JPH0766503A - 発光素子 - Google Patents

発光素子

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JPH0766503A
JPH0766503A JP23236693A JP23236693A JPH0766503A JP H0766503 A JPH0766503 A JP H0766503A JP 23236693 A JP23236693 A JP 23236693A JP 23236693 A JP23236693 A JP 23236693A JP H0766503 A JPH0766503 A JP H0766503A
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light emitting
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JP23236693A
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English (en)
Inventor
Satoru Ito
哲 伊藤
Masabumi Ozawa
正文 小沢
Akira Ishibashi
晃 石橋
Masao Ikeda
昌夫 池田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】p型コンタクト層とp型電極との間に良好なオ
ーム性接触を得ることはでき、しかも、10V以下の動
作電圧を達成し得る発光素子を提供する。 【構成】発光素子は、化合物半導体層24上に形成され
たp型コンタクト層30を有し、このp型コンタクト層
30は、第1のコンタクト層32、第2のコンタクト層
36、並びに第1及び第2のコンタクト層の間に形成さ
れた複数の障壁層と複数の量子井戸層から構成された多
重量子井戸構造34から成り、障壁層の厚さは0.3乃
至1.7nmであり、量子井戸層の数は3乃至6であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、p型コンタクト層に特
徴を有する、半導体レーザあるいは発光ダイオード等の
発光素子に関し、特に、ZnSe系、ZnCdSe系あ
るいはZnMgSSe系の化合物半導体材料を用いた発
光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ZnSe系、ZnCdSe系ある
いはZnMgSSe系の化合物半導体材料を用いた青色
あるいは緑色発光素子を実現する試みが活発に行われて
おり、これまで様々な報告がなされている。ところで、
例えばZnSe系の発光素子においては、p型ZnSe
とp型電極を構成する金属との接触界面に、1eV以上
の高さのポテンシャル障壁が存在する。一方、これまで
実現されているp型ZnSe中のキャリア濃度は1017
cm-3台である。尚、キャリア濃度はNA−NDで表わさ
れ、NAはアクセプタ濃度、NDはドナー濃度であり、以
下においても同様である。
【0003】このため、ZnSe系の化合物半導体材料
を用いた発光素子においては、p型ZnSe層に対する
p型電極のオーム性接触を得ることが本質的に困難であ
る。その結果、発光素子の動作に必要な印加電圧が高く
なり、また、p型電極とp型ZnSe層との接触界面に
おける電力損失による発熱に起因して発光素子の特性に
劣化が生じるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するために、p型コンタクト層としてp型ZnTe層を
有する発光素子、並びに、p型ZnSe層、p型ZnT
e層及びこれらの間に形成されたp型ZnSeから成る
複数の障壁層とp型ZnTeから成る複数の量子井戸層
から構成された多重量子井戸構造を有するp型コンタク
ト層を備えた発光素子を、本出願人は特願平4−185
821号にて提案した。
【0005】この提案においては、p型コンタクト層と
p型電極の間の良好なオーム性接触を得ることができ
る。しかしながら、発光素子の動作電圧が10Vを越え
ており、十分な動作電圧であるとはいい難い。また、発
光素子の動作電圧が高いために、p型電極とp型コンタ
クト層との接触界面における電力損失による発熱に起因
した発光素子特性の劣化という問題は、十分に解決され
てはいない。
【0006】従って、本発明の目的は、p型コンタクト
層とp型電極との間に良好なオーム性接触を得ることは
でき、しかも、10V以下の動作電圧を達成し得る発光
素子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、化合物半
導体層上に形成されたp型コンタクト層を有し、このp
型コンタクト層は、第1のコンタクト層、第2のコンタ
クト層、並びに第1及び第2のコンタクト層の間に形成
された複数の障壁層と複数の量子井戸層から構成された
