JP3685927B2 - カラーフィルターの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー液晶表示装置に用いるカラーフィルターの製造方法、特に携帯性にすぐれたプラスチックフィルム基板に好適なカラーフィルターの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
液晶表示装置は様々な分野で使用されるようになり、情報表示装置としてCRTにせまる勢いである。特に、携帯性が要求される機器においては小型、軽量、少消費電力であることから多くの機器に採用されている。さらにカラー化技術も進み、液晶用カラーフィルターの製造方法として、染色法、顔料分散法、電着法、印刷法、ミセル電解法等さまざまなものが提案され、中には実用化されたものもある。染色法とは、ゼラチン上に染色防止膜としてフォトリソグラフィー法により形成し、染料でRGBの各色ごとに染色する方法で、顔料分散法とは、顔料を分散させた紫外線硬化型レジストを基板に塗布してフォトリソグラフィー法によるマスク露光および熱硬化をRGB3回繰り返し色素層を形成する方法で、電着法とは、電着ポリマーと顔料を分散させ、基板上にパターン化された電極に電着塗装する方法で、印刷法とは、印刷機を用いてRGB3原色のインキを印刷する方法で、ミセル電解法とは、界面活性剤を用いて顔料を分散させて、基板上にパターン化された電極に色素層を形成する方法である。これらの中で、染色法、顔料分散法、印刷法などでは、赤(R)、緑(G)、青(B)及び、光漏れを防ぎ、コントラストを高めるために設ける遮光層、黒(BK)のパターン形成において、それぞれ位置を他のパターンに対して正確に位置合わせを行う必要がある。たとえば、始めに黒パターンを形成し、この黒パターンに対して赤、緑、青の各パターンを精密に位置合わせしながら形成していく。また、カラーフィルターパターンと液晶駆動用電極との位置あわせも必要である。
【0003】
この点、電着法、ミセル電解法などの電気化学的手法では、透明電極をパターン化する際に、フォトリソグラフィー法を用いるが、このような精密な位置合わせの必要はない。さらにミセル電解法は、導電性のカラーフィルター層の形成が可能であり、カラーフィルター層上に再度液晶駆動電極を積層することなしにそのままカラーフィルター層を液晶駆動電極として用いることができる。このため、ミセル電解法は基本的技術の確立(J.Am.Chem.Soc.1991,113,450−456、特公平3−59998、特公平7−62275、特開平2−146001、特開平2−149697、特開平2−267268)以来、実用化に向けて種々の検討がなされている。特に、精密な位置合わせが必要ないということで、通常のガラス基板以外にも、プラスチックフィルム基板への適応性が高い。
【0004】
最近では、携帯電話や電子手帳等の携帯用機器にはプラスチックフィルムを使用した液晶表示装置が用いられるようになった。プラスチックフィルムはその厚さが0.1〜0.3mm程度であり、重量も軽いため携帯用機器に最適である。しかしながら、フィルム基板では微細なパターニングが困難であること、基板の寸法が温度や湿度等の環境によって微妙に変化することなどから、カラーフィルターを形成することが難しく、カラーフィルターを使用しないカラー表示方法も提案されているが、表示できる色数に制限があり、その表示色も鮮やかなものではない。また、この方法では2枚の基板間距離(セルギャップ)を厳密に制御する必要があるため、基板間距離の制御が難しいプラスチックフィルム液晶表示装置ではいまだカラー化は実用化に至ってはいない。
【0005】
このため、ミセル電解法はフィルム基板上へのカラーフィルターの作製方法として有望であるが、前述の各カラーフィルター間の遮光層を形成する際に、精密な位置合わせが困難であるため、これまで問題となってきた。この問題は、フィルム基板だけでなく、ガラス基板等の精密位置合わせ可能な基板においても、その回数が増えることは、誤差の原因になるため好ましくない。このため、カラーフィルター上全面に黒色の感光性樹脂組成物を塗布して、非塗布面より露光後、現像することにより、カラーフィルター間に黒色の遮光層を形成する方法、いわゆる背面露光法が提案された(特開平1−13530、特開平1−293306)。しかし、このようにカラーフィルターをフォトマスクとして用いる方法だけでは、カラーフィルター層は完全に紫外線をカットすることができないため、カラーフィルター上に残膜が残ったり、所望の膜厚の遮光層ができず、平坦化できなかったり、十分な光学濃度を得られなかったため、紫外線吸収物質を顔料分散カラーフィルター中に含有させるなどの改良が試みられてきた(特開平2−77014、特開平9−127325)。しかし、顔料分散法の場合、カラーフィルター自体の硬化の妨げになるため、紫外線吸収物質の種類や含有量に限りがあり、前記問題は解決されていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、精密な位置合わせを行なわずに、ブラックマトリックスによる遮光層を有する導電性カラーフィルターの製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
