JPH0765259A - 盗難防止装置用共振アンテナ及びその受信感度調整方法 - Google Patents

盗難防止装置用共振アンテナ及びその受信感度調整方法

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JPH0765259A
JPH0765259A JP21588493A JP21588493A JPH0765259A JP H0765259 A JPH0765259 A JP H0765259A JP 21588493 A JP21588493 A JP 21588493A JP 21588493 A JP21588493 A JP 21588493A JP H0765259 A JPH0765259 A JP H0765259A
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reception sensitivity
pin
resonance antenna
housing
antenna
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Hiromasa Tonai
博征 藤内
Kenji Uchida
賢二 内田
Mitsuhiko Nakajima
光彦 中島
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Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 盗難防止装置用共振アンテナの共振アンテナ
毎の受信感度のばらつきを可及的に低減し、又、容易に
共振アンテナの受信感度を調整できるようにする。 【構成】 盗難防止対象物に取り付けられる筐体2内に
設けられて、特定箇所に設置された発信器からの電波を
受信するに伴って、警報手段Aを作動させるための信号
を出力する盗難防止装置用共振アンテナが、コイルL、
コンデンサC及び抵抗器Rを並列接続して構成されてい
る。又、上記の盗難防止装置用共振アンテナの受信感度
を前記抵抗器Rの抵抗値を設定変更して調整する。又、
上記の盗難防止装置用共振アンテナの受信感度を前記コ
イルLのドラム型コアのフランジ径を設定変更して調整
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、盗難防止対象物に取り
付けられる筐体内に設けられて、特定箇所に設置された
発信器からの電波を受信するに伴って、警報手段を作動
させるための信号を出力する盗難防止装置用共振アンテ
ナ及びその受信感度調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる盗難防止装置用共振アンテナは、
店舗に展示された商品等の盗難防止対象物に取り付けら
れた盗難防止装置の筐体内に設けられる。盗難防止装置
を取り付けたままの上記盗難防止対象物が、店舗の出入
り口等に設置された発信器に接近すると、盗難防止装置
の筐体内の共振アンテナが、その発信器からの電波を受
信して、警報手段を作動させるための信号を出力する。
この信号を受けて警報手段は警報音を鳴らせる等の何ら
かの警報を発するのである。これにより、盗難防止対象
物が不正に店舗外に持ち出されるのを防止している。
【0003】このような盗難防止装置用共振アンテナ
は、従来、発信器から送信する特定の周波数の電波を受
信するように、コイルとコンデンサとの並列共振回路で
構成し、その共振周波数を発信器から送信される電波の
周波数にほぼ一致させるように設定している。又、店舗
の種類や規模等によって出入り口の幅が異なるので、発
信器からの電波を共振アンテナが感知する距離つまり共
振アンテナの受信感度もそれに応じて設定する必要があ
る。この発信器の設置状況に応じた共振アンテナの受信
感度の設定は、従来、共振アンテナを構成するコイル及
