JPH076812B2 - 回転検出装置に用いる回転円盤の製造方法 - Google Patents

回転検出装置に用いる回転円盤の製造方法

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JPH076812B2
JPH076812B2 JP64000015A JP1589A JPH076812B2 JP H076812 B2 JPH076812 B2 JP H076812B2 JP 64000015 A JP64000015 A JP 64000015A JP 1589 A JP1589 A JP 1589A JP H076812 B2 JPH076812 B2 JP H076812B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は電動機などにより回転位置や速度を制御するた
めに回転体の位置や速度を検出する回転検出装置に用い
る回転円盤の製造方法に関する。
(従来の技術) 従来から用いられている回転検出装置としては、第5図
に示す光学式パルスエンコーダと呼ばれる方式が代表的
である。円周方向に光が透過する部分と遮断する部分が
同じ幅で交互に並んだ回転スリット31が記録され円盤30
と、この回転スリットの回転を光学的に読み取る検出器
40から構成され、円盤30が回転を検出したい回転体(被
回転検出体、図示していない。)に結合される。検出器
40は発光ダイオードなどの光源41と検出用固定スリット
42と光信号を電気信号に変換するフォトトランジスタ43
とからなる。円盤30が回転し、回転スリット31と検出用
固定スリット42の透過部が一致すれば光源41からの光の
フォトトランジスタ43に到達し、それぞれの透過部と遮
断部が一致すると光源41から光がフォトトランジスタ43
に到達しなくなる。このようにして円盤に記録された回
転スリットの動きが光源41からフォトトランジスタ43へ
到達する光の強弱となり、フォトトランジスタ43により
電気信号に変換される。
円盤が1スリット分に対応する分だけ回転する事に1回
大きさが変化するパルス状の電気信号が得られることか
らパルスエンコーダと呼ばれている。この基本的な構成
では正転でも逆でも同一な電気信号となってしまうた
め、回転方向を識別するためにスリット間隔の1/4だけ
ずらさせた検出用固定スリットを持つ2組の検出器を使
い、2相の電気信号が得られるようにした光学式2相パ
ルスエンコーダが多く使われている。またパルスエンコ
ーダはパルスの数から相対的な位置は検出できるが絶対
的な位置が検出できないため、1回転に1回だけパルス
を発生する零位置検出器を備えたものである。
このようなパルスエンコーダとして、磁性体の円盤にS
極とN極を交互に磁化することによって記録した磁気的
なスリットを用いた磁気式パルスエンコーダも使われて
いるが、光学式パルスエンコーダはスリットは細かくで
き、1回転のパルスが数が多く、すなわち分解能が高く
できる。
(発明が解決しようとする課題) 最近ロボットなどの駆動において、従来はサーボモータ
の回転をギヤ減速して駆動していたのに対し、ギアを取
り除きサーボモータで直接駆動(ダイレクトドライブ)
することが注目されている。ギアによるあそびや、剛性
の低下などが無くなり、高精度で速い動作が可能にな
る。このような直接駆動に用いるサーボモータは非常に
低速回転となり、このモータの回転制御には、ギア付き
にくらべてギアの減速化に相当する分、高い分解能を有
する回転検出装置が要求される。
光学式パルスエンコーダにおいてもスリットの間隔が数
十μm以下になると光の回折現象の影響が無視できなく
なり、回転スリットと検出用固定スリットの間隔を非常
に接近させなければならず、回転検出装置としての機械
的な組立が非常に難しくなる。直径10cmの円盤としてス
リット間隔を50μmとする約6,000スリットである。
一方、回転円盤を用いて非常に高い密度でデータを記録
する方法として、音楽の記録用のCD(コンパクトディス
ク)や映像の記録用のLD(レーザディスク)などに用い
