JPH0766583B2 - 光磁気デイスク - Google Patents

光磁気デイスク

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JPH0766583B2
JPH0766583B2 JP110687A JP110687A JPH0766583B2 JP H0766583 B2 JPH0766583 B2 JP H0766583B2 JP 110687 A JP110687 A JP 110687A JP 110687 A JP110687 A JP 110687A JP H0766583 B2 JPH0766583 B2 JP H0766583B2
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勝太郎 市原
龍太郎 田中
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は光磁気ディスクの記録膜の保護及び再生信号を
目的とする干渉膜に関する。
(従来の技術) 光磁気ディスク用の記録膜には、膜面に垂直方向に磁化
容易軸を有する垂直磁化膜が必要である。その様な磁性
膜としては、多結晶MnBi膜や単結晶、及び多結晶磁性ガ
ーネット膜CoCr膜等の研究も行なわれているが、現在開
発の主流を占めているのは、非晶質希土類−遷移金属薄
膜(以下「RE−TM膜」と略記する)である。非晶質であ
るため粒界ノイズがなく、大面積化が容易であることが
MnBi膜やガーネット膜にない利点である。
しかし、このRE−TM膜は、カー回転角が0.2〜0.3[de
g]で、MnBi(同0.5〜0.7[deg])等に比べて小さく、
再生時の信号強度が充分に取れない。更に、RE−TM膜単
体では空気や水分に触れることRE原子が選択的に酸化さ
れて膜の磁気特性が変化し、最後は垂直磁気異方性を失
ってしまうため、酸化防止用の保護膜が必要である。こ
の保護膜と再生信号増強のため、通常はRE−TM膜に透明
誘電体膜や金属反射鏡を組合せて、身かけ上のカー回転
角を大きくするカーエンハンス構造を構成して使用され
る。カーエンハンス構造は、第4図(a)〜(d)の様
な方式が検討されている(例えば日本応用磁気学会誌Vo
l.8 No.365)。同図(a)は、基板1にRE−TM膜3、第
1の透明誘電体2を積層し、この第1の透明誘電体膜内
の反射防止膜としての光の干渉効果を利用してカー回転
角を増大させる。同図(b)は、(a)の構造に金属反
射鏡5を付加しRE−TM膜を透過する光のファラデー効果
も合わせてり利用する方式である。同図(c)は、この
金属反射膜の効果をより高めるため、RE−TM膜3と金属
反射鏡5の間に第2の透明誘電体膜4を挿入した四層構
造である。同図(d)は、(c)と同様の四層構造で、
ディスク表面に付着する埃、その他の微粒子の影響をな
くすため、光の入射面を基板側とした方式である。以上
の様にRE−TM膜の酸化防止とカーエンハンスを目的とし
て、第4図(a)〜(d)に示す膜構成が検討されてき
た。中でも第4図(d)の構造は、カーエンハンス効果
が大きく、実用上有利である。
ところで、この透明誘電体の材料は、酸化物系はSiO,Si
O2,TiO2等、窒化物系はSi3N4,AlN等、弗化物系MgF2,CaF
2等、その他ZnS,CdS、非晶質Siガーネット膜などが検討
されている。最近SiO2等の酸化物よりもSi3N4等の窒化
物の方がRE−TM膜の保護効果が高いという報告がある
(例えば特開昭60−231935号公報)。しかしながらこの
様な提案、その他実験的、経験的事実を裏付けする、Si
N膜(Si3N4の薄膜を形成すると、SiとNとの原子比が3:
4よりずれるので、以下、薄膜については「SiN膜」と表
す)の物理的、或いは化学的な特性の解明は不充分であ
る。例えば、SiN膜が一部酸化した場合、RE−TM膜の磁
気特性に影響する恐れがあるが、どの程度の酸化でどの
位RE−TM膜に影響するかという考察はされていない。
一方、カーエンハンス効果を高めるためには、膜構造は
先にも述べた様に、第1図(d)の構造が望ましい。こ
