JPH076651U - ヒートポンプシステムの制御装置 - Google Patents

ヒートポンプシステムの制御装置

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JPH076651U
JPH076651U JP4268693U JP4268693U JPH076651U JP H076651 U JPH076651 U JP H076651U JP 4268693 U JP4268693 U JP 4268693U JP 4268693 U JP4268693 U JP 4268693U JP H076651 U JPH076651 U JP H076651U
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JP
Japan
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discharge pressure
chattering
heat pump
condenser
compressor
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Application number
JP4268693U
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English (en)
Inventor
次雄 福島
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒートポンプシステムに使用されているマル
チベーン式コンプレッサのチャタリングを防止する。 【構成】 コンプレッサ1の吐出圧力が吸入圧力に対し
て一定の関係以下に低下した場合に、凝縮器2の冷却能
力を低下させるようにした。 【効果】 運転条件がチャタリング発生領域に入って
も、凝縮器の冷却能力の低下によって吐出圧力が上昇す
るので比較的速やかに正常運転領域に戻り、チャタリン
グが回避される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、ヒートポンプシステムに使用されているマルチベーン式コンプレ ッサのチャタリング防止に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マルチベーン式コンプレッサは軽量、小形で液圧縮に耐える力に優れているた め、ヒートポンプシステムに比較的多く使用されている。しかし、マルチベーン 式コンプレッサは、その構造上、一定条件下ではベーンがシリンダに対してジャ ンピングする現象、すなわちチャタリングが発生し、ベーンやシリンダを損傷し てコンプレッサの寿命に悪影響を与えるという問題がある。
【0003】 このチャタリングの発生条件にはコンプレッサの吐出圧力及び吸入圧力が関係 しており、従来は、吐出圧力を確保するために室外温度を、また吸入圧力を確保 するために室内温度や室内機容量を限定し、チャタリングが発生しないような条 件下で運転することが一般に行われている。しかしながら、ビル用マルチシステ ムのように室外温度が低い条件や室内機容量が小さい時、あるいは室内機の運転 容量が大きく変化する時でも運転されるシステムでは、上記のような条件が満足 されないチャタリング発生領域での運転を余儀なくされる場合が多かった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
この考案はこのような問題点に着目し、チャタリング発生領域での運転から速 やかに脱出できるようにすることを課題としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成するために、この考案では、マルチベーン式コンプレッサを 使用したヒートポンプシステムの冷房運転時において、上記コンプレッサの吐出 圧力と吸入圧力を検出し、吐出圧力が当該システムについてあらかじめ設定され た吐出圧力と吸入圧力の関係式による計算値あるいはあらかじめ設定された基準 値よりも低下した場合に、各計算値または基準値に応じて凝縮器の冷却能力を低 下させるようにしている。
【0006】 また、このような凝縮器の冷却能力を低下させる制御に加えて、室外機の冷媒 回路に設けられている電子膨張弁の開度を必要に応じて低下させるようにしてい る。
【0007】
【作用】