多重量子井戸構造から成り、障壁層の厚さは0.3乃至
1.7nmであり、量子井戸層の数は3乃至6、より好
ましくは4乃至5であることを特徴とする本発明の発光
素子によって達成することができる。
【0008】障壁層の厚さが0.3nm未満では、障壁
層を構成する材料と量子井戸層を構成する材料から成る
高抵抗の混晶が形成され、p型コンタクト層全体の抵抗
が高くなるという問題が生じる。また、障壁層の厚さが
1.7nmを越えると、発光素子の動作電圧が10Vを
越えてしまう。量子井戸層の数が3未満では、p型コン
タクト層とp型電極との間にオーム性接触が得られな
い。また量子井戸層の数が6を越えると、発光素子の動
作電圧が10Vを越えてしまう。
【0009】それぞれの障壁層の厚さは、一定であって
も異なっていてもよい。また、それぞれの量子井戸層の
厚さ(井戸幅)も、一定であっても異なっていてもよ
い。障壁層の厚さのそれぞれを異ならせる場合、第2の
コンタクト層に近い障壁層ほど、その厚さを薄くするこ
とが望ましい。量子井戸層のそれぞれの厚さを異ならせ
る場合、第2のコンタクト層に近い量子井戸層ほど、そ
の厚さを厚くし、各量子井戸層の量子準位を第1及び第
2のコンタクト層のフェルミ準位と出来るだけ一致させ
ることが望ましい。
【0010】本発明の発光素子においては、第1のコン
タクト層はZnSeから成り、第2のコンタクト層はZ
nTeから成り、第2のコンタクト層上にp型電極が形
成されていることが望ましい。更には、障壁層は、Zn
Se、ZnCdSe又はZnSSeから成り、量子井戸
層はZnTeから成ることが望ましい。
【0011】発光素子が半導体レーザである場合、上記
の化合物半導体層はp型クラッド層に相当する。また、
発光素子が発光ダイオードである場合、第1のコンタク
ト層それ自体が、発光素子の発光領域を構成する。即
ち、この場合には、上記の化合物半導体層は、pn接合
を形成するn型化合物半導体層であり、pn接合を形成
するp型化合物半導体層は第1のコンタクト層を兼ねて
いる。
【0012】
【作用】本発明においては、多重量子井戸構造がp型コ
ンタクト層中に形成されているので、p型電極から第2
のコンタクト層に注入された正孔は、多重量子井戸構造
のそれぞれの量子井戸層に形成された量子準位を介して
トンネル効果によって第1のコンタクト層へと流れる。
従って、第1のコンタクト層と第2のコンタクト層との
接合における価電子帯の不連続によるポテンシャル障壁
を実質的に無くすことができる。しかも、障壁層の厚さ
を今までの発光素子よりも薄くし、更には量子井戸層の
数を今までの発光素子よりも少なくすることによって、
p型コンタクト層とp型電極との間に良好なオーム性接
触を得ることはでき、且つ、10V以下の発光素子動作
電圧を達成することができる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づき本発
明の発光素子を説明する。
【0014】(実施例1)実施例1は、本発明の発光素
子を半導体レーザに適用した例である。図1に模式的な
断面図を示す本発明の発光素子は、以下に示す各層から
構成されている。尚、各層の構成は上から下へと示し
た。尚、材料名の末尾のコロン(:)の後に示した元素
は、ドーパント元素を示す。
【0015】p型コンタクト層30は、化合物半導体層
に相当するp型クラッド層24上に形成されている。そ
して、p型コンタクト層30は、第1のコンタクト層3
2、第2のコンタクト層36、第1及び第2のコンタク
ト層の間に形成された多重量子井戸構造34から成る。
多重量子井戸構造34は、複数の障壁層及び複数の量子
井戸層から構成されている。尚、ZnSSe層26は、
バッファ層、クラッド層及びコンタクト層としての機能
を有する。このZnSSe層26は、場合によっては省
略することができる。
【0016】実施例1において、第1のコンタクト層3
2はp−ZnSeから成り、第2のコンタクト層36は
p−ZnTeから成る。また、多重量子井戸構造34を
構成する障壁層はp−ZnSeから成り、量子井戸層は
p−ZnTeから成る。障壁層の厚さを1.6nmとし
た。また、量子井戸層の数を6とした。各量子井戸層の
厚さ(井戸幅)を、第1のコンタクト層32側から、そ
れぞれ、0.4,0.5,0.6,0.8,1.1,
1.7nmとした。
【0017】図1に示した半導体レーザである発光素子
は、図2に模式的に示す分子線エピタキシー(MBE)
装置を用いて、以下の方法で作製することができる。M
BE装置は、真空蒸着装置の一種であり、超高真空排気
装置(図示せず)を備えた真空容器100の中に、複数
の分子線源(Kセル)102、及び基板12を保持する
基板ホルダー104が備えられている。また、ECRプ
ラズマセル106が備えられている。基板12は、ロー
ドロックチャンバ108を経由して真空容器100中に
搬入される。
【0018】Siをドーピングしたn−GaAsから成
る基板12をMBE装置の基板ホルダー104に装着