られている光ディスク方式と呼ばれる方法がある。円盤
に記録されたピットをレーザ光で光学的読み取る方法で
ある。第6図にCD(コンパクトディスク)の原理を示
す。50はCD(コンパクトディスク)の一部であり、拡大
して示してある。透明なプラスチック51の円盤の一方の
面にピット52と呼ばれる幅約0.5μm、深さ約0.11μm
の凹部が刻まれ(第6図はピットのある面の反対側から
見た図なので突き出して見える部分)、その表面に反射
膜53が付けられている。さらにその外側には保護膜54が
付けられている。ピット52を読み取る光検出器10(光ピ
ックアップと呼ばれる)のレーザダイオード11から発射
された波長約0.78μmのレーザ光は、ビームスプリッタ
12を通り、コリメータレンズ13により平行光となり、さ
らに対物レンズ14を通して、ピット52のある面の反対側
からディスクに照射される。レーザ光は光検出器10内の
対物レンズ14によってピット位置で焦点を結ぶように調
整され、ピット位置でのレーザ光のビーム15の直径は約
1.4μmにしぼられている。このレーザ光は反射膜53に
より反射され、光検出器10内の対物レンズ14、コリメー
タレンズ13を通ち、ビームスプリッタ12で向きが変えら
れ、フォトダイオード13に導かれて電気信号に変換され
る。ピット52がないところにレーザ光が当った場合は、
レーザ光のほとんどが反射されて大きな電気信号が得ら
れる。ピット52部分にレーザ光が当った場合は、レーザ
光のビーム径に対してピットの幅が半分以下しかないた
め、ピット部から反射するレーザ光とピット外から反射
するレーザ光とが合成されて光検出器10に戻る。ピット
部分からの反射レーザ光とピット外からの反射レーザ光
とではピットの深さの2倍だけ光路差を生じる。ピット
52の深さはプラスチック内のレーザ光の波長の1/4に選
ばれているので、ピット部分からのの反射レーザ光とで
ピット外からの反射レーザ光とは180°位相が異なり、
それぞれが干渉して打消し合う。したがって光検出器10
に戻るレーザ光の光量は非常に減少し、得られる電気信
号も小さくなる。このようにしてピット52の有無が電気
信号の大小に変換されて読み取られる。ピットは円周上
につぎつぎと並び、さらに半径方向のピッチ(トラクピ
ッチ)1.6μmでらせん状に並べられ、円盤上に非常に
多数のピットが記録されている。これらの多数のピット
により、ピットの有無とその長短の組合せで音楽のデー
タが記録され、それを読み取ることによって音楽を再生
する。CD(コンパクトディスク)の規格ではピット長お
よびピットとピットの間の長さは最少0.9μmとなって
いる。したがって直径10cmの円盤の外周に最大約17万ピ
ットの記録できる可能性を有している。
この技術を利用すれば高分解能な回転検出装置を構成す
ることが可能だが、幅の狭いピットに対してレーザ光の
ビームが正確に当るように半径方向の追従(トラッキン
グ)させなければならず、対物レンズを半径方向に移動
させる機構などが必要で、構造が複雑になる欠点があ
る。また回転検出器は電動機などに取り付けて使用する
ため、振動の影響で追従(トラッキング)できなくなる
恐れがあり、信頼性を高くすることが難しい。
本発明は以上述べた点を考慮してなされ、光ディックス
の技術を利用して、高い分解能を持ち、なおかつ構造が
簡単で信頼性の高い回転検出装置に用いる回転円盤の製
造方法を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明は、一方の面にそれぞれ幅の異なる凹凸を放射状
に刻んだスリットが記憶された回転円盤と、このスリッ
トをレーザ光で読み取る光検出器から構成され、スリッ
トを形成する凹部または凸部のどちらか一方の狭い方の
幅が前記検出器のレーザ光のビーム径より狭く作られて
いる。
(作用) 本発明の回転検出装置の回転円盤では、凹凸が円周方向
にはわずかの幅しか持たないが半径方向には十分な長さ
のスリットを形成しているため、光検出器に半径方向の
追従(トラッキング)機能が必要なく、振動などによっ
て追従(トランッキング)できなくなり読み取りを失敗
