JPH0763977B2 - 車輪の製造方法 - Google Patents

車輪の製造方法

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JPH0763977B2
JPH0763977B2 JP1065156A JP6515689A JPH0763977B2 JP H0763977 B2 JPH0763977 B2 JP H0763977B2 JP 1065156 A JP1065156 A JP 1065156A JP 6515689 A JP6515689 A JP 6515689A JP H0763977 B2 JPH0763977 B2 JP H0763977B2
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rim
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祐作 加藤
治 中野
正文 曽祢
悟 小田
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Iseki and Co Ltd
Fukuyama Rubber Industry Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
Fukuyama Rubber Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、車輪の製造方法に関するものである。
(従来技術とその問題点) 従来、特開昭63−260408号公報に示すようなリムの周り
にタイヤを一体成形した車輪の製造方法が開示されてい
るが、概従来技術のものは、型にて成形したタイヤ片を
取りだして、それを再び型に嵌めてからプレス成形して
タイヤを成形するものである為に、複雑な形状をしたタ
イヤ片を型に嵌めるのに大変な労力と時間を費やし、実
用的ではなかった。
(問題点を解決する方法) 上記従来例の問題点を解消するために、この発明は、型
表面が粗雑面に処理された外型11・12と型表面がゴムの
離れやすい滑らかな面に処理された中子型20とによりタ
イヤ片130・130を成形し、タイヤ片130・130を外型11・
12に残したまま中子型20を外し、外型11・12を圧着して
タイヤ片130・130を接合して一体に成形する車輪の製造
方法としたものである。
(発明の作用および効果) この発明は、外型11・12と中子型20とによりタイヤ片13
0・130を成形して中子型20を外すとき、中子型20はその
型表面がゴムの離れやすい滑らかな面に処理されている
ので簡単に成形されたタイヤ片130・130から外れる。ま
た、外型11・12はその型表面が粗雑面に処理されている
ので、タイヤ片130・130は外型11・12に残るから、その
まま外型11・12を圧着すれば効率良くタイヤ片130・130
を接合して一体に成形することができる。従って、この
発明によると、従来の大変な労力と時間を省くことがで
きる。
(実施例) この発明の一実施例である車輪の製造方法を面に基づき
詳細に説明する。
先ず、車輪をプレス成形する油圧式プレス成形装置1に
ついて説明する。2は床面に設けられた台座3と上部フ
レーム4との四隅に円柱フレーム5…を固設して構成さ
れた機枠である。6は四隅に貫通孔7…を有する上下動
枠体であって、上記円柱フレーム5…が該貫通孔7…を
貫通した状態で装着されている。8は上下動枠体6を円
柱フレーム5…に沿って上下動させる油圧装置であっ
て、その油圧ピストン9の上部が上下動枠体6の下面に
固設されている。10・10は上下動枠体6の上面に固設さ
れた左右レールであって、車輪成形用の下型11がイーロ
方向に移動できるようにその上に載置されている。12は
車輪成形用の上型であって、上部フレーム4の下面にボ
ルトにて固設されている。
13a・13bは温度が140〜200℃で圧力が12kg/cm2の水蒸気
を下型11と上型12の内部に供給する屈曲自在のパイプで
あって、下型11と上型12とはその温度が生ゴムを短時間
で加硫する温度140〜200℃に保たれている。
14は左右レール10・10の下側の床面に設置された調温庫
であって、内部に温度センサーの検出にて作動する電熱
ヒーター15と冷却装置16とが設けられており、内部の温
度は常に70℃〜110℃に保たれている。17・17は調温庫1
4内部と外部とに渡って設けられた左右レールであっ