赤、緑、青三原色の分光特性を有する色素をそれぞれ水性媒体中で電気化学的に酸化および/または還元可能な部位を有した界面活性剤を用いてミセル化した前記三原色の色素の分散液に、パターンニングされた透明導電薄膜を有する基板を浸漬し、通電処理することにより前記三原色の色素膜を透明電極上に形成後、前記色素膜の少なくとも1種類の色素膜中に有機紫外線吸収剤を含有させた後に、黒色感光性樹脂組成物を塗布し、次に基板背面から露光することにより各色素膜間に遮光層を形成することによりカラーフィルターを製造する方法において、色素膜中に有機紫外線吸収剤を含有させる方法が、有機紫外線吸収剤の溶液または分散液を色素膜が形成された基板上に塗布乾燥した後、不要な部分に付着した前記有機紫外線吸収剤を、該有機紫外線吸収剤を可溶または分散可能な溶剤にて洗浄して、除去することを特徴とするカラーフィルターの製造方法に関する。
【0008】
本発明において、色素膜中に紫外線吸収剤を含有させる方法としては、有機紫外線吸収剤を溶剤に溶解、または分散して、前記色素膜が形成された基板上に塗布乾燥した後、不要な部分に付着した前記有機紫外線吸収剤を該有機紫外線吸収剤の可溶化溶媒、または分散溶媒等で洗浄して除去する方法を採用する。
【0009】
本発明において用いる紫外線吸収剤としては、ミセル電解CF中への保持性がすぐれた有機紫外線吸収剤が特に効果的である。前記有機紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物、ヒドロキシベンゾフェノン系化合物およびサリチレート系化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種類のものが好ましい。さらに、本発明は、パターン形成された透明導電薄膜を有する基板が、プラスチックフィルム基板である場合に最もその効果が認められる。
【0010】
以下、本発明の実施態様を示す。
1.ミセル電解法
本発明のカラーフィルターを構成するRGB色素膜を形成するミセル電解法について説明する。
まず、RGBの分光特性を有する色素としては、ペリレン顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系、金属置換フタロシアニン系顔料、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料などの有機顔料、酸化チタン、酸化鉄、コバルト紫、コバルトブルーなどの無機顔料が挙げられ、これらは単独、または混合して用いられる。さらに、色度調整用のイソインドリノン顔料、ジスアゾ顔料などの黄色顔料、ジオキサン顔料などの紫色顔料などを必要に応じて用いる。これらの顔料の粒径は10μm以下、特に1μm以下が好ましい。
作製した色素層に導電性を付与するために、これらの色素以外に、必要に応じて、ITOなどの透明導電性粒子を添加する。
これら疎水性の物質をミセル化する際に用いるフェロセン誘導体界面活性剤は、特開昭63−243298、特開平1−226894、特開平1−45370、特開平2−88387、特開平2−96585、特開平2−250892に開示されているが、電解反応に必要なフェロセン部位と非イオン性、カチオン性、アニオン性の界面活性部位を合わせ持つものであれば特に限定されるものではない。
ミセル電解液の水性媒体としては、水をはじめ、これにアルコール、アセトンなどを必要に応じて混合して用いる。また、ミセル電解液中には、水性媒体の電気伝導度を調節するために、必要に応じて支持電解質を添加する。この支持電解質としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、などの硫酸塩、ハロゲン化物、酢酸塩、水溶性酸化物など、一般に広く用いられているものが用いられる。
【0011】
上記材料を用いて、ミセル電解液を調製するには、上記水性媒体中に色素、電気化学的に酸化および/または還元可能な部位を有した界面活性剤、例えばフェロセン誘導体界面活性剤、必要に応じて、導電性粒子、支持電解質などを入れて、ホモジナイザー、三本ロールミル、サンドミル、パールミル、スターラーなどの分散方法で、均一に分散、あるいは可溶化する。ここで、前記界面活性剤としてフェロセン誘導体界面活性剤を用いる場合、その濃度は0.1mmol/1〜1.0mol/lが好ましく、色素濃度は1〜500g/lが好ましい。