する心配はまったくない。
また回転円盤が回転して、光検出器から出されるレーザ
光のビームがスリットの凹凸のどちらか幅の狭い部分の
位置に来たときは、レーザ光のビームがこの幅よりも大
きいため、凹部と凸部の両方からの反射光が生じてそれ
ぞれが干渉し、光検出器にはほとんどレーザ光が戻ら
ず、得られる電気信号も小さい。これに対してレーザ光
のビームがスリットの凹凸のどちらか幅の広い部分にき
たときは、レーザ光のほとんどがこの部分で反射されて
光検出器に戻り、得られる電気信号も大きい。従って回
転円盤が1スリット分回転すると1サイクルの電気信号
が得られる。スリットの間隔を小さくでき、たくさんの
スリットを記録することが可能で、非常に高い分解能の
回転検出器が得られる。
(実施例) 第1図は本発明の回転検出装置の第1の実施例の構成図
である。10は光検出器で、20は回転円盤であり、大きく
分けてこの二つの部分から成る。回転円盤20は説明のた
めにその一部を拡大して示した。光検出器10はCD(コン
パクトディスク)などの光ディスクの光検出器(光ピッ
クアップ)と同様な構成であり、11はレーザダイオー
ド、12はビームスプリッタ、13はコリメータレンズ、14
は対物レンズ、15はレーザ光のビーム、16はフォトダイ
オードである。回転円盤20は図示していない被回転検出
体の回転軸に結合され、被回転検出体の回転にともなっ
て回転する。21はプラスチック、22はスリット、23は反
射膜、24は保護膜である。スリット22は、回転円盤のプ
ラスチック21の一方の面に放射状の深さ0.11μm、幅0.
4μmの適当な長さの凹部(第1図はスリットのある面
の反射側から見た図なので突き出して見える部分)を間
隔1.5μm(残った凸部は1.1μmである。)で刻み、そ
の凹凸のある表面に反射膜23を付けることによって作ら
れた凹凸によるスリットである。
光検出器10のレーザダイオード11から発射された波長約
0.78μmのレーザ光は、ビームスプリッタ12を通り、コ
リメータレンズ13により平行光となり、さらに対物レン
ズ14を通して、スリット22のある面の反対側から回転円
盤20に照射される。レーザ光は対物レンズ14によってス
リット22の位置で焦点を結ぶように調整され、スリット
22の位置でのレーザ光のビーム15の直径は約1.4μmに
しぼられている。このレーザ光は反射膜23により反射さ
れ、光検出器10に戻り、対物レンズ14、コリメータレン
ズ13を通り、ビームスプリッタ12で向きが変えられ、フ
ォトダイオード16に導かれて電気信号に変換される。ス
リット22の凹部の中心にレーザ光のビーム15の中心が合
った場合は、レーザ光のビーム径が約1.4μmに対し
て、スリットの凹部の幅が0.4μmで。半分以下である
ため、凹部からの反射するレーザ光と凹部から反射する
レーザ光とが合成されて光検出器10に戻る。凹部からの
反射レーザ光と凹部からの反射レーザ光とでは凹部の深
さの2倍だけ光路差を生じる。凹部の深さ0.11μmはプ
ラスチック21内のレーザ光の波長の1/4に選ばれている
ので、凹部からの反射レーザ光とが合成されて光検出受
光10に戻る。凹部からの反射ブザー光と凸部からの反射
レーザ光とは180°位相が異なり、それぞれが干渉して
打消し合う。したがって光検出器10に戻るレーザ光の光
量は非常に減少し、フォトダイオード16から得られる電
気信号も小さくなる。スリット22の凹部と凹部の間、す
なわち凸部の中心にレーザ光のビーム15の中心が合った
場合は、スリットの凸部の幅が1.1μmで、レーザ光の
ビーム径1.4μmとほぼ等しいので、ほとんどのレーザ
光が凸部で反射されて光検出器10に戻り、フォトダイオ
ード16からは大きな電気信号が得られる。このようにし
て、スリット22を形成する凸凹を光検出器10により電気
信号の大小に変換して読み取ることができ、回転円盤20
の回転によりスリット22がスリットの間隔(1.5μm)
だけ回転するごとに1回の強弱信号が得られる。
レーザ光のビーム径を1.4μmとした場合の回転円盤20
