JPH0765041B2 - 土の表層安定処理剤 - Google Patents

土の表層安定処理剤

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JPH0765041B2
JPH0765041B2 JP3317583A JP31758391A JPH0765041B2 JP H0765041 B2 JPH0765041 B2 JP H0765041B2 JP 3317583 A JP3317583 A JP 3317583A JP 31758391 A JP31758391 A JP 31758391A JP H0765041 B2 JPH0765041 B2 JP H0765041B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、土の表層とくに砂質
系斜面の表層の安定処理剤であって、切土斜面や盛土斜
面の浸食防止に用いられる植生工法において、播種から
発芽・定着までの所望の一定期間土の表層を安定処理
し、植物の成育を促進し、且つ植生工法における植物の
生長促進および植物の土表面被覆率を向上させ、その後
の恒久的な植生の補助するのに有効な土の表層安定処理
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の切土斜面の浸食防止工法は、コン
クリートの吹付工法や植生工法などが多用されている。
近年では、経費上,景観上の問題および自然植物群分布
等の自然環境保全の見地より、植生工法がその主流を占
めている。ところで、切土斜面に植生工法が施工される
場合、従来では切土斜面にネットや客土を用いた工法が
採用されているが、浸食されやすい土質では植物が発芽
・定着するまでに種子が流出されるという問題がある。
また、盛土斜面では張芝工法や種子を吹付処理する工法
が採用されているが、特に砂質系斜面に関しては植生の
成育基盤である表土層が雨水等により簡単に浸食され、
そのために植物が発芽するまでにその種子が流出され,
または芝マット等の植物が定着出来ないという問題があ
る。そこで、発明者等は、かかる問題点を解決するため
に鋭意研究した結果、有効成分として第一鉄塩類および
石灰系材料の内の少なくとも1種類以上含有する土の表
層安定剤を開発し、前記問題点を解決し,極めて卓越し
た表層安定効果を奏する土の表層安定処理剤を得ること
に成功した。(特願昭61−116485号)通常、植
生工法の施工に当たっては、植生のため季節・土質に応
じた植物の播種が行われる。前記特願昭61−1164
85号の土の表層安定処理剤は、植物の種子が発芽・定
着するまでの一定期間だけ土(特に砂質系の土)の表層
の安定化をはかり、砂質系斜面の植生基盤である土の表
層の浸食を防止し、植物の発芽・定着を確実にするとい
う目的を充分に達成する。しかし、特に前記特許願(特
願昭61−116485号)にかかる「土の表層処理
剤」において、第一鉄塩類を配合した場合、植物の成育
が遅く、植物の土表面被覆率が悪いという問題点があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする問題点は、第一鉄塩類を含む土の表層安定処理剤
に(1)有機高分子凝集剤を配合することにより、雨水
などによる土の表層安定のための第一鉄塩類およびリン
酸系肥料並びに播種にかかる植物の種子の流失を防止
し、(2)植生にかかる植物の生長をリン酸系肥料によ
り促進し、もって(3)表層安定処理表面への植物被覆
率を向上させる点である。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決するために、「第一鉄塩類のうちの少なくとも1種
類以上を含有する土の表層安定処理剤において、リン酸
系肥料類と、有機高分子凝集剤の化合物群の内から選択
された単独の化合物または2種類以上の化合物の混合物
とを含有することを特徴とする土の表層安定処理剤.」
