JPH0767119A - ディジタルコンバーゼンス装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】有効画面外の調整点近傍を有効画面内に表示さ
せることによりコンバーゼンス調整を容易にする。 【構成】データ変換部13はキー入力に基づいて調整点の
位置を示す位置データを検出部21に与える。検出部21は
位置データから調整点が有効画面内の交点であるか否か
を検出する。調整点が有効画面外に位置することを検出
すると、検出部21は、調整点近傍を有効画面内に表示す
るための表示データをパターン発生回路22に与える。パ
ターン発生回路22はこの表示データを表示用の信号に変
換してビデオ回路30に与えて、ＣＲＴ20の表示画面上の
有効画面内に小画面表示させる。これにより、調整者は
有効画面外の調整点の位置を把握することができ、コン
バーゼンス調整が容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】［発明の目的］

【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管を用いた直視
型ディスプレイ装置及び投写型ディスプレイ装置等に好
適のディジタルコンバーゼンス装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、カラーディスプレイ装置において
は、電子ビームの収れん面と蛍光面との曲率の相違から
コンバーゼンスのずれが発生する。コンバーゼンス装置
は、コンバーゼンスヨークに補正電流を流すことで、表
示画面の赤ラスタ、緑ラスタ及び青ラスターの位置を収
束させて画面の色ずれを補正している。

【０００３】ところで、近年、高品位テレビジョン受像
機及び大画面プロジェクタ等の普及に伴って、カラーＣ
ＲＴディスプレイ装置の画面の品位向上の要求が強い。
このため、コンバーゼンス調整精度の向上が求められて
おり、アナログ方式よりも高コストではあるが、調整が
容易で補正精度が高いディジタルコンバーゼンス装置を
採用するＣＲＴディスプレイ装置が増加している。

【０００４】図３はこのような従来のディジタルコンバ
ーゼンス装置が組込まれたディスプレイ装置を示すブロ
ック図であり、図４はコンバーゼンス調整を説明するた
めの説明図である。

【０００５】図３の装置は、画面上にコンバーゼンス調
整用のパターンを映出させ、映出したパターン上の各部
分毎に色ずれがなくなるようにコンバーゼンス補正を行
い、各部分毎の補正データをメモリに記憶させ、画面走
査に同期して読み出すことにより、コンバーゼンス補正
を行っている。図４はディスプレイ装置本体１の表示画
面上に映出された調整パターン２を示している。なお、
調整パターン２としては、一般的にクロスハッチパター
ンといわれる格子状のパターンが使用されることが多
い。

【０００６】図３において、映像信号から分離された水
平及び垂直同期信号はディジタルコンバーゼンス装置10
のＰＬＬ回路11に入力される。ＰＬＬ回路11は、水平及
び垂直同期信号に基づいて装置各部のタイミング信号を
作成して、制御部12、データ変換部13及びメモリ15を制
御する。これにより、ディジタルコンバーゼンス装置10
の動作を映像信号に同期させている。コンバーゼンス調
整時には、調整者はディスプレイ本体１又は調整器具５
に配設されたスイッチ６（図４）を操作することで、調
整パターンの映出を指示する。データ変換部13は調整者
の調整器具５上のキー操作に基づく情報が入力され、こ
の情報をコード化して制御部12、パターン発生回路14及
びメモリ15に出力する。

【０００７】パターン発生回路14は、制御部12に制御さ
れ、データ変換部13からのデータによってコンバーゼン
スの調整が指示されると、クロスハッチ・パターン等の
調整パターンを表示するためのパターン表示信号を作成
してビデオ回路30に出力する。ビデオ回路部30は、映像
信号とパターン表示信号とが与えられており、制御部12
に制御されて、パターン表示信号を選択してＣＲＴ20に
与える。こうして、ＣＲＴ20の表示画面上には、図４に
示す調整パターン２が映出される。

【０００８】調整者は画面上の調整パターン２を見なが
ら、調整器具５のキー６を操作して調整を行う。一般的
には、調整パターン２の全ての縦線及び横線の交点３が
コンバーゼンス補正が可能な調整点４になっており、調
整者は、調整器具５により、任意の一箇所又は複数の調
整点４を選択する。そして、調整者は調整器具５によっ
て、調整点４の色ずれが少なくなるように調整する。