て、その上部には把持部18を有する移動台19がレールに
沿って移動できるように載置されている。そして、作業
者が移動台19の上面に中子型20を載置した状態で、把持
部18を持って移動台19を左右レール17・17に沿って移動
させ、調温庫14の入口21より調温庫14内に移動台19と共
に中子型20を収納できるようになっている。22は上下方
向に抜き挿しすることにより調温庫14の入口を開閉する
蓋体(戸)である。然して、調温庫14は、中子型20をそ
の内部に収納し、電熱ヒーター15と冷却装置16との働き
により、生ゴムが成形可能で短時間では加硫しない温度
70℃〜110℃に中子型20を温度調節するように構成され
ている。
23は屈曲自在のパイプ24の先端に装着されたノズルであ
って、その先端より温度が140〜200℃で圧力が12kg/cm2
の水蒸気を噴出できるように構成している。尚、パイプ
24の基部にはバルブ24′が設けられており、ノズル23の
先端より水蒸気を噴出する状態と水蒸気を遮断してパイ
プ24内を大気に開放する状態とに切り替えられるように
構成している。
ここで、下型11につき詳しく説明する。
下型11は、台部11aと型部11bとをボルト11c…にて固定
して構成されている。
25は型部11bの上面に彫り込まれた型であって、後述の
車輪100のタイヤ胴部101を成形する部分26とラグ102を
成形する部分27…とスポーク被覆部103…を成形する部
分28等のゴムタイヤの外形が彫られており、その表面は
ざらざらした粗雑面に形成されている。
29は後述の車輪100のボス104の孔部105を貫通する支持
ピンであり、台部11aの上面中央部に固設されている。3
0は後述の車輪100のスポーク106を支持するスポーク支
持部であり、型部11bの上面に3カ所設けられている。
然して、支持ピン29と3カ所のスポーク支持部30…に
て、車輪100のリム107が型部25の所定位置に位置決めで
きるように構成している。尚、スポーク支持部30の中央
部には、上下に移動自在の移動支持体30aが設けられて
おり、バネ30bにて上動方向に付勢されている。
31…は型部11bのラグ102を成形する部分27の底に穿設さ
れた吸引部としての貫通孔である。32は台部11aの上面
と側面とに渡って穿設された貫通孔であり、その側面側
部分にはパイプ33が設けられている。34・34はシールで
あって、上記貫通孔31…と32との孔口を挾んで台部11a
の上面に彫られた円溝に設けられている。然して、パイ
プ33を真空ポンプに連結して、シール34・34間を真空状
態とし、型25に生ゴムを載せてプレス成形するときに貫
通孔31…を負圧としラグ102を成形する部分27の底隅部
までゴムがいきわたるようになっている。
35は型25の外周部に設けられた穴であって、型25に生ゴ
ムを載せてプレス成形するときに型外周隅部までゴムが
いきわたるように設けられている。
50…は型25の底面に設けられた細いピンであって、型25
に生ゴムを載せてたとき生ゴムにつき刺さり生ゴムがず
れるのを防止する。
36は台部11aの内部に設けられた孔であって、前記温度
が140〜200℃で圧力が12kg/cm2の水蒸気を供給する屈曲
自在のパイプ13aがその孔入口36aに連結されており、孔
36内にその水蒸気が導入され、孔出口36bより屈曲自在
のパイプ13a′を通って排出され、下型11はその温度が
生ゴムを加硫する140〜200℃に保たれている。
37a…は下型11の四隅に設けられた穴であり、後述の上
型12に設けられた位置あわせ嵌合ピン38…が嵌入するよ
うに設けられている。37b…は下型11に設けられた貫通
孔であり、後述の中子型20に設けられた位置あわせ嵌合
ピン43…が嵌入するように設けられている。
39は前記先端より温度が140〜200℃で圧力が12kg/cm2
水蒸気を噴出するノズル23をセットする台であり、その
上面にはノズル23の筒部23aを嵌入する縦溝39aとノズル
23の鍔部23bを嵌入する横溝39bとノズル23の噴出管23c
を嵌入する縦溝39cが設けられている。40は型部11b上面
に設けられたノズル23の噴出管23cを嵌め込む溝であ
る。
次に、上型12につき詳しく説明する。
上型12は、台部12aと型部12bとをボルト12c…にて固定
して構成されている。
25′は型部12bの下面に彫り込まれた型であって、後述
の車輪100のタイヤ胴部101を成形する部分26′とラグ10