し、基板を約580゜Cに加熱して、基板12の表面を
清浄にする。その後、基板12を所定の最適成長温度
(例えば280゜C)に下げて、分子線源からの分子線
によって各層を基板上に成長させる。
【0019】先ず、基板12上にClをドーピングした
+−ZnSeから成る厚さ20nmのバッファ層14
を形成し、その上に、Clをドーピングしたn−ZnX
Mg1 -XYSe1-Yから成る厚さ2.0μmのn型クラ
ッド層16を形成する。更にその上に、Clをドーピン
グしたn−ZnS006Se094から成る厚さ55nm
の第1の光ガイド層18を形成し、次いで、その上に、
Zn0.85Cd0.15Seから成る厚さ6nmの活性層20
を形成する。尚、Clのドーピングのためのドーパント
としてZnCl2を用いた。
【0020】その後、N(窒素)をドーピングしたp−
ZnS006Se094から成る厚さ55nmの第2の光
ガイド層22を形成し、更に、その上に、Nをドーピン
グしたp−ZnXMg1-XYSe1-Yから成る厚さ0.7
μmのp型クラッド層24(化合物半導体層に相当す
る)を形成し、次いで、Nをドーピングした厚さ0.6
μmのZnSSe層26を形成する。尚、N(窒素)の
ドーピングはRFプラズマ法にて行った。以下において
も同様である。
【0021】その後、p型コンタクト層30を形成す
る。そのために、先ず、NをドーピングしたZnSeか
ら成る厚さ80nmの第1のコンタクト層32を形成す
る。第1のコンタクト層32中のキャリア濃度を約8×
1017cm-3とした。次いで、多重量子井戸構造を形成
する。即ち、Nをドーピングしたp−ZnTeから成る
厚さ(井戸幅)0.4nmの量子井戸層を形成し、次い
で、Nをドーピングしたp−ZnSeから成る厚さ1.
6nmの障壁層を形成し、その後、量子井戸層の厚さを
変えてこれらの操作を繰り返し、最終的に、6つの量子
井戸層(厚さは、それぞれ0.4,0.5,0.6,
0.8,1.1,1.7nm)と6つの障壁層(厚さは
1.6nm一定)を有する構造の多重量子井戸構造を得
た。
【0022】その後、Nをドーピングしたp−ZnTe
から成る厚さ70nmの第2のコンタクト層36を形成
する。第2のコンタクト層36中のキャリア濃度を約1
×1019cm-3とした。尚、第2のコンタクト層36の
厚さは10〜200nmであればよい。
【0023】次いで、Pd、Pt及びAuを電子線蒸着
法にて第2のコンタクト層36上に順次積層させて、p
型電極40を形成する。また、基板10の下面にInか
ら成るn型電極10を形成する。
【0024】先に述べたようなキャリア濃度を有するp
−ZnSeとp−ZnTeとの界面における価電子帯の
不連続の大きさは約0.5eVである。このようなp−
ZnSe/p−ZnTe接合の価電子帯には、ステップ
接合を仮定すると、p−ZnSe側に、 W=(2εφT/qNA1/2 の幅(W)に亙ってバンドの曲がりが生じる。ここで、
εはp−ZnSeの誘電率、φTはp−ZnSe/p−
ZnTe界面における価電子帯の不連続ポテンシャル
(約0.5eV)、qは電子の電荷の絶対値、NAはp
−ZnSeにおけるアクセプタ濃度である。
【0025】上式を計算すると、Wの値は32nmとな
る。価電子帯の頂上がp−ZnSe/p−ZnTe界面
に垂直な方向に沿ってどのように変化するかを図3に示
す。但し、p−ZnSe及びp−ZnTeのフェルミ準
位は価電子帯の頂上に一致すると近似している。図3に
示すように、p−ZnSeの価電子帯はp−ZnTeに
向かって下に曲がっている。この下に凸の価電子帯の変
化は、p型電極からp−ZnSe/p−ZnTe接合に
注入された正孔に対してポテンシャル障壁として働く。
【0026】本発明においては、多重量子井戸構造34
がp型コンタクト層30中に形成されているので、p型
電極40から第2のコンタクト層36に注入された正孔
は、多重量子井戸構造34のそれぞれの量子井戸層に形
成された量子準位を介してトンネル効果によって第1の
コンタクト層32へと流れる。従って、第1のコンタク
ト層32と第2のコンタクト層36との接合における価
電子帯の不連続によるポテンシャル障壁を実質的に無く
すことができる。
【0027】更には、障壁層の厚さを今までの発光素子
よりも薄くし、且つ、量子井戸層の数を今までの発光素
子よりも少なくすることによって、p型コンタクト層3
0とp型電極40との間に良好なオーム性接触を得るこ
とができ、しかも、10V以下の動作電圧を達成するこ
とができる。
【0028】実施例1にて説明した構成を有する発光素
子においては、図4に示すように、レーザ発振に必要と
される電圧は、閾値電流260mAにおいて、9Vであ
った。また、発光素子に100mAの電流を流す場合に
発光素子に印加すべき電圧は約7Vであった。
【0029】一方、図1に示した構造を有するが、障壁
層の厚さが2.0nmであり、量子井戸層の数が7(各
量子井戸層の厚さ(井戸幅)は、それぞれ0.3,0.
