JP3477269B2 - 緑化基盤の耐浸水性侵食防止剤 - Google Patents

緑化基盤の耐浸水性侵食防止剤

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    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05GMIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
    • C05G3/00Mixtures of one or more fertilisers with additives not having a specially fertilising activity
    • C05G3/80Soil conditioners
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    • C05G3/50Surfactants; Emulsifiers

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】災害や開発工事などで発生する山
腹の裸地斜面や盛切土法面の緑化復元を目的として植生
基材吹付工事がなされる。本発明は、この工事で造成さ
れた緑化基盤が降雨や浸水により侵食されることを防止
する目的で使用される侵食防止剤に関する。特に、ダム
の冠水法面に造成される緑化基盤など極度に耐浸水性が
要求される箇所に有用な侵食防止剤に関する。
【0002】
【従来の技術】山間部やダムの裸地斜面などの法面を降
雨や浸水による崩壊から保護し、美観を保つ目的で行わ
れている緑化基盤造成工事においては、通常、水、客
土、堆肥、肥料、親水性繊維、植物種子などを混合して
流動性を持たせた泥土に高分子凝集剤や無機凝集剤を配
合した水を吹き付けノズルにて混合し、これを地山に吹
き付ける方法が広く実施されている。このようにして造
成された緑化基盤において、植物が十分生育するまでの
間、降雨や浸水による崩壊から緑化基盤を保護する必要
がある。この緑化基盤の耐水性や強度を改善し、安定化
させるための従来技術としては、植物生育剤、植物種
子、セメント、コロイド状ケイ酸、水からなるスラリー
状の侵食防止剤を用いる方法(特開昭58−16221
4号公報)、水ガラスやシリカゾルなどのケイ酸質水性
ゼリーを侵食防止剤として用い、客土に混合する方法
(特開平4−93419号公報)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ダム冠水法面
などに造成される緑化基盤は、長期間の浸水状態に耐え
られると共に、緑化基盤中に混合された植物種子の発芽
と生育に支障のない土壌でなくてはならない。また緑化
基盤を洗い出した雨水などは河川へ流出するため、緑化
基盤から有害な物質が発生することは許容されない。従
来の技術で緑化基盤の侵食防止剤として用いられている
ものは、陸上の法面に造成された緑化基盤を対象として
開発されたものが殆どであった。そのため年間200日
以上の冠水が予想されるダム法面等に対し造成された従
来の侵食防止剤を用いた緑化基盤では、浸水するとふや
けた状態となり、耐侵食性が極端に劣化するものであっ
た。また従来の緑化基盤の侵食防止剤は植物の生育に何
等かの悪影響を与えるものが多い。しかし、これらのす
べての要求に対応できるものはなく、緑化基盤に十分な
耐水性を与えると共に、植物の生育に悪影響がなく、環
境にも安全な耐浸水性を有する侵食防止剤が強く望まれ
ている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、緑化基盤
を降雨や浸水による崩壊から長期間保護でき、環境や植
物の生育に安全な緑化基盤の侵食防止剤を得るべく鋭意
検討した結果、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、カルボキシル基1個当
たりの炭素数6〜24の脂肪酸(A)およびカルボキシ
ル基1個当たりの炭素数6〜24の脂肪酸の、アルカリ
金属塩、アミン塩もしくはアンモニウム塩(B)からな
ることを特徴とする緑化基盤の耐浸水性侵食防止剤であ
る。
【0006】本発明において該脂肪酸(A)としては、
炭素数6〜24の1価脂肪酸およびカルボキシル基1個
当たりの炭素数6〜24の重合脂肪酸が挙げられ、これ
らの具体例としては、天然の1価高級脂肪酸(たとえ
ば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラ
キジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸などの飽和脂肪
酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン
酸、バクセン酸、エルカ酸、リノール酸、ヒラゴン酸、
リノレン酸などの不飽和脂肪酸、大豆油脂肪酸、トール
油脂肪酸、パーム脂肪酸、椰子油脂肪酸などの天然油脂
を処理して得られる脂肪酸混合物、ヒマシ油脂肪酸など
のヒドロキシル基含有脂肪酸)並びに重合脂肪酸(たと
えば、オレイン酸,リノール酸のようなC18の不飽和脂
肪酸、乾性油脂肪酸または半乾性油脂肪酸およびこれら
各脂肪酸の低級モノアルコールエステルを二分子重合さ
せたものを主成分とするダイマー酸)が挙げられる。こ
れらのうち好ましいものは、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノー
ル酸、リノレイン酸、ダイマー酸および椰子油脂肪酸、
パーム脂肪酸、牛脂肪酸などのカルボキシル基1個当た
りC12〜C24の、脂肪酸もしくは脂肪酸混合物である。
(B)における該脂肪酸も上記(A)として例示したも
のと同様のものが挙げられ、好ましいものも同様であ
る。
【0007】(B)において、アルカリ金属としてはナ
トリウム、カリウム、リチウムなどが;アミンとしては
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミンなどのアルカノールアミン、アルキル(C
1 〜C4 )アミンが挙げられる。(B)はアルカノール
アミン塩およびアンモニウム塩が好ましい。
【0008】本発明の侵食防止剤の製法を例示すると、
(A)と(B)を混合しても良いし、(A)をアルカリ
金属化合物、アミン、アンモニア水溶液などを用いて部
分中和して一部を(B)としても良い。混合する方法で
は(B)は(A)と同一の脂肪酸の塩を使用して混合し
ても良いし、異種の脂肪酸の塩を使用して(A)と混合
しても良い。(A)と(B)のカルボキシル当量比
(A)/(B)は、通常20/80〜80/20、好ま
しくは30/70〜60/40である。
【0009】本発明の侵食防止剤は(A)および(B)
を必須成分とするものであるが、必要により、水(例え
ば水道水、イオン交換水、蒸留水、河川水)、不活性有
機液体(例えばエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリオキシプロピレングリコール)や乳化剤(例
えば高級アルコール硫酸エステル塩などのアニオン界面
活性剤、ポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤
などの非イオン界面活性剤、スルホン酸型両性界面活性
剤などの両性界面活性剤)、有機、無機各種の分散解膠
剤(例えばニトロフミン酸ナトリウム、タンニン類、リ
グニンスルホン酸塩、オキシカルボン酸塩、ポリアクリ
ル酸ナトリウムなどのポリカルボン酸塩などの有機分散
解膠剤、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸
ナトリウムなどの縮合リン酸塩などの無機分散解膠剤な
ど)などを適宜含有させることにより水性懸濁液や水性
乳化液として使用することもできる。
【0010】本発明の侵食防止剤を使用するに際し、緑
化基盤中の土の団粒化を促進させるため任意成分を併用
することもできる。該任意成分としては、例えばナトリ
ウムベントナイト、消石灰、フライアッシュ、硫酸アル
ミニウム、明礬、ポリ塩化アルミニウム、ケイ酸ナトリ
ウムなどの無機凝集剤、カチオン高分子凝集剤などの有
機凝集剤が挙げられる。
【0011】本発明の侵食防止剤には必要に応じて、各
種防腐剤(例えば安息香酸ナトリウムなど)、防黴剤あ
るいは殺菌剤を適宜併用することができる。
【0012】本発明の耐浸水性侵食防止剤は(A)と
(B)を含有したものを直接使用してもよく、水、不活
性有機液体、乳化剤などを用いて水性懸濁液や水性乳化
液として使用しても良い。水性懸濁液や水性乳化液を製
造する方法としては特に限定されないが、例えば
(A)および(B)を予め配合槽や容器に投入した後
に、(A)成分が常温で液体である場合はそのまま、常
温で固体である場合は加温して溶融させた後、攪拌しな
がら乳化剤、水などを加えて懸濁液を製造する方法;
水、乳化剤などを予め配合槽や容器に投入してから、
(A)および(B)を攪拌しながら徐々に加えて懸濁液
を製造する方法が挙げられる。
【0013】本発明の侵食防止剤を製造するための装置
としては、例えばグラスライニングを施した配合槽、ス
テンレス製の配合槽、その他樹脂製の容器など一般に広
く使用されている各種の配合槽や容器を使用することが
できる。攪拌装置としては、例えばホモミキサーや佐竹
式攪拌装置など一般に使用されている各種のものが使用
できる。