2を成形する部分27′とスポーク被覆部103を成形する部
分28′等が彫られており、その表面はざらざらした粗雑
面に形成されている。
41は前記支持ピン29の先端が嵌入する穴であり、台部12
aの下面中央部に設けられている。
31′…は型部12bのラグ102を成形する部分27′の底に穿
設された吸引部としての貫通孔である。32′は台部12a
の上面と側面とに渡って穿設された貫通孔であり、その
側面側部分にはパイプ33′が設けられている。34′・3
4′はシールであって、上記貫通孔31′…と32′との孔
口を挾んで台部12aの下面に彫られた円溝に設けられて
いる。然して、パイプ33′を真空ポンプに連結して、シ
ール34′・34′間を真空状態とし、型25′に生ゴムを入
れてプレス成形するときに貫通孔31′…を負圧としラグ
102を成形する部分27′の底隅部までゴムがいきわたる
ようになっている。
35′は型41の外周部に設けられた穴であって、型25′に
生ゴムを入れてプレス成形するときに型外周隅部までゴ
ムがいきわたるように設けられている。
36′は台部12aの内部に設けられた孔であって、前記温
度が140〜200℃で圧力が12kg/cm2の水蒸気を供給する屈
曲自在のパイプ13bがその孔入口36a′に連結されてお
り、孔36′内にその水蒸気が導入され、孔出口36b′よ
り屈曲自在のパイプ13b′を通って排出され、上型12は
その温度が生ゴムを加硫する140〜200℃に保たれてい
る。
38…は上型12の四隅に設けられた嵌合ピンであり、後述
の中子型20の四隅に設けられた貫通孔42…を貫通し、前
記下型11の穴37aに嵌入するように設けられている。
39′はノズル23をセットする台39に対向して設けられた
押さえ台である。ノズル23は、プレス成形時に台39と押
さえ台39′とにより保持され、その噴出管23c先端は型2
5と25′とにより形成される空間部に突出して位置す
る。
30′は前記下型11のスポーク支持部30と共同してスポー
ク106を支持するスポーク支持部であり、型部12bの下面
に3カ所設けられている。尚、スポーク支持部30′の中
央部には、上下に移動自在の移動支持体30a′が設けら
れており、バネ30b′にて下動方向に付勢されている。
次に、中子型20について説明すると、その上面及び下面
には、後述の車輪100のタイヤ胴部101の中空部108を成
形する部分45と、下型11と上型12のラグ102を成形する
部分27・27′にプレス成形するときゴムが底隅部までい
きわたるようにゴムを該27・27′内に押す突起部46…
(該突起部46…にて押されてできるラグ102…内部の空
洞部108′…は、前記中空部108と連通して形成され
る。)と、車輪100のリム107が入る空洞部123を成形す
る部分47(部分47の突出量をL1とすると、空洞部123の
半径もL1となるが、該空洞部123の半径L1はリム107の半
径L2よりも小さくなるように設定されている。)と、車
輪100のスポーク106が入る空洞部を成形する部分48…
と、下型11と上型12とで形成される2つの半割状のタイ
ヤ片130・130の外周部と内周部が接合する接合代E1・E2
を成形する環状溝部分60・61とよりなる型44・44が彫ら
れている。そして、型44・44の表面は、シリコン焼付け
処理(または、フッ素コーティング処理)がされてお
り、成形後のゴムが容易に離れるようになっている。
51…は型44の上面に設けられた細いピンであって、型44
に生ゴムを載せてたとき生ゴムにつき刺さり生ゴムがず
れるのを防止する。
42…は上型12の嵌合ピン38…が貫通する貫通孔、43…は
下型11に設けられた貫通孔37b…に嵌入する位置あわせ
用の嵌合ピンである。
49・49は中子型20を下型11から外して吊り上げるときに
リフト装置のワイヤ等を掛ける左右吊持部である。
次に、上記生ゴムを短時間で加硫する温度140〜200℃に
加熱された下型11・上型12と生ゴムが成形可能で短時間
では加硫しない温度70〜110℃に調温された中子型20を
有する油圧式プレス成形装置1を用いて、車輪100を成
形する方法について説明する。
先ず、車軸に車輪を装着するための鉄製円管状のボス10
4と鉄パイプよりなる円環状リム107とを3本の鉄パイプ
よりなるスポーク106…とを溶接連結した車輪本体110を
用意する。尚、ボス104とスポーク106…とは補強鉄板10
9にて補強連結されている。
そして、ゴムを装着する接着剤Aと鉄とを接着する接着