【０００９】この調整操作の情報はデータ変換部13によ
ってデータに変換され、補正データとしてメモリ15に与
えられる。メモリ15は、画面上の選択された全調整点に
おける補正データを記憶すると共に、制御部12からのタ
イミング信号に基づいて、補正データを出力する。メモ
リ15から読出された補正データは、ディジタル・アナロ
グコンバータ（以下、ＤＡＣという）16によってアナロ
グ電圧に変換されてローパスフィルタ（以下、ＬＰＦと
いう）17に与えられる。ＬＰＦ17によって、選択された
調整点相互間の補正データ電圧が補間されて滑らかな補
正電圧波形となる。これにより、画面上の各部において
均一なコンバーゼンス補正が可能となる。補正電圧は増
輻器18によって増幅された後、コンバーゼンスヨーク19
に供給される。ＣＲＴ20の電子ビームは、図示しない偏
向ヨーク及びコンバーゼンスヨーク19に基づいて偏向さ
れており、各調整点に対応する補正電圧に基づいて、画
面各部の色ずれが調整される。

【００１０】調整者は、各調整点毎に色ずれが最も小さ
くなるように調整器具５を用いて調整する。調整操作に
よってメモリ15の補正データは逐次更新され、メモリ15
には各調整点毎に調整終了時の補正データが格納され
る。なお、データ変換部13からは調整点の位置を示すデ
ータもパターン発生回路14に供給され、パターン発生回
路14は調整点を示す表示を調整パターン２上に表示させ
ている。この場合には、調整者が選択した調整点４を他
の交点３よりも目立たせるために、輝度を高くする方法
等が採用される。

【００１１】通常の映像表示時においては、制御部12に
よって、ビデオ回路30は映像信号を選択する。ビデオ回
路30は映像信号に対して所定の信号処理を施してＣＲＴ
20に与える。一方、制御部12は画像の水平及び垂直同期
に基づくタイミングで、各調整点の補正データを読出
す。補正データはＤＡＣ16においてアナログ信号に変換
され、ＬＰＦ17によって補間されて、増幅回路18を介し
てコンバーゼンスヨーク19に供給される。コンバーゼン
スヨーク19は、補正電圧に応じてビーム電流を偏向さ
せ、表示画面上には映像信号に基づく画像が色ずれなく
映出される。このように、通常の映像表示時において
も、調整時と同様のコンバーゼンス特性で表示が行われ
る。

【００１２】ところで、ＣＲＴディスプレイ装置におい
ては、装置のばらつきによって表示画面位置がずれるこ
とを防止するため等の配慮から、通常、ビーム電流をＣ
ＲＴの表示領域を越えて偏向するオーバー・スキャン方
式を採用している。図５はオーバー・スキャン方式を採
用した場合の調整パターンの表示を説明するための説明
図である。調整パターン２はスキャン範囲全体（表示画
面全域）に表示されている。調整者はＣＲＴの表示画面
内の外部から視認可能な画面（以下、有効画面という）
（図５破線部）しか見ることはできなが、有効画面端部
のコンバーゼンスを調整する場合には、調整点が有効画
面外の交点に設定されることがある。この場合には、調
整者は調整点を示す表示を見ることはできない。このた
め、調整点を有効画面外の交点から有効画面外の他の交
点に移動させようとした場合には、調整者は調整点の正
確な位置を把握することが困難である。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】このように、上述した
従来のディジタルコンバーゼンス装置においては、有効
画面端部のコンバーゼンスを調整する場合には、調整点
の位置を正確に把握することが困難になることがあると
いう問題点があった。

【００１４】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、有効画面外の調整点近傍を有効画面内に表
示することにより、コンバーゼンス調整を容易にするこ
とができるディジタルコンバーゼンス装置を提供するこ
とを目的とする。