4,0.5,0.6,0.8,1.1,1.7nmであ
る)の場合、図5に示すように、レーザ発振に必要とさ
れる電圧は、閾値電流280mAにおいて、12Vであ
った。また、発光素子に100mAの電流を流す場合に
発光素子に印加すべき電圧は約10Vであった。
【0030】尚、発光素子に50mAの電流を流すため
に必要な発光素子への印加電圧と、p−ZnSeから成
る障壁層の厚さの関係を図6に示す。図6に示したデー
タは、実施例1と同様の6つの量子井戸層(井戸幅は実
施例1と同じ)を有する発光素子から得たデータであ
る。図6から明らかなように、障壁層の厚さが薄くなる
に従い、印加電圧は減少する。しかしながら、多重量子
井戸構造が存在しない場合(障壁層の厚さが0に相当す
る)、印加電圧の値は高くなる。
【0031】(実施例2)実施例2は、本発明の発光素
子を発光ダイオードに適用した例である。実施例2の発
光素子は、図7に示すように、Siがドープされたn−
GaAsから成る基板52上に、例えばGa(ガリウ
ム)がドーピングされた厚さ1.5μmのn−ZnSe
から成るn型化合物半導体層54(キャリア濃度:1〜
5×1017cm-3)、及びN(窒素)がドーピングされ
た厚さ1μmのp−ZnSeから成るp型化合物半導体
層56(キャリア濃度:2〜5×1017cm-3)が順次
積層されて成り、n型化合物半導体層54及びp型化合
物半導体層56によってpn接合が形成された発光ダイ
オードである。
【0032】実施例2においては、n型化合物半導体層
54が化合物半導体層に相当する。また、pn接合を形
成するp型化合物半導体層56は、p型コンタクト層に
おける第1のコンタクト層を兼ねている。
【0033】このp型化合物半導体層(兼第1のコンタ
クト層)56の上に多重量子井戸構造58が形成されて
いる。また、この多重量子井戸構造58の上には、N
(窒素)をドーピングしたp−ZnTeから成る厚さ7
0nmの第2のコンタクト層60が形成されている。第
2のコンタクト層60中のキャリア濃度を約1×1019
cm-3とした。尚、第2のコンタクト層60の厚さは1
0〜200nmであればよい。
【0034】多重量子井戸構造58の構成は、実施例1
と同様とした。即ち、p型化合物半導体層(兼第1のコ
ンタクト層)56の上にNをドーピングしたp−ZnT
eから成る厚さ(井戸幅)0.4nmの量子井戸層を形
成し、次いで、N(窒素)をドーピングしたp−ZnS
eから成る厚さ1.6nmの障壁層を形成し、その後、
量子井戸層の厚さを変えてこの操作を繰り返し、最終的
に、6つの量子井戸層(厚さは、それぞれ0.4,0.
