JPH0766726A - D/a変換装置 - Google Patents
D/a変換装置Info
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- JPH0766726A JPH0766726A JP21244293A JP21244293A JPH0766726A JP H0766726 A JPH0766726 A JP H0766726A JP 21244293 A JP21244293 A JP 21244293A JP 21244293 A JP21244293 A JP 21244293A JP H0766726 A JPH0766726 A JP H0766726A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】高域阻止フィルタを内蔵した高周波ノイズの少
ないD/A変換装置を得る。 【構成】入力デジタルデータDaの各サンプリングデー
タを位相が360°/nづつずれたn相の制御データと
なるラッチ出力Q01、Q02、・・・Q0nとして取り出
し、上記n相の各制御データの各桁毎に各桁の情報に応
じて導出したサイン波電流出力を桁に応じて重み付け加
算した電流出力として取り出すD/A変換回路を上記n
相の各相毎に設け、各相の上記D/A変換回路より導出
する電流出力を加算して、入力デジタルデータに応じた
アナログ出力を得る加算器を設け、高域阻止フィルタ特
性を持たせるようにしたD/A変換装置を構成する。
ないD/A変換装置を得る。 【構成】入力デジタルデータDaの各サンプリングデー
タを位相が360°/nづつずれたn相の制御データと
なるラッチ出力Q01、Q02、・・・Q0nとして取り出
し、上記n相の各制御データの各桁毎に各桁の情報に応
じて導出したサイン波電流出力を桁に応じて重み付け加
算した電流出力として取り出すD/A変換回路を上記n
相の各相毎に設け、各相の上記D/A変換回路より導出
する電流出力を加算して、入力デジタルデータに応じた
アナログ出力を得る加算器を設け、高域阻止フィルタ特
性を持たせるようにしたD/A変換装置を構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デジタル映像機器、デ
ジタルオーディオ機器、デジタル通信機器、CRTコン
トローラ等のデジタル信号を取り扱うデジタル機器にお
いて、デジタル信号をアナログ信号に変換するために用
いるデジタル・アナログ(以下D/Aという)変換装置
に関するものである。
ジタルオーディオ機器、デジタル通信機器、CRTコン
トローラ等のデジタル信号を取り扱うデジタル機器にお
いて、デジタル信号をアナログ信号に変換するために用
いるデジタル・アナログ(以下D/Aという)変換装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】D/A変換装置の一方式にマルチビット
方式がある。このマルチビット方式は、最上位をMS
B、最下位をLSBと呼ぶ2進数の数値コードで表現さ
れたデジタル情報の各々のビット(2進数の桁に相当)
の値により、上記各ビットに対応した電流源に接続され
ているスイッチを開閉制御し、この各スイッチからの電
流を重み付け加算した合計電流を変換値出力として導出
することによって、入力される上記のデジタル情報をア
ナログ信号に変換するものである。
方式がある。このマルチビット方式は、最上位をMS
B、最下位をLSBと呼ぶ2進数の数値コードで表現さ
れたデジタル情報の各々のビット(2進数の桁に相当)
の値により、上記各ビットに対応した電流源に接続され
ているスイッチを開閉制御し、この各スイッチからの電
流を重み付け加算した合計電流を変換値出力として導出
することによって、入力される上記のデジタル情報をア
ナログ信号に変換するものである。
【0003】上記マルチビット方式によりD/A変換を
行わせる場合、定電流源、ウエイト抵抗ネットワーク、
基準電圧源等の組合せで様々な方式が提案されている。
主なものとして、例えば、基準電圧源とR−2Rと呼ぶ
抵抗ネットワーク構成で構成したR−2Rラダー抵抗型
D/A変換装置や、基準電圧源で駆動されるウエイト抵
抗器付きの複数の電流値が異なる定電流源を持つ、バイ
ナリ・ウエイト電流源型D/A変換装置や、更には、該
バイナリ・ウエイト電流源型のように、複数の電流源を
持っているが上位ビットは等しい大きさの複数の電流源
を数値の大きさに応じて組み合わせるセグメントデコー
ダ型D/A変換装置等がある。
行わせる場合、定電流源、ウエイト抵抗ネットワーク、
基準電圧源等の組合せで様々な方式が提案されている。
主なものとして、例えば、基準電圧源とR−2Rと呼ぶ
抵抗ネットワーク構成で構成したR−2Rラダー抵抗型
D/A変換装置や、基準電圧源で駆動されるウエイト抵
抗器付きの複数の電流値が異なる定電流源を持つ、バイ
ナリ・ウエイト電流源型D/A変換装置や、更には、該
バイナリ・ウエイト電流源型のように、複数の電流源を
持っているが上位ビットは等しい大きさの複数の電流源
を数値の大きさに応じて組み合わせるセグメントデコー
ダ型D/A変換装置等がある。
【0004】これらのマルチビット方式のD/A変換装
置における変換出力は、入力されるデジタル情報がkビ
ットの場合、基本的には1、2、4、8、…2の定電流
源の一次結合の和として次のように表わされる。 Iout=2k-1Bk-1+2k-2Bk-2+・・・+21B1+20
B0 ここで、Bk-1はMBS、B0はLBSであり、Ioutは
アナログ変換された変換出力である出力電流を表わして
いる。
置における変換出力は、入力されるデジタル情報がkビ
ットの場合、基本的には1、2、4、8、…2の定電流
源の一次結合の和として次のように表わされる。 Iout=2k-1Bk-1+2k-2Bk-2+・・・+21B1+20
B0 ここで、Bk-1はMBS、B0はLBSであり、Ioutは
アナログ変換された変換出力である出力電流を表わして
いる。
【0005】従来のマルチビット方式のD/A変換装置
は図5に示すように、ワードクロックW・CLKで取り
込んだkビットの入力デジタルデータをD/A変換部5
1でアナログ変換して、上記の変換出力である出力電流
Ioutを導出する。そしてこの出力電流Ioutは、電流電
圧変換回路52で、出力電圧V'outに変換した後、高次
の低域通過フィルタ53で、高域成分を除去して、滑ら
かな電圧波形のアナログ出力VOUTを導出する。
は図5に示すように、ワードクロックW・CLKで取り
込んだkビットの入力デジタルデータをD/A変換部5
1でアナログ変換して、上記の変換出力である出力電流
Ioutを導出する。そしてこの出力電流Ioutは、電流電
圧変換回路52で、出力電圧V'outに変換した後、高次
の低域通過フィルタ53で、高域成分を除去して、滑ら
かな電圧波形のアナログ出力VOUTを導出する。
【0006】この場合、D/A変換部51の出力電流I
outの波形は、図5に示すようにLSBの分解能を持っ
たエリアシングと呼ぶ階段波形をなしており、そのまま
出力すると、後続のアナログ処理回路が急激なアナログ
信号の過渡変化に追従できず過渡応答歪みを発生した
り、非直線性による混変調歪みを起こすという問題があ
る。
outの波形は、図5に示すようにLSBの分解能を持っ
たエリアシングと呼ぶ階段波形をなしており、そのまま
出力すると、後続のアナログ処理回路が急激なアナログ
信号の過渡変化に追従できず過渡応答歪みを発生した
り、非直線性による混変調歪みを起こすという問題があ
る。
【0007】上記の過渡応答歪みは、NFB(ネガティ
ブフィードバック)をもつアナログ系において、過渡的
な変化の入力があった場合、フィードバックが間に合わ
ず、瞬間的に系がフィードバック理論から外れ、回路の
バイアス電流が飽和したり、出力電圧がリンギングを生
じる状態を言う。
ブフィードバック)をもつアナログ系において、過渡的
な変化の入力があった場合、フィードバックが間に合わ
ず、瞬間的に系がフィードバック理論から外れ、回路の
バイアス電流が飽和したり、出力電圧がリンギングを生
じる状態を言う。
【0008】また混変調歪みは、アナログ系の入出力の
直線性が悪い系に於いて、2つ以上の周波数のアナログ
信号がはいると一方の信号で系の動作点を変動させ系の
利得が安定しないために非直線変調による不要なノイズ
