処理を行い、ITO電極基板に顔料薄膜を作製し
た。得られた顔料薄膜の吸光度(500nm)を分光光
度計を用いて測定した。製膜条件および得られた測定結
果を第3表に示す。
【0053】実施例16 製造例1で得られた分散液を30℃±1℃で60日間保
存し、この分散液を冷却して25℃として用い、陽極に
ITO電極,陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和
甘コウ電極電位)基準),製膜時の分散液温度30±1
℃で通電時間20分間製膜処理を行い、ITO電極基板
に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の吸光度(5
00nm)を分光光度計を用いて測定した。製膜条件お
よび得られた測定結果を第3表に示す。
【0054】比較例4 製造例1で得られた分散液を35℃±1℃で60日間保
存し、この分散液を冷却して25℃として用い、陽極に
ITO電極,陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和
甘コウ電極電位)基準),製膜時の分散液温度35±1
℃で通電時間20分間製膜処理を行い、ITO電極基板
に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の吸光度(5
00nm)を分光光度計を用いて測定した。製膜条件お
よび得られた測定結果を第3表に示す。
【0055】実施例17 製造例2で得られた分散液を15℃±1℃で60日間保
存し、この分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白
金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),製膜時の分散液温度15±1℃で通電時間15分
間製膜処理を行い、ITO電極基板に顔料薄膜を作製し
た。得られた顔料薄膜の吸光度(600nm)を分光光
度計を用いて測定した。製膜条件および得られた測定結
果を第3表に示す。
【0056】実施例18 製造例3で得られた分散液を15℃±1℃で60日間保
存し、この分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白
金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基
準),製膜時の分散液温度15±1℃で通電時間20分
間製膜処理を行い、ITO電極基板に顔料薄膜を作製し
た。得られた顔料薄膜の吸光度(700nm)を分光光
度計を用いて測定した。製膜条件および得られた測定結
果を第3表に示す。
【0057】実施例19 製造例1で得られた分散液を25℃±1℃で5日間保存
し、この分散液を冷却して15±1℃として用い、陽極
にITO電極,陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽
和甘コウ電極電位)基準),通電時間20分間製膜処理
を行い、ITO電極基板に顔料薄膜を作製した。得られ
た顔料薄膜の吸光度(500nm)を分光光度計を用い
て測定した。製膜条件および得られた測定結果を第3表
に示す。
【0058】実施例20 超音波分散温度を40℃±2℃の条件とした以外は、製
造例1と同様にして分散液を調製し、分散液の顔料分散
平均粒径を測定した。この分散液を用い、陽極にITO
電極,陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ
電極電位)基準),通電時間20分間製膜処理を行い、
ITO電極基板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄
膜の表面粗さを非接触表面粗さ計を用いて測定した。ま
た、得られた顔料薄膜の吸光度(500nm)を分光光
度計を用いて測定した。製膜条件および得られた結果を
第4表に示す。
【0059】実施例21 超音波分散温度を45℃±2℃の条件とした以外は、製
造例1と同様にして分散液を調製し、分散液の顔料分散
平均粒径を測定した。この分散液を用い、陽極にITO
電極,陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ
電極電位)基準),通電時間20分間製膜処理を行い、
ITO電極基板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄
膜の表面粗さを非接触表面粗さ計を用いて測定した。ま
た、得られた顔料薄膜の吸光度(500nm)を分光光
度計を用いて測定した。製膜条件および得られた結果を
第4表に示す。
【0060】比較例5 超音波分散温度を50℃±2℃の条件とした以外は、製
造例1と同様にして分散液を調製し、分散液の顔料分散
平均粒径を測定した。この分散液を用い、陽極にITO
電極,陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ
電極電位)基準),通電時間20分間製膜処理を行い、
ITO電極基板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄
膜の表面粗さを非接触表面粗さ計を用いて測定した。ま
た、得られた顔料薄膜の吸光度(500nm)を分光光
度計を用いて測定した。製膜条件および得られた結果を
第4表に示す。
【0061】比較例6 超音波分散温度を60℃±2℃の条件とした以外は、製
造例1と同様にして分散液を調製し、分散液の顔料分散
平均粒径を測定した。この分散液を用い、陽極にITO
電極,陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ
電極電位)基準),通電時間20分間製膜処理を行い、
ITO電極基板に顔料薄膜を作製した。得られた顔料薄
膜の表面粗さを非接触表面粗さ計を用いて測定した。ま
た、得られた顔料薄膜の吸光度(500nm)を分光光
度計を用いて測定した。製膜条件および得られた結果を
第4表に示す。
【0062】実施例22 製造例1と同様にして得られた分散液を用い、陽極にI
TO電極,陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘
コウ電極電位)基準),通電時間20分間製膜処理を行
い、ITO電極基板に顔料薄膜を作製した。得られた顔
料薄膜の表面粗さの最大値を非接触表面粗さ計を用いて
測定した。また、得られた顔料薄膜の吸光度(500n
m)を分光光度計を用いて測定した。得られた結果を第
5表に示す。さらに、得られた分散液を25℃±1℃で
60日間保存し、顔料分散粒子径を測定した。この保存
した分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白金板,
電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基準),通
電時間20分で製膜処理を行い、ITO電極基板に顔料
薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の表面粗さの最大値
を非接触表面粗さ計を用いて測定した。また、得られた
顔料薄膜の吸光度(500nm)を分光光度計を用いて
測定した。製膜条件および得られた結果を第5表に示
す。
【0063】比較例7 製造例5と同様にして得られた分散液を用い、陽極にI