びコンデンサの形状や回路定数を種々に組み合わせて行
っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、共振ア
ンテナは、共振アンテナを構成するコイル及びコンデン
サのインダクタンス値や容量値の回路定数がばらつく
と、その共振周波数も大きくばらついてしまい、結果的
に共振アンテナ毎にその受信感度がばらついてしまうと
いう不都合があった。又、共振アンテナの受信感度を所
望の値に調整するには、コイル及びコンデンサの回路定
数等を種々に組み合わせたものとするため、共振アンテ
ナの共振周波数が設定値からずれてしまい、その結果受
信感度が変化してしまうことになる。このため、受信感
度を所望の値に設定するまでに、上記の種々の組み合わ
せを実際に試作して、試験をする必要があり、多くの手
間を要するものとなっていた。本発明は、上記実情を鑑
みてなされたものであって、その目的は、共振アンテナ
毎の受信感度のばらつきを可及的に低減し、又、容易に
共振アンテナの受信感度を調整できるようにすることに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の盗難防止装置用
共振アンテナは、盗難防止対象物に取り付けられる筐体
内に設けられて、特定箇所に設置された発信器からの電
波を受信するに伴って、警報手段を作動させるための信
号を出力するものであって、その第1特徴構成は、コイ
ル、コンデンサ及び抵抗器を並列接続して構成されてい
る点にある。本発明の盗難防止装置用共振アンテナの受
信感度調整方法は、上記第1特徴構成の盗難防止装置用
共振アンテナの受信感度調整方法であって、その第2特
徴は、前記抵抗器の抵抗値を設定変更して受信感度を調
整する点にある。本発明の第3特徴は、上記第1特徴構
成の盗難防止装置用共振アンテナの受信感度調整方法で
あって、前記コイルのドラム型コアのフランジ径を設定
変更して受信感度を調整する点にある。
【0006】
【作用】本発明の第1特徴構成によれば、盗難防止装置
用共振器アンテナはコイル、コンデンサ及び抵抗器を並
列接続したものとしてある。コイルとコンデンサとを並
列接続したものに、更に、抵抗器を並列接続すること
で、この共振アンテナはいわゆる共振器のQ値が低下
し、共振アンテナの周波数選択性が低下するので、コイ
ルやコンデンサの製品ばらつき等により回路定数がばら
ついて共振周波数が多少変化しても、共振アンテナの受
信感度はあまり変化しない。
【0007】本発明の第2特徴によれば、盗難防止装置
用共振アンテナの受信感度を調整する場合に、共振アン
テナを構成する抵抗器の抵抗値を設定変更して行う。抵
抗器の抵抗値を設定変更すると、その抵抗値に応じて共
振アンテナのQ値が変化し、それに伴い共振アンテナの
受信感度が変化する。一方、抵抗器の抵抗値を設定変更
しても、共振アンテナの共振周波数は変化しないので、
共振周波数の変化による受信感度の変化は考慮する必要
がない。
【0008】本発明の第3特徴によれば、盗難防止装置
用共振アンテナの受信感度を調整する場合に、共振アン
テナを構成するコイルのドラム型コアのフランジ径を設
定変更して行う。コイルのドラム型コアのフランジ径を
設定変更すると、コイルによる磁束の集束効果が変化
し、それに伴い共振アンテナの受信感度が変化する。一
方、上記フランジ径を変化させても、コイルのインダク
タンス値を一定値にしておくことで共振アンテナの共振
周波数は変化しないので、共振周波数の変化による受信
感度の変化は考慮する必要がない。
【0009】
【発明の効果】上記第1特徴構成によれば、共振周波数
が多少変化しても、共振アンテナの受信感度はあまり変
化しないので、共振アンテナ毎の受信感度のばらつきを
可及的に低減でき、盗難防止装置用共振アンテナの製造
歩留りを向上できる。上記第2特徴によれば、共振アン
テナの受信感度を調整する際に、共振周波数の変化によ