成分を出すことを言い、上記の場合過渡変化の主成分で
ある高周波により元の信号が変調されることを指してい
る。
直線性が悪い系に於いて、2つ以上の周波数のアナログ
信号がはいると一方の信号で系の動作点を変動させ系の
利得が安定しないために非直線変調による不要なノイズ
成分を出すことを言い、上記の場合過渡変化の主成分で
ある高周波により元の信号が変調されることを指してい
る。
【0009】上記の過渡応答歪みや混変調歪みが生じな
いようにするため、従来は、エリアシング除去用高域阻
止フィルタを用いているが、このフィルタの使用により
通過帯域内で高域側の信号伝送系によるS/Nの劣化が
生じる。そこでこれを防止するため、通過帯域の高域側
を予め高域強調フィルタで強調して伝送する次のような
方法がしばしば採られて来た。
いようにするため、従来は、エリアシング除去用高域阻
止フィルタを用いているが、このフィルタの使用により
通過帯域内で高域側の信号伝送系によるS/Nの劣化が
生じる。そこでこれを防止するため、通過帯域の高域側
を予め高域強調フィルタで強調して伝送する次のような
方法がしばしば採られて来た。
【0010】その一例は、デジタルフィルタをD/A変
換の前に設け、D/A変換後に高周波成分が出ないよう
にデジタル的に信号の補完処理を行い滑らかなデジタル
信号に変換するものである。
換の前に設け、D/A変換後に高周波成分が出ないよう
にデジタル的に信号の補完処理を行い滑らかなデジタル
信号に変換するものである。
【0011】このD/A変換の前処理の過程で、予め通
過帯域の高い周波数成分を強調した信号をデジタルフィ
ルタに入力し、デジタル処理で高い周波数成分をデジタ
ル高域阻止フィルタにより減衰させる。これにより、通
過帯域内の高い周波数領域でノイズの少ないS/Nの良
いデジタル信号を後続のD/A変換部に供給することが
できる。高い周波数成分は低い周波数成分に比べ一般に
振幅が小さいので上記の信号処理が可能である。この信
号処理方法は一旦強調した信号を元に戻すため、デジタ
ルデエンファシスと呼ぶこともある。
過帯域の高い周波数成分を強調した信号をデジタルフィ
ルタに入力し、デジタル処理で高い周波数成分をデジタ
ル高域阻止フィルタにより減衰させる。これにより、通
過帯域内の高い周波数領域でノイズの少ないS/Nの良
いデジタル信号を後続のD/A変換部に供給することが
できる。高い周波数成分は低い周波数成分に比べ一般に
振幅が小さいので上記の信号処理が可能である。この信
号処理方法は一旦強調した信号を元に戻すため、デジタ
ルデエンファシスと呼ぶこともある。
【0012】また他の例としては、図5に示すように高
次の低域通過フィルタ53のようなアナログフィルタを
D/A変換の後に設け、D/A変換後のアナログ信号に
重畳した高周波をアナログ高域阻止フィルタで除去する
ようにしたものがある。
次の低域通過フィルタ53のようなアナログフィルタを
D/A変換の後に設け、D/A変換後のアナログ信号に
重畳した高周波をアナログ高域阻止フィルタで除去する
ようにしたものがある。
【0013】この処理の途中で、予め通過帯域の高い周
波数成分を強調した信号をアナログフィルタに入力し、
アナログ処理で高い周波数成分をアナログ高域阻止フィ
ルタにより減衰させる。これにより、通過帯域内の高い
周波数領域でノイズの少ないS/Nの良いアナログ信号
を出力することができる。この処理も一旦強調した信号
を元に戻すため、アナログデエンファシスと呼ぶ。
波数成分を強調した信号をアナログフィルタに入力し、
アナログ処理で高い周波数成分をアナログ高域阻止フィ
ルタにより減衰させる。これにより、通過帯域内の高い
周波数領域でノイズの少ないS/Nの良いアナログ信号
を出力することができる。この処理も一旦強調した信号
を元に戻すため、アナログデエンファシスと呼ぶ。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
D/A変換装置では、エリアシング除去用の高域阻止フ
ィルタによる高域側のS/Nの劣化を防止するため、デ
ジタルデエンファシス処理或いはアナログデエンファシ
ス処理を行っているが、それぞれ次のような問題があ
る。
D/A変換装置では、エリアシング除去用の高域阻止フ
ィルタによる高域側のS/Nの劣化を防止するため、デ
ジタルデエンファシス処理或いはアナログデエンファシ
ス処理を行っているが、それぞれ次のような問題があ
る。
【0015】デジタルデエンファシス処理を行うものに
おいては、デジタル信号での処理が増加し、このデジタ
ル信号処理に伴う不要輻射等の問題が生じたり、またこ
の信号処理での回路規模が増大するという問題があっ
た。
おいては、デジタル信号での処理が増加し、このデジタ
ル信号処理に伴う不要輻射等の問題が生じたり、またこ
の信号処理での回路規模が増大するという問題があっ
た。
【0016】また、アナログデエンファシス処理を行う
ものにおいては、アナログ系の回路素子が増加し、この
回路素子となる抵抗やコンデンサをアナログ信号が通過
する際に、S/Nを低下させたり、歪みを生じさせたり
して、アナログ信号の品位を低下させるという問題があ
るとともに、アナログフィルタを使用するので、該アナ
ログフィルタの前後に接続されるアナログ処理系の入出
力インピーダンスの動作特性に影響を与えないようにす
るため上記アナログフィルタの前後にインピーダンス変
換バッファを設けることが必要になり、回路規模が増大
するという問題があった。本発明の目的は、上記のフィ
ルタを使用せず、簡単な構成で高周波ノイズの少ないD
/A変換装置を提供することである。
ものにおいては、アナログ系の回路素子が増加し、この
回路素子となる抵抗やコンデンサをアナログ信号が通過
する際に、S/Nを低下させたり、歪みを生じさせたり
して、アナログ信号の品位を低下させるという問題があ
るとともに、アナログフィルタを使用するので、該アナ
ログフィルタの前後に接続されるアナログ処理系の入出
力インピーダンスの動作特性に影響を与えないようにす
るため上記アナログフィルタの前後にインピーダンス変
換バッファを設けることが必要になり、回路規模が増大
するという問題があった。本発明の目的は、上記のフィ
ルタを使用せず、簡単な構成で高周波ノイズの少ないD
/A変換装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題を
解決するため、位相が360°/nづつずれたn相のサ
イン波を発生する発振手段と、kビットの入力デジタル
データに基づき、360°/nづつ位相がずれたn相の
同一データをサンプリングデータ毎に導出し、このn相
の同一データをサンプリング周期のn倍の期間保持する
n段のラッチ回路より成るラッチ手段と、上記各ラッチ
回路からのkビットのデータにより、k桁の電流スイッ
チング回路を制御し、上記発振手段からのサイン波に応
じた電流を上記k桁毎に選択的に導出して各桁に対応し
た重み付け加算を行い、上記kビットのデータに対応し
た電流を出力するD/A変換回路を、上記n段のラッチ
回路に対応し、且つ、360゜/nづつ位相をずらせて
作動するようにn段設けたD/A変換手段と、上記n段
のD/A変換回路の各出力電流を加算して入力デジタル
データの数値に対応したアナログ出力を導出する加算手
段とを設けD/A変換装置を構成する。
解決するため、位相が360°/nづつずれたn相のサ
イン波を発生する発振手段と、kビットの入力デジタル
データに基づき、360°/nづつ位相がずれたn相の
同一データをサンプリングデータ毎に導出し、このn相
の同一データをサンプリング周期のn倍の期間保持する
n段のラッチ回路より成るラッチ手段と、上記各ラッチ
回路からのkビットのデータにより、k桁の電流スイッ
チング回路を制御し、上記発振手段からのサイン波に応
じた電流を上記k桁毎に選択的に導出して各桁に対応し
た重み付け加算を行い、上記kビットのデータに対応し
た電流を出力するD/A変換回路を、上記n段のラッチ
回路に対応し、且つ、360゜/nづつ位相をずらせて
作動するようにn段設けたD/A変換手段と、上記n段
のD/A変換回路の各出力電流を加算して入力デジタル
データの数値に対応したアナログ出力を導出する加算手
段とを設けD/A変換装置を構成する。
【0018】また上記のD/A変換装置において、発振
手段から導出されるサイン波の周期を入力デジタルデー
タのサンプリング周期のn(整数)倍に設定し、ラッチ