TO電極,陰極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘
コウ電極電位)基準),通電時間20分間製膜処理を行
い、ITO電極基板に顔料薄膜を作製した。得られた顔
料薄膜の表面粗さの最大値を非接触表面粗さ計を用いて
測定した。また、得られた顔料薄膜の吸光度(500n
m)を分光光度計を用いて測定した。得られた結果を第
5表に示す。さらに、得られた分散液を25℃±1℃で
60日間保存し、顔料分散粒子径を測定した。この保存
した分散液を用い、陽極にITO電極,陰極に白金板,
電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電位)基準),通
電時間20分間製膜処理を行い、ITO電極基板に顔料
薄膜を作製した。得られた顔料薄膜の表面粗さの最大値
を非接触表面粗さ計を用いて測定した。また、得られた
顔料薄膜の吸光度(500nm)を分光光度計を用いて
測定した。製膜条件および得られた結果を第5表に示
す。
【0064】実施例23 製造例1の分散液5リットルを15℃±2℃に保って、
この温度で陽極にITO電極付きガラス基板(大きさ:
320mm×300mm,ジオマテック(株)製),陰
極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間20分間製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られたガラス基板上
の薄膜の透過率を、ガラス基板状の測定点(図1:9
点)でTC−1800(東京電色(株)製)を用いて測
定した。また、ガラス基板の中央を基準として、他の8
点の色差(JIS Z−8730に準拠)を計算した。
製膜条件および得られた結果を第6表及び第7表に示
す。
【0065】実施例24 製造例2の分散液5リットルを15℃±2℃に保って、
この温度で陽極にITO電極付きガラス基板(大きさ:
320mm×300mm,ジオマテック(株)製),陰
極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間15分間製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られたガラス基板上
の薄膜の透過率及び色差を実施例23と同様にして測定
した。製膜条件および得られた結果を第6表及び第7表
に示す。
【0066】実施例25 製造例3の分散液5リットルを15℃±2℃に保って、
この温度で陽極にITO電極付きガラス基板(大きさ:
320mm×300mm,ジオマテック(株)製),陰
極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間20分間製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られたガラス基板上
の薄膜の透過率および色差を、実施例23と同様にして
測定した。製膜条件および得られた結果を第6表及び第
7表に示す。
【0067】実施例26 製造例1の分散液5リットルを25℃±2℃に保って、
この温度で陽極にITO電極付きガラス基板(大きさ:
320mm×300mm,ジオマテック(株)製),陰
極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間15分間製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られたガラス基板上
の薄膜の透過率および色差を、実施例23と同様にして
測定した。製膜条件および得られた結果を第6表及び第
7表に示す。
【0068】実施例27 製造例2の分散液5リットルを25℃±2℃に保って、
この温度で陽極にITO電極付きガラス基板(大きさ:
320mm×300mm,ジオマテック(株)製),陰
極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間15分間製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られたガラス基板上
の薄膜の透過率および色差を、実施例23と同様にして
測定した。製膜条件および得られた結果を第6表及び第
7表に示す。
【0069】実施例28 製造例3の分散液5リットルを25℃±2℃に保って、
この温度で陽極にITO電極付きガラス基板(大きさ:
320mm×300mm,ジオマテック(株)製),陰
極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間20分間製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られたガラス基板上
の薄膜の透過率および色差を、実施例23と同様にして
測定した。製膜条件および得られた結果を第6表及び第
7表に示す。
【0070】比較例8 製造例1の分散液5リットルを35℃±2℃に保って、
この温度で陽極にITO電極付きガラス基板(大きさ:
320mm×300mm,ジオマテック(株)製),陰
極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間20分間製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られたガラス基板上
の薄膜の透過率および色差を、実施例23と同様にして
測定した。製膜条件および得られた結果を第6表及び第
7表に示す。
【0071】比較例9 製造例2の分散液5リットルを35℃±2℃に保って、
この温度で陽極にITO電極付きガラス基板(大きさ:
320mm×300mm,ジオマテック(株)製),陰
極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間15分間製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られたガラス基板上
の薄膜の透過率および色差を、実施例23と同様にして
測定した。製膜条件および得られた結果を第6表及び第
7表に示す。
【0072】比較例10 製造例3の分散液5リットルを35℃±2℃に保って、
この温度で陽極にITO電極付きガラス基板(大きさ:
320mm×300mm,ジオマテック(株)製),陰
極に白金板,電圧0.5V(SCE(飽和甘コウ電極電
位)基準),通電時間20分間製膜処理を行い、ITO
電極基板に顔料薄膜を作製した。得られたガラス基板上
の薄膜の透過率および色差を、実施例23と同様にして
測定した。製膜条件および得られた結果を第6表及び第
7表に示す。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【0077】
【表5】
【0078】
【表6】
【0079】
【表7】
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、分散液中の顔料や機能
性材料の分散粒子の凝集が防止でき、分散液の初期の物
性を維持することができる。また、粗大粒子がなく、薄
膜の粒子が均一であると共に、製膜中の分散液の物性の
変化が無く、高品質の疎水性物質薄膜や機能性薄膜を長
機関,安定に製造することが可能である。したがって、
本発明によれば、カラーフィルター等の表示素子,OP
C感光体,EL素子やエレクトロクロミック等の表示
体,太陽電池等の光電変換材料等に有効に用いることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 色差測定用ガラス基板の模式図である。
