JPH0767791A - 加熱容器 - Google Patents

加熱容器

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JPH0767791A
JPH0767791A JP22242393A JP22242393A JPH0767791A JP H0767791 A JPH0767791 A JP H0767791A JP 22242393 A JP22242393 A JP 22242393A JP 22242393 A JP22242393 A JP 22242393A JP H0767791 A JPH0767791 A JP H0767791A
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Yoshio Kaneko
精夫 金子
Toshihisa Takahashi
寿久 高橋
Katsuhiro Yamazaki
勝弘 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 面積の広い有底容器内の液体を効率良く均一
に加熱する。 【構成】 容器1の底面2に面状ヒータ3を装着した加
熱容器において、面状ヒータ3の面積の1/3に分割さ
れた大きさの押さえ板6を適宜間隔を保って並べ、夫々
の押さえ板6の中央部1ヶ所と外周部4ヶ所に容器1の
底面2との締結部として各々ボルト7、8、ナット1
0、11を設け、かつ外周部4ヶ所の締結部であるボル
ト8とナット11の間にスプリング12を介在させ、面
状ヒータ3の押しつけ力を均一に保つようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品加工機械等で大量
の油を均一加熱する加熱容器の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来食品加工機械等において油槽内の大
量の油を加熱する手段としては例えば特開平4−122
223号公報に示すごとくガスを燃焼させて加熱する方
法、あるいは特開平3−264014号公報に示すごと
くシーズヒータを直接油槽内に投げ込み加熱する手段が
用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ガスを燃焼さ
せての加熱では排気ガスを室外排気するため大がかりな
排気設備が必要となる。また、ガスを燃焼させるために
は大量の空気が消費されるため、これを外部から導入す
る必要がある。よって設備が大型化する問題がある。さ
らにガスによる燃焼加熱方式のものは排気ガスを屋外に
放出する際、排気ガスと一緒に大量の熱も放出されるた
め熱効率が低い等の問題もある。
【0004】また、油槽内にシーズヒータを直接投げ込
む方式のものは、ガス燃焼方式に比べ熱効率は、高効率
が得られるが、油がヒータの高温面に直接接触するた
め、油の酸化が早くなる欠点がある。従って油の交換を
頻繁に行う必要があり、廃油の処理等地球環境上の問題
であるとともにコストアップとなる等の問題がある。
【0005】そこで、加熱には電気を用いることにより
給排気設備は不要にし、設備の簡略化を図りかつヒータ
は容器の外側へ装着することにより、油をヒータに直接
接触させない構造とすることにより、油の酸化を遅くす
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであり、上部を解放した底面積
の広い容器の底面に、この部分を全面均一加熱を行う面
状ヒータを装着した加熱容器において、面状ヒータを容
器の底面に押しつける押さえ板は、面状ヒータの面積の
数分の1(例えば1/3〜1/5)に分割されたものを
適宜間隔を保って面状ヒータの全面積を覆う様に並べ、
それぞれの押さえ板の中央部1ヶ所と外周部複数ヶ所
に、容器底面との締結部を設け、これら外周部複数ヶ所
又は中央部1ヶ所と外周部複数ヶ所の締結部にはヒータ
の押しつけ力を均一に保つため、スプリング等の反力発
生部材を介在させ、常に容器の底面にヒータを押し当て
てヒータからの熱を容器に伝熱し易くし、且つ押さえ板
が熱膨張で伸びた場合は、スプリングの押さえ力に打ち
勝って押さえ板が自由に伸びることにより押さえ板や容
器が歪によって変形する事を防止するものである。
【0007】また、押さえ板の長辺側の両端面を折り曲
げ、折り曲げ部を下に向けて、ヒータと押さえ板間に断
熱材を介在させ、中央部1ヶ所と外周部複数ヶ所の締結
部を設け外周部複数ヶ所の締結部にはヒータの押しつけ
力を均一に保つため、スプリング等の反力発生部材を介