手段を構成するn段の各ラッチ回路の信号保持期間を上
記サイン波の周期に一致させるようにする。
手段から導出されるサイン波の周期を入力デジタルデー
タのサンプリング周期のn(整数)倍に設定し、ラッチ
手段を構成するn段の各ラッチ回路の信号保持期間を上
記サイン波の周期に一致させるようにする。
【0019】また上記のD/A変換装置において、サイ
ン波の周期を可変にする可変手段を設けるか、又は、入
力デジタルデータのサンプリング周波数を可変にするサ
ンプリング周波数可変手段を設けた構成にする。
ン波の周期を可変にする可変手段を設けるか、又は、入
力デジタルデータのサンプリング周波数を可変にするサ
ンプリング周波数可変手段を設けた構成にする。
【0020】
【作用】上記の構成により、kビットの入力デジタルデ
ータはサンプリングデータ毎に、サンプリング周期のn
倍の信号保持期間を持つn段のラッチ回路に360°/
nづつ位相をずらせてラッチされる。一方発振手段より
サンプリング周期のn倍の周期で、且つ、360°/n
づつ位相がずれたn相のサイン波出力が導出される。こ
のn相のサイン波出力はそれぞれ上記n段のラッチ回路
に対応して設けたn段のD/A変換回路に供給され、各
D/A変換回路で上記入力デジタルデータのビット数に
応じたk桁のサイン波電流出力を導出し、このサイン波
電力出力を電流スイッチング回路で対応する上記ラッチ
回路からのkビットの入力デジタルデータに応じたラッ
チ出力によりk桁毎に導出する。上記スイッチング回路
より導出されるk桁のサイン波電流出力は重み付け加算
して、各D/A変換回路毎に位相が360°/nづつず
れたアナログ電流出力を導出する。この各D/A変換回
路より導出されるアナログ電流出力は加算手段により加
算し、上記入力デジタルデータに対応したアナログ出力
を得る。
ータはサンプリングデータ毎に、サンプリング周期のn
倍の信号保持期間を持つn段のラッチ回路に360°/
nづつ位相をずらせてラッチされる。一方発振手段より
サンプリング周期のn倍の周期で、且つ、360°/n
づつ位相がずれたn相のサイン波出力が導出される。こ
のn相のサイン波出力はそれぞれ上記n段のラッチ回路
に対応して設けたn段のD/A変換回路に供給され、各
D/A変換回路で上記入力デジタルデータのビット数に
応じたk桁のサイン波電流出力を導出し、このサイン波
電力出力を電流スイッチング回路で対応する上記ラッチ
回路からのkビットの入力デジタルデータに応じたラッ
チ出力によりk桁毎に導出する。上記スイッチング回路
より導出されるk桁のサイン波電流出力は重み付け加算
して、各D/A変換回路毎に位相が360°/nづつず
れたアナログ電流出力を導出する。この各D/A変換回
路より導出されるアナログ電流出力は加算手段により加
算し、上記入力デジタルデータに対応したアナログ出力
を得る。
【0021】また、上記発振手段より導出されるサイン
波の周期を可変手段により短くしたり、サンプリング周
波数可変手段により、入力デジタルデータのサンプリン
グ周波数を高くすると、高域阻止フィルタとしてのカッ
トオフ周波数が低くなり、通過帯域幅が狭くなる。即
ち、上記の可変手段を調整することにより、D/A変換
装置に内蔵されることになる高域阻止フィルタの周波数
特性を調整することができる。
波の周期を可変手段により短くしたり、サンプリング周
波数可変手段により、入力デジタルデータのサンプリン
グ周波数を高くすると、高域阻止フィルタとしてのカッ
トオフ周波数が低くなり、通過帯域幅が狭くなる。即
ち、上記の可変手段を調整することにより、D/A変換
装置に内蔵されることになる高域阻止フィルタの周波数
特性を調整することができる。
【0022】
【実施例】図1は本発明のブロック図である。図1にお
いて、D/A1、D/A2、・・・D/Anは、入力端子
T1より供給されるkビットの入力デジタルデータをサ
ンプリングデータ毎に位相をずらせてアナログ電流出力
A1、A2、・・・Anに変換するD/A変換回路であ
り、DIVは端子T2より供給されるワードクロックW
・CLKを分周する分周回路、OSCは上記分周回路D
IVの分周出力に同期し、サンプリングクロックのn倍
の周期を持ち、極小値が上記サンプリングクロックの立
ち上がりに同期した360°/nづつ位相がずれている
n相のサイン波出力mを導出する発振回路、SUMは上
記各D/A変換回路D/A1、D/A2、・・・D/An
からのアナログ電流出力A1、A2、・・・Anを加算す
る加算器、Cは上記加算器SUMの出力電流Ioutを電
圧に変換して出力端子T3より上記入力デジタルデータ
に応じたアナログ電圧出力を導出する電流電圧変換回路
である。
いて、D/A1、D/A2、・・・D/Anは、入力端子
T1より供給されるkビットの入力デジタルデータをサ
ンプリングデータ毎に位相をずらせてアナログ電流出力
A1、A2、・・・Anに変換するD/A変換回路であ
り、DIVは端子T2より供給されるワードクロックW
・CLKを分周する分周回路、OSCは上記分周回路D
IVの分周出力に同期し、サンプリングクロックのn倍
の周期を持ち、極小値が上記サンプリングクロックの立
ち上がりに同期した360°/nづつ位相がずれている
n相のサイン波出力mを導出する発振回路、SUMは上
記各D/A変換回路D/A1、D/A2、・・・D/An
からのアナログ電流出力A1、A2、・・・Anを加算す
る加算器、Cは上記加算器SUMの出力電流Ioutを電
圧に変換して出力端子T3より上記入力デジタルデータ
に応じたアナログ電圧出力を導出する電流電圧変換回路
である。
【0023】上記の各D/A変換回路D/A1、D/
A2、・・・D/Anには、上記発振回路OSCからn相
の対応するサイン波出力mが供給され、このサイン波出
力によって入力デジタルデータのビット数に応じたk桁
のサイン波電流出力を発生させる電流源回路が設けられ
ており、この電流源回路より導出されるk桁のサイン波
電流出力は、サンプリングクロックのn倍の周期を持
ち、極小値が上記サンプリングクロックの立ち上がりに
同期させたものにする。
A2、・・・D/Anには、上記発振回路OSCからn相
の対応するサイン波出力mが供給され、このサイン波出
力によって入力デジタルデータのビット数に応じたk桁
のサイン波電流出力を発生させる電流源回路が設けられ
ており、この電流源回路より導出されるk桁のサイン波
電流出力は、サンプリングクロックのn倍の周期を持
ち、極小値が上記サンプリングクロックの立ち上がりに
同期させたものにする。
【0024】また、上記の各D/A変換回路D/A1、
D/A2、・・・D/Anには、上記のサイン波電流出力
をkビットの入力デジタルデータに応じてk桁毎に選択
的に導出するk桁のスイッチが設けられている。この各
D/A変換回路D/A1、D/A2、・・・D/Anにそ
れぞれ設けられたk桁のスイッチは、入力デジタルデー
タの各サンプリングデータをサンプリング周期づつ位相
をずらせたサンプリング周期のn倍の周期を持つn相で
それぞれkビットの信号によって制御される。
D/A2、・・・D/Anには、上記のサイン波電流出力
をkビットの入力デジタルデータに応じてk桁毎に選択
的に導出するk桁のスイッチが設けられている。この各
D/A変換回路D/A1、D/A2、・・・D/Anにそ
れぞれ設けられたk桁のスイッチは、入力デジタルデー
タの各サンプリングデータをサンプリング周期づつ位相
をずらせたサンプリング周期のn倍の周期を持つn相で
それぞれkビットの信号によって制御される。
【0025】上記k桁のスイッチより導出されるサンプ
リング周波数のn倍の周期を持ったk桁のサイン波電流
出力は、D/A変換回路内に設けた重み付け加算回路に
よって重み付け加算が行われる。上記各D/A変換回路
D/A1、D/A2、・・・D/Anはそれぞれサンプリ
ング周期だけ位相がずれて順次同一動作を行う。
リング周波数のn倍の周期を持ったk桁のサイン波電流
出力は、D/A変換回路内に設けた重み付け加算回路に
よって重み付け加算が行われる。上記各D/A変換回路
D/A1、D/A2、・・・D/Anはそれぞれサンプリ
ング周期だけ位相がずれて順次同一動作を行う。
【0026】今、入力端子T1にkビットの入力デジタ
ルデータが供給されると、この入力デジタルデータの各
サンプリングデータは、クロック入力端子T2より供給
されるワードクロックW・CLKを分周回路DIVで1
/nに分周した分周信号に基づくサンプリング周期づつ