【００１５】［発明の構成］

【課題を解決するための手段】本発明に係るディジタル
コンバーゼンス装置は、コンバーゼンス調整用のパター
ンをディスプレイ装置の表示画面上に表示する第１の表
示手段と、前記パターン上に設定された調整点における
コンバーゼンスの補正データを格納し画面走査に基づい
て出力することにより前記ディスプレイ装置のコンバー
ゼンスを調整する調整手段と、前記調整点の前記表示画
面上の位置を検出する検出手段と、この検出手段の検出
結果によって前記調整点の位置が前記表示画面の有効画
面の外に位置する場合には前記調整点近傍を前記有効画
面内に表示させる第２の表示手段とを具備したものであ
る。

【００１６】

【作用】本発明において、ディスプレイ装置のコンバー
ゼンスを調整する場合には、第１の表示手段はコンバー
ゼンス調整用のパターンを表示画面上に表示する。調整
者が表示画面上の有効画面外の調整点を設定すると、検
出手段は設定された調整点が視覚不能な有効画面外に位
置することを検出する。この検出結果によって、第２の
表示手段は調整点近傍を視覚可能な有効画面内に表示さ
せる。

【００１７】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図１は本発明に係るディジタルコンバーゼ
ンス装置が組込まれたテレビジョン受像機の一実施例を
示すブロック図である。図１において図３と同一の構成
要素には同一符号を付してある。

【００１８】映像信号はビデオ回路30に供給される。ま
た、映像信号から分離された水平及び垂直同期信号はＰ
ＬＬ回路11に供給される。ＰＬＬ回路11は水平及び垂直
同期信号から各種タイミング信号を作成して制御部12、
データ変換部13及びメモリ15に出力する。データ変換部
13は、調整者の調整器具のキー操作に基づく情報が与え
られ、制御部12に制御されて、この情報をデータに変換
して制御部12、パターン発生回路22、メモリ15及び検出
部21に出力する。例えば、データ変換部13は、キー操作
に基づいて、コンバーゼンス調整の指示を示すデータ、
補正データ、調整点の位置を示す位置データ等を出力す
る。パターン発生回路22はデータ変換部13からのデータ
によってコンバーゼンス調整が指示されると、制御部12
に制御されて、所定の調整パターンを表示するためのパ
ターン表示信号を作成してビデオ回路30に出力する。ま
た、この場合には、パターン発生回路22は調整点の位置
を示す位置データに基づいて、調整点を示す表示を行う
ため信号も作成するようになっている。

【００１９】データ変換部13は調整操作に基づく情報を
補正データに変換して位置データと共にメモリ15に与え
る。メモリ15は画面上の各調整点に対応した領域にその
補正データを記憶すると共に、制御部12からのタイミン
グ信号に基づいて、記憶した補正データをＤＡＣ16に出
力する。ＤＡＣ16は入力されたデータをアナログ信号に
変換して補正データ電圧をＬＰＦ17に与え、ＬＰＦ17は
調整点相互間の電圧値を補間した補正電圧を増幅回路18
に与える。増幅回路18は補正電圧を増幅してコンバーゼ
ンスヨーク19に出力するようになっている。コンバーゼ
ンスヨーク19は補正電圧に基づいてＣＲＴ20のビーム電
流を偏向することにより、色ずれを防止するようになっ
ている。

【００２０】本実施例においては、データ変換部13によ
って変換された位置データは検出部21にも供給されるよ
うになっている。検出部21は入力された位置データから
調整点が有効画面内の交点であるか否かを検出する。調
整点が有効画面外の交点である場合には、検出部21は調
整点近傍を表示するための表示データを作成してパター
ン発生回路22に出力する。パターン発生回路22は検出部
21からの表示データに基づく表示を有効画面内の所定位
置に小画面表示するための表示信号を作成する。なお、
検出部21からの表示データは調整パターンを拡大して表
示するためのものであってもよい。

【００２１】次に、このように構成された実施例の動作
について図２の説明図を参照して説明する。図２は有効
画面外の交点が調整点として選択された場合の画面表示
を示している。