る受信感度の変化を考慮する必要がないので、容易に共
振アンテナの受信感度を調整できるに至った。上記第3
特徴によれば、共振アンテナの受信感度を調整する際
に、共振周波数の変化による受信感度の変化を考慮する
必要がないので、容易に共振アンテナの受信感度を調整
できるに至った。
【0010】
【実施例】以下、本発明の盗難防止装置の実施例を図面
に基づいて説明する。図2(イ)の平面図及び図2
(ロ)の側面図に示すように、盗難防止装置としてのセ
ンサタグ1は、筐体2を盗難防止対象物である商品等に
取り付ける取付具である取付ピン3とからなる。取付ピ
ン3は、図3(ロ)及び図4(ロ)に示すように、金属
製の棒状部3Aと棒状部3Aの一端を保持する樹脂製の
頭部3Bとからなり、棒状部3Aの頭部3Bに保持され
る側の端部には、頭部3Bに覆われ且つ棒状部3Aと直
交する状態で円板状の座金3aが取り付けられ、棒状部
3Aの先端部分には、筐体2と係合するための係合用凹
部3bが形成されている。
【0011】筐体2を例えば衣類等の商品に取り付ける
ときは、図4(ロ)に示すように、取付ピン3の棒状部
3Aを服地を通して筐体2に接続して取り付ける。筐体
2内には、図1に示すように、LEDランプ20と、圧
電ブザー21と、コイルL,コンデンサC及び抵抗器R
からなる共振アンテナ22と、共振アンテナ22が受信
状態になると受信信号を出力するアンテナ入力回路23
と、取付ピン3の挿脱に伴って入り切りする検知スイッ
チSと、検知スイッチSが切り状態のときに取付ピン離
脱信号を出力する取付ピン入力回路24と、アンテナ入
力回路23からの受信信号又は取付ピン入力回路24か
らの取付ピン離脱信号が入力されると制御信号を出力す
るスイッチング回路25と、スイッチング回路25から
の制御信号が入力するとパルス発振を開始する発振回路
26と、スイッチング回路25からの制御信号が入力す
ると発振回路26の発振パルス数のカウントを開始し設
定カウント数を超えるとカウント完了信号を出力するカ
ウンタ27と、カウンタ27のカウント完了信号が入力
されるとスイッチング回路25を前記受信信号又は前記
ワイヤ切断信号が入力された状態に維持するラッチ回路
28と、カウンタ27の取付ピン離脱信号が入力される
とLEDランプ20を点灯させ且つ圧電ブザー21を鳴
らせるブザー・LEDドライバ29と、筐体2内の各回
路に電力を供給する電池Vと、電池Vから各回路への電
力供給を入り切りする電源スイッチ6とが備えられてい
る。
【0012】上記構成の回路は、電源スイッチ6が入り
操作された状態で、取付ピン3が筐体2から引き抜かれ
て離脱した場合や、センサタグ1が例えば店舗の出入口
の両側に設置される図6に示すような一対のパネル状の
発信器Oの設置箇所を通過した場合に、筐体2に収納さ
れている圧電ブザー21が鳴り、警報を出力するように
構成されている。尚、発振器Oとしては、上記の一対の
パネル状のもののうちの片方を出入口の片側に設置して
も良いし、又出入口の床面上に設置しても良い。共振ア
ンテナ22は、上記一対の発信器Oの予想される設置間
隔に応じて、予めその受信感度を調整する。
【0013】この受信感度の調整は二通りの方法で行う
ことができる。そのうちの一方は、共振アンテナ22の
受信感度は抵抗器Rの抵抗値の増大に応じて単調増加す
るので、抵抗器Rを適当な抵抗値を有するものに適宜取
り替えることにより行う。他方は、コイルLを図14に
示すようなドラム型コアL1を有するもので構成してあ
り、共振アンテナ22の受信感度はドラム型コアL1の
フランジ径dの増大に応じて単調増加するので、フラン
ジ径dを適当な値を有するものに適宜取り替えることに
より行う。尚、フランジ径dを変えてもコイルLのイン
ダクタンスはほぼ一定値になるようにする。
【0014】以下、上記のように、盗難防止装置が不正
に取り扱われた場合に圧電ブザー21が鳴り出すまでの