位相がずれたワードラッチクロックW・CK1、W・C
K2、・・・W・CKnによってサンプリング周期づつ位
相をずらせて各D/A変換回路D/A1、D/A2、・・
・D/Anに順次取り込まれ、サンプリング周期のn倍
の時間だけ上記kビットの各サンプリングデータを保持
したk桁の上記スイッチの制御信号となる。
ルデータが供給されると、この入力デジタルデータの各
サンプリングデータは、クロック入力端子T2より供給
されるワードクロックW・CLKを分周回路DIVで1
/nに分周した分周信号に基づくサンプリング周期づつ
位相がずれたワードラッチクロックW・CK1、W・C
K2、・・・W・CKnによってサンプリング周期づつ位
相をずらせて各D/A変換回路D/A1、D/A2、・・
・D/Anに順次取り込まれ、サンプリング周期のn倍
の時間だけ上記kビットの各サンプリングデータを保持
したk桁の上記スイッチの制御信号となる。
【0027】一方、上記発振回路OSCから供給される
n相のサイン波出力mにより、各D/A変換回路D/A
1、D/A2、・・・D/Anに設けた電流源回路からk
桁のサイン波電流出力が導出されるが、このk桁のサイ
ン波電流出力は、入力デジタルデータの各サンプリング
データに応じた上記の制御信号によって開閉が制御され
るk桁の上記スイッチを介して選択的に取り出され、重
み付け加算回路で各桁の重み付けを行いながら加算し、
上記の各サンプリングデータに対応した電流出力A1、
A2、・・・Anを導出する。この場合、各D/A変換回
路D/A1、D/A2、・・・D/Anより導出される上
記n相の電流出力A1、A2、・・・Anは順次サンプリ
ング周期づつ位相がずれ、それぞれサンプリング周期の
n倍の時間を持つ信号となる。
n相のサイン波出力mにより、各D/A変換回路D/A
1、D/A2、・・・D/Anに設けた電流源回路からk
桁のサイン波電流出力が導出されるが、このk桁のサイ
ン波電流出力は、入力デジタルデータの各サンプリング
データに応じた上記の制御信号によって開閉が制御され
るk桁の上記スイッチを介して選択的に取り出され、重
み付け加算回路で各桁の重み付けを行いながら加算し、
上記の各サンプリングデータに対応した電流出力A1、
A2、・・・Anを導出する。この場合、各D/A変換回
路D/A1、D/A2、・・・D/Anより導出される上
記n相の電流出力A1、A2、・・・Anは順次サンプリ
ング周期づつ位相がずれ、それぞれサンプリング周期の
n倍の時間を持つ信号となる。
【0028】上記各D/A変換回路D/A1、D/A2、
・・・D/Anより導出される電流出力A1、A2、・・
・Anは、すべて加算回路SUMで加算され、入力デジ
タルデータの値に対応した値のアナログ電流出力Iout
を導出し、このアナログ電流出力Ioutは次段の電流電
圧変換回路Cで電圧値に変換されアナログ出力電圧とし
て出力される。
・・・D/Anより導出される電流出力A1、A2、・・
・Anは、すべて加算回路SUMで加算され、入力デジ
タルデータの値に対応した値のアナログ電流出力Iout
を導出し、このアナログ電流出力Ioutは次段の電流電
圧変換回路Cで電圧値に変換されアナログ出力電圧とし
て出力される。
【0029】この場合、上記各D/A変換回路D/
A1、D/A2、・・・D/Anへの入力データがすべて
“1”の場合は各サイン波電流出力同士が重なって、出
力も1(最大値)が続く。また、上記のようにn個のD
/A変換回路D/A1、D/A2、・・・D/Anの電流
出力A1、A2、・・・Anは加算合成されるが、n個の
電流出力A1、A2、・・・Anのそれぞれは、n/2個
ずれた電流出力A1、A2、・・・Anと相補関係になる
ので、サイン波出力の周期成分そのものは互に相殺され
合計出力には現れない。
A1、D/A2、・・・D/Anへの入力データがすべて
“1”の場合は各サイン波電流出力同士が重なって、出
力も1(最大値)が続く。また、上記のようにn個のD
/A変換回路D/A1、D/A2、・・・D/Anの電流
出力A1、A2、・・・Anは加算合成されるが、n個の
電流出力A1、A2、・・・Anのそれぞれは、n/2個
ずれた電流出力A1、A2、・・・Anと相補関係になる
ので、サイン波出力の周期成分そのものは互に相殺され
合計出力には現れない。
【0030】上記のnが奇数であっても、例えば、n=
3の場合でも3相交流の合計が零になるのと同様に互に
相殺され、合計出力には表れない。n=2の場合は単な
るエリアシング除去フィルタとして作動し、n≧3の場
合はD/A変換回路本体の通過帯域内で高域阻止フィル
タとして作動する。nが大きくなるに従って、高域のカ
ットオフ周波数が下がるが、これはサイン波同志の重な
り合いが、nの増大とともに増大し、抵抗とコンデンサ
による高域阻止フィルタを用いた処理と同様の効果が得
られるためである。
3の場合でも3相交流の合計が零になるのと同様に互に
相殺され、合計出力には表れない。n=2の場合は単な
るエリアシング除去フィルタとして作動し、n≧3の場
合はD/A変換回路本体の通過帯域内で高域阻止フィル
タとして作動する。nが大きくなるに従って、高域のカ
ットオフ周波数が下がるが、これはサイン波同志の重な
り合いが、nの増大とともに増大し、抵抗とコンデンサ
による高域阻止フィルタを用いた処理と同様の効果が得
られるためである。
【0031】不要帯域の成分は、殆どサンプリング周波
数自身と僅かのn次高調波成分である。もともと滑らか
な関数であるサイン波を使うので、エリアシング除去フ
ィルタとデエンファシスフィルタの両方を兼ねさせるこ
とができ、別途用いる高域阻止フィルタは極めて簡単な
ものでよい。
数自身と僅かのn次高調波成分である。もともと滑らか
な関数であるサイン波を使うので、エリアシング除去フ
ィルタとデエンファシスフィルタの両方を兼ねさせるこ
とができ、別途用いる高域阻止フィルタは極めて簡単な
ものでよい。
【0032】図2は、本発明の一実施例のブロック図で
ある。図2においては、11はサンプリング周期Tsと
同一の周期を持つワードクロックW・CLKを1/nに
分周する1/n分周回路、12は上記1/n分周回路1
1の出力をサンプリング周期Ts分だけ順次位相をずら
せたn相のワードラッチクロックW・CKを導出するシ
フトレジスタ、131、132、・・・13nは、上記シ
フトレジスタ12からのワードラッチクロックW・CK
により、kビットの入力デジタルデータDaを順次36
0°/nづつラッチタイミングをずらせてラッチする、
フリップフロップで構成したレジスタより成るラッチ回
路、141、142、・・・14nは、上記ラッチ回路1
31、132、・・・13nに対応して設けたD/A変換
回路である。
ある。図2においては、11はサンプリング周期Tsと
同一の周期を持つワードクロックW・CLKを1/nに
分周する1/n分周回路、12は上記1/n分周回路1
1の出力をサンプリング周期Ts分だけ順次位相をずら
せたn相のワードラッチクロックW・CKを導出するシ
フトレジスタ、131、132、・・・13nは、上記シ
フトレジスタ12からのワードラッチクロックW・CK
により、kビットの入力デジタルデータDaを順次36
0°/nづつラッチタイミングをずらせてラッチする、
フリップフロップで構成したレジスタより成るラッチ回
路、141、142、・・・14nは、上記ラッチ回路1
31、132、・・・13nに対応して設けたD/A変換
回路である。
【0033】上記各D/A変換回路141、142、・・
・14nは、同一構成であって、入力デジタルデータD
aのビット数kに応じて設けられた抵抗Reとトランジ
スタを電流源とする電流源回路15と、上記各ラッチ回
路131、132、・・・13nからのkビットの入力デ
ジタルデータDaに対応したラッチ出力Q01、Q02、・
・・・Q0nで、上記電流源回路15の各電流源を選択的
に導出するように制御するk個のスイッチより成るアナ
ログ電流スイッチ群16と、該アナログ電流スイッチ群
16の各スイッチより導出される各ビットの電流を重み
付け加算する抵抗Rと2Rで構成したR−2Rラダー抵
抗網17より成っている。
・14nは、同一構成であって、入力デジタルデータD
aのビット数kに応じて設けられた抵抗Reとトランジ
スタを電流源とする電流源回路15と、上記各ラッチ回
路131、132、・・・13nからのkビットの入力デ
ジタルデータDaに対応したラッチ出力Q01、Q02、・