在させた構造としたものである。
【0008】
【作用】上記のように構成することにより、分割された
それぞれの押さえ板は温度のばらつきが小さく熱膨張に
よる変形も少なく、反力発生部材を介在させた締結部は
押さえ板にて面状ヒータの全面を容器の底面に均一に押
しつけて伝熱を良くし、かつ押さえ板が熱膨張で伸びた
場合は固定することなく自由に伸びさせることにより歪
による変形を少なくし、伝熱が低下することなく、容器
内の液体を効率良く加熱する。
【0009】長辺の両端を折り曲げた押さえ板は薄い板
で形成しても丈夫であり、かつ断熱材が面状ヒータから
押さえ板への伝熱を少なくすることとあいまって、熱変
形を防止する。
【0010】したがって、ガスによる燃焼加熱時のよう
な給排気ダクトは不要であり、油も高温のヒータに直接
接触しないため、酸化の進行が遅くなるものである。
【0011】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面によって説明す
る。図1は本発明の一実施例を示す断面図であり、図2
はその要部拡大断面図であり、図3は同じく平面図であ
り、図4は本発明の他の実施例を示す断面図であり、図
5はその平面図である。
【0012】図において、1は金属製の有底形状の容器
であり上方が開放になっており、2はこの容器1の底面
であり広面積でかつ平面である。3は容器1の底面2の
全面に圧着して装着された面状ヒータであり、この面状
ヒータ3の上面および下面には上面絶縁材4および下面
絶縁材5を装着している。(図2参照)6は面状ヒータ
3の下側に装着した複数枚の押さえ板であり、この押さ
え板6は中心部に1ヶ所、外周部の4隅にそれぞれ貫通
穴を有している。前記の有底容器1の底面2にはそれぞ
れの押さえ板6の貫通穴に対応する位置に、各々ボルト
7および8が溶着されている。これらボルト7および8
の径は押さえ板6の貫通穴径より小径であり、回りには
ギャップ9を有している。
【0013】押さえ板6は中央部および4隅の穴を前記
ボルト7および8に嵌合して装着している。押さえ板6
の中央部の穴に対応するボルト7にはナット10が取り
付けられ押さえ板6は固定(固着)されている。また、
押さえ板の外周の4隅の固定方法は中央部と異なり、押
さえ板6の4隅の穴に対応するボルト8に取り付けられ
るナット11と押さえ板6の間に例えばスプリングから
なる反力発生部材(以下スプリングと記す)を介して固
定されている。すなわち、ボルト7、8及びナット1
0、11で構成される締結部によりそれぞれの押さえ板
6は中央部では容器1の底面に固定されているが、外周
の4隅は摺動自在の構造である。13は前記面状ヒータ
3に供給される電源であり、14は容器1内の液体の温
度を検知する温度センサーである。
【0014】図4、図5の構成は基本的には図1、図3
と同様であり異なる点は次の2点である。第1点はヒー
タ3下側の下面絶縁材5と押さえ板16の間に断熱材1
5が装着されていること。第2点は押さえ板16の肉厚
を薄くして長辺側の端面を折り曲げて強度のアップを計
ったことである。
【0015】次に上記構成からなる本実施例の作用につ
いて説明する。
【0016】容器1内に適量の液体(例えば食用油)を
投入し、次に面状ヒータ3に電源13から通電すると、
面状ヒータ3の温度が上昇し、これが取り付けられてい
る容器1の底面2の温度も上昇して容器1内の液体の温
度が上昇する。面状ヒータ3への通電が継続して液体の
温度が所定の温度に達すると、これを温度センサー14
が検出しその信号を制御回路(図示せず)へ送り、ここ
で面状ヒータ3への通電を停止する。以上の動作により
容器1内液体温度を所定の温度に保持する。
【0017】面状ヒータ3の温度が上昇すると面状ヒー
タ3を底面2に押しつけている押さえ板6の温度も上昇
する。しかし、押さえ板6は面状ヒータ3の全面積の1
/3〜1/5に分割されているためそれぞれの押さえ板
6の間では、温度のばらつきは生じるが1枚の押さえ板
6で見ると長手方向の両端は発熱部からの距離が遠いた
め低温で発熱部に近い中央部が高温になる傾向となる。
【0018】従って押さえ板6は中心部で固定され、外
周の4隅は摺動出来る構造であるため長手方向に伸び
る。面状ヒータ3に通電されて、この部分の温度が上昇
するとその熱は容器1の底面2および押さえ板6に伝わ
る。押さえ板6が完全に固定されていると、高温となっ
た部分が熱膨張で伸びるためこの部分にたわみを生じ、
押さえ板6の上に乗っている面状ヒータ3は容器1の底
面2から離れ面状ヒータ3からの伝熱効率が低下すると