剤Bを上記車輪本体110全体に塗布し、乾燥後、ゴムを
接着する接着剤Aをスポーク106のゴムが被覆される部
分と円環状リム107とに塗布する。次に、円環状リム107
外周にゴムを溶剤にて溶かした液を塗布し、その上に帯
状の接着性の良い天然性ゴムCを接着し、更にその上に
ゴムを溶剤にて溶かした液を塗布する。
次に、下型11を上型12と対向する位置から左右レール10
・10上をロ方向に移動させて左右レール10・10の先端部
に位置させる。そして、前以て帯状の生ゴムに車輪100
のラグ102・102間のピッチに合わせて切り目を入れた帯
状生ゴムDを成形可能で短時間では加硫しない温度70〜
110℃に予熱したものを、下型11の型25に載せる。その
とき、切り目がラグ102を成形する部分27・27の真中に
位置するようにして生ゴムが該27…に丁度位置するよう
にしてピン50にて帯状生ゴムDを係止する。
そして、調温庫14から中子型20を取出して、その嵌合ピ
ン43…が下型11に設けられた貫通孔37b…に嵌入するよ
うにして下型11の上に重ねる。
そして、中子型20の上面の型44上にも帯状生ゴムDを載
せる。そのとき、下型11に帯状生ゴムDを載せたのと同
様に、切り目がラグ102を成形する突起部46・46の真中
に位置するようにして生ゴムが該突起部46…に丁度位置
するようにしてピン51にて帯状生ゴムDを係止する。
そして、中子型20が重ねられた下型11を左右レール10・
10上をイ方向に移動させて上型12と対向する位置にし、
上型12の位置あわせ嵌合ピン38…が中子型20の貫通孔42
…を貫通し下型11の穴37aに嵌入するようにして、上型1
2と中子型20と下型11とが密着するまで油圧装置8を作
動させて上下動枠体6を上動させる。そのときの各型間
のプレス圧は100〜120kg/cm2ぐらいで、約2分程成形す
る。すると、帯状生ゴムDは各型25・25′・44・44にて
プレス成形されて、車輪100のタイヤ胴部101,ラグ102
…,スポーク被覆部103…,及びリム107が入る空洞部12
3が成形される。そのとき、ラグ102…部分は、中子型20
に形成された突起部46…の押圧と下型11と上型12のラグ
102を成形する部分27…27′…の底に穿設された貫通孔3
1…より真空ポンプにて吸引することとにより、下型11
と上型12のラグ102を成形する部分27…・27′…の底隅
部までゴムが十分にいきわたり、きれいに成型される。
そして、油圧装置8にて上下動枠体6を下動させて上型
12と中子型20とを離した後、中子型20が重ねられたまま
下型11を左右レール10・10上をロ方向に移動させて左右
レール10・10先端部にまで引き出す。そして、リフト装
置にて中子型20を下型12から離し、中子型20は再び調温
庫14に収納する。この時、中子型20の型44・44の表面が
シリコン焼付け処理(または、フッ素コーティング処
理)され成形後のゴムが容易に離れるようになっている
ことと下型11・上型12の型25・25′の表面が粗雑面に処
理されてゴムが離れにくくなっていることとにより、成
形された半割状のタイヤ片130・130は、各々下型11と上
型12とに残る。
このようにして第14図のように半割状のタイヤ片130・1
30が成形されるのであるが、下型11と上型12との接合面
から各半割状のタイヤ片130・130の接合代E1・E2が突出
している(中子型20の環状溝部分60・61にて形成された
部分)。そして、該接合代E1・E2は中子型20にて成形さ
れているので未だ加硫されていないので、次工程で半割
状のタイヤ片130・130を一体に接合して加硫するとき一
体になり、2つの半割状のタイヤ片130・130は強固に接
着して成形される。また、この接合代E1の形状はタイヤ
の外周側(外面側)はその突出量d2が小さくタイヤ内部
側はその突出量d1が大きい傾斜状に形成されている。そ
れは、2つの半割状のタイヤ片130・130を一体に接合す
るとき、下型11と上型12に接して加硫が進んでいる外面
に影響を与える外周側は接着に必要なだけの少ない突出
量として、接合時に加硫が進んでいる外面表面部に押圧
力をあまり与えないようにして表面部に皺や筋目等が入
らないようにしてあると共に、下型11と上型12に接して
いない未加硫の内部側は突出量を大きくして接合時に余
分のゴムが中空部108に盛り上がり盛上がり部111を形成
し充分な接着力が得られるようになっている。
次に、前記円環状リム107外周に帯状の生ゴムCを接着