・・・Q0nで、上記電流源回路15の各電流源を選択的
に導出するように制御するk個のスイッチより成るアナ
ログ電流スイッチ群16と、該アナログ電流スイッチ群
16の各スイッチより導出される各ビットの電流を重み
付け加算する抵抗Rと2Rで構成したR−2Rラダー抵
抗網17より成っている。
【0034】また、18は電圧制御発振器19の出力の
位相と、上記1/n分周回路11からの1/nに分周し
たワードクロックW・CLKの位相とを比較する位相比
較回路であり、該位相比較回路18と上記電圧制御発振
器19はPLL回路20を構成し、n・Tsの周期で上
記ワードクロックW・CLKに同期したサイン波出力を
導出する。
位相と、上記1/n分周回路11からの1/nに分周し
たワードクロックW・CLKの位相とを比較する位相比
較回路であり、該位相比較回路18と上記電圧制御発振
器19はPLL回路20を構成し、n・Tsの周期で上
記ワードクロックW・CLKに同期したサイン波出力を
導出する。
【0035】21は、上記PLL回路20より導出され
るサイン波出力を360°/nづつ遅延させて、サンプ
リング周期Tsづつ位相がずれたn・Ts周期のn相の
サイン波出力mを発生させる遅延素子群であり、上記n
相のサイン波出力mは、対応する上記D/A変換回路1
41、142、・・・14nの電流源回路15に供給す
る。22は、上記各D/A変換回路141、142、・・
・14nより導出される各入力デジタルデータに対応し
た電流値のアナログ電流出力A1、A2、・・・Anを加
算する加算器であり、23は、上記加算器22より導出
されるアナログ電流出力を電圧値に変換する電流電圧変
換回路である。
るサイン波出力を360°/nづつ遅延させて、サンプ
リング周期Tsづつ位相がずれたn・Ts周期のn相の
サイン波出力mを発生させる遅延素子群であり、上記n
相のサイン波出力mは、対応する上記D/A変換回路1
41、142、・・・14nの電流源回路15に供給す
る。22は、上記各D/A変換回路141、142、・・
・14nより導出される各入力デジタルデータに対応し
た電流値のアナログ電流出力A1、A2、・・・Anを加
算する加算器であり、23は、上記加算器22より導出
されるアナログ電流出力を電圧値に変換する電流電圧変
換回路である。
【0036】次に図2の動作を説明する。入力信号とし
ては、kビットの入力デジタルデータDaと、該入力デ
ジタルデータDaを伝送するためのワードクロックW・
CLKがある。このワードクロックW・CLKは、サン
プリング周期Tsと同一周期を持っている。上記ワード
クロックW・CLKは1/n分周回路11で1/nに分
周され、更にシフトレジスタ12でサンプリング周期T
sづつ位相がずれたn相のワードラッチクロックW・C
K1、W・CK2、・・・W・CKnを導出する。
ては、kビットの入力デジタルデータDaと、該入力デ
ジタルデータDaを伝送するためのワードクロックW・
CLKがある。このワードクロックW・CLKは、サン
プリング周期Tsと同一周期を持っている。上記ワード
クロックW・CLKは1/n分周回路11で1/nに分
周され、更にシフトレジスタ12でサンプリング周期T
sづつ位相がずれたn相のワードラッチクロックW・C
K1、W・CK2、・・・W・CKnを導出する。
【0037】このワードラッチクロックW・CK1、W
・CK2、・・・W・CKnは、サンプリング周期Tsの
n倍の周期を持ち、デューティ比が50:50のクロッ
ク信号であって、クロックの立ち上がりで、上記各ラッ
チ回路131、132、・・・13nに入力デジタルデー
タDaの正しいデータをラッチできるタイミングで伝送
される。
・CK2、・・・W・CKnは、サンプリング周期Tsの
n倍の周期を持ち、デューティ比が50:50のクロッ
ク信号であって、クロックの立ち上がりで、上記各ラッ
チ回路131、132、・・・13nに入力デジタルデー
タDaの正しいデータをラッチできるタイミングで伝送
される。
【0038】従って、kビットの入力デジタルデータD
aは上記のn相のワードラッチクロックW・CK1、W
・CK2、・・・W・CKnの各立ち上がりで、正しいデ
ータがフリップフロップよりなるレジスタで構成された
各ラッチ回路131、132、・・・13nに順次格納さ
れる。今、上記各ラッチ回路131、132、・・・13
nを構成しているn本のレジスタをレジスタR1、R2、
・・・Rnとし、この各レジスタR1、R2、・・・Rnに
入力するデータをデータD1、D2、・・・Dnとする。
aは上記のn相のワードラッチクロックW・CK1、W
・CK2、・・・W・CKnの各立ち上がりで、正しいデ
ータがフリップフロップよりなるレジスタで構成された
各ラッチ回路131、132、・・・13nに順次格納さ
れる。今、上記各ラッチ回路131、132、・・・13
nを構成しているn本のレジスタをレジスタR1、R2、
・・・Rnとし、この各レジスタR1、R2、・・・Rnに
入力するデータをデータD1、D2、・・・Dnとする。
【0039】上記n本のレジスタR1、R2、・・・Rn
は、サンプリング周期Tsのn倍の時間間隔でデータを
更新し、データの更新のタイミングは各レジスタR1、
R2、・・・Rn毎に、1サンプリング時間(1Ts)づ
つずれている。そのため、一旦それぞれのレジスタ
R1、R2、・・・Rnに格納された各データD1、D2、
・・・Dnは、n・Ts時間後に次のデータが来るまで
n・Ts期間保持される。
は、サンプリング周期Tsのn倍の時間間隔でデータを
更新し、データの更新のタイミングは各レジスタR1、
R2、・・・Rn毎に、1サンプリング時間(1Ts)づ
つずれている。そのため、一旦それぞれのレジスタ
R1、R2、・・・Rnに格納された各データD1、D2、
・・・Dnは、n・Ts時間後に次のデータが来るまで
n・Ts期間保持される。
【0040】次に、PLL回路20と遅延素子群21で
構成されたサイン波出力mを発生させる発振回路の動作
を説明する。この発振回路は、位相比較回路18で電圧
制御発振器19の出力と1/n分周回路11で1/nに
分周されたワードクロックW・CLKの位相を比較し、
電圧制御発振器19の出力の位相が進んでいると、電圧
制御発振器19をマイナス方向にバイアスし、遅れてい
るとプラス方向にバイアスする、電圧制御発振器19の
制御電圧を出力する。
構成されたサイン波出力mを発生させる発振回路の動作
を説明する。この発振回路は、位相比較回路18で電圧
制御発振器19の出力と1/n分周回路11で1/nに
分周されたワードクロックW・CLKの位相を比較し、
電圧制御発振器19の出力の位相が進んでいると、電圧
制御発振器19をマイナス方向にバイアスし、遅れてい
るとプラス方向にバイアスする、電圧制御発振器19の
制御電圧を出力する。
【0041】制御電圧発振器19は、上記の制御電圧に
より、該制御電圧が高ければ発振周波数を上げ、低けれ
ば発振周波数を下げたサイン波出力を導出する。この電
圧制御発振器19のサイン波出力は、ゼロクロス点(負
から正に変わる点)が上記ワードクロックW・CLKの
立ち上がりに正確に同期したものとなる。
より、該制御電圧が高ければ発振周波数を上げ、低けれ
ば発振周波数を下げたサイン波出力を導出する。この電
圧制御発振器19のサイン波出力は、ゼロクロス点(負
から正に変わる点)が上記ワードクロックW・CLKの
立ち上がりに正確に同期したものとなる。
【0042】制御電圧発振器19より導出される上記の
サイン波出力は、遅延素子群21に供給される。遅延素
子群21は、遅延時間が上記のサンプリング周期Tsに
等しいn−1個の遅延素子Dを直列接続した構成になっ
ているので、この遅延素子群21に供給された上記サイ
ン波出力は上記の各遅延素子Dを通過する毎に上記サン
プリング周期Tsづつ遅延され、順次Tsづつ位相がず
れたn相のサイン波出力m1、m2、・・・mnを導出す
る。このn相のサイン波出力m1、m2、・・・mnは、
360°/nづつ位相がずれたn・Tsの周期を持つn
相の上記ワードラッチクロックW・CK1、W・CK2、
・・・W・CKnにそれぞれ同期した信号になる。図4
の(a)は、上記のn相のワードラッチクロックW・C
K1、W・CK2、・・・W・CKnと、上記のn相のサ
イン波出力m1、m2、・・・mnとの関係を示したもの
である。
サイン波出力は、遅延素子群21に供給される。遅延素