共にさらに押さえ板6のみが加熱される結果となり悪循
環を繰り返す。
【0019】本発明の構成は、前記通り押さえ板6の中
央部は固定されているが外周4隅はスプリング12を用
いて適宜の力で押さえ板6を押し上げてあるため摺動可
能であり、温度上昇があった場合は長手方向に伸びたわ
むことはない。
【0020】押さえ板6はセットされた状態でも温度上
昇があって伸びた時も同じ力で面状ヒータ3を容器1の
底面2に押しつけているので面状ヒータ3から容器1へ
の伝熱効率は変わらず安定した加熱効率が得られるもの
である。
【0021】図4に示す他の実施例では、面状ヒータ3
の下側すなわち面状ヒータ3と押さえ板16の間に断熱
材15を装着して押さえ板16の加熱を防止したもので
ある。
【0022】
【発明の効果】以上述べた通り本発明の構成とすること
により、床面積の広い容器に全面にヒータを装着し全面
均一加熱を行う加熱容器において、ヒータの押さえ板を
面状ヒータの全面積の1/3〜1/5の短冊状にした物
をわずかな間隔をもって連続的に並べたので、それぞれ
の押さえ板における温度のばらつきを小さくし熱膨張に
よる伸びの方向を均一化し異常な変形を防止する効果が
ある。
【0023】押さえ板中央部は固着固定し、押さえ板の
長手方向の4隅はスプリングを介して摺動可能な構造と
してヒータの押しつけ力を均一に保つので、常に容器の
底面にヒータを押し当ててヒータからの熱を容器に伝熱
し易くし、且つ押さえ板が熱膨張で伸びた場合は、スプ
リングの押さえ力に打ち勝って押さえ板が自由に伸びる
ことにより、押さえ板や容器が歪によって変形する事を
防止し、安定した伝熱効果が得られる。
【0024】電気による加熱であるため、ガスを燃焼さ
せての加熱の様な大がかりな排気設備が不要である。ま
た、ガスによる燃焼加熱方式のものに比べ高い熱効率が
得られる。また、油槽内にシーズヒータを直接投げ込む
方式に比べ、油が局部的に高温にさらされることがな
く、均一に加熱されるので、油の酸化が進まない等の利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す加熱容器の断面図であ
る。
【図2】同要部拡大断面図である。
【図3】同平面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す加熱容器の断面図で
ある。
【図5】同平面図である。
【符号の説明】
1 容器 2 底面 3 面状ヒータ 6、16 押さえ板 7、8 ボルト(締結部) 10、11 ナット(締結部) 12 スプリング(反力発生部材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部を解放した底面積の広い容器(1)
    の底面(2)に、この底面(2)を全面均一加熱を行う
    面状ヒータ(3)を装着した加熱容器において、面状ヒ
    ータ(3)を容器(1)の底面(2)に押しつける押さ
    え板(6)、(16)は、面状ヒータ(3)の面積の数
    分の1に分割されたものを適宜間隔を保って面状ヒータ
    (3)の全面積を覆う様に並べ、それぞれの押さえ板
    (6)、(16)の中央部1ヶ所と外周部複数ヶ所に、
    前記容器(1)の底面(2)との締結部(7)、(8)、
    (10)、(11)を設け、これら締結部(7)、(8)、(1
    0)、(11)には面状ヒータ(3)の押しつけ力を均
    一に保つため、スプリング等の反力発生部材(12)を
    介在させた構造としたことを特徴とする加熱容器。
  2. 【請求項2】 前記押さえ板(6)、(16)の中央部1
    ヶ所と外周部複数ヶ所に前記容器(1)の底面(2)と
    の締結部(7)、(8)、(10)、(11)を設け、その内
    外周部複数ヶ所の締結部(8)、(11)には面状ヒー
    タ(3)の押しつけ力を均一に保つため、スプリング等
    の反力発生部材(12)を介在させた構造とした請求項
    1記載の加熱容器。
  3. 【請求項3】 前記押さえ板(6)、(16)と面状ヒー
    タ(3)の間に断熱材(15)を介在させた構造とした
    請求項1又は請求項2記載の加熱容器。
  4. 【請求項4】 前記押さえ板(16)の長辺側の両端面
    を折り曲げ、折り曲げ部を下に向けて取付け、面状ヒー
    タ(3)と押さえ板(16)の間に断熱材(15)を介
    在させた構造とした請求項1、2又は3記載の加熱容
    器。
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