した車輪本体110のボス104の孔部105を下型11の支持ピ
ン29に挿通してスポーク支持部30…にスポーク106を支
持させて、車輪本体110のリム107が下型11の半割状のタ
イヤ片130・130のリム107が入る空洞部123に位置するよ
うにする。
そして、下型11を再び左右レール10・10上をイ方向に移
動させて上型12と対向する位置にし、ノズル23の噴出管
23cの先端が半割状のタイヤ片130・130の中空部108に位
置するように下型11の台39にノズル23を設置し、上型12
の位置あわせ嵌合ピン38…が下型11の穴37aに嵌入する
ようにして、上型12と下型11とが密着するまで油圧装置
8を作動させて上下動枠体6を上動させる。そのときの
両型11・12間のプレス圧は、ノズル23の先端より噴出さ
れる水蒸気の圧力12kg/cm2よりも大きければ良いが、本
実施例では100〜120kg/cm2ぐらいに設定している。
そして、パイプ24のバルブ24′を操作してノズル23の先
端より温度が140〜200℃で圧力が12kg/cm2の水蒸気を噴
出させる。
すると、タイヤは下型11と上型12の熱(温度140〜200
℃)にて外面から加硫されると共に、ノズル23より噴出
される140〜200℃の水蒸気にて内部からも加硫され、5
〜10分にてタイヤ全体が加硫される。
このとき、リム107が入るタイヤ片130・130の空洞部123
・123の表面123′・123′は、中子型20にて成形されて
いるからまだ殆ど加硫されていないので、リム107に適
確に接着する。更には、リム107が入るタイヤ片130・13
0の空洞部123の半径L1はリム107の半径L2よりも小さく
形成されているので、プレス時にリム107にてゴムが押
圧され、リム107とタイヤ片130・130との接着が的確に
行なわれる。また、リム107にて押圧された余分なゴム
の一部が中空部108側に盛り上がり、リム107に接着して
ある帯状生ゴムCと密着するので、中空部108内に高圧
の水蒸気をいれても、該水蒸気がゴムとリム107との間
に入り込むことを防止する。従って、リム107とタイヤ
片130・130との接着は非常に強固なものとなる。
また、タイヤ片130・130のゴム内部に入り込んでいた空
気(ゴムを圧延するときにゴム内部に空気が入り込
む。)や熱にてゴム内部に発生したガス等が加硫時に加
える温度にて膨張するのを、中空部108内にいれた水蒸
気の高圧で抑制するので、安定した均一のゴム組織が得
られ良質のタイヤが成形される。そして、中空部108内
にいれた水蒸気の高圧にて、上記リム107にて押圧され
て中空部108内に盛り上がったゴムやリム107に接着して
いた帯状生ゴムCをリム107に押圧し、リム107とタイヤ
片130・130とは更に強固に接着される。
このようにして、ノズル23より140〜200℃の水蒸気を噴
出させて5〜10分加硫させた後、バルブ24′を操作して
水蒸気の噴出を停止すると共に中空部108内の水蒸気を
大気中に開放する状態にして約1分間そのままとし、中
空部108内部を大気圧にしてから、油圧装置8にて上下
動枠体6を下動させて上型12と下型11とを離しノズル23
を取外した後、下型11を左右レール10・10上をロ方向に
移動させて左右レール10・10先端部にまで引き出し、車
輪100を下型11より取り出す。
そして、ノズル23の噴出管23Cにてタイヤ外周部に形成
された孔112を、該孔112の直径よりも大きい直径の円柱
状のゴム113を圧入接着して塞ぎ、下型11と上型12のラ
グ102を成形する部分27・27′の底に穿設された貫通孔3
1…・31′…内に成形時に余分なゴムがはまってできた
ラグ102より側方に突出する円柱状ゴム部114…は、その
根本部より切断して取り除く。また、下型11と上型12に
設けられた穴35…内に成形時に余分なゴムがはまってで
きたラグ102より側方に突出する円柱状ゴム部115…は、
その突出量が小さいのでそのままでも良いが、車輪とし
て性能に悪影響を及ぼす場合にはその根本部より切断し
て取り除く。
このようにして、第17図から第19図に示すような車輪10
0がつくられるのであるが、そのタイヤ胴部101内部に中
空部108が形成されているので、走行車体に装着した場
合、クッションが良く走行性能が良い。また、タイヤ胴
部101に釘などが刺さって多少の孔があいても、中空部1
08内はもともと大気圧であるから支障がなく、従来の高