子群21は、遅延時間が上記のサンプリング周期Tsに
等しいn−1個の遅延素子Dを直列接続した構成になっ
ているので、この遅延素子群21に供給された上記サイ
ン波出力は上記の各遅延素子Dを通過する毎に上記サン
プリング周期Tsづつ遅延され、順次Tsづつ位相がず
れたn相のサイン波出力m1、m2、・・・mnを導出す
る。このn相のサイン波出力m1、m2、・・・mnは、
360°/nづつ位相がずれたn・Tsの周期を持つn
相の上記ワードラッチクロックW・CK1、W・CK2、
・・・W・CKnにそれぞれ同期した信号になる。図4
の(a)は、上記のn相のワードラッチクロックW・C
K1、W・CK2、・・・W・CKnと、上記のn相のサ
イン波出力m1、m2、・・・mnとの関係を示したもの
である。
【0043】次に、D/A変換回路141、142、・・
・14nでの電流スイッチングにより、入力デジタルデ
ータをアナログ出力に変換するD/A変換動作を説明す
る。上記ラッチ回路131、132、・・・13nの各レ
ジスタに保持された入力デジタルデータはn個あるが、
各入力デジタルデータは、それぞれ同一回路構成のD/
A変換回路で変換されるので、D/A変換回路141で
のデータ変換について説明する。
・14nでの電流スイッチングにより、入力デジタルデ
ータをアナログ出力に変換するD/A変換動作を説明す
る。上記ラッチ回路131、132、・・・13nの各レ
ジスタに保持された入力デジタルデータはn個あるが、
各入力デジタルデータは、それぞれ同一回路構成のD/
A変換回路で変換されるので、D/A変換回路141で
のデータ変換について説明する。
【0044】ラッチ回路131のレジスタには、kビッ
トの入力デジタルデータDaが格納されており、この入
力デジタルデータDaはラッチ回路131よりkビット
の出力信号Q01として導出され、該出力信号Q01のkビ
ットの各信号は、アナログ電流スイッチ群16を構成す
る上記ビット数に対応したk個のスイッチのうちの対応
するスイッチの制御端子に供給される。
トの入力デジタルデータDaが格納されており、この入
力デジタルデータDaはラッチ回路131よりkビット
の出力信号Q01として導出され、該出力信号Q01のkビ
ットの各信号は、アナログ電流スイッチ群16を構成す
る上記ビット数に対応したk個のスイッチのうちの対応
するスイッチの制御端子に供給される。
【0045】図3は、上記アナログ電流スイッチ群16
を構成するk個の各スイッチの回路構成例である。この
スイッチは、抵抗Reをコモン抵抗とし、トランジスタ
Tr1、Tr2、Tr5及び、バイアス電圧源VTHより成
る差動増幅回路と、トランジスTr3、Tr4及び、抵抗
R2、R3より成るレベルシフターで構成されており、上
記コモン抵抗とエミッタ接地のトランジスタTr5で電
流源回路を形成している。
を構成するk個の各スイッチの回路構成例である。この
スイッチは、抵抗Reをコモン抵抗とし、トランジスタ
Tr1、Tr2、Tr5及び、バイアス電圧源VTHより成
る差動増幅回路と、トランジスTr3、Tr4及び、抵抗
R2、R3より成るレベルシフターで構成されており、上
記コモン抵抗とエミッタ接地のトランジスタTr5で電
流源回路を形成している。
【0046】上記トランジスタTr5のベースには制御
端子T4を介して、上記PLL回路20及び遅延素子群
21より成る発振回路よりサイン波出力m1が供給さ
れ、また、端子T5には、ラッチ回路131からの入力デ
ジタルデータDaに応じたkビットの出力信号Q01の1
桁目のビット(LSB)のデータが供給される。
端子T4を介して、上記PLL回路20及び遅延素子群
21より成る発振回路よりサイン波出力m1が供給さ
れ、また、端子T5には、ラッチ回路131からの入力デ
ジタルデータDaに応じたkビットの出力信号Q01の1
桁目のビット(LSB)のデータが供給される。
【0047】上記端子T5に供給されるラッチ回路131
の出力信号Q01の1桁目のビット(LSB)の値が
“1”(或いは“0”)であると、ダイオードD1、抵
抗R1、及びトランジスタTr3、Tr4、抵抗R2、R3
より成るレベルシフターにより差動増幅回路を構成する
トランジスタTr2(或いはTr1)が導通し、他方のト
ランジスタTr1(或いはTr2)が遮断状態になる。そ
の結果、上記トランジスタTr2(或いはTr1)に、上
記トランジスタTr5、抵抗Reより成る電流源回路よ
り、該トランジスタTr5のベースに供給される上記発
振回路からのサイン波出力m1に応じた電流のサイン波
出力I1が流れる。
の出力信号Q01の1桁目のビット(LSB)の値が
“1”(或いは“0”)であると、ダイオードD1、抵
抗R1、及びトランジスタTr3、Tr4、抵抗R2、R3
より成るレベルシフターにより差動増幅回路を構成する
トランジスタTr2(或いはTr1)が導通し、他方のト
ランジスタTr1(或いはTr2)が遮断状態になる。そ
の結果、上記トランジスタTr2(或いはTr1)に、上
記トランジスタTr5、抵抗Reより成る電流源回路よ
り、該トランジスタTr5のベースに供給される上記発
振回路からのサイン波出力m1に応じた電流のサイン波
出力I1が流れる。
【0048】上記サイン波出力m1の極小値は、対応す
るD/A変換回路141のワードラッチクロックW・C
K1と同じタイミングで生じる。従って、トランジスタ
Tr5のエミッタ接地回路と抵抗Reより成る電流源回
路はサイン波出力m1が極小のとき電流値が0で、サイ
ン波出力m1が極大値のとき電流値が最大となり、デジ
タルデータ保持期間n・Ts内で極小値から極大値へ変
化し、再び極小値に戻る電流出力を導出する。即ち、上
記のデジタルデータ保持期間で上記の電流源回路は、最
初0から滑らかに立ち上がり、最初のn・Ts/4で電
流値が1/2となり、n・Ts/2で全電流になり、n
・Ts/2を過ぎると、今度は電流が減少し、3n・T
s/4で電流値が1/2になり、n・Tsで再び滑らか
に電流が0となるサイン波の出力電流I1を導出する。
これは従来装置における方形波に代わり1/2周期分の
サイン波出力を使うことになる。
るD/A変換回路141のワードラッチクロックW・C
K1と同じタイミングで生じる。従って、トランジスタ
Tr5のエミッタ接地回路と抵抗Reより成る電流源回
路はサイン波出力m1が極小のとき電流値が0で、サイ
ン波出力m1が極大値のとき電流値が最大となり、デジ
タルデータ保持期間n・Ts内で極小値から極大値へ変
化し、再び極小値に戻る電流出力を導出する。即ち、上
記のデジタルデータ保持期間で上記の電流源回路は、最
初0から滑らかに立ち上がり、最初のn・Ts/4で電
流値が1/2となり、n・Ts/2で全電流になり、n
・Ts/2を過ぎると、今度は電流が減少し、3n・T
s/4で電流値が1/2になり、n・Tsで再び滑らか
に電流が0となるサイン波の出力電流I1を導出する。
これは従来装置における方形波に代わり1/2周期分の
サイン波出力を使うことになる。
【0049】従って、端子T5に供給されるラッチ回路
131の出力信号の1桁目のビット(LSB)の値が
“0”であるとトランジスタTr1が導通し、上記サイ
ン波出力I1が接地され、トランジスタTr2は遮断し
て、R−2Rラダー抵抗網17には電流が供給されない
が、上記1桁目のビット(LSB)の値が“1”である
とトランジスタTr1が遮断し、トランジスタTr2が導
通するので、該トランジスタTr2を介してR−2Rラ
ダー抵抗網17に上記サイン波出力I1が供給される。
その結果、1桁目のビットのデジタル値“1”或いは
“0”がアナログ値である電流の値に変換されて出力さ
れる。
131の出力信号の1桁目のビット(LSB)の値が
“0”であるとトランジスタTr1が導通し、上記サイ
ン波出力I1が接地され、トランジスタTr2は遮断し
て、R−2Rラダー抵抗網17には電流が供給されない
が、上記1桁目のビット(LSB)の値が“1”である
とトランジスタTr1が遮断し、トランジスタTr2が導
通するので、該トランジスタTr2を介してR−2Rラ
ダー抵抗網17に上記サイン波出力I1が供給される。
その結果、1桁目のビットのデジタル値“1”或いは
“0”がアナログ値である電流の値に変換されて出力さ
れる。
【0050】図2に示すアナログスイッチ群16を構成
する各桁のスイッチは、上記の図3に示す構成と同一の
構成になっているので、ラッチ回路131のkビットの