過程を簡単に説明する。先ず、取付ピン3が筐体2から
離脱して、検知スイッチSが入り状態から切り状態にな
ると、取付ピン入力回路24はスイッチング回路25に
取付ピン離脱信号を出力する。
【0015】スイッチング回路25は、取付ピン離脱信
号を受け取っている間、発振回路26及びカウンタ27
に制御信号を送り、その制御信号を受けている間、発振
回路26はパルス発振し、カウンタ27は発振回路26
の発振パルス数をカウントする。そして、制御信号が停
止すると、発振回路26はパルス発振を停止し、カウン
タ27はカウントを停止しパルスカウント数をリセット
する。カウンタ27は、予め設定されているパルス数の
カウントを完了する毎にラッチ回路26及びブザー・L
EDドライバ29に対してカウント完了信号として一個
のパルス信号を送る。
【0016】ブザー・LEDドライバ29はこのカウン
ト完了信号を受け取っている間、圧電ブザー21を鳴ら
せるとともにLEDランプ20を発光させる。一方、ラ
ッチ回路はカウンタ27のカウント完了信号を受け取っ
て、スイッチング回路25を前記取付ピン離脱信号を受
けた状態に維持し、これによりスイッチング回路25は
発振回路26及びカウンタ27に制御信号を送り続け
る。つまり、ブザー・LEDドライバ29は、スイッチ
ング回路25が取付ピン離脱信号を受け取った後、カウ
ンタ27が設定パルス数のカウントを完了してから、圧
電ブザー21を鳴らせ、LEDランプ20を発光させ
る。これにより、取付ピン離脱信号を一定時間継続して
受け取らないと圧電ブザー21及びLEDランプ20は
動作せず、ノイズ等による誤動作を防止している。
【0017】又、一旦カウンタ27がカウント完了信号
を送り出した後は、取付ピン入力回路24からの取付ピ
ン離脱信号の有無に拘らず、スイッチング回路25は制
御信号を送り続けるので、電源スイッチ6が切り操作さ
れるまで、圧電ブザー21はカウンタ27のカウント完
了信号と同期して間歇音を出し続け、LEDランプ20
はカウンタ27のカウント完了信号と同期して点滅を続
ける。センサタグ1が発信器Oの設置箇所を通過した場
合は、共振アンテナ22が発信器Oからの電波によって
起電力を生じ、アンテナ入力回路23はその起電力を検
出して、スイッチング回路25に受信信号を出力する。
スイッチング回路25が受信信号を受け取った後の各回
路の動作は、上記の取付ピン3が離脱した場合と同様で
あり、説明は省略する。従って、アンテナ入力回路2
3、スイッチング回路25、発信回路26、カウンタ2
7、ラッチ回路28、ブザー・LEDドライバ29、L
EDランプ20及び圧電ブザー21は、共振アンテナ2
2の信号を受けて作動する警報手段Aとして機能する。
【0018】以下、取付ピン3の筐体2への取付構造を
説明する。取付ピン3は、図3乃至図5に示すように、
筐体2の内壁に接して設けられたジャックユニット4の
ピン挿入孔40に挿入された状態で筐体2に取り付けら
れる。ジャックユニット4には、図3乃至図5に示すよ
うに、ピン挿入孔40に挿入された取付ピン3と係合し
て抜け止めをする釣針状のロックバネ41が設けられ、
ロックバネ41の取付ピン3挿入方向の奥側箇所には検
知スイッチSが設けられている。
【0019】ロックバネ41の材質は金属で、その両端
部41a,41bが接近又は離間する方向に弾性を有す
る。ロックバネ41はその屈曲部41cにおいて、ジャ
ックユニット4の本体から突出するバネ係止用凸部49
に係止され、ロックバネ41の端部41aはジャックユ
ニット4の本体に固定されている。ロックバネ41のも
う一方の端部41bと屈曲部41cとの中間部分には、
後述するように取付ピン3の係合用凹部3bと係合する
凸部41dがピン挿入孔40に出退可能に設けられてい
る。
【0020】検知スイッチSは、図7に示すように、異
径の筒を二段に重ねた形状としてあり、取付ピン3挿入