圧空気入り車輪のように走行不能になることなく、その
まま走行を続行できる。これは、上記の如く製造された
車輪100のタイヤ胴部101及びラグ102の形状が、内部に
中空部108があってもソリッドタイヤと略々同じように
走行車体を支えるようになっているからである。更に詳
しく述べると、タイヤ胴部101のリム107に接着する部分
(中空部108の下側部分)120の厚みtが,中空部108の
上側部分121の厚みt′よりも厚く形成されており、路
面から受ける走行車体の荷重の反力にて該肉厚の薄い中
空部108の上側部分121が変形して車輪100の良好なクッ
ション性を発揮するが、必要以上の撓みは肉厚の厚いタ
イヤ胴部101のリム107に接着する部分(中空部108の下
側部分)120にて阻止される。従って、車輪100のタイヤ
は、良好なるクッション性を発揮しつつ、内部に中空部
108があるにも拘らずソリッドタイヤと略々同様に走行
車体を支えることができる。
そして、ラグ102の基部内部に中空部108と連通する空洞
部108′を設けたものであるから、ラグ102に加わる応力
は該空洞部108′の存在によりラグ102基部全体の撓みに
より吸収され、また、中空部108に該空洞部108′が連通
していることにより中空部108にて吸収されるので、ラ
グの基部に亀裂が生じ破損することが少なく、該空洞部
108′と中空部108との存在により、クッション性が良く
なり車輪としての走行性能が良い。
最後に、車輪100のボス104とスポーク106…と補強鉄板1
09とを、ゴムと同色の黒色の塗料にて着色し、タイヤの
側面に形成された環状溝122…のうちの一側面(走行車
体に装着するときに外側に位置する側面)のみに黄色か
白色等の塗料を塗布すれば、商品価値が上がると共に、
車輪100の回転方向がラグ102の形状にて特定されている
場合(農業機械用のラグ付き車輪は、殆ど全て車体装着
時の回転方向が決められている。)、走行車体に装着す
るときに外側に位置する側面のみに環状に目立つ色の塗
料が塗布されているので車体への装着方向を間違えるこ
とを防止できる。
尚、上記実施例においては、プレス成形装置によるゴム
車輪の製造方法に本発明を実施したものを示したが、他
に、射出成形装置等の他の成形装置によるゴム車輪の製
造方法に本発明を実施しても良いことはいうまでもな
い。
【図面の簡単な説明】
図は、この発明の一実施例を示したもので、第1図は油
圧式プレス成形装置の側面図、第2図は下型11の平面
図、第3図は第2図のS1−S1断面図、第4図は第2図の
S2−S2断面図、第5図は第2図のF矢視図、第6図は上
型12の底面図、第7図は第6図のS3−S3断面図、第8図
は第6図のS4−S4断面図、第9図は中型20の平面図、第
10図は第9図のS5−S5断面図、第11図は第9図のS6−S6
断面図、第12図は第9図のS7−S7断面図、第13図は第9
図のS8−S8断面図、第14図は成形時の作用説明断面図、
第15図は帯状生ゴムDの斜視図、第16図は生ゴムCを接
着した車輪本体110の側面図、第17図は成形された車輪1
00の一部断面側面図、第18図は第17図の平面図、第19図
は第17図のS9−S9断面図である。 図中記号、1は油圧式プレス成形装置、11は下型、12は
上型、20は中子型、23はノズル、31・31′は貫通孔、46
は突起部、100は車輪、101はタイヤ胴部、102はラグ、1
03はスポーク被覆部、104はボス、106はスポーク、107
はリム、108は中空部、123は空洞部、130はタイヤ片を
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:22 105:24 B29L 30:00 (72)発明者 小田 悟 広島県福山市松浜町3丁目1番63号 福山 ゴム工業株式会社内 審査官 綿谷 晶広

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】型表面が粗雑面に処理された外型11・12と
    型表面がゴムの離れやすい滑らかな面に処理された中子
    型20とによりタイヤ片130・130を成形し、タイヤ片130
    ・130を外型11・12に残したまま中子型20を外し、外型1
    1・12を圧着してタイヤ片130・130を接合して一体に成
    形する車輪の製造方法。
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