5,0.6,0.8,1.1,1.7nm)と6つの障
壁層(厚さは1.6nm一定)を有する構造の多重量子
井戸構造を得ることができる。
【0035】以上のように、実施例2におけるp型コン
タクト層は、第1のコンタクト層56(pn接合を形成
するp型化合物半導体層を兼ねている)、第2のコンタ
クト層60、第1及び第2のコンタクト層の間に形成さ
れた複数の障壁層及び複数の量子井戸層から構成された
多重量子井戸構造58を有する。
【0036】第2のコンタクト層60の上にはAuから
成るp型電極62が形成されている。また、基板52の
下面にはInから成るn型電極50が形成されている。
【0037】実施例2の発光素子は、実質的には実施例
1と同様の方法で作製することができるので、詳細な説
明は省略する。
【0038】以上、好ましい実施例に基づき本発明を説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0039】各層の組成は例示であり、適宜変更するこ
とができる。例えば、実施例1における第1のコンタク
ト層32及び障壁層を、ZnSeの代わりに、ZnCd
Se又はZnSSeから構成することができ、また、活
性層20を、ZnSSeから構成することができる。
【0040】更には、例えば、n−GaAsから成る基
板上に順次積層された、n−ZnSSeから成るn型ク
ラッド層、n−ZnSeから成る第1の光ガイド層、Z
nCdSeから成る活性層、p−ZnSeから成る第2
の光ガイド層、p−ZnSSeから成るp型クラッド層
(化合物半導体層に相当する)から発光領域が形成され
た、半導体レーザから成る発光素子を別の構成例として
挙げることができる。
【0041】p型クラッド層やp型コンタクト層を形成
するためのドーパントとして、窒素(N)元素以外に
も、ヒ素(As)、リン(P)、アンチモン(Sb)等
のV族元素を用いることができる。これによって、第2
のコンタクト層に1019cm-3程度のキャリア濃度を付
与することができる。
【0042】
【発明の効果】本発明においては、障壁層の厚さ及び量
子井戸層の数に特徴を有する多重量子井戸構造を発光素
子に形成することによって、p型電極における発熱を抑
制することができ、信頼性の高い電極構造を作製するこ
とができる。また、発光素子の動作電圧を10V以下に
することができ、しかもp型コンタクト層とp型電極の
間に良好なオーム性接触を得ることができる。その結
果、発光素子の長寿命化、高信頼性、高動作安定性を得
ることができる。更には、量子井戸層数が今までの発光
素子よりも少ないので、発光素子の作製が容易であり、
多重量子井戸構造の形成の再現性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の発光素子の構造を示す模式的な断面
図である。
【図2】本発明の発光素子の作製に適した分子線エピタ
キシー装置の概要を示す図である。
【図3】p−ZnSe/p−ZnTe界面近傍の価電子
帯を示すエネルギーバンド図である。
【図4】本発明の発光素子における電流電圧特性を示す
図である。
【図5】今までの発光素子における電流電圧特性を示す
図である。
【図6】発光素子に50mAの電流を流すために必要な
発光素子への印加電圧と、p−ZnSeから成る障壁層
の厚さの関係を示す図である。
【図7】実施例2の発光素子の構造を示す模式的な断面
図である。
【符号の説明】
10,50 n型電極 12,52 基板 14 バッファ層 16 n型クラッド層 18 第1の光ガイド層 20 活性層 22 第2の光ガイド層 24 p型クラッド層 26 ZnSSe層 30 p型コンタクト層 32 第1のコンタクト層 34 多重量子井戸構造 36 第2のコンタクト層 40,62 p型電極 54 n型化合物半導体層 56 p型化合物半導体層(第1のコンタクト層を兼ね
る) 58 多重量子井戸構造 60 第2のコンタクト層 100 真空容器 102 分子線源(Kセル) 104 基板ホルダー 106 ECRプラズマセル 108 ロードロックチャンバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 昌夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化合物半導体層上に形成されたp型コンタ
    クト層を有し、該p型コンタクト層は、第1のコンタク
    ト層、第2のコンタクト層、並びに第1及び第2のコン
    タクト層の間に形成された複数の障壁層と複数の量子井
    戸層から構成された多重量子井戸構造から成り、該障壁
    層の厚さは0.3乃至1.7nmであり、量子井戸層の
    数は3乃至6であることを特徴とする発光素子。
  2. 【請求項2】第1のコンタクト層はZnSe、ZnCd
    Se又はZnSSeから成り、第2のコンタクト層はZ
    nTeから成り、第2のコンタクト層上にp型電極が形
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の発光素
    子。
  3. 【請求項3】障壁層は、ZnSe、ZnCdSe又はZ
    nSSeから成り、量子井戸層はZnTeから成ること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の発光素子。
JP23236693A 1993-08-25 1993-08-25 発光素子 Pending JPH0766503A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008282966A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Sony Corp 半導体素子およびその製造方法

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JP2008282966A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Sony Corp 半導体素子およびその製造方法

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