このようにして調製したミセル電解液を用いて色素薄膜を作製するには、導電性基板を電解液中に浸漬し通電処理するが、この時の電解条件としては、前記界面活性剤の酸化還元電位以上で、水素発生電位以下の電圧で行なう。具体的には、0.1〜1.5V、電流密度は1mA/cm2以下が好ましく、定電位、定電流などの電解方法にて行なう。このような条件で電解するとミセル電解法の原理に従って、所望の色素薄膜が形成する。薄膜形成後は、必要に応じて洗浄、乾燥を行ない、保護層を設けてもよい。保護層は、液晶駆動に影響せずに、色素層の機械的強度を向上、色素層と液晶層とのブロッキング層としての効果が求められ、透明で耐溶剤性に優れたものが好ましく、アクリル系、エステル系、ポリイミド系、環化ゴム系、シロキサン系、エポキシ系などの透明光硬化性レジスト硬化物、透明熱硬化性樹脂硬化物などが用いられる。また、導電性基板としては、フェロセン誘導体界面活性剤の酸化還元電位よりも貴な金属、導電体であることが必要で、金、白金、銀、グラシーカーボン、導電性金属酸化物、有機ポリマー導電体などが挙げられるが、液晶セルに用いるには、ITOのような透明な導電性金属酸化物層をガラスやフィルム上に形成した形態が好ましく、さらに本発明では、精密な位置合わせを必要としないことから、プラスチックフィルム基板上にITO薄膜を形成したものが特に効果的である。
【0012】
本発明では、前述のようにして形成した色素膜中に、紫外線吸収剤を含有させた後に、黒色感光性樹脂組成物を塗布して背面から露光することにより各色素間の遮光層を形成することで、光学濃度の高い遮光層を備えた高コントラストのカラーフィルターを作製する際に、色素層中に紫外線吸収剤を含有させる方法が重要であり、ミセル電解による色素層形成時に紫外線吸収剤を含有させるよりも、ミセル電解薄膜の多孔性を利用して、色素膜形成後に紫外線吸収剤を色素膜に保持させる方法が好ましい。これらの方法としてたとえば、前記色素と同様な方法にて水性媒体中でフェロセン誘導体界面活性剤を用いてミセル化した分散液に色素膜を浸漬し、含有させたい色素膜に通電処理する方法、紫外線吸収剤を溶剤に溶解、または分散して、前記色素膜が形成された基板上にスピンコート、浸漬、スプレーなどの一般的な方法で塗布乾燥した後、不用な部分に付着した前記紫外線吸収剤を該紫外線吸収剤の可溶化溶媒、または分散溶媒で洗浄して除去する方法などが挙げられる。この場合、前者は、特に有機紫外線吸収剤であると透明電極上には成膜し難いが、ミセル電解法により作製したポーラスな色素層中には容易に保持される。また、後者は色素層中に紫外線吸収剤を保持させると、それらを可溶化溶媒、または分散溶媒で洗浄しても、容易には溶出せず、洗浄の条件を選べば、その他の不必要な部分に付着している紫外線吸収剤のみを洗い流せることが可能である。この際、用いる溶媒としては、紫外線吸収剤を容易に溶解、または分散可能で各種一般的な塗布に適応できるものであれば特に限定されるものではなく、たとえば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチレングレコール、メチレングレコール、プロピレングレコール、ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。
【0013】
本発明で用いる紫外線吸収剤としては、特に有機紫外線吸収剤の場合効果的であり、ベンゾトリアゾール系化合物、ヒドロキシベンゾフェノン系化合物、サリチレート系化合物のなかから選ばれる少なくとも1種類を含有することが好ましい。これら有機紫外線吸収剤の一般式を以下の(I)〜(III)に示す。
【0014】
(I)ベンゾトリアゾール系化合物
【化1】
Figure 0003685927
(R1、R2はそれぞれ同一または相異なっていても良く、例えば水素原子、または置換、無置換のアルキル基、アルケニル基、アリル基、アリール基などを表す。)
(II)ヒドロキシベンゾフェノン系化合物
【化2】
Figure 0003685927
(R1、R2は、同一または相異なっていても良く、例えばそれぞれ置換、無置換のアルキル基、アルケニル基、アリル基、アリール基などを表す。)
(III)サリチレート系化合物
【化3】
Figure 0003685927
(R1、R2はそれぞれ置換、無置換のアルキル基、アルケニル基、アリル基、アリール基などを表す。)
以下、前式(A)〜(C)の具体例を示す。
【0015】
【化4】
Figure 0003685927
【0016】
【化5】
Figure 0003685927
【0017】
【化6】
Figure 0003685927
【0018】
