JPH0765773A - 電子ビーム装置及びビーム調整方法 - Google Patents

電子ビーム装置及びビーム調整方法

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JPH0765773A
JPH0765773A JP5212901A JP21290193A JPH0765773A JP H0765773 A JPH0765773 A JP H0765773A JP 5212901 A JP5212901 A JP 5212901A JP 21290193 A JP21290193 A JP 21290193A JP H0765773 A JPH0765773 A JP H0765773A
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JP
Japan
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electron beam
electron
irradiation target
data
image
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Application number
JP5212901A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Muku
哲也 椋
Toshihiro Ishizuka
俊弘 石塚
Hiromi Kubota
裕美 久保田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は電子ビーム装置に関し、位置合わせ
系機器の手動調整処理を極力低減し、その自動調整化を
図ること、及び、ラインプロファイルの自動取得化を図
ることを目的とする。 【構成】 電子銃11,偏向手段12,位置調整手段1
3,二次電子検出手段14及び制御手段16を具備し、
被照射対象19に電子ビーム11aが照射されると、その
電子ビーム11aが偏向制御データDx,Dyに基づいて
走査される。これにより、被照射対象19からの二次電
子11bが検出され、その信号処理により二次元画像SEM
が得られる。これに基づいて制御手段16が位置調整デ
ータDX,DYを算出し、この位置調整データDX,D
Yが位置調整手段13に出力され、電子ビーム11aが自
動位置調整されることを含み構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔目 次〕 産業上の利用分野 従来の技術(図13, 図14) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段(図1,図2) 作用 (1)第1の実施例の説明(図3〜図6) (2)第2の実施例の説明(図7〜図9) (3)第3の実施例の説明(図10〜図12) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、電子ビーム装置及びビ
ーム調整方法に関するものであり、さらに詳しく言え
ば、被照射対象の二次元画像を取得する走査型電子顕微
鏡や、電圧を測定する電子ビームテスタ等のビーム制御
機能の改善に関するものである。近年、半導体集積回路
(以下LSIという)装置の製造工程において、走査型
電子顕微鏡や電子ビームテスタが使用されている。これ
ら装置では、対物レンズ,エネルギー分析器等の電子光
学系の光軸に電子ビームを正確に位置合わせをする必要
がある。また、測定点に正確に電子ビームを位置合わせ
する必要がある。
【0003】これによれば、被照射対象の二次元画像
(以下SEM〔Scanning ElectronMicroscope 〕像
ともいう)を良好に取得する場合や、電圧測定時の分析
器の電圧シフト調整をする場合に、測定者はシフトコイ
ル及び対物レンズ等の位置合わせ系機器を頻繁に調整し
ている。しかし、対物レンズのアライメント調整や分析
器の電圧シフト調整には、多くの時間を要したり、熟練
者に依存した調整が強いられる。
【0004】そこで、手動調整処理を極力低減し、位置
合わせ系機器の自動調整化を図ること、及び、ラインプ
ロファイルの自動取得化を図ることができる装置及び位
置決め方法が望まれている。
【0005】
【従来の技術】図13,図14は、従来例に係る説明図であ
る。図13は、従来例に係る電子ビーム装置の構成図であ
り、図14(A),(B)は、その問題点を説明するシフ
ト状態図及び測定位置の指定状態図をそれぞれ示してい
る。例えば、被照射対象19の電圧を測定する電子ビー
ムテスタは、図13において、電子銃1,偏向器2,位置
合わせ系機器3,二次電子検出器4,画像メモリ5,制
御装置6,エネルギー分析器7及び画像表示装置8等か
ら成る。制御装置6には手動調整器9が設けられる。手
動調整器9はシフトコイル及び対物レンズ等の位置合わ
せ系機器3を調整するものである。
【0006】当該テスタの機能は、まず、電子ビーム1
aが電子銃1から被照射対象19に照射されると、それ
が偏向制御データDx,Dyに基づいて偏向器2により
走査される。これにより、被照射対象19からの二次電
子1bが二次電子検出器4により検出され、それを信号
処理したデータが画像メモリ5に記憶される。これに基
づいてSEM像が画像表示装置8に表示される。なお、
SEM像の調整を行う場合には、位置合わせ系機器3が
ユーザにより手動調整器9を介して調整され、電子ビー
ム1aが制御される。
【0007】次に、測定者は被照射対象19の被測定点