【0014】本発明において、降雨や浸水から保護する
対象となる緑化基盤としては、例えば極度に耐浸水性の
要求されるダム冠水法面や河川の堤防に施工される緑化
基盤などが挙げられるが、これらに限らず道路斜面、造
成地法面、崩壊斜面などに施工される緑化基盤が挙げら
れる。
【0015】本発明の侵食防止剤の緑化基盤中への添加
量は、対象となる緑化基盤全材料の種類や組成あるいは
緑化基盤の施工場所により異なり、とくに限定されない
が、通常緑化基盤材料の合計に対して1〜100kg/
3 、好ましくは5〜50kg/m3 である。添加量が
1kg/m3 未満では降雨や浸水により緑化基盤が短期
間で侵食を受けて問題であり、100kg/m3 を超え
ても効果に別段それ以上の向上はなく不経済である。
【0016】本発明の侵食防止剤の緑化基盤材料への添
加混合方法は(A)成分、(B)成分を含有する水性懸
濁液や水性乳化液の状態で添加混合することが望ましい
が、(A)成分、(B)成分を任意の順序で添加、混合
しても何ら性能に影響を及ぼすものではない。また緑化
基盤材料との添加混合方法は任意の方法でよく、例え
ば、攪拌機付きの配合装置などにまず客土、堆肥、植物
種子、水などの緑化基盤材料を投入してから、本発明の
侵食防止剤を添加し、攪拌混合後、吹き付けなどの操作
により法面に施工する方法などが挙げられる。さらに本
発明の侵食防止剤を一時に全量添加してもよく、数回に
分割して添加混合してもよい。
【0017】
【作用】本発明の侵食防止剤が添加され、施工された緑
化基盤においては、土粒子表面に付着する(A),
(B)成分が土粒子に疎水性と親水性をバランスよく付
与するため、緑化基盤に適度な保水性、通水性を付与
し、且つ降雨や浸水に対して安定な基盤とする作用を有
する。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。実施例中の部お
よび%は重量部および重量%である。 実施例1 パルミチン酸を部分中和し、全カルボキシル基に対して
0.3当量をナトリウム塩としたパルミチン酸のナトリ
ウム塩10部、水88部および乳化剤としてポリエチレ
ングリコール型非イオン界面活性剤2部を攪拌機付きの
ステンレス製配合槽において充分に攪拌混合して分散さ
せ、本発明の侵食防止剤を得た。このものについて侵食
防止性能の確認を行うため、埴壌土60部、樹皮堆肥3
9部および植物性繊維1部から構成される植生基盤材1
00部、クリーピングレッドフェスク種子0.01部、
ウィーピングラブグラス種子0.01部および水100
部を混合して緑化基盤材を得た。この緑化基盤材0.1
3 に対し、本発明の侵食防止剤5kgを添加混合し、
緑化基盤用の泥状基材を得た。更にアニオンタイプのポ
リアクリルアミド系高分子凝集剤0.01部と水10部
を混合溶解して得られた高分子凝集剤水溶液10kgを
補助剤として泥状基材に加えて充分に攪拌混合を行い、
土粒子などを充分に団粒構造化させた緑化基盤を得た。
このものの0.05m3 を採取して10cmの厚みの供
試体を作成し、約7日間、天日にて乾燥させた。その後
供試体を隔日で水中に浸漬し、緑化基盤の浸水による侵
食状態や崩壊の有無と種子の発芽および生育状態を調査
した。その結果を表1に示す。
【0019】実施例2 パルミチン酸を部分中和し、全カルボキシル基に対して
0.6当量をジエタノールアミン塩としたパルミチン酸
のジエタノールアミン塩40部、水84部、乳化剤とし
てポリアクリル酸ナトリウム水溶液2部およびポリエチ
レングリコール型界面活性剤2部を攪拌機付きのステン
レス製配合槽において充分に攪拌混合し、本発明の侵食
防止剤を得た。このものについて性能測定を行うため、
実施例1で用いた緑化基盤材0.1m3 に対し、本発明
の侵食防止剤0.5kgを添加混合し、泥状基材を得
た。更に実施例1で用いた高分子凝集剤水溶液を泥状基
材0.1m3 に対して10kg添加混合し、土粒子など
を充分に団粒構造化させた緑化基盤を得た。このものの
0.05m3 を採取して実施例1と同様に供試体を作成
し、性能測定を行った。その結果を表1に示す。
【0020】実施例3 オレイン酸50%とリノール酸50%を混合した不飽和
脂肪酸混合物を部分中和し、全カルボキシル基に対して
0.5当量をカリウム塩としたオレイン酸とリノール酸
混合物のカリウム塩25部、水72部、乳化剤としてポ
リエチレングリコール型界面活性剤1部およびポリアク
リル酸ナトリウム水溶液2部を攪拌機付きのステンレス
製配合槽において充分に攪拌混合し、本発明の侵食防止
剤を得た。このものについて性能測定を行うため、実施
例1で用いた緑化基盤材0.1m3 に対し、本発明の侵
食防止剤2.5kgを添加混合し、泥状基材を得た。更
に実施例1で用いた高分子凝集剤水溶液を泥状基材0.