前記紫外線吸収剤の色素層中の含有量としては、0.1〜10%が好ましい。以上のようにして作製したカラーフィルター間に背面露光により前記遮光層を形成する。遮光層は黒色感光性樹脂組成物を光硬化させたものであり、該組成物は黒色顔料、バインダー樹脂、感光性樹脂組成物等を含む。黒色顔料としては、カーボン、アニリンブラック、シアニンブラック、また、前記R、G、B顔料の混合物等が用いられる。感光性樹脂組成物としては、(1)ポリマーと光架橋剤、(2)モノマー、またはオリゴマーとバインダー樹脂、光重合開始剤の組み合わせが挙げられる。(1)の光架橋剤としては、ジアゾ化合物、重クロム酸塩、クロム酸塩、ビスアジド化合物等があり、ポリマーとしては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メトキシメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、メチルメタクリレート、アクリル酸等の重合体等がある。また、(2)のモノマー、オリゴマーとしては、アクリル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、スチレン、酢酸ビニル等があり、光重合開始剤としては、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、アゾビスイソブチロニトリル、アントラキノン等がある。このような材料を用いて黒色樹脂組成物を調製し、基板上の色素層上全面に塗布し、ベーク乾燥後、基板の裏側(色素層のない側)から感光波長の光を照射して硬化させる。ここで、用いる光は一般の紫外線(300〜380nm)、エキシマレーザー(157〜351nm)等である。ここで、色素層は、色素、および前記紫外線吸収剤により、紫外線吸収性が付与されているため、色素層上の黒色塗膜は硬化せず、色素層以外の部分に形成された黒色塗膜が硬化して、照射量等の条件を調整することにより、光硬化した遮光層の厚さを色素層と同じ厚さにできる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示す。
【0020】
参考例1
ガラス基板上の透明導電膜を110μmピッチ、巾90μm、960本のストライプ状に通常のフォトリソ法で加工した。次に、以下のようにしてミセル電解液を調製した。すなわち、赤の場合は、ペリレンレッド10.0g、ITO粉末10.0g、フェロセン誘導体としてフェロセニルポリエチレングリコール(FPEG、同仁化学製)2.5g、支持塩としてLiBr10.4gを水1000mlに加えて超音波分散後、遠心分離(2000rpm10分)により、緑の場合は、フタロシアニングリーン10.0g、ITO粉末10.0g、FPEG3.0g、LiBr10.4gを水1000mlに加えて超音波分散後、遠心分離(2000rpm10分)により、さらに、青の場合は、フタロシアニンブルー10.0g、ITO粉末10.0g、FPEG3.5g、LiBr10.4gを水1000mlに加えて超音波分散後、遠心分離(2000rpm10分)によりそれぞれ調製した。このようにして調製した赤の電解液中に前記ガラス基板を浸漬したのち、3本おきの透明電極に0.5Vの定電位電解を12分間行ない、選択した電極上に赤の導電性のカラーフィルター層を形成した。続いて、純水で洗浄したのち120℃で乾燥させた。同様にして、緑の電解液で15分間、青の電解液で12分間、電解を行ない、赤、緑、青の導電性カラーフィルター層を形成した。次に、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール7.0g、FPEG1.0g、LiBr10.4gを水1000mlに加えて超音波分散後、1日間撹拌して、不溶解成分を遠心分離(2000rpm1時間)により除去して、ベンゾトリアゾールのミセル電解液を調製した。これに、上記作製したカラーフィルター層を浸漬して、0.5Vの定電位電解を5分間行ない、純水にて洗浄乾燥してカラーフィルター中に紫外線吸収剤を保持させた。この基板の全面に黒色光硬化型樹脂(富士ハントエレクトロニクステクノロジー製カラーモザイクCK−2000)約2μmをスピンコートにより塗布したのち、基板裏面側より超高圧水銀灯で全面露光(300mJ/cm)した。アルカリ水溶液(富士ハントエレクトロニクステクノロジー製カラーモザイクCDの10倍希釈)で現像処理を行い、透明電極パターン間にブラックマトリックスを形成した。次に180℃のポストベークにてブラックマトリックスを硬化させたのち、透明電極上の顔料を超音波洗浄にて除去した。続いて、熱硬化型のアクリル樹脂からなるオーバーコート層0.3μmを形成した。
以上のようにして作製したカラーフィルターのピークトップ付近(R:630nm、G:530nm、B:470nm)での分光透過率と光学濃度を測定して、表1に示した。