【００２２】調整者が例えば調整器具５に配設されたキ
ー６を操作することによってコンバーゼンス調整を指示
すると、データ変換部13はこのキー操作に基づく情報を
データに変換して制御部12及びパターン発生回路22に与
える。パターン発生回路22は、制御部22に制御されて、
クロスパターンを表示させるためのパターン表示信号を
作成してビデオ回路30に与える。この場合には、ビデオ
回路30はパターン発生回路22の出力を選択して信号処理
しＣＲＴ20に与える。ＣＲＴ20の表示画面上にはクロス
パターンが表示される。

【００２３】調整者が調整器具５によって有効画面内の
調整点を指示すると、データ変換部13からの位置データ
によって、パターン発生回路22はこの調整点を示す表示
を行うための信号をビデオ回路30に与える。これによ
り、表示画面上のクロスパターンの交点のうち調整者が
選択した所定の調整点には選択したことを示す表示が行
われる。

【００２４】調整者のキー操作に基づく補正データはメ
モリ15に格納され、ＤＡＣ16、ＬＰＦ17及び増幅回路18
を介して補正電圧としてコンバーゼンスヨーク19に供給
される。これにより、調整点の色ずれが調整される。メ
モリ15の補正データは調整者のキー操作に応じて逐次更
新され、メモリ15には調整終了時の補正データが保持さ
れる。

【００２５】ここで、調整者が有効画面の端部のコンバ
ーゼンスを調整するために、有効画面外の調整点７を指
示するものとする。検出部21は調整点の位置を示す位置
データによって調整点が有効画面内の交点であるか否か
を検出しており、有効画面外の調整点が選択されること
によって、検出部21はこの調整点近傍の調整パターンを
表示するための表示データをパターン発生回路22に出力
する。そうすると、パターン発生回路22は、入力された
表示データに基づく表示を有効画面内に表示するための
表示信号を作成する。この表示信号はビデオ回路30を介
してＣＲＴ20に与えられて、画面上には調整点に最も近
い有効画面内の画面位置にドットパターン８が表示され
る。また、図２に示すように、調整点近傍を他の部分よ
りも拡大して表示することもできる。この場合には、画
面上に調整点近傍の調整パターンが小画面９に表示され
る。こうして、調整者が調整器具５により有効画面外の
交点を調整点７として選択した時自動的に、又は調整者
のスイッチ操作によって、ドットパターン８と小画面９
とが有効画面内に小画面表示される。ドット８は調整点
７に最も近い所に表示される。小画面９には調整点７と
ドットパターン８との位置関係が表示されている。

【００２６】このように、本実施例においては、検出部
21は調整点が有効画面外の点であることを検出すると、
調整点近傍の調整パターン、調整点を示す表示及びドッ
トパターンを表示するための表示データをパターン発生
回路22に与えており、パターン発生回路22によって、有
効画面内にこの部分が小画面表示される。このため、調
整者は有効画面外の調整点を指定する場合でも、その位
置を正確に把握することができ、コンバーゼンス調整作
業が容易となる。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、有
効画面外の調整点近傍を有効画面内に表示することによ
り、コンバーゼンス調整を容易にすることができるとい
う効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るディジタルコンバーゼンス装置の
一実施例を示すブロック図。

【図２】実施例の動作を説明するための説明図。

【図３】従来のディジタルコンバーゼンス装置を示すブ
ロック図。

【図４】調整パターンの表示を説明するための説明図。

【図５】表示画面上の有効画面を説明するための説明
図。

【符号の説明】

12…制御部、13…データ変換部、15…メモリ、19…コン
バーゼンスヨーク、20…ＣＲＴ、21…検出部、22…パタ
ーン発生回路、30…ビデオ回路、

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンバーゼンス調整用のパターンをディ
   スプレイ装置の表示画面上に表示する第１の表示手段
   と、 前記パターン上に設定された調整点におけるコンバーゼ
   ンスの補正データを格納し画面走査に基づいて出力する
   ことにより前記ディスプレイ装置のコンバーゼンスを調
   整する調整手段と、 前記調整点の前記表示画面上の位置を検出する検出手段
   と、 この検出手段の検出結果によって前記調整点の位置が前
   記表示画面の有効画面の外に位置する場合には前記調整
   点近傍を前記有効画面内に表示させる第２の表示手段と
   を具備したことを特徴とするディジタルコンバーゼンス
   装置。