JPH076476Y2 - ブラインドのガイドワイヤ支持構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はブラインドのガイドワイヤ支持構造に関する
ものである。

〔従来の技術〕

従来、傾斜窓に取付けられるブラインドはヘッドボック
スが窓の上枠等に固定されるとともに、ボトムレールが
窓の下枠等に固定され、そのヘッドボックスとボトムレ
ールとの間に張設されるガイドワイヤが各スラットを貫
通支持している。そして、ヘッドボックス内には張力調
節装置が設けられ、その張力調節装置を外部から操作し
てガイドワイヤを緊張させることにより、スラットを傾
斜窓に沿った状態で支持することができるようになって
いる。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが、前記従来のブラインドにおいて、スラットを
傾斜窓に沿った状態で支持するには、ヘッドボックスと
ボトムレールとを窓の上枠及び下枠にそれぞれ固定した
後にガイドワイヤをいちいち張力調節装置を操作して緊
張させなければならず、その作業が煩雑であった。

本考案は上記問題点を解消するためになされたものであ
り、その目的はスラットを容易に傾斜窓に沿った状態で
支持することのできるブラインドのガイドワイヤ支持構
造を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するためにこの考案では、複数枚のス
ラットがラダーコードにより支持されるとともに同ラダ
ーコードを介して角度調節されるブラインドにおいて、
窓の上枠に固定される取付ブラケットに取付け可能なヘ
ッドボックスと窓の下枠に固定される取付ブラケットに
取付け可能なボトムレールとの間にスラットを窓に沿う
ように支持するためのガイドワイヤを配設するととも
に、そのガイドワイヤの少なくとも一端をヘッドボック
スあるいはボトムレールにスプリングを介して固定し、
同ガイドワイヤの長さをスプリングが付勢されない状態
でのヘッドボックスとボトムレールとの距離が同ヘッド
ボックス及びボトムレールの各取付ブラケットへの取付
け位置間の距離より小さくなるように設定した構成とし
ている。

〔作用〕

従って、この考案によればヘッドボックス及びボトムレ
ールを各取付ブラケットに取付けると、スプリングが付
勢されることによりガイドワイヤが緊張されてスラット
が窓に沿った状態で支持される。

〔実施例〕

以下、この考案を具体化した第一実施例を図面に基づい
て説明する。

第２図、第３図に示すように、傾斜窓１の上枠２及び下
枠３には同一形状の取付ブラケット4,5が互いに対向す
るように固定されている。そして、その両取付ブラケッ
ト4,5間にブラインド６が支持されている。

第３図に示すように、前記各取付ブラケット4,5はほぼ
中央部で直角に折り曲げられて横片7,8及び縦片9,10か
らＬ型に形成されている。横片7,8の端縁近傍には同横
片7,8に対して垂直方向に突出するとともに、その先端
が外側へ鉤状に折曲された前部取付片11,12が一体形成
されている。又、縦片9,10の端縁近傍には同縦片9,10に
対して垂直方向に突出するとともに、その先端が内側に
向かって直角に折曲された後部取付片13,14が一体形成
されている。

前記両取付ブラケット4,5間に支持されるブラインド６
はヘッドボックス15が一方の取付ブラケット４に取付け
られ、ボトムレール16が他方の取付ブラケット５に取付
けられるようになっている。又、ヘッドボックス15とボ
トムレール16とは同一形状に形成されている。ヘッドボ
ックス15及びボトムレール16はその前縁が内側へ鉤状に
折曲されて前部掛止片17,18が形成され、後縁が延長さ
れて後部掛止片19,20が形成されている。そして、前部
掛止片17,18及び後部掛止片19,20を各取付ブラケット4,
5の前部取付片11,12及び後部取付片13,14にそれぞれ係
合させることにより、ヘッドボックス15及びボトムレー
ル16が各取付ブラケット4,5に取付けられるようになっ
ている。

第１図〜第３図に示すように、ヘッドボックス15とボト
ムレール16との両端間にはラダーコード21が配設され、
そのラダーコード21には多数のスラット22が支持されて
いる。又、ラダーコード21の上端はヘッドボックス15に
内装されたスラット角度調節軸（図示しない）に支持さ
れている。

ヘッドボックス15とボトムレール16との両端間にはラダ
ーコード21の外側においてガイドワイヤ23が配設され、
そのガイドワイヤ23は各スラット22に形成された挿通孔
（図示しない）に挿通されている。ガイドワイヤ23はそ
の一端がボトムレール16内に固定され、ヘッドボックス
15まで延長されるとともに同ヘッドボックス15内に挿通
され、再びボトムレール16まで延長されている。そし
て、そのガイドワイヤ23の他端はスプリング24を介して
ボトムレール16内に固定されている。

そのガイドワイヤ23の長さは第１図、第２図に示すよう
に、スプリング24が付勢されない状態でのヘッドボック
ス15とボトムレール16との距離Ｈが同ヘッドボックス15
及びボトムレール16の各取付ブラケット4,5への取付け
位置間の距離Ｉより小さくなるように設定されている。
従って、ヘッドボックス15及びボトムレール16を各取付
ブラケット4,5に固定すると、ヘッドボックス15とボト
ムレール16との距離ＨがＩ−Ｈだけ大きくなるので、ス
プリング24が付勢されることによりガイドワイヤ23が緊
張されるようになっている。そして、ガイドワイヤ23が
緊張されることにより、各スラット22が傾斜窓１に沿っ
た状態で支持されるようになっている。

ヘッドボックス15の一端からはスラット22の角度調節を
行うための角度調節ひも25が垂下され、それらの一端が
ヘッドボックス15内においてスラット角度調節軸に巻装
され、他端がボトムレール16一端に連結されている。そ
して、この角度調節ひも25を操作してスラット角度調節
軸を回転させることにより、ラダーコード21を介して各
スラット22を角度調節できるようになっている。又、ス
ラット角度調節ひも25はブラインド６の側方に設けられ
るコード掛け26に掛けられている。

さて、このように構成されたブラインド６は一方の取付
ブラケット４にヘッドボックス15を固定した後に、スプ
リング24の付勢力に抗して他方の取付ブラケット５にボ
トムレール16を固定すると、スプリング24の付勢力でガ
イドワイヤ23が緊張されてスラット22が傾斜窓１に沿っ
た状態で支持される。従って、両取付ブラケット4,5間
にブラインド６を固定支持するだけで、他の装置をいち
いち操作することなくガイドワイヤ23を緊張させてスラ
ット22を傾斜窓１に沿った状態で支持することができる
ので、ブラインド６の取付作業を非常に簡単に行うこと
ができる。又、ガイドワイヤ23を緊張させるための特別
な装置を必要としないので、構造を簡略化することがで
きる。更に、この実施例ではヘッドボックス15とボトム
レール16とが同一形状に形成されているので、部品点数
を少なくでき、よって製作コストを低く抑えることがで
きる。

〔別の実施例〕

次に、この考案の別の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第４図に示す第二実施例において、取付ブラケット4,5
の前部取付片11,12を外側に向かって鋭角に折曲すると
ともに、ヘッドボックス15及びボトムレール16の前縁を
内側に向かって鋭角に折曲して前部掛止片17,18を形成
する。

第５図に示す第三実施例において、取付ブラケット4,5
の前部取付片11,12を内側に向かって鈍角に折曲すると
ともに、ヘッドボックス15及びボトムレール16の前縁を
外側に向かって鈍角に折曲して前部掛止片17,18を形成
する。

そして、上記第二、第三実施例によればヘッドボックス
15及びボトムレール16を各取付ブラケット4,5に前記第
一実施例と同様に確実に取付けることができる。

尚、この考案は前記実施例に限定されるものではなく、
例えばガイドワイヤ23の一端だけでなく両端をスプリン
グ24を介してボトムレール16に固定したり、ガイドワイ
ヤ23の両端をスプリング24を介して連結することにより
ガイドワイヤ23をエンドレス状に構成したり、ヘッドボ
ックス15及びボトムレール16を各取付ブラケット4,5に
固定した時にスプリング24が圧縮されることによりガイ
ドワイヤ23が緊張されるように構成したり、或いは各取
付ブラケット4,5をヘッドボックス15又はボトムレール1
6に沿ってレール状に形成したり、ヘッドボックス15又
はボトムレール16にガイドワイヤ23の緊張力を調節する
ための張力調節装置を設けたり、或いはこのブラインド
６を天窓や通常の垂直窓に取付けるようにしたりするな
ど、この考案の趣旨を逸脱しない範囲内で各部の構成を
任意に変更して具体化することも可能である。

〔考案の効果〕

以上詳述したように、この考案によれば両取付ブラケッ
ト間にブラインドを固定支持するだけで、スラットを容
易に傾斜窓に沿った状態で支持することができるという
優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を具体化したブラインドの第一実施例を
示す正面図、第２図はブラインドを取付ブラケットに取
付けた状態を示す正面図、第３図はその側断面図、第４
図は第二実施例のブラインドを取付ブラケットに取付け
た状態を示す側断面図、第５図は第三実施例のブライン
ドを取付ブラケットに取付けた状態を示す側断面図であ
る。 傾斜窓（窓）１、上枠２、下枠３、取付ブラケット4,
5、ヘッドボックス15、ボトムレール16、ラダーコード2
1、スラット22、ガイドワイヤ23、スプリング24。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数枚のスラット（22）がラダーコード
   （21）により支持されるとともに同ラダーコード（21）
   を介して角度調節されるブラインドにおいて、 窓（１）の上枠（２）に固定される取付ブラケット
   （４）に取付け可能なヘッドボックス（15）と窓（１）
   の下枠（３）に固定される取付ブラケット（５）に取付
   け可能なボトムレール（16）との間にスラット（22）を
   窓（１）に沿うように支持するためのガイドワイヤ（2
   3）を配設するとともに、そのガイドワイヤ（23）の少
   なくとも一端をヘッドボックス（15）あるいはボトムレ
   ール（16）にスプリング（24）を介して固定し、同ガイ
   ドワイヤ（23）の長さをスプリング（24）が付勢されな
   い状態でのヘッドボックス（15）とボトムレール（16）
   との距離が同ヘッドボックス（15）及びボトムレール
   （16）の各取付ブラケット（4,5）への取付け位置間の
   距離より小さくなるように設定したことを特徴とするブ
   ラインドのガイドワイヤ支持構造。