【0021】
参考例2
透明導電性フィルムFST−5340(住友ベークライト社製)の透明導電膜上に厚さ0.2μmの金属クロム膜を真空蒸着法で製膜した。続いて、通常のフォトリソ法で110μmピッチ、巾90μm、960本のストライプ状のレジストパターンを形成したのち、このレジストパターンでクロム及び透明導電膜をウェットエッチングで加工した。フォトレジストを剥離したのち、参考例1と同様にして透明電極上にRGB導電性カラーフィルターを形成した。次に、2−ヒドロキシメトキシベンゾフェノン5.0g、FPEG0.5g、LiBr10.4gを水1000mlに加えて超音波分散後、1日間撹拌して、不溶解成分を遠心分離(2000rpm1時間)により除去して、ミセル電解液を調製した。これに、上記作製したカラーフィルター層を浸漬して、0.5Vの定電位電解を5分間行ない、純水にて洗浄乾燥してカラーフィルター中に紫外線吸収剤を保持させた。以下、参考例1と同様にして、黒色光硬化型樹脂を用いて背面露光によりブラックマトリクスを形成して評価した。
【0022】
実施例1
参考例2と同様にして、透明導電性フィルム上にRGB導電性カラーフィルターを形成した。次に、フェニルサリチレート1.0gをトルエン/メチルエチルケトン(1/1vol)100mlに溶解し、上記作製したカラーフィルター層上に浸漬塗布乾燥後、トルエンにてシャワー洗浄し乾燥してカラーフィルター中に紫外線吸収剤を保持させた。以下、参考例1と同様にして、黒色光硬化型樹脂を用いて背面露光によりブラックマトリクスを形成して評価した。
【0023】
比較例1
参考例1において、紫外線吸収剤の2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールをカラーフィルター中に含有させなかった以外は、同様である。
【0024】
比較例2
参考例2において、紫外線吸収剤の2−ヒドロキシメトキシベンゾフェノンをカラーフィルター中に含有させなかった以外は、同様である。
【0025】
比較例3
参考例2において、紫外線吸収剤の2−ヒドロキシメトキシベンゾフェノンをカラーフィルター中に含有させず、黒色光硬化型樹脂を硬化させる際の露光量を100mJ/cmとした以外は、同様である。
【0026】
【表1】
Figure 0003685927
【0027】
参考例3
参考例2で作製したプラスチックカラーフィルター基板に日本合成ゴム社製液晶配向膜AL3046を0.1μm塗布したのち、ラビングにて配向処理を行い、240本のストライプ状電極を有する対向基板と貼り合わせてツイスト角240度、セルギャップ7μmのSTNモードの液晶セルを作製した。このセルに液晶駆動用の回路を接続したのち、色補償用の位相差板、偏光板ではさみ、カラー液晶表示装置を完成させたところ、良好なカラー表示を行うことができた。
【0028】
【効果】
請求項
精密な位置合わせを必要とせず、十分な光学濃度を持ったブラックマトリックスによる遮光層を有するカラーフィルターの製造方法が提供できた。
請求項
有機紫外線吸収剤は、ミセル電解カラーフィルター中への保持性が優れ、これらを含有したミセル電解カラーフィルターは、カラーフィルターとしての色特性を落とさずに、背面露光の際にはフォトマスクとして有効に作用した。

Claims (2)

  1. 赤、緑、青三原色の分光特性を有する色素をそれぞれ水性媒体中で電気化学的に酸化および/または還元可能な部位を有した界面活性剤を用いてミセル化した前記三原色の色素の分散液に、パターンニングされた透明導電薄膜を有する基板を浸漬し、通電処理することにより前記三原色の色素膜を透明電極上に形成後、前記色素膜の少なくとも1種類の色素膜中に有機紫外線吸収剤を含有させた後に、黒色感光性樹脂組成物を塗布し、次に基板背面から露光することにより各色素膜間に遮光層を形成することによりカラーフィルター製造する方法において、色素膜中に有機紫外線吸収剤を含有させる方法が、有機紫外線吸収剤の溶液または分散液を色素膜が形成された基板上に塗布乾燥した後、不要な部分に付着した前記有機紫外線吸収剤を、該有機紫外線吸収剤を可溶または分散可能な溶剤にて洗浄して、除去することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  2. 有機紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系化合物、ヒドロキシベンゾフェノン系化合物およびサリチレート系化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種類を含有する請求項1記載のカラーフィルターの製造方法
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