方向の奥側の端部には鍔48aが形成されている。検知
スイッチSの内部には、鍔48aの内側の面に一端を固
定されたコイルスプリング48bと、コイルスプリング
48bの他端側を保持する金属板48cと、金属板48
cにおけるコイルスプリング48bの端部を保持する面
と反対側の面に一端を固定されたコイルスプリング48
dと、コイルスプリング48dの他端側を保持する樹脂
板48eが備えられている。金属板48cは、筐体2に
挿入された取付ピン3の先端のテーパ部3cと接触しな
いように中央部が円形に切除されており、又、樹脂板4
8eは、取付ピン3の先端のテーパ部3cを支持するよ
うに中央部が円形に切除されている。又、金属板48c
は、検知スイッチSの側壁部を貫通して突出しており、
検知スイッチSの側壁部はその突出した部分の取付ピン
3挿脱方向への移動を許容するように部分的に切除され
ている。
【0021】ジャックユニット4本体における検知スイ
ッチSの取付面4aには、二分割された電極端子4b,
4cが形成されている。この電極端子4b,4cは、図
1に示すように、夫々筐体2内に備えられた取付ピン入
力回路24に接続されている。ピン挿入孔40の隣接部
には、ピン挿入孔40のピン挿入方向に垂直な方向にジ
ャックユニット4を貫通する状態で延びるセットボタン
ピン挿入孔30が設けられている。セットボタンピン挿
入孔30内には、セットボタンピン挿入孔30内を摺動
自在のセットボタンピン31が配置され、セットボタン
ピン挿入孔30の筐体2内方側端部の開口にはセットボ
タンピン31に押し操作されて揺動する金属製のコンタ
クトバネ32が一端をジャックユニット4に固定される
状態で備えられている。
【0022】セットボタンピン31は、図8(イ)及び
同図におけるE−E断面を示す図8(ロ)に示すよう
に、筐体2の外部から押し操作される被操作部31a
と、押し操作されたときにセットボタンピン31をセッ
トボタンピン挿入孔30内の特定箇所に位置決めする位
置決め部31bと、セットボタンピン31をセットボタ
ンピン31挿入方向と反対方向に復帰付勢するコイルス
プリング44を収納するバネ収納部31cとから成る。
バネ収納部31cは、図9に示すように、一方の面が開
放した箱状に形成され、このバネ収納部31cとセット
ボタンピン挿入孔30の内壁とで形成される空間内へセ
ットボタンピン挿入孔30の内壁から突出する状態で突
出部43が形成されている。又、箱状のバネ収納部31
cの底部には、後述の移動阻止バネ47の先端部分と係
合するための、セットボタンピン31の摺動方向に並ん
だ二つの係合部31e,31fが形成されている。
【0023】コイルスプリング44は、バネ収納部31
cにおける筐体2外方側の内壁と突出部43との間に配
置され、上述の如くセットボタンピン31をセットボタ
ンピン31の挿入方向と反対方向に復帰付勢する。。セ
ットボタンピン31の位置決め部31bには、位置決め
用凸部31dがその突出方向に出退可能に弾性を有する
ように形成され、セットボタンピン31が筐体2内方側
に押し操作された状態で、位置決め用凸部31dに係合
する係合用凹部30aがセットボタンピン挿入孔30の
内壁に設けられている。セットボタンピン31が筐体2
内方側に押し操作された状態では、セットボタンピン3
1の筐体2内方側の端部がコンタクトバネ32に接当
し、コンタクトバネ32を揺動させる。この揺動により
コンタクトバネ32の遊端側の端部は回路基板の接触
し、図4(ロ)に示すように、回路基板上に形成された
二つの電極端子6a,6bを短絡させる。これにより、
電池Vから筐体2内の各回路に通電されるのであり、こ
のコンタクトバネ32及び二つの電極端子6a,6bが
図1における電源スイッチ6に相当する。
【0024】セットボタンピン挿入孔30のピン挿入孔
40と反対側箇所には、後述する取付ピン3の係合解除