のスリットの凹部と凸部の幅の比と光検出器10から得ら
れる電気信号の振幅(変調度)の関係を第2図に示し
た。従来の光学式パルスエンコーダのスリットと同じよ
うにスリットの凹部と凸部の幅が等しい場合(幅の比が
1の場合)は、得られる電気信号の振幅が非常に小さ
い。スリットの凹部の幅が0.4μm程度で、凸部の幅が
広いほど、言い換えればスリットの間隔が長いほど得ら
れる電気信号の振幅が大きいことがわかる。しかし、凸
部の幅を広くすると回転円盤の周に刻まめるスリットの
数が少なくなり、回転検出装置としての分解能が高くで
きなくなるため、分解能と得られる電気信号の振幅との
兼合いから凸部の幅を凹部の幅の2倍以上に選ぶと良
い。直径10cmの回転円盤に約21万スリットを刻むことが
できる。
以上述べたように本発明の実施例によれば、CD(コンパ
クトディスク)やLD(レーザディスク)などの光ディス
クの技術を利用した非常に高分解能な回転検出装置を得
ることがてきる。光ディスクにおけるピットと同様な凹
凸と反射膜によって形成されたスリットを用いることに
よって半径方向の追従(トラッキング)の必要がなくな
り、構造が簡単になり回転検出装置としての信頼性が大
幅に向上する。またスリットを形成する凹部と凸部の幅
を変え、凹凸の幅の狭い部分の幅をレーザ光のビーム径
より狭くすることによって、光検出器からは1スリット
に対応する分だけ回転円盤が回転するごとに振幅が1回
大きく変わる電気信号が得られ、スリットの間隔を1.5
μm程度まで小さくでき、従来の光学式パルスエンコー
ダに対して一桁以上高い分解能の回転検出装置が得られ
る。
第3図は本発明の第2の実施例の構成図である。10は光
検出器で、20は回転円盤である。光検出器10は第1図に
示した第1の実施例と同一である。回転円盤20も第1の
実施例と同一の構成であるが、スリット22の凹部の幅が
1.1μmであり、間隔が1.5μmで変わらないので凸部の
幅が0.4μmとなり、スリットの凹部と凸部の幅が0.4μ
mとなり、スリットの凹部と凸部の幅の関係が逆であ
る。光検出器10から照射されるレーザ光のビーム15の中
心がスリット22の凹部の中心に合った場合は、凹部の幅
がレーザ光のビームほぼ等しいので、ほとんどのレーザ
光が凹部で反射されて光検出器10に戻り、大きな電気信
号が得られる。スリット22の凹部と凹部の間、すなわ
ち、凸部の中心にレーザ光のビーム15の中心が合った場
合は、スリットの凸部の幅がレーザ光のビーム径の半分
以下であるため、凸部から反射するレーザ光と凹部から
反射するレーザ光とが干渉し、得られる電気信号が小さ
い。スリットの凹凸と得られる電気信号の関係も逆にな
るが、第1の実施例と同様に、スリット22を形成する凸
凹を光検出器10により電気信号の大小に変換して読み取
ることができる。
第4図は本発明の第3の実施例の構成図である。10は光
検出器で、20は回転円盤である。光検出器は第1、第2
の実施例と同一である。回転円盤20も第1、第2の実施
例と同一の構成であるが、その製造方法が異なりスリッ
ト22のがスリットのある面からいて凸部(第4図はピッ
トのある面は反対側から見た図なのでくぼんで見える部
分)となっているが、その凸部の幅は0.4μmであり、
間隔が1.5μmであるので凹部の幅が1.1μmとなり、ス
リットの凹部と凸部の幅の関係は第2の実施例と同じで
ある。したがって第2の実施例と同様に、光検出器10か
ら照射されるレーザ光のビーム15の中心がスリット22の
凸部と凸部の間の凹部の中心に合った場合は、凹部の幅
がレーザ光のビーム径とほぼ等しいので、ほとんどのレ
ーザ光が凹部で反射されて光検出器10に戻り、大きな電
気信号が得られ、スリット22の凸部の中心にレーザ光の
ビーム15の中心が合った場合は、スリットの凸部の幅が
レーザ光のビーム径の半分以下であるため、凸部から反
射するレーザ光と凹部から反射するレーザ光とが干渉
し、得られる電気信号は小さい。スリット22を形成する
凹凸を光検出器10により電気信号の大小に変換して読み
取ることができる。
図示しないが、第3の実施例のスリットの凸部の幅を1.