図4はあるマルチベーン式コンプレッサに関して、正常運転領域とチャタリン グ発生領域とを吐出圧力Pdと吸入圧力Psの関係について例示したものであり 、ラインの下側がチャタリング発生領域となっている。すなわち、この例では両 領域の境界線はほぼ Pd=1.4Ps+3 の1次式で表されるものとなって おり、吐出圧力が吸入圧力に対してこの式で計算した値以下に低下するとチャタ リングが発生し、またこれらの計算値によらないでも吐出圧力がある値から大幅 に低下してもチャタリングが発生することが分かる。なお、実線は700rpm、 破線は1000rpm、鎖線は1200rpmの場合をそれぞれ示しているが、各境界 線は回転数が異なってもほぼ同様なものとなっている。
【0008】 すなわち、吐出圧力と吸入圧力から運転条件がチャタリング発生領域に入った ことを検出し、凝縮器の冷却能力を低下させて吐出圧力を高めることによって、 運転条件が図の上方の正常運転領域に移動し、チャタリングが回避されるのであ る。
【0009】 また電子膨張弁の開度を低下させることにより冷媒が流れにくくなるので、こ れによっても吐出圧力を上昇させることができ、運転条件を正常運転領域に移動 させてチャタリングを回避することができるのである。
【0010】
【実施例】 次に図示の一実施例について説明する。図1は実施例のヒートポンプシステム の概略構成図であり、鎖線の上側が室外機側、下側が室内機側となっている。図 において、1はマルチベーン式のコンプレッサ、2は冷房運転時に凝縮器となる 室外熱交換器(以下凝縮器という)、2a及び2bは室外機ファン、3は電子膨張 弁、4は冷房運転時に蒸発器となる複数個の室内熱交換器(以下蒸発器という)、 5は各蒸発器4の閉鎖弁を兼ねる電子膨張弁、6は電子膨張弁3の冷媒通過量を 補うバイパス路、7は電磁弁である。8はコンプレッサ1の吐出側に設けられた 吐出圧力センサ、9はコンプレッサ1の吸入側に設けられた吸入圧力センサ、1 0はコントローラ、11は冷媒回路である。
【0011】 上記のような構成において、冷房運転時には矢印の方向に冷媒が流れるが、コ ンプレッサ1の吐出圧力は凝縮器2の凝縮温度に大きく影響され、凝縮温度は室 外気温と室外機ファン2a,2bの風量、凝縮器2の出入口圧力損失などに依存 する。また吸入圧力は蒸発器4の蒸発温度に大きく影響され、蒸発温度は室内気 温と室内機の運転台数などに依存する。また、冷媒回路は閉回路であるため吐出 圧力が上昇すれば吸入圧力も上昇する傾向にある。この考案では、これらの特性 を考慮し、以下のような制御によってコンプレッサ1のチャタリングを回避する のである。なお、コントローラ10はシステムの制御全般を行うものであるが、 以下ではこの考案に関する動作についてのみ説明する。
【0012】 次の表1は、正常運転領域とチャタリング発生領域との境界線が図4のように なって吐出圧力Pdと吸入圧力Psの関係が上述の実験式 Pd=1.4Ps+ 3 となる場合における制御手順を示したものであり、図2はこの手順を図示し たものである。
【0013】 〔 表 1 〕
【0014】 上表において、室外ファン2a及び2bは一方をOFFまたはONとし、他方 はOFF(0)と低速〜中速〜高速(2〜3〜4)の4段階に速度を調整しており、 表1で例えばOFF+0とは、一方のファン2aをOFFとし、他方のファン2 bもOFFとすることを意味し、またON +2とは一方のファン2aをONと し、他方のファン2bを低速運転することを意味している。また減速はPd≦1 .4Ps+3が優先されてAに移行される。
【0015】 なお、増速時と減速時とで条件に差を設けているのは、若干のヒステリシス特 性を持たせることによって制御を安定させるためである。また、ステップAでそ の条件が4分継続するとシステムの動作を一時停止しているのは、横風等の他の 要因によるチャタリングを防止するためである。
【0016】 すなわち、この実施例では、吐出圧力Pdと吸入圧力Psを各センサ8,9で 検出し、吐出圧力が関係式Pd≦1.4Ps+3による計算値あるいはあらかじ め設定された8.6,9.5,10.3等の基準値よりも低下した場合に、得ら れた各計算値または基準値に応じて室外機ファン2a,2bを減速制御している 。これにより凝縮器2の冷却能力が低下して吐出圧力Pdが上昇し、これに伴っ て運転条件が図4の上方の正常運転領域に移動してチャタリングが回避され、あ るいはチャタリングが発生してもこの状態から短時間で脱出して正常運転に戻る ことができるのである。
【0017】 上記の制御におけるステップA、すなわちOFF+0で室外ファン2a及び2 bをいずれも停止した場合でも吐出圧力Pdが上昇しない時には、更に電子膨張 弁3の開度を低下させる制御が併用される。次の表2はこの電子膨張弁3の開度 制御の手順を示したものであり、図3はこれを図示したものである。