の構造では、第1の透明誘電体膜は、基板とRE−TM膜の
間の反射防止膜として働く。この透明誘電体膜の屈折率
nは基板より高い値であることが必要である。基板に、
実用的な透明有機樹脂を使用する場合、例えばアクリル
樹脂ではn≒1.49、ポリカーボネート樹脂ではn≒1.58
と、基板のnは約1.5〜1.6である。なお、ガラスを基板
としてもn≒1.5である。従って、透明誘電体のnは1.6
以上であることが望ましい。SiN膜の場合、プラズマCVD
膜や熱CVD膜ではn≒2.0の高屈折率の膜が得られてい
る。しかし、膜が一部酸化した場合はnが低下し(例え
ばJ.Electrochem.Soc.Vol.115 No.3 p311)。最終的にS
iO2の値(n≒1.49)まで下がる。従って、カーエンハ
ンス効果の点からも、RE−TM膜の保護層としても、SiN
膜中の酸素量を極力低減しなくてはならない。
特に、透明有機樹脂基板を使用する光磁気ディスクの記
録媒体は、基板温度がせいぜい100℃以下で形成しなけ
ればならない。この様な低温下で誘電体膜をスパッタリ
ング法で形成すると酸素が取り込まれ易く、窒化硅素が
一部酸化した膜(以下「SiO2Ny膜」と表記する)になり
やすい。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明はこの様な技術的背景に基き、RE−TM膜の保護層
及びカーエンハンス用の透明干渉膜として使用するSiN
膜につき、充分なエンハンスメント効果と、保護層とし
ての効果を確実にすることを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成するために、SiN膜の酸化の
度合(SiOxNy膜中のO原子の量)を知る手段として、赤
外吸収ピークとSi及びNの原子比(1/y)に着目し、成
膜条件によるそれらの変化と、RE−TM膜に対する保護効
果の対応関係を調査した。その結果赤外吸収ピーク波数
850〜930[cm-1]、SiとNの原子比(1/y)が0.7以上、
1.0以下のSiOxNy膜を使用すれば、RE−TM膜に対する保
護効果が充分であることを確認した。
(作 用) SiOxNy膜の製膜条件による変化は、主にSi及びNの組
成比がSi3N4よりSi過剰の側にずれる、Oが膜中に取
り込まれるの二点である。本発明者らは、Si3N4焼結タ
ーゲットスパッタ膜(SiOxNy膜)につき、ターゲットの
種類、その他の製膜条件による膜質の変化について調査
し、ターケットにより、膜中のO原子の量が変化す
る。Si及びNの原子比もやはりターゲットにより変化
することを確認した。一方、膜中のOが多くなるターゲ
ットではNが減少する傾向がある。そして、赤外吸収ピ
ーク波数930cm-1以下、SiとNの原子比(1/y)が1.0以
下であれば、RE−TM膜の保護効果が膜中のO原子の影響
を受けないことが判明した。
次に、スパッタ膜の赤外吸収ピーク波数、及びSi,Nの原
子比と、RE−TM膜保護効果との関連を実施例により、説
明する。
(実施例) 本発明の実施例のサンプル構造を第1図に示す。ポリカ
ーボネート基板1上に、第1の透明干渉膜としてSi3N4
スパッタ膜2を1400Å、RE−TM膜としてTbCo膜3を250
Å、第2の透明干渉膜としてSi3N4スパッタ膜4を1000
Å、Al反射膜5を1000Å形成した。
以下に説明する実施例、及び比較例は、サンプル構造は
第1図に従い、Si3N4焼結ターゲットを第1表成分に示
す3種類変化させた。次に、各実施例及び比較例の説明
を行なう。
<実施例1> Si3N4焼結ターゲットNo.1を使用し、第1図4層構造の
サンプルを作製した。このサンプルのSi3N4スパッタ膜
は基板バイアスなしで形成した。このスパッタ膜は赤外
吸収ピーク波数920cm-1、Si対Nの原子比は0.84:1であ
った。
<実施例2> Si3N4焼結ターゲットNo.2を使用し、同様のサンプルを
作製した。Si3N4スパッタ膜は基板バイアスなしで形成
し、赤外吸収ピーク波数は920cm-1、Si対Nの原子比は
0.95:1であった。
<実施例3> Si3N4焼結ターゲットNo.1を使用し、そのスパッタ膜は