1m3 に対して10kg添加混合し、土粒子などを充分
に団粒構造化させた緑化基盤を得た。このものの0.0
5m3 を採取して実施例1と同様に供試体を作成し、性
能測定を行った。その結果を表1に示す。
【0021】実施例4 ラウリン酸、ミリスチン酸、カプリル酸などを含有する
椰子油脂肪酸を部分中和し、全カルボキシル基に対して
0.4当量をアンモニウム塩とした椰子油脂肪酸のアン
モニウム塩15部、水83部および乳化剤としてポリア
クリル酸ナトリウム水溶液2部を攪拌機付きのステンレ
ス製配合槽において充分に攪拌混合し、本発明の侵食防
止剤を得た。このものについて性能測定を行うため、実
施例1で用いた緑化基盤材0.1m3 に対し、本発明の
侵食防止剤2.5kgを添加混合し、泥状基材を得た。
更に実施例1で用いた高分子凝集剤水溶液を泥状基材
0.1m3 に対して10kg添加混合し、土粒子などを
充分に団粒構造化させた緑化基盤を得た。このものの
0.05m3 を採取して実施例1と同様に供試体を作成
し、性能測定を行った。その結果を表1に示す。
【0022】実施例5 ステアリン酸、パルミチン酸などを含有する牛脂肪酸を
部分中和し、全カルボキシル基に対して0.7当量をト
リエタノールアミン塩とした牛脂肪酸のトリエタノール
アミン塩20部、水76部および乳化剤としてポリアク
リル酸ナトリウム水溶液4部を攪拌機付きのステンレス
製配合槽において充分に攪拌混合し、本発明の侵食防止
剤を得た。このものについて性能測定を行うため、実施
例1で用いた緑化基盤材0.1m3 に対し、本発明の侵
食防止剤2.5kgを添加混合し、泥状基材を得た。更
に実施例1で用いた高分子凝集剤水溶液を泥状基材0.