に電子ビーム1aを偏向するべく、SEM像上で測定し
たい配線パターンと測定位置とを指定する。ここで、被
測定点に電子ビーム1aが偏向され、当該被測定点にお
けるX,Y方向のラインプロファイルが作成される。ラ
インプロファイルは配線パターンに直交して電子ビーム
1aを走査し、この際の二次電子1bの量をプロットす
ることにより得られる。測定位置はラインプロファイル
のピーク値に基づいて修正する。ここで、先に指定した
位置が的確であれば、電子ビーム1aが配線パターンの
中央に位置合わせされる。それが的確でない場合には、
左右のいずれかに電子ビーム1aが位置ずれする。この
ような場合、ラインプロファイル上で測定位置を指定し
直する。これにより、被測定点が修正され、その後、被
照射対象19の電圧が測定される。
【0008】この電圧測定時に、エネルギー分析器7の
電圧シフト調整が生じた場合にも、位置合わせ系機器3
がユーザにより手動調整器9を介して調整され、電子ビ
ーム1aが制御される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来例によ
れば、SEM像を良好に取得する場合や、分析器7の電
圧シフト調整する場合に、シフトコイル及び対物レンズ
等の位置合わせ系機器3を調整しなくてはならい。これ
は、対物レンズのアライメント励磁電流や分析電圧値に
よって、SEM像がシフトするためである。これを調整
するには、例えば、フォーカスウォブラ(焦点調整)を
実行し、SEM像を観察しながら、その画像がX,Y方
向にシフトしないように、可動式の対物レンズ絞り,又
は対物レンズのアライメント励磁電流を手動調整器9を
介して調節する。
【0010】一般に、電子ビーム1aは電子銃1 を出射
してから被照射対象19に到達する間に回転をする。こ
のため、SEM像も回転する。これを防止すべく、偏向
制御データDx,Dyの回転量が調整される。これによ
り、正しい向きの画像が得られる。しかし、フォーカス
ウォブラを実行すると、対物レンズのX方向のみのアラ
イメント調整を実行したにも関わらず、SEM像がY方
向にもシフトしてしまう。また、そのY方向のアライメ
ント調整を実行したにも関わらず、SEM像がX方向に
シフトしてしまう。
【0011】また、従来例によれば、被照射対象19上
の被測定点に電子ビーム1aを位置合わせする場合、S
EM像上で測定したい配線と位置とが指定され、その点
のX,Y方向のラインプロファイルが作成される。この
際に、ユーザは配線のX方向又はY方向のどちらを選択
すれば適正な配線のプロファイルが得られるか否かをS
EM像上で判断する必要がある。また、ユーザは測定点
を指定する毎に、そのラインプロファイルが的確である
か否かを判断しなくてはならい。また、ラインプロファ
イルが平坦な場合,つまり、位置決めに適さないライン
プロファイルについても、ユーザはそれを確認しなくて
ならい。
【0012】これにより、対物レンズのアライメント調
整や分析器7の電圧シフト調整に多くの時間を要した
り、熟練者に依存した調整を強いられ、当該装置の操作
性に劣るという問題がある。本発明は、かかる従来例の
問題点に鑑み創作されたものであり、手動調整処理を極
力低減し、位置合わせ系機器の自動調整化を図ること、
及び、ラインプロファイルの自動取得化を図ることが可
能となる電子ビーム装置及びビーム調整方法の提供を目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明に係る電
子ビーム装置の原理図であり、図2(A)〜(C)は本
発明に係るビーム調整方法の原理図をそれぞれ示してい
る。本発明の電子ビーム装置は、図1に示すように、被
照射対象19に電子ビーム11aを照射する電子銃11
と、前記電子ビーム11aを偏向制御データDx,Dyに
基づいて走査する偏向手段12と、前記電子ビーム11a
の位置合わせをする位置調整手段13と、前記被照射対
象19からの二次電子11bを検出する二次電子検出手段
14と、前記電子銃11,偏向手段12,位置調整手段
13及び二次電子検出手段14の入出力を制御する制御
手段16とを具備し、前記制御手段16が、二次電子11
bの信号処理により得られる二次元画像〔SEM像〕に
基づいて位置調整データDX,DYを求め、前記位置調
整データDX,DYを位置調整手段13に出力すること
を特徴とする。
【0014】なお、本発明の電子ビーム装置において、
前記電子ビーム11aの制御に係る各種データDx,D
y,DX,DY,Δx,Δy…を記憶する記憶手段15
と、前記二次電子11bの分析電圧を設定する分析手段1
7と、前記二次元画像を表示する表示手段18が設けら
れることを特徴とする。また、本発明の第1のビーム調
整方法は、図2(A)の処理フローチャートに示すよう
に、まず、ステップP1で偏向制御データDx,Dyに
基づいて被照射対象19に電子ビーム11aの偏向処理を
し、次にステップP2で前記被照射対象19からの二次
電子11bに基づいて二次元画像の取得処理をし、その
後、ステップP3で前記被照射対象19の二次元画像に
基づいて前記電子ビーム11aの位置調整処理をすること
を特徴とする。
【0015】なお、本発明の第1のビーム調整方法にお
いて、前記電子ビーム11aの位置調整処理の際に、ステ
ップP3Aで前記電子ビーム11aの回転量を零にした偏向
制御データDx,Dyと、前記電子ビーム11aのビーム
調整データDを一定量±Δdだけ変位させた位置変位調
整データD±Δdに基づいて2つの二次元画像を取得
し、前記2つの二次元画像のパターンマチング処理に基