【0018】 〔 表 2 〕
【0019】 上表において、膨張弁開度は電子膨張弁3に対する駆動ステップ数で示してあ り、数値が小さいほど開度は小さくなっている。このように、開度を低下させる ことにより冷媒が流れにくくなるので、これによって吐出圧力を上昇させること ができ、吐出圧力を正常運転が可能な値にまで速やかに回復してチャタリングを 回避し、あるいはチャタリングが発生しても短時間で脱出して正常運転に戻すこ とができるのである。なお、バイパス路6の電磁弁7は正常な運転時には開弁し ているが、室外ファンの制御時や膨張弁開度が制御される際には閉弁される。
【0020】 従来のシステムでは、運転条件がチャタリング発生領域に入った場合には吐出 圧力と吸入圧力とが周期的に変動し、吐出圧力が低下して吸入圧力との差が一定 値より小さくなる都度チャタリングが発生し、周期的にチャタリングが繰り返さ れるという状態が続くことが多かった。これに対して実施例のシステムでは、仮 に吐出圧力が低下してチャタリングが発生する条件になっても短時間で吐出圧力 が回復するので、チャタリングが繰り返されるようなことはなく、この考案の効 果が確認されている。
【0021】 なお、以上の実施例における関係式Pd≦1.4Ps+3や各基準値は一例で あり、システムを構成している機器の定格やシステムの規模などが変われば図4 に例示した両領域の境界線とは異なったものとなる。従って、事前に実施される 実験などにより各システムごとに固有の数値や式を選定する必要がある。また実 施例では室外機ファンを2台使用して全体の風量を制御しているが、ファンの台 数は2台に限られるものではなく、凝縮器の冷却能力を所望の範囲で変化できれ ばよい。
【0022】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、この考案は、コンプレッサの吐出圧力が吐出 圧力と吸入圧力の関係式による計算値あるいは基準値よりも低下した場合に、各 計算値または基準値に応じて凝縮器の冷却能力を低下させるようにしたものであ る。
【0023】 従って、吐出圧力が低下して運転条件がチャタリング発生領域に入っても、コ ンプレッサの回転数を一定に保ちながら比較的速やかに運転条件を正常運転領域 に移動し、チャタリングを回避することができる。このため、運転条件に対する 制約が少なくなり、ビル用マルチシステムのようにチャタリング発生領域での運 転を余儀なくされる場合の多いシステムにもマルチベーン式コンプレッサを使用 することが可能となり、高性能の良いヒートポンプシステムを提供することが容 易となる。
【0024】 また、凝縮器の冷却能力を低下させると共に、室外機の冷媒回路に設けられて いる電子膨張弁の開度を必要に応じて低下させることにより、凝縮器の冷却能力 低下だけではチャタリングを回避できないような悪条件でも速やかにチャタリン グから脱出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例の概略構成図である。
【図2】同実施例の制御手順を示す図である。
【図3】同実施例の他の制御手順を示す図である。
【図4】正常運転とチャタリング発生とに関する吐出圧
力と吸入圧力の関係を例示した図である。
【符号の説明】
1 マルチベーン式コンプレッサ 2 凝縮器 2a,2b 室外機ファン 3 電子膨張弁 4 蒸発器 8 吐出圧力センサ 9 吸入圧力センサ 10 コントローラ 11 冷媒回路

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マルチベーン式コンプレッサを使用した
    ヒートポンプシステムであって、冷房運転時において上
    記コンプレッサの吐出圧力と吸入圧力を検出し、吐出圧
    力が当該システムについてあらかじめ設定された吐出圧
    力と吸入圧力の関係式による計算値あるいはあらかじめ
    設定された基準値よりも低下した場合に、各計算値また
    は基準値に応じて凝縮器の冷却能力を低下させることを
    特徴とするヒートポンプシステムの制御装置。
  2. 【請求項2】 凝縮器の冷却能力を低下させると共に、
    室外機の冷媒回路に設けられている電子膨張弁の開度を
    必要に応じて低下させるようにした請求項1記載のヒー
    トポンプシステムの制御装置。
JP4268693U 1993-07-06 1993-07-06 ヒートポンプシステムの制御装置 Pending JPH076651U (ja)

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