を構成することとした。
【0005】この発明の第一の必須の構成成分である
「第一鉄塩類」としては、第一鉄から第二鉄に酸化され
てセメンテーション特性を有する第一鉄塩であればすべ
て利用することができる。この第一鉄塩類の具体例とし
ては、塩化第一鉄,硫酸第一鉄,硝酸第一鉄,などの第
一鉄の単塩のほか、モール塩などの第一鉄の複塩が利用
できる。なお、前記例示の各種第一塩は所定の安定効果
が認められるが、前記例のうちで塩化第一鉄が最も顕著
な効果を示し、モール塩は塩化第一鉄の約75%〜80
%の効果を示す。特に、前記塩化第一鉄は、その吸湿性
・潮解性の特性に基づき処理土の水分保持に優れた効果
を示し、もって植生植物の枯れ防止効果を奏する。そし
て、この発明にかかる第一の必須の構成成分である第一
鉄塩類とは、前記各種第一鉄塩類の化合物群の内から選
択された1種類の化合物または2種類以上の化合物の混
合物を含むのは言うまでもない。この発明にかかる土の
表層安定処理剤における第一鉄塩は、主として土の表層
の強度の増加をはかる作用を有し、土の表層が風雨等に
より浸食されるのを防止する。また、この第一鉄塩類の
水溶液が土に散布された場合、土が酸性となることがあ
るので、これを回避するために必要に応じて例えば消石
灰などの石灰系材料を第一鉄塩とほぼ等量混合して使用
することもできる。
【0006】この発明における他の構成成分である「リ
ン酸系肥料類」とは、単一リン酸化合物の1種類で構成
された単一リン酸化合物肥料(単一化合物)、およびこ
れら単一リン酸化合物群の内から選択された2種類以上
のリン酸化合物を含むリン酸化合物肥料の混合物(以下
これら両者の肥料を「リン酸化合物系肥料」という)、
並びに前記リン酸化合物系肥料の1種類または2種類以
上と他の肥料との混合肥料(以下「混合リン酸系肥料」
という)を含み、さらには前記リン酸化合物系肥料群お
よび前記混合リン酸系肥料群の内から選択された2種類
以上の混合物を含むことは言うまでもない。
【0007】つぎに、この明細書においていう前記「有
機高分子凝集剤」とは、たとえば、ポリアクリルアミド
系高分子凝集剤(ポリアクリルアミド、変性ポリアクリ
ルアミド、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸ソー
ダ共重合物など)、およびCMC(カルボキシメチルセ
ルロース)などが最適であり、このポリアクリルアミド
系高分子凝集剤のイオン性(ノニオン,弱・中・強アニ
オン,弱・中・強カチオン)の別は特に問題とならな
い。前記ポリアクリルアミド系高分子凝集剤の市販製品
としては第一工業製薬株式会社製の商標名「ハイセッ
ト」若しくは同社製の商標名「パンフロック」、クリタ
工業株式会社製の商標名「クリフロック」、三菱化成株
式会社製の商標名「ダイヤクリヤー」などが好適であ
る。この「有機高分子凝集剤」の使用に際しては、前記
化合物群の内から選択された単独の化合物または2種類
以上の化合物の混合物が利用できる。この有機高分子凝
集剤の使用目的は、施工に当たって植生のために季節・
土質に応じた植物の選定および播種を行うが、主として
播種される植物の種子、第一鉄塩類および肥料等の斜面
表面保持をより効果的にするために利用されるものであ
る。
【0008】つぎに、前記リン酸系肥料類のうち、前記
単一リン酸系肥料としてはリン酸カルシウムなどの各種
リン酸塩類が利用できる。そして、リン酸塩単独の化合
物でもまた2種類以上のリン酸塩化合物の混合物でも利
用することができるのは前述のとおりである。さらに
は、前記リン酸系肥料類のうち、前記混合リン酸系肥料
類としては市販の混合肥料に前記リン酸系肥料を追加し
たリン酸強化混合肥料を利用することもできるのは言う
までもない。
【0009】この発明にかかる土の表層安定処理剤にお
ける前記各構成成分の配合量、配合率および施工時の吹
付濃度等について述べる。まず、この発明にかかる土の