1μmとして、凸部と凸部の間の凹部の幅を0.4μmとし
ても同様にスリットの凹凸を電気信号に変換することが
できる。
なお、本発明の実施例として、回転円盤に透明なプラス
チックに凹凸を刻み、その面に反射膜を付けたCD(コン
パクトディスク)やLD(レーザディスク)と同じ構成の
例で説明したが、金属円盤に凹凸を刻んで直接反射させ
る構造としても可能である。また反射膜を付けずにレー
ザ光が回転円盤を透過するようにし、回転円盤に刻まれ
た凹凸(厚さの差)によって透過したレーザ光の位相が
変化して干渉することを利用して、透過レーザ光の強弱
を光検出器で読み取る構成であってもよい。
これらの本発明の回転検出器の回転円盤を製造するには
CD(コンパクトディスク)やLD(レーザディスク)を製
造するのとほとんど同様な方法が使える。CD(コンパク
トディスク)ではまずはじめに原盤を作る。表面を研磨
した硝子などの円盤にフォトレジスト材を一様な厚さで
塗布し、この円盤を回転させながら、0.5μm程度にレ
ンズで集光したレーザ光ビームを、記録するピットパタ
ンに応じ、断続的に照射する。それと同時に、レーザ光
ビームを、円盤に1回転に対してピットの半径方向のピ
ッチ(トラックピッチ)1.6μmの割合で、半径方向に
移動させる。円盤のフォトレジスト材にはピットパタン
が露光跡として刻まれる。これを現像すると、ピットに
対応する部分のフォトレジスト材が除去されて、ピット
が凹部となって現れ、原盤が完成する。
この原盤にニッケルなどの金属をメッキしたのち、原盤
を除去して、原盤の型(スタンパ)を作る。この型(ス
タンパ)を用いて、プラスチックを射出形成などにより
成形し、原盤と同じ凹凸を持つ複製を作る。この凹凸の
ある面に、アルミニュウムなどを蒸着し、反対膜を付け
る。さらにプラスチックの保護膜を付けてCD(コンパク
トディスク)ができあがる。
本発明の回転円盤の原盤を作るには、表面を研磨した硝
子などの円盤にフォトレジスタ材を一様な厚さで塗布し
た円盤に対するレーザ光ビームの断続的な照射を一定周
波数とし、円盤をこの断続周波数を分周した回転数を制
御し、レーザ光ビームの断続周波数と円盤の回転数の同
期をとる。レーザ光のビーム径は0.4μm程度とし、レ
ーザ光ビームの半径方向の移動は非常に小さく(0.1μ
m程度)とする。したがって、円盤にはレーザ光ビーム
が円盤の周には断続周波数と回転数の比できまる一定の
数だけ一定間隔で照射され、円盤が一回転するとほとん
ど同じ位置で半径方向に僅か(0.1μm程度)でけずれ
た位置に照射される。この半径方向のずれはレーザ光ビ
ーム径(0.4μm程度)に対して小さいので半径方向に
つながった形となり、この繰り返しにより円盤の中心の
に対して放射状のスリットが露光跡として刻まれる。レ
ーザ光ビームの断続の時間を制御することによってスリ
ットの幅が制御できる。これを現像することによって凹
凸により形成されたスリットを有する原盤が完成する。
フォトレジスト材の特性(ネガ、ポジ)を変えれば凹凸
の関係を逆にすることができる。
原盤をもとにCD(コンパクトディスク)と同様に複製し
て、回転検出装置の回転円盤を大量に安価に製造するこ
とができる。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、CD(コンパクトディ
スク)やLD(レーザディスク)などの光ディスクの技術
を利用した非常に高分解能で信頼性の高い回転検出装置
を得ることができる。光ディスクにおいて必要であった
半径方向の追従(トラッキング)の必要がなくなり、構
造が簡単になり回転検出装置としての信頼性が大幅に向
上する。またスリットを形成する凹部と凸部の幅とレー