出力信号Q01の各桁の値(“1”或いは“0”)に応
じ、各桁毎に選択的に一定の電流値を持つサイン波出力
I1、I2、・・・Ikを、R−2Rラダー抵抗網17の
所定の位置に供給し、このR−2Rラダー抵抗網17
で、kビットの各桁のサイン波出力電流I1、I2、・・
・Ik毎に重み付けが施された重み付け加算(バイナリ
ウエイティング)が行われ、kビットの入力デジタルデ
ータDaに応じたラッチ回路131の出力信号Q01(k
ビット)に対応する出力電流A1を導出する。
する各桁のスイッチは、上記の図3に示す構成と同一の
構成になっているので、ラッチ回路131のkビットの
出力信号Q01の各桁の値(“1”或いは“0”)に応
じ、各桁毎に選択的に一定の電流値を持つサイン波出力
I1、I2、・・・Ikを、R−2Rラダー抵抗網17の
所定の位置に供給し、このR−2Rラダー抵抗網17
で、kビットの各桁のサイン波出力電流I1、I2、・・
・Ik毎に重み付けが施された重み付け加算(バイナリ
ウエイティング)が行われ、kビットの入力デジタルデ
ータDaに応じたラッチ回路131の出力信号Q01(k
ビット)に対応する出力電流A1を導出する。
【0051】ラッチ回路132、・・・13nに対応して
設けられたD/A変換回路142、・・・14nも上記の
D/A変換回路141と同様に動作し、ラッチ回路1
32、・・・13nに格納された入力デジタルデータDa
に基づく出力信号Q02・・・Q0nに対応した出力電流A
2、・・・Anを導出する。上記出力電流A1、A2、・・
・Anは、上記シフトレジスタ12より上記各ラッチ回
路131、132、・・・13nに供給されるワードラッ
チクロックW・CK1、W・CK2、・・・W・CKnに
同期しているので、ともに振幅を変調したサイン波の脈
動であるが、順次1/n周期(Ts期間)だけ位相がず
れた図4の(a)にサイン波形で示すような信号にな
る。
設けられたD/A変換回路142、・・・14nも上記の
D/A変換回路141と同様に動作し、ラッチ回路1
32、・・・13nに格納された入力デジタルデータDa
に基づく出力信号Q02・・・Q0nに対応した出力電流A
2、・・・Anを導出する。上記出力電流A1、A2、・・
・Anは、上記シフトレジスタ12より上記各ラッチ回
路131、132、・・・13nに供給されるワードラッ
チクロックW・CK1、W・CK2、・・・W・CKnに
同期しているので、ともに振幅を変調したサイン波の脈
動であるが、順次1/n周期(Ts期間)だけ位相がず
れた図4の(a)にサイン波形で示すような信号にな
る。
【0052】上記の各出力電流A1、A2、・・・A
nは、全て加算器22で加算され、入力デジタルデータ
Daの値に対応した電流値を持つ出力電流に変換され
る。この場合、上記各出力電流A1、A2、・・・Anが
持つ脈動成分は、上記の加算器22で加算することによ
って相殺され図4の(b)に示すような滑らかなアナロ
グ電流となる。図4の(b)において、A1、A2、・・
・Anは上記の各出力電流を、またA0は加算器22の出
力として導出される上記各出力電流の和を表わしてお
り、A'0、A'1、A'2、・・・A'nは1周期前の上記各
出力電流とその和を、またA"0、A"1、A"2、・・・
A"nは1周期後の上記各出力電流とその和を表わしてい
る。
nは、全て加算器22で加算され、入力デジタルデータ
Daの値に対応した電流値を持つ出力電流に変換され
る。この場合、上記各出力電流A1、A2、・・・Anが
持つ脈動成分は、上記の加算器22で加算することによ
って相殺され図4の(b)に示すような滑らかなアナロ
グ電流となる。図4の(b)において、A1、A2、・・
・Anは上記の各出力電流を、またA0は加算器22の出
力として導出される上記各出力電流の和を表わしてお
り、A'0、A'1、A'2、・・・A'nは1周期前の上記各
出力電流とその和を、またA"0、A"1、A"2、・・・
A"nは1周期後の上記各出力電流とその和を表わしてい
る。
【0053】上記加算器22の出力電流A0は、抵抗と
演算増幅器からなる電流電圧変換回路23に導かれ、こ
こで入力デジタルデータDaの値に応じたアナログ電圧
値を持つアナログ電圧出力VOUTに変換され出力端子T3
より導出される。この場合、各D/A変換回路141、
142、・・・14nの出力電流をAi(i=1、2、・
・・n)とすると、電流電圧変換回路23のアナログ電
圧出力VOUTは、
演算増幅器からなる電流電圧変換回路23に導かれ、こ
こで入力デジタルデータDaの値に応じたアナログ電圧
値を持つアナログ電圧出力VOUTに変換され出力端子T3
より導出される。この場合、各D/A変換回路141、
142、・・・14nの出力電流をAi(i=1、2、・
・・n)とすると、電流電圧変換回路23のアナログ電
圧出力VOUTは、
【数1】 で与えられる。ここで、Rは電流・電圧変換回路23の
帰還抵抗である。
帰還抵抗である。
【0054】上記各D/A変換回路141、142、・・
・14nの各出力電流Ai(i=1、2、・・・n)に
含まれている周期n・Tsの交流成分は、互に逆位相
(180°)の成分が存在するので、加算器22でこれ
らの各出力電流Ai(i=1、2、・・・n)を加算す
ると、上記の交流成分は相殺され電圧出力VOUTには現
れないようになる。
・14nの各出力電流Ai(i=1、2、・・・n)に
含まれている周期n・Tsの交流成分は、互に逆位相
(180°)の成分が存在するので、加算器22でこれ
らの各出力電流Ai(i=1、2、・・・n)を加算す
ると、上記の交流成分は相殺され電圧出力VOUTには現
れないようになる。
【0055】また、1個の入力デジタルデータDaの情
報はラッチ回路131、132、・・・13nとD/A変
換回路141、142、・・・14nによって、n・Ts
期間の時間領域に分散され積和演算(積分)されるの
で、高域阻止フィルタ(低域通過フィルタ)として機能
させることができるようになる。
報はラッチ回路131、132、・・・13nとD/A変
換回路141、142、・・・14nによって、n・Ts
期間の時間領域に分散され積和演算(積分)されるの
で、高域阻止フィルタ(低域通過フィルタ)として機能
させることができるようになる。
【0056】即ち、入力デジタルデータDaの各ビット
毎に対応したサイン波で与えられる信号は、元の入力デ
ジタルデータDaのインパルス関数に対して点拡がりの
関数として作用するので、高域阻止フィルタとしての機
能が出る。実際には、等価的なn次のトランスバーサル
フィルタを演算することと同じになる。元来、アナログ
信号をA/D変換によりデジタル信号に変換する場合、
前もって折り返し歪みを防止する目的で、前置高域阻止
フィルタを使用している。
毎に対応したサイン波で与えられる信号は、元の入力デ
ジタルデータDaのインパルス関数に対して点拡がりの
関数として作用するので、高域阻止フィルタとしての機
能が出る。実際には、等価的なn次のトランスバーサル
フィルタを演算することと同じになる。元来、アナログ
信号をA/D変換によりデジタル信号に変換する場合、
前もって折り返し歪みを防止する目的で、前置高域阻止
フィルタを使用している。
【0057】また、入力デジタルデータDaは、デジタ
ルサンプリングデータであるが、デジタルサンプリング
データそのものは、前後の微小時間領域においては、点
拡がりの関数のように相関を持っているので、本発明の
ようにサイン波等の関数で近似を行いアナログ信号に変
換することは理にかなった処理方法であると云える。
ルサンプリングデータであるが、デジタルサンプリング
データそのものは、前後の微小時間領域においては、点
拡がりの関数のように相関を持っているので、本発明の
ようにサイン波等の関数で近似を行いアナログ信号に変
換することは理にかなった処理方法であると云える。
【0058】また、D/A変換回路141、142、・・
・14nの分割数n即ち、積分の区間nの大きさによ
り、高域阻止フィルタとしての通過帯域は異なり、nが
大きくなる程カットオフ周波数は低くなり、急峻な信号
は周辺値と平均化され減少する。即ち、上記積分の区間
nの値を大きくすれば通過帯域は狭くなるので、このn
の値を1/n分周回路11の分周数の調整で、適宜選定
することにより高域阻止フィルタとしての帯域制限周波
数(カットオフ周波数)を可変にし、これを調整するこ
とができる。
・14nの分割数n即ち、積分の区間nの大きさによ