づいてシフト量Δx,Δyを算出し、図2(B)に示す
ように前記シフト量Δx,Δyの最小値を求めることを
特徴とする。
【0016】また、本発明の第2のビーム調整方法は、
図2(A)の処理フローチャートに示すように、前記電
子ビーム11aの位置調整処理の際に、ステップP3Bで前
記二次元画像上で電子ビーム11aの位置を指定し、前記
指定された位置に相当する被照射対象19の実際位置で
電子ビーム11aの偏向処理をし、前記被照射対象19か
らの二次電子11bの検出処理をし、前記二次電子11bに
基づいてラインプロファイルの取得処理をし、前記ライ
ンプロファイルを横切る閾値レベルの中間値を求めるこ
とを特徴とし、上記目的を達成する。
【0017】
【作用】本発明の電子ビーム装置は図1に示すように制
御手段16が設けられ、それが二次電子11bの信号処理
により得られる二次元画像(以下単にSEM像という)
に基づいて位置調整データDX,DYを求め、それを位
置調整手段13に出力する。
【0018】このため、SEM像を良好に取得する場合
や、分析手段17の電圧シフト調整を行う場合、又は、
被照射対象19の特定位置に電子ビーム11aを位置合わ
せする場合に、位置調整手段13の自動調整を行うこと
が可能となる。すなわち、電子銃11から被照射対象1
9に電子ビーム11aが照射されると、偏向制御データD
x,Dyに基づいて電子ビーム11aが偏向手段12によ
り走査される。また、被照射対象19からの二次電子11
bが二次電子検出手段14に検出され、これに基づいて
被照射対象19のSEM像が表示手段18に表示され
る。
【0019】ここで、当該装置にSEM像を良好に取得
する要求や分析手段17の電圧シフト調整を行う要求が
割り込まれると、電子ビーム11aの回転量を零にした偏
向制御データDx,Dyが制御手段16から偏向手段1
2に出力される。これにより、回転していない状態のS
EM像に基づいて位置調整データDX,DYのシフト量
Δx,Δyが算出され、それに基づいて位置調整データ
DX,DYが設定され、それが制御手段16から位置調
整手段13に出力される。
【0020】また、被照射対象19の特定位置に、電子
ビーム11aの位置合わせをする要求が割り込まれると、
SEM像上に指定された位置に相当する被照射対象19
の実際位置を中心に電子ビーム11aが偏向処理され、こ
の位置のラインプロファイルが自動取得処理される。さ
らに、本発明の第1のビーム調整方法によれば、図2
(A)の処理フローチャートに示すように、ステップP
3で被照射対象19のSEM像と、電子ビーム11aの回
転量を零にした偏向制御データDx,Dyとに基づいて
電子ビーム11aの位置調整処理をしている。
【0021】このため、SEM像が回転していない状態
で、正確な位置調整データDX,DYを容易に求めるこ
とが可能となる。例えば、電子ビーム11aの回転量を含
んだ偏向制御データDx,Dyを予め記憶して置く。次
に、ステップP3Aで電子ビーム11aの回転量を零にした
偏向制御データDx,Dyと、電子ビーム11aのビーム
調整データDを一定量±Δdだけ変位させたビーム変位
調整データD±Δdに基づく2つのSEM像が取得され
る。その後、2つのSEM像がパターンマチング処理さ
れ、位置調整データDX,DYのシフト量Δx,Δyが
算出され、その最小値が求められる。
【0022】これにより、回転量を零にした偏向制御デ
ータDx,Dyを、回転量を含んだ偏向制御データD
x,Dyに戻すと、SEM像も元通りに回転する。ま
た、本発明の第2のビーム調整方法によれば、図2
(A)の処理フローチャートにおいて、電子ビーム11a
の位置調整処理の際に、ステップP3BでSEM像上で電
子ビーム11aの位置が指定されると、それに相当する被
照射対象19の実際位置で電子ビーム11aが偏向処理さ
れる。また、その位置のラインプロファイルが自動取得
処理され、そのラインプロファイルを横切る閾値レベル
の中間値が求められる。
【0023】このため、被照射対象19の特定位置に電
子ビーム11aを位置合わせする場合に、その自動位置決
め処理を高速に行うことが可能となる。また、被照射対
象19のX方向又はY方向のどちらを選択すれば適正な
プロファイルが得られるか否かが自動判断される。ま
た、測定点を指定する毎に、そのラインプロファイルが
的確であるか否かが自動判断される。
【0024】これにより、ラインプロファイルが平坦な
場合,つまり、位置決め処理に適さないラインプロファ
イルは無効にされる。
【0025】
【実施例】次に図を参照しながら本発明の実施例につい
て説明をする。図3〜12は、本発明の実施例に係る電子
ビーム装置及びビーム調整方法を説明する図である。 (1)第1の実施例の説明 図3は、本発明の各実施例に係る電子ビーム装置の構成
図を示している。例えば、被照射対象19のSEM像の
取得と、その電圧測定とが可能な電子ビーム装置は、図
3において、鏡筒21内に電子銃11,電磁偏向器2
2,シフトコイル23A,対物レンズ23B,二次電子検出
器24及びその他の偏向系29が設けられ、その外側に
制御装置26やディスプレイ28等が接続されて成る。
【0026】電子銃11は被照射対象19に電子ビーム
11aを照射するものである。例えば、電子銃11はタン
グステンヘアピンフィラメントやランタンヘキサボライ
ド(LaB6 )フィラメント等から成る。電磁偏向器2
2は偏向手段12の一例であり、電子ビーム11aを偏向
制御データDx,Dyに基づいて走査するものである。
例えば、電磁偏向器22はD/A変換器30に接続さ