表層安定処理剤における前記各構成成分の配合量・配合
率についての原則論を述べる。この発明にかかる土の表
層安定処理剤中における各構成成分(つまり第一鉄塩
類,有機高分子凝集剤,リン酸系肥料類)の配合量・配
合率については、原則として特に限定されない。なぜな
ら、この発明にかかる土の表層安定処理剤が奏する作用
・効果はこの発明にかかる土の表層安定処理剤の構成成
分そのものによるものであって、当該土の表層安定処理
剤中の各構成成分の配合量・配合比率が問題になるので
はなく、当該安定処理剤の配合量・配合比率は施工時の
用法・条件に負うところが極めて大きいからである。加
えて、施工時の用法・条件は、使用する植生植物、施工
季節、土質、土の粒子の大小、土の水分などの諸条件等
々、施工条件によりこの発明にかかる土の表層安定処理
剤の各構成成分の配合量・配合比率は決定されることが
多く、前記各構成成分の配合量・配合比率を画一的に決
定することができないからである。施工時の条件として
は、前記各種用法・条件に基づき適切な各種構成成分の
配合量・配合比率が決定されることとなる。したがっ
て、この発明にかかる土の表層安定処理剤における各構
成成分の配合量・配合率は、後に説明するように、施工
時における各種構成成分の吹付濃度・施工量等により特
定されることになろう。この場合にあっても、この施工
時の吹付濃度・施工量等については用法・処理条件(処
理対象と土質・土の条件・回数)等々により適宜変化さ
れるので、前記吹付濃度・施工量等において記載される
各数値限定は臨界的数値限定を示すものではなく、好ま
しい実施例を例示するにすぎず、したがってこの発明の
技術的範囲はこれらの記載数値に限定されるものではな
い。ただ、この発明における土の表層安定剤の配合率に
関する問題点のうち、鉄(Fe)の量に対するリン
(P)の量の比率が0.1以上のものが有効であり、さ
らには1.2以上が最適である。つまり、(P/Fe)
の値が1.2以上のとき植物の成育が顕著となることが
判明している。なお、前記鉄(Fe)の量に対するリン
(P)の量の比率を求める際の各量とは、第一鉄塩類の
当該化合物中に含まれる鉄(Fe)の元素の量およびリ
ン酸系肥料類の当該化合物中に含まれるリン(P)の元
素の量をいう。したがって、前記鉄(Fe)の元素の量
およびリン酸系肥料類中に含まれるリン(P)の元素の
量に基づき算出される前記(P/Fe)の比率の値には
単位はなく、つまり無次元(単位なし)である。
【0010】この発明にかかる土の表層安定処理剤の具
体的な施工条件例等について、各構成成分ごとに説明す
る。植生工法施工時における第一鉄塩類(1種類または
2種類以上)の吹付濃度および吹付量等は、植生にかか
る植物の種類、施工時期(季節)、施工にかかる土質お
よび土の状態等々により適宜変化させることとなるの
で、画一的には決定できない。一般的な場合、第一鉄塩
類の吹付濃度は、0.5%〜2.5%水溶液が利用でき
る。そして、全体の吹付量としては単位面積当たり(1
当たり)約2リットル〜約10リットルが利用でき
る。
【0011】次に、植生工法施工時における有機高分子
凝集剤(1種類または2種類以上)の吹付濃度および吹
付量等は、前記第一鉄塩類と同様に、植生にかかる植物
の種類、施工時期(季節)、施工にかかる土質および土
の状態等々により適宜変化させることとなるので、画一
的には決定できない。一般的な場合、有機高分子凝集剤
の吹付濃度としては、約20ppm〜約150ppmの
水溶液が利用でき、特に約40ppm〜約100ppm
の水溶液が好ましい。そして、全体の吹付量としては単
位面積当たり(1m当たり)約2リットル〜約10リ
ットルが利用できる。
【0012】更に、植生工法施工時におけるリン酸系肥
料類(1種類または2種類以上)の吹付濃度および吹付
量等は、前記第一鉄塩類および有機高分子凝集剤と同様
に、植生にかかる植物の種類、施工時期(季節)、施工
にかかる土質および土の状態等々により適宜変化させる