り、高域阻止フィルタとしての通過帯域は異なり、nが
大きくなる程カットオフ周波数は低くなり、急峻な信号
は周辺値と平均化され減少する。即ち、上記積分の区間
nの値を大きくすれば通過帯域は狭くなるので、このn
の値を1/n分周回路11の分周数の調整で、適宜選定
することにより高域阻止フィルタとしての帯域制限周波
数(カットオフ周波数)を可変にし、これを調整するこ
とができる。
【0059】また、入力デジタルデータDaのサンプリ
ング周期Tsをオーバーサンプリング等の周知の方法に
より可変しても、上記と同様に高域阻止フィルタとして
の帯域制限周波数を調整することができる。
ング周期Tsをオーバーサンプリング等の周知の方法に
より可変しても、上記と同様に高域阻止フィルタとして
の帯域制限周波数を調整することができる。
【0060】
【発明の効果】本発明は、上記の構成であるので、D/
A変換を行う電流スイッチは、サイン波で与えられる滑
らかな電流のオンオフを繰り返しており、急激な電流の
変化がないので、方形波を扱う場合のような電流の急激
な変化に伴う高周波ノイズの発生を極めて少なくするこ
とができる。また、同一デジタルデータを位相をずらせ
たn段の滑らかなサイン波形でD/A変換し、この積和
によりアナログ出力を得るようにしているので、高域阻
止フィルタを内蔵した形になり、エリアシング除去用フ
ィルタやディエンファシスフィルタを別個に設ける必要
がなく、そのためこれらのフィルタによる伝送系の品質
劣化が生ずることがなくなるとともに、これらの減衰特
性の急峻なフィルタによる位相遅れに起因した歪みが生
ずるという問題もない。
A変換を行う電流スイッチは、サイン波で与えられる滑
らかな電流のオンオフを繰り返しており、急激な電流の
変化がないので、方形波を扱う場合のような電流の急激
な変化に伴う高周波ノイズの発生を極めて少なくするこ
とができる。また、同一デジタルデータを位相をずらせ
たn段の滑らかなサイン波形でD/A変換し、この積和
によりアナログ出力を得るようにしているので、高域阻
止フィルタを内蔵した形になり、エリアシング除去用フ
ィルタやディエンファシスフィルタを別個に設ける必要
がなく、そのためこれらのフィルタによる伝送系の品質
劣化が生ずることがなくなるとともに、これらの減衰特
性の急峻なフィルタによる位相遅れに起因した歪みが生
ずるという問題もない。
【図1】 本発明の概要を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一実施例の構成図である。
【図3】 本発明の要部の一例を示す回路図である。
【図4】 本発明の動作説明図である。
【図5】 従来例の構成図である。
11 1/n分周回路 131、132、・・・13n ラッチ回路 141、142、・・・14n D/A変換回路 16 アナログ電流スイッチ群 17 R−2Rラダー抵抗網 20 PLL回路 21 遅延素子群 22 加算器 D/A1、D/A2、・・・D/An D/A変換回路 DIV 1/n分周回路 OSC 発振回路 SUM 加算器
Claims (4)
- 【請求項1】位相が360°/nづつずれたn相のサイ
ン波を発生する発振手段と、 kビットの入力デジタルデータに基づいて、360゜/
nづつ位相がずれたn相の同一データをサンプリングデ
ータ毎に導出し、このn相の同一データをサンプリング
周期のn倍の期間保持するn段のラッチ回路より成るラ
ッチ手段と、 上記各ラッチ回路からのkビットのデータにより、k桁
の電流スイッチング回路を制御し、上記発振手段からの
サイン波に応じた電流を上記k桁毎に選択的に導出して
各桁に対応した重み付け加算を行い、上記kビットのデ
ータに対応した電流を出力するD/A変換回路を、上記
n段のラッチ回路に対応し、且つ、360゜/nづつ位
相をずらせて作動するようにn段設けたD/A変換手段
と、 上記n段のD/A変換回路の各出力電流を加算して入力
デジタルデータの数値に対応したアナログ出力を導出す
る加算手段とを設けたことを特徴とするD/A変換装
置。 - 【請求項2】請求項1記載のD/A変換装置において、
発振手段から導出するサイン波の周期を入力デジタルデ
ータのサンプリング周期のn(整数)倍に設定し、ラッ
チ手段を構成するn段の各ラッチ回路の信号保持期間を
上記サイン波の周期に一致させるようにしたことを特徴
とするD/A変換装置。 - 【請求項3】請求項2記載のD/A変換装置において、
サイン波の周期を可変にする可変手段を設けたことを特
徴とするD/A変換装置。 - 【請求項4】請求項2記載のD/A変換装置において、
入力デジタルデータのサンプリング周波数を可変にする
サンプリング周波数可変手段を設けたことを特徴とする
D/A変換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21244293A JPH0766726A (ja) | 1993-08-27 | 1993-08-27 | D/a変換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21244293A JPH0766726A (ja) | 1993-08-27 | 1993-08-27 | D/a変換装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0766726A true JPH0766726A (ja) | 1995-03-10 |
Family
ID=16622685
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21244293A Pending JPH0766726A (ja) | 1993-08-27 | 1993-08-27 | D/a変換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0766726A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6747586B2 (en) | 2002-04-05 | 2004-06-08 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Signal processing device having a D/A converter with a reduced circuit area without sacrificing the resolution |
JP2004333512A (ja) * | 1999-07-12 | 2004-11-25 | Advantest Corp | 波形発生器及び試験装置 |
US7710301B2 (en) | 2006-05-31 | 2010-05-04 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Digital/analog converter and transmitter for complex signals |
-
1993
- 1993-08-27 JP JP21244293A patent/JPH0766726A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004333512A (ja) * | 1999-07-12 | 2004-11-25 | Advantest Corp | 波形発生器及び試験装置 |
US6747586B2 (en) | 2002-04-05 | 2004-06-08 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Signal processing device having a D/A converter with a reduced circuit area without sacrificing the resolution |
US7710301B2 (en) | 2006-05-31 | 2010-05-04 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Digital/analog converter and transmitter for complex signals |
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