れ、偏向制御データDx,DyをD/A変換した偏向電
流ix,iyが供給される。偏向電流ix,iyは電子
ビーム11aの回転量を含んでいる。
【0027】シフトコイル23A及び対物レンズ23Bは位
置調整手段13の一例である。シフトコイル23Aは仮想
的に電子銃11の位置を変える機能を有している。な
お、電子ビーム11aを光軸に位置合わせをするティルト
コイルと機能が異なる。シフトコイル23AはD/A変換
器31に接続され、位置調整データDX,DYをD/A
変換した励磁電流iX,iYが供給される。対物レンズ
23Bは電子ビーム11aの焦点位置合わせをするコイルで
あり、D/A変換器33に接続され、焦点調整データD
FをD/A変換した励磁電流ifが供給される。焦点調
整データDFはビーム調整データDの一例である。
【0028】二次電子検出器24は二次電子検出手段1
4の一例であり、被照射対象19からの二次電子11bを
検出するものである。二次電子検出器24はA/D変換
器32に接続され、二次電子検出電流ieをA/D変換
した二次電子画像データDeを制御装置26に出力す
る。制御装置26は記憶手段15及び制御手段16の一
例を構成するものであり、電子銃11,電磁偏向器2
2,シフトコイル23A,対物レンズ23B,二次電子検出
器24及びその他の偏向系29の入出力を制御する。例
えば、制御装置26は、内部バス26Cに接続されたCP
U(中央演算処理装置)26A,3つのEPROM〔消
去,プログラム可能な読出し専用メモリ〕25A〜25C,
RAM〔随時書込み/読出し可能なメモリ〕25D及びI
/Oポート部26Bから成る。
【0029】CPU26A及びI/Oポート部26Bは制御
手段16の一例であり、3つのEPROM25A〜25C及
びRAM25Dは記憶手段15の一例である。EPROM
25Aには、本発明の第1の実施例の対物レンズ23Bのア
ライメント調整に係る制御プログラムが格納される。そ
の処理フローチャートについては図4〜6において詳述
する。
【0030】EPROM25Bには、本発明の第2の実施
例のエネルギー分析器27の電圧シフト調整に係る制御
プログラムが格納される。その処理フローチャートにつ
いては図7〜9において詳述する。EPROM25Cに
は、本発明の第3の実施例の電子ビームの位置決めに係
る制御プログラムが格納される。その処理フローチャー
トについては図10〜12において詳述する。
【0031】RAM24Dは電子ビーム11aの制御に係る
各種データDx,Dy,DX,DY,Δx,Δy…を記
憶するものである。例えば、SEM像の表示に係る二次
電子画像データDeを記憶する。I/Oポート部26Bは
D/A変換器30,31,33,34及びA/D変換器
32にそれぞれ接続され、偏向制御データDx,Dy,
位置調整データDX,DY,焦点調整データDF及び二
次電子画像データDe等の入出力をする。
【0032】CPU26Aは、二次電子11bの信号処理に
より得られるSEM像に基づいて位置調整データDX,
DY,焦点調整データDF等を算出し、それをシフトコ
イル23A,対物レンズ23Bに出力制御する。エネルギー
分析器27は分析手段17の一例であり、二次電子11b
の分析電圧を設定するものである。例えば、分析器27
はD/A変換器34に接続され、分析電圧設定データV
EをD/A変換した分析電圧veが供給される。分析電
圧設定データVEはビーム調整データDの一例である。
【0033】ディスプレイ28は表示手段18の一例で
あり、SEM像を表示するものである。なお、本発明の
実施例では画像上にカーソル線が重畳して表示される。
このカーソル線が電子ビーム11aの照射位置に反映され
る。その他の偏向系29は各種アパーチャや静電偏向器
等である。このようにして、本発明の各実施例に係る電
子ビーム装置によれば、図3に示すように制御装置26
が設けられ、そのCPU26Aが二次電子11bの信号処理
により得られるSEM像に基づいて位置調整データD
X,DY,焦点調整データDF等を算出し、それをシフ
トコイル23A,対物レンズ23Bに出力する。
【0034】このため、SEM像を良好に取得する場
合、エネルギー分析器27の電圧シフト調整を行う場合
や、被照射対象19の特定位置に電子ビーム11aを位置
合わせする場合に、シフトコイル23A,対物レンズ23B
の自動調整を行うことが可能となる。すなわち、電子銃
11から被照射対象19に電子ビーム11aが照射される
と、偏向制御データDx,Dyに基づいて電子ビーム11
aが電磁偏向器22により走査される。また、被照射対
象19からの二次電子11bが二次電子検出器24に検出
され、これに基づいて被照射対象19のSEM像が表示
手段18に表示される。
【0035】ここで、当該装置にSEM像を良好に取得
する要求やエネルギー分析器27の電圧シフト調整を行
う要求が割り込まれると、電子ビーム11aの回転量を零
にした偏向制御データDx,Dyが制御装置26から電
磁偏向器22に出力される。これにより、回転していな
い状態のSEM像に基づいて位置調整データDX,DY
のシフト量Δx,Δyが算出され、それに基づいて位置
調整データDX,DY,焦点調整データDFが設定さ
れ、それが制御装置26からシフトコイル23A,対物レ
ンズ23Bに出力される。
【0036】また、被照射対象19の特定位置に、電子
ビーム11aの位置合わせをする要求が割り込まれると、
SEM像上に指定された位置に相当する被照射対象19
の実際位置を中心に電子ビーム11aが偏向処理され、こ
の位置のラインプロファイルが自動取得処理される。こ
れにより、位置合わせ系機器の自動調整化を図ること、