用キーKを挿入するキー挿入孔45が設けられている。
キー挿入孔45には、図10に示すように、係合解除用
キーKのキー挿入孔45への挿入に伴って回動操作され
るピニオンギヤ46と、セットボタンピン挿入孔30に
備えられたセットボタンピン31の移動を阻止するため
の移動阻止バネ47が備えられている。
【0025】ピニオンギヤ46は、その歯が係合解除用
キーKの挿入方向に対して垂直に延びる方向にジャック
ユニット4本体側に回動自在に枢支され、且つ、一部が
キー挿入孔45に突出し他の一部がジャックユニット4
の外部に突出する状態としてある。移動阻止バネ47は
細い金属棒にて弾性変形可能に形成してあり、一端部を
キー挿入孔45の開口付近の一側部に固定し、弾性変形
により揺動自在としてある。移動阻止バネ47の遊端側
端部は、セットボタンピン31の摺動方向における位置
に応じて、セットボタンピン31の係合部31e,31
fの何れかと移動阻止バネ47の弾性作用により押圧さ
れた状態で係合し、コイルスプリング44の付勢力によ
りセットボタンピン31が筐体2外方側に摺動移動する
のを阻止している。尚、図20では係合部31fに対し
て係合している状態を示している。移動阻止バネ47の
基端側端部と遊端側端部との途中部分は、キー挿入孔4
5を横切る状態としてある。
【0026】ジャックユニット4の筐体2内方側箇所に
は、図10に示す状態でジャックユニット4のピニオン
ギヤ46と噛合するラック部5aを備えた図11(イ)
及び図11(ロ)に示すスライダー5が設けられてい
る。スライダー5は、その基部5bが筐体2の内壁に設
けられた図示しないガイド部とスライド移動自在に係合
し、図3乃至図5において矢印Pにて示す方向つまり係
合解除用キーKの挿抜方向にスライド移動自在であり、
又、ラック部5aと基部5bとの間の途中部分から延出
する弾性変形可能な延出部5cの先端部分を筐体2側に
係止させる構成として、延出部5cの弾性作用により筐
体内方側に復帰付勢してある。尚、図3乃至図5では図
面を見易くするため、延出部5cを省略してある。
【0027】次に、取付ピン3と筐体2との係合及び係
合の解除、更に、電池Vから筐体2内の各回路への通電
の入り切りの切り換えについて説明する。先ず、取付ピ
ン3と筐体2とを係合する際は、図3に示す取付ピン3
の係合が解除されている状態から、衣類の服地F等に取
付ピン3を通して、図4に示すように取付ピン3をジャ
ックユニット4のピン挿入孔40に挿入する。取付ピン
3をピン挿入孔40に設けられたコイルスプリング48
b,48dの付勢力に抗して挿入すると、取付ピン3の
係合用凹部3bにロックバネ41のピン挿入孔40内に
突出した凸部41dが係合し、コイルスプリング48
b,48dの付勢力によって取付ピン3が解除方向に移
動するのを阻止して係合状態を維持する。
【0028】取付ピン3の係合用凹部3bとロックバネ
41の凸部41dとが係合するまでの挿入途中において
は、取付ピン3先端のテーパ部3cがジャックユニット
4側の樹脂板48eに接当し、コイルスプリング48
b,48dの付勢力に抗して更に取付ピン3が挿入され
ると、金属板48cが筐体2内方側に移動し、検知スイ
ッチSの取付面4aに形成された二分割された電極端子
4b,4cに接当しそれらを短絡する。この状態で、図
1に示す検知スイッチSが切り状態から入り状態に移行
したことになる。金属板48cが二分割された電極端子
4b,4cを短絡させた時点では、コイルスプリング4
8b,48dには未だ縮み余裕があり、更に取付ピン3
が挿入されて上記の取付ピン3とロックバネ41とが係
合する状態になる。これで、センサタグ1の商品への取
り付けが完了し、次に、センサタグ1を作動開始させ
る。
【0029】センサタグ1の作動を開始させるには、図
12(イ),(ロ)に示すような電源セット用治具Dを
用いて行う。電源セット用治具Dの突出ピンD1にてジ