こととなるので、画一的には決定できない。一般的な場
合、リン酸系肥料類の吹付濃度としては、前記第一鉄塩
類の濃度に基づき決定されることとなるときがあるけれ
ども、独立的な条件として把握した場合、約0.5%〜
約2.5%の水溶液が利用できる。そして、全体の吹付
量としては単位面積当たり(1m当たり)約2リット
ル〜約10リットルが利用できる。
【0013】つぎに、この発明の土の表層安定処理剤の
使用方法について説明する。この発明にかかる土の表層
安定処理剤の水溶液を自然斜面または人口斜面(切土斜
面または盛土斜面)に均等に散布する。前記処理剤水溶
液の濃度および散布量は、その斜面の土質・植生の条件
・実施時期などにより決定される。一般的には、第一鉄
塩に対するリン酸肥料の配合比率が大きい(1.2倍以
上)ほど播種にかかる植物の生長率が大きいことが判明
している。これは、第一鉄塩類などの鉄系材料が土に投
入されたことにより、植物への生長に必須とされるリン
酸肥料の吸収が阻害されるものと考えられる。したがっ
て、第一鉄塩類を含む土の表層安定処理剤にリン酸系肥
料を追加する目的は、これらの前記第一鉄塩類が植生に
かかる播種植物に対して有するマイナス効果を緩和し、
植物の生長を促進するためのものである。さらにまた、
この発明にかかる土の表層安定処理剤における、たとえ
ば有機高分子凝集剤の作用・効果は、土の凝集特に土の
表局の凝集効果を高め、播種にかかる植物の種子、第一
鉄塩類および施肥肥料(リン酸系肥料その他の肥料な
ど)の雨水等による流出を防止し、且つ前記の植物種子
および施肥肥料(リン酸系肥料その他の肥料など)の保
持をより効果的にすることにより、播種植物の定着率お
よび生長率を向上させ、播種植物の地表被覆率を飛躍的
に増大することを目的とするものである。
【0014】次に、実施例により本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は本実施例により制限されるもので
はない。
【0015】
【実施例】〔1〕鉄(Fe)に対するリン(P)の配合
比率と、植物の生長の状況試験例。 供試料:供試植物としてイネを使用する。(植生植物の
生長状況を実験により調査する場合には通常イネが使用
されるからである。) 試験方法:(P/Fe)の比率が0.0(即ち、Feは
加えるがPは加えないもの)、0.3、0.6、0.
9、1.2、1.6の合計6つの試験区分について試験
する。そして、前記それぞれの試験区分にかかる配合処
理剤中に鉄量と等量の消石灰を加えた。対照区分として
第一鉄塩およびリン酸系肥料を全く含まないものを用い
た。なお、第一鉄塩としては塩化第−鉄を用い、リン酸
系肥料としてはリン酸カルシウムを用いた。前記5つの
試験区分にかかる比率を有する土の表層安定処理剤の
1.0重量%水溶液を、単位面積当たり(1m当た
り)約1.5リットルの割合で散布する。播種後20日
目のイネの生長丈を測定することにより、この発明にか
かる土の表層安定処理剤としての作用・効果を判定す
る。表1はこの試験結果例を示す。
【0016】
【表1】
【0017】第一鉄塩類を散布しない場合と第一鉄塩類
を含む安定剤を散布する場合とを比較すると、第一鉄塩
類を含む安定剤を散布した場合は土の表層安定に関して
は顕著なセンメンテーション効果を奏し顕著な土の表層
安定効果があることをすでに開示した。(特願昭61−
116485号において開示済)一方、表1の結果よ
り、植生植物の生長に関しては第一鉄塩類を散布したも
のは、第一鉄塩類を含まないものと比較してその成育が
阻害されたことを示唆している。しかし、第一鉄塩類を
含む安定剤を散布した場合に限定して検討すると、リン
酸系肥料の含有量に比例して前記第一鉄塩の有する植物
生長阻害効果を緩和し、(P/Fe)の比率が1.2以
上になると第一鉄を含まないものを凌ぐ植生植物(イ
ネ)の生長を遂げることを示唆している。しかも、前記
(P/Fe)の比率が前記1.2以上となるとき,植生