及び、ラインプロファイルの自動取得化を図ることが可
能となり、手動調整処理が極力低減する。
【0037】次に、本発明の第1の実施例に係る電子ビ
ーム装置のビーム調整方法について、当該装置の動作を
補足しながら説明をする。図4,図5は、本発明の第1
の実施例に係る対物レンズのアライメント調整の処理フ
ローチャート(その1,2)であり、図6(A)〜
(D)は、そのSEM像の補足説明図をそれぞれ示して
いる。
【0038】図4において、まず、ステップP1で偏向
制御データDx,Dyに基づいて被照射対象19に電子
ビーム11aの偏向処理をする。この際に、電子銃11か
ら被照射対象19に電子ビーム11aが照射され、電磁偏
向器22により、電子ビーム11aが偏向制御データD
x,Dyに基づいて走査される。具体的には、偏向制御
データDx,DyがD/A変換器30によりD/A変換
され、その偏向電流ix,iyが電磁偏向器22に供給
される。なお、偏向電流ix,iyには、電子ビーム11
aの回転量が含まれている。
【0039】次に、ステップP2で被照射対象19から
の二次電子11bに基づいてSEM像(以下単に画像とい
う)SEM1の取得処理をする。この際に、被照射対象
19からの二次電子11bが二次電子検出器24により検
出され、その二次電子検出電流ieがA/D変換器32
によりA/D変換される。また、その二次電子画像デー
タDeが制御装置26に出力され、例えば、図6(A)
に示すような画像SEM1がディスプレイ28に表示さ
れる。
【0040】ここで、当該装置に画像SEM1を良好に
取得するための調整要求が割り込まれたものとすれば、
ステップP3以降で、被照射対象19の画像SEM1に
基づいて対物レンズ23Bのアライメント調整をする。な
お、ステップP3〜P13は、EPROM25Aの制御プロ
グラム内容を成す。すなわち、ステップP3で現在の偏
向制御データDx,Dyを記憶する。当該データDx,
Dyには、電子ビーム11aの回転量が含まれ、それがR
AM25Dに一時記憶される。次に、ステップP4で偏向
制御データDx,Dyの回転量を解除(「0」)にす
る。これにより、画像SEM1は図6(B)に示すよう
に、回転を調整していない状態の画像SEM2に変わ
る。
【0041】次いで、ステップP5でこの状態の対物レ
ンズ23Bの励磁電流データDFを記憶する。具体的に
は、データDFがRAM25Dに一時記憶される。ここ
で、X,Y方向の励磁電流データDFの内容値を説明の
簡略化のため「A」と置く。さらに、ステップP6で励
磁電流値A−Δaに係る画像SEM2を取得する。ここ
で、Δaは微小変位量である。また、図6(C)に示す
ように、画像SEM2は励磁電流値A−Δaによって、
画像SEM3に変わる。
【0042】また、ステップP7で励磁電流値A+Δa
に係る画像SEM4を取得する。ここで、図6(D)に
示すように、画像SEM3は励磁電流値A+Δaによっ
て、画像SEM4に変わる。その後、ステップP8で両
画像SEM3,4のパターンマッチング処理をする。当
該マッチング処理はRAM25Dに格納された画像データ
Deの比較処理(相関処理)により実行し、ステップP
9で両画像SEM3,4のシフト量Δx,Δyを算出す
る。
【0043】次に、図5に移行してステップP10でシフ
ト量Δx,Δyの最小値を求める。この際に、シフト量
Δx,Δyの最小値が求められた場合(YES)には、ス
テップP12に移行する。また、それが求められない場合
(NO)には、ステップP11でシフトコイル23Aを調整
する。その後、ステップP6に戻って励磁電流値A−Δ
aに係る画像SEM2を取得する。
【0044】従って、その最小値が求められた場合(Y
ES)には、ステップP12でシフトコイル23Aの励磁電流
データDX,DYを設定する。その後、ステップP13で
電磁偏向器22及び対物レンズ23Bの設定値をそれぞれ
元に戻す。これにより、対物レンズアライメントが自動
調整される。このようにして、本発明の第1の実施例に
係る対物レンズのアライメント調整方法によれば、図
4,図5に示すように、ステップP3で当該装置に画像
SEM1を良好に取得する要求が割り込まれた場合に、
先のステップP1で取得した被照射対象19の画像SE
M1と、ステップP4の電子ビーム11aの回転量を零に
した偏向制御データDx,Dyとに基づいて電子ビーム
11aのアライメント調整処理をしている。
【0045】このため、ステップP4で電子ビーム11a
の回転量を解除した偏向制御データDx,Dyに基づ
き、ステップP6,7で被照射対象19の画像SEM
3,4を取得することにより、画像SEM1が回転して
いな状態で、正確な位置調整データDX,DYを容易に
求めることが可能となる。これにより、回転量を含んだ
偏向制御データDx,Dyに戻すと、SEM像1が元通
りに位置に回転する。このことで、偏向制御データD
x,Dyの回転量を容易に調整することが可能となり、
正しい向きの画像が再現性良く得られる。
【0046】(2)第2の実施例の説明 図7,図8は、本発明の第2の実施例に係るエネルギー
分析器の電圧シフト調整の処理フローチャート(その
1,2)であり、図9(A)〜(D)は、そのSEM像
の補足説明図をそれぞれ示している。第2の実施例では
第1の実施例と異なり、被照射対象19として半導体集
積回路(以下LSIという)装置の電圧を測定する場合
であって、当該装置の分析器の電圧シフト調整をする場
合である。図7において、まず、ステップP1で偏向制
御データDx,Dyに基づいて被照射対象19に電子ビ