ザ光のビーム径との関係を適切に選んだことにより、回
転円盤がスリットの間隔に対応する分だけ回転するごと
に振幅が1回大きく変わる電気信号が得られるととも
に、スリットの間隔を1.5μm程度まで小さくでき、従
来の光学式パルスエンコーダに対して一桁以上高い分解
能が得られる。また、本発明の基本的な構成要素はほと
んど光ディスク用を適用でき、回転円盤も光ディスクと
同様に量産が可能であり、高分解能で信頼性が高く、か
つ安価な回転検出装置が実現できる。
なお、従来の光学式パルスエンコーダと同様に、複数の
光検出器を備えて、2相パルスや、1回転に1回のパル
スを発生できるようにすることは容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す構成図、第2図は本発明
を説明するための図、第3図、第4図は本発明の他の実
施例を示す構成図、第5図は従来の光学式回転検出装置
(光学式パルスエンコーダ)の構成図、第6図は本発明
に最も近い技術のCD(コンパクトディスク)の構成図で
ある。 10:光検出器、11:レーザダイオード 12:ビームスプリッタ 13:コリメータレンズ 14:対物レンズ、15:レーザ光ビーム 16:フォトダイオード、20:回転円盤 21:プラスチック、22:スリット 23:反射膜、24:保護膜 30:円盤、31:スリット 40:検出器、41:光源 42:検出用スリット 43:フォトトランジスタ 50:CD(コンパクトディスク) 51:プラスチック、52:ピット 53:反射膜、54:保護膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面を研磨した硝子などの円盤にフォトレ
    ジスト材を一様な厚さで塗布した円盤を回転させなが
    ら、レーザ光のビームを断続的に照射し、その断続周波
    数一定周波数とし、前記円盤を前記断続周波数を分周し
    た回転数に制御してレーザ光のビームの断続周波数と円
    盤の回転数の周期をとり、これと同時にレーザ光のビー
    ムを半径方向にゆっくりと移動させ、前記円盤が1回転
    する間に移動する距離を前記レーザ光のビーム径に対し
    て小さくすることによって、前記レーザ光のビームが前
    記円盤に断続周波数と回転数の比できまる一定の回数だ
    け一定間隔で照射され、前記円盤が一回転するとほとん
    ど同じ位置で半径方向に僅かだけずれた位置に照射され
    て半径方向につながった形となり、この繰り返しによっ
    て前記円盤の中心に対して放射線状のスリットを露光跡
    として刻み、これを現像し凹凸により形成されたスリッ
    トを有する原盤を作成し、前記原盤を基にして複製を作
    ることによって円盤の一方の面に凹凸状に刻まれ且つ円
    盤の中心に対して放射状に並んだスリットを形成した回
    転検出装置に用いる回転円盤の製造方法。
JP64000015A 1989-01-04 1989-01-04 回転検出装置に用いる回転円盤の製造方法 Expired - Lifetime JPH076812B2 (ja)

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JPS59160716A (ja) * 1983-03-02 1984-09-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd レ−ザ式ロ−タリ−エンコ−ダ

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