植物(イネ)の生長率は指数関数的に増加することが示
唆されている。
【0018】〔2〕(第一鉄塩類)+(リン酸肥料)+
(有機高分子凝集剤)の3者の混合物を使用した場合の
試験例。 供試料:供試植物として、芝を使用した。一方、供試安
定剤としては、塩化第一鉄とリン酸カルシウムとの配合
比率を4:6とし、この1.0重量%水溶液(塩化第一
鉄:約0.4重量%、リン酸カルシウム:約0.6%、
の水溶液)に消石灰約0.4重量%を添加したものを使
用した。一方、有機高分子凝集剤として商標「ハイセッ
ト」(主成分:ポリアクリルアミド、その他:CMCな
ど)〔第一工業製薬株式会社製〕を使用し、前記供試安
定剤の1.0重量%水溶液に消石灰を添加したものに、
前記供試有機高分子凝集剤「ハイセット」の最終濃度が
50ppm〜150ppmの水溶液となるように前記
「ハイセット」を添加調製したものを用いた。 実験方法:常法により芝を供試土表面に植生施工した
後、前記この発明にかかる土の表層安定処理剤の1.0
重量%の水溶液(消石灰および前記供試有機高分子凝集
剤水溶液添加)を毎日単位面積当たり(1m当たり)
それぞれ約2〜3リットルの割合で散布した。植生施工
90日後の供試土表面上の芝の被覆状況をその面積比率
(%)(以下「土表面被覆率」という)で示すと表2の
通りである。
【0019】
【表2】
【0020】表2の結果より、明らかにリン酸肥料およ
び有機高分子凝集剤の効果として植生植物の土表面被覆
率(つまり、全体の処理面積に対する、植生にかかる植
物が処理土表面上に繁茂してその植生植物が処理土表面
上を覆う面積の比率)を向上することが示唆されてい
る。これは、有機高分子凝集剤が第一鉄塩類、リン酸系
肥料および植生植物の種子を定着させ(短期間の一次的
な土の表層安定効果)、さらにリン酸肥料の施肥により
植生植物の発芽・生長を促進し、もって前記一次的な土
の表層安定後の恒久的な土の表層安定処理効果を実現す
ることを示唆するものである。
【0021】
【発明の効果】この発明は、土の表層とくに砂質系斜面
の表層の安定処理剤であって、切土斜面や盛土斜面の浸
食防止に用いられる植生工法において、第一鉄塩類のセ
メンテーション効果により播種から発芽・定着までの所
望の一定期間だけ土の表層を安定処理するとともに、リ
ン酸系肥料の作用により第一鉄塩類が有する植生にかか
る植物成長阻害効果を緩和でき、従来の第一鉄塩含有安
定処理剤の有する欠点を完全に除去し得る土の表層安定
処理剤を提供することができる。また、有機高分子凝集
剤などの作用により植生にかかる植物の種子および肥料
等の保持・定着をより効果的にして、処理表面土上の植
物被覆率を向上させることができる等々、発明目的を達
成する顕著な効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱田 仁司 滋賀県甲賀郡甲南町希望ケ丘3丁目25番地 11号 (72)発明者 山本 善浩 滋賀県甲賀郡甲南町大字池田2367番地の3 双葉建設株式会社内 (72)発明者 福西 英二郎 奈良県生駒市松美台110−6 (72)発明者 上村 克己 岐阜県大垣市赤坂町188の1 矢橋工業株 式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一鉄塩類のうちの少なくとも1種類以
    上を含有する土の表層安定処理剤において、リン酸系肥
    料類と、有機高分子凝集剤の化合物群の内から選択され
    た単独の化合物または2種類以上の化合物の混合物とを
    含有することを特徴とする土の表層安定処理剤。
  2. 【請求項2】 前記有機高分子凝集剤は、ポリアクリル
    アミド系高分子凝集剤およびカルボキシメチルセルロー
    スの内のいずれか一方または両方である請求項1の土の
    表層安定処理剤。
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