ーム11aの偏向処理をする。この際に、第1の実施例と
同様に、電磁偏向器22により、電子ビーム11aが偏向
制御データDx,Dyに基づいて走査される。なお、偏
向電流ix,iyには、電子ビーム11aの回転量が含ま
れている。
【0047】次に、ステップP2で被照射対象19から
の二次電子11bに基づいて画像SEM1の取得処理をす
る。例えば、図9(A)に示すような配線パターンの画
像SEM1がディスプレイ28に表示される。ここで、
当該装置に分析器の電圧シフト調整をする要求が割り込
まれたものとすれば、ステップP3以降でエネルギー分
析器27の電圧シフト調整をする。なお、ステップP3
〜P13の内容は、EPROM25Bの制御プログラム内容
を成す。
【0048】すなわち、ステップP3で現在の偏向制御
データDx,Dyを記憶する。当該データDx,Dyに
は、電子ビーム11aの回転量が含まれ、それがRAM25
Dに一時記憶される。次に、ステップP4で偏向制御デ
ータDx,Dyの回転量を解除(「0」)にする。これ
により、画像SEM1は図9(B)に示すように、回転
を調整していない状態の画像SEM2に変わる。
【0049】次いで、ステップP5でこの状態の分析器
27の分析電圧データVEを記憶する。具体的には、デ
ータVEがRAM25Dに一時記憶される。ここで、分析
電圧データVEの内容値を説明の簡略化のため「B」と
置く。さらに、ステップP6で分析電圧値B−Δbに係
る画像SEM2を取得する。ここで、Δbは微小変位量
である。また、図9(C)に示すように、画像SEM2
は分析電圧値B−Δbによって、画像SEM3に変わ
る。
【0050】また、ステップP7で分析電圧値B+Δb
に係る画像SEM4を取得する。ここで、図9(D)に
示すように、画像SEM3は分析電圧値B+Δbによっ
て、画像SEM4に変わる。その後、ステップP8で両
画像SEM3,4のパターンマッチング処理をする。当
該マッチング処理はRAM25Dに格納された画像データ
Deの比較処理により実行し、ステップP9で両画像S
EM3,4のシフト量Δx,Δyを算出する。
【0051】次に、図8に移行してステップP10でシフ
ト量Δx,Δyの最小値を求める。この際に、シフト量
Δx,Δyの最小値が求められた場合(YES)には、ス
テップP12に移行する。また、それが求められない場合
(NO)には、ステップP11移行してシフトコイル23A
を調整し、その後、ステップP6に戻って分析電圧値B
−Δbに係る画像SEM2を取得する。
【0052】従って、その最小値が求められた場合(Y
ES)には、ステップP12でシフトコイル23Aの励磁電流
データDX,DYを設定する。その後、ステップP13で
電磁偏向器22及び対物レンズ23Bの設定値をそれぞれ
元に戻す。これにより、エネルギー分析器27が自動電
圧シフト調整される。このようにして、本発明の第2の
実施例に係るエネルギー分析器の電圧シフト調整方法に
よれば、図6,図7に示すように、ステップP3で当該
分析器27の分析電圧シフト調整の要求が割り込まれた
場合に、先のステップP1で取得した被照射対象19の
画像SEM1と、ステップP4の電子ビーム11aの回転
量を零にした偏向制御データDx,Dyとに基づいて分
析器27の電圧シフト調整処理をしている。
【0053】このため、ステップP4で電子ビーム11a
の回転量を解除した偏向制御データDx,Dyに基づ
き、ステップP6,8で被照射対象19の画像SEM
3,4を取得することにより、画像SEM1が回転して
いな状態で、正確な位置調整データDX,DYを容易に
求めることが可能となる。これにより、回転量を含んだ
偏向制御データDx,Dyに戻すと、SEM像1が元通
りに位置に回転する。このことで、偏向制御データD
x,Dyの回転量を容易に調整することが可能となり、
正しい向きの画像が再現性良く得られる。
【0054】(3)第3の実施例の説明 図10,11は、本発明の第3の実施例に係る電子ビームの
位置決め方法の処理フローチャート(その1,2)であ
り、図12(A)〜(E)はそのフローチャートの補足説
明図をそれぞれ示している。第3の実施例では第1,第
2の実施例と異なり、LSIの配線の被測定点に電子ビ
ーム11aを自動位置合わせする場合である。図10におい
て、まず、ステップP1で偏向制御データDx,Dyに
基づいて被照射対象19に電子ビーム11aの偏向処理を
する。この際に、第1,2の実施例と同様に、電磁偏向
器22により、電子ビーム11aが偏向制御データDx,
Dyに基づいて走査される。
【0055】次に、ステップP2で被照射対象19から
の二次電子11bに基づいてSEM画像の取得処理をす
る。例えば、図12(A)に示すような配線パターンのS
EM画像がディスプレイ28に表示される。ここで、ス
テップP3でLSIの配線に電子ビーム11aを位置合わ
せする要求が割り込まれたものとする。具体的には、測
定者はディスプレイ28に表示されたSEM画像1上で
測定点X,Yを指定する。なお、ステップP4〜P13
は、EPROM25Cの制御プログラム内容を成す。
【0056】すなわち、ステップP4で電子ビーム11a
を指定された位置に偏向する。この際に、SEM画像上
で指定された位置X,Yに相当する被照射対象19の実
際位置x,yに電子ビーム11aが偏向される。具体的に
は、制御装置26からD/A変換器31に位置調整デー
タDX,DYが出力され、それをD/A変換した励磁電
流iX,iYがシフトコイル23Aに供給される。ここ
で、電子ビーム11aが配線の中心に位置合わせされると
は限らない。
【0057】次に、ステップP5で被照射対象19のX