1m3 に対して10kg添加混合し、土粒子などを充分
に団粒構造化させた緑化基盤を得た。このものの0.0
5m3 を採取して実施例1と同様に供試体を作成し、性
能測定を行った。その結果を表1に示す。
【0023】比較例1 埴壌土60部、樹皮堆肥39部および植物性繊維1部か
らなる植生基盤材100部に対して、クリーピングレッ
ドフェスク種子0.01部、ウィーピングラブグラス種
子0.01部および水100部を混合して緑化基盤用の
泥状基材を得た。更にアニオンタイプのポリアクリルア
ミド系高分子凝集剤0.01部と水10部を混合溶解し
て得られた高分子凝集剤水溶液10kgを補助剤として
泥状基材に加えて充分に攪拌混合を行い、土粒子などを
充分に団粒構造化させた緑化基盤を得た。このものの
0.05m3 を採取して10cmの厚みの供試体を作成
し、約7日間、天日にて乾燥させた。その後供試体を隔
日で水中に浸漬し、緑化基盤の浸水による侵食状態や崩
壊の有無と種子の発芽および生育状態を調査した。その
結果を表1に示す。
【0024】比較例2 特開平4−93419号公報明細書に記載されている実
施例に従い、SiO2濃度30%のケイ酸ゾル30部に
NaCl1.2部を加えて混合、更に水および硫酸を加
えてpH6.5を呈する全量50部のケイ酸ゾル水分散
液とし、室温にて放置してゲル化させ、従来技術の侵食
防止剤を得た。このものの性能を測定するために、埴壌
土100部、クリーピングレッドフェスク種子0.01
部およびウィーピングラブグラス種子0.01部を混合
したもの100部に対して上記従来技術の侵食防止剤5
0部を添加混合し、0.1m3 の緑化基盤を得た。この
ものの0.05m3 を採取して10cmの厚みの供試体
を作成し、約7日間、天日にて乾燥させた。その後供試
体を隔日で水中に浸漬し、緑化基盤の浸水による侵食状
態や崩壊の有無と種子の発芽および生育状態を調査し
た。その結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明の緑化基盤の耐浸水性侵食防止剤
は以下の効果を奏する。 (1)耐浸水性に優れる。本発明の緑化基盤の耐浸水性
侵食防止剤は脂肪酸特有の疎水性を利用して土粒子表面
に疎水層を形成するため緑化基盤は降雨や浸水に対して
長期間安定である。 (2)緑化基盤用の泥状基材を製造する際、泥土に対す
る分散、吸着が迅速である。本発明の緑化基盤の耐浸水
性侵食防止剤は脂肪酸および脂肪酸の塩からなることを
特徴とし、水,乳化剤などと共に水性懸濁液や水性乳化
液として用いることで、微粒子の懸濁および乳化状態が
保たれ、緑化基盤用の泥状基材を製造する際、泥土に対
して迅速に分散し、吸着することが可能である。 (3)土粒子の団粒化促進効果、耐水性に優れている。
本発明の緑化基盤の耐浸水性侵食防止剤は脂肪酸、脂肪
酸塩を成分とするものであるため、泥状基材中の土粒子
への吸着性を付与させ、同時に土粒子の帯電を不安定化
させることによって、凝集、団粒化を促進させる。 (4)植物の生育を促進する。本発明の緑化基盤の耐浸
水性侵食防止剤は脂肪酸と脂肪酸塩を成分とするもので
あるため、緑化基盤に疎水性と親水性をバランスよく付
与し、緑化基盤の保水性および通水性の相矛盾した機能
が保たれるため、緑化基盤中の植物種子の発芽、生育を
促進する。 (5)安全性が高い。本発明の緑化基盤の耐浸水性侵食
防止剤は脂肪酸からなるものであるため生分解性に優
れ、安全性が高い。以上の効果を奏することから、本発
明の侵食防止剤は法面緑化工事で造成された緑化基盤を
長期間にわたり、降雨や浸水による崩壊から保護するた
めに有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 開田 進三 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三 洋化成工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−209705(JP,A) 特開 平5−78662(JP,A) 特開 昭62−179589(JP,A) 特開 昭61−254691(JP,A) 特開 昭58−162214(JP,A) 特開 平4−93419(JP,A) 特開 昭54−120907(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 17/00 - 17/52 E02D 17/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基1個当たりの炭素数6〜
    24の脂肪酸(A)およびカルボキシル基1個当たりの
    炭素数6〜24の脂肪酸の、アルカリ金属塩、アミン塩
    もしくはアンモニウム塩(B)からなることを特徴とす
    る緑化基盤の耐浸水性侵食防止剤。
  2. 【請求項2】 (B)がカルボキシル基1個当たりの炭
    素数6〜24の脂肪酸のアルカノールアミン塩またはア
    ンモニウム塩である請求項1記載の緑化基盤の耐浸水性
    侵食防止剤。
  3. 【請求項3】 (A)と(B)のカルボキシル当量比
    (A)/(B)が20/80〜80/20である請求項
    1または2記載の緑化基盤の耐浸水性侵食防止剤。
  4. 【請求項4】 (A)および(B)からなる成分を含有
    する水性懸濁液または水性乳化液である請求項1〜3の
    いずれか記載の耐浸水性侵食防止剤。
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