【符号の説明】
1〜9:色差測定点
フロントページの続き (72)発明者 横山 清一郎 千葉県袖ケ浦市上泉1280番地 出光興産株 式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性物質およびフェロセン誘導体界面
    活性剤を水性媒体に分散してなるミセル分散液を45℃
    以下で製造し、その中の疎水性物質の分散粒子の調製初
    期の平均分散粒径(r)を100nm未満に制御するこ
    とを特徴とするミセル分散液の製造方法。
  2. 【請求項2】 疎水性物質およびフェロセン誘導体界面
    活性剤を水性媒体に分散してなり、かつ該疎水性物質の
    分散粒子の調製初期の平均分散粒径(r)が100nm
    未満に制御されたミセル分散液を、30℃以下の温度で
    保存することを特徴とするミセル分散液の保存方法。
  3. 【請求項3】 ミセル分散液が、請求項1記載の方法で
    製造したものである請求項2記載の保存方法。
  4. 【請求項4】 疎水性物質およびフェロセン誘導体界面
    活性剤を水性媒体に分散してなるミセル分散液に導電性
    基板を挿入し通電処理して疎水性物質の薄膜を製造する
    にあたり、前記ミセル分散液中の疎水性物質の分散粒子
    の調製初期の平均分散粒径(r)を100nm未満に調
    製したミセル分散液を用い、該ミセル分散液の温度を3
    0℃以下に保持することを特徴とする薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 用いるミセル分散液が、請求項1記載の
    方法で製造したものである請求項4記載の薄膜の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 用いるミセル分散液が、請求項3記載の
    方法で保存されたものである請求項4記載の薄膜の製造
    方法。
JP5218526A 1993-09-02 1993-09-02 分散液および薄膜の製造方法 Pending JPH0768156A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5218526A JPH0768156A (ja) 1993-09-02 1993-09-02 分散液および薄膜の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5218526A JPH0768156A (ja) 1993-09-02 1993-09-02 分散液および薄膜の製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002346887A Division JP2003221697A (ja) 2002-11-29 2002-11-29 分散液および薄膜の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0768156A true JPH0768156A (ja) 1995-03-14

Family

ID=16721314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5218526A Pending JPH0768156A (ja) 1993-09-02 1993-09-02 分散液および薄膜の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0768156A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7041842B2 (en) 2002-03-07 2006-05-09 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Ferrocene-containing, organic gelling compound, and gel and cast film using the same

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7041842B2 (en) 2002-03-07 2006-05-09 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Ferrocene-containing, organic gelling compound, and gel and cast film using the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5395678A (en) Thin film color filter for liquid crystal display
US5705302A (en) Color filter for liquid crystal display device and method for producing the color filter
JP2552391B2 (ja) 遮光膜およびその製造方法
WO1991004505A1 (fr) Procede de production d'un filtre de couleur et reserve pour film d'ecran antilumiere utilise par ce procede
JPH0812292B2 (ja) 耐熱性カラーフィルターおよびその製造方法
JPH0236622B2 (ja)
KR20160016738A (ko) 착색 감광성 조성물 및 신규 화합물
US5169672A (en) Process for producing thin films and color filters
US5185074A (en) Process for producing color filter
JP2825424B2 (ja) 薄膜及びその製造方法並びにその薄膜を用いる機能素子
US5242558A (en) Method for forming a thin film device
US5240797A (en) Thin film device and method of manufacture
JPH0768156A (ja) 分散液および薄膜の製造方法
JP2003221697A (ja) 分散液および薄膜の製造方法
JP2659638B2 (ja) ミセル分散液あるいはミセル可溶化溶液,薄膜およびカラーフィルタの製造方法
JP3086361B2 (ja) 薄膜およびカラーフィルタの製造方法
JP3037511B2 (ja) カラーフィルタの製造方法
JP2634977B2 (ja) 薄膜およびカラーフィルターの製造方法
JP3685927B2 (ja) カラーフィルターの製造方法
JPH10282484A (ja) 液晶駆動素子の製造方法
JPH04104101A (ja) 薄膜およびカラーフィルタの製造方法
JP3090521B2 (ja) 薄膜の製造方法
JP3521172B2 (ja) 電極の取り出し方法、薄膜の製造方法及びカラーフィルタ
JPH04122902A (ja) カラーフィルタの製造方法
JPS63129303A (ja) カラ−フイルタ−

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040406