ャックユニット4のセットボタンピン31の被操作部3
1aを奥に押し込むと、セットボタンピン31の筐体2
内方側の端部31gがコンタクトバネ32に接当し、コ
ンタクトバネ32を揺動させる。この揺動によりコンタ
クトバネ32の遊端側の端部は回路基板に接触し、回路
基板上の二つの電極端子6a,6bを短絡させる。これ
により、電池Vから筐体2内の各回路に通電が開始され
るのである。尚、セットボタンピン31が押し込まれて
いない状態では、セットボタンピン31の筐体2外方側
端部である被操作部31aが、セットボタンピン挿入孔
30の筐体2外方側の開口より若干没入した箇所に位置
するように、バネ収納部31cの位置決め部31b側の
端部に接当する位置決め段部30bがセットボタンピン
挿入孔30の内壁に形成されている。
【0030】又、このセットボタンピン31が押し操作
されると、移動阻止バネ47の遊端側の先端部が、セッ
トボタンピン31の係合部31eと係合している状態か
ら、図9に示すように、セットボタンピン31の係合部
31fと係合する状態に切り換わる。セットボタンピン
31がコンタクトバネ32の遊端側の端部を回路基板側
に揺動させる位置では、コイルスプリング44が圧縮さ
れて、セットボタンピン31を筐体2の外方側に押し戻
そうと作用するが、上記のように移動阻止バネ47の遊
端側の先端部とセットボタンピン31の係合部31fと
係合によってセットボタンピン31の摺動移動を阻止す
るとともに、セットボタンピン31の位置決め用凸部3
1dとセットボタンピン挿入孔30の係合用凹部30a
との係合によっても、セットボタンピン31の摺動移動
を阻止する。
【0031】次に、図4に示す状態から、取付ピン3と
ジャックユニット4との係合を解除する際は、図13に
示す係合解除用キーKを使用する。係合解除用キーK
は、ジャックユニット4のピニオンギヤ46に噛合する
ラック部K1を備えており、図4に示す状態において、
キー挿入孔45にラック部K1を挿入すると、ラック部
K1とピニオンギヤ46とが噛合して、ラック部K1の
挿入に伴ってピニオンギヤ46が回転する。このピニオ
ンギヤ46の回転によって、ピニオンギア46と噛合す
るラック部5aを備えたスライダー5が図5において一
点鎖線で示す位置から実線で示す位置に移動する。又、
係合解除用キーKのラック部K1がキー挿入孔45に挿
入されると、キー挿入孔45を横切る状態で設けられて
いる移動阻止バネ47を押圧して、移動阻止バネ47を
キー挿入孔45の壁部に押しつける。これにより、移動
阻止バネ47の遊端側の端部が揺動して、その遊端側の
端部とセットボタンピン31の係合部31fとの係合が
解除される。
【0032】スライダー5には、上記のスライダー5の
スライド移動に伴ってロックバネ41の端部41bに接
当する第1押さえ部5dとセットボタンピン31の筐体
2内方側端部に接当する第2押さえ部5eとが備えられ
ており、図5に示すように、第1押さえ部5dがロック
バネ41の端部41bを押すと、ロックバネ41の凸部
41dがピン挿入孔40から引退する状態に揺動する。
こうして、取付ピン3の係合用凹部3bとロックバネ4
1の凸部41dとの係合が解除され、取付ピン3は、検
知スイッチSのコイルスプリング48b,48dの付勢
力によって、筐体2外方側に押し出される。
【0033】一方、スライダー5の第2押さえ部5eが
セットボタンピン31の筐体2内方側端部を押すと、セ
ットボタンピン31が筐体2外方側に移動し、セットボ
タンピン31の位置決め用凸部31dとセットボタンピ
ン挿入孔30の係合用凹部30aとの係合が解除され
る。この結果、バネ収納部31c内のコイルスプリング
44の復帰付勢力により、セットボタンピン31は、操
作部31aが押し込まれる前の状態に復帰し、コンタク
トバネ32は回路基板上の二つの端子と離間し、電池V
から筐体2内の各回路への通電を停止する。