基板バイアスを接地電位に対し−100V印加して形成し、
同様のサンプルを作製した。Si3N4スパッタ膜の赤外吸
収ピーク波数860cm-1、Si対Nの原子比は0.78:1であっ
た。
<実施例4> Si3N4焼結ターゲットNo.3を使用し、そのスパッタ膜は
基板バイアスを接地電位に対し−100V印加して形成し、
同様のサンプルを作製した。Si3N4スパッタ膜の赤外吸
収ピーク波数930cm-1、Si対Nの原子比は0.98:1であっ
た。
<比較例> Si3N4焼結ターゲットNo.3を使用し、そのスパッタ膜は
基板バイアスなしで同様のサンプルを作製した。Si3N4
スパッタ膜の赤外吸収ピーク波数940cm-1、Si対Nの原
子比は1.20:1であった。
次に、第2図は、前記実施例1〜4、及び比較例のサン
プルを650℃、90%RH条件下放置し、保磁力Hc、反射率
Rの変化を測定した結果を示す。
実施例1〜4のサンプルは、いずれも1000Hr経過後、Hc
及びRに変化は見られなかった。それに対し、比較例の
サンプルはRは変化していないが、Hcが徐々に増加する
傾向を示した。これらのサンプルのTbCo膜はRE−rich
(Tb rich)で形成したので、この比較例サンプルのHc
の増加は、Tb原子の選択酸化により、磁気特性が補償に
近づいていることを示す。
次に第3図は、第1図に示す四層構造のサンプルに於
て、第2のSi3N4スパッタ膜4の厚さを変化させた時の
カーエンハンス効果の違いを、本発明の実施例1及び比
較例のSiN膜について比較した結果を示す。カー回転各
θkは第3図(a)に示す様に、SiN膜厚約200〜1300Å
の範囲で、本発明実施例1のサンプルの方が大きい。特
に、SiN膜厚約500〜700Å付近では、本発明実施例1の
サンプルはθk≒0.9deg、比較例はdegを示した。性能
指数(√R・θk)も第3図(b)に示す様に、SiN膜
厚約200〜1300Åの範囲で、本発明実施例1のサンプル
の方が高い値を示した。
この差は、主にSiN膜の屈折率の差による。本発明実施
例1〜4、及び比較例のサンプルの、SiN膜の屈折率を
第2表に示す。比較例のSiN膜は屈折率が1.55と、本発
明の実施例1〜4(1.7〜1.75)より低い。本発明によ
るSiN膜は屈折率1.7以上で実用的な透明有機樹脂基板
(ポリカーボネート、アクリル等)やガラス基板の屈折
率(1.5〜1.6)より高い値となるので、基板とRE−TM膜
の間の反射防止膜としても優れ、充分なカーエンハンス
効果が得られる。
[発明の効果] 本発明によれば、光磁気ディスクのRE−TM膜の保護層と
して使用するSiN膜として赤外吸収ピーク波数が850〜93
0[cm-1]、Si対N原子比(Si/N)が0.7〜1.0である膜
を形成すれば、充分なカーエンハンス効果を持ち、しか
も高温、高湿環境下で劣化することのない、安定な光磁
気ディスクを供給することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のSiN膜を透明干渉膜として用いた光
磁気ディスク実施例の断面構造図、 第2図は本発明の実施例、及び比較例のSiN膜を用いて
第1図の構造とした光磁気ディスクサンプルの加速劣化
試験の結果を示す図、 第3図は同じく本発明の実施例及び比較例のSiN膜を用
いた光磁気ディスクサンプルのカーエンハンス効果の違
いをカー回転角θk、及び性能指数√R・θkで測定し
た結果を示す図、 第4図はRE−TM膜を使用する光磁気ディスクについて従
来検討されてきたカーエンハンス構造を示す図である。 1……基板 2……透明干渉膜 3……RE−TM膜 4……透明干渉膜 5……金属反射膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硅素と窒素の原子比(Si/N)が0.7〜1.0赤
    外吸収ピーク波数が850〜930[cm-1]の窒化硅素を透明
    干渉膜とすることを特徴とする光磁気ディスク。
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