方向のラインプロファイルを取得する。具体的には、被
照射対象19からの二次電子11bが二次電子検出器24
により検出され、その二次電子検出電流ieがA/D変
換器32によりA/D変換される。また、その二次電子
画像データDeが制御装置26に出力される。例えば、
図12(B)に示すようなラインプロファイルが作成され
る。ここで、ラインプロファイルは横軸が位置であり、
本実施例ではX方向の配線位置を示している。縦軸は二
次電子量ieである。図12(C)は、X方向の二次電子
量ieの分布を示している。これによれば、ピーク値が
1つのみ存在することから、電子ビーム11a の位置決め
をする試料としては無効なデータである。
【0058】次いで、ステップP6で当該ラインプロフ
ァイルが有効か無効かを判断する。この際に、当該プロ
ファイルが有効な場合(YES)には、ステップP9に移
行する。また、それが適さず無効な場合(NO)には、
ステップP7に移行して実際位置のY方向のラインプロ
ファイルを取得する。ここでは、図12(D)に示すよう
なラインプロファイルが作成される。横軸はY方向の配
線位置を示している。縦軸は二次電子量ieである。図
12(E)は、Y方向のラインプロファイルに係る二次電
子量ieの分布を示している。ピーク値が2つ存在する
ことから、電子ビーム11a の位置決めをする試料として
有効なデータである。
【0059】その後、ステップP8でY方向のラインプ
ロファイルが有効か無効かを判断する。この際に、当該
プロファイルが有効の場合(YES)には、ステップP8
に移行する。それが無効の場合(NO)には、被測定領
域が広い面であると考えられ、指定した位置で測定が行
われる。なお、ステップP9では、「有効」と判断され
たラインプロファイルを横切る閾値レベルithの中間値
を求める。具体的には図12(E)において、2つのピー
ク値間を2分する二次電子量ieを閾値レベルithと
し、それをY方向のラインプロファイルに反映する。こ
れにより、SEM画像上で新規測定点(X,Yo)が修
正される。
【0060】次に、図11に移行してステップP10で位置
ずれ量ΔYを算出する。ここで、位置ずれ量ΔYはYo
−Yである。その後、ステップP11で位置ずれ量ΔYが
存在するか否を判断する。この際に、位置ずれ量ΔYが
存在する場合(YES)には、ステップP12で被照射対象
19上の新規測定点(x,yo)に電子ビーム11aを移
動する。また、位置ずれ量ΔYが存在しない場合(N
O),すなわち、先に指定した位置が真値であった場合
には、ステップP13に移行する。
【0061】これにより、SEM画像1上で指定した測
定点(X,Y)が修正され、その修正後の新規測定点
(x,yo)に電子ビーム11aが自動位置合わせされ、
そこで電圧測定が実行される。このようにして、本発明
の第3の実施例に係る電子ビームの位置決め方法によれ
ば、図10の処理フローチャートに示すように、ステップ
P3でSEM画像上で電子ビーム11aの位置が指定され
ると、その位置に相当する被照射対象19の実際位置で
電子ビーム11aが偏向処理され、その位置のラインプロ
ファイルが自動取得処理され、そのラインプロファイル
を横切る閾値レベルithの中間値が求められる。
【0062】このため、被照射対象19の特定位置に電
子ビーム11aを高速に位置合わせすることが可能とな
る。すなわち、ステップP6〜P8で、被照射対象19
のX方向又はY方向のどちらを採用すれば適正な測定点
の中心座標が得られるか否かが自動判断される。また、
測定点を指定する毎に、ステップP6〜P8でラインプ
ロファイルが的確であるか否かが自動判断される。これ
により、ラインプロファイルが平坦な場合,つまり、位
置決め処理に適さないラインプロファイルは無効にされ
る。
【0063】このことで、測定者の負担が極力低減さ
れ、当該装置の操作性及び制御性の向上を図ることが可
能となる。なお、被照射対象19が複雑なパターンを含
む場合には、従来例に係る手動方法に切り換えて電子ビ
ームを位置合わせを行っても良い。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電子ビー
ム装置によれば、被照射対象のSEM像に基づいて位置
調整データを求め、それを位置調整手段に出力する制御
手段が設けられる。このため、SEM像を良好に取得す
る場合や、分析手段の電圧シフト調整を行う場合、又
は、被照射対象の特定位置に電子ビームを位置合わせす
る場合に、位置調整手段の自動調整を行うことが可能と
なる。
【0065】また、本発明のビーム調整方法によれば、
被照射対象のSEM像と、電子ビームの回転量を零にし
た偏向制御データとに基づいて電子ビームの位置調整処
理をしている。このため、SEM像が回転していな状態
で、正確な位置調整データを容易に求めることが可能と
なる。このことで、偏向制御データの回転量を容易に調
整することが可能となる。
【0066】また、本発明の他のビーム調整方法によれ
ば、SEM像上で電子ビームの位置が指定されると、そ
れに相当する被照射対象の実際位置で電子ビームが偏向
処理される。また、その位置のラインプロファイルが自
動取得処理され、そのラインプロファイルを横切る閾値
レベルの中間値が求められる。このため、被照射対象の
特定位置に電子ビームを高速に位置合わせすることが可
能となる。このことで、測定者の負担が極力低減され、
当該装置の操作性及び制御性の向上を図ることが可能と
なる。
【0067】これにより、電子ビームの位置合わせ系機
器の自動調整化を図ること、及び、ラインプロファイル
の自動取得化を図ることが可能となり、手動調整処理が
極力低減する。また、走査型電子顕微鏡や電子ビームテ
スタ等の機能向上に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子ビーム装置の原理図である。
【図2】本発明に係る電子ビームの位置調整方法の原理
図である。
【図3】本発明の各実施例に係る電子ビーム装置の構成
図である。
【図4】本発明の第1の実施例に係る対物レンズのアラ
イメント調整の処理フローチャート(その1)である。
【図5】本発明の第1の実施例に係る対物レンズのアラ
イメント調整の処理フローチャート(その2)である。
【図6】本発明の第1の実施例に係るSEM像の補足説
明図である。
【図7】本発明の第2の実施例に係る分析器の電圧シフ
ト調整の処理フローチャート(その1)である。
【図8】本発明の第2の実施例に係る分析器の電圧シフ
ト調整の処理フローチャート(その2)である。
【図9】本発明の第2の実施例に係るSEM像の補足説
明図である。
【図10】本発明の第3の実施例に係る電子ビームの位置
決め処理のフローチャート(その1)である。
【図11】本発明の第3の実施例に係る電子ビームの位置
決め処理のフローチャート(その2)である。
【図12】本発明の第3の実施例に係るフローチャートの
補足説明図である。
【図13】従来例に係る電子ビーム装置の構成図である。
【図14】従来例に係る問題点を説明するシフト状態図及
び測定位置の指定状態図である。
【符号の説明】
11…電子銃、 11a…電子ビーム、 11b…二次電子、 12…偏向手段、 13…位置調整手段、 14…二次電子検出手段、 15…記憶手段、 16…制御手段、 17…分析手段、 DX,DY…位置制御データ、 Dx,Dy…偏向制御データ、 D…ビーム調整データ、 D±Δd…ビーム変位調整データ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被照射対象(19)に電子ビーム(11
    a)を照射する電子銃(11)と、前記電子ビーム(11
    a)を偏向制御データ(Dx,Dy)に基づいて走査す
    る偏向手段(12)と、前記電子ビーム(11a)の位置
    合わせをする位置調整手段(13)と、前記被照射対象
    (19)からの二次電子(11b)を検出する二次電子検
    出手段(14)と、前記電子銃(11),偏向手段(1
    2),位置調整手段(13)及び二次電子検出手段(1
    4)の入出力を制御する制御手段(16)とを具備し、 前記制御手段(16)が、二次電子(11b)の信号処理
    により得られる二次元画像〔SEM像〕に基づいて位置
    調整データ(DX,DY)を求め、前記位置調整データ
    (DX,DY)を位置調整手段(13)に出力すること
    を特徴とする電子ビーム装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子ビーム装置におい
    て、前記電子ビーム(11a)の制御に係る各種データ
    (Dx,Dy,DX,DY…)を記憶する記憶手段(1
    5)と、前記二次電子(11b)の分析電圧を設定する分
    析手段(17)と、前記二次元画像を表示する表示手段
    (18)が設けられることを特徴とする電子ビーム装
    置。
  3. 【請求項3】 偏向制御データ(Dx,Dy)に基づい
    て被照射対象(19)に電子ビーム(11a)の偏向処理
    をし、前記被照射対象(19)からの二次電子(11b)
    に基づいて二次元画像の取得処理をし、前記被照射対象
    (19)の二次元画像に基づいて前記電子ビーム(11
    a)の位置調整処理をすることを特徴とするビーム調整
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のビーム調整方法におい
    て、前記電子ビーム(11a)の位置調整処理の際に、前
    記電子ビーム(11a)の回転量を零にした偏向制御デー
    タ(Dx,Dy)と、前記電子ビーム(11a)のビーム
    調整データ(D)を一定量(±Δd)だけ変位させたビ
    ーム変位調整データ(D±Δd)とに基づいて2つの二
    次元画像を取得し、前記2つの二次元画像のパターンマ
    チング処理に基づいてシフト量(Δx,Δy)を算出
    し、前記シフト量(Δx,Δy)の最小値を求めること
    を特徴とするビーム調整方法。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のビーム調整方法におい
    て、前記電子ビーム(11a)の位置調整処理の際に、前
    記二次元画像上で電子ビーム(11a)の位置を指定し、
    前記指定された位置に相当する被照射対象(19)の実
    際位置で電子ビーム(11a)の偏向処理をし、前記被照
    射対象(19)からの二次電子(11b)の検出処理を
    し、前記二次電子(11b)に基づいてラインプロファイ
    ルの取得処理をし、前記ラインプロファイルを横切る閾
    値レベルの中間値を求めることを特徴とするビーム調整
    方法。
JP5212901A 1993-08-27 1993-08-27 電子ビーム装置及びビーム調整方法 Withdrawn JPH0765773A (ja)

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