【0034】この通電が停止されるタイミングは、取付
ピン3の係合用凹部3bとロックバネ41の凸部41d
の係合が解除されて離間するタイミングより少し遅れる
ように構成してあり、係合解除用キーKの操作によって
取付ピン3をピン挿入孔40から抜くとき、一瞬圧電ブ
ザー21が鳴るようにしてあるので、この抜き操作と同
時に電池Vのバッテリーチェックを行える。
【0035】〔別実施例〕以下、別実施例を列記する。 上記実施例では、警報手段Aは、共振アンテナ22
の信号を受けて圧電ブザー21を鳴らせるとともに、L
EDランプ20を点灯させて警報を発しているが、共振
アンテナ22の信号を受けて電波信号を発信するように
して、その電波信号を受信して警報音等を発する装置を
別体に設けるように構成しても良い。
【0036】 上記実施例では、共振アンテナ22の
受信感度を抵抗器Rの抵抗値を設定変更して調整する
際、抵抗器Rを適当なものに取り替えることで調整して
いるが、抵抗器Rに可変抵抗器を用いて、その可変抵抗
器の抵抗値を調整することで共振アンテナの受信感度を
調整するようにしても良い。
【0037】 上記実施例では、盗難防止装置とし
て、盗難防止装置の筐体2を取付ピン3にて盗難防止対
象物に取り付ける形式のものを例示しているが、両端が
筐体2に対して着脱可能なワイヤによって取り付ける形
式の盗難防止装置に本発明を適用しても良い。
【0038】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる概略構成図
【図2】本発明の実施例にかかる外観図
【図3】本発明の実施例にかかる要部断面図
【図4】本発明の実施例にかかる要部断面図
【図5】本発明の実施例にかかる要部断面図
【図6】本発明の実施例にかかる発信器の外観斜視図
【図7】本発明の実施例にかかる要部断面図
【図8】本発明の実施例にかかるセットボタンピンの拡
大図
【図9】本発明の実施例にかかる要部斜視図
【図10】本発明の実施例にかかる要部断面図
【図11】本発明の実施例にかかるスライダーの拡大図
【図12】本発明の実施例にかかる電源セット用治具の
拡大図
【図13】本発明の実施例にかかる係合解除用キーの拡
大図
【図14】本発明の実施例にかかるコイルの拡大図
【符号の説明】
2 筐体 A 警報手段 C コンデンサ L コイル L1 ドラム型コア O 発信器 R 抵抗器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 盗難防止対象物に取り付けられる筐体
    (2)内に設けられて、特定箇所に設置された発信器
    (O)からの電波を受信するに伴って、警報手段(A)
    を作動させるための信号を出力する盗難防止装置用共振
    アンテナであって、 コイル(L)、コンデンサ(C)及び抵抗器(R)を並
    列接続して構成されている盗難防止装置用共振アンテ
    ナ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の盗難防止装置用共振アン
    テナの受信感度調整方法であって、 前記抵抗器(R)の抵抗値を設定変更して受信感度を調
    整する盗難防止装置用共振アンテナの受信感度調整方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の盗難防止装置用共振アン
    テナの受信感度調整方法であって、 前記コイル(L)のドラム型コア(L1)のフランジ径
    を設定変更して受信感度を調整する盗難防止装置用共振
    アンテナの受信感度調整方法。
JP21588493A 1993-08-31 1993-08-31 盗難防止装置用共振アンテナ及びその受信感度調整方法 Pending JPH0765259A (ja)

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