JPH0764055B2 - デイジ−ホイ−ル及びタイプライタ− - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、花弁状に配置されたスポークの先端に活字を
有するデイジーホイールに関するものである。

従来の技術 近年、デイジーホイールを用いた電子式タイプライター
が広く用いられており、またパーソナルユースへの需要
が拡大し、機器の小型化が要望されている。

第３図はデイジーホイールを用いたタイプライターの要
部斜視図である。図において１はデイジーホイールであ
り、デイジーホイール１はスポーク３の先端に活字２を
有している。４はデイジーホイール１の印字すべき活字
２を選択する活字選択モーター、５は活字２を裏面より
打撃する印字ハンマー、７はプラテン６に巻き付けられ
た紙、８はインクリボン、９はインクリボン８を収納す
るリボンケース、11は活字選択モーター４及び印字ハン
マー５等を搭載しシャフト10に沿って移動するキャリッ
ジである。

第４図は従来のタイプライターの要部側面図である。図
に示す通りタイプライター全体の高さを決める要因は、
主にプラテン６と、デイジーホイール１の大きさであ
る。このためタイプライターの高さを下げるためには、
いずれかを小さくする必要がある。一般にプラテン６の
大きさは、印字品質の確保のために30mm程度が必要であ
り、これ以上は小さくできない。このためタイプライタ
ー全体の高さを下げるためにはデイジーホイールをより
小さくする必要がある。

第２図は従来のデイジーホイール１の正面図であり、12
はアンダーラインの活字、13、14は活字12の両端の活字
を示している。印字ハンマー５が隣りの活字に接触せず
正常に印字を打撃するためには、印字ハンマー５と隣り
の活字の間にはある程度の間隔を設ける必要がある。特
にアンダーラインの活字12は、他の活字と比較して幅が
広く、かつ中心からの距離が小さいため、アンダーライ
ン12と活字13、14との間隔は最も狭く、この間隔がデイ
ジーホイール１の大きさを決める要因となっている。

第５図はデイジーホイール１の要部側面図であり、23は
印字ハンマー５に設けられたＶ字型溝、24は活字２の裏
面に設けられＶ字型溝23に入り込むリロケータである。
印字ハンマー５が活字２を打撃する場合、Ｖ字型溝23に
リロケータ24が入り込み、活字２は印字ハンマー５の位
置を基準に位置決めされる。印字を行なう場合、デイジ
ーホイール１を高速で回転させて活字を選択し、一瞬停
止させて活字２を打撃するが、この時デイジーホイール
１には振動が残っているため、印字ハンマー５の厚さｔ
を狭くすると、Ｖ字型溝23がリロケータ24にうまく当た
らず印字ができない。このため厚さｔは約1.6mm程度必
要である。

以上のような理由により、第５図に示す従来の1/10イン
チピッチのデイジーホイールにおいては、アンダーライ
ンの活字の幅は約2.6mmであるため、アンダーラインの
活字の位置までの半径は約35.5mm、活字数は96個、活字
と活字との中心間隔（以下活字ピッチと称する）は約2.
3mm（図中ｂで示す。）、印字ハンマー５と活字部２と
の最も狭い間隔は約0.2mm（図中ａで示す。）になって
いた。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記従来の構成では、印字品質を保ったま
まデイジーホイールを小さくすることは困難であった。

問題点を解決するための手段 本発明は、活字ピッチの半分強の長さのアンダーライン
の活字を有するものである。

作用 上記構成により、文字数を減らしたり、文字と文字との
間隔を詰めたりすることなく、デイジーホイール全体を
小型化できる。

実施例 第１図は本発明の一実施例におけるデイジーホイールの
正面図であり、15はデイジーホイール全体を示してい
る。図において21はモーター（図では省略されてい
る。）等に結合されるハブ、17はハブ21に放射状に取り
付けられたスポーク、16はスポーク17の先端に取り付け
られた活字部、18は活字ピッチの半分強の長さのアンダ
ーラインの活字、19、20は活字18の両端の活字を示して
いる。

本発明ではアンダーラインの活字18を約半分の長さにし
たことにより、活字18と活字19の間隔、及び活字18と活
字20に間隔に余裕ができるため、活字と活字の間隔を詰
めることができ、スポーク17を短かくでき、デイジーホ
イール全体の大きさを小さくできる。

次に本実施例のデイジーホイール15を用いたタイプライ
ターについて説明する。

アンダーラインを印字する場合、まず文字を印字した
後、キャリッジ（図では省略されている。）を半文字分
バックさせ、半文字分のアンダーラインを印字し、次に
キャリッジ１文字分進め半文字分のアンダーラインを印
字する。

発明の効果 本発明は、活字ピッチの半分強の長さのアンダーライン
の活字を備えたことにより、印字品質を低下させること
なく活字と活字の間を詰めることができるため、デイジ
ーホイール全体の大きさを小さくでき、さらにタイプラ
イター全体の高さを小さくできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例におけるデイジーホイールの
正面図、第２図は従来のデイジーホイールの正面図、第
３図は従来のデイジーホイールを用いたタイプライター
の要部斜視図、第４図は同要部側面図、第５図は同印字
ハンマーと活字の関係を示す平面図である。 15……デイジーホイール、17……スポーク、16、18、1
9、20……活字、21……ハブ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】モーター等に結合されるハブと、前記ハブ
   に放射状に取り付けられた複数のスポークと、前記スポ
   ークの先端に取り付けられた活字部を備え、前記活字部
   のうちアンダーラインを印字するための活字の幅を、前
   記スポーク先端の活字部における隣合う活字同士の中心
   間隔距離の半分より広くかつ前記間隔より狭い長さの活
   字幅としたことを特徴とするデイジーホイール。
2. 【請求項２】モーター等に結合されるハブと、前記ハブ
   に放射状に取り付けられた複数のスポーク及び前記スポ
   ークの先端の活字部における隣合う活字同士の中心間隔
   距離の半分より広くかつ前記間隔より狭い長さ活字幅の
   アンダーラインの活字を有する活字部を備えたデイジー
   ホイール、前記デイジーホイールを回転させ活字を選択
   する活字選択モーターと、選択された活字を裏面より打
   撃し印字を行う印字手段と、これらを搭載し印字行方向
   に往復動するキャリッジとを備え、アンダーライン付き
   文字を印字する場合、文字に対応する活字を選択し該活
   字を前記印字手段で打撃して文字を印字した後、前記キ
   ャリッジを文字印字ピッチの半分後進させ、前記アンダ
   ーライン活字を選択しアンダーラインを印字し、更にキ
   ャリッジを１文字印字ピッチ分前進させ再度アンダーラ
   インを印字